特開2019-198135(P2019-198135A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2019-198135ワイヤハーネス用プロテクタ及びプロテクタ付きワイヤハーネス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-198135(P2019-198135A)
(43)【公開日】2019年11月14日
(54)【発明の名称】ワイヤハーネス用プロテクタ及びプロテクタ付きワイヤハーネス
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/04 20060101AFI20191018BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20191018BHJP
【FI】
   H02G3/04 087
   H02G3/04 037
   B60R16/02 623T
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-89219(P2018-89219)
(22)【出願日】2018年5月7日
(71)【出願人】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】太田 三幹
(72)【発明者】
【氏名】義村 克也
(72)【発明者】
【氏名】豊田 竜平
(72)【発明者】
【氏名】小池 勇貴
【テーマコード(参考)】
5G357
【Fターム(参考)】
5G357DA06
5G357DB03
5G357DC12
5G357DD02
5G357DD06
5G357DE03
5G357DE08
(57)【要約】
【課題】内部に電線を簡単かつ確実に交差させて配索することができるワイヤハーネス用プロテクタを提供する。
【解決手段】ワイヤハーネス用プロテクタ10は、少なくとも2つの交差した電線収容室15,16を有したプロテクタ本体11と、このプロテクタ本体11の少なくとも2つの電線収容室15,16が交差する部分Xの上方に配置され、交差する電線収容室15,16のうちの一つの電線収容室16に連なる副電線収容室26を有した電線交差用アダプタ20と、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの交差した電線収容室を有したプロテクタ本体と、
前記プロテクタ本体の前記少なくとも2つの電線収容室が交差する部分の上方に配置され、前記交差する電線収容室のうちの一つの電線収容室に連なる副電線収容室を有した電線交差用アダプタと、
を備えたことを特徴とするワイヤハーネス用プロテクタ。
【請求項2】
請求項1記載のワイヤハーネス用プロテクタであって、
前記プロテクタ本体は、底壁と両側壁及び該両側壁の間に前記交差する電線収容室を形成する仕切壁を有し、
前記仕切壁の上に配置され、前記交差する電線収容室のうちの一つの電線収容室に連なる前記副電線収容室を有した前記電線交差用アダプタを前記プロテクタ本体にヒンジ部を介して開閉動自在に一体形成し、
前記電線交差用アダプタの閉時にその下側に位置する電線収容室に少なくとも2本の電線のうちの一方の電線を収容自在にすると共に、前記電線交差用アダプタの前記副電線収容室に連なる電線収容室に前記少なくとも2本の電線のうちの他方の電線を収容自在にしたことを特徴とするワイヤハーネス用プロテクタ。
【請求項3】
請求項1または2記載のワイヤハーネス用プロテクタであって、
前記少なくとも2つの交差した電線収容室のうちの一つの電線収容室にシースレス編組シールド電線を収容自在にしたことを特徴とするワイヤハーネス用プロテクタ。
【請求項4】
少なくとも2本の電線と、
内部に設けられた少なくとも2つの交差した電線収容室に前記少なくとも2本の電線が交差するように収容されたプロテクタと、を備え、
前記プロテクタは、前記少なくとも2つの電線収容室が交差する部分の上方に配置され、前記交差する電線収容室のうちの一つの電線収容室に連なる副電線収容室を有した電線交差用アダプタを備えることを特徴とするプロテクタ付きワイヤハーネス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤハーネスを収容して保護するワイヤハーネス用プロテクタ及びプロテクタ付きワイヤハーネスに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のワイヤハーネス用プロテクタとして、例えば、特許文献1〜4に開示されたものがある。
【0003】
特許文献1に記載のワイヤハーネス用プロテクタは、底壁と両側壁を有したプロテクタ本体内に電線保持用スペーサを介して上下左右にワイヤハーネスを多段に複数配索するようにしている。
【0004】
また、特許文献2に記載のワイヤハーネス用プロテクタは、分岐しない電線が上位置に、分岐線が下方位置に縦配列で収容される分岐用電線収容室を有するプロテクタ本体と、このプロテクタ本体にスライド挿入され、電線押さえ壁が分岐線を分岐用電線収容室の底面に押圧する分岐用アダプタとを備え、分岐線の固定作業が容易で、分岐線を確実に固定できるようにしている。
【0005】
さらに、特許文献3に記載のワイヤハーネス用プロテクタは、底板部の両側部に一対の側壁部を立設した本体部内に、側壁部にヒンジ部を介して連結された中間押さえ部を介して複数の電線をはみ出すことなく収容できるようにしている。
【0006】
さらに、特許文献4に記載のワイヤハーネス用プロテクタは、底板部と両側壁を有した本体部内に隔壁を介して複数の電線を通す複数の経路を設け、この本体部内の各経路に収容された複数の電線を側壁にヒンジ部を介して連結された電線保持部で保持するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−295728号公報
【特許文献2】特開2011−30359号公報
【特許文献3】特開2015−146673号公報
【特許文献4】特開2017−103959号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記従来のワイヤハーネス用プロテクタでは、電線を収容する電線収容室や経路が並列状態で設けられているため、2本以上の電線を交差した状態で配索する必要性が生じた場合には、対応することが困難であった。尚、プロテクタ内の底板部上で平面的に電線を交差させるように配索しようとすると、電線の曲げ作業が煩雑であり、さらに、電線を交差させることなく配索してしまう等の問題点がある。
【0009】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、内部に電線を簡単かつ確実に交差させて配索することができるワイヤハーネス用プロテクタ及びプロテクタ付きワイヤハーネスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、ワイヤハーネス用プロテクタにおいて、少なくとも2つの交差した電線収容室を有するプロテクタ本体と、前記プロテクタ本体の前記少なくとも2つの電線収容室が交差する部分の上方に配置され、前記交差する電線収容室のうちの一つの電線収容室に連なる副電線収容室を有した電線交差用アダプタと、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、プロテクタ付きワイヤハーネスにおいて、少なくとも2本の電線と、内部に設けられた少なくとも2つの交差した電線収容室に前記少なくとも2本の電線が交差するように収容されたプロテクタと、を備え、前記プロテクタは、前記少なくとも2つの電線収容室が交差する部分の上方に配置され、前記交差する電線収容室のうちの一つの電線収容室に連なる副電線収容室を有した電線交差用アダプタを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、交差する電線収容室のうちの一つの電線収容室に連なる副電線収容室を有した電線交差用アダプタにより、プロテクタの内部に電線を簡単かつ確実に交差させて配索することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態のワイヤハーネス用プロテクタのカバーを閉じる前の状態を示す斜視図である。
図2】上記カバーを閉じた状態を示す斜視図である。
図3】上記ワイヤハーネス用プロテクタの電線交差用アダプタを閉じる前の状態を示す部分斜視図である。
図4】上記電線交差用アダプタを閉じた状態を示す部分斜視図である。
図5】上記ワイヤハーネス用プロテクタに1本目の電線を配索した状態を示す平面図である。
図6】上記ワイヤハーネス用プロテクタに2本目の電線を交差するように配索した状態を示す平面図である。
図7】上記ワイヤハーネス用プロテクタに2本の電線を配索した状態の要部を断面で示す部分斜視図である。
図8】上記2本目の電線であるシースレス編組シールド電線の要部の斜視図である。
図9】比較例のワイヤハーネス用プロテクタに2本の電線を交差するように配索した状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は本発明の一実施形態のワイヤハーネス用プロテクタのカバーを閉じる前の状態を示す斜視図、図2は同カバーを閉じた状態を示す斜視図、図3は同ワイヤハーネス用プロテクタの電線交差用アダプタを閉じる前の状態を示す部分斜視図、図4は同電線交差用アダプタを閉じた状態を示す部分斜視図、図5は同ワイヤハーネス用プロテクタに1本目の電線を配索した状態を示す平面図、図6は同ワイヤハーネス用プロテクタに2本目の電線を交差するように配索した状態を示す平面図、図7は同ワイヤハーネス用プロテクタに2本の電線を配索した状態の要部を断面で示す部分斜視図、図8は同2本目の電線であるシースレス編組シールド電線の要部の斜視図である。
【0016】
図1及び図2に示すように、ワイヤハーネス用プロテクタ10は、底壁12と該底壁12の両端側より上方に起立した両側壁13,13′とで断面凹字状に形成され、その内部中央に一対の仕切壁14,14′を介してワイヤハーネスW/Hを構成する被覆電線(一方の電線)8とシースレス編組シールド電線(他方の電線)9を立体的に交差させるように収容する2つの電線収容室15,16を有した合成樹脂製のプロテクタ本体11と、このプロテクタ本体11の2つの電線収容室15,16が交差する部分Xの上に配置され、2つの交差する電線収容室15,16のうちの一つの電線収容室16に連なる副(サブ)電線収容室26を有した合成樹脂製の電線交差用アダプタ20と、プロテクタ本体11の両側壁13,13′の上端13a,13a間の開口部13bを開閉する合成樹脂製のカバー30と、から構成されている。
【0017】
図1及び図2に示すように、プロテクタ本体11の一端側(図1中左端側)の一方の電線収容室15の電線導出口15aに至る底壁12は2つの電線収容室15,16が交差する部分Xから一端側が下方に傾斜して形成されていると共に、その交差する部分Xから他端側(図1中右端側)の電線収容室15の電線導入口15bに至る底壁12は平面へ字状に屈曲形成されている。
【0018】
また、底壁12の両側壁13,13′間の中央には、該両側壁13,13′の他端側から2つの電線収容室15,16が交差する部分Xまでが同じ高さの一対の仕切壁14,14′が上方に一体突出形成されている。この一対の仕切壁14,14′は、プロテクタ本体11内にワイヤハーネスW/Hを構成する被覆電線8とシースレス編組シールド電線9を収容する際に2つの電線収容室15,16が交差する部分Xまでは被覆電線8とシースレス編組シールド電線9を左右方向に2列(複数列)に並列に収容する仕切りとなっている。
【0019】
そして、図1図3図4に示すように、一対の仕切壁14,14′は、2つの電線収容室15,16が交差する部分Xでは、切り欠かれていている(この切欠き部分を符号14aで示す)。即ち、プロテクタ本体11の一方の側壁13側の一方の仕切壁14は、2つの電線収容室15,16が交差する部分Xから一方の側壁13の一端側(図1中左端側)までは完全に切りかかれていている。
【0020】
また、プロテクタ本体11の他方の側壁13′側の他方の仕切壁14′は、2つの電線収容室15,16が交差する部分Xから他方の側壁13′の一端の近傍側までは電線収容室15の側壁部(仕切壁)14bとなっていて、他方の仕切壁14′の一端側は矩形の起立壁14cになっている。
【0021】
さらに、プロテクタ本体11の一端側(図1中左端側)の他方の電線収容室16の電線導出口16aに至る底壁12は、2つの電線収容室15,16が交差する部分Xから一端側が下方に傾斜することなく他方の仕切壁14′の側壁部(仕切壁)14bと同じ高さに形成されている。これにより、2つの電線収容室15,16が交差する部分Xから他方の電線収容室16の電線導出口16aに至る底壁12は、2つの電線収容室15,16が交差する部分Xから一方の電線収容室15の電線導出口15aに至る底壁12よりは被覆電線8の厚み分上方へ位置するように形成されている。これに対応するように、カバー30の一端側にも段差状に下方に凹んだ凹み部31が形成されている。尚、図1中符号16bは、他方の電線収容室16の電線導入口を示す。
【0022】
図1図3図4に示すように、プロテクタ本体11の他方の側壁13′の2つの電線収容室15,16が交差する部分Xに対向する位置には、矩形の切欠部13cを形成してある。また、プロテクタ本体11の一方の側壁13の切欠部13cに対向する位置には、ヒンジ部21を介して電線交差用アダプタ20を一体突出形成してある。
【0023】
この電線交差用アダプタ20は、ヒンジ部21を介してを開閉動自在に支持してあり、その裏面20bが他方の仕切壁14′の側壁部(仕切壁)14b上に載置される電線交差用アダプタ20の閉時に、プロテクタ本体11内の一方の電線収容室15に収容された被覆電線8をプロテクタ本体11の底壁12間で位置決めして保持するものである。また、電線交差用アダプタ20の表面20aの中央と片端側には副電線収容室26を形成する一対の側壁22,22′を一体突出形成してある。図4に示すように、副電線収容室26は2つの交差する電線収容室15,16の他方の電線収容室16に連なっていて、副電線収容室26と電線収容室16とでシースレス編組シールド電線9を収容して保持するようになっている。
【0024】
また、図3及び図4に示すように、電線交差用アダプタ20の端側の側壁22′の下端には、先端が鉤状の係止爪(係止部)23を下方に延びるように一体突出形成してある。この係止爪23に対向するプロテクタ本体11の他方の側壁13′の切欠部13cの下側には、該係止爪23が係止・離脱される略四角筒状(枠状)の係合部17を一体突出形成してある。これら係合部17と係止爪23とでプロテクタ本体11の2つの電線収容室15,16が交差する部分Xに電線交差用アダプタ20を倒した閉状態をロックするロック手段が構成されている。この際に、電線交差用アダプタ20の副電線収容室26とプロテクタ本体11の他方の電線収容室16とが連通して、シースレス編組シールド電線9をプロテクタ本体11の一方の電線収容室15に収容された被覆電線8に対して立体的に交差させて収容すようになっている。
【0025】
また、図1及び図2に示すように、カバー30は、プロテクタ本体11の両側壁13,13′の外側に覆い被さる断面コ字状に形成されており、その両側には先端が鉤状の係止爪(係止部)32を所定間隔毎にそれぞれ一体突出形成してある。この各係止爪32に対向するプロテクタ本体11の両側壁13,13′の外側には、該各係止爪32が係止・離脱される略四角筒状(枠状)の係合部18をそれぞれ一体突出形成してある。これら係合部18と係止爪32とでプロテクタ本体11の両側壁13,13′とカバー30との閉状態をロックするロック手段が構成されている。
【0026】
尚、プロテクタ本体11の両側壁13,13′の外側には、車体等に取り付けるための複数の取付ブラケット19を一体突出形成してある。
【0027】
また、プロテクタ本体11の底壁12と両側壁13,13′及び一対の仕切壁14,14′の電線導出口15a,16a及び電線導入口15b,16b側には、図示しないコルゲートチューブの凹凸外面の環状凹部に係止されるU字状のチューブ係止用リブ15c,16cをそれぞれ一体突出形成してある。
【0028】
また、カバー30の裏面のチューブ係止用リブ15c,16cに相対向する位置には、図示しないコルゲートチューブの凹凸外面の環状凹部に係止されるチューブ係止用リブ33をそれぞれ一体突出形成してある。これら各チューブ係止用リブ15c,16c,33は、プロテクタ本体11の2つの交差する電線収容室15,16内に被覆電線8とシースレス編組シールド電線9が単体で収容される場合には使用されないが、被覆電線8とシースレス編組シールド電線9がコルゲートチューブに収容された状態で使用される場合に、コルゲートチューブの凹凸外面の環状凹部に係止されるようになっている。
【0029】
さらに、図8に示すように、シースレス編組シールド電線9は、一対の導体9a,9aをそれぞれ被覆した各絶縁体9bを編み目状の編組線9cで覆ったものである。
【0030】
以上実施形態のワイヤハーネス用プロテクタ10によれば、プロテクタ本体11内の2つの交差する電線収容室15,16にワイヤハーネスW/Hを配索する場合には、図3に示すように、電線交差用アダプタ20を側壁13の外側へ倒した開状態にしておく。この状態より、図5に示すように、プロテクタ本体11内の一方の電線収容室15の電線導入口15bより電線収容室15に下側に通す被覆電線8を収容し、電線導出口15aへ導出させて配索する。
【0031】
次に、図6に示すように、プロテクタ本体11の2つの電線収容室15,16が交差する部分Xに電線交差用アダプタ20を倒して閉状態する。この状態より、プロテクタ本体11内の他方の電線収容室16の電線導入口16bより電線収容室16及び該電線収容室16に連通する電線交差用アダプタ20の副電線収容室26に上側に通すシースレス編組シールド電線9を収容し、電線導出口16aへ導出させて配索する。これにより、プロテクタ本体11内のワイヤハーネスW/Hを構成する2本の電線8,9を交差させて配索することができる。
【0032】
即ち、自動車等の車輌において、2本以上の電線を交差した状態で配索する必要性が生じた場合に、図9に示すように、比較例のワイヤハーネス用プロテクタ1の場合は、プロテクタ本体2内の底板部3上で平面的に2本の電線4,5を交差させるように配索しているが、各電線4,5の曲げ作業が煩雑であり、また、各電線4,5を交差させることなく配索してしまう場合がある。
【0033】
これに対し、本実施形態のワイヤハーネス用プロテクタ10では、プロテクタ本体11内の2つの交差する電線収容室15,16に被覆電線8とシースレス編組シールド電線9の2本の電線8,9を収容するだけの簡単な作業により、図6及び図7に示すように、プロテクタ本体11内に2本の電線8,9を立体的に交差させて確実に配索することができる。
【0034】
また、2本の電線8,9を配索する際に、一方の電線8は電線交差用アダプタ20の下側を通り、他方の電線9は電線交差用アダプタ20の副電線収容室26上を通って、2本の電線8,9が当たらないため、電線同士の干渉による被覆の摩耗を簡単かつ確実に防止することができる。
【0035】
さらに、電線交差用アダプタ20はヒンジ部21により開閉動自在に支持されているため、ヒンジ部21を介して電線交差用アダプタ20を開閉操作することにより、2本の電線8,9を交差させる作業を忘れることがなくなり、不具合ややり直し作業を可及的に減らすことができる。
【0036】
尚、前記実施形態によれば、2本の電線を交差させる場合について説明したが、3本以上の電線を交差させるようにしても良い。また、コルゲートチューブに収容された電線を配索するようにしても良い。
【符号の説明】
【0037】
8 被覆電線(一方の電線)
9 シースレス編組シールド電線(他方の電線)
10 ワイヤハーネス用プロテクタ
11 プロテクタ本体
12 底壁
13,13′ 両側壁
14,14′ 仕切壁
14b 側壁部(仕切壁)
15,16 交差する電線収容室
20 電線交差用アダプタ
21 ヒンジ部
26 副電線収容室
X 2つの電線収容室が交差する部分
W/H ワイヤハーネス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9