特開2019-201860(P2019-201860A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-201860(P2019-201860A)
(43)【公開日】2019年11月28日
(54)【発明の名称】座席の姿勢変更システム
(51)【国際特許分類】
   A47C 7/00 20060101AFI20191101BHJP
   B60N 2/00 20060101ALI20191101BHJP
   A47C 7/02 20060101ALI20191101BHJP
【FI】
   A47C7/00 Z
   B60N2/00
   A47C7/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-98610(P2018-98610)
(22)【出願日】2018年5月23日
(71)【出願人】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】特許業務法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山内 克仁
(72)【発明者】
【氏名】林 伸樹
(72)【発明者】
【氏名】西川 徳行
(72)【発明者】
【氏名】山田 武史
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087BA19
(57)【要約】
【課題】座面部を立座り姿勢位置と座込み姿勢位置とに切換えられる座席が複数並べられて配置されている場合に、座面部の姿勢を一斉にいずれかの姿勢に切換える。
【解決手段】シートクッション12を立座り姿勢位置C2と座込み姿勢位置C1とに切換えられるホール用シート10が複数並べられている。ホール用シート10は、それぞれ姿勢位置を判別するリミットスイッチ11hと、姿勢位置を切換える第1リクライナ11fと、着座者の有無を判別する着座センサ30と、退座と姿勢位置の変更を指示するディスプレイ11a2と、を備える。コンピュータ40は、すべてのシートクッション12を立座り姿勢位置C2にする場合、座込み姿勢位置C1にあるシートクッション12に対し、着座者がいない場合第1リクライナ11fを作動させ立座り姿勢位置C2に切換え、着座者がいる場合ディスプレイ11a2により着座者に退座と立座り姿勢位置C2へ変更を指示する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
座席の姿勢変更システムであって、
着座者の腰掛けとなる座面部が立座り姿勢に対応した第1姿勢と座込み姿勢に対応した第2姿勢とに切り換えられる座席が、フロア上に前後左右に複数並べて配置されており、
前記座席は、それぞれ、前記第1姿勢又は前記第2姿勢を判別する姿勢判別手段と、前記第1姿勢又は前記第2姿勢を切り換える切換手段と、着座者がいるか否かを判別する着座判別手段と、退座して前記第1姿勢又は前記第2姿勢に変更することを指示する変更指示手段と、を備えており、
前記各手段が連結された制御手段を有し、
該制御手段は、
すべての前記座席の前記座面部を前記第1姿勢に切り換える場合は、前記姿勢判別手段により前記第2姿勢にある前記座面部を選んで、前記着座判別手段により、着座者がいない場合は前記切換手段に対し前記第1姿勢に切り換える指示を出し、着座者がいる場合は前記変更指示手段により着座者に退座して前記第1姿勢に変更することを指示するように構成されており、
すべての前記座席の前記座面部を前記第2姿勢に切り換える場合は、前記姿勢判別手段により前記第1姿勢にある前記座面部を選んで、前記着座判別手段により、着座者がいない場合は前記切換手段に対し前記第2姿勢に切り換える指示を出し、着座者がいる場合は前記変更指示手段により着座者に退座して前記第2姿勢に変更することを指示するように構成されている
座席の姿勢変更システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、座席の姿勢変更システムに関する。詳しくは、座面部を立座り姿勢に対応した状態と座込み姿勢に対応した状態とに切り換えられる座席の姿勢変更システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、産業車両等の乗物用に供されるシートとして、着座者を立ち姿勢で座らせることのできる立席型のものが知られている(特許文献1)。上記シートは、その着座者の臀部を支える座面部が、前下がり状に傾斜した形をした構成とされている。上記構成により、着座者が骨盤の角度を立ち姿勢時の角度に近付けた状態で座面部上に座ることができ、疲労感の少ない立座り姿勢を取ることができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−116218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術では、座面部を着座者が腰を落として座り込めるように切り換えることができず、立座り姿勢でしか使用することができない。また、かかるシートを前後左右に複数並べてスタジアムやホール等で使用した場合に、すべてのシートの姿勢を一斉に切り換えたいというニーズがあった。
【0005】
本発明は、上記要請に応えるものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、座面部を立座り姿勢に対応した状態と座込み姿勢に対応した状態とに切り換えられる座席がフロア上に前後左右に複数並べて配置されている場合に、すべてのシートの姿勢を一斉にいずれかの姿勢に切り換えることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の座席の姿勢変更システムは次の手段をとる。
【0007】
第1の発明は、座席の姿勢変更システムであって、着座者の腰掛けとなる座面部が立座り姿勢に対応した第1姿勢と座込み姿勢に対応した第2姿勢とに切り換えられる座席が、フロア上に前後左右に複数並べて配置されており、前記座席は、それぞれ、前記第1姿勢又は前記第2姿勢を判別する姿勢判別手段と、前記第1姿勢又は前記第2姿勢を切り換える切換手段と、着座者がいるか否かを判別する着座判別手段と、退座して前記第1姿勢又は前記第2姿勢に変更することを指示する変更指示手段と、を備えており、前記各手段が連結された制御手段を有し、該制御手段は、すべての前記座席の前記座面部を前記第1姿勢に切り換える場合は、前記姿勢判別手段により前記第2姿勢にある前記座面部を選んで、前記着座判別手段により、着座者がいない場合は前記切換手段に対し前記第1姿勢に切り換える指示を出し、着座者がいる場合は前記変更指示手段により着座者に退座して前記第1姿勢に変更することを指示するように構成されており、すべての前記座席の前記座面部を前記第2姿勢に切り換える場合は、前記姿勢判別手段により前記第1姿勢にある前記座面部を選んで、前記着座判別手段により、着座者がいない場合は前記切換手段に対し前記第2姿勢に切り換える指示を出し、着座者がいる場合は前記変更指示手段により着座者に退座して前記第2姿勢に変更することを指示するように構成されていることを特徴とする。
【0008】
この第1の発明によれば、各座席は、それぞれ、座面部を立座り姿勢に対応した第1姿勢と座込み姿勢に対応した第2姿勢とに切り換えられるとともに、フロア上に前後左右に複数並べて配置された座席の座面部を一斉に第1姿勢又は第2姿勢に切り換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態におけるホール用シートの斜視図である。
図2】上記実施形態におけるホール用シートの側面図である。
図3】上記実施形態におけるホール用シートが配置された状態を示す上面図ある。
図4】上記実施形態におけるホール用シートが配置された状態を示す上面図ある。全シートのシートクッションが立座り姿勢位置にされた状態を示す。
図5】上記実施形態における切換手段の作動システムを示すブロック図である。
図6】上記実施形態における切換手段の作動を示すフローチャートである。ホール用シートのシートクッションを一斉に立座り姿勢位置にする場合である。
図7】上記実施形態における切換手段の作動を示すフローチャートである。ホール用シートのシートクッションを一斉に座込み姿勢位置にする場合である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態の座席の姿勢変更システム1における座席であるホール用シート10の構成について、図1図7を用いて説明する。なお、以下の説明において、前後上下左右等の各方向を示す場合には、各図中に示されたそれぞれの方向を指すものとする。
【0011】
図1及び図2に示すように、ホール用シート10は、フロアFに対してスライドレール20を介して前後方向に移動可能に取付けられている。ここで、ホール用シート10が、特許請求の範囲の「座席」に相当する。
【0012】
ホール用シート10は、骨格をなすフレーム11と、フレーム11に支持されて着座面となるシートクッション12と、フレーム11に支持されて着座者の背凭れとなるシートバック13と、を備えた構成とされている。ここで、シートクッション12が、特許請求の範囲の「座面部」に相当する。
【0013】
図1及び図2に示すように、フレーム11は、横断面が矩形状の角パイプ材が主体として組まれて形成されている。上面視で前方に開口を有する略U字状に形成され略水平に延びる上フレーム部11aと、上面視で前方に開口を有する略U字状に形成され開口端を上フレーム部11aの開口端に連結して斜め後下方に延びる下フレーム部11bと、上フレーム部11aの前後方向中央部の若干後方と下フレーム部11bの後端部とを略上下方向に連結する左右一対の連結部11cと、下フレーム部11bの前後方向中央部の若干後方から斜め前下方に延びる左右一対の前脚部11dと、下フレーム部11bの後端部から下方に延びる後脚部11eと、を有する。各連結部11cの下部には、下フレーム部11bより上方位置にシートクッション12の跳ね上げ角度を調節する第1リクライナ11fと、下フレーム部11bと同程度の高さ位置にシートバック13の傾き角度を調節する第2リクライナ11gと、が配設されている。上フレーム部11aの左側部分の上面には、後述するように、第1リクライナ11fを作動させてシートクッション12の姿勢を変え退座を指示するためのディスプレイ11a2が配設されている。ここで、第1リクライナ11fが、特許請求の範囲の「切換手段」に相当し、ディスプレイ11a2が、特許請求の範囲の「変更指示手段」に相当する。
【0014】
第1リクライナ11fと第2リクライナ11gは、電動タイプのものでフレーム11に配設された操作ボタン(図示せず)を押すと回転を開始し、後述するリミットスイッチが押圧されると回転を停止してロック状態となるように構成されている。各前脚部11dの下側先端部には前後動可能なキャスター11d1が取付けられている。キャスター11d1は、フロアFに当接して回動し前脚部11dの前後方向の位置を変えられるようになっている。フレーム11は、図1及び図2では省略されているが、樹脂製のカバー部材で覆われて外観が良好なものとされている。
【0015】
図1及び図2に示すように、シートクッション12は、側面視が横向きの略V字型となる形状に形成されている。詳しくは、図1及び図2において実線で示す座込み姿勢位置C1において、上側に面を向ける第1支持面部12aと、前下側に面を向ける第2支持面部12bと、を有する。座込み姿勢位置C1にあるシートクッション12において、第1支持面部12aは、その上面である第1支持面12a1をほぼ平らな面として形成され、第2支持面部12bは、その前下面である第2支持面12b1を中央部が後上方向に凹んだ凹面として形成されている。そして、座込み姿勢位置C1にあるシートクッション12の第1支持面12a1には、着座者Pが腰を落とした座込み姿勢で座り込むことのできるようになっている。また、第2支持面12b1は後下がり状に引いた引き込み面を形成するようになっており、着座者Pが第1支持面12a1の上に座った際に、その下腿部を後側へと引き込むことのできるスペースが形成されるようになっている。シートクッション12は、骨格をなすクッションフレーム(図示せず)にクッション材であるクッションパッド12a2、12b2が載置されてその上を表皮材であるクッションカバー12a3、12b3で被覆されて形成されている。すなわち、第1支持面部12aの第1支持面12a1及び第2支持面部12bの第2支持面12b1は、着座者Pの身体に軟らかく当接して支持するように形成されている。シートクッション12は、座込み姿勢位置C1において、クッションフレームの後端部側が第1リクライナ11fを介してフレーム11の連結部11cに取付けられている。
【0016】
シートクッション12が座込み姿勢位置C1にある状態で操作ボタンを押すと、シートクッション12は図2において、第1リクライナ11fの回動軸を中心に時計回りに回転して前端側が跳ね上げられていく。そして、座込み姿勢位置C1から90度以上後側に跳ね上げられて、図2において二点鎖線で示す立座り姿勢位置C2になったとき、フレーム11に配設されたリミットスイッチ11h(図5参照)をシートクッション12が押圧することにより第1リクライナ11fの回転が止められロック状態となる。このとき、第2支持面部12bは座込み姿勢位置C1における第1支持面部12aよりも高い位置へと引き上げられて第2支持面12b1は前下がり状に傾斜した面をなし、着座者Pの臀部に当接して支持することが可能となる。上記立座り姿勢位置C2時の着座面を成す第2支持面12b1が前下がり状の面を成していることにより、立座り姿勢をとる着座者Pの臀部に対して広く面を向けた状態となり、その前側の縁部が着座者Pの臀部に食い込むような張り出し形状を形成しにくくなる。したがって、第2支持面部12bに腰掛けた着座者Pが、異物感の少ない良好な座り心地で、骨盤の角度を立ち姿勢時の角度に近付けた疲労感の少ない立座り姿勢をとることができる。ここで、座込み姿勢位置C1と立座り姿勢位置C2が、それぞれ、特許請求の範囲の「第2姿勢」と「第1姿勢」に相当する。また、リミットスイッチ11hが、特許請求の範囲の「姿勢判別手段」に相当する。
【0017】
図2に示すように、第2支持面部12bには、着座センサ30が配設されている。着座センサ30は、シートクッション12が立座り姿勢位置C2にあって着座者Pが着座したとき、クッションパッド12b2における着座者Pの骨盤が対応する位置に埋め込まれて配設されている。具体的には、着座センサ30は矩形面状をしており、クッションカバー12b3とクッションパッド12b2の間に配設されている。着座センサ30は、着座者Pが第2支持面12b1に着座すると後述するコンピュータ40に信号を出す。ここで、着座センサ30とコンピュータ40が、それぞれ、特許請求の範囲の「制御手段」と「着座判別手段」に相当する。
【0018】
図1及び図2に示すように、シートバック13は、側面視が縦向きの略I字型となる形状に形成されている。詳しくは、図1及び図2において実線で示す座込み姿勢位置B1において、その背凭れ面となる前面が、垂直よりも僅かに後傾したほぼ平らな傾斜面を成すように形成されている。そして、座込み姿勢位置B1にあるシートバック13の前面は、腰を落とした座込み姿勢で座り込んだ着座者Pの背部を後方から支持することができるようになっている。シートバック13は、骨格をなすバックフレーム(図示せず)にクッション材であるバックパッド(図示せず)が載置されてその上を表皮材であるバックカバー13aで被覆されて形成されている。すなわち、シートバック13の前面部は、着座者Pの身体に軟らかく当接して支持するように形成されている。シートバック13は、バックフレームの下端部側が第2リクライナ11gを介してフレーム11の連結部11cに取付けられている。
【0019】
シートクッション12が座込み姿勢位置C1にあり、シートバック13が座込み姿勢位置B1にある状態で操作ボタンを押すと、シートバック13は図2において、第2リクライナ11gの回動軸を中心に時計回りに回転して後側に倒れていく。そして、図2において二点鎖線で示す立座り姿勢位置B2になったとき、フレーム11に配設されたリミットスイッチ(図示せず)をシートバック13が押圧することにより第2リクライナ11gの回転が止められロック状態となる。このとき、シートバック13は立座り姿勢位置C2のシートクッション12に当接しない位置にある。なお、シートバック13は、シートクッション12が座込み姿勢位置C1から立座り姿勢位置C2に至るまでの時間より短時間で座込み姿勢位置B1から立座り姿勢位置B2に移動する。これによって、シートクッション12とシートバック13は、シートクッション12が座込み姿勢位置C1から立座り姿勢位置C2に移動し、シートバック13が座込み姿勢位置B1から立座り姿勢位置B2に移動する過程の中で互いに干渉することがない。シートバック13は、立座り姿勢位置B2にあるとき着座者Pの身体には当接しない。シートクッション12とシートバック13は、後述するフロアF上の所定箇所に設置されたコンピュータ40からの信号によっても座込み姿勢位置C1、B1と立座り姿勢位置C2、B2との間を移動可能とされている。すなわち、第1リクライナ11fと第2リクライナ11gは、操作ボタンだけでなくコンピュータ40からの信号によっても作動可能とされている。
【0020】
図1図4に示すように、フロアFには、左右一対のスライドレール20が、複数組互いに平行に前後方向に延びて配設されている。左右一対のスライドレール20は、ホール用シート10の前脚部11dのキャスター11d1間に収まるように配置されている。図2に示すように、各スライドレール20は、フロアFに固定された長尺のロアレール21と、ロアレール21に対してロアレール21の延びる方向に摺動可能に取付けられた短尺のアッパレール22を有する。アッパレール22は、一本のロアレール21に対して複数取付けられ、それぞれにホール用シート10の後脚部11eの下端部が取付けられている。また、各アッパレール22には、ロアレール21に対する摺動をロックしたりアンロックしたりすることのできるロック機構(図示せず)が配設されている。これによって、各ホール用シート10は、左右一対のスライドレール20に対して前後方向に移動可能とされるとともに、所望の位置でロックして前後方向に移動不能とされることができる。このとき、キャスター11d1は、左右一対のスライドレール20のシート幅方向外側に配置されているのでフロアF上を円滑に移動することができる。
【0021】
ホール用シート10の作動について説明する。通常状態においては、各シートの着座者が自由にシートクッション12が座込み姿勢位置C1にありシートバック13が座込み姿勢位置B1にある状態か、シートクッション12が立座り姿勢位置C2にありシートバック13が立座り姿勢位置B2にある状態か、を自由に選択して使用している。すなわち、各シートの着座者Pは、操作ボタンによって第1リクライナ11fと第2リクライナ11gを作動させることによって座込み姿勢位置C1、B1と立座り姿勢位置C2、B2を自由に切り換えてホール用シート10を使用している。図3に示すように、通常状態では、シートクッション12が座込み姿勢位置C1にありシートバック13が座込み姿勢位置B1にある状態と、シートクッション12が立座り姿勢位置C2にありシートバック13が立座り姿勢位置B2にある状態と、が不規則に混在している。
【0022】
図5図7を用いて第1リクライナ11fと第2リクライナ11gの作動について説明する。図5は、第1リクライナ11fと第2リクライナ11gの作動をプログラム制御のコンピュータ40により実施した場合の座席の姿勢変更システム1のブロック図である。コンピュータ40は、ホールのフロアF上の所定箇所に設置されており、シートクッション12のリミットスイッチ11h及び着座センサ30からの検知信号が入力されている。また、コンピュータ40には、第1リクライナ11fと第2リクライナ11gが作動可能となるように接続されている。
【0023】
図6は、各ホール用シート10の第1リクライナ11fと第2リクライナ11gを作動させて、すべてのホール用シート10のシートクッション12とシートバック13を、立座り姿勢位置C2、B2にするフローチャートである。ステップS1では、各ホール用シート10のシートクッション12が立座り姿勢位置C2にあるか否かをリミットスイッチ11hからの検知信号で判別する。そして、各ホール用シート10において、シートクッション12が立座り姿勢位置C2にある場合、終了し、シートクッション12が立座り姿勢位置C2にない場合、ステップS2に進む。
【0024】
ステップS2では、シートクッション12が立座り姿勢位置C2にないホール用シート10において、シートクッション12の第2支持面12b1上に着座者Pがいるか否かを、着座センサ30からの検知信号で判別する。第2支持面12b1上に着座者Pがいる場合には、ステップS3に進み、ディスプレイ11a2によってシートクッション12を立座り姿勢位置C2にして退座することを指示する。具体的には、ディスプレイ11a2の画面に「立座り姿勢にして退座してください」という文字を表示する。そして、ステップS1に戻る。第2支持面12b1上に着座者Pがいない場合には、ステップS4に進んで第1リクライナ11fと第2リクライナ11gを作動させて、ホール用シート10のシートクッション12とシートバック13を、立座り姿勢位置C2、B2にする。図4には、このようにしてすべてのホール用シート10のシートクッション12とシートバック13が立座り姿勢位置C2、B2になった状態を示す。
【0025】
図7は、各ホール用シート10の第1リクライナ11fと第2リクライナ11gを作動させて、すべてのホール用シート10のシートクッション12とシートバック13を、座込み姿勢位置C1、B1にするフローチャートである。ステップS11では、各ホール用シート10のシートクッション12が座込み姿勢位置C1にあるか否かをリミットスイッチ11hからの検知信号で判別する。そして、各ホール用シート10において、シートクッション12が座込み姿勢位置C1にある場合、終了し、シートクッション12が座込み姿勢位置C1にない場合、ステップS12に進む。
【0026】
ステップS12では、シートクッション12が座込み姿勢位置C1にないホール用シート10において、シートクッション12の第2支持面12b1上に着座者Pがいるか否かを、着座センサ30からの検知信号で判別する。第2支持面12b1上に着座者Pがいる場合には、ステップS13に進み、ディスプレイ11a2によってシートクッション12を座込み姿勢位置C1にして退座することを指示する。具体的には、ディスプレイ11a2の画面に「座込み姿勢にして退座してください」という文字を表示する。そして、ステップS11に戻る。第2支持面12b1上に着座者Pがいない場合には、ステップS14に進んで第1リクライナ11fと第2リクライナ11gを作動させて、ホール用シート10のシートクッション12とシートバック13を、座込み姿勢位置C1、B1にする。
【0027】
以上のように構成される実施形態は、以下のような作用効果を奏する。各ホール用シート10は、それぞれ、シートクッション12を立座り姿勢に対応した立座り姿勢位置C2と、座込み姿勢に対応した座込み姿勢位置C1とに切り換えられるとともに、フロアF上に前後左右に複数並べて配置されたホール用シート10のシートクッション12とシートバック13を、一斉に立座り姿勢位置C2、B2又は座込み姿勢位置C1、B1に切り換えることができる。
【0028】
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、次のようなものが挙げられる。
【0029】
1.上記実施形態においては、各ホール用シート10をスライドレール20を介してフロアFに取付け、前後に移動可能なものとして構成したが、これに限らず、フロアFに固定したものであってもよい。
【0030】
2.上記実施形態においては、シートクッション12と共にシートバック13も連動して動くものとして構成したがこれに限らずシートバック13がフレームに固定されているものであってもよい。
【符号の説明】
【0031】
1 座席の姿勢変更システム
10 ホール用シート(座席)
11 フレーム
10 各ホール用シート
11a2 ディスプレイ(変更指示手段)
11f 第1リクライナ(切換手段)
11g 第2リクライナ
11h リミットスイッチ(姿勢判別手段)
12 シートクッション(座面部)
30 着座センサ(着座判別手段)
40 コンピュータ(制御手段)
C1 座込み姿勢位置(第2姿勢)
C2 立座り姿勢位置(第1姿勢)
F フロア
P 着座者
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7