特開2019-201892(P2019-201892A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社カプコンの特許一覧

特開2019-201892コンピュータプログラム、およびコンピュータ装置
<>
  • 特開2019201892-コンピュータプログラム、およびコンピュータ装置 図000003
  • 特開2019201892-コンピュータプログラム、およびコンピュータ装置 図000004
  • 特開2019201892-コンピュータプログラム、およびコンピュータ装置 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-201892(P2019-201892A)
(43)【公開日】2019年11月28日
(54)【発明の名称】コンピュータプログラム、およびコンピュータ装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20191101BHJP
   A63F 13/792 20140101ALI20191101BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20191101BHJP
【FI】
   A63F13/69 510
   A63F13/792
   A63F13/35
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-99014(P2018-99014)
(22)【出願日】2018年5月23日
(11)【特許番号】特許第6505914号(P6505914)
(45)【特許公報発行日】2019年4月24日
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100212923
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 貴雄
(72)【発明者】
【氏名】川上 智司
(57)【要約】
【課題】ガチャの面白さを維持しつつ課金ユーザの救済を図ることができるコンピュータプログラムを提供すること。
【解決手段】本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータ装置を、ユーザの操作に基づいて通常媒体抽選が要求されたことを契機として通常媒体抽選を行うとともに、通常媒体抽選が行われた回数が所定の天井回数となった場合に特別媒体抽選を行う抽選実行手段として機能させ、抽選実行手段は、通常媒体抽選が行われた回数が天井回数に到達するまでに通常媒体抽選にて所定媒体のうちのいずれかが当選した場合には、特別媒体抽選を行うことなく、つぎの天井回数を設定し、通常媒体抽選が行われた回数が天井回数に到達するまでに通常媒体抽選にて所定媒体が当選しなかった場合には、ユーザに付与する所定媒体を特別媒体抽選を行って決定するとともに、つぎの天井回数を設定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの操作を受けつける操作部を備えるゲーム装置と通信ネットワークを介して接続されるコンピュータ装置を、
前記ユーザの操作に基づいて所定の属性を備える所定媒体を含む複数種類のゲーム媒体のうちからいずれかのゲーム媒体を前記ユーザに付与するための通常媒体抽選が要求されたことを契機として前記通常媒体抽選を行うとともに、前記通常媒体抽選が行われた回数が所定の天井回数となった場合に前記所定媒体のうちのいずれかの前記所定媒体を前記ユーザに付与するための特別媒体抽選を行う抽選実行手段、
として機能させ、
前記抽選実行手段は、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体のうちのいずれかが当選した場合には、前記特別媒体抽選を行うことなく、つぎの前記天井回数を回数抽選で決定し、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体が当選しなかった場合には、前記特別抽選を行って前記ユーザに付与する前記所定媒体を決定するとともに、つぎの前記天井回数を前記回数抽選で決定する、
コンピュータプログラム。
【請求項2】
ユーザの操作を受けつける操作部を備えるゲーム装置と通信ネットワークを介して接続されるコンピュータ装置を、
前記ユーザの操作に基づいて所定の属性を備える所定媒体を含む複数種類のゲーム媒体のうちからいずれかのゲーム媒体を前記ユーザに付与するための通常媒体抽選が要求されたことを契機として前記通常媒体抽選を行うとともに、前記通常媒体抽選が行われた回数が所定の天井回数となった場合に前記ユーザの選択に基づいて前記所定媒体のうちのいずれかの前記所定媒体を獲得することのできる権利を前記ユーザに付与する抽選実行手段、
として機能させ、
前記抽選実行手段は、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体のうちのいずれかが当選した場合には、前記権利を付与することなく、つぎの前記天井回数を回数抽選で決定し、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体が当選しなかった場合には、前記権利を付与するとともに、つぎの前記天井回数を前記回数抽選で決定する、
コンピュータプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータを、
前記回数抽選で選択された前記天井回数を示唆するための示唆情報を前記ゲーム装置に送信する通信手段としてさらに機能させる、
請求項1または2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンピュータプログラムを記憶する記憶部と、前記コンピュータプログラムを実行する制御部と、を備える、
サーバ装置。
【請求項5】
ユーザの操作を受けつける操作部を備えるゲーム装置と、前記ゲーム装置と通信ネットワークを介して接続されるサーバ装置と、を備えるゲームシステムであって、
前記ゲーム装置は、
前記ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行するゲーム実行手段、および
前記ユーザの操作に基づいて所定の属性を備える所定媒体を含む複数種類のゲーム媒体のうちからいずれかのゲーム媒体を前記ユーザに付与するための通常媒体抽選を要求する抽選要求手段、
を備え、
前記サーバ装置は、
前記通常媒体抽選が要求されたことを契機として前記通常媒体抽選を行うとともに、前記媒体抽選が行われた回数が所定の天井回数となった場合に前記所定媒体のうちのいずれかの前記所定媒体を付与するための特別媒体抽選を行う抽選実行手段、
を備え、
前記抽選実行手段は、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体のうちのいずれかが当選した場合には、前記特別媒体抽選を行うことなく、つぎの前記天井回数を回数抽選で決定し、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体が当選しなかった場合には、前記特別媒体抽選を行って前記ユーザに付与する前記所定媒体を決定するとともに、つぎの前記天井回数を前記回数抽選で決定する、
ゲームシステム。
【請求項6】
ユーザの操作を受けつける操作部を備えるゲーム装置と、前記ゲーム装置と通信ネットワークを介して接続されるサーバ装置と、を備えるゲームシステムであって、
前記ゲーム装置は、
前記ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行するゲーム実行手段、および
前記ユーザの操作に基づいて所定の属性を備える所定媒体を含む複数種類のゲーム媒体のうちからいずれかのゲーム媒体を前記ユーザに付与するための通常媒体抽選を要求する抽選要求手段、
を備え、
前記サーバ装置は、
前記通常媒体抽選が要求されたことを契機として前記通常媒体抽選を行うとともに、前記通常媒体抽選が行われた回数が所定の天井回数となった場合に前記ユーザの選択に基づいて前記所定媒体のうちのいずれかの前記所定媒体を獲得することのできる権利を前記ユーザに付与する抽選実行手段、
を備え、
前記抽選実行手段は、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体のうちのいずれかが当選した場合には、前記権利を付与することなく、つぎの前記天井回数を回数抽選で決定し、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体が当選しなかった場合には、前記権利を付与するとともに、つぎの前記天井回数を前記回数抽選で決定する、
ゲームシステム。
【請求項7】
前記サーバ装置は、
前記回数抽選で選択された前記天井回数を示唆するための示唆情報を前記ゲーム装置に送信する通信手段をさらに備え、
前記ゲーム実行手段は、前記示唆情報を受信したのち、選択されている前記天井回数の示唆を行う、
請求項5または6に記載のゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータプログラム、サーバ装置、およびゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レアリティなどの属性があらかじめ定められたキャラクタなどのゲーム媒体をユーザに付与するための、いわゆるガチャと呼ばれる抽選が行われるゲームが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このゲームでは、例えば、レアリティとしてノーマル、レア、激レアなどの複数種類が設けられており、各キャラクタにはいずれか1つのレアリティが設定されている。ガチャにおいては、例えばノーマルのキャラクタは90%以上などの当選確率であるのに対し、激レアのキャラクタは3%の当選確率などのように、レアリティが高くなるほど当選しにくい。
【0004】
近年、ガチャで多額のお金を使ったにもかかわらず希望するキャラクタが得られないユーザに対する救済措置として、いわゆる天井システムを備えたガチャが開発されている。この天井システムでは、ユーザが例えば1万円分のガチャを要求した場合には、ユーザは必ず最高のレアリティを備えるキャラクタを獲得することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017−148419号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記天井システムは、前述のとおり、所定金額(または所定回数)のガチャが行われることにより発動する。したがって、天井システムを発動させるために結局ユーザは多額のお金を投入しなければならなかった。このように従来の天井システムは、課金ユーザの救済という観点からは十分に機能しているとはいえなかった。
【0007】
一方、天井システム発動までの設定金額または設定回数を少なくすると、レアリティの高いキャラクタが出すぎてその価値が下がってしまうため、ガチャの面白さも半減してしまう。
【0008】
本発明の目的は、ガチャの面白さを維持しつつ課金ユーザの救済を図ることができるコンピュータプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の発明は、
ユーザの操作を受けつける操作部を備えるゲーム装置と通信ネットワークを介して接続されるコンピュータ装置を、
前記ユーザの操作に基づいて所定の属性を備える所定媒体を含む複数種類のゲーム媒体のうちからいずれかのゲーム媒体を前記ユーザに付与するための通常媒体抽選が要求されたことを契機として前記通常媒体抽選を行うとともに、前記通常媒体抽選が行われた回数が所定の天井回数となった場合に前記所定媒体のうちのいずれかの前記所定媒体を前記ユーザに付与するための特別媒体抽選を行う抽選実行手段、
として機能させ、
前記抽選実行手段は、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体のうちのいずれかが当選した場合には、前記特別媒体抽選を行うことなく、つぎの前記天井回数を回数抽選で決定し、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体が当選しなかった場合には、前記特別抽選を行って前記ユーザに付与する前記所定媒体を決定するとともに、つぎの前記天井回数を前記回数抽選で決定する、
コンピュータプログラムである。
【0010】
第2の発明は、
ユーザの操作を受けつける操作部を備えるゲーム装置と通信ネットワークを介して接続されるコンピュータ装置を、
前記ユーザの操作に基づいて所定の属性を備える所定媒体を含む複数種類のゲーム媒体のうちからいずれかのゲーム媒体を前記ユーザに付与するための通常媒体抽選が要求されたことを契機として前記通常媒体抽選を行うとともに、前記通常媒体抽選が行われた回数が所定の天井回数となった場合に前記ユーザの選択に基づいて前記所定媒体のうちのいずれかの前記所定媒体を獲得することのできる権利を前記ユーザに付与する抽選実行手段、
として機能させ、
前記抽選実行手段は、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体のうちのいずれかが当選した場合には、前記権利を付与することなく、つぎの前記天井回数を回数抽選で決定し、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体が当選しなかった場合には、前記権利を付与するとともに、つぎの前記天井回数を前記回数抽選で決定する、
コンピュータプログラムである。
【0011】
第1および第2の発明において、
前記コンピュータを、
前記回数抽選で選択された前記天井回数を示唆するための示唆情報を前記ゲーム装置に送信する通信手段としてさらに機能させることができる。
【0012】
第3の発明は、
第1および第2の発明のコンピュータプログラムを記憶する記憶部と、前記コンピュータプログラムを実行する制御部と、を備える、
サーバ装置である。
【0013】
第4の発明は、
ユーザの操作を受けつける操作部を備えるゲーム装置と、前記ゲーム装置と通信ネットワークを介して接続されるサーバ装置と、を備えるゲームシステムであって、
前記ゲーム装置は、
前記ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行するゲーム実行手段、および
前記ユーザの操作に基づいて所定の属性を備える所定媒体を含む複数種類のゲーム媒体のうちからいずれかのゲーム媒体を前記ユーザに付与するための通常媒体抽選を要求する抽選要求手段、
を備え、
前記サーバ装置は、
前記通常媒体抽選が要求されたことを契機として前記通常媒体抽選を行うとともに、前記媒体抽選が行われた回数が所定の天井回数となった場合に前記所定媒体のうちのいずれかの前記所定媒体を付与するための特別媒体抽選を行う抽選実行手段、
を備え、
前記抽選実行手段は、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体のうちのいずれかが当選した場合には、前記特別媒体抽選を行うことなく、つぎの前記天井回数を回数抽選で決定し、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体が当選しなかった場合には、前記特別媒体抽選を行って前記ユーザに付与する前記所定媒体を決定するとともに、つぎの前記天井回数を前記回数抽選で決定する、
ゲームシステムである。
【0014】
第5の発明は、
ユーザの操作を受けつける操作部を備えるゲーム装置と、前記ゲーム装置と通信ネットワークを介して接続されるサーバ装置と、を備えるゲームシステムであって、
前記ゲーム装置は、
前記ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行するゲーム実行手段、および
前記ユーザの操作に基づいて所定の属性を備える所定媒体を含む複数種類のゲーム媒体のうちからいずれかのゲーム媒体を前記ユーザに付与するための通常媒体抽選を要求する抽選要求手段、
を備え、
前記サーバ装置は、
前記通常媒体抽選が要求されたことを契機として前記通常媒体抽選を行うとともに、前記通常媒体抽選が行われた回数が所定の天井回数となった場合に前記ユーザの選択に基づいて前記所定媒体のうちのいずれかの前記所定媒体を獲得することのできる権利を前記ユーザに付与する抽選実行手段、
を備え、
前記抽選実行手段は、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体のうちのいずれかが当選した場合には、前記権利を付与することなく、つぎの前記天井回数を回数抽選で決定し、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体が当選しなかった場合には、前記権利を付与するとともに、つぎの前記天井回数を前記回数抽選で決定する、
ゲームシステムである。
【0015】
また、第4および第5の発明において、
前記サーバ装置は、
前記回数抽選で選択された前記天井回数を示唆するための示唆情報を前記ゲーム装置に送信する通信手段をさらに備え、
前記ゲーム実行手段は、前記示唆情報を受信したのち、選択されている前記天井回数の示唆を行うことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ガチャの面白さを維持しつつ課金ユーザの救済を図ることができるコンピュータプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本実施形態におけるゲームシステムの構成を示す図である。
図2】本実施形態におけるゲームシステムで実行されるゲームのゲーム画面の一例を示す図である。
図3】本実施形態における抽選処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[実施形態]
本発明の実施形態にかかるゲームシステム1について、図1図3を参照して説明する。ゲームシステム1は、図1に示すとおり、サーバ装置2とゲーム装置3とを備える。
【0019】
<ゲームの説明>
サーバ装置2により、ゲーム装置3で実行される下記のゲームが提供される。具体的には、ゲーム装置3では、ユーザがタッチパッド350を介して仮想ゲーム空間上のプレイヤキャラクタを操作して進行する複数のステージ(以下、「クエスト」という。)を備える所定のゲームが実行される。
【0020】
本実施形態において、ゲーム装置3にて実行されるゲームには、ユーザが操作するプレイヤキャラクタが敵キャラクタであるモンスターを討伐するクエストパートがある。例えば、ゲーム中の1つのクエストでは、制限時間内にプレイヤキャラクタがモンスターを討伐すればそのクエストのクリア条件が満たされる。このクエストは、ユーザがタッチパッド350を操作することで進行する。
【0021】
また、このゲームは、前記クエストパートのほか、仮想ゲーム空間上で使用されうる装備あるいはキャラクタなどのゲーム媒体をユーザが取得するための通常媒体抽選(以下、「通常ガチャ」という。)のパートがある。
【0022】
この通常ガチャのパートでは、超激レアのキャラクタ(所定の属性を備える所定媒体)を含む複数の属性のいずれかキャラクタ(複数種類のゲーム媒体)のうちからいずれかのキャラクタをユーザに付与するための通常ガチャ処理が行われる。
【0023】
<ハードウェア構成>
図1を参照して、サーバ装置2のハードウェア構成および機能的構成、ならびに前記ゲームが実行されるゲーム装置3のハードウェア構成および機能的構成について説明する。
【0024】
なお、ゲーム装置3には、そのゲーム装置3に対応づけてユーザアカウントが付与される。このユーザアカウントはユーザアカウント情報として管理される。
【0025】
ゲーム装置3が通信ネットワーク4を介してサーバ装置2と通信を行う場合には、そのゲーム装置3からユーザアカウント情報が送信される。送信されたユーザアカウント情報は、サーバ装置2において所定の認証がなされる。これにより、サーバ装置2とゲーム装置3との間で通信が可能となる。
【0026】
また、ユーザには、ゲームをプレイするにあたってゲームアカウントが付与される。ゲームアカウントは、ゲームアカウント情報として管理される。
【0027】
<サーバ装置2のハードウェア構成>
サーバ装置2は、図1のとおり、制御部20、記憶部21、およびネットワークインターフェース22を備える。
【0028】
記憶部21およびネットワークインターフェース22は、バス200を介してサーバ装置2の制御部20に接続される。
【0029】
制御部20は、サーバ装置2の動作を制御する。
【0030】
記憶部21は、主にHDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)で構成される。記憶部21には、例えば、ゲーム装置3にてプレイされるゲームを実行するためのゲームプログラムを配信するための配信プログラムおよびデータが記憶される。
【0031】
ネットワークインターフェース22は、サーバ装置2とゲーム装置3との間でデータを送受信するために、通信ネットワーク4に接続される。
【0032】
<サーバ装置2の制御部20の機能的構成>
サーバ装置2の制御部20は、図1のとおり、本発明のコンピュータプログラムを実行することにより、照合手段201、抽選実行手段202、および通信手段203として機能する。
【0033】
<照合手段201の説明>
照合手段201は、ゲーム装置3から送信されるユーザアカウント情報を用いて、ユーザアカウントの認証を行う。
【0034】
<抽選実行手段202の説明>
抽選実行手段202は、ユーザの操作に基づいて複数種類のキャラクタのうちからいずれかのキャラクタをユーザに付与するための通常ガチャ要求が行われたことを契機として通常ガチャを行う。具体的には、抽選実行手段202は、通信手段203を介してゲーム装置3から後述の通常ガチャ要求情報を受信したことを契機として通常ガチャを行う。
【0035】
このキャラクタには、それぞれレアリティ(属性)が設けられている。本実施形態では、キャラクタに設定されるレアリティとして、ノーマル、レア、激レア、超激レアの4種類が設けられており、各キャラクタには、いずれか1つのレアリティが設定されている。
【0036】
本実施形態では、通常ガチャにより、ノーマルのキャラクタが選択される確率は90%であり、レアのキャラクタが選択される確率は7%であり、激レアのキャラクタが選択される確率は2.5%であり、超激レアのキャラクタが選択される確率は0.5%である。
【0037】
なお、ユーザが後述の10連ガチャを要求した場合には、抽選実行手段202は、ユーザによる1回の10連ガチャ要求で10体の第1キャラクタを選択する。
【0038】
また、抽選実行手段202は、通常ガチャにより選択されたいずれかのキャラクタをユーザに付与する。具体的には、通常ガチャの抽選結果を受けて、抽選実行手段202は、ユーザに付与するためのキャラクタに関する情報を生成する(または、記憶部21からキャラクタに関する情報を読み出す。以下、同じ。)。このキャラクタに関する情報は、通信手段203を介してゲーム装置3へ送信される。
【0039】
また、抽選実行手段202は、通常ガチャが行われた回数が所定の天井回数に到達するまでに通常ガチャにて超激レアのキャラクタが当選しなかった場合にユーザに超激レアのキャラクタを付与するための特別媒体抽選(以下、「特別ガチャ」という。)を行う。本実施形態では、この超激レアのキャラクタは、レアリティが超激レアであるキャラクタのうちから1体が抽選で決定される。
【0040】
この場合においても抽選実行手段202は、特別ガチャにより選択されたキャラクタに関する情報を生成する。この超激レアのキャラクタに関する情報は、前述のキャラクタに関する情報とともに通信手段203を介してゲーム装置3へ送信される。
【0041】
すなわち、ユーザは、通常ガチャが行われた回数が天井回数に到達した場合には、通常ガチャにより選択されたキャラクタに加えて、特別ガチャにより選択されたキャラクタを取得することができる。
【0042】
抽選実行手段202は、通常ガチャが行われた回数が天井回数に到達するまでに通常ガチャにて超激レアのキャラクタのうちのいずれかが当選した場合には、特別ガチャを行うことなく、つぎの天井回数を決定する。
【0043】
また、抽選実行手段202は、通常ガチャが行われた回数が天井回数に到達するまでに通常ガチャにて超激レアのキャラクタが当選しなかった場合には、特別ガチャを行ってユーザに付与する超激レアのキャラクタを決定するとともに、つぎの天井回数を決定する。
【0044】
なお、この超激レアのキャラクタは、例えばゲーム製作会社などのゲームの運営側が定期的または不定期に更新する、超激レアのキャラクタが格納されたデッキの中から選択される。例えばデッキが毎月更新される場合には、ユーザは自身がほしい超激レアのキャラクタがデッキ内に存在している月に集中的に通常ガチャ要求を行うことにより、自身がほしい超激レアのキャラクタを取得することができる可能性を高めることができる。
【0045】
また、抽選実行手段202は、通常ガチャあるいは特別ガチャにより超激レアのキャラクタが選択された場合に、つぎの天井回数を決定するための回数抽選を行う際に用いられる1つのモードを複数のモードから選択するモード抽選を行う。抽選実行手段202は、モード抽選で選択されたモードに基づいて回数抽選を行う。
【0046】
本実施形態では、特別ガチャに用いられるモードとして、通常モード、天国モード、および天国準備モードがある。通常モードにおける天井回数は100回である。天国モードでは天井回数は10回である。このように、天国モードにおいては、通常ガチャが行われた抽選回数が10回で天井回数に到達するため、ユーザにとって有利なモードである。天国準備モードにおける天井回数は100回であるが、天国準備モードが終わるとつぎのモードは必ず天国モードになる。
【0047】
なお、本実施形態では、通常モードが選択される確率は85%であり、天国モードが選択される確率は2%であり、天国準備モードが選択される確率は13%である。
【0048】
また、抽選実行手段203は、超激レアのキャラクタが選択されたときにつぎのモード(天井回数)の示唆を行うか否かの示唆抽選に当選した場合には、示唆情報を生成する。この示唆情報は、通信手段203を介してゲーム装置3へ送信される。
【0049】
<通信手段203の説明>
通信手段203は、ゲーム装置3との間で、ユーザアカウント情報、ダウンロード要求情報、ゲームプログラム、ゲームアカウント情報、および課金アイテムなどのゲームデータなどを送受信する。
【0050】
また、通信手段203は、通常ガチャ要求情報をゲーム装置3から受信する。通信手段203が受信した通常ガチャ要求情報は抽選実行手段202へ送信される。
【0051】
また、通信手段203は、抽選実行手段202が生成したキャラクタおよびキャラクタに関する情報をゲーム装置3へ送信する。
【0052】
また、通信手段203は、示唆抽選に当選した場合に、抽選実行手段202が生成した示唆情報をゲーム装置3へ送信する。
【0053】
<ゲーム装置3のハードウェア構成>
ゲーム装置3は、図1のとおり、スピーカ330、液晶画面340、およびタッチパッド350が内蔵される、スマートフォンなどの端末装置である。このゲーム装置3において、サーバ装置2から配信されたゲームに関するゲームプログラムおよびデータに基づいてゲームが進行する。
【0054】
また、ゲーム装置3は、サーバ装置2との間で、インターネットあるいはLANなどの通信ネットワーク4を介して互いにデータ通信をすることができる。
【0055】
ゲーム装置3は、制御部30、記憶部31、ネットワークインターフェース32、オーディオ処理部33、グラフィック処理部34、および操作部35を備える。
【0056】
記憶部31、ネットワークインターフェース32、オーディオ処理部33、グラフィック処理部34、および操作部35は、バス300を介して、制御部30に接続される。
【0057】
制御部30は、ゲーム装置3の動作を制御する。
【0058】
記憶部31は、主にHDD、RAMおよびROMで構成される。記憶部31には、例えば、ゲームを実行するためのゲームプログラムおよびデータが記憶される。
【0059】
ネットワークインターフェース32は、ゲーム装置3とサーバ装置2との間でデータを送受信するために、通信ネットワーク4に接続される。これにより、ゲーム装置3にゲームプログラムおよびゲームデータがダウンロードされる。
【0060】
オーディオ処理部33は、制御部30の指示に従ってデジタルのゲーム音声を再生および合成する。また、オーディオ処理部33には、スピーカ330が接続される。ゲーム音声は、スピーカ330から出力される。
【0061】
グラフィック処理部34は、制御部30の指示に従って仮想ゲーム空間およびプレイヤキャラクタなどを含むゲーム画像を動画形式で描画する。グラフィック処理部34にて動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面として液晶画面340に表示される。
【0062】
操作部35には、ユーザからの操作信号が入力される。本実施形態において操作部35には、入力位置検出装置であるタッチパッド350を介してユーザからの操作信号が入力される。ユーザはタッチパッド350をタッチすることによって、クエストの選択、通常ガチャの要求、あるいは、プレイヤキャラクタの操作等を行う。
【0063】
<ゲーム装置3の制御部30の機能的構成>
ゲーム装置3の制御部30は、図1のとおり、サーバ装置2からダウンロードされたゲームプログラムを実行することで、ゲーム実行手段301、抽選要求手段302、および通信手段303として機能する。
【0064】
<ゲーム実行手段301の説明>
ゲーム実行手段301は、ユーザによるタッチパッド350の操作に基づいて、クエストパートおよびガチャパートを備えるゲームをゲーム装置3に実行させる。
【0065】
具体的には、ゲーム実行手段301は、ゲームデータに含まれるゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャなどのデータを記憶部31から読み出し、二次元または三次元の仮想ゲーム空間を生成する。
【0066】
また、ゲーム実行手段301は、仮想ゲーム空間にプレイヤキャラクタを配置する。そして、ゲーム実行手段301は、ユーザによるタッチパッド350の操作、および、ゲームの進行状況に応じて、仮想ゲーム空間におけるプレイヤキャラクタの行動を制御する。
【0067】
また、ゲーム実行手段301は、仮想ゲーム空間、プレイヤキャラクタ、および仮想操作ボタンをゲーム画面として液晶画面340に表示するための情報を生成する。これらの情報に従って、グラフィック処理部34が液晶画面340上にゲーム画像を描画する。例えば、液晶画面340には、図2のとおり、画面上部から「ユーザランク」、「狩玉数」などが表示される。
【0068】
ユーザは、ガチャパートにて狩玉を消費して通常ガチャを要求することができる。具体的には、図2のとおり、ユーザは狩玉を10個消費することで1回の通常ガチャを要求することができ、狩玉を100個消費することで一度に10回実行される通常ガチャ(10連ガチャ)を要求することができる。なお、この狩玉は、ユーザが購入することにより、または、ログインボーナスなどにより、ユーザに付与される。
【0069】
また、ゲーム実行手段301は、通信手段303を介してサーバ装置2から示唆情報を受信したのち、選択されているモード(天井回数)を示唆する画面を液晶画面340に表示させる。
【0070】
なお、選択されているモードが天国モードであることの示唆は、例えば、普段は白い文字で表示される文章が赤い文字で表示されることなどによってなされる。これにより、天国モードが選択されていることをユーザが察知することができ、ユーザにガチャを行わせる契機とすることができる。
【0071】
具体的には、明日にでもデッキの更新が行われる可能性があるのであれば、例えば選択されているモードが天国モードであることの示唆が行われたことを契機として、10連ガチャを行ってでも今のデッキに格納されているキャラクタを取得しておこうという気持ちをユーザに起こさせることができる。
【0072】
<抽選要求手段302の説明>
抽選要求手段302は、前述のとおりユーザの操作に基づいて狩玉を消費して通常ガチャ要求を行う。通常ガチャ要求が行われると、抽選要求手段302は通常ガチャ要求情報を生成する。この通常ガチャ要求情報は通信手段303を介してサーバ装置2へ送信される。
【0073】
<通信手段303の説明>
通信手段303は、例えば、サーバ装置2からゲームに関するゲームプログラム、および示唆情報などの情報を受信する。
【0074】
また、通信手段303は、例えば、ユーザの操作に基づいて、ユーザアカウント情報、ゲームアカウント情報、新たなゲームデータのダウンロード要求情報、および通常ガチャ要求情報などの情報をサーバ装置3へ送信する。
【0075】
<抽選処理の説明>
以下、図3を参照して、本発明の抽選処理について説明する。なお、後述の制御手段および処理手順は一例であり、本発明の実施形態はこれらには限られない。処理手順等は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0076】
まず、ゲーム装置3の抽選要求手段302が、ユーザが通常ガチャ要求を行ったか否かを判定する(ステップS1)。
【0077】
ユーザが通常ガチャ要求を行ったと判定されなかった場合(S1:NO)には、本発明の抽選処理は終了する。
【0078】
一方、ユーザが通常ガチャ要求を行ったと判定された場合(S1:YES)には、抽選実行手段202が、通常ガチャを行う(ステップS2)。
【0079】
ついで、抽選実行手段202が、通常ガチャの実行回数を1増加させる(ステップS3)。
【0080】
ついで、抽選実行手段202が、通常ガチャの抽選結果に応じて、選択されたキャラクタに関する情報を生成する(ステップS4)。
【0081】
ついで、抽選実行手段202が、選択されたキャラクタが超激レアのキャラクタであったか否かを判定する(ステップS5)。
【0082】
選択されたキャラクタが超激レアのキャラクタであったと判定された場合(S5:YES)には、ゲーム装置3にて、通常ガチャで当選した超激レアのキャラクタがユーザに付与される(ステップS6)。
【0083】
一方、選択されたキャラクタが超激レアのキャラクタではなかったと判定された場合(S5:NO)には、抽選実行手段202が、通常ガチャが行われた回数が天井回数に到達したか否かを判定する(ステップS11)。
【0084】
通常ガチャが行われた回数が天井回数に到達していないと判定された場合(S11:NO)には、ゲーム装置3にて、通常ガチャで当選した超激レア以外のレアリティのキャラクタがユーザに付与されて(ステップS15)、その後、本発明の抽選処理は終了する。
【0085】
一方、通常ガチャが行われた回数が天井回数に到達したと判定された場合(S11:YES)には、抽選実行手段202が、特別ガチャを行う(ステップS12)。
【0086】
ついで、抽選実行手段202が、特別ガチャの結果に応じて、超激レアのキャラクタに関する情報を生成する(ステップS13)。
【0087】
ついで、ゲーム装置3にて、通常ガチャで当選した激レア以外のレアリティのキャラクタおよび特別ガチャで当選した激レアのキャラクタがユーザに付与される(ステップS6)。
【0088】
ついで、抽選実行手段202が、現在選択されているモードが天国準備モードであるか否かを判定する(ステップS7)。
【0089】
現在選択されているモードが天国準備モードでないと判定された場合(S7:NO)には、抽選実行手段202が、モード抽選を行い、その抽選結果に応じたモードおよび天井回数を設定する(ステップS8)。
【0090】
一方、現在選択されているモードが天国準備モードであると判定された場合(S7:YES)には、抽選実行手段202が、つぎのモードとして天国モードを設定するとともに天井回数を設定する(ステップS14)。
【0091】
ついで、抽選実行手段202が、選択されたモードの示唆を行うか否かの示唆抽選を行う(ステップS9)。
【0092】
示唆抽選に当選しなかった場合(S9:NO)には、本発明の抽選処理は終了する。
【0093】
一方、示唆抽選に当選した場合(S9:YES)には、抽選実行手段202は、選択されたモードの示唆を行うための示唆情報を生成し、ゲーム装置3が示唆情報を受信してモード示唆を行う(ステップS10)。その後、本発明の抽選処理は終了する。
以上の手順により、本発明の抽選処理が実行される。
【0094】
以上をまとめると、本実施形態のゲームシステム1は、
ユーザの操作を受けつけるタッチパッド350を備えるゲーム装置3と、ゲーム装置3と通信ネットワーク4を介して接続されるサーバ装置2と、を備えるゲームシステム1であって、
ゲーム装置3は、
ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行するゲーム実行手段301、および
ユーザの操作に基づいて超激レアのキャラクタ(所定の属性を備える所定媒体)を含む複数の属性のいずれかのキャラクタ(複数種類のゲーム媒体)のうちからいずれかのキャラクタをユーザに付与するための通常ガチャを要求する抽選要求手段302、
を備え、
サーバ装置2は、
通常ガチャが要求されたことを契機として通常ガチャを行うとともに、通常ガチャが行われた回数が所定の天井回数となった場合に超激レアのキャラクタのうちのいずれかのキャラクタを付与するための特別ガチャを行う抽選実行手段202、
を備え、
抽選実行手段202は、通常ガチャが行われた回数が天井回数に到達するまでに通常ガチャにて超激レアのキャラクタのうちのいずれかが当選した場合には、特別ガチャを行うことなく、つぎの天井回数を回数抽選で決定し、通常ガチャが行われた回数が天井回数に到達するまでに通常ガチャにて超激レアのキャラクタが当選しなかった場合には、特別ガチャを行ってユーザに付与する超激レアのキャラクタを決定するとともに、つぎの天井回数を回数抽選で決定する。
【0095】
<発明の効果>
本実施形態のゲームシステムによれば、ガチャの面白さを維持しつつ課金ユーザの救済を図ることができることができる。
【0096】
[他の実施形態]
前記実施形態では、通常ガチャが行われた回数が所定の天井回数となった場合に特別ガチャが行われる例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、ノーマルのキャラクタが選択された回数が所定回数となった場合に特別ガチャが行われてもよい。
【0097】
前記実施形態では、モードの示唆は、通常ガチャまたは特別ガチャで激レアのキャラクタが当選した後になされる例が記載されているが、通常ガチャが行われるたびにモードの示唆が行われてもよい。
【0098】
また、通常ガチャが行われた回数が天井回数に到達した当該抽選で超激レアのキャラクタが当選した場合には、おまけとして特別ガチャが行われるか否かの抽選が行われてもよく、また、つぎのモードとして天国モードが選択されてもよい。
【0099】
また、前記実施形態においては、通常ガチャが行われた回数が天井回数に到達した場合に通常ガチャに加えて特別ガチャが行われる例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、ユーザが通常ガチャを要求したときが通常ガチャが行われた回数が天井回数に到達することとなるときである場合に、通常ガチャに代えて特別ガチャが行われてもよい。
【0100】
また、前記実施形態においては、特別ガチャが行われた場合に通常ガチャのデッキから超激レアのキャラクタが選択される例が記載されているが、特別ガチャ専用のデッキから超激レアのキャラクタが選択されてもよい。
【0101】
また、前記実施形態とは異なり、モードは、モードごとにつぎの移行先の抽選確率が異なっていてもよい。例えば、天国モードのつぎの移行先の抽選確率は通常モードが90%、天国モードが1%、天国準備モードが9%であり、通常モードのつぎの移行先の抽選確率は通常モードが80%、天国モードが5%、天国準備モードが15%とすることができる。
【0102】
また、前記実施形態においては、通常ガチャが行われた回数が天井回数に到達した場合に特別ガチャが行われる例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、通常ガチャが行われた回数が天井回数に到達した場合に、抽選実行手段が、特別ガチャの実行に代えて、好きなゲーム媒体を選択することのできる権利(超激レア選択チケット)をユーザに付与してもよい。
【0103】
また、前記実施形態においては、天国モードであるときに示唆がなされる例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、いずれのモードが選択されている場合であっても、「あと『7回』ガチャれば、超激レアキャラがもらえるよ!」などのカウントダウン表示を行うことができる。これにより、ユーザは、あと何回通常ガチャ要求を行えば超激レアのキャラクタを取得することができるかを把握することができる。
【0104】
また、前記実施形態では、モードの示唆が行われる例が記載されているが、当該示唆は偽物の演出(ガセ演出)であってもよい。すなわち、例えば、選択されているモードが天国モードでなくとも、ガセ演出抽選に当選した場合には、選択されているモードが天国モードであるかのような示唆が行われるガセ演出が行われてもよい。
【0105】
なお、ゲームの運営者がデッキを更新した場合には、サーバ装置が、あらかじめ定められたモード(例えば、通常モード)にユーザを滞在させてもよいし、ユーザごとにモード抽選を行ってユーザが滞在するモードを決定してもよい。
【0106】
また、例えば、通常ガチャ要求が行われる前から、選択されているモードの示唆がなされていてもよいし、通常ガチャが要求されたのち、通常ガチャが実行される前に示唆がなされてもよい。
【0107】
また、通常ガチャにて、例えばノーマルのキャラクタが3回連続して当選した場合に、示唆抽選の当選確率が高くなってもよく、選択されているモードが天国モードである場合には他のモードよりも示唆抽選の当選確率が高くてもよい。
【0108】
また、前記実施形態では、ゲーム媒体はキャラクタであったが、キャラクタに装備させるための武器あるいは防具、またはキャラクタ等を強化するための強化素材などであってもよい。
【0109】
また、前記実施形態では、属性がレアリティであったが、本発明はこれには限られない。例えば、光属性、水属性など特定の属性が設定されたキャラクタがユーザに付与されてもよい。
【0110】
また、前記実施形態では、いったん選択されたモードは変更されない例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、通常ガチャにおいてレアリティの低いキャラクタが10回連続して当選した場合には、モードの昇格抽選あるいは降格抽選が行われてもよい。
【0111】
また、前記実施形態では、コンピュータ装置がサーバ装置である例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、一のユーザのゲーム装置がサーバ装置として機能してもよい。この場合には、BLUETOOTH(登録商標)で一方のゲーム装置と他方のゲーム装置とが接続されていてもよい。
【0112】
また、前記実施形態においては、ゲーム装置はスマートフォンなどの端末装置である例が記載されているが、本発明は、これには限られない。ゲーム装置は、例えば、ディスプレイおよびコントローラが外部接続される据え置き型のゲーム装置、あるいは、パーソナルコンピュータであってもよい。
【符号の説明】
【0113】
1 ゲームシステム
2 サーバ装置
201 照合手段
202 抽選実行手段
203 通信手段
3 ゲーム装置
301 ゲーム実行手段
302 抽選要求手段
303 通信手段
4 通信ネットワーク
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2019年2月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの操作を受けつける操作部を備えるゲーム装置と通信ネットワークを介して接続されるコンピュータ装置を、
前記ユーザの操作に基づいて所定の属性を備える所定媒体を含む複数種類のゲーム媒体が含まれるデッキからいずれかのゲーム媒体を前記ユーザに付与するための通常媒体抽選が要求されたことを契機として前記通常媒体抽選を行うとともに、前記通常媒体抽選が行われた回数が所定の天井回数となった場合に前記所定媒体のうちのいずれかの前記所定媒体を前記ユーザに付与するための特別媒体抽選を行う抽選実行手段、
として機能させ、
前記抽選実行手段は、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体のうちのいずれかが当選した場合には、前記特別媒体抽選を行うことなく、前記天井回数を決定するための回数抽選を行う際に用いられる1つのモードを複数のモードのうちから選択するモード抽選を行って選択された前記モードに基づいてつぎの前記天井回数を前記回数抽選で決定し、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体が当選しなかった場合には、前記特別抽選を行って前記ユーザに付与する前記所定媒体を決定するとともに、前記モード抽選を行って選択された前記モードに基づいてつぎの前記天井回数を前記回数抽選で決定し、
前記抽選実行手段は、前記デッキが更新された場合には、あらかじめ定められた前記モードを選択する、
コンピュータプログラム。
【請求項2】
ユーザの操作を受けつける操作部を備えるゲーム装置と通信ネットワークを介して接続されるコンピュータ装置を、
前記ユーザの操作に基づいて所定の属性を備える所定媒体を含む複数種類のゲーム媒体が含まれるデッキからいずれかのゲーム媒体を前記ユーザに付与するための通常媒体抽選が要求されたことを契機として前記通常媒体抽選を行うとともに、前記通常媒体抽選が行われた回数が所定の天井回数となった場合に前記所定媒体のうちのいずれかの前記所定媒体を前記ユーザに付与するための特別媒体抽選を行う抽選実行手段、
として機能させ、
前記抽選実行手段は、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体のうちのいずれかが当選した場合には、前記特別媒体抽選を行うことなく、前記天井回数を決定するための回数抽選を行う際に用いられる1つのモードを複数のモードのうちから選択するモード抽選を行って選択された前記モードに基づいてつぎの前記天井回数を前記回数抽選で決定し、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体が当選しなかった場合には、前記特別抽選を行って前記ユーザに付与する前記所定媒体を決定するとともに、前記モード抽選を行って選択された前記モードに基づいてつぎの前記天井回数を前記回数抽選で決定し、
前記抽選実行手段は、前記デッキが更新された場合には、前記ユーザごとに前記モード抽選を行って前記モードを選択する、
コンピュータプログラム。
【請求項3】
ユーザの操作を受けつける操作部を備えるゲーム装置と通信ネットワークを介して接続されるコンピュータ装置を、
前記ユーザの操作に基づいて所定の属性を備える所定媒体を含む複数種類のゲーム媒体が含まれるデッキのうちからいずれかのゲーム媒体を前記ユーザに付与するための通常媒体抽選が要求されたことを契機として前記通常媒体抽選を行うとともに、前記通常媒体抽選が行われた回数が所定の天井回数となった場合に前記ユーザの選択に基づいて前記所定媒体のうちのいずれかの前記所定媒体を獲得することのできる権利を前記ユーザに付与する抽選実行手段、
として機能させ、
前記抽選実行手段は、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体のうちのいずれかが当選した場合には、前記権利を付与することなく、前記天井回数を決定するための回数抽選を行う際に用いられる1つのモードを複数のモードのうちから選択するモード抽選を行って選択された前記モードに基づいてつぎの前記天井回数を前記回数抽選で決定し、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体が当選しなかった場合には、前記権利を付与するとともに、前記モード抽選を行って選択された前記モードに基づいてつぎの前記天井回数を前記回数抽選で決定し、
前記抽選実行手段は、前記デッキが更新された場合には、あらかじめ定められた前記モードを選択する、
コンピュータプログラム。
【請求項4】
ユーザの操作を受けつける操作部を備えるゲーム装置と通信ネットワークを介して接続されるコンピュータ装置を、
前記ユーザの操作に基づいて所定の属性を備える所定媒体を含む複数種類のゲーム媒体が含まれるデッキのうちからいずれかのゲーム媒体を前記ユーザに付与するための通常媒体抽選が要求されたことを契機として前記通常媒体抽選を行うとともに、前記通常媒体抽選が行われた回数が所定の天井回数となった場合に前記ユーザの選択に基づいて前記所定媒体のうちのいずれかの前記所定媒体を獲得することのできる権利を前記ユーザに付与する抽選実行手段、
として機能させ、
前記抽選実行手段は、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体のうちのいずれかが当選した場合には、前記権利を付与することなく、前記天井回数を決定するための回数抽選を行う際に用いられる1つのモードを複数のモードのうちから選択するモード抽選を行って選択された前記モードに基づいてつぎの前記天井回数を前記回数抽選で決定し、前記通常媒体抽選が行われた回数が前記天井回数に到達するまでに前記通常媒体抽選にて前記所定媒体が当選しなかった場合には、前記権利を付与するとともに、前記モード抽選を行って選択された前記モードに基づいてつぎの前記天井回数を前記回数抽選で決定し、
前記抽選実行手段は、前記デッキが更新された場合には、前記ユーザごとに前記モード抽選を行って前記モードを選択する、
コンピュータプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータを、
前記回数抽選で選択された前記天井回数を示唆するための示唆情報を前記ゲーム装置に送信する通信手段としてさらに機能させる、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
請求項1〜のいずれか1項に記載のコンピュータプログラムを記憶する記憶部と、前記コンピュータプログラムを実行する制御部と、を備える、
コンピュータ装置。