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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-203275(P2019-203275A)
(43)【公開日】2019年11月28日
(54)【発明の名称】幅木装置
(51)【国際特許分類】
   E04G 5/00 20060101AFI20191101BHJP
【FI】
   E04G5/00 301A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-97468(P2018-97468)
(22)【出願日】2018年5月21日
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】礒本 樹
(72)【発明者】
【氏名】灘 和久
(72)【発明者】
【氏名】山添 康弘
(72)【発明者】
【氏名】小薮 明
(72)【発明者】
【氏名】石井 浩司
(72)【発明者】
【氏名】瀧田 祐太
(57)【要約】
【課題】設置幅に左右されることなく、迅速かつ容易に設置することができる幅木装置を提供すること。
【解決手段】対向配置された一対の支持部材110と、一対の支持部材110の間に設けられ当該一対の支持部材110の対向方向に沿って配列され、配列方向における両端部において一対の支持部材110に連結された複数のガイド部材130と、配列方向に沿って、複数のガイド部材130における各ガイド部材130どうしの間隔を調整可能に、当該複数のガイド部材130を連結するリンク部材140と、一対の支持部材110に取り付けられて、取付対象物に対して取り外し可能に取り付けられる取付部材120と、を備えた幅木装置100を構成した。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向配置された一対の支持部材と、
前記一対の支持部材の間に設けられ当該一対の支持部材の対向方向に沿って配列され、配列方向における両端部において前記一対の支持部材に連結された複数のガイド部材と、
前記配列方向に沿って、前記複数のガイド部材における各ガイド部材どうしの間隔を調整可能に、当該複数のガイド部材を連結するリンク部材と、
前記一対の支持部材に取り付けられて、取付対象物に対して取り外し可能に取り付けられる取付部材と、
を備えたことを特徴とする幅木装置。
【請求項2】
前記取付部材は、前記一対の支持部材に取り付けられて開放可能な環状部材と、当該環状部材が環を形成した状態で固定する固定部材と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の幅木装置。
【請求項3】
前記固定部材は、前記環状部材を外側から内側に貫通するように螺合された蝶ネジであることを特徴とする請求項2に記載の幅木装置。
【請求項4】
前記リンク部材は、さらに、前記配列方向における両端に位置するガイド部材と当該ガイド部材に対向する支持部材との間にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の幅木装置。
【請求項5】
前記複数のガイド部材を覆い、当該複数のガイド部材における各ガイド部材どうしの間隔に応じて伸縮可能なカバー部材を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の幅木装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、作業者の安全を確保するための幅木装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高層ビル建築などのように、高所作業をともなう建築工事現場においては、物品の落下防止や作業者の安全性の確保などの観点から、足場板の側縁部などに幅木を設けるようにしている。
【0003】
具体的には、従来、たとえば、内部に水平隔壁を有する中空板状の第1幅木部材、隣り合う第1幅木部材の各中空部内に跨って嵌め込まれる角筒状の第2幅木部材と、を相互に摺動自在に構成した伸縮自在な仮設用幅木に関する技術があった(たとえば、下記特許文献1を参照。)。
【0004】
また、具体的には、従来、たとえば、工事用昇降機の昇降ステージの搬出入ゲートを開閉する可動フェンスの門柱の下部に取り付けられた巻取部が、繰り出し/巻き取り自在に保持する巾木(幅木)シートおよび拘束ワイヤの先端を、フェンス本体の可動端の引き手柱に繋着し、フェンス本体と昇降ステージとの間の隙間を塞ぐように張設された巾木シートにのみ繰り出し方向の引っ張り力が作用した場合に巾木シート巻取ドラムの回転を拘束するロック機構を備えた可動巾木装置に関する技術があった(たとえば、下記特許文献2を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−326296号公報
【特許文献2】特開平11−190132号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1や特許文献2に記載された従来の技術は、幅木の設置現場における組み立て作業が必要であって煩わしく、当該現場において迅速かつ容易に設置することが難しいという問題があった。このため、たとえば、送配電を担う電気設備における事故対応現場などのように、迅速な対応が求められる緊急性の高い現場において適用することが難しいという問題があった。
【0007】
また、上述した特許文献1に記載された従来の技術は、幅木を設置する設置幅にあわせて複数の幅木を用意しなければならず、事前に発生が予測できない電気設備における事故対応現場などのように事前に設置幅が想定できない現場において適用することが難しいという問題があった。
【0008】
また、上述した特許文献2に記載された従来の技術は、工事用昇降機の昇降ステージの搬出入ゲートに常設される幅木を想定しており、構造が複雑であるため重量が大きくなると設置や運搬に複数の作業者や作業時間を要するため、緊急性が求められる現場において適用することが難しいという問題があった。
【0009】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、設置幅に左右されることなく、迅速かつ容易に設置することができる幅木装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる幅木装置は、対向配置された一対の支持部材と、前記一対の支持部材の間に設けられ当該一対の支持部材の対向方向に沿って配列され、配列方向における両端部において前記一対の支持部材に連結された複数のガイド部材と、前記配列方向に沿って、前記複数のガイド部材における各ガイド部材どうしの間隔を調整可能に、当該複数のガイド部材を連結するリンク部材と、前記一対の支持部材に取り付けられて、取付対象物に対して取り外し可能に取り付けられる取付部材と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、この発明にかかる幅木装置は、上記の発明において、前記取付部材が、前記一対の支持部材に取り付けられて開放可能な環状部材と、当該環状部材が環を形成した状態で固定する固定部材と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、この発明にかかる幅木装置は、上記の発明において、前記固定部材が、前記環状部材を外側から内側に貫通するように螺合された蝶ネジであることを特徴とする。
【0013】
また、この発明にかかる幅木装置は、上記の発明において、前記リンク部材が、さらに、前記配列方向における両端に位置するガイド部材と当該ガイド部材に対向する支持部材との間にそれぞれ設けられていることを特徴とする。
【0014】
また、この発明にかかる幅木装置は、上記の発明において、前記複数のガイド部材を覆い、当該複数のガイド部材における各ガイド部材どうしの間隔に応じて伸縮可能なカバー部材を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
この発明にかかる幅木装置によれば、設置幅に左右されることなく、迅速かつ容易に設置することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】この発明にかかる実施の形態の幅木装置の構成を示す説明図である。
図2】取付部材の構成を示す説明図である。
図3】リンク部材の構成を示す説明図である。
図4】カバー部材を備えた幅木装置の一例を示す説明図である。
図5】この発明にかかる実施の形態の幅木装置の設置手順を示す説明図(その1)である。
図6】この発明にかかる実施の形態の幅木装置の設置手順を示す説明図(その2)である。
図7】この発明にかかる実施の形態の幅木装置の設置手順を示す説明図(その3)である。
図8】この発明にかかる実施の形態の幅木装置の設置手順を示す説明図(その4)である。
図9】この発明にかかる実施の形態の幅木装置の設置手順を示す説明図(その5)である。
図10】取付部材の別の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる幅木装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0018】
(幅木装置の構成)
まず、この発明にかかる実施の形態の幅木装置の構成について説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態の幅木装置の構成を示す説明図である。図1において、この発明にかかる実施の形態の幅木装置100は、一対の支持部材110と、取付部材120と、複数のガイド部材130と、リンク部材140と、を備えている。
【0019】
一対の支持部材110は、それぞれ、角柱形状をなし、対向配置されている。一対の支持部材110は、角パイプなどのように内側が空洞の管状部材によって実現することが好ましい。これにより、幅木装置100の軽量化を図ることができる。
【0020】
一対の支持部材110には、それぞれ、取付部材120が設けられている(図2を参照)。取付部材120は、一対の支持部材110のそれぞれに、複数(たとえば2つずつ)設けられている。取付部材120は、各支持部材110における、対向する支持部材110との対向面とは反対側に設けられている。
【0021】
複数のガイド部材130は、一対の支持部材110の間に設けられている。ガイド部材130は、それぞれ、一対の縦枠と上枠と下枠とによって形成される矩形の枠形状をなしている。各ガイド部材130における一対の縦枠、上枠および下枠は、角パイプや丸パイプなどの管状部材によって実現することが好ましい。これにより、幅木装置100の軽量化を図ることができる。
【0022】
ガイド部材130は、一対の支持部材110の間において、一対の支持部材110の対向方向に沿って配置されている。ガイド部材130は、一対の支持部材110の間において、隣り合うガイド部材130と、各辺どうしを重ね合わせるようにして、同じ向きに並べて配置されている。各ガイド部材130は、複数のリンク(節)をジョイント(関節)によって連結することによって構成されたリンク部材140によって連結されている(図3を参照)。
【0023】
(取付部材120の構成)
つぎに、取付部材120の構成について説明する。図2は、取付部材120の構成を示す説明図である。図2に示すように、取付部材120は、それぞれ、略半円筒形状をなす一対のホルダー201を備えている。ホルダー201は、たとえば、金属製の板状部材を略半円筒形状に湾曲させることによって形成することができる。
【0024】
ホルダー201は、互いに、ホルダー201がなす半円筒形状の直径方向における端部のうちの一方の端部において、蝶番202などを用いて回動可能に連結されている。ホルダー201がなす半円筒形状の直径方向における他方の端部は、重ね合わされている。一対のホルダー201は、この発明にかかる、開放可能な環状部材を実現する。
【0025】
ホルダー201において、重ね合わされた端部には、貫通孔(図示を省略する)が形成されている。貫通孔は、ホルダー201の端部を重ね合わせた状態において互いに重なる位置に設けられている。貫通孔は、内周面にネジ山が設けられており、この発明にかかる固定部材を実現する蝶ネジ203が螺合される。取付部材120は、一対のホルダー201の端部を重ね合わせ、貫通孔どうしを重ね合わせた状態で蝶ネジ203を螺合することにより、環(管)形状を形成した状態で固定される。
【0026】
(リンク部材140の構成)
つぎに、リンク部材140の構成について説明する。図3は、リンク部材140の構成を示す説明図である。図3においては、幅木装置100の一部を示している。図3に示すように、リンク部材140は、複数のリンク(節)301をジョイント(関節)302によって連結することによって構成されており、関節の動作によってリンク301どうしの位置関係を調整することにより、各ガイド部材130どうしの間隔を調整することができる。リンク部材140は、ガイド部材130の配列方向に沿って、当該ガイド部材130どうしの間隔を調整する。
【0027】
具体的に、リンク部材140は、たとえば、角パイプなどによって実現されるリンク301どうしを、回転軸によって実現されるジョイント302を介して回転可能に軸支することによって構成することができる。このようなリンク部材140によってガイド部材130どうしを連結することにより、ガイド部材130どうしの間隔を一対の支持部材110の対向方向に沿って安定して調整することができる。
【0028】
リンク301を角パイプによって実現することにより、ガイド部材130の配列方向が一対の支持部材110の対向方向に対して蛇行することを確実に防止できる。これにより、作業者が幅木装置100に接触した場合に、ガイド部材130の配列方向が蛇行して、ガイド部材130による遮蔽物と足場との間に隙間ができることを防止し、作業者の安全を確保することができる。また、リンク301を中空の角パイプによって実現することにより、幅木装置100の軽量化を図ることができる。
【0029】
リンク部材140は、隣り合うガイド部材130どうしのみを連結するものではなく、隣り合うガイド部材130のさらに隣のガイド部材130どうしを連結するものであってもよい。リンク部材140におけるリンク301を、複数(3つ以上)のガイド部材130に連結することにより、ガイド部材130どうしの間隔を一対の支持部材110の対向方向に沿って安定して調整することができる。すなわち、ガイド部材130どうしの間隔を調整する際に、ガイド部材130の配列方向が一対の支持部材110の対向方向に対して蛇行することをより確実に防止できる。
【0030】
また、リンク部材140は、複数のガイド部材130のうち、配列方向における両端部に配置されたガイド部材130と当該ガイド部材130に対向する支持部材110とを連結する。角パイプによって実現されるリンク301をジョイント302で連結したリンク部材140によってガイド部材130と支持部材110とを連結することにより、重量増加を抑えて幅木装置100の伸張時の寸法を長くするとともに、作業者が幅木装置100に接触した場合に、ガイド部材130の配列方向が蛇行して、ガイド部材130による遮蔽物と足場との間に隙間ができることを防止し、作業者の安全を確保することができる。
【0031】
幅木装置100は、ガイド部材130どうしの間隔をなくした状態、すなわち、幅木装置100の幅を最小にした状態において、ガイド部材130の位置を固定する締結部材を備えていてもよい。具体的に、締結部材は、たとえば、ガイド部材130に巻き付けることができる長さのベルト状の部材によって実現することができる。
【0032】
締結部材は、ガイド部材130に巻き付けた状態で固定することができるように、面ファスナーなどを備えていてもよい。これにより、たとえば、幅木装置100の運搬中にガイド部材130どうしの間隔が広がってしまうことを防止し、取り扱いを容易にすることができる。
【0033】
幅木装置100は、複数のガイド部材130を覆うカバー部材を備えていてもよい。図4は、カバー部材401を備えた幅木装置100の一例を示す説明図である。図4に示すように、カバー部材401は、たとえば、伸縮性を備えたゴムシートを用いて形成することができる。あるいは、カバー部材401は、たとえば、ナイロン繊維などをメリヤス編みやゴム編みなどと称される、シート状部材に伸縮性を持たせる方法によって編み込んだシート状部材を用いて形成してもよい。
【0034】
このように、伸縮性を備えたカバー部材401によって複数のガイド部材130を覆うことにより、一対の支持部材110の間において隙間なく連続した面状の遮蔽物を設けることができる。このように、ガイド部材130どうしの隙間をなくすことによって、作業者の一層の安全を確保することができる。
【0035】
また、カバー部材401が収縮する力によって、ガイド部材130の配列方向が蛇行して、ガイド部材130による遮蔽物と足場との間に隙間ができることを確実に防止することができ、作業者の安全を確保することができる。カバー部材401は、アコーディオンのように、蛇腹形状であってもよい。
【0036】
(幅木装置100の設置手順)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の幅木装置100の設置手順について説明する。図5図9は、この発明にかかる実施の形態の幅木装置100の設置手順を示す説明図である。図5図9においては、カバー部材401を備えた幅木装置100の設置手順について説明する。
【0037】
幅木装置100の設置に際しては、作業者Sは、まず、図5に示すように、幅木装置100を取付対象における設置位置の近くまで運搬する。幅木装置100の取付対象は、たとえば、複数本の建地501、腕木502、筋交い503を、直交型クランプや自在型クランプなどの緊結金具504や継手金具(単管ジョイント)505などを介して連結した単管足場500によって実現される。
【0038】
このような単管足場500においては、腕木502にわたされた足場板506の上を作業者Sの足場として使用する。幅木装置100は、腕木502にわたされた足場板506などの足場での作業に際して、物品の落下防止や作業者Sの安全性の確保を目的として設置される。
【0039】
つぎに、作業者Sは、収縮させた状態の幅木装置100を、図6に示すように、設置位置(足場板506の上)まで持ち上げる。幅木装置100は、収縮させて小型化した状態で取り扱うことが好ましい。収縮させた状態で取り扱う場合は、たとえば、ベルト状の部材をガイド部材130に巻き付けることによって、収縮させた状態を維持することができる。
【0040】
そして、作業者Sは、図7に示すように、一対の支持部材110のうちの一方の支持部材110に設けられた取付部材120を、建地501に取り付ける。建地501は規格に基づいて形成されているため、ホルダー201の形状を、想定される建地501の外径のうち最大の外径の建地501にあわせておくことで、容易かつ迅速に取付部材120を建地501に取り付けることができる。
【0041】
作業者Sは、図8に示すように、固定部材である蝶ネジ203を締め付けることによって建地501に取付部材120を取り付けることができる。蝶ネジ203を用いることにより、作業者Sは、工具を用いることなく、防護手袋を着用したまま、取付部材120を建地501に取り付けて固定することができる。その後、一対の支持部材110のうち、建地501に固定していない他方の支持部材110を一方の支持部材110から離間する方向に引っ張る。
【0042】
これにより、ガイド部材130どうしの間隔が広がって、図9に示すように、対向する建地501の間に、ガイド部材130とリンク部材140とによって構成される遮蔽物を、足場板506の縁の長さの全体にわたって配置することができる。そして、一方の支持部材110に設けられた取付部材120と同様に、他方の支持部材110に設けられた取付部材120を該当する建地501に取り付けて固定する。これにより、設置幅の全域にわたって連続する遮蔽物(ガイド部材130およびリンク部材140)を設置することができる。
【0043】
幅木装置100を撤去する際は、上記の設置手順とは逆の作業をおこなう。具体的には、支持部材110に設けられた取付部材120を建地501から取り外し、ガイド部材130どうしの間隔を縮め収縮させた状態の幅木装置100を足場板506から地上に下ろす。このときも、幅木装置100を収縮させて小型化した状態で取り扱うことにより、撤去作業の一層の容易化を図ることができる。
【0044】
なお、幅木装置100において、ホルダー201は、可撓性のある材料を用いて形成されていてもよい。具体的には、たとえば、金属製の板状部材の板厚を調整することにより、ホルダー201に若干の可撓性を持たせることができる。あるいは、硬質ゴムを用いてホルダー201を形成してもよい。
【0045】
図10は、取付部材120の別の一例を示す説明図である。ホルダー201に可撓性を持たせることにより、取付部材120の取付対象の太さに応じてホルダー201を変形させ、取付部材120を取付対象に対してがたつきなく取り付けることができる。この場合、図10に示すように、ホルダー201において、重ね合わされた端部のうち、内側に位置する部分の貫通孔を、外周方向を長手方向とする長孔1001とすることが好ましい。
【0046】
以上説明したように、この実施の形態の幅木装置100は、対向配置された一対の支持部材110と、一対の支持部材110の間に設けられ当該一対の支持部材110の対向方向に沿って配列され、配列方向における両端部において一対の支持部材110に連結された複数のガイド部材130と、配列方向に沿って、複数のガイド部材130における各ガイド部材130どうしの間隔を調整可能に、当該複数のガイド部材130を連結するリンク部材140と、一対の支持部材110に取り付けられて、取付対象物に対して取り外し可能に取り付けられる取付部材120と、を備えたことを特徴としている。
【0047】
この発明にかかる実施の形態の幅木装置100によれば、互いに連結されたガイド部材130およびリンク部材140が一対の支持部材110と一体化されているため、取付対象物どうしの間隔である設置幅に応じて、リンク部材140によって複数のガイド部材130どうしの間隔、すなわち、一対の支持部材110の間隔を調整し、取付部材120を取付対象物に取り付けるだけの作業で、設置幅の全域にわたって連続する遮蔽物を、設置幅に左右されることなく、容易かつ迅速に設置することができる。これにより、作業者Sの安全を確保するための作業にかかる作業時間の短縮を図ることができる。
【0048】
また、互いに連結されたガイド部材130およびリンク部材140が一対の支持部材110と一体化されているため、現場における組み立て作業を要することなく、一対の支持部材110の間隔を調整し、取付部材120を取付対象物に取り付けるだけの作業で、設置幅の全域にわたって連続する遮蔽物を、設置幅に左右されることなく、容易かつ迅速に設置することができる。これにより、作業者Sの安全を確保するための作業にかかる作業時間の短縮を図ることができる。
【0049】
また、取付対象物に対して取り付けることを想定した取付部材120を備えているため、電気設備における事故対応現場などのように、緊急性が求められる現場において、幅木装置100を容易かつ迅速に取り付けて固定することができる。これにより、作業者Sの安全を確保するための作業にかかる作業時間の短縮を図ることができる。
【0050】
また、互いに連結されたガイド部材130およびリンク部材140が一対の支持部材110と一体化されているため、設置時や運搬時などにおける取り扱いの容易化を図ることができる。さらに、不使用時には収縮させて小型化することができるため、これによっても取り扱いの容易化を図ることができる。
【0051】
このように、この発明にかかる実施の形態の幅木装置100によれば、設置幅の全域にわたって連続する遮蔽物を、設置幅に左右されることなく、容易かつ迅速に設置することができるので、作業者Sの安全を確保するための作業にかかる作業負担の軽減および作業時間の短縮を図ることができる。そして、足場からの作業者Sの墜落や転落を防止して、作業者Sの安全を確保することができる。
【0052】
また、この発明にかかる実施の形態の幅木装置100によれば、現場における組み立て作業を要することがないため、事故対応時などの緊急性を要する状況においても、設置幅の全域にわたって連続する遮蔽物を、迅速かつ確実に設置することができる。これにより、作業者Sの安全を確保するための作業にかかる作業負担の軽減および作業時間の短縮を図ることができる。
【0053】
また、この発明にかかる実施の形態の幅木装置100は、取付部材120が、一対の支持部材110に取り付けられて開放可能な環状部材と、当該環状部材が環を形成した状態で固定する固定部材と、を備えたことを特徴としている。
【0054】
この発明にかかる実施の形態の幅木装置100によれば、取付対象物に巻き付けることによって環を形成した状態の環状部材を、固定部材によって環を形成した状態で固定するだけの作業で、幅木装置100を取付対象物に容易かつ迅速に設置することができる。これにより、取付対象物の形状やサイズ(外径寸法)に或る程度の幅があっても、取付対象物に対して、幅木装置100を容易かつ迅速に取り付けて固定することができる。そして、これにより、作業者Sの安全を確保するための作業にかかる作業負担の軽減および作業時間の短縮を図ることができる。
【0055】
また、この発明にかかる実施の形態の幅木装置100は、固定部材が、環状部材を外側から内側に貫通するように螺合された蝶ネジ203であることを特徴としている。
【0056】
この発明にかかる実施の形態の幅木装置100によれば、蝶ネジ203によって固定部材を実現することにより、工具を用いることなく、防護手袋を着用したまま、取付対象物に対して、幅木装置100を容易かつ迅速に取り付けて固定することができる。これにより、取付対象物に対して、幅木装置100を容易かつ迅速に取り付けて固定することができる。そして、これにより、作業者Sの安全を確保するための作業にかかる作業負担の軽減および作業時間の短縮を図ることができる。
【0057】
また、この発明にかかる実施の形態の幅木装置100は、リンク部材140が、さらに、配列方向における両端に位置するガイド部材130と当該ガイド部材130に対向する支持部材110との間にそれぞれ設けられていることを特徴としている。
【0058】
この発明にかかる実施の形態の幅木装置100によれば、配列方向における両端に位置するガイド部材130と支持部材110とをリンク部材140を介して連結することにより、ガイド部材130と支持部材110との間の間隔も幅木装置100の寸法調整に利用することができる。これにより、部品点数の増加による重量増加を抑えて、幅木装置100の伸張時の寸法を長くすることができる。
【0059】
また、この発明にかかる実施の形態の幅木装置100は、複数のガイド部材130を覆い、当該複数のガイド部材130における各ガイド部材130どうしの間隔に応じて伸縮可能なカバー部材401を備えたことを特徴としている。
【0060】
この発明にかかる実施の形態の幅木装置100によれば、カバー部材401によって複数のガイド部材130を覆うことにより、一対の支持部材110の間において隙間なく連続した面状の遮蔽物を、迅速かつ確実に設置することができる。また、カバーが伸縮するため、一対の支持部材110の間隔の長さにかかわらず、一対の支持部材110の間において隙間なく連続した面状の遮蔽物を、迅速かつ確実に設置することができる。これにより、足場からの作業者Sの墜落や転落を確実に防止して、作業者Sの安全を確保することができる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
以上のように、この発明にかかる幅木装置は、作業者の安全を確保するための幅木装置に有用であり、特に、緊急性が高く事前に設置幅が想定できない場所に設置する幅木装置に適している。
【符号の説明】
【0062】
100 幅木装置
110 支持部材
120 取付部材
130 ガイド部材
140 リンク部材
201 ホルダー
202 蝶番
203 蝶ネジ
301 リンク(節)
302 ジョイント(関節)
401 カバー部材
500 単管足場
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