【解決手段】投影対象物、投影対象物に映像を投影する投影装置、及び投影対象物にユーザが接触した際に接触した位置を検出する位置検出センサを備える映像表示システムにおいて、映像は、任意の数字が表示される複数のオブジェクトとして投影対象物に投影され、投影対象物に投影されたオブジェクトにユーザが接触し、接触したオブジェクトから連続して互いに隣接する複数のオブジェクトへとユーザによる接触の位置が変動して位置検出センサがユーザによる接触の位置の変動を検出した際に、検出した位置に対応した複数のオブジェクトにそれぞれ表示される複数の数字の関係が予め設定された任意の条件を達成した場合にオブジェクトを変化させる映像制御ユニットを備える。
投影対象物、該投影対象物に映像を投影する投影装置、及び前記投影対象物にユーザが接触した際に接触した位置を検出する位置検出センサを備える映像表示システムにおいて、
前記映像は、任意の数字が表示される複数のオブジェクトとして前記投影対象物に投影され、
前記投影対象物に投影された前記オブジェクトに前記ユーザが接触し、接触した前記オブジェクトから連続して互いに隣接する複数の前記オブジェクトへと前記ユーザによる接触の位置が変動して前記位置検出センサが前記ユーザによる接触の位置の変動を検出した際に、検出した位置に対応した複数の前記オブジェクトにそれぞれ表示される複数の前記数字の関係が予め設定された任意の条件を達成した場合に前記オブジェクトを変化させる映像制御ユニット、
を備えることを特徴とする映像表示システム。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、
図1〜
図6に基づいて、本発明の実施の形態に係る映像表示システムについて説明する。
【0020】
本実施の形態に係る映像表示システムの説明に先立って、この映像表示システムで表示される映像の概略を説明する。
【0021】
なお、本実施の形態において、映像表示システムで表示される映像が、パズルゲームのユーザインターフェースであるゲーム画面として実装される場合を例として説明する。
【0022】
図1は、本実施の形態に係る映像表示システムで表示される映像の概略を説明する図である。図示のように、映像MIは、本実施の形態では、略円状に描画される複数のオブジェクトobjを主要構成として備え、これら各オブジェクトobjには、「1」乃至「9」までの任意の数字がそれぞれ表示される。
【0023】
この映像MIの複数のオブジェクトobjは、本実施の形態では、映像MIの上部から下部に向かう矢線Fで示すオブジェクトobjの移動方向に沿って下降し、映像MIの下部から上部に向かって漸次積層される。
【0024】
この状態において、オブジェクトobjにユーザ1が接触し、接触したオブジェクトobjから連続して互いに隣接する複数のオブジェクトobjへとユーザによる接触の位置が変動した際に、これら複数のオブジェクトobjにそれぞれ表示される数字が予め設定された任意の条件を達成した場合に、ユーザ1が接触したこれら複数のオブジェクトobjの描画が変化、すなわち消滅するように設定されている。
【0025】
本実施の形態では、複数のオブジェクトobjにそれぞれ表示される数字が加算されたときに「10」となることが条件として設定されており、この条件が達成されると、複数のオブジェクトobjの描画が消滅するように設定されている。
【0026】
例えば、オブジェクトobj1にユーザ1が接触し、矢線Aで示すように、オブジェクトobj1から連続して互いに隣接するオブジェクトobj2及びオブジェクトobj3へとユーザ1による接触の位置が変動した際に、オブジェクトobj1に表示される数字「2」、オブジェクトobj2に表示される数字「3」及びオブジェクトobj3に表示される数字「5」が加算されると「10」となることから、オブジェクトobj1乃至オブジェクトobj3が消滅する。
【0027】
さらに例えば、オブジェクトobj4にユーザ1が接触し、矢線Bで示すように、オブジェクトobj1から連続して互いに隣接するオブジェクトobj5乃至オブジェクトobj7へとユーザ1による接触の位置が変動した際に、オブジェクトobj4に表示される数字「2」、オブジェクトobj5に表示される数字「1」、オブジェクトobj6に表示される数字「4」及びオブジェクトobj7に表示される数字「3」が加算されると「10」となることから、オブジェクトobj4乃至オブジェクトobj7が消滅する。
【0028】
このように、ユーザ1が複数のオブジェクトobjに接触して複数のオブジェクトobjに表示される数字に関する任意の条件を達成させて、接触した複数のオブジェクトobjを消滅させることによって、移動方向Fに沿って下降して積層された複数のオブジェクトobjを全て消滅させると、パズルゲームをクリアした旨の映像が表示される。
【0029】
次に、本実施の形態に係る映像表示システムについて説明する。
【0030】
図2は、本実施の形態に係る映像表示システムの構成の概略を説明する図である。図示のように、映像表示システム10は、投影対象物であるスクリーン11、このスクリーン11に映像MIを投影する投影装置であるプロジェクタ12、スクリーン11にユーザ1が接触した際に接触した位置を検出する位置検出センサ13、及びこの位置検出センサ13とプロジェクタ12との間に配置されるコンピュータ14を備える。
【0031】
スクリーン11は、本実施の形態では、室内の壁面に配置される比較的大型のものであって、プロジェクタ12によって、その全面に亘って映像MIが投影される。
【0032】
プロジェクタ12は、本実施の形態では汎用のものが採用され、コンピュータ14に格納されて処理される映像MIをスクリーン11に投影する。
【0033】
位置検出センサ13は、本実施の形態では、スクリーン11の上部に配置され、スクリーン11の全面に亘って放射状にレーザを照射する汎用のものであって、スクリーン11にユーザ1が接触した場合に、ユーザ1が接触したスクリーン11上の位置を検出する。
【0034】
この位置検出センサ13は、本実施の形態では、スクリーン11をxy平面とした座標で把握して、この座標に基づいて、ユーザ1がスクリーン11に接触した位置を検出する。
【0035】
コンピュータ14は、本実施の形態では、位置検出センサ13で検出した、ユーザ1がスクリーン11に接触した位置に基づいて、格納された映像MIを処理する映像制御ユニット20を備える。
【0036】
図3は、本実施の形態に係る映像制御ユニット20の概略を説明するブロック図である。図示のように、映像制御ユニット20は、制御部21及び制御部21と接続されるストレージ22を備える。
【0037】
制御部21は、本実施の形態では、位置検出センサ13と接続される映像処理部21a、この映像処理部21aに接続されるとともにプロジェクタ12に接続する出力部21b、映像処理部21aに接続する映像処理設定部21c、同じく映像処理部21aに接続する演算部21d及びカウンタ21eを備える。
【0038】
映像処理部21aは、本実施の形態では、後述するストレージ22の映像格納部22aに格納される映像MIの処理を行うものであり、映像MIを構成する複数のオブジェクトobjの基本的な動作を描画するように設定されている。
【0039】
さらに、映像処理部21aは、位置検出センサ13が検出した、ユーザ1がスクリーン11に接触した位置に基づいて、描画する複数のオブジェクトobjを変化させる。
【0040】
出力部21bは、本実施の形態では、映像処理部21aで処理された映像MIをプロジェクタ12に出力するものである。
【0041】
映像処理設定部21cには、映像処理部21aが映像MIの処理を行う場合の条件が設定されている。
【0042】
この映像処理設定部21cには、本実施の形態では、ユーザ1が接触したオブジェクトobjから連続して互いに隣接する複数のオブジェクトobjへとユーザ1による接触の位置が変動したことを位置検出センサ13が検出した際に、検出した位置に対応した複数のオブジェクトobjにそれぞれ表示される数字を加算した結果が「10」となったときに、ユーザ1が接触した複数のオブジェクトobjを変化させることが条件として設定されている。
【0043】
さらに、映像処理設定部21cには、スクリーン11において互いに離間した位置に投影された複数のオブジェクトobjへのユーザによる接触を位置検出センサ13が検出した際に、これらの各オブジェクトobjの位置が15cm以上、互いに離間している場合には、これら各オブジェクトobjへの接触はそれぞれ異なるユーザによる接触であると判定することが、条件として設定されている。
【0044】
演算部21dは、本実施の形態では、ユーザ1が接触したオブジェクトobjから連続して互いに隣接する複数のオブジェクトobjに表示される任意の数字をそれぞれ加算して、映像処理設定部21cに設定された条件を達成するか否かを演算処理する。
【0045】
さらに、演算部21dは、スクリーン11において互いに離間した位置に投影された複数のオブジェクトobjへのユーザ1による接触が異なるユーザ1による接触であるか否かを演算処理する。
【0046】
カウンタ21eは、本実施の形態では、任意に設定された時点から予め設定された時間(例えば60秒)を計測するとともに、予め設定されたこの60秒内において、映像処理部21aでの映像MIの処理に基づいて複数のオブジェクトobjを変化させた回数を計測する。
【0047】
一方、ストレージ22は、本実施の形態では、映像MIが格納される映像格納部22a、映像格納部22aに格納される映像MIがスクリーン11に投影される際のスクリーン11上の座標が設定された映像管理テーブル22bを備える。
【0048】
次に、
図4乃至
図6に基づいて、映像表示システム10の作動概略を説明する。
【0049】
図4は、本実施の形態に係る映像表示システム10の映像MIの処理の概略を説明する図である。
【0050】
図示のように、プロジェクタ12によってスクリーン11上に映像MIが投影されると、複数のオブジェクトobjの基本的な動作を描画するように設定された映像処理部21aによって、移動方向Fに沿って複数のオブジェクトobjが下降して漸次積層されるように描画される。
【0051】
プロジェクタ12によってスクリーン11上に映像MIが投影されると、本実施の形態では、カウンタ21eによって、映像MIが投影された時点から予め設定された60秒の計測が開始される。
【0052】
この状態において、スクリーン11上に投影されたオブジェクトobj1にユーザ1が接触すると、位置検出センサ13がスクリーン11をxy平面とした座標で把握して、この座標に基づいて、ユーザ1がスクリーン11に接触した位置を検出する。
【0053】
本実施の形態では、オブジェクトobj1が投影されたスクリーン11上の座標の座標点は(50,75)であり、ユーザ1がオブジェクトobj1に接触すると、位置検出センサ13は、スクリーン11上の座標点(50,75)を検出する。
【0054】
一方、映像管理テーブル22bには、オブジェクトobjがスクリーン11に投影される際のスクリーン11上の座標が設定されており、本実施の形態では、オブジェクトobj1は、スクリーン11上の座標点(50,75)に投影されることが設定されている。
【0055】
位置検出センサ13が、スクリーン11上の座標点(50,75)を検出すると、映像処理部21aによって、この座標点と映像管理テーブル22bに設定されたスクリーン11上の座標点(50,75)とが照合される。
【0056】
照合の結果、映像処理部21aによって、ユーザ1が接触したスクリーン11上の座標点(50,75)に投影されたオブジェクトobj1に、ユーザ1が接触したと判断されて、例えばオブジェクトobj1が点滅する等のように、映像MIの処理が実行される。
【0057】
続いて、ユーザ1が、オブジェクトobj1に接触しながらオブジェクトobj1に隣接するオブジェクトobj2にスクリーン11上をなぞるように移動させると、位置検出センサ13がスクリーン11をxy平面とした座標で把握して、この座標に基づいて、ユーザ1がスクリーン11に接触した位置を検出する。
【0058】
本実施の形態では、オブジェクトobj2が投影されたスクリーン11上の座標点は(60,65)であり、ユーザ1がオブジェクトobj2に接触すると、位置検出センサ13は、スクリーン11上の座標点(60,65)を検出する。
【0059】
一方、映像管理テーブル22bには、本実施の形態では、オブジェクトobj2は、スクリーン11上の座標点(60,65)に投影されることが設定されている。
【0060】
位置検出センサ13が、スクリーン11上の座標点(60,65)を検出すると、映像処理部21aによって、この座標点と映像管理テーブル22bに設定されたスクリーン11上の座標点(60,65)とが照合される。
【0061】
照合の結果、映像処理部21aによって、ユーザ1が接触したスクリーン11上の座標点(60,65)に投影されたオブジェクトobj2に、ユーザ1が接触したと判断されて、例えばオブジェクトobj2が点滅する等のように、映像MIの処理が実行される。
【0062】
このとき、本実施の形態では、演算部21dによって、オブジェクトobj1に表示される数字「2」とオブジェクトobj2に表示される数字「3」とが加算される。
【0063】
図5は、本実施の形態に係る映像表示システム10で表示される映像MIの概略を説明する図である。
【0064】
演算部21dによって、オブジェクトobj1に表示される数字「2」とオブジェクトobj2に表示される数字「3」とが加算されると、図示のように、映像処理部21aによって、加算結果である数字「5」が数値オブジェクトobjxとしてスクリーン11上に投影される。
【0065】
その後、続いて、
図4で示すように、ユーザ1が、オブジェクトobj2に接触しながらオブジェクトobj2に隣接するオブジェクトobj3にスクリーン11上をなぞるように移動させると、位置検出センサ13がスクリーン11をxy平面とした座標で把握して、この座標に基づいて、ユーザ1がスクリーン11に接触した位置を検出する。
【0066】
本実施の形態では、オブジェクトobj3が投影されたスクリーン11上の座標点は(55,55)であり、ユーザ1がオブジェクトobj3に接触すると、位置検出センサ13は、スクリーン11上の座標点(55,55)を検出する。
【0067】
一方、映像管理テーブル22bには、本実施の形態では、オブジェクトobj3は、スクリーン11上の座標点(55,55)に投影されることが設定されている。
【0068】
位置検出センサ13が、スクリーン11上の座標点(55,55)を検出すると、映像処理部21aによって、この座標点と映像管理テーブル22bに設定されたスクリーン11上の座標点(55,55)とが照合される。
【0069】
照合の結果、映像処理部21aによって、ユーザ1が接触したスクリーン11上の座標点(55,55)に投影されたオブジェクトobj3に、ユーザ1が接触したと判断されて、例えばオブジェクトobj3が点滅する等のように、映像MIの処理が実行される。
【0070】
このとき、本実施の形態では、演算部21dによって、オブジェクトobj1に表示される数字「2」とオブジェクトobj2に表示される数字「3」とが加算された数値5に、オブジェクトobj3に表示される数字「5」が加算される。
【0071】
演算部21dによって、オブジェクトobj3に表示される数字「5」が加算されると、
図5で示すように、映像処理部21aによって、加算結果である数字「10」が数値オブジェクトobjyとしてスクリーン11上に投影される。
【0072】
演算部21dでは、オブジェクトobj1乃至オブジェクトobj3に表示される数字を加算した結果が、映像処理設定部21cに設定された条件を達成するか否かを演算処理する。
【0073】
本実施の形態では、上記のように、複数のオブジェクトobjにそれぞれ表示される数字を加算した結果が「10」となったときに、複数のオブジェクトobjを変化させることが条件として設定されている。
【0074】
したがって、ユーザ1がオブジェクトobj1に接触してこのオブジェクトobj1からオブジェクトobj2を経由してオブジェクトobj3へと接触の位置を変動させると、演算部21dでは、映像処理設定部21cに設定された条件を達成したとの演算処理が実行される。
【0075】
この演算処理に基づいて、映像処理部21aでは、オブジェクトobj1乃至オブジェクトobj3を変化させるように、映像MIの処理を実行する。
【0076】
この処理によって、本実施の形態では、オブジェクトobj1乃至オブジェクトobj3がスクリーン11上から消滅する。
【0077】
オブジェクトobj1乃至オブジェクトobj3がスクリーン11上から消滅すると、本実施の形態では、カウンタ21eが、複数のオブジェクトobjがスクリーン11上から消滅した回数を1回として計測する。
【0078】
このように、スクリーン11上に投影されるオブジェクトobjにユーザ1が接触し、接触したオブジェクトobjから連続して互いに隣接する複数のオブジェクトobjへとユーザ1による接触の位置が変動した際に、変動した位置に対応した複数のオブジェクトobjにそれぞれ表示される複数の数字を加算して「10」となると、これら複数のオブジェクトobjがスクリーン11上から消滅する。
【0079】
したがって、オブジェクトobj1乃至オブジェクトobj3をスクリーン11上から消滅させた後に、
図4で示すように、ユーザ1が他の互いに隣接する複数のオブジェクトobjにおいて接触の位置を変動させると(例えばオブジェクトobj4乃至オブジェクトobj6、及びオブジェクトobj7乃至オブジェクトobj10)、変動した位置に対応した複数のオブジェクトobjにそれぞれ表示される複数の数字の加算結果が「10」となることから、これらオブジェクトobj4乃至オブジェクトobj6、及びオブジェクトobj7乃至オブジェクトobj10もスクリーン11上から消滅する。
【0080】
一方、本実施の形態では、カウンタ21eによって、スクリーン11上に映像MIが投影された時点から予め設定された60秒の計測がされており、この時間内において、複数のオブジェクトobjがスクリーン11上から消滅した回数が計測される。
【0081】
例えば、予め設定された60秒間に、オブジェクトobj4乃至オブジェクトobj6、及びオブジェクトobj7乃至オブジェクトobj10がスクリーン11上から消滅すると、カウンタ21eが、複数のオブジェクトobjがスクリーン11上から消滅した回数を、オブジェクトobj1乃至オブジェクトobj3がスクリーン11上から消滅した回数と合わせて3回として計測する。
【0082】
本実施の形態においては、60秒間に上部から新しいオブジェクトobjが連続して現れ、60秒間にどれだけ多く消滅させられるかを競うことがゲーム性を発揮する要素となる。なお、例えば、予め設定された60秒間に、スクリーン11上に投影される複数のオブジェクトobjを全て消滅させることをもってパズルゲームをクリアした旨の映像を表示する演出を採用することとしてもよい。この場合、スクリーン11に表示されるオブジェクトobjが残らず消去できるようにオブジェクトobjの数字を調整する。
【0083】
一方、予め設定された60秒間に、スクリーン11上に投影される複数のオブジェクトobjを全て消滅させることができないと、パズルゲームを終了する旨の映像が表示される。
【0084】
図6は、本実施の形態に係る映像表示システムが複数のユーザに使用される場合の概略を説明する図である。図示のように、スクリーン11上に映像MIが投影されている場合において、互いに離間した位置に投影されたオブジェクトobj1及びオブジェクトobj4にユーザが接触する。
【0085】
本実施の形態では、これらオブジェクトobj1及びオブジェクトobj4へのユーザによる接触を位置検出センサ13が検出すると、映像処理設定部21cに設定された条件に基づいて演算部21dが演算処理を行い、オブジェクトobj1及びオブジェクトobj4への接触が、一のユーザによる接触であるのか複数のユーザによる接触であるのかを判定する。
【0086】
具体的には、上記のように、映像処理設定部21cにおいて、複数のオブジェクトobjへの接触が一のユーザによる接触であるのか複数のユーザによる接触であるのかを判定する条件として、各オブジェクトobjの位置が15cm以上離間している場合には異なるユーザによる接触であると判定することが設定されていることから、オブジェクトobj1とオブジェクトobj4との離間距離dが15cm以上であるか否かが演算処理される。
【0087】
離間距離dが15cm以上である場合は、オブジェクトobj1への接触はユーザ1による接触であり、オブジェクトobj4への接触はユーザ2による接触であると判定される。
【0088】
この場合、映像処理部21aでは、ユーザ1による複数のオブジェクトobjへの接触と、ユーザ2による複数のオブジェクトobjへの接触とをそれぞれ異なるユーザによる接触であるとして、その後の映像MIの処理を行う。
【0089】
本実施の形態においては、カウンタ21eは、複数のユーザが(協力して)オブジェクトobjを消去した回数をカウントする。即ち、カウンタは21eによってユーザ1が消去した回数とユーザ2が消去した回数とが夫々カウントされ、ユーザ1及びユーザ2の協力プレイの成果として処理がなされる。なお、カウンタ21eでは、予め設定された60秒間において、複数のオブジェクトobjがスクリーン11上から消滅した回数が、ユーザ1及びユーザ2ごとにそれぞれ計測されるように構成することとしてもよい。
【0090】
したがって、ユーザ1とユーザ2との間において、60秒の間に複数のオブジェクトobjを消滅させた回数を競い合うことができる。
【0091】
このように、本実施の形態の映像表示システム10によれば、スクリーン11上に投影されるオブジェクトobjにユーザ1が接触し、接触したオブジェクトobjから連続して互いに隣接する複数のオブジェクトobjへとユーザ1による接触の位置が変動したことを位置検出センサ13が検出した際に、変動を検出した位置に対応した複数のオブジェクトobjにそれぞれ表示される複数の数字が加算されて「10」となる場合は、これら複数のオブジェクトobjがスクリーン11上から消滅する。
【0092】
したがって、ユーザ1がスクリーン11上に投影されるオブジェクトobjに接触する挙動及びその挙動に基づいた条件の達成に応じて、オブジェクトobjが変化することから、スクリーン11上に投影される映像MIとユーザ1とのインタラクションが実現され、ユーザの興趣が向上する。
【0093】
特に、本実施の形態では、スクリーン11上において、互いに離間した位置に投影された複数のオブジェクトobjへのユーザによる接触を検知した際に、複数のオブジェクトobjの位置が予め設定された15cm以上である場合は、複数のオブジェクトobjへの接触は、異なるユーザによる接触であると判定される。
【0094】
したがって、複数のユーザによる複数のオブジェクトobjへの接触を簡易に判定することができることから、異なる複数のユーザの間においてもユーザ間のインタラクションが実現されて、ユーザの興趣が向上する。
【0095】
さらに、予め設定された60秒間に、複数のオブジェクトobjを消滅させた回数をカウンタ21eが計測することから、ユーザの興趣の更なる向上に資する。
【0096】
しかも、複数のユーザが使用する場合において、複数のオブジェクトobjがスクリーン11上から消滅した回数が、複数のユーザごとにそれぞれ計測されることから、異なる複数のユーザの間において、60秒の間に複数のオブジェクトobjを消滅させた回数を競い合うことができる。
【0097】
本実施の形態では、複数のオブジェクトにそれぞれ表示される数字が加算されると、加算結果が数値オブジェクトobjとしてスクリーン11上に投影されることから、予め設定された条件(複数のオブジェクトobjにそれぞれ表示される数字を加算した結果が「10」となったときに、複数のオブジェクトobjを変化させる)を達成するまでの経過をユーザ1が容易に把握することができる。
【0098】
したがって、ユーザ1がパズルゲームを行う際の利便性が向上する。
【0099】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。上記実施の形態では、複数のオブジェクトobjにそれぞれ表示される数字を加算した結果が「10」となったときに、複数のオブジェクトobjを変化させることが映像処理設定部21cに条件として設定されていることを説明したが、加算結果は「10」に限られることはない。
【0100】
さらに、加算結果が条件として予め複数設定され、予め設定された60秒間において、複数の条件が無作為に漸次変更されるように構成してもよい。
【0101】
上記実施の形態では、スクリーン11上に映像MIが投影されると、カウンタ21eによって、映像MIが投影された時点から予め設定された60秒の計測が開始されることを説明したが、計測の開始時点は映像MIが投影された時点に限られることなく、例えば、映像MIの投影後であってパズルゲームの開始時から計測を開始するように構成してもよい。
【0102】
さらに、カウンタ21eが計測する予め設定された時間が60秒である場合を説明したが、これに限られることなく、任意の時間に設定可能である。
【0103】
上記実施の形態では、複数のオブジェクトobjへの接触が一のユーザによる接触であるのか複数のユーザによる接触であるのかを判定する条件として、各オブジェクトobjの位置が15cm以上離間している場合には異なるユーザによる接触であると判定することが設定されている場合を説明したが、離間距離dは15cmに限られることなく、任意の距離に設定可能である。