(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-204465(P2019-204465A)
(43)【公開日】2019年11月28日
(54)【発明の名称】仮想通貨サービスシステム及びその方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/36 20120101AFI20191101BHJP
【FI】
G06Q20/36 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】書面
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-108130(P2018-108130)
(22)【出願日】2018年5月21日
(71)【出願人】
【識別番号】518064008
【氏名又は名称】吉永 国新
(72)【発明者】
【氏名】吉永 国新
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA69
(57)【要約】 (修正有)
【課題】オンラインサービス事業者がユーザに仮想通貨採掘権を与え、仮想通貨システムマイニングにより、大きな収益を獲得させ、サービスの集客力を向上させる仮想通貨サービスシステムを提供する。
【解決手段】仮想通貨サービスシステム1は、運用管理アプリ21の利用で事業者情報/サービス情報を管理するオンラインサービス部4と、ユーザがユーザアプリを使ってサービス管理部42より取得したサービス一覧からサービスを選択し、仮想通貨採掘権の送金を指示するサービス利用管理部44と、送金指示に従い自動的に送受金する事業者ウォレットアプリ22と、送受金とマイニングを行うユーザウォレットアプリ32と、仮想通貨売買を管理する仮想通貨発行部45と、採掘権属性を持つ採掘権ブロックチェーンと、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネット上でものとサービスの販売や購入などを行う仮想通貨サービスシステムであって、事業者の情報及びサービスを管理する事業者端末にインストールする事業者アプリ部と、前記事業者に利益のもたらす行動を行うユーザ端末にインストールするユーザアプリ部と、前記システムの全情報を管理するオンラインサービス部と、採掘権属性を持つ採掘権ブロックチェーンと、を備えたことを特徴とする仮想通貨サービスシステム。
【請求項2】
仮想通貨サービスシステムは、
事業者が運用管理アプリを使い、事業者基本情報を入力して事業者管理部に送信し、前記情報を受信して処理し、情報記憶部に記憶する事業者管理部と、
前記事業者が前記運用管理アプリに提供するサービス情報と仮想通貨採掘手数料と仮想通貨採掘権額を決めてサービス管理部へ送信し、前記情報を受信してサービスレコードを作成し、情報記憶部に記憶するサービス管理部と、
ユーザがユーザアプリを使い、入力したユーザ情報をユーザ管理部へ送信し、受信した前記情報を処理して情報記憶部に記憶するユーザ管理部と、
前記ユーザが前記サービス管理部から取得したサービスレコードを前記ユーザアプリに表示させて利用し、利用した前記サービスデータ及び前記ユーザ識別データをサービス利用管理部へ送信し、受信した前記データを基づき利用レコードを作成して情報記憶部に記憶するサービス利用管理部と、
サービス利用管理部は情報記憶部から送金先及び送金元と仮想通貨採掘権額と採掘手数料を取り出し、前記採掘手数料を採掘報酬として指定し、前記送金先に前記仮想通貨採掘権額の送金を前記送金元へ指示し、受信した前記送金指示に従い前記採掘権ブロックチェーンに通じて送金先へ送金する事業者ウォレットアプリと、
前記採掘権ブロックチェーンに通じて仮想通貨採掘権額及び仮想通貨額を送受金し、仮想通貨採掘権を使って仮想通貨をマイニングするユーザウォレットアプリと、
仮想通貨採掘権及び仮想通貨を販売する仮想通貨発行部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の仮想通貨サービスシステム。
【請求項3】
前記仮想通貨サービスシステムは、
事業者は仮想通貨サービスの利用で支払う仮想通貨採掘権額を決め、ユーザは前記仮想通貨サービスの利用で仮想通貨採掘権額を獲得する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の仮想通貨サービスシステム。
【請求項4】
前記採掘権ブロックチェーンは、
ユーザが獲得した仮想通貨採掘権額は累積でき、マイニングの成功で使い切った仮想通貨採掘権額は減る
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の仮想通貨サービスシステム。
【請求項5】
前記採掘権ブロックチェーンは、
マイニングの参加は閾値以上の仮想通貨採掘権額が必要で、マイニングの難易度は仮想通貨採掘権額の大きさと逆比例となる
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の仮想通貨サービスシステム。
【請求項6】
前記請求項1〜5のいずれかに記載の仮想通貨サービスシステムを実行する手順は、
(手順1)事業者は、運用管理アプリを使い、登録した事業者情報を事業者管理部へ送信して情報記憶部に記憶させ、仮想通貨発行部と通信して仮想通貨と仮想通貨採掘権を購入し、提供するサービス情報と仮想通貨採掘手数料と仮想通貨採掘権額を登録してサービス管理部へ送信し、サービスレコードを作成して情報記憶部に記憶させる、
(手順2)ユーザは、ユーザアプリを使い、入力したユーザ情報をユーザ管理部へ送信して情報記憶部に記憶させ、前記サービス管理部からサービスレコードを取得して表示させる、
(手順3)前記ユーザは、前記ユーザアプリに表示されたサービスを利用し、前記利用したサービスデータ及び前記ユーザ識別データを前記サービス管理部へ送信して利用レコードを作成させ、情報記憶部に記憶させる、
(手順4)サービス利用管理部は情報記憶部に記憶された利用レコードから送金先及び送金元と仮想通貨採掘権額と採掘手数料を取り出し、前記採掘手数料をマイニング報酬として指定し、前記送金先へ前記仮想通貨採掘権額の送金を前記送金元に指示する、
(手順5)前記送金元の事業者ウォレットアプリは受信した送金指示に従い、採掘権ブロックチェーンに通じて、前記採掘手数料をマイニング報酬として指定し、前記送金先へ前記仮想通貨採掘権額を自動的に送金する、
(手順6)前記ユーザは、ユーザウォレットアプリを使い、前記採掘権ブロックチェーンに通じて、仮想通貨採掘権を使って仮想通貨をマイニングし、マイニングが成功した場合で使い切った仮想通貨採掘権額を送金する、
前記手順1〜6からなることを特徴とする仮想通貨サービス方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オンラインサービスの提供する事業者に利益をもたらすユーザに仮想通貨採掘権を与え仮想通貨の採掘に通じて大きな利益を獲得させるように、サービスの集客力を向上させる仮想通貨サービスシステム及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、実貨幣による物品の取引のみではなく、仮想通貨を利用する商取引が行なわれている。オープンかつ分散を前提とした「ビットコイン(登録商標)」と呼ばれる仮想通貨を用いたサービスが提案されている(例えば、非許文献1参照)。
【0003】
ビットコイン(登録商標)などの仮想通貨において、中央集権的な管理機構を必要とせずに、信頼性を担保可能な仕組みとしてブロックチェーン技術が用いられている(例えば、非許文献1参照)。ブロックチェーンは、参加者間の仮想通貨の取引情報(トランザクション)がブロックと呼ばれる単位でまとめられて連結されたものである。ブロックチェーンは、P2Pネットワークにおいて参加者が共有する一つの巨大な元帳として機能する。
【0004】
非特許文献1には、ブロックチェーンにブロックを追加する場合に、マイナーにマイニング(採掘)と呼ばれる処理を行わせることによって、トランザクションの改ざんを防ぐ方法が開示されている。非特許文献1に記載の方法では、採掘において、マイナーは、それぞれが作成中のブロックに収集した複数のトランザクションと、ブロックチェーンの現在の末尾のブロックのハッシュ値と、任意の値とを格納する。そして、作成中のブロックに対して、ハッシュ関数を適用した場合のハッシュ値が、あらかじめネットワーク内で合意されているターゲット以下の値が得られるまで、格納する任意の値を順に増やしていく。
【0005】
採掘難易度とは、ディフィカルティーとも呼ばれ採掘によりブロックを生成する(ナンスを算出する)難易度のことである。具体的にはブロックのハッシュ値がこの値より小さくなればOKという指標のことである。値が低いほど採掘が難しいということになる。採掘難易度は採掘競争環境激化により上がり続ける。
【0006】
ブロックチェーン技術の信頼性の高さから、仮想通貨に留まらず、様々な応用がされている。一例として、仮想通貨を利用する商取引が行なわれている。
【0007】
サービスを提供する場合には、普段は、サービスを利用するユーザにポイントの付与で、顧客の再来店を促すことが多かった。同額のポイントと相当する仮想通貨の付与もある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】“Bitcoin:A Peer−to−Peer Electronic Cash System”,インターネット<URL:https://bitcoin.org/bitcoin.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
非特許文献1に記載の方法では、マイナーが採掘を行うには、処理能力の高い端末を用いる必要がある。通常ユーザが使う低い処理能力端末は、採掘成功の可能性が極めて低い。
【0010】
オンラインサービスを利用するユーザに、ポイントもしくはポイントと相当する仮想通貨を付与する方法は一般的なので、斬新さは欠けることが否めない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで、本願発明者は、ユーザに仮想通貨採掘権を与えて採掘成功率を上がらせ、大きな利益を獲得させられ、集客力を向上させる仮想通貨サービスシステム及びその方法を発明した。
【0012】
本願発明の1は、インターネット上でものとサービスの販売や購入などを行う仮想通貨サービスシステムであって、事業者の情報及びサービスを管理する事業者端末にインストールする事業者アプリ部と、前記事業者に利益のもたらす行動を行うユーザ端末にインストールするユーザアプリ部と、前記システムの全情報を管理するオンラインサービス部と、採掘権属性を持つ採掘権ブロックチェーンと、を備えたことを特徴とする仮想通貨サービスシステムである。
【0013】
本願発明の2は、事業者が運用管理アプリを使い、事業者基本情報を入力して事業者管理部に送信し、前記情報を受信して処理し、情報記憶部に記憶する事業者管理部と、前記事業者が前記運用管理アプリに提供するサービス情報と仮想通貨採掘手数料と仮想通貨採掘権額を決めてサービス管理部へ送信し、前記情報を受信してサービスレコードを作成し、情報記憶部に記憶するサービス管理部と、ユーザがユーザアプリを使い、入力したユーザ情報をユーザ管理部へ送信し、受信した前記情報を処理して情報記憶部に記憶するユーザ管理部と、前記ユーザが前記サービス管理部から取得したサービスレコードを前記ユーザアプリに表示させて利用し、利用した前記サービスデータ及び前記ユーザ識別データをサービス利用管理部へ送信し、受信した前記データを基づき利用レコードを作成して情報記憶部に記憶するサービス利用管理部と、サービス利用管理部は情報記憶部から送金先及び送金元と仮想通貨採掘権額と採掘手数料を取り出し、前記採掘手数料を採掘報酬として指定し、前記送金先に前記仮想通貨採掘権額の送金を前記送金元へ指示し、受信した前記送金指示に従い前記採掘権ブロックチェーンに通じて送金先へ送金する事業者ウォレットアプリと、前記採掘権ブロックチェーンに通じて仮想通貨採掘権額及び仮想通貨額を送受金し、仮想通貨採掘権を使って仮想通貨をマイニングするユーザウォレットアプリと、仮想通貨採掘権及び仮想通貨を販売する仮想通貨発行部と、を有することを特徴とする。
【0014】
本願発明の3は、事業者は仮想通貨サービスの利用で支払う仮想通貨採掘権額を決め、ユーザは前記仮想通貨サービスの利用で仮想通貨採掘権額を獲得することを特徴とする。
【0015】
本願発明の4は、ユーザが獲得した仮想通貨採掘権額は累積でき、マイニングの成功で使い切った仮想通貨採掘権額は減ることを特徴とする。
【0016】
本願発明の5は、マイニングの参加は閾値以上の仮想通貨採掘権額が必要で、マイニングの難易度は仮想通貨採掘権額の大きさと逆比例となることを特徴とする。
【0017】
本願発明の6は、前記(0012)〜(0016)にいずれかに記載の仮想通貨サービスシステムを実行する手順は、(手順1)事業者は、運用管理アプリを使い、登録した事業者情報を事業者管理部へ送信して情報記憶部に記憶させ、仮想通貨発行部と通信して仮想通貨と仮想通貨採掘権を購入し、提供するサービス情報と仮想通貨採掘手数料と仮想通貨採掘権額を登録してサービス管理部へ送信し、サービスレコードを作成して情報記憶部に記憶させる、(手順2)ユーザは、ユーザアプリを使い、入力したユーザ情報をユーザ管理部へ送信して情報記憶部に記憶させ、前記サービス管理部からサービスレコードを取得して表示させる、(手順3)前記ユーザは、前記ユーザアプリに表示されたサービスを利用し、前記利用したサービスデータ及び前記ユーザ識別データを前記サービス管理部へ送信して利用レコードを作成させ、情報記憶部に記憶させる、(手順4)サービス利用管理部は情報記憶部に記憶された利用レコードから送金先及び送金元と仮想通貨採掘権額と採掘手数料を取り出し、前記採掘手数料をマイニング報酬として指定し、前記送金先へ前記仮想通貨採掘権額の送金を前記送金元に指示する、(手順5)前記送金元の事業者ウォレットアプリは受信した送金指示に従い、採掘権ブロックチェーンに通じて、前記採掘手数料をマイニング報酬として指定し、前記送金先へ前記仮想通貨採掘権額を自動的に送金する、(手順6)前記ユーザは、ユーザウォレットアプリを使い、前記採掘権ブロックチェーンに通じて、仮想通貨採掘権を使って仮想通貨をマイニングし、マイニングが成功した場合で使い切った仮想通貨採掘権額を送金する、前記手順1〜6からなることを特徴とする。
【0018】
本発明のように構成することで、事業者が仮想通貨サービスシステムで予め提供するサービスを登録し、仮想通貨採掘手数料と仮想通貨採掘権額を決める。ユーザがユーザアプリを用いてユーザ特定情報を登録した後、サービスを選択して利用することによる仮想通貨採掘権を獲得する。獲得した仮想通貨採掘権が閾値を超えたら、ユーザがユーザウォレットアプリを使って仮想通貨を採掘する。採掘難易度は仮想通貨採掘権額の大きに逆比例にするので、ユーザが仮想通貨採掘権を貯めれば貯めるほど採掘成功率が高くになる。
【0019】
オンラインサービスは製品の販売や飲食の注文やサービスの供給などに限らなく、オンライン広告の搭載や口コミの書き込みなどもサービス対象になる。
【0020】
ユーザはサービスで商品購入以外、広告のクリックや口コミの作成なども仮想通貨採掘権も獲得できて仮想通貨の採掘による利益を得られ、サービスの集客力を向上させる。
【0021】
ユーザ端末アプリと事業者端末アプリは専用的なアプリではなく、ウェブブラウザを使うのも可能となる。
【0022】
本明細書等において、「部」と「アプリ」とは、単に物理的構成を意味するものではなく、その構成が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。
【発明の効果】
【0023】
本発明の仮想通貨サービスシステム及びその方法を用いることで、ユーザは仮想通貨採掘権の獲得により低い処理能力の端末を使っても、高い確率で仮想通貨の採掘を成功させられるので、サービスの集客力を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の仮想通貨サービスシステムの構成を示す概念図の一例である。
【
図2】事業者管理機能画面の一例を模式的に示す図である。
【
図3】サービス管理機能画面の一例を模式的に示す図である。
【
図4】サービス採掘権設定機能画面の一例を模式的に示す図である。
【
図5】仮想通貨取引機能画面の一例を模式的に示す図である。
【
図6】事業者ウォレットアプリ機能画面の一例を模式的に示す図である。
【
図7】ユーザ管理機能画面の一例を模式的に示す図である。
【
図8】オンラインサービス利用機能画面の一例を模式的に示す図である。
【
図9】ユーザウォレットアプリ機能画面の一例を模式的に示す図である。
【
図10】採掘難易度と仮想通貨採掘権額間の逆比例関係の一例を模式的に示す図である。
【
図11】仮想通貨サービスシステムの処理プロセスの一例を模式的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の仮想通貨サービスシステム1の全体の構成の一例を
図1に模式的に示す。本発明の仮想通貨サービスシステムでは、事業者端末にインストールする運用管理アプリ21及び事業者ウォレットアプリ22と、ユーザ端末にインストールするユーザアプリ31及びユーザウォレットアプリ32と、事業者アプリ部及びユーザアプリ部とやり取りするデータを処理するオンラインサービス部4と、仮想通貨システムの採掘権ブロックチェーン5と、前記アプリをダウンロードするアプリストア6が用いられる。
【0026】
オンラインサービス部4は、事業者の登録や変更などの事業者管理部41と、事業者が提供できるオンラインサービスの処理や仮想通貨に係る定義のサービス管理部42と、ユーザの登録や変更などのユーザ管理部43と、オンラインサービスの使用に作成されるデータを処理するサービス利用管理部44と、仮想通貨採掘権と仮想通貨の発行を処理する仮想通貨管理部45と、前記全情報を記憶する情報記憶部46と、を有している。
【0027】
採掘権ブロックチェーン5は、非特許文献1に記述されるブロックチェーンに採掘権の属性を追加するのである。
【0028】
アプリストア6は、端末アプリのダウンロードサービスである。例えば、アップル社が運営するアプリストア。運用管理アプリ21と事業者ウォレットアプリ22とユーザアプリ31とユーザウォレットアプリ32は予めにアプリストア6にアップデートされる。
【0029】
本発明における各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上は同一の領域を為していても良い。
【0030】
運用管理アプリ21は、アプリストア6からダウンロードして事業者端末にインストールし、事業者情報の登録や変更などの事業者管理機能と、オンラインサービスの登録や変更などのサービス管理機能と、事業者が使うオンラインサービスの設定などのサービス採掘権設定機能と、仮想通貨と採掘権の購入の仮想通貨取引機能との機能を有している。
【0031】
事業者管理機能画面は、運用管理アプリ21に表示される。事業者情報の表示と登録と更新と削除の機能を持つ。ユニークな事業者コードと事業者仮想通貨アドレスがリンクするので、事業者を送金させる際、事業者コードとリンクしている事業者仮想通貨アドレスに送金を知らせる。入力された画面上事業者情報は事業者管理部41へ渡されて処理され、情報記憶部46に記憶される。
図2に事業者管理機能の一例を模式的に示す。
【0032】
サービス管理機能画面は、運用管理アプリ21に表示される。提供するオンラインサービスの表示と登録と更新と削除の機能を持つ。オンラインサービスの利用で発生する仮想通貨採掘権と採掘手数料のセットが要る。入力された画面上オンラインサービス情報はサービス管理部42へ渡されて処理され、情報記憶部46に記憶される。
図3にサービス管理機能の一例を模式的に示す。
【0033】
サービス採掘権設定機能画面は、運用管理アプリ21に表示される。サービス採掘権設定の表示と更新の機能を持つ。サービス管理部42から取得したオンラインサービス一覧は表示され、事業者は前記一覧から自社提供するオンラインサービスを選択する。入力された画面上サービス採掘権設定情報はサービス管理部42へ渡されて処理され、情報記憶部46に記憶される。
図4にサービス採掘権設定機能の一例を模式的に示す。
【0034】
仮想通貨取引機能画面は、運用管理アプリ21に表示される。仮想通貨採掘権と仮想通貨を購入する機能を持つ。オンラインサービスの利用で支払われる仮想通貨採掘権と採掘手数料は事前に購入が要る。事業者は入力した購入額を仮想通貨発行部45へ送信して購入を依頼する。
図5に仮想通貨取引機能の一例を模式的に示す。
【0035】
事業者ウォレットアプリ22は、アプリストア6からダウンロードして事業者端末にインストールし、事業者の持つ仮想通貨と仮想通貨採掘権を管理する機能を有している。採掘権ブロックチェーン5から事業者が持っている仮想通貨額と仮想通貨採掘権額と送受金履歴を取得して画面に表示する。事業者が送金先の仮想通貨アドレスと送金額を入力して送金ボタンを押し、採掘権ブロックチェーン5に経由し送金を完了させる。
図6に事業者ウォレットアプリ22の一例を模式的に示す。
【0036】
事業者ウォレットアプリ22は、事業者が提供しているオンラインサービスの利用完了による発生した利用レコードをサービス利用管理部44から自動的に受信し、前記情報に従って自動的に採掘権ブロックチェーン5に経由して送金先仮想通貨アドレスへ送金する。送金完了の情報がサービス利用管理部44へ送信されて処理されて情報記憶部46に記憶させる。
【0037】
ユーザアプリ31は、アプリストア6からダウンロードして、ユーザ端末にインストールし、ユーザ情報を処理するユーザ管理機能と、オンラインサービスを使用するオンラインサービス利用機能との機能を有している。
【0038】
ユーザ管理機能画面は、ユーザアプリ31に表示される。ユーザ情報の登録と更新の機能を持つ。ユニークなユーザコードとユニークなユーザ仮想通貨アドレスがリンクするので、サービス利用管理部44からオンラインサービスの使用で得られた仮想通貨採掘権が受け取られる。入力された画面上ユーザ情報はユーザ管理部43へ渡されて処理され、情報記憶部46に記憶される。
図7にユーザ管理機能の一例を模式的に示す。
【0039】
オンラインサービス利用機能画面は、ユーザアプリ31に表示される。オンラインサービスの一覧がサービス管理部42から取得され前記画面に表示される。ユーザが一つのオンラインサービスを選択して利用する。利用で入力したデータとユーザコードと事業者コードとサービスコードを利用レコードとしてサービス利用管理部44へ送信して処理する。サービス利用管理部44は、受信した前記利用レコードを処理して情報記憶部46に記憶する。
図8にオンラインサービス利用機能の一例を模式的に示す。
【0040】
ユーザウォレットアプリ32は、アプリストア6からダウンロードしてユーザ端末にインストールし、ユーザの持つ仮想通貨と仮想通貨採掘権を管理する機能とマイニング機能を有している。採掘権ブロックチェーン5からユーザが持っている仮想通貨額と仮想通貨採掘権額と送受金履歴を取得して画面に表示する。ユーザが送金先の仮想通貨アドレスと送金額を入力して送金ボタンを押し、採掘権ブロックチェーン5に経由して送金できる。
図9にユーザウォレットアプリ32の一例を模式的に示す。
【0041】
ユーザが持っている仮想通貨採掘権額はマイニング閾値を超えたら、ユーザはマイニング可能になり、ユーザウォレットアプリ32画面上のマイニング開始ボタンを押してマイニングを開始させる。
【0042】
事業者管理部41は、事業者管理機能画面に入力された事業者情報を受信し、処理して情報記憶部46に記憶する。事業者情報としては、事業者を識別可能な事業者コード、事業者名称、事業者仮想通貨アドレス、事業者その他情報などが記憶されていると良いが、これに限られるものではない。ここで記憶された事業者情報もその他管理部と端末アプリに利用される。
【0043】
サービス管理部42は、サービス管理機能画面に入力されたオンラインサービス情報を受信し、処理して情報記憶部46に記憶する。サービス情報としては、サービスを識別可能なサービスコード、サービス名称、仮想通貨採掘権の付与、採掘手数料、サービスコメントなどが記憶されていると良いが、これに限られるものではない。ここで記憶されたオンラインサービス情報もその他管理部と端末アプリに利用される。
【0044】
サービス管理部42は、サービス採掘権設定機能画面に事業者が提供するオンラインサービス情報を受信し、処理して情報記憶部46に記憶する。
【0045】
ユーザ管理部43は、ユーザ管理機能画面に入力されたユーザ情報を受信し、処理して情報記憶部46に記憶する。ユーザ情報としては、ユーザを識別するユーザコード、ユーザ名前、ユーザ仮想通貨アドレス、ユーザその他情報などが記憶されていると良いが、これに限られるものではない。ここで記憶されたユーザ情報もその他管理部と端末アプリに利用される。
【0046】
サービス利用管理部44は、オンラインサービス利用機能画面から受信した利用レコードを処理して情報記憶部46に記憶する。また、事業者ウォレットアプリ22から受信した送金完了情報を処理して情報記憶部46に記憶する。
【0047】
仮想通貨発行部45は、仮想通貨取引機能画面から受信した購入請求を処理して情報記憶部46に記憶し、採掘権ブロックチェーン5に通じて購入先の仮想通貨アドレスへ仮想通貨額と仮想通貨採掘権額を送金する。仮想通貨発行部45は仮想通貨アドレスを持つ。
【0048】
採掘権ブロックチェーン5は非特許文献1に記載するブロックチェーンに採掘権属性を追加する仕様である。マイナーが採掘する前には、マイナーが持っている仮想通貨採掘権額はチェックされ、採掘閾値を超えたら、採掘は始められる。成功したマイナーがブロックに入る全採掘手数料を受け取る。採掘の成功は証明されたら、マイナーが自動的に使われた仮想通貨採掘権額を仮想通貨発行部45の仮想通貨アドレスへ送金する。
【0049】
採掘権ブロックチェーン5は採掘難易度をユーザの持っている仮想通貨採掘権額と逆比例にさせる。ユーザが持っている仮想通貨採掘権額は大きければ大きいほど、採掘難易度は下がる。
図10に採掘難易度と仮想通貨採掘権額の逆比例関係の一例を模式的に示す。
【0050】
次に本実施例における仮想通貨サービスシステム1の処理プロセスの一例を
図11のフローチャートを用いて説明する。
【0051】
ユーザがユーザアプリ31を起動して(S100)オンラインサービス利用機能画面(S105)を表示させる。ユーザが前記アプリのリストされているサービスを選択して利用する(S110)。前記の利用で生成された利用レコードはサービス利用管理部44へ送信されて情報記憶部46に記憶される(S115)。事業者ウォレットアプリ21は起動され(S120)、サービス利用管理部44から送金情報を取得し(S125)、採掘権ブロックチェーン5に経由して送金先アドレスへ送金する(S130)。ユーザがユーザウォレットアプリ22を起動し(S135)、採掘可否を判断する(S140)。採掘可であれば、ユーザが採掘を開始する(S145)。採掘成功したかは判断されて(S150)、成功であれば、採掘で使われた仮想通貨採掘権額は採掘権ブロックチェーン5に経由して送金される(S155)。
【符号の説明】
【0052】
1: 仮想通貨サービスシステム
2: 事業者アプリ部
3: ユーザアプリ部
4: オンラインサービス部
5: 採掘権ブロックチェーン
6: アプリストア
21:運用管理アプリ
22:事業者ウォレットアプリ
31:ユーザアプリ
32:ユーザウォレットアプリ
41:事業者管理部
42:サービス管理部
43:ユーザ管理部
44:サービス利用管理部
45:仮想通貨発行部
46:記憶管理部