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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-203670(P2019-203670A)
(43)【公開日】2019年11月28日
(54)【発明の名称】空調制御装置および方法
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/74 20180101AFI20191101BHJP
   F24F 11/64 20180101ALI20191101BHJP
   F24F 7/007 20060101ALI20191101BHJP
   G05B 11/36 20060101ALI20191101BHJP
【FI】
   F24F11/74
   F24F11/64
   F24F7/007 B
   G05B11/36 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-100315(P2018-100315)
(22)【出願日】2018年5月25日
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】関野 浩之
【テーマコード(参考)】
3L056
3L260
5H004
【Fターム(参考)】
3L056BD02
3L056BD04
3L056BF06
3L260AA04
3L260AB07
3L260BA07
3L260CA12
3L260CA15
3L260EA22
3L260EA24
3L260FA07
3L260FC06
5H004GA02
5H004HA01
5H004HB01
5H004KB01
5H004KD31
5H004MA36
(57)【要約】
【課題】より短い時間で室内温度を設定温度に到達させることができる空調制御装置および方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
VAVコントローラ1は、室内エリア6の室内温度が設定温度に到達するための要求風量を算出する要求風量算出部14と、要求風量とVAVユニット4からの給気の計測風量との偏差に応じてダクト開度を示す制御信号を生成する風量制御部16と、要求風量と計測風量との関係をニューラルネットワークを用いて学習し、要求風量の補正量を推測する学習済みのニューラルネットワークを構築するNN部18とを備え、NN部18は、学習済みのニューラルネットワークを用いて補正量を推測し、風量制御部16は、推測された補正量に応じて補正された補正要求風量と計測風量との偏差に応じて、VAVユニット4からの給気の風量を調節するためのダクト開度を示す制御信号を生成する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被制御エリアごとに設けられた変風量ユニットを制御する空調制御装置であって、
前記被制御エリアの室内温度が設定温度に到達するために、前記変風量ユニットからの給気に要求される風量である要求風量を算出するように構成された要求風量算出部と、
前記要求風量と前記変風量ユニットからの給気の計測風量との偏差に応じて、前記変風量ユニットからの給気の風量を調節するためのダクト開度を示す制御信号を生成するように構成された風量制御部と、
前記要求風量と前記計測風量との関係をニューラルネットワークを用いて学習し、前記要求風量の補正量を推測する学習済みのニューラルネットワークを構築するニューラルネットワーク部と、
を備え、
前記ニューラルネットワーク部は、前記学習済みのニューラルネットワークを用いて前記補正量を推測し、
前記風量制御部は、推測された前記補正量に応じて補正された補正要求風量と前記計測風量との偏差に応じて、前記変風量ユニットからの給気の風量を調節するためのダクト開度を示す制御信号を生成する
ことを特徴とする空調制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の空調制御装置において、
前記変風量ユニットからの給気の風量のばらつきが発生する要因の有無を判定するように構成された判定部をさらに備え、
前記ニューラルネットワーク部は、前記判定部により前記要因があると判定された場合に、前記要求風量と前記計測風量との関係をニューラルネットワークを用いて学習する
ことを特徴とする空調制御装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の空調制御装置において、
前記風量制御部は、前記偏差に応じて可変速フローティング制御を行い、前記制御信号を生成することを特徴とする空調制御装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の空調制御装置において、
前記要求風量と前記計測風量との前記偏差を算出するように構成された第1偏差算出部をさらに備えることを特徴とする空調制御装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の空調制御装置において、
前記補正要求風量と前記計測風量との前記偏差を算出するように構成された第2偏差算出部をさらに備えることを特徴とする空調制御装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の空調制御装置において、
前記要求風量算出部は、前記設定温度を目標値、前記室内温度を入力値、前記要求風量を操作量としたPID制御により前記要求風量を算出することを特徴とする空調制御装置。
【請求項7】
被制御エリアごとに設けられた変風量ユニットを制御する空調制御方法であって、
前記被制御エリアの室内温度が設定温度に到達するために、前記変風量ユニットからの給気の風量に要求される要求風量を算出する要求風量算出ステップと、
前記要求風量と前記変風量ユニットからの給気の計測風量との偏差に応じて、前記変風量ユニットからの給気の風量を調節するためのダクト開度を示す制御信号を生成する風量制御ステップと、
前記変風量ユニットからの給気の風量のばらつきが発生する要因の有無を判定する判定ステップと、
前記判定ステップで前記要因があると判定された場合に、前記要求風量と前記変風量ユニットからの給気の計測風量との関係をニューラルネットワークを用いて学習する学習ステップと、
前記学習ステップで構築された学習済みのニューラルネットワークに関する情報を記憶部に記憶する記憶ステップと
を備えることを特徴とする空調制御方法。
【請求項8】
被制御エリアごとに設けられた変風量ユニットを制御する空調制御方法であって、
前記被制御エリアの室内温度が設定温度に到達するために、前記変風量ユニットからの給気の風量に要求される要求風量を算出する要求風量算出ステップと、
記憶部に記憶されている学習済みのニューラルネットワークを用いて、前記要求風量の補正量を推測する推測ステップと、
前記推測ステップで推測された前記補正量に応じて補正された補正要求風量と前記変風量ユニットからの給気の計測風量との偏差に応じて、前記変風量ユニットからの給気の風量を調節するためのダクト開度を示す制御信号を生成する風量制御ステップと
を備えることを特徴とする空調制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空調制御装置および方法に関し、特にニューラルネットワークを利用した空調制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の変風量(Variable Air Volume:VAV)システムのロードリセット制御は、ユーザが設定した室内温度となるように、空調機の給気温度設定値をVAVユニットの負荷状況に追随して自動調整する制御である(特許文献1参照)。
【0003】
例えば、会議室に人が集中して室内温度が上昇し、ユーザが暑いと感じて室内温度の設定を下げたような場合には、室内温度と設定温度に差異が発生する。このような場合にVAVコントローラは、VAVユニットのダンパを開け、室内温度を設定温度に近づけるように設定風量を制御する。そして、VAVユニットのダンパ開度が全開となると、空調機の給気温度を下げるように給気温度設定値を制御する。これらの動作により、VAVシステムは、室内に必要な熱量だけを投入し、省エネルギーを実現している。
【0004】
新規ビルにおいては、計装設計時に空調機の最大風量、ダクトの大きさ、VAVユニットの最小および最大風量などを決定し、試運転時に空調機の最大風量、VAVユニットの最大風量などの性能を確認してVAVコントローラのパラメータを調整する。しかし、ダクト工事に問題があると、ダクト圧損の問題で、空調機の風量を最大風量としても、VAVユニットの風量の最大風量を達成できない場合がある。
【0005】
このような場合には、空調機の風量とVAVユニットの風量との関係を細かく調査し、VAVコントローラのパラメータを微調整すれば、室内温度制御の応答性能は当初の設計通りに実行することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第6280456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記のような空調機やVAVユニットの調査およびVAVコントローラのパラメータを微調整する作業には莫大な時間がかかるため、現場での調整時に実施することは困難である。また、最近の現場では調整時間がより短くなる傾向もあり、何ら対応ができないのが現状である。その結果、設定温度を変更しても室内温度が設定温度に到達するまで、想定以上の時間がかかってしまうという問題がある。
【0008】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、より短い時間で室内温度を設定温度に到達させることができる空調制御装置および方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明に係る空調制御装置は、被制御エリアごとに設けられた変風量ユニットを制御する空調制御装置であって、前記被制御エリアの室内温度が設定温度に到達するために、前記変風量ユニットからの給気に要求される風量である要求風量を算出するように構成された要求風量算出部と、前記要求風量と前記変風量ユニットからの給気の計測風量との偏差に応じて、前記変風量ユニットからの給気の風量を調節するためのダクト開度を示す制御信号を生成するように構成された風量制御部と、前記要求風量と前記計測風量との関係をニューラルネットワークを用いて学習し、前記要求風量の補正量を推測する学習済みのニューラルネットワークを構築するニューラルネットワーク部と、を備え、前記ニューラルネットワーク部は、前記学習済みのニューラルネットワークを用いて前記補正量を推測し、前記風量制御部は、推測された前記補正量に応じて補正された補正要求風量と前記計測風量との偏差に応じて、前記変風量ユニットからの給気の風量を調節するためのダクト開度を示す制御信号を生成することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る空調制御装置において、前記変風量ユニットからの給気の風量のばらつきが発生する要因の有無を判定するように構成された判定部をさらに備え、前記ニューラルネットワーク部は、前記判定部により前記要因があると判定された場合に、前記要求風量と前記計測風量との関係をニューラルネットワークを用いて学習してもよい。
【0011】
また、本発明に係る空調制御装置において、前記風量制御部は、前記偏差に応じて可変速フローティング制御を行い、前記制御信号を生成してもよい。
【0012】
また、本発明に係る空調制御装置において、前記要求風量と前記計測風量との前記偏差を算出するように構成された第1偏差算出部をさらに備えていてもよい。
【0013】
また、本発明に係る空調制御装置において、前記補正要求風量と前記計測風量との前記偏差を算出するように構成された第2偏差算出部をさらに備えていてもよい。
【0014】
また、本発明に係る空調制御装置において、前記要求風量算出部は、前記設定温度を目標値、前記室内温度を入力値、前記要求風量を操作量としたPID制御により前記要求風量を算出してもよい。
【0015】
また、本発明に係る空調制御方法は、被制御エリアごとに設けられた変風量ユニットを制御する空調制御方法であって、前記被制御エリアの室内温度が設定温度に到達するために、前記変風量ユニットからの給気の風量に要求される要求風量を算出する要求風量算出ステップと、前記要求風量と前記変風量ユニットからの給気の計測風量との偏差に応じて、前記変風量ユニットからの給気の風量を調節するためのダクト開度を示す制御信号を生成する風量制御ステップと、前記変風量ユニットからの給気の風量のばらつきが発生する要因の有無を判定する判定ステップと、前記判定ステップで前記要因があると判定された場合に、前記要求風量と前記変風量ユニットからの給気の計測風量との関係をニューラルネットワークを用いて学習する学習ステップと、前記学習ステップで構築された学習済みのニューラルネットワークに関する情報を記憶部に記憶する記憶ステップとを備えることを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る空調制御方法は、被制御エリアごとに設けられた変風量ユニットを制御する空調制御方法であって、前記被制御エリアの室内温度が設定温度に到達するために、前記変風量ユニットからの給気の風量に要求される要求風量を算出する要求風量算出ステップと、記憶部に記憶されている学習済みのニューラルネットワークを用いて、前記要求風量の補正量を推測する推測ステップと、前記推測ステップで推測された前記補正量に応じて補正された補正要求風量と前記変風量ユニットからの給気の計測風量との偏差に応じて、前記変風量ユニットからの給気の風量を調節するためのダクト開度を示す制御信号を生成する風量制御ステップとを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、算出された要求風量と実際の計測風量との関係をニューラルネットワークを用いて学習し、学習済みニューラルネットワークを用いて要求風量の補正量を推測し、その補正量により補正された補正要求風量を用いてVAVユニットのダンパ開度を示す制御信号を生成するので、より短い時間で室内温度を設定温度に到達させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、本発明の実施の形態に係るVAVコントローラを含む空調システムの構成を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の実施の形態に係るVAVコントローラの機能構成を示すブロック図である。
図3図3は、本発明の実施の形態に係るPID制御を説明する図である。
図4図4は、本発明の実施の形態に係る可変速フローティング制御を説明する図である。
図5図5は、本発明の実施の形態に係るVAVコントローラのハードウェア構成を示すブロック図である。
図6図6は、本発明の実施の形態に係るVAVコントローラの調整時の動作を説明するフローチャートである。
図7図7は、本発明の実施の形態に係る要求風量算出処理を説明するフローチャートである。
図8図8は、本発明の実施の形態に係る学習処理を説明するフローチャートである。
図9図9は、本発明の実施の形態に係る風量制御処理を説明するフローチャートである。
図10図10は、本発明の実施の形態に係るVAVコントローラの運用時の動作を説明するフローチャートである。
図11図11は、本発明の実施の形態に係る推測処理を説明するフローチャートである。
図12図12は、本発明の実施の形態に係る風量制御処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図1から図12を参照して詳細に説明する。各図について共通する構成要素には、同一の符号が付されている。以下、本発明に係る「空調制御装置」が「VAVコントローラ」である場合について説明する。
【0020】
[実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の実施の形態に係るVAVコントローラ1を備える空調システムの構成を説明する。
空調システムは、VAVコントローラ1と、空調コントローラ2と、空調機3と、VAVユニット(変風量ユニット)4と、ダクト5と、温度センサ7と、風速センサ8と、吹き出し口9とを備える。
【0021】
本実施の形態に係るVAVコントローラ1は、室内エリア(被制御エリア)6ごとに設置されたVAVユニット4からの給気の風量を、空調負荷に応じて調節し、室内エリア6の室内温度が設定温度に到達するように制御する。VAVコントローラ1は、VAVユニット4の吹き出し口9付近に設けられたダンパ4−1の開度を調節することでVAVユニット4からの給気の風量を調節する。
【0022】
空調コントローラ2は、空調機3および空調システム全体の管理や監視を行う。空調機3は、VAVユニット4に調和空気を供給する。VAVユニット4は、ダンパ4−1の開度に応じて室内エリア6に供給する風量を調節する。VAVユニット4は、ダンパ4−1の開度を調節する調節機構(図示しない)、およびダンパ開度を検出するセンサ(図示しない)などを有する。VAVユニット4は、VAVコントローラ1から送られてくる制御信号に基づいて、ダンパ4−1の開度調節を行う。
【0023】
ダクト5は、空調機3からの給気を各室内エリア6に供給する。温度センサ7は、室内エリア6の室内温度を検出する。また、風速センサ8は、VAVユニット4からの調和空気の風速を検出する。
【0024】
[VAVコントローラの機能ブロック]
図2は、本実施の形態に係るVAVコントローラ1の機能構成を示すブロック図である。
VAVコントローラ1は、設定温度取得部10、室内温度取得部11、計測風量取得部12、実力最大風量取得部13、要求風量算出部14、風量偏差算出部(第1および第2偏差算出部)15、風量制御部16、ダクト欠損判定部(判定部)17、ニューラルネットワーク(NN)部18、出力部19、および記憶部20を備える。
【0025】
設定温度取得部10は、ユーザによって入力された室内エリア6の設定温度、または、予め設定されている設定温度を取得する。取得された設定温度は、要求風量算出部14に入力される。
【0026】
室内温度取得部11は、温度センサ7によって計測された室内温度を取得する。取得された室内温度は、要求風量算出部14に入力される。
【0027】
計測風量取得部12は、室内エリア6に設置されたVAVユニット4を流れる給気の風量の計測値を、VAVユニット4に設けられた風速センサ8などから取得する。より詳細には、計測風量取得部12は、風速センサ8から出力された電圧を変換して風速を算出し、ダクト面積と掛けて風量を算出する。計測風量取得部12によって取得された計測風量は風量偏差算出部15に入力される。
【0028】
実力最大風量取得部13は、空調機3から複数の室内エリア6に供給される給気が最大風量で、かつ、VAVユニット4のダンパ4−1が全開となったときに計測風量取得部12によって取得された計測風量を実力最大風量として取得する。取得された実力最大風量は、記憶部20に記憶される。
【0029】
要求風量算出部14は、室内エリア6の室内温度が設定温度に到達するために、VAVユニット4の給気に要求される風量である要求風量を算出する。より詳細には、要求風量算出部14は、室内温度と設定温度との偏差に基づいて要求風量を算出する。算出された要求風量の値は、風量偏差算出部15およびダクト欠損判定部17に入力される。要求風量算出部14は、例えば、よく知られたPID制御を行い、制御対象の室内エリア6ごとに目標値を室内エリア6の設定温度、入力を計測された室内温度、操作量を要求風量としたPID演算を行う。
【0030】
例えば、図3に示すように、暖房運転時、送風運転時、および冷房運転時の各運転モードにおける操作量(要求風量)と室内温度との関係に従って、比例動作により要求風量が決定される。また、積分動作では、設定温度と室内温度との偏差を一定時間毎に加算し積算値として、積算値を積算時間で割った値に応じた要求風量が算出される。さらに、微分動作では、偏差の微分に比例した出力を出して要求風量の修正が行われる。
【0031】
また、要求風量算出部14は、図3に示すように、VAVユニット4の最小風量と実力最大風量とをそれぞれ要求風量の出力値の最小値および最大値としてPID制御を行う。なお、最小風量は、VAVユニット4のメーカの出荷検査などで事前に設定された値であり、実力最大風量は、上述した実力最大風量取得部13によって取得され記憶部20に記憶されている値である。
【0032】
風量偏差算出部15は、要求風量または後述する補正要求風量、計測風量、および実力最大風量に基づいて風量偏差を算出する。要求風量は、要求風量算出部14によって算出された風量である。補正要求風量は、後述するNN部18によって、推測されたVAVユニット4からの給気の風量のばらつきが考慮された要求風量の値である。計測風量は計測風量取得部12によって取得されたVAVユニット4から流れる実際の風量である。実力最大風量は、実力最大風量取得部13によって取得され記憶部20に記憶されている風量である。
【0033】
風量偏差算出部15は、空調機3とVAVユニット4とを含む空調システムを試運転させてVAVコントローラ1のパラメータを調整する際(以下、「調整時」という。)には、次の式(1)を用いて実力最大風量によって規格化した風量偏差を求める。
風量偏差=(計測風量−要求風量)/実力最大風量 ・・・(1)
【0034】
風量偏差算出部15は、空調システムの試運転の後に空調システムをユーザの利用に供する際(以下、「運用時」という。)には、次の式(2)を用いて実力最大風量によって規格化した風量偏差を求める。
風量偏差=(計測風量−補正要求風量)/実力最大風量 ・・・(2)
【0035】
風量制御部16は、風量偏差算出部15によって算出された風量偏差に応じて、VAVユニット4からの給気の風量を調節するためのダンパ開度を示す制御信号を生成する。風量制御部16は、例えば、よく知られている可変速フローティング制御により、冷房側の二位置制御と暖房側の二位置制御を自動で制御できるように組み合わせて、ダンパ開度を決定し、制御信号を生成する。
【0036】
風量制御部16は、例えば、図4に示すように、風量偏差算出部15によって算出された風量偏差(%)の値の正負の符号に基づいて開出力または閉出力のフローティング制御を行う。また、風量制御部16は、風量偏差の値の大きさに応じた風量制御ステップ幅に基づき可変制御を行う。
【0037】
ダクト欠損判定部17は、VAVユニット4からの給気の風量のばらつきが発生する要因を判定する。より詳細には、ダクト欠損判定部17は、前述した空調システムの調整時において、要求風量算出部14により算出された要求風量と、計測風量取得部12によって取得された計測風量とに基づいて、ダクト5における欠損の有無を判定する。
【0038】
ダクト欠損判定部17は、例えば、要求風量の変更後、所定の時間(分)で、要求風量=計測風量となる場合には、ダクト欠損は無いと判定し、それ以外の場合には、ダクト欠損が有ると判定する。ダクト欠損判定部17によってダクト欠損が有ると判定された場合には、判定結果を示す信号をNN部18に送出する。
【0039】
ここで、ダクト欠損は、ダクトの設計や施工の不良によるダクト圧損などを指し示しており、VAVユニット4から供給される給気の風量のばらつきを生じさせる要因となる。そのため、要求風量算出部14によるPID制御のフィードバックループで、室内エリア6の設定温度に最短で到達できるような要求風量を出力しても、ダクト欠損など機器に個体差がある場合には、前述したように、最短時間で室内エリア6の設定温度に到達できないことがある。
【0040】
NN部18は、要求風量と計測風量との関係をニューラルネットワークを用いて学習し、学習済みニューラルネットワークにより要求風量の補正量を推測する。より詳細には、空調システムの調整時においてダクト欠損が有ると判定された場合には、NN部18は、算出された要求風量とダクト欠損による影響を受けた実際の計測風量との差異をニューラルネットワークを用いて学習する。
【0041】
NN部18は、要求風量が実際の計測風量となる(要求風量=計測風量)ような要求風量の補正量を推測するための、要求風量と計測風量との関係の特徴量を抽出して、ニューラルネットワークを構築する。NN部18が学習によって抽出した特徴量、すなわちニューラルネットワークの重みなどのパラメータ値は記憶部20に記憶される。
【0042】
また、NN部18は、空調システムの運用時においては、要求風量算出部14により算出された要求風量を入力として、学習済みニューラルネットワークを用いて要求風量の補正量を推測する。より詳細には、NN部18は、記憶部20に記憶されている重みなどのパラメータ値を読み込んで、ニューラルネットワークを構築する。NN部18は、学習済みのニューラルネットワークの演算を行い、要求風量の補正量を出力し、その補正量に基づいて要求風量を補正した補正要求風量を求める。
【0043】
NN部18は、ニューラルネットワークモデルとして、例えば、よく知られたリカレント型ニューラルネットワーク、多層ニューラルネットワーク、階層ベイズ的ニューラルネットワークなどのニューラルネットワークモデルを用いることができる。
【0044】
出力部19は、風量制御部16によるダンパ開度を示す制御信号をVAVユニット4の図示しないダンパ開度調節機構などに出力する。この制御信号に基づいて、VAVユニット4のダンパ4−1の開度が調節される。
【0045】
記憶部20は、VAVコントローラ1の制御に必要なセンサデータや演算結果などを記憶する。具体的には、記憶部20は、室内エリア6の設定温度、計測された室内温度、要求風量、計測風量、実力最大風量、NN部18の学習により抽出された重みなどのパラメータの更新値を記憶する。また、記憶部20は、補正量、補正要求風量、風量偏差の値、風量制御部16が用いる風量偏差とダンパ出力との関係、その他の設定情報を記憶する。
【0046】
[VAVコントローラのハードウェア構成]
次に、上述した機能を有するVAVコントローラ1のハードウェア構成について図5を用いて説明する。
【0047】
VAVコントローラ1は、バス101を介して接続されるCPU103と主記憶装置104とを有する演算装置102、通信制御装置105、I/F106、外部記憶装置107、表示装置108等を備えるコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。
【0048】
CPU103と主記憶装置104とは、演算装置102を構成する。主記憶装置104には、CPU103が各種制御や演算を行うためのプログラムが予め格納されている。
【0049】
通信制御装置105は、VAVコントローラ1と各種外部電子機器との間を通信ネットワークNWを介して接続するための制御装置である。通信制御装置105および通信ネットワークNWを介して、ダンパ開度の制御信号をVAVユニット4に送出してもよい。また、通信制御装置105を介して空調コントローラ2からの指令や制御情報を受信したり、またVAVユニット4の制御に関する情報を送信してもよい。また、通信制御装置105を介して室内エリア6の設定温度を受信することができる。
【0050】
I/F106は、VAVコントローラ1と各種機器とを接続するためのインターフェースである。I/F106を介して、VAVユニット4から流れる給気の風量を検出するための風速センサ8や、室内エリア6の室内温度を検出する温度センサ7などが接続されている。
【0051】
外部記憶装置107は、読み書き可能な記憶媒体と、その記憶媒体に対してプログラムやデータなどの各種情報を読み書きするための駆動装置とで構成されている。外部記憶装置107には、記憶媒体としてハードディスクやフラッシュメモリなどの半導体メモリを使用することができる。外部記憶装置107は、センサデータ記憶部107a、設定情報記憶部107b、NNパラメータ記憶部107c、プログラム格納部107d、図示しないその他の格納装置で、例えば、この外部記憶装置107内に格納されているプログラムやデータなどをバックアップするための格納装置などを有することができる。
【0052】
センサデータ記憶部107aは、I/F106を介して図1で説明した温度センサ7や風速センサ8などのセンサから取得された室内エリア6の室内温度や計測風量などを記憶する。
設定情報記憶部107bは、図2で説明した要求風量算出部14によるPID制御や、風量制御部16による可変速フローティング制御に用いられる設定値を記憶する。また、設定情報記憶部107bは、室内エリア6の設定温度の初期値や、NN部18を構成するニューラルネットワークモデルの初期設定情報などを記憶する。
【0053】
NNパラメータ記憶部107cは、図2で説明したNN部18による学習結果として得られたニューラルネットワークの重みなどのパラメータ値を記憶する。
センサデータ記憶部107a、設定情報記憶部107b、およびNNパラメータ記憶部107cは、図2で説明した記憶部20に対応する。
【0054】
プログラム格納部107dには、本実施の形態における要求風量の算出処理、風量偏差算出処理、ダクト欠損判定処理、学習処理および推測処理などVAVコントローラ1が室内エリア6の空調を制御するのに必要な演算処理を実行するための各種プログラムが格納されている。
【0055】
表示装置108は、液晶ディスプレイなどによって実現される。表示装置108は、VAVコントローラ1が取得した計測風量などのセンサ情報やダンパ4−1の開度を表示してもよい。
【0056】
[VAVコントローラの動作]
次に、上述した構成を有するVAVコントローラ1の動作について、図6から図12のフローチャートを参照して説明する。本実施の形態では、新規ビルにおいて空調システムの試運転を行い、VAVコントローラ1のパラメータの調整などを行う調整時と、試運転の後に、空調システムをユーザの利用に供する運用時との2つの場面に分けてVAVコントローラ1の動作を説明する。
【0057】
[調整時のVAVコントローラの動作]
図6は、調整時におけるVAVコントローラ1の全体的な動作を説明するフローチャートである。
まず、要求風量算出部14は、設定温度および室内温度に基づいてPID制御を行い、要求風量を算出する(ステップS1)。次に、NN部18は、ステップS1で算出された要求風量と実際の計測風量との関係をニューラルネットワークを用いて学習する(ステップS2)。また、このときに風量制御部16は、ステップS1で算出された要求風量と、実際の計測風量と、実力最大風量とに基づいて算出された風量偏差に応じて可変速フローティング制御を行い、ダンパ開度を示す制御信号を生成する(ステップS3)。
【0058】
[要求風量算出処理]
図7は、要求風量算出処理(ステップS1)を説明するフローチャートである。
まず、設定温度取得部10は、制御対象の室内エリア6における設定温度を取得する(ステップS10)。次に、室内温度取得部11は、室内温度を温度センサ7から取得する(ステップS11)。取得された室内エリア6の設定温度および室内温度は記憶部20に記憶される。
【0059】
次に、実力最大風量取得部13は、空調機3が最大風量で、かつ、VAVユニット4が全開となったときの計測風量を計測風量取得部12から取得し(ステップS12)、この計測風量を実力最大風量として記憶部に記憶する。
【0060】
次に、要求風量算出部14は、ステップS10で取得された室内エリア6の設定温度を目標値、ステップS11で取得された室内温度を入力、要求風量を操作量としてPID制御を行う(ステップS13)。より詳細には、要求風量算出部14は、VAVユニット4のメーカにおける出荷検査などで事前に設定された最小風量を記憶部20から読み出し、ステップS12で取得された実力最大風量とに基づいて要求風量を算出する。
【0061】
要求風量算出部14によって算出された要求風量は記憶部20に記憶される(ステップS14)。
【0062】
次に、要求風量算出処理(ステップS1)の後に、平行して実行される学習処理(ステップS2)および風量制御処理(ステップS3)について図8および図9のフローチャートを用いて説明する。
【0063】
[学習処理]
図8に示すように、NN部18は、要求風量算出部14によって算出された要求風量を記憶部20から読み出す(ステップS20)。次に、計測風量取得部12は、風速センサ8で検出された風速に基づいて換算した計測風量を取得する(ステップS21)。
【0064】
次に、ダクト欠損判定部17は、要求風量と計測風量とに基づいて、ダクトにおける欠損の有無を判定し、ダクト欠損がある場合には(ステップS22:YES)、NN部18によるニューラルネットワーク演算が実行される(ステップS23)。
【0065】
より詳細には、ダクト欠損判定部17は、要求風量の変更後の予め定められた時間(分)で、要求風量=計測風量とならない場合には、ダクト欠損が存在すると判定する。
【0066】
また、NN部18は、予め設定されているニューラルネットワークモデルを用いて、要求風量と計測風量との関係を学習させて、ダクト欠損を考慮した要求風量の補正量を推測するための特徴量を抽出する。より詳細には、NN部18は、要求風量算出部14によって算出された要求風量と実際の計測風量とを教師データとする。NN部18は、要求風量の入力に対して、実際の計測風量が要求風量と同じとなる(要求風量=計測風量)ような要求風量の補正量を出力するように、ニューラルネットワークのパラメータを調整する。
【0067】
NN部18は、学習用の要求風量の入力データに対するニューラルネットワークの出力値(補正量)と教師データとの誤差が許容される範囲まで減少するように重みやバイアスなどのパラメータ値を繰り返し更新する。NN部18は、最終的に決定されたパラメータの更新値を記憶部20に記憶する(ステップS24)。このように学習によって決定されたパラメータ値に基づいて要求風量の補正量(補正要求風量)を推測する学習済みニューラルネットワークが構築される。
【0068】
なお、NN部18を構成するニューラルネットワークモデルは、教師あり学習を用いる場合に限られず、教師なし学習や半教師あり学習を用いてもよい。
【0069】
[調整時の風量制御処理]
次に、調整時に学習処理と平行して実行される風量制御処理について図9のフローチャートを参照して説明する。
まず、風量制御部16は、記憶部20に記憶されている要求風量を読み出す(ステップS30)。次に、計測風量取得部12は、風速センサ8で検出された風速に基づいて換算された計測風量を取得する(ステップS31)。
【0070】
次に、風量制御部16は、記憶部20に記憶されている実力最大風量を読み出す(ステップS32)。その後、風量偏差算出部15は、要求風量と、計測風量と、実力最大風量とに基づいて上述した式(1)を用いて風量偏差を算出する(ステップS33)。算出された風量偏差は記憶部20に一時的に記憶される。
【0071】
その後、風量制御部16は、算出された風量偏差に基づいて、VAVユニット4のダンパ開度を可変速フローティング制御により求めて、ダンパ開度を示す制御信号を生成する(ステップS34)。そして、風量制御部16は、生成したダンパ開度を示す制御信号を出力部19を介してVAVユニット4のダンパ開度調節機構に送出する(ステップS35)。
【0072】
このように、空調システムの調整時においては、要求風量算出部14によって算出された要求風量が、風量制御処理および学習処理の両方に用いられ、これらの処理は平行して実行される。
【0073】
[運用時のVAVコントローラの動作]
次に、空調システムの運用時におけるVAVコントローラ1の動作について、図10から図12のフローチャートを用いて説明する。
図10は、運用時におけるVAVコントローラ1の全体的な動作を説明するフローチャートである。図6から図9で説明した空調システムの調整時での各処理が完了すると、今度はユーザによって空調システムが運用される。
【0074】
図10に示すように、要求風量算出部14は、調整時と同様に要求風量を算出する(ステップS1)。次に、NN部18は、学習済みニューラルネットワークを用いて、算出された要求風量に対する補正量を推測する(ステップS2A)。その後、風量制御部16は、ステップS2Aで推測された補正量で補正した補正要求風量を用いて、ダンパ開度を求める(ステップS3A)。
【0075】
[推測処理]
ここで、NN部18によって実行される推測処理(ステップS2A)について、図11のフローチャートを参照して説明する。なお、要求風量算出処理(ステップS1)は、調整時における処理と同様であるため、説明を省略する。
【0076】
まず、NN部18は、記憶部20に記憶されている要求風量を読み出す(ステップS200)。次に、NN部18は、記憶部20に記憶されている学習済みニューラルネットワークのパラメータ値を読み出す(ステップS201)。NN部18はパラメータ値をロードしてニューラルネットワークを構築する。
【0077】
その後、NN部18は学習済みニューラルネットワークを用いて、要求風量を入力としたニューラルネットワーク演算を行う(ステップS202)。NN部18は、ニューラルネットワーク演算により、ダクト欠損によるVAVユニット4の風量のばらつきが考慮された要求風量の補正量を推測する。NN部18はこの補正量に基づいて補正要求風量を算出する。算出された補正要求風量は記憶部20に記憶される(ステップS203)。
【0078】
[運用時の風量制御処理]
次に、空調システムの運用時において、推測処理の後に実行される風量制御処理(ステップS3A)について、図12のフローチャートを用いて説明する。
まず、風量制御部16は、NN部18によって求められた補正要求風量を記憶部20から読み出す(ステップS300)。次に、計測風量取得部12は、風速センサ8によって検出された風速に基づいて換算された計測風量を取得する(ステップS301)。
【0079】
次に、風量制御部16は、記憶部20に記憶されている実力最大風量を読み出す(ステップS302)。その後、風量偏差算出部15は、計測風量と、実力最大風量と、補正要求風量とに基づいて上述した式(2)を用いて風量偏差を算出する(ステップS303)。
【0080】
その後、風量制御部16は、ステップS303で算出された風量偏差に基づいて可変速フローティング制御によりVAVユニット4のダンパ開度を求めて、制御信号を生成する(ステップS304)。風量制御部16は、生成した制御信号を出力部19を介してVAVユニット4のダンパ開度調節機構に送出する(ステップS305)。ダンパ開度を示す制御信号に基づいて、VAVユニット4のダンパ4−1の開度が調節されて、給気の風量が調節されることにより、室内エリア6の室内温度が設定温度に近づくことになる。
【0081】
以上説明したように、本実施の形態に係るVAVコントローラ1によれば、空調システムの調整時においては、算出された要求風量とダクト欠損の影響を受けた実際の計測風量との関係を学習する。また、空調システムの運用時においては、ダクト欠損による風量のばらつきを補完した補正要求風量(補正量)を推測し、その補正要求風量に基づいてダクト開度を示す制御信号を生成する。そのため、VAVコントローラ1は、より短い時間で室内エリア6の室内温度を設定温度に到達させることができる。
【0082】
また、本実施の形態に係るVAVコントローラ1は、ニューラルネットワーク演算を行うNN部18を備え、VAVコントローラ1内部で学習処理が自動で行われる。そのため、空調システムの調整時において、人による作業が新たに発生することがなく、空調システムのより効率的な運用が実現される。
【0083】
以上、本発明の空調制御装置および空調制御方法における実施の形態について説明したが、本発明は説明した実施の形態に限定されるものではなく、請求項に記載した発明の範囲において当業者が想定し得る各種の変形を行うことが可能である。
【0084】
例えば、説明した実施の形態では、VAVコントローラ1が制御対象の室内エリア6ごとに設けられ、各室内エリア6ごとにNN部18が学習および推測を行う場合について説明した。しかし、例えば、複数のうちの予め定められた1つのVAVコントローラ1は、複数の制御対象の室内エリア6それぞれのNN部18の学習結果に関する情報を収集し、空調機3のファン回転数を補正してもよい。このような構成を採用することで、さらに快適な空調制御を実現することが可能となる。
【0085】
また、説明した実施の形態では、VAVコントローラ1がダクト欠損を考慮した要求風量の補正を行う場合について説明した。しかし、PID制御のフィードバックループにおいて目標値への到達時間に影響を与える機器の個体差であれば、ダクト欠損に限られない。
【符号の説明】
【0086】
1…VAVコントローラ、2…空調コントローラ、3…空調機、4…VAVユニット、4−1…ダンパ、5…ダクト、6…室内エリア、7…温度センサ、8…風速センサ、9…吹き出し口、10…設定温度取得部、11…室内温度取得部、12…計測風量取得部、13…実力最大風量取得部、14…要求風量算出部、15…風量偏差算出部、16…風量制御部、17…ダクト欠損判定部、18…ニューラルネットワーク(NN)部、19…出力部、20…記憶部、101…バス、102…演算装置、103…CPU、104…主記憶装置、105…通信制御装置、106…I/F、107…外部記憶装置、107a…センサデータ記憶部、107b…設定情報記憶部、107c…NNパラメータ記憶部、107d…プログラム格納部、108…表示装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12