【解決手段】情報処理装置は、情報取得部と、スコアリング部と、決定部とを備える。情報取得部は、複数のユーザの各々の属性と複数のユーザの各々の電子商取引の利用状況と特典の利用状況とを含むユーザ情報を取得する。スコアリング部は、電子商取引の利用状況と特典の利用状況とに基づいて、複数のユーザの全部または一部をスコアリングする。決定部は、スコアリング部によるスコアリング結果に基づいて、特典提供者が設定した特典提供先条件を満たす複数のユーザのうち特典提供者が提供する特典を受けることができるユーザである特典提供対象ユーザを決定する。
前記複数のユーザの全部または一部のそれぞれの前記第1スコアと前記第2スコアとの乗算結果または加算結果に基づいて、前記複数のユーザの全部または一部をスコアリングする
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムが限定されるものではない。
【0011】
〔1.情報処理〕
図1を用いて、実施形態に係る情報処理について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の説明図であり、本実施形態においては、情報処理装置1によって情報処理が実行される。
【0012】
図1に示すように、情報処理装置1は、オンラインサービスを利用する複数のユーザUの情報であるユーザ情報を記憶するユーザ情報データベース(以下、ユーザ情報DBと記載する)を有している。ユーザ情報には、オンラインサービスの会員であるユーザUの属性を示すユーザ属性情報と、ユーザUの電子商取引の利用状況を示す情報と、ユーザUの特典の利用状況を示す情報とが含まれている。
【0013】
ユーザ属性情報は、例えば、ユーザUの年齢、性別、住所といったユーザUの属性の情報である。電子商取引の利用状況を示す情報には、例えば、ユーザUによる不図示の電子商取引サイトへのアクセス履歴、ユーザUによる電子商取引サイトの利用履歴などが含まれる。また、特典の利用状況を示す情報には、ユーザUの特典サイトへのアクセス履歴、ユーザUによる特典の受け取り履歴などが含まれる。
【0014】
情報処理装置1は、特典提供者からの特典情報配信要求を受け付ける要求受付処理を行う(ステップS1)。特典提供者は、例えば、店舗で販売される商品を製造する製造業者や店舗でサービスを提供するサービス業者などである。特典情報配信要求には、特典提供者が提供する特典をユーザUが受けるために必要な情報である特典情報と、特典提供者が設定した特典提供条件の情報である特典提供条件情報とが含まれる。
【0015】
特典提供条件の情報には、特典提供先条件の情報、特典提供数条件の情報、および特典提供期間条件の情報が含まれる。特典提供先条件の情報には、特典を与えるための情報の提供先となるユーザUの属性条件の情報が含まれる。特典提供数条件には、特典提供者から提供される特典の数(以下、特典提供数と記載する)の情報が含まれる。特典提供期間条件には、特典提供者から特典が提供される期間(以下、特典提供期間と記載する)の情報が含まれる。特典提供者は、特典をユーザUに与えることによって商品またはサービスを広告する。そのため、特典提供者は、広告主ということもできる。また、特典をユーザUに与えることは、キャンペーンとも呼ばれる。
【0016】
情報処理装置1は、ユーザ情報DBに記憶されたユーザ情報に基づいて、複数のユーザUをスコアリングするスコアリング処理を行う(ステップS2)。かかるスコアリング処理において、情報処理装置1は、ユーザ情報DBに記憶されている各ユーザUの電子商取引の利用状況の情報と特典の利用状況の情報とに基づいて、各ユーザUをスコアリングする。ここで、特典とは、例えば、特典提供者が提供する商品のサンプル、特典提供者が提供する商品またはサービスの割引、サービスの無料利用などである。
【0017】
情報処理装置1は、電子商取引の利用が多いほど、また、特典の利用が多いほど高いスコアScになるように、各ユーザUをスコアリングする。これにより、特典を受ける可能性が高いユーザUほどスコアScが高くなるように、ユーザUをスコアリングすることができる。例えば、情報処理装置1は、電子商取引の利用が多いほど高くなる第1スコアSc1と、特典の利用が多いほど高くなる第2スコアSc2との乗算値または積算値を各ユーザUのスコアScとして演算することができる。
【0018】
次に、情報処理装置1は、特典提供者が提供する特典を受けることができるユーザUである特典提供対象ユーザTUを決定する特典提供対象ユーザ決定処理を行う(ステップS3)。かかる処理において、情報処理装置1は、予め設定されたグループ化規則に基づいて、複数のユーザUを第1〜第pのグループG
1〜G
p(pは2以上の整数)に分類する。
【0019】
例えば、情報処理装置1は、スコアScが高いユーザUから順に第1のグループG
1、第2のグループG
2、・・・、第pのグループG
pまでユーザUを割り当てて複数のユーザUを複数のグループG
1,G
2,・・・,G
pに分類する。
【0020】
この場合、第1のグループG
1に属するユーザUのスコアScは、第2のグループG
2に属するユーザUのスコアScよりも高く、第2のグループG
2に属するユーザUのスコアScは、第3のグループG
3に属するユーザUのスコアScよりも高い。また、第pのグループG
pに属するユーザUのスコアScは、第1〜第p−1のグループG
1〜G
p−1に属するユーザUのスコアScよりも低い。以下、複数のグループG
1,G
2,・・・,G
pの各々を区別せずに示す場合、グループGと記載する場合がある。
【0021】
情報処理装置1は、特典情報配信要求に含まれる特典提供条件情報に基づいて、第1〜第pのグループG
1〜G
pの中から1以上のグループGを特典提供対象グループTGとして決定する。例えば、情報処理装置1は、特典提供条件で規定される特典提供期間において特典提供条件で規定される特典提供数を満たすことができるように、スコアScが高いユーザUが属するグループGを優先して1以上の特典提供対象グループTGを決定する。
【0022】
そして、情報処理装置1は、ユーザ情報DBから特典提供者が設定した特典提供先条件(例えば、30代の男性など)を満たす複数のユーザUを特典提供対象グループTGから抽出し、抽出した複数のユーザUを特典提供対象ユーザTUに決定する。
【0023】
情報処理装置1は、特典提供対象ユーザTUの端末装置へ特典情報を配信する特典情報配信処理を行う(ステップS4)。かかる処理において、情報処理装置1は、ユーザUに特典情報を配信する特典サイトのアドレスを含む情報(以下、特典サイトアクセス情報と記載する)を特典提供対象ユーザTUの端末装置へ情報伝達媒体を介して配信する。
【0024】
特典サイトは、情報処理装置1によって提供されるウェブサイトであるが、特典サイトはウェブサイト以外の情報伝達媒体であってもよい。また、特典サイトアクセス情報を配信するための情報伝達媒体は、例えば、ウェブページ、電子メール、メッセンジャーアプリケーション、SNS(Social Networking Service)などである。
【0025】
情報処理装置1は、例えば、特典提供対象ユーザTUが所定のサイトへアクセスした場合に特典サイトをランディングページとするバナーやテキストの情報を特典サイトアクセス情報として特典提供対象ユーザTUの端末装置に送信することもできる。特典提供対象ユーザTUは、端末装置を操作して特典サイトへアクセスすることで特典情報を取得することができる。特典情報は、商品のサンプルを店舗で受け取るための引き換え券の情報、店舗またはサイトで使用可能なクーポンの情報などである。かかる特典情報の形式は、例えば、画像情報、バーコード、または認証コードなどである。
【0026】
特典情報を取得したユーザUは、特典が提供される店舗へ移動し、特典情報に基づいて、店舗から特典を受けることができる(ステップS5)。なお、ユーザUが特典サイトにアクセスしたか否かを示す情報やユーザUが特典を受け取ったか否かを示す情報は、店舗の装置などから情報処理装置1へフィードバックされ、ユーザ情報DBに追加される(ステップS6)。これにより、ユーザ情報DBにおいて特典提供対象ユーザTUの特典の利用状況を示す情報が更新される。
【0027】
情報処理装置1は、店舗等における特典の提供状況に基づいて、第1〜第pのグループG
1〜G
pのうち特典情報を配信するグループGを増減させることができる。例えば、情報処理装置1が決定した特典提供対象グループTGが第1のグループG
1であるとする。この場合、情報処理装置1は、第1のグループG
1の特典提供対象ユーザTUへの特典情報の配信では、特典提供期間内で特典提供数分の特典が提供できないと判定した場合、第2のグループG
2のうち特典提供先条件を満たす複数のユーザUを特典提供対象ユーザTUに決定することができる。これにより、特典提供数分の特典が提供できない状況を回避することができる。
【0028】
その後、情報処理装置1は、店舗等における特典の提供状況に基づいて、特典提供期間内で特典提供数分を超えるユーザUに特典が提供される可能性があると判定すると、第2のグループG
2を特典提供対象グループTGから除外する。これにより、特典情報を取得したが特典を受けることができないユーザUの数を抑制することができる。
【0029】
このように、実施形態1に係る情報処理装置1は、電子商取引の利用状況と特典の利用状況とに基づいて、特典を与えるための情報である特典情報の提供先となるユーザUを決定する。これにより、特典情報の提供先となるユーザUを適切に選択することができる。
【0030】
〔2.情報処理システム〕
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム100は、情報処理装置1と、複数の特典提供者装置2
1〜2
m(mは2以上の整数)と、複数の端末装置3
1〜3
n(nは2以上の整数)と、複数の店舗装置4
1〜4
q(qは2以上の整数)とを備える。
【0031】
これら情報処理装置1、複数の特典提供者装置2
1〜2
m、複数の端末装置3
1〜3
n、および複数の店舗装置4
1〜4
qは、ネットワーク5を介して有線または無線により互いに通信可能に接続される。ネットワーク5は、例えば、LAN(Local Area Network)や、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。端末装置3
1〜3
nは、ユーザU
1〜U
nによって操作される。
【0032】
以下においては、特典提供者装置2
1〜2
mの各々を区別せずに示す場合、特典提供者装置2と記載し、端末装置3
1〜3
nの各々を区別せずに示す場合、端末装置3と記載する。また、店舗装置4
1〜4
qの各々を区別せずに示す場合、店舗装置4と記載し、ユーザU
1〜U
nの各々を区別せずに示す場合、ユーザUと記載する。
【0033】
特典提供者装置2は、特典提供者の端末装置であり、端末装置3は、ユーザUの端末装置である。かかる特典提供者装置2および端末装置3は、例えば、スマートフォン、タブレット型端末、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータなどのスマートデバイス(通信端末)である。
【0034】
特典提供者装置2および端末装置3は、ブラウザ、メーラ、およびメッセンジャーなどの各種のアプリケーションが実行可能である。特典提供者装置2および端末装置3はそれぞれ、ブラウザ、メーラ、およびメッセンジャーなどのアプリケーションから、情報処理装置1にネットワーク5を介してアクセスすることができる。端末装置3のユーザUは、情報処理装置1から提供される種々のオンラインサービスを利用することができる。
【0035】
店舗装置4は、特典提供者の商品またはサービスが提供される店舗に設置された端末装置である。かかる店舗装置4は、特典提供対象ユーザTUが特典情報を提示または引き渡すことによって店舗において店員等が特典提供対象ユーザTUに特典を引き渡した場合、特典引渡情報を情報処理装置1へネットワーク5を介して送信する。特典引渡情報には、引き渡した特典の特典ID、特典を引き渡した特典提供対象ユーザTUのユーザID、および特典を引き渡した日の情報などが含まれる。
【0036】
情報処理装置1が提供するサービスは、ユーザUに対してオンラインでサービスを提供するオンラインサービスであり、例えば、電子商取引サービス、オークションサービス、動画配信サービス、音楽配信サービス、ニュース配信サービス、地図情報提供サービス、電子書籍提供サービス、オンラインバンキングサービス、マッチングサービス、ゲームサイトサービス、占いサービス、旅行情報提供サービス、飲食店情報提供サービス、およびブログ提供サービスなどである。
【0037】
〔3.情報処理装置〕
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図3に示すように、情報処理装置1は、通信部10と、記憶部11と、制御部12(コントローラ)とを備える。以下、通信部10、記憶部11および制御部12の順に具体的に説明する。
【0038】
〔3.1.通信部〕
通信部10は、ネットワーク5との間で情報の送受信を行う通信インターフェイスであり、ネットワーク5との接続を有線または無線で行う。制御部12は、通信部10およびネットワーク5を介して、特典提供者装置2、端末装置3、および店舗装置4の各々との間で各種の情報を送受信することができる。
【0039】
〔3.2.記憶部〕
記憶部11は、サービス情報DB20と、特典提供情報DB21と、ユーザ情報DB22と、グループ情報DB23とを備える。サービス情報DB20、特典提供情報DB21、ユーザ情報DB22、およびグループ情報DB23は、例えば、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、HDD(Hard Disk Drive)、光ディスク等の記憶装置である。
【0040】
〔3.2.1.サービス情報DB〕
サービス情報DB20は、情報処理装置1が端末装置3のユーザUに提供するサービスに用いる情報を記憶する記憶部である。例えば、サービス情報DB20には、電子商取引サービスやオークションサービスに用いる商品やサービスなどの情報や、動画配信サービスに用いる動画コンテンツなどが記憶される。
【0041】
〔3.2.2.特典提供情報DB〕
特典提供情報DB21は、特典提供者がキャンペーンとしてユーザUに特典を与えるために情報処理装置1の事業者へ特典提供者が依頼する特典情報等の配信に関する情報である特典提供情報テーブルが記憶される。特典提供者がユーザUに与える特典は、例えば、商品サンプルの提供、サービスの無料提供、商品またはサービスの割引などである。
【0042】
図4は、実施形態に係る特典提供情報DBに記憶される特典提供情報テーブルの一例を示す図である。
図4に示す特典提供情報テーブル41は、「特典ID(Identifier)」、「特典提供者ID」、「特典情報」、「特典提供先条件」、および「特典提供数条件/特典提供期間条件」などの情報が互いに関連付けられた情報である。
【0043】
「特典ID」は、特典情報毎に固有の識別情報である。「特典提供者ID」は、特典提供者毎に固有の識別情報である。「特典情報」は、特典提供者が提供する特典をユーザUが店舗または配送サービスで受け取るために必要な情報であり、例えば、画像情報、バーコード、または認証コードなどである。
図4に示す「特典情報A」は、例えば、商品Aのサンプルを無料で受けるために必要な情報であり、「特典情報B」は、例えば、商品Bのクーポンの情報であり、「特典情報C」は、例えば、サービスCを無料で受けるために必要な情報である。
【0044】
「特典提供先条件」は、特典情報の配信先にするユーザUの属性の情報であり、特典提供者によって指定される。
図4に示す例では、特典ID「P1」に関連付けられる属性は、ユーザUの性別と年齢が「30代の男性」である。特典ID「P2」に関連付けられる属性は、ユーザUの性別と年齢が「20代の女性」かつユーザUの嗜好が「服」である。特典ID「P3」に関連付けられる属性は、ユーザUの住所が「東京都港区」である。
【0045】
「特典提供数条件/特典提供期間条件」は、特典提供数条件の情報と、特典提供期間条件の情報とを含む情報であり、特典提供者によって指定される。
図4に示す例では、特典ID「P1」には、特典提供数条件「10,000」および特典提供期間条件「2018/6/1〜6/30」が関連付けられている。特典ID「P2」には、特典提供数条件「5,000」および特典提供期間条件「2018/6/10〜6/20」が関連付けられている。特典ID「P3」には、特典提供数条件「15,000」および特典提供期間条件「2018/6/15〜6/30」が関連付けられている。
【0046】
〔3.2.3.ユーザ情報DB〕
ユーザ情報DB22は、情報処理装置1が提供するサービスを利用するユーザUの情報であるユーザ情報を複数含むユーザ情報テーブルを記憶する。
図5は、実施形態に係るユーザ情報DBに記憶されるユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
【0047】
図5に示すユーザ情報テーブル42は、「ユーザID」、「デモグラフィック属性」、「サイコグラフィック属性」、「サービス利用状況」および「特典利用状況」などの情報が互いに関連付けられた情報である。ユーザUは、情報処理装置1が提供するサービスの有料会員であるが、無料会員であってもよい。
【0048】
「ユーザID」は、ユーザUの識別情報であり、
図5に示す例では、ユーザU
1、U
2、U
3のユーザIDとして「U1」、「U2」、「U3」が設定される。かかるユーザIDは、情報処理装置1を利用するサービスに対するユーザUのアカウントである。なお、ユーザIDは、ユーザUを識別する情報であればよく、ユーザUが使用する端末装置3の識別情報をユーザIDとしてもよい。例えば、ユーザIDは、端末装置3と情報処理装置1との間で送受信されるHTTP(Hypertext Transfer Protocol)クッキーで特定される識別情報であってもよい。
【0049】
「デモグラフィック属性」は、ユーザUの人口統計学的な属性の情報である。かかる「デモグラフィック属性」は、例えば、ユーザUの「性別」、「年齢」などの情報である。「性別」には、ユーザUが女性である場合には「1」が設定され、ユーザUが男性である場合には「2」が設定される。また、「年齢」には、ユーザUの年齢が設定される。なお、「デモグラフィック属性」は、
図5に示した属性の例に限られず、ユーザUの職業、家族構成、年収、住所、出身地、学歴など様々な属性を含んでいてもよい。
【0050】
「サイコグラフィック属性」は、ユーザUの心理学的な属性の情報であり、例えば、ユーザUの価値観、ライフスタイル、性格、嗜好などの情報である。
図5に示す例では、属性要素毎に、ユーザUの嗜好が相対的に高い場合に「1」が設定され、それ以外の場合には「0」が設定される。また、「サイコグラフィック属性」は、
図5に示した属性要素の例に限られず、経済、政治、野球、サッカー、その他スポーツ、スイーツ、パソコン、白物家電、家具など様々な属性を含んでいてもよい。なお、属性の情報は、0と1の2段階に限定されず、3段階以上の値であってもよい。
【0051】
「サービス利用状況」は、情報処理装置1が提供するサービスのユーザUによる利用状況を示す情報である。サービス利用状況は、例えば、電子商取引サービスの利用状況、オークションサービスの利用状況、動画配信サービスの利用状況、音楽配信サービスの利用状況などである。
【0052】
電子商取引サービスの利用状況には、例えば、情報処理装置1が提供する電子商取引サイトでの商品またはサービスの購入履歴、電子商取引サイトへのアクセス履歴が含まれる。また、オークションサービスの利用状況には、情報処理装置1が提供するオークションサイトでの商品またはサービスの購入履歴、オークションサイトへのアクセス履歴が含まれる。
【0053】
図5に示すユーザ情報テーブル42には、電子商取引サービスにおいてユーザID「U1」のユーザUが2018年5月3日に商品Dを購入したことを示す情報、電子商取引サービスにおいてユーザID「U2」のユーザUが2018年5月4日に商品Eを購入したことを示す情報が含まれる。また、ユーザ情報テーブル42には、電子商取引サービスにおいてユーザID「U3」のユーザUが2018年5月7日にサービスFを購入したことを示す情報が含まれる。
【0054】
「特典利用状況」は、特典提供者から提供される特典の利用状況を示す情報である。かかる「特典利用状況」は、「特典ID」、「確認有無」、「受領有無」、および「受領日時」などの情報が互いに関連付けられた情報である。
【0055】
「特典ID」は、ユーザUが特典提供対象ユーザTUとなった特典の識別情報である。「確認有無」は、特典提供対象ユーザTUとなったユーザUが特典サイトへアクセスしたか否かの有無を示す情報である。特典サイトへのアクセスは、例えば、情報処理装置1からメールなどによって送信される特典サイトのアドレスへユーザUが端末装置3を用いてアクセスすることによって行われる。
図5に示す例では、確認有無「1」は、特典サイトへアクセスしたことを示し、確認有無「0」は、特典サイトへアクセスしていないことを示す。
【0056】
「受領有無」は、特典提供対象ユーザTUとなったユーザUが店舗または特典サイトから特典を受領したか否かを示す情報である。「受領日時」は、特典提供対象ユーザTUとなったユーザUが店舗または特典サイトから特典を受領した日時を示す情報である。
【0057】
ここで、特典サイトから特典を受領したとは、例えば、特典が商品のサンプルである場合に、ユーザUが端末装置3を用いて特典サイトへアクセスして特典情報を取得し、かつ特典サイトへサンプルの送付先の住所等および特典情報を入力することで、サンプルがユーザUの住所に送付されたことを意味する。
図5に示す例では、受領有無「1」は、特典を受領したことを示し、受領有無「0」は、特典を受領していないことを示す。
【0058】
なお、図示していないが、ユーザ情報テーブル42には、ユーザUの会員継続期間の情報や、ユーザUの利用サービスの情報が含まれる。会員継続期間は、後述するサービス提供部30が提供するサービスの利用を特典提供先にするユーザUが開始してから現在までの期間である。利用サービスは、サービス提供部30が提供する複数のサービスのうちユーザUが利用するサービスである。
【0059】
〔3.2.4.グループ情報DB〕
グループ情報DB23は、制御部12によってスコアリングされた複数のユーザUがスコア順にグループ分けされて生成されるグループ情報テーブルを記憶する。
図6は、実施形態に係るグループ情報DBに記憶されるグループ情報テーブルの一例を示す図である。
【0060】
図6に示すグループ情報テーブル43は、「グループID」と「ユーザID」とが互いに関連付けられた情報である。「グループID」は、グループG毎に固有の識別情報であり、「ユーザID」は、ユーザ情報テーブル42の「ユーザID」と同じ情報である。
図6に示す例では、第1のグループG
1には、グループID「G1」が割り当てられ、第2のグループG
2には、グループID「G2」が割り当てられ、第3のグループG
3には、グループID「G3」が割り当てられている。
【0061】
また、第1のグループG
1には、ユーザID「U1」,「U8」,「U21」,・・・のユーザUが含まれ、第2のグループG
2には、ユーザID「U2」,「U7」,「U18」,・・・のユーザUが含まれている。また、第3のグループG
3には、ユーザID「U4」,「U13」,「U14」,・・・のユーザUが含まれている。
【0062】
〔3.3.制御部〕
制御部12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力ポートなどを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。制御部12は、例えば、CPU、ROM、RAM、入出力ポートなどを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。
【0063】
図3に示すように、制御部12は、サービス提供部30と、情報取得部31と、要求受付部32と、スコアリング部33と、グループ化部34と、決定部35と、特典情報提供部36とを備える。かかるサービス提供部30、情報取得部31、要求受付部32、スコアリング部33、グループ化部34、決定部35、および特典情報提供部36の機能は、例えば、制御部12のCPUが制御部12のROMに記憶されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0064】
なお、サービス提供部30、情報取得部31、要求受付部32、スコアリング部33、グループ化部34、決定部35、および特典情報提供部36は、それぞれ一部または全部がASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで構成されてもよい。
【0065】
〔3.3.1.サービス提供部〕
サービス提供部30は、端末装置3のユーザUに上述した各種のオンラインサービスを提供する。端末装置3のユーザUは、情報処理装置1に対して会員登録を行うことで、サービス提供部30が提供する各種のサービスの提供を受けることができる。
【0066】
サービス提供部30は、端末装置3からの要求に応じてサービス情報DB20から情報を取得して、端末装置3へ送信することで、端末装置3のユーザUにサービスを提供することができる。例えば、サービス提供部30は、電子商取引サービスで取引される商品の情報などをサービス情報DB20から取得して端末装置3へ送信したり、動画コンテンツや音楽コンテンツなどをサービス情報DB20から取得して端末装置3へ送信したりすることができる。
【0067】
〔3.3.2.情報取得部〕
情報取得部31は、サービス提供部30が端末装置3へのサービスの提供に際して端末装置3から送信されるユーザ情報を取得する。情報取得部31は、端末装置3から取得したユーザ情報をユーザ情報DB22のユーザ情報テーブル42に追加する。
【0068】
例えば、情報取得部31は、情報処理装置1が提供するサービスをユーザUが利用するために入力したアンケートの結果に基づいて、サイコグラフィック属性を判定し、ユーザ情報テーブル42のサイコグラフィック属性の情報を更新することができる。また、情報取得部31は、ユーザUのオンラインサービスにおける行動履歴に基づき、サイコグラフィック属性を判定し、ユーザ情報テーブル42のサイコグラフィック属性の情報を更新することもできる。
【0069】
また、情報取得部31は、情報処理装置1が提供するサービスをユーザUが利用するために入力したユーザUのデモグラフィック属性(例えば、氏名、年齢、住所)などを端末装置3から取得し、ユーザ情報テーブル42のデモグラフィック属性の情報を更新することができる。
【0070】
また、情報取得部31は、店舗装置4からネットワーク5を介して情報処理装置1へ送信される特典引渡情報を取得する。情報取得部31は、店舗装置4から取得した特典引渡情報に基づいて、ユーザ情報テーブル42のサービス利用状況の情報を更新する。
【0071】
〔3.3.3.要求受付部32〕
要求受付部32は、特典提供者装置2からネットワーク5を介して情報処理装置1にアクセスがあった場合、特典提供者が特典提供条件を設定するための特典提供条件設定画面の情報を特典提供者装置2へネットワーク5を介して送信する。特典提供者装置2は、要求受付部32から送信される特典提供条件設定画面の情報を取得し、取得した情報に基づいて、特典提供条件設定画面を不図示の表示部に表示する。特典提供者は、特典提供条件設定画面を用いた設定によって特典を与えるための情報の提供先となるユーザUを絞り込むことができる。かかる絞り込みはフィルタリングとも呼ぶことができる。
【0072】
図7は、実施形態に係る特典提供者装置の表示部で表示される特典提供条件設定画面の一例を示す図である。
図7に示す特典提供条件設定画面50には、特典提供先条件を設定するための選択ボックス51〜55と、特典提供数条件および特典提供期間条件を設定するための入力ボックス56,57と、決定ボタン58とが含まれる。
【0073】
選択ボックス51〜55は、特典提供先にするユーザUの属性を選択するための選択ボックスである。具体的には、選択ボックス51〜55は、特典提供先にするユーザUの性別、年齢、住所、会員継続期間、および利用サービスを選択するための選択ボックスである。
【0074】
入力ボックス56は、特典提供数を入力するための入力ボックスであり、入力ボックス57は、特典提供期間を入力するための入力ボックスである。決定ボタン58は、選択ボックス51〜55および入力ボックス56,57に設定された条件を含む特典情報配信要求を情報処理装置1へ送信するためのボタンである。
【0075】
要求受付部32は、ネットワーク5を介して情報処理装置1へ送信される特典情報配信要求を受け付ける。要求受付部32は、受け付けた特典情報配信要求に含まれる情報を特典提供情報DB21の特典提供情報テーブル41に追加する。具体的には、要求受付部32は、新たな特典IDと、特典情報配信要求を行った特典提供者の特典提供者IDと、特典情報配信要求に含まれる特典情報および特典提供条件情報とを特典提供情報テーブル41に追加する。
【0076】
例えば、特典提供条件設定画面50が
図7に示す状態で、特典提供者が特典提供者装置2の不図示の入力部を操作し決定ボタン58を選択したとする。この場合、特典提供条件情報には、特典提供先条件「関東在住の20代の男性で会員継続期間が5年以上」と、特典提供数条件「10,000」と、特典提供期間条件「2018/6/1〜6/30」とが含まれる。
【0077】
なお、特典提供条件設定画面50は、
図7に示す例に限定されない。特典提供条件設定画面50は、例えば、ユーザUの属性として、性別、年齢、住所、会員継続期間、および利用サービスの5つの属性以外の属性を設定できる構成であってもよく、性別、年齢、住所、会員継続期間、および利用サービスのうちいずれか1つ以上を設定できない構成であってもよい。また、特典提供先にするユーザUの属性を設定するためのGUI(Graphical User Interface)は、選択ボックスに限定されず、特典提供数条件および特典提供期間条件を設定するためのGUIは、入力ボックスに限定されない。
【0078】
〔3.3.4.スコアリング部〕
スコアリング部33は、ユーザ情報DB22に記憶された電子商取引の利用状況の情報と特典の利用状況の情報とに基づいて、複数のユーザUの全部または一部のそれぞれのスコアScを演算することで複数のユーザUの全部または一部をスコアリングする。スコアリング部33は、電子商取引の利用が多いほど、かつ、特典の利用が多いほど高いスコアScになるように、各ユーザUをスコアリングする。
【0079】
例えば、スコアリング部33は、電子商取引の利用状況を指数化した第1スコアSc1と特典の利用状況を指数化した第2スコアSc2とに基づいて、複数のユーザUの全部または一部をスコアリングすることができる。
【0080】
具体的には、スコアリング部33は、ユーザ情報DB22に記憶されたサービス利用状況の情報に基づいて、第1スコアSc1を算出する。例えば、スコアリング部33は、ユーザUの電子商取引サイトへのアクセス頻度と、電子商取引サイトの利用額および利用回数とに基づいて、第1スコアSc1を算出することができる。
【0081】
電子商取引サイトへのアクセス頻度は、ユーザUによる電子商取引サイトへの単位期間TA当たりのアクセス回数である。また、電子商取引サイトの利用額は、ユーザUによる電子商取引サイトでの単位期間TB当たりの商品またはサービスの購入金額の合計である。電子商取引サイトの利用回数は、ユーザUによる電子商取引サイトでの単位期間TC当たりの商品またはサービスの購入回数である。単位期間TA,TB,TCは、同じ期間であってもよく、異なる期間であってもよい。
【0082】
ここで、電子商取引サイトへのアクセス頻度を「Y1」、電子商取引サイトの利用額を「Y2」、および電子商取引サイトの利用回数を「Y3」とすると、スコアリング部33は、例えば、下記式(1)の演算によって第1スコアSc1を算出することができる。なお、下記式(1)において、「b1」,「b2」,「b3」は重み係数であり、いずれか2つが0であってもよい。
Sc1=b1×Y1+b2×Y2+b3×Y3 ・・・(1)
【0083】
また、スコアリング部33は、ユーザ情報DB22に記憶された特典利用状況の情報に基づいて、第2スコアSc2を算出する。例えば、スコアリング部33は、特典サイトへのアクセス率と、特典サイトからの特典利用率とに基づいて、第2スコアSc2を算出することができる。
【0084】
ここで、特典サイトへのアクセス率を「Z1」、および特典サイトからの特典利用率を「Z2」とすると、スコアリング部33は、例えば、下記式(2)の演算によって第2スコアSc2を算出することができる。なお、下記式(2)において、「c1」,「c2」は重み係数であり、いずれか1つが0であってもよい。
Sc2=c1×Z1+c2×Z2 ・・・(2)
【0085】
特典サイトへのアクセス率は、特典サイトアクセス情報の配信数に対する特典サイトへのアクセス数の比である。スコアリング部33は、ユーザU毎に、特典サイトアクセス情報の配信数に対する特典サイトへのアクセス数の比を特典サイトへのアクセス率として演算する。また、特典サイトからの特典利用率は、特典サイトアクセス情報の配信数に対する特典の受領数の比である。スコアリング部33は、ユーザU毎に、特典サイトアクセス情報の配信数に対する特典の受領数の比を特典サイトからの特典利用率として演算する。
【0086】
スコアリング部33は、電子商取引の利用状況を指数化した第1スコアSc1と特典の利用状況を指数化した第2スコアSc2とに基づいて、例えば、下記式(3)の演算によって、ユーザUのスコアScを求めることができる。これにより、特典を受ける可能性が高いユーザUほどスコアScを高くすることができる。
Sc=Sc1×Sc2 ・・・(3)
【0087】
なお、スコアリング部33は、電子商取引の利用状況と特典の利用状況とに基づいて、スコアScをユーザU毎に演算することができる構成であればよく、スコアScの演算は、上記式(1)〜(3)に用いた演算に限定されない。
【0088】
例えば、スコアリング部33は、ユーザUの特典の受領有無または受領率を目的変数とし、電子商取引の利用状況を説明変数とする下記式(4)に示す学習モデルをユーザ情報テーブル42に基づいて生成することもできる。
y=a
1・x
1+a
2・x
2+・・・+a
n・x
n ・・・(4)
【0089】
上記式(4)において、a
1〜a
n(nは整数)は係数であり、x
1〜x
nは説明変数(素性)である。x
1〜x
nには、例えば、電子商取引サイトへのアクセス頻度を大きさで分けた複数の範囲(例えば、アクセス頻度「小」、「中」、「大」)、電子商取引サイトでの利用額を大きさで分けた複数の範囲(例えば、利用額「小」、「中」、「大」)、および電子商取引サイトでの利用回数を大きさで分けた複数の範囲(例えば、利用回数「小」、「中」、「大」)が含まれる。
【0090】
例えば、x
1をアクセス頻度「小」、x
2をアクセス頻度「中」、x
3をアクセス頻度「大」、x
4を利用額「小」、x
5を利用額「中」、x
6を利用額「大」、x
7を利用回数「小」、x
8を利用回数「中」、x
9を利用回数「大」とする。この場合、アクセス頻度「中」、利用額「大」、および利用回数「大」のユーザUは、(x
1,x
2,x
3,x
4,x
5,x
6,x
7,x
8,x
9,・・・)=(0,1,0,0,0,1,0,0,1,・・・)である。
【0091】
また、上記式(4)において、yは、ユーザUの特典の受領有無または受領率である。目的変数が特典の受領有無である場合、ユーザUが特典を受領した場合を正解データ(例えば、「1」)とし、ユーザUが特典を受領していない場合を不正解データ(例えば、「0」)とする。
【0092】
この場合、スコアリング部33は、ユーザ情報における「受領有無」に「1」があるユーザUの場合、特典の受領が有であると判定することができる。例えば、ユーザ情報テーブル42が
図5に示す状態である場合、スコアリング部33は、ユーザID「U1」,「U2」のユーザU
1,U
2を特典の受領が有のユーザUと判定し、ユーザID「U3」のユーザU
3を特典の受領が無のユーザUと判定する。
【0093】
また、スコアリング部33は、ユーザUのユーザ情報における「受領有無」の合計に対する受領有の比率を受領率と判定することができる。例えば、あるユーザUのユーザ情報における「受領有無」の「0」の数と「1」の数の合計が10で、「受領有無」の「1」の数が3であるとすると、かかるユーザUの受領率は、0.3である。
【0094】
スコアリング部33は、上述のように生成した学習モデルにユーザUにおける電子商取引の利用状況を上記式(4)の説明変数に代入することで、スコアScを求めることができる。すなわち、スコアリング部33は、下記式(5)の演算によって、スコアScを求めることができる。
Sc=a
1・x
1+a
2・x
2+・・・+a
n・x
n ・・・(5)
【0095】
なお、説明変数は、電子商取引の利用状況を示す情報に限定されず、ユーザUの属性を示す情報を含んでもよく、特典の利用状況に示す情報を含んでもよい。例えば、特典サイトへのアクセス率を大きさで分けた複数の範囲を各々説明変数とすることができる。
【0096】
〔3.3.5.グループ化部〕
グループ化部34は、予め設定されたグループ化規則に基づいて、スコアリング部33によってスコアリングされた複数のユーザUをスコアScが高い順に複数のグループGに振り分ける。
【0097】
グループ化規則には、グループGの数、および各グループGの人数の規則が含まれる。例えば、グループ化部34には、グループの数をpとし、第1〜第pのグループG
1〜G
pの人数をN
1〜N
pとするグループ化規則が予め設定される。なお、「p」は、ユーザUの数によって変えることができる。また、N
1〜N
pは、互いに同じ数であるが、N
1>N
2>・・・>N
pとなる関係であってもよい。
【0098】
第1のグループG
1は、他のグループG
2〜G
pに比べてスコアScが高いユーザUのグループである。第2のグループG
2は、第1のグループG
1のユーザUよりはスコアScが低いが第3〜第pのグループG
3〜G
pのユーザUに比べ、スコアScが高いユーザUのグループである。
【0099】
なお、グループGの人数は、ユーザUのスコアScの値によって規定されてもよい。例えば、第1のグループG
1のユーザUを、スコアScの値が閾値Sth1以上のすべてのユーザUとし、第2のグループG
2のユーザUを、スコアScの値が閾値Sth1未満閾値Sth2以上のすべてのユーザUとする。第3のグループG
3のユーザUも同様に予め設定されたスコアScの範囲のユーザUとする。
【0100】
グループ化部34は、このように複数のユーザUをスコアScが高い順にグループ化した結果をグループ情報DB23のグループ情報テーブル43に設定する。
【0101】
〔3.3.6.決定部〕
決定部35は、スコアリング部33によるスコアリング結果に基づいて、特典提供者が設定した特典提供条件のうち特典提供先条件を満たす複数のユーザUのうち特典を受けることができるユーザUである特典提供対象ユーザTUを決定する。
【0102】
例えば、決定部35は、グループ化部34でグループ化された複数のグループGのうちスコアScが高いユーザUが属するグループGを特典提供対象グループTGとして優先的に決定する。具体的には、決定部35は、特典提供条件に含まれる特典提供期間において特典提供数を満たすことができるように、複数のグループGのうちスコアScが高いユーザUが属するグループG
1から順に1以上の特典提供対象グループTGを決定する。
【0103】
例えば、決定部35は、各グループGに含まれる複数のユーザUのうち属性条件を満たし且つ特典提供期間において特典を受けるユーザUの数(以下、特典受領予測人数と記載する)を推定する。そして、決定部35は、スコアScが高いグループGから順に特典受領予測人数を加算する処理を、加算値が特典提供条件のうち特典提供数を満たすまで行う。
【0104】
ここで、特典提供数が10,000であり、第1のグループG
1の特典受領予測人数が8000、第2のグループG
2の特典受領予測人数が1500、第3のグループG
3の特典受領予測人数が500であるとする。この場合、決定部35は、第1〜第3のグループG
1〜G
3を特典提供対象グループTGに決定する。
【0105】
また、決定部35は、特典提供条件で規定される特典提供期間において、特典提供対象ユーザTUの特典の受け取り数の推移を予測することができる。決定部35は、特典提供対象ユーザTUの特典の受け取り状態と受け取り数の予測推移との比較結果に基づいて、特典提供条件に含まれる特典提供期間において特典提供対象グループTGを増減する。決定部35は、ユーザ情報テーブル42に含まれる特典利用状況の情報に基づいて、特典提供対象ユーザTUの特典の受け取り状態を判定することができる。
【0106】
図8は、実施形態に係る決定部による特典提供対象ユーザの決定方法の一例を示す図である。
図8に示す例では、特典提供期間が2018/6/1〜6/30である特典に関する特典提供対象グループTGの決定部35による決定処理の一例を示している。
図8に示す例では、決定部35がまず第1のグループG
1を特典提供対象グループTGとして決定する。これにより、特典情報提供部36によって2018/6/1から第1のグループG
1のうち特典提供先条件を満たすユーザUへ特典サイトアクセス情報が配信される。
【0107】
決定部35は、2018/6/9までで特典提供対象ユーザTUの特典の受け取り数が予測推移の予測値よりも小さいと判定すると、
図8に示すように、第2のグループG
2を特典提供対象グループTGとして決定し、特典提供対象グループTGの数を増加する。その後、決定部35は、2018/6/14までで特典提供対象ユーザTUの特典の受け取り数が予測値よりも小さいと判定すると、
図8に示すように、第3のグループG
3を特典提供対象グループTGとして決定し、特典提供対象グループTGの数をさらに増加する。
【0108】
決定部35は、2018/6/20までで特典提供対象ユーザTUの特典の受け取り数が予測値よりも大きいと判定すると、
図8に示すように、第3のグループG3を特典提供対象グループTGから除外し、特典提供対象グループTGの数を減少させる。その後、決定部35は、2018/6/25までで特典提供対象ユーザTUの特典の受け取り数が大きいと判定すると、
図8に示すように、第2のグループG2を特典提供対象グループTGから除外し、特典提供対象グループTGの数をさらに減少させる。
【0109】
このように、決定部35は、特典提供対象グループTGを決定して特典提供対象グループTGを増減するが、特典提供対象グループTGを決定する処理を行うことなく、特典提供対象ユーザTUを決定することもできる。例えば、決定部35は、特典提供条件で規定される特典提供期間において特典提供条件で規定される特典提供数を満たすことができるように、スコアリング部33によってスコアリングされ且つ特典提供先条件を満たす複数のユーザUの中から、特典提供対象ユーザTUを決定することができる。
【0110】
例えば、決定部35は、統計処理または機械学習によってユーザUが特典を受ける確率(以下、受領確率と記載する)とスコアScとの関係を示す演算式またはテーブルを生成することができる。決定部35は、生成した演算式またはテーブルから、各ユーザUのスコアScに基づいて、特典提供先条件を満たす各ユーザUの受領確率を求めることができる。決定部35は、受領確率を加算する処理を、加算値が特典提供条件のうち特典提供数を満たすまで行う。
【0111】
ここで、ユーザIDが「U1」,「U8」,「U21」のユーザUのスコアScが各々「Sc
1」,「Sc
8」,「Sc
21」であるとする。また、受領確率とスコアScとの関係を示す演算式またはテーブルにおいて、スコアSc「Sc
1」の受領確率が「0.121」、スコアSc「Sc
8」の受領確率が「0.120」、スコアSc「Sc
21」の受領確率が「0.119」である関係であるとする。
【0112】
この場合、決定部35は、ユーザIDが「U1」,「U8」,「U21」のユーザUの受領確率を各々「0.121」,「0.120」,「0.119」とする。この場合、ユーザIDが「U1」,「U8」,「U21」のユーザUの受領確率の加算値は、0.121+0.120+0.119=0.360である。
【0113】
なお、決定部35は、特典提供対象グループTGを決定する処理を行うことなく、特典提供対象ユーザTUを決定する場合においても、特典提供対象ユーザTUの特典の受け取り状態に基づいて、特典提供対象ユーザTUの数を増減することができる。
【0114】
例えば、決定部35は、特典提供条件で規定される特典提供期間において、特典提供対象ユーザTUの特典の受け取り数の推移を予測し、特典の受け取り数が予測値よりも小さい場合には、特典提供対象ユーザTUを追加することで、特典提供対象ユーザTUの数を増加させることができる。また、決定部35は、特典の受け取り数が予測値よりも大きい場合には、複数の特典提供対象ユーザTUのうちスコアScの最も低い特典提供対象ユーザTUを優先して除外することで、特典提供対象ユーザTUの数を減少させることができる。
【0115】
このように、決定部35は、特典提供対象グループTGを決定する処理を行うことなく、スコアリング部33によってスコアリングされ且つ特典提供先条件を満たす複数のユーザUのうちスコアScが高いユーザUを優先して特典提供対象ユーザTUとして決定することもできる。なお、この場合、スコアリング部33は、特典提供先条件を満たすユーザUのみをスコアリングすることもできる。
【0116】
なお、決定部35は、特典提供数と特典提供期間とに基づいて、特典提供期間における特典の提供予定数の推移を設定することができる。例えば、特典提供数を特典提供期間の日数で除算することで、1日単位の特典の提供予定数を設定することができる。なお、決定部35は、予め設定された基準推移の演算式に、特典提供数と特典提供期間とを入力することで、特典提供期間における特典の提供予定数の推移を設定することもできる。
【0117】
この場合、決定部35は、例えば、特典提供数に応じた数の特典提供対象グループTGまたは特典提供対象ユーザTUを決定した後、特典提供対象ユーザTUの特典の受け取り数の状況に基づいて、特典提供対象グループTGまたは特典提供対象ユーザTUの数を増減することができる。
【0118】
〔3.3.7.特典情報提供部〕
特典情報提供部36は、特典提供者が提供する特典を受けるための情報である特典情報を特典提供対象ユーザTUへ提供する。例えば、特典情報提供部36は、特典提供対象ユーザTUへ特典サイトアクセス情報を配信し、その後特典サイトへアクセスを行った特典提供対象ユーザTUの端末装置3へ特典情報を提供する。
【0119】
特典情報提供部36は、電子メールやメッセンジャーなどによってユーザUに特典情報を配信する特典サイトのアドレスを含む情報を特典サイトアクセス情報として所定期間毎(例えば、1日毎)に特典提供対象ユーザTUの端末装置3へ配信することができる。また、特典情報提供部36は、特典提供対象ユーザTUが所定のサイトへアクセスした場合に特典サイトをランディングページとするバナーやリンクを特典サイトアクセス情報として特典提供対象ユーザTUの端末装置3に送信することができる。
【0120】
特典情報提供部36は、特典サイトを提供しており、かかる特典サイトへアクセスを行った特典提供対象ユーザTUの端末装置3へ特典情報を提供する。特典情報は、特典提供者が提供する特典をユーザUが受けるために必要な情報である。特典情報を取得したユーザUは、特典が提供される店舗へ移動し、特典情報に基づいて、店舗から特典を受けることができる。
【0121】
特典情報提供部36から提供される特典情報は、店舗で用いる特典情報に限定されず、特典サイトまたは電子商取引サイトで用いる特典情報であってもよい。例えば、特典情報は、特典サイトまたは電子商取引サイトで商品を受け取るための認証コードなどの情報であってもよい。この場合、特典提供対象ユーザTUは、端末装置3を操作して、特典サイトまたは電子商取引サイトで特典情報を入力することで、配送サービスによって特典を受けることができる。
【0122】
特典情報提供部36は、特典サイトへユーザUがアクセスした場合やユーザUに特典情報を提供した場合に、ユーザ情報のうち特典利用状況の情報を更新することができる。これにより、特典利用状況の情報を最新の情報にすることができる。
【0123】
なお、特典情報提供部36は、ユーザUの端末装置3から特典サイトへのアクセスがあった場合、ユーザIDに基づいてユーザUに提供する特典情報を判定し、判定した特典情報をユーザUの端末装置3へ送信することができる。
【0124】
また、特典情報提供部36は、特典情報毎に異なる特典サイトアクセス情報をユーザUの端末装置3へ送信することもできる。この場合、ユーザUの端末装置3から特典サイトのうち特典情報に応じたページへのアクセスが行われる。特典情報毎に異なる特典サイトアクセス情報とは、例えば、ユーザUに提供する特典情報が特典情報Aの場合、特典サイトのうち特典情報Aが提供されるページのアドレスであり、ユーザUに提供する特典情報が特典情報Bの場合、特典サイトのうち特典情報Bが提供されるページのアドレスである。
【0125】
〔4.情報処理装置1の処理フロー〕
図9を用いて、情報処理装置1における情報処理の手順の一例について説明する。
図9は、実施形態に係る情報処理装置における情報処理の一例を示すフローチャートである。かかる情報処理は、繰り返し実行される処理である。
【0126】
図9に示すように、情報処理装置1の制御部12は、特典提供者装置2から特典情報配信要求があるか否かを判定する(ステップS10)。制御部12は、特典情報配信要求があると判定した場合(ステップS10:Yes)、特典提供情報DB21を更新する(ステップS11)。ステップS11において、制御部12は、特典提供条件設定画面50の情報を特典提供者装置2へ送信し、その後、特典提供者装置2から送信される特典情報配信要求を受け付ける。そして、制御部12は、特典情報配信要求に含まれる情報に基づいて、特典提供情報DB21を更新する。
【0127】
制御部12は、ステップS11の処理が終了した場合、特典情報配信要求がないと判定した場合(ステップS10:No)、端末装置3または店舗装置4からユーザ情報を取得したか否かを判定する(ステップS12)。制御部12は、ユーザ情報を取得したと判定した場合(ステップS12:Yes)、ユーザ情報DB22を更新する(ステップS13)。例えば、制御部12は、端末装置3からユーザUのデモグラフィック属性やサイコグラフィック属性の情報を取得した場合、取得した情報に基づいて、ユーザ情報DB22を更新する。また、制御部12は、店舗装置4からユーザUの特典引渡情報を取得した場合、取得した特典引渡情報に基づいて、ユーザ情報DB22を更新する。
【0128】
制御部12は、ステップS13の処理が終了した場合、ユーザ情報を取得していないと判定した場合(ステップS12:No)、配信開始契機になったか否かを判定する(ステップS14)。ステップS14において、制御部12は、特典提供期間条件に基づいて、配信開始契機であるか否かを判定する。例えば、制御部12は、特典提供情報テーブル41が
図4に示す状態である場合、2018/6/1になる直前のタイミングで配信開始契機になったと判定することができる。
【0129】
制御部12は、配信開始契機になったと判定した場合(ステップS14:Yes)、特典情報提供処理を開始する(ステップS15)。特典情報提供処理は、
図10に示すステップS21〜S30であり、後述する。制御部12は、ステップS15の処理が終了した場合、または、配信開始契機になっていないと判定した場合(ステップS14:No)、
図9に示す処理を終了する。
【0130】
図10は、実施形態に係る情報処理装置における特典情報提供処理の一例を示すフローチャートである。制御部12は、
図10に示すように、特典情報提供処理を開始すると、ユーザ情報DB22に記憶されたユーザ情報に基づいて、複数のユーザUをスコアリングし(ステップS21)、かかるスコアリングの結果に基づいて、複数のユーザUを複数のグループGに振り分けてグループ化する(ステップS22)。
【0131】
次に、制御部12は、特典提供条件に基づいて、複数のグループGから特典提供対象グループTGを決定する(ステップS23)。ステップS23において、制御部12は、例えば、特典提供期間条件で規定される特典提供期間において特典提供数条件で規定される特典提供数を満たすことができるように、複数のグループGの中からスコアScが高いユーザUを含むグループGを優先して特典提供対象グループTGに決定する。
【0132】
次に、制御部12は、特典提供対象グループTGのユーザUを特典提供対象ユーザTUとして決定し(ステップS24)、特典提供対象ユーザTUの端末装置3へ特典サイトアクセス情報の配信を開始する(ステップS25)。
【0133】
その後、制御部12は、特典提供対象ユーザTUの特典の受け取り状態に基づいて、特典提供対象グループTGの追加が必要であるか否かを判定する(ステップS26)。制御部12は、特典提供対象グループTGの追加が必要であると判定した場合(ステップS26:Yes)、特典提供対象グループTGを追加する(ステップS27)。
【0134】
制御部12は、ステップS27の処理が終了した場合、または、特典提供対象グループTGの追加が必要ではないと判定した場合(ステップS26:No)、特典提供対象ユーザTUの特典の受け取り状態に基づいて、特典提供対象グループTGの除外が必要であるか否かを判定する(ステップS28)。制御部12は、特典提供対象グループTGの除外が必要であると判定した場合(ステップS28:Yes)、複数の特典提供対象グループTGのうち一部の特典提供対象グループTGを除外する(ステップS29)。
【0135】
制御部12は、ステップS29の処理が終了した場合、または、特典提供対象グループTGの除外が必要ではないと判定した場合(ステップS28:No)、特典提供条件を充足するか否かを判定する(ステップS30)。ステップS30において、制御部12は、特典提供期間が終了した場合、または、特典提供数分の特典の提供が完了した場合に、特典提供条件を充足すると判定する。なお、制御部12は、特典提供期間が終了する所定期間前になった場合、または、特典情報を配信しなくても特典提供数分の特典の提供が完了すると予測される場合に、特典提供条件を充足すると判定することもできる。
【0136】
制御部12は、特典提供条件を充足しないと判定した場合(ステップS30:No)、処理をステップS27へ移行する。また、制御部12は、特典提供条件を充足すると判定した場合(ステップS30:Yes)、
図10に示す処理を終了する。
【0137】
〔5.その他〕
上述した例では、グループ化部34は、特典提供先条件にかかわらず、複数のユーザUを複数のグループGに振り分けるグループ化を行うが、グループ化部34は、特典提供先条件を満たす複数のユーザUを抽出し、抽出した複数のユーザUを複数のグループGに振り分けるグループ化を行うことができる。
【0138】
また、スコアリング部33は、特典に関係する商品またはサービスに対する電子商取引の利用状況および特典の利用状況に基づいて、複数のユーザUをスコアリングすることができる。例えば、スコアリング部33は、特典が化粧品のサンプルである場合、電子商取引の利用状況および特典の利用状況の各々のうち化粧品に関する利用状況に基づいて、複数のユーザUをスコアリングすることができる。すなわち、スコアリング部33は、電子商取引の利用状況および特典の利用状況の各々のうち特典に関する属性(例えば、特典が化粧品のサンプルである場合、特典に関する属性は化粧品)に関する利用状況を抽出し、抽出した利用状況に基づいて、複数のユーザUをスコアリングすることができる。
【0139】
また、上述した例では、特典情報提供部36は、特典提供期間において特典サイトアクセス情報を所定期間毎に特典提供対象ユーザTUの端末装置3へ配信するが、かかる例に限定されない。特典情報提供部36は、特典提供期間において予め設定された規則に従って特典サイトアクセス情報を予め設定された回数または間隔で特典提供対象ユーザTUの端末装置3へ配信することができる。例えば、特典情報提供部36は、特典サイトアクセス情報を所定回数(例えば、1回または2回以上)だけ各特典提供対象ユーザTUの端末装置3へ配信することができる。
【0140】
また、特典情報提供部36は、特典提供期間において、複数の特典提供対象ユーザTUの端末装置3のうち所定数の端末装置3毎に特典提供対象ユーザTUに配信するタイミングを所定期間(例えば、1日)ずらすこともできる。また、特典情報提供部36は、特典提供期間を通じて特典提供数の特典が満遍なく受け取られるように、所定数の端末装置3毎に特典提供対象ユーザTUに配信するタイミングを異なるタイミングにすることもできる。
【0141】
また、スコアリング部33は、特典提供期間においても、複数のユーザUのスコアリングを繰り返し行うことができる。この場合、グループ化部34は、スコアリング部33による新たなスコアリング結果に基づいて、複数のユーザUを複数のグループGに振り分けるグループ化を繰り返し行うことができる。
【0142】
また、上述した例では、決定部35は、グループG単位およびユーザU単位のいずれか一方で特典提供対象ユーザTUを決定するが、かかる例に限定されない。決定部35は、特典提供期間の所定期間(例えば、前半)において、グループG単位で特典提供対象ユーザTUを決定し、その後の残りの期間で、ユーザU単位で特典提供対象ユーザTUを決定することもできる。
【0143】
〔6.ハードウェア構成〕
上述した実施形態における情報処理装置1は、それぞれ例えば
図11に示すような構成のコンピュータ200がプログラムを実行することによって実現される。
【0144】
図11は、実施形態に係るプログラムを実行するコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ200は、CPU201、RAM202、ROM203、HDD204、通信インターフェイス(I/F)205、入出力インターフェイス(I/F)206、およびメディアインターフェイス(I/F)207を備える。
【0145】
CPU201は、ROM203またはHDD204に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM203は、コンピュータ200の起動時にCPU201によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ200のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0146】
HDD204は、CPU201によって実行されるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス205は、通信部10に対応し、ネットワーク5を介して他の機器からデータを受信してCPU201へ送り、CPU201が生成したデータを、ネットワーク5を介して他の機器へ送信する。
【0147】
CPU201は、入出力インターフェイス206を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU201は、入出力インターフェイス206を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU201は、生成したデータを、入出力インターフェイス206を介して出力装置へ出力する。
【0148】
メディアインターフェイス207は、記録媒体208に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM202を介してCPU201に提供する。CPU201は、当該プログラムを、メディアインターフェイス207を介して記録媒体208からRAM202上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体208は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0149】
コンピュータ200のCPU201は、RAM202上にロードされたプログラムを実行することにより、上述したサービス提供部30、情報取得部31、要求受付部32、スコアリング部33、グループ化部34、決定部35、および特典情報提供部36の機能を実現することができる。また、かかるサービス提供部30、情報取得部31、要求受付部32、スコアリング部33、グループ化部34、決定部35、および特典情報提供部36は、それぞれ一部または全部がハードウェアのみで構成されてもよい。
【0150】
コンピュータ200のCPU201は、プログラムを、記録媒体208から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、ネットワーク5を介してこれらのプログラムを取得してもよい。なお、HDD204は、記憶部11に対応し、記憶部11と同様のデータを記憶する。また、HDD204に代えて、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、光ディスク等の記憶装置を用いてもよい。
【0151】
〔7.効果〕
実施形態に係る情報処理装置1は、情報取得部31と、スコアリング部33と、決定部35とを備える。情報取得部31は、複数のユーザUの各々の属性と複数のユーザUの各々の電子商取引の利用状況と特典の利用状況とを含むユーザ情報を取得する。スコアリング部33は、電子商取引の利用状況と特典の利用状況とに基づいて、複数のユーザUの全部または一部をスコアリングする。決定部35は、スコアリング部33によるスコアリング結果に基づいて、特典提供者が設定した特典提供先条件を満たす複数のユーザUのうち特典提供者が提供する特典を受けることができるユーザUである特典提供対象ユーザTUを決定する。これにより、例えば、情報処理装置1は、特典の利用状況に基づいて、特典を受け取らないユーザUを特典提供対象ユーザTUから除外することができ、これにより、特典提供対象ユーザTUをより適切に決定することができる。また、情報処理装置1は、特典の利用状況に基づいて、電子商取引を利用していないユーザUを特典提供対象ユーザTUから除外することができ、これにより、特典を提供した後に特典に係る商品やサービスを購入する可能性が低いユーザUを特典提供対象ユーザTUから除外することができる。
【0152】
また、スコアリング部33は、電子商取引の利用状況に基づく第1スコアSc1と特典の利用状況に基づく第2スコアSc2とに基づいて、複数のユーザUの全部または一部をスコアリングする。このように、情報処理装置1は、電子商取引の利用状況と特典の利用状況とをスコア化することで、ユーザUのスコア化を容易に行うことができる。
【0153】
また、情報処理装置1は、複数のユーザUの全部または一部のそれぞれの第1スコアSc1と第2スコアSc2との乗算結果または加算結果に基づいて、複数のユーザUの全部または一部をスコアリングする。これにより、情報処理装置1は、電子商取引をあまり利用しないユーザUや特典をあまり受け取らないユーザUのスコアScを低くすることができるため、特典提供対象ユーザTUをより適切に決定することができる。
【0154】
また、スコアリング部33は、電子商取引の利用状況と特典の利用状況とに基づく学習モデルを生成し、生成した学習モデルに基づいて、複数のユーザUの全部または一部をスコアリングする。これにより、情報処理装置1は、特典提供対象ユーザTUを精度よく迅速に決定することができる。
【0155】
また、情報処理装置1は、スコアリング部33によってスコアリングされた複数のユーザUをスコアScが高い順に複数のグループGに振り分けるグループ化部34を備える。決定部35は、複数のグループGのうちスコアScが高いユーザUが属するグループGを優先的に特典提供対象グループTGとして決定し、特典提供対象グループTGのユーザUのうち特典提供先条件を満たすユーザUを特典提供対象ユーザTUとして決定する。これにより、情報処理装置1は、複数のユーザUをまとめて特典提供対象グループTGとして選択することができるため、特典提供対象ユーザTUを決定する処理を迅速に行うことができる。
【0156】
また、情報処理装置1は、特典提供者が提供する特典を受けるための情報である特典情報を特典提供対象ユーザTUへ提供する特典情報提供部36を備える。これにより、特典提供対象ユーザTUが特典情報を用いて特典を受け取ることができる。
【0157】
また、決定部35は、特典提供対象ユーザTUによる特典の受け取り状態に基づいて、特典提供条件に含まれる特典提供期間において特典提供対象グループTGを増減する。これにより、特典提供期間の一部の期間に特典を受けるユーザUが大きく片寄ることを防止することができ、特典提供期間を通して満遍なく特典を提供することができる。したがって、特典提供期間が開始してからすぐに特典がなくなったり、特典提供期間が終了したときに特典が大量に余ったりすることを防止することができる。
【0158】
また、決定部35は、スコアリング部33によってスコアリングされ且つ特典提供先条件を満たす複数のユーザUのうちスコアScが高いユーザUを優先して特典提供対象ユーザTUとして決定する。これにより、ユーザUをグループ化することなく、特典提供対象ユーザTUを決定することができる。
【0159】
また、決定部35は、特典提供対象ユーザTUによる特典の受け取り状態に基づいて、特典提供条件に含まれる特典提供期間において特典提供対象ユーザTUを増減する。これにより、特典提供期間を通して特典を提供することができ、特典提供期間の一部の期間に特典を受けるユーザUが大きく片寄ることを防止することができる。
【0160】
また、上述した情報処理装置1は、それぞれ複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0161】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、情報取得部は、情報取得手段や情報取得回路に読み替えることができる。
【0162】
以上、上記実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者には明らかである。また、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。