特開2019-204003(P2019-204003A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社図南の特許一覧

<>
  • 特開2019204003-情報表示物ホルダ 図000003
  • 特開2019204003-情報表示物ホルダ 図000004
  • 特開2019204003-情報表示物ホルダ 図000005
  • 特開2019204003-情報表示物ホルダ 図000006
  • 特開2019204003-情報表示物ホルダ 図000007
  • 特開2019204003-情報表示物ホルダ 図000008
  • 特開2019204003-情報表示物ホルダ 図000009
  • 特開2019204003-情報表示物ホルダ 図000010
  • 特開2019204003-情報表示物ホルダ 図000011
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-204003(P2019-204003A)
(43)【公開日】2019年11月28日
(54)【発明の名称】情報表示物ホルダ
(51)【国際特許分類】
   G09F 1/10 20060101AFI20191101BHJP
   G09F 15/00 20060101ALI20191101BHJP
   G09F 23/00 20060101ALI20191101BHJP
【FI】
   G09F1/10 S
   G09F15/00 Z
   G09F23/00 Z
   G09F1/10 M
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-99437(P2018-99437)
(22)【出願日】2018年5月24日
(11)【特許番号】特許第6377878号(P6377878)
(45)【特許公報発行日】2018年8月22日
(71)【出願人】
【識別番号】517347850
【氏名又は名称】株式会社図南
(74)【代理人】
【識別番号】100091557
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 修
(72)【発明者】
【氏名】北村 俊郎
(57)【要約】
【課題】タイヤに大きな情報表示物を装着することができるとともに、タイヤのトレッドの露出量を大きくすることがことができ、しかもサイズの異なるタイヤにも使用できる情報表示物ホルダを提供する。
【解決手段】情報表示物ホルダは、タイヤ7の中心孔71に通されて、タイヤ7に装着される筒状部材1と、筒状部材1に連結される保持部材2とを備えている。保持部材2は、タイヤ7の側方に配置され、情報表示物8が装着される本体部3と、筒状部材1と本体部3との間に架け渡され、本体部3を支持する支持部4とを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤの中心孔に通されて、前記タイヤに装着される筒状部材と、
前記筒状部材に連結される保持部材と
を備え、
前記保持部材は、
前記タイヤの側方に配置され、情報表示物が装着される本体部と、
前記筒状部材と前記本体部との間に架け渡され、前記本体部を支持する支持部と
を有する
ことを特徴とする情報表示物ホルダ。
【請求項2】
前記支持部は前記本体部に折り曲げ可能に連結されており、前記支持部の自由端部が前記筒状部材の外側面に着脱可能に連結されている
ことを特徴とする請求項1に記載の情報表示物ホルダ。
【請求項3】
前記保持部材は、
前記本体部と前記支持部との間に架け渡され、前記支持部に対する前記本体部の傾きを維持する傾き維持部を有する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報表示物ホルダ。
【請求項4】
前記傾き維持部は、前記本体部に折り曲げ可能に連結されており、
前記傾き維持部の自由端部に切欠きが形成され、
前記支持部に第1の孔が形成され、
前記傾き維持部の自由端部が前記支持部の前記第1の孔に挿入され、前記傾き維持部の自由端部の前記切欠きが引っ掛かることにより、前記傾き維持部の自由端部が前記支持部に連結されている
ことを特徴とする請求項3に記載の情報表示物ホルダ。
【請求項5】
前記本体部と前記支持部とを区分する第1折曲線と、前記本体部と前記傾き維持部とを区分する第2折曲線と、前記傾き維持部の自由端部と前記傾き維持部の自由端部以外の部分とを区分する第3折曲線とが、平行である
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の情報表示物ホルダ。
【請求項6】
前記保持部材は、
前記本体部に連なり、前記タイヤの外周面に固定される固定部を有する
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の情報表示物ホルダ。
【請求項7】
前記固定部は一対のベルト通し孔を有し、
前記タイヤの中心孔に通されたベルトを前記ベルト通し孔に通して締めることによって、前記固定部が前記タイヤの外周面に固定される
ことを特徴とする請求項6に記載の情報表示物ホルダ。
【請求項8】
前記固定部は、
前記本体部に連なる第1板体部と、
前記第1板体部に折り曲げ可能に連結される第2板体部と、
前記第1板体部に折り曲げ可能に連結され、前記タイヤの外周面に対向配置される第3板体部と、
前記第3板体部に折り曲げ可能に連結される第4板体部と、
前記第4板体部に折り曲げ可能に連結される第5板体部と、
前記第5板体部に折り曲げ可能に連結される第6板体部と、
前記第6板体部に折り曲げ可能に連結される第7板体部とを有し、
前記第1板体部と前記第2板体部とを区分する第4折曲線と、前記第1板体部と前記第3板体部とを区分する第5折曲線と、前記第3板体部と前記第4板体部とを区分する第6折曲線と、前記第4板体部と前記第5板体部とを区分する第7折曲線と、前記第5板体部と前記第6板体部とを区分する第8折曲線と、前記第6板体部と前記第7板体部とを区分する第9折曲線とが、平行であり、
前記第1板体部に、前記第5板体部から前記第7板体部が挿入される第2の孔が形成され、
前記第3板体部に、前記第6板体部及び前記第7板体部が挿入される第3の孔と、前記第7板体部が挿入される第4の孔と、前記一対のベルト通し孔とが、形成されている
ことを特徴とする請求項7に記載の情報表示物ホルダ。
【請求項9】
前記筒状部材及び前記保持部材がいずれもプラスチックダンボールをプレス加工して形成されている
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の情報表示物ホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、タイヤに装着される情報表示物ホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術として下記特許文献1に記載されたタイヤ装着広告プレートが知られている。
【0003】
このタイヤ装着広告プレートは、矩形の広告板部と、広告板部に設けられた一対のタイヤ側面リップと、一対のタイヤ側面リップを折り曲げることにより形成される略矩形のタイヤ露出開口と、一対タイヤ側面リップから広告板部に渡らせて形成されている一対の結合腕とで構成されている(引用文献1の段落0009、図1〜5参照)。
【0004】
広告板部の表面に価格、性能等の広告表示が付されている(引用文献1の段落0011参照)。2つの広告表示は広告板部のタイヤ露出開口の上下に位置している(引用文献1の図2参照)。
【0005】
タイヤ露出開口は、タイヤの一部を広告板部の表面から前へ露出させる大きさの開口である(引用文献1の段落0012、図2、3、6参照)。
【0006】
結合腕はタイヤ側面リップに接続されている。結合腕には複数の係止穴が形成され、結合腕には両側鋸歯状部が形成されている(引用文献1の段落0010、図1〜5参照)。
【0007】
結合腕は折り曲げられ、ホイル装着穴内において、結合腕の先端部を結合腕の係止穴に挿入して結合される(引用文献1の段落0013、図3〜5参照)。
【0008】
上述の構成を採用したので、タイヤ装着広告プレートを、縦置きのタイヤ(引用文献1の図2参照)に装着できる。
【0009】
タイヤ装着広告プレートによれば、広告板部のタイヤ露出開口からタイヤの一部を露出させてトレッドパターンとタイヤ装着広告プレートの広告板部とを近接配置させることができる(引用文献1の段落0003、0005、0014等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2004−212810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
引用文献1の図2に示すように、広告板部の中央部にタイヤ露出開口があり、広告板部の上部と下部に広告表示が付されるので、タイヤのトレッドの一部分しか露出させることができないとともに、広告表示を付す範囲も狭くならざるを得ない。その結果、客に届けたい情報量が少なくなってしまうとともに、訴求力のあるコピーを付すことも困難になる。
【0012】
また、広告板部と同じサイズのポップ板を広告板部に装着すること(タイヤ装着広告プレートを情報表示物ホルダとして使用すること)は、このタイヤ装着広告プレートの発明の課題(引用文献1の段落0003、0005、0014等参照)を達成できなくなるため行われないであろうが、仮に、そのようなポップ板を広告板部に装着した場合には、タイヤのトレッドが露出しなくなるだけでなく、タイヤの一部がタイヤ露出開口から外側へはみ出しているので、ポップ板の中央部が前方へ隆起するので、客はポップ板に表示された内容を読みづらくなる。
【0013】
更に、タイヤのタイヤ幅(断面幅)がタイヤ露出開口の横幅(折曲線間の距離)より大きいとき、タイヤの一部がタイヤ露出開口から外側へ露出できなくなるので、タイヤ装着広告プレートのユーザーはタイヤの断面幅に応じて異なるタイヤ露出開口を有するタイヤ装着広告プレートを揃えなければならず、コストがかさむという問題が生じ得る。
【0014】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は、タイヤに大きな情報表示物を装着することができるとともに、タイヤのトレッドの露出量を大きくすることがことができ、しかもサイズの異なるタイヤにも使用できる情報表示物ホルダを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上述の課題を解決するため請求項1に記載の発明の情報表示物ホルダは、タイヤの中心孔に通されて、前記タイヤに装着される筒状部材と、前記筒状部材に連結される保持部材とを備え、前記保持部材は、前記タイヤの側方に配置され、情報表示物が装着される本体部と、前記筒状部材と前記本体部との間に架け渡され、前記本体部を支持する支持部とを有することを特徴とする。
【0016】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報表示物ホルダにおいて、前記支持部は前記本体部に折り曲げ可能に連結されており、前記支持部の自由端部が前記筒状部材の外側面に着脱可能に連結されていることを特徴とする。
【0017】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の情報表示物ホルダにおいて、前記保持部材は、前記本体部と前記支持部との間に架け渡され、前記支持部に対する前記本体部の傾きを維持する傾き維持部を有することを特徴とする。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の情報表示物ホルダにおいて、前記傾き維持部は、前記本体部に折り曲げ可能に連結されており、前記傾き維持部の自由端部に切欠きが形成され、前記支持部に第1の孔が形成され、前記傾き維持部の自由端部が前記支持部の前記第1の孔に挿入され、前記傾き維持部の自由端部の前記切欠きが引っ掛かることにより、前記傾き維持部の自由端部が前記支持部に連結されていることを特徴とする。
【0019】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の情報表示物ホルダにおいて、前記本体部と前記支持部とを区分する第1折曲線と、前記本体部と前記傾き維持部とを区分する第2折曲線と、前記傾き維持部の自由端部と前記傾き維持部の自由端部以外の部分とを区分する第3折曲線とが、平行であることを特徴とする。
【0020】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の情報表示物ホルダにおいて、前記保持部材は、前記本体部に連なり、前記タイヤの外周面に固定される固定部を有することを特徴とする。
【0021】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の情報表示物ホルダにおいて、前記固定部は一対のベルト通し孔を有し、前記タイヤの中心孔に通されたベルトを前記ベルト通し孔に通して締めることによって、前記固定部が前記タイヤの外周面に固定されることを特徴とする。
【0022】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の情報表示物ホルダにおいて、前記固定部は、前記本体部に連なる第1板体部と、前記第1板体部に折り曲げ可能に連結される第2板体部と、前記第1板体部に折り曲げ可能に連結され、前記タイヤの外周面に対向配置される第3板体部と、前記第3板体部に折り曲げ可能に連結される第4板体部と、前記第4板体部に折り曲げ可能に連結される第5板体部と、前記第5板体部に折り曲げ可能に連結される第6板体部と、前記第6板体部に折り曲げ可能に連結される第7板体部とを有し、前記第1板体部と前記第2板体部とを区分する第4折曲線と、前記第1板体部と前記第3板体部とを区分する第5折曲線と、前記第3板体部と前記第4板体部とを区分する第6折曲線と、前記第4板体部と前記第5板体部とを区分する第7折曲線と、前記第5板体部と前記第6板体部とを区分する第8折曲線と、前記第6板体部と前記第7板体部とを区分する第9折曲線とが、平行であり、前記第1板体部に、前記第5板体部から前記第7板体部が挿入される第2の孔が形成され、前記第3板体部に、前記第6板体部及び前記第7板体部が挿入される第3の孔と、前記第7板体部が挿入される第4の孔と、前記一対のベルト通し孔とが、形成されていることを特徴とする。
【0023】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の情報表示物ホルダにおいて、前記筒状部材及び前記保持部材がいずれもプラスチックダンボールをプレス加工して形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
この発明は、タイヤに大きな情報表示物を装着することができるとともに、タイヤのトレッドの露出量を大きくすることができ、しかもサイズの異なるタイヤにも使用できる情報表示物ホルダを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1はこの発明の一実施形態に係る情報表示物ホルダの使用状態を示す斜視図である。
図2図2図1に示す情報表示物ホルダの正面図である。
図3図3図1に示す情報表示物ホルダの側面図である。
図4図4図1に示す情報表示物ホルダの保持部材の展開図である。
図5図5図1に示す情報表示物ホルダの筒状部材の展開図である。
図6図6図1に示す情報表示物ホルダの保持部材の組立後の状態を示す側面図である。
図7図7図1に示す情報表示物ホルダの筒状部材の組立後の状態を示す斜視図である。
図8図8図1に示す情報表示物ホルダの保持部材の組立途中の状態を示す側面図である。
図9図9図1に示す情報表示物ホルダの保持部材の組立途中の状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0027】
この発明の一実施形態に係る情報表示物ホルダは、図1図7に示すように、タイヤ7の中心孔71に通されて、タイヤ7に装着される筒状部材1と、筒状部材1に連結される保持部材2とを備えている。
【0028】
この実施形態では、筒状部材1と保持部材2とが、それぞれ図示しないプラスチックダンボール(例えば表側のライナと裏側のライナと両方のライナ間に等間隔に配置される複数のリブとで構成されるプラスチックダンボール)をプレス加工することによって形成される。保持部材2には、一方のライナとリブとに直線的な切り込み(いわゆるハーフカット)を入れて、後述する第1折曲線N1〜第9折曲線N9を形成した(図4参照)。第1折曲線N1〜第9折曲線N9は保持部材2の組立を容易にする。筒状部材1には、両方のライナとリブとに直線的な折目(単なる筋目)を入れて、後述する折目F10,F11,F12を形成した(図5参照)。折目F10,F11は筒状部材1の組立を容易にする折目であり、折目F12は面ファスナの雄側ファスナ部10bを貼り付けるための目印である。
【0029】
筒状部材1の展開状態(図5参照)において、筒状部材1は帯状であり、その帯の一端側に複数の折目F10が形成され、他端側に複数の折目F11が形成されている。折目F10及び折目F11はタイヤ7のビードに筒状部材1の本体11の外側面11aを密着させ、タイヤ7内に雨水等が入るのを防ぐとともに、ベルト10をタイヤ7の中心孔71に通し易くするための折目である。折目F10〜F12折目は平行であるとともに、組立後の円筒状態の筒状部材1の中心軸と平行である。
【0030】
筒状部材1は、タイヤ7の中心孔71に収容される本体11と、本体11に連なり、保持部材2の支持部4の自由端部4aが接続される接続部12とを有する。筒状部材1の組立状態(図7参照)において、本体11は円筒状であり、接続部12は円弧状に反った矩形の板部であり、タイヤ7の側方へ突出する。接続部12には折目F12が形成されている。
【0031】
本体11の外側面11aの一端には面ファスナの雌側ファスナ部9aが貼り付けられ、本体11の内側面11bの他端には面ファスナの雄側ファスナ部9bが貼り付けられている。
【0032】
接続部12の外側面12aには、保持部材2の支持部4の面ファスナの雌側ファスナ部10aに接着される面ファスナの雄側ファスナ部10bが貼り付けられている。
【0033】
保持部材2は、図1図2に示すように、情報表示物8が装着される本体部3と、本体部3を支持する支持部4と、支持部4に対する本体部3の傾きを維持する傾き維持部5と、タイヤ7の外周面72に固定される固定部6とを有する。本体部3、支持部4及び傾き維持部5の形状はいずれもほぼ矩形である。情報表示物8とは、例えば、タイヤの商品名、サイズ、価格、特徴等が表示されたポップ等である。
【0034】
本体部3はタイヤ7の側方に配置される。
【0035】
支持部4は本体部3に折り曲げ可能に連結され、筒状部材1と本体部3との間に架け渡される。支持部4の自由端部4aは筒状部材1の接続部12の外側面12aに着脱可能に連結される。支持部4の自由端部4aには、筒状部材1の面ファスナの雄側ファスナ部10bに接着される面ファスナの雌側ファスナ部10aが貼り付けられている。
【0036】
支持部4には、傾き維持部5の自由端部5aが挿入される第1の孔41が形成されている。第1の孔41は折曲線方向D1と平行に延びる。
【0037】
傾き維持部5は本体部3に折り曲げ可能に連結され、本体部3と支持部4との間に架け渡される。傾き維持部5の自由端部5aには切欠き5bが形成されている。自由端部5aの切欠き5bは折曲線方向D1と平行に延びる。支持部4の第1の孔41に自由端部5aの切欠き5bを引っ掛けることにより、傾き維持部5の自由端部5aが着脱可能に支持部4に連結される。
【0038】
本体部3と支持部4とを区分する第1折曲線N1と、本体部3と傾き維持部5とを区分する第2折曲線N2と、支持部4の自由端部4aと支持部4の自由端部4a以外の部分とを区分する第3折曲線N3とは、折曲線方向D1と平行である。
【0039】
固定部6は本体部3に連なる。固定部6は一対のベルト通し孔631を有する。一対のベルト通し孔631に通されたベルト10(図3参照)をタイヤ7の中心孔71に通し、そのベルト10を締めることにより、固定部6はタイヤ7の外周面72に固定される。
【0040】
固定部6は、図4図6に示すように、本体部3に連なる第1板体部61と、第1板体部61に折り曲げ可能に連結される第2板体部62と、第1板体部61に折り曲げ可能に連結され、タイヤ7の外周面72に対向配置される第3板体部63(図3参照)と、第3板体部63に折り曲げ可能に連結される第4板体部64と、第4板体部64に折り曲げ可能に連結される第5板体部65と、第5板体部65に折り曲げ可能に連結される第6板体部66と、第6板体部66に折り曲げ可能に連結される第7板体部67とを有する。第1板体部61〜第7板体部67の形状はいずれもほぼ矩形である。
【0041】
保持部材2の展開状態において、第1板体部61〜第7板体部67は、折曲線方向D1と板厚方向D2とに直交する直交方向D3に一連につながっている。
【0042】
第1板体部61、第2板体部62、第3板体部63及び第4板体部64の折曲線方向D1の寸法は同じである。第5板体部65の折曲線方向D1の寸法は第4板体部64の折曲線方向D1の寸法より小さく、第6板体部66の折曲線方向D1の寸法は第5板体部65の折曲線方向D1の寸法より小さく、第6板体部66の折曲線方向D1の寸法と第7板体部67の折曲線方向D1の寸法とは同じである。第5板体部65の折曲線方向D1の寸法と第2の孔611の折曲線方向D1の寸法とはほぼ同じであり、第6板体部66の折曲線方向D1の寸法は第3の孔632の折曲線方向D1の寸法よりわずかに小さく、第7板体部67の折曲線方向D1の寸法は第4の孔633の折曲線方向D1の寸法よりわずかに小さい。
【0043】
第1板体部61と第2板体部62とを区分する第4折曲線N4と、第1板体部61と第3板体部63とを区分する第5折曲線N5と、第3板体部63と第4板体部64とを区分する第6折曲線N6と、第4板体部64と第5板体部65とを区分する第7折曲線N7と、第5板体部65と第6板体部66とを区分する第8折曲線N8と、第6板体部66と第7板体部67とを区分する第9折曲線N9とは、いずれも折曲線方向D1と平行である。
【0044】
第1板体部61には、第5板体部65〜第7板体部67が通される第2の孔611が形成されている。第2の孔611は折曲線方向D1と平行である。
【0045】
第3板体部63には、第6板体部66と第7板体部67とが通される第3の孔632と、第7板体部67が挿入される第4の孔633と、一対のベルト通し孔631とが、形成されている。第3の孔632と第4の孔633とはそれぞれ折曲線方向D1と平行である。第3の孔632の折曲線方向D1の寸法と第4の孔633の折曲線方向D1の寸法とは同じである。第3の孔632と第4の孔633とは平行であり、第3の孔632は第4の孔633よりも第5折曲線N5寄りに位置している。一対のベルト通し孔631は、折曲線方向D1において、第3の孔632と第4の孔633との両側に位置する。
【0046】
次に、情報表示物ホルダの筒状部材1と保持部材2との組立手順の一例を図1図5に基づいて説明する。
【0047】
筒状部材1の展開状態(図5参照)において、筒状部材1に面ファスナの雌側ファスナ部9aと面ファスナの雄側ファスナ部9bと面ファスナの雄側ファスナ部10bとを貼り付ける。
【0048】
次に、筒状部材1を円筒状に曲げ、筒状部材1の一端に位置する面ファスナの雌側ファスナ部9aを筒状部材1の他端に位置する面ファスナの雄側ファスナ部9bに押し当てる。その結果、雌側ファスナ部9aは雄側ファスナ部9bに接着され、筒状部材1の形状が円筒状に保たれ、筒状部材1の組立が完了する(図7参照)。
【0049】
保持部材2の組立手順は次のとおりである(図8図9図6参照)。
【0050】
まず、支持部4の自由端部4aに面ファスナの雌側ファスナ部10aを貼り付ける。
【0051】
次に、支持部4を第1折曲線N1(図4参照)で折り曲げる。
【0052】
その後、傾き維持部5を第2折曲線N2(図4参照)で折り曲げ、支持部4の第1の孔41に傾き維持部5の自由端部5aを挿入し、その自由端部5aの切欠き5bを第1の孔41に引っ掛ける(図8参照)。その結果、傾き維持部5の自由端部5aが支持部4に連結され、支持部4に対する本体部3の傾きが維持される(図9参照)。
【0053】
次に、第1板体部61の一対のベルト通し孔631(図4参照)にベルト10(図3参照)を通す(図8図9においてベルト10は図示省略されている。)。
【0054】
その後、図8に示すように、第3板体部63を第5折曲線N5(図4参照)で折り曲げるとともに、第4板体部64を第6折曲線N6で折り曲げる。
【0055】
そして、第2板体部62を第4折曲線N4で折り曲げるとともに、第5板体部65と第6板体部66とを第7折曲線N7と第8折曲線N8とで折り曲げ、第5板体部65〜第7板体部67を第2の孔611に通す。
【0056】
その後、第6板体部66と第7板体部67とを第3の孔632に通す。
【0057】
最後に、図9に示すように、第6板体部66を第8折曲線N8で折り曲げるとともに、第7板体部67を第9折曲線N9で折り曲げ、第7板体部67を第4の孔633に挿入する。その結果、第7板体部67が第3板体部63に結合され、三角筒状の固定部6が形成される(図6参照)。
【0058】
以上のようにして保持部材2の組立が完了する。
【0059】
次に、情報表示物ホルダの使用方法の一例を説明する。
【0060】
情報表示物ホルダを使用するには、まず、組立後の筒状部材1をタイヤ7の中心孔71に装着する。
【0061】
その後、タイヤ7を公知のタイヤホルダH(図2参照)を開いて縦置きする(図1図3においてタイヤホルダHは図示省略されている。)。
【0062】
次に、組立後の保持部材2の本体部3に情報表示物8を貼り付ける。
【0063】
その後、保持部材2の固定部6の第1板体部61をタイヤ7の外周面72に当てるとともに、保持部材2の支持部4の面ファスナの雌側ファスナ部10aを筒状部材1の本体11の外側面1aの面ファスナの雄側ファスナ部10bに押し当てる。
【0064】
最後に、ベルト10の一端をタイヤ7の中心孔71に通し、ベルト10を締める。
【0065】
三角筒状に折り曲げられた保持部材2の固定部6がタイヤ7の外周面72に接触するので、タイヤ7のトレッドの大部分が露出する。また、本体部3がタイヤ7の側方に配置されるので、本体部3に大きな情報表示物8を装着したとしてもタイヤ7の外周面72が情報表示物8によって隠れない。
【0066】
この実施形態は、タイヤ7に大きな情報表示物8を装着することができるとともに、タイヤ7のトレッドの露出量を大きくすることがことができ、しかもサイズの異なるタイヤにも使用できる情報表示物ホルダを提供することができる。タイヤ7の購入を検討する客はタイヤ7のサイズ、価格、特徴、トレッドデザイン等の重要な情報を一目で確実に入手できる。
【0067】
保持部材2の支持部4が筒状部材1に面ファスナで連結されるだけでなく、保持部材2の固定部6がタイヤ7にベルト10で固定されるので、情報表示物ホルダがタイヤ7から一層外れにくい。
【0068】
また、情報表示物ホルダを使わないときには、筒状部材1と保持部材2とを組立前の二次元形状の状態(図4に示す状態)に簡単に戻すことができるので、情報表示物ホルダの大きな保管スペースを必要としない。
【0069】
なお、上述の実施形態では、筒状部材1と保持部材2とを連結する手段として面ファスナを使用したが、これに代え、図示しない両面粘着テープを用いてもよいし、単なる粘着テープを用いてもよいし、ベルト10を用いてもよい。
【0070】
また、情報表示物ホルダの筒状部材1と保持部材2との材質はプラスチックダンボールに限定されるものではなく、合成樹脂や紙製段ボール等でもよい。
【0071】
なお、タイヤ7に対する情報表示物ホルダの保持部材2の固定部6の固定手段としては、ベルト10の他に、接着テープや紐等を用いてもよい。
【0072】
また、上述の実施形態では、折曲線として切り込みや折目を採用したが、必ずしも切り込みや折目を採用しなくともよい。
【0073】
なお、上述の実施形態では、保持部材2を本体部3と支持部4と傾き維持部5と固定部6との4つの要素で構成したが、保持部材2を本体部3と支持部4と傾き維持部5との3つの要素で構成してもよい。
【0074】
また、上述の実施形態では、タイヤホルダHを用いて縦置きされたタイヤ7に情報表示物ホルダを装着した場合について述べたが、タイヤホルダHを用いず、垂直方向に積層(横置き)された複数のタイヤ(図示せず)の上に縦置きされたタイヤ7に、情報表示物ホルダを装着してもよい。
【0075】
なお、折曲線方向D1において固定部6の両側に本体部3を設け、タイヤ7の両側に情報表示物8を配置するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0076】
1 筒状部材
11 本体
11a 本体の外側面
11b 本体の内側面
12 接続部
12a 接続部の外側面
2 保持部材
3 本体部
4 支持部
4a 支持部の自由端部
41 第1の孔
5 傾き維持部
5a 傾き維持部の自由端部
5b 自由端部の切欠き
6 固定部
61 第1板体部
611 第2の孔
62 第2板体部
63 第3板体部
631 ベルト通し孔
632 第3の孔
633 第4の孔
64 第4板体部
65 第5板体部
66 第6板体部
67 第7板体部
7 タイヤ
71 タイヤの中心孔
72 タイヤの外周面
8 情報表示物
9a,10a 面ファスナの雌側ファスナ部
9b,10b 面ファスナの雄側ファスナ部
10 ベルト
N1,N2,N3,N4,N5,N6,N7,N8,N9 第1〜第9折曲線
F10〜F12 折目
H タイヤホルダ
D1 折曲線方向
D2 板厚方向
D3 直交方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9