特開2019-205653(P2019-205653A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パナソニックIPマネジメント株式会社の特許一覧
特開2019-205653着座物判定システム、解析システム、座席、着座物判定方法、プログラム
<>
  • 特開2019205653-着座物判定システム、解析システム、座席、着座物判定方法、プログラム 図000003
  • 特開2019205653-着座物判定システム、解析システム、座席、着座物判定方法、プログラム 図000004
  • 特開2019205653-着座物判定システム、解析システム、座席、着座物判定方法、プログラム 図000005
  • 特開2019205653-着座物判定システム、解析システム、座席、着座物判定方法、プログラム 図000006
  • 特開2019205653-着座物判定システム、解析システム、座席、着座物判定方法、プログラム 図000007
  • 特開2019205653-着座物判定システム、解析システム、座席、着座物判定方法、プログラム 図000008
  • 特開2019205653-着座物判定システム、解析システム、座席、着座物判定方法、プログラム 図000009
  • 特開2019205653-着座物判定システム、解析システム、座席、着座物判定方法、プログラム 図000010
  • 特開2019205653-着座物判定システム、解析システム、座席、着座物判定方法、プログラム 図000011
  • 特開2019205653-着座物判定システム、解析システム、座席、着座物判定方法、プログラム 図000012
  • 特開2019205653-着座物判定システム、解析システム、座席、着座物判定方法、プログラム 図000013
  • 特開2019205653-着座物判定システム、解析システム、座席、着座物判定方法、プログラム 図000014
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-205653(P2019-205653A)
(43)【公開日】2019年12月5日
(54)【発明の名称】着座物判定システム、解析システム、座席、着座物判定方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
   A47C 7/62 20060101AFI20191108BHJP
   B60N 2/90 20180101ALI20191108BHJP
   G01L 5/00 20060101ALI20191108BHJP
【FI】
   A47C7/62 Z
   B60N2/90
   G01L5/00 101Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2018-102843(P2018-102843)
(22)【出願日】2018年5月29日
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】特許業務法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松本 玄
(72)【発明者】
【氏名】古屋 博之
(72)【発明者】
【氏名】浮津 博伸
(72)【発明者】
【氏名】増田 忍
(72)【発明者】
【氏名】森浦 祐太
(72)【発明者】
【氏名】松本 光正
(72)【発明者】
【氏名】沢田 唯
【テーマコード(参考)】
2F051
3B084
3B087
【Fターム(参考)】
2F051AA01
2F051AB06
2F051BA07
3B084JA03
3B084JA06
3B084JC01
3B087DE08
3B087DE09
(57)【要約】
【課題】座席の着座物が人であるか否かを精度よく判定できる着座物判定システム、解析システム、座席、着座物判定方法、及びプログラムを提供することにある。
【解決手段】着座物判定システム10は、圧力センサ21と、解析部31と、を備える。圧力センサ21は、座席110の座部に二次元配置された複数の圧力検知部210を有し、座面にかかる荷重を検知する。解析部31は、複数の圧力検知部210が検知した荷重の分布及び変化に基づいて、座席110の着座物が人であるか否かを判定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
座席の座部に二次元配置された複数の圧力検知部を有し、座面にかかる荷重を検知する圧力センサと、
前記複数の圧力検知部が検知した荷重の分布及び変化に基づいて、前記座席の着座物が人であるか否かを判定する解析部と、を備える、
着座物判定システム。
【請求項2】
前記圧力センサは、シート状である、
請求項1に記載の着座物判定システム。
【請求項3】
前記複数の圧力検知部は、前記座部にマトリクス状に配置されている、
請求項1又は2に記載の着座物判定システム。
【請求項4】
前記複数の圧力検知部の各々は、荷重検知の分解能が複数段階である、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の着座物判定システム。
【請求項5】
前記圧力センサは、
弾性を有する第1導電部材と、
前記第1導電部材に対向して配置される第2導電部材と、
前記第1導電部材と前記第2導電部材との間に配置される誘電体層と、を有する
請求項1〜4のいずれか1項に記載の着座物判定システム。
【請求項6】
前記解析部は、前記着座物が前記人であると判定した場合、更に前記人の状態を判定する、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の着座物判定システム。
【請求項7】
前記解析部は、前記着座物が前記人であると判定した場合、更に前記人を識別する、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の着座物判定システム。
【請求項8】
前記圧力センサを複数備え、
前記複数の圧力センサは、それぞれ、複数の前記座席の前記座部に設けられる、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の着座物判定システム。
【請求項9】
前記解析部は、前記着座物が人であると判定した場合、更に前記人の向きを判定する、
請求項1〜8のいずれか1項に記載の着座物判定システム。
【請求項10】
前記解析部は、前記着座物が前記人ではない構造物であると判定した場合、更に前記構造物のバランスを判定する、
請求項1〜9のいずれか1項に記載の着座物判定システム。
【請求項11】
前記解析部の判定結果に基づいた通知情報を通知部に出力して、前記通知部に通知動作を行わせる出力部と、
前記出力部から前記通知情報が出力された後における、前記人のリアクションを記録する記録部と、を更に備える
請求項1〜10のいずれか1項に記載の着座物判定システム。
【請求項12】
前記記録部に記録された前記リアクションに基づいて、前記人の評価を行う評価部を更に備える、
請求項11に記載の着座物判定システム。
【請求項13】
前記解析部の判定結果に基づいて、設備を制御する設備制御部を更に備える、
請求項1〜12のいずれか1項に記載の着座物判定システム。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか1項に記載の着座物判定システムに用いられ、前記解析部を備える、
解析システム。
【請求項15】
請求項1〜13のいずれか1項に記載の着座物判定システムの前記圧力センサが、座部に設けられる、
座席。
【請求項16】
座席の座部に二次元配置された複数の圧力検知部が検知した座面にかかる荷重の分布及び変化に基づいて、前記座席の着座物が人であるか否かを判定する、
着座物判定方法。
【請求項17】
コンピュータシステムに、請求項16に記載の着座物判定方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に着座物判定システム、解析システム、座席、着座物判定方法、及びプログラムに関する。本開示は、より詳細に、座席に設けられた圧力センサを利用する着座物判定システム、解析システム、座席、着座物判定方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の着座シート上の着座体を識別するための着座体識別センサ(着座物判定システム)がある(例えば、特許文献1参照)。着座体識別センサは、人が着座シートに着座した際に人体の背部から大腿部にかけてのいずれかの部分が接触する着座シートの部分に設けられ、荷重を検出する着座センサを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−315560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
着座物判定システムにおいて、着座物が人であるか否かの判定精度の向上が望まれている。
【0005】
本開示は、上記事由に鑑みてなされており、その目的は、座席の着座物が人であるか否かの誤判定を抑制することができる着座物判定システム、解析システム、座席、着座物判定方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る着座物判定システムは、圧力センサと、解析部と、を備える。前記圧力センサは、座席の座部に二次元配置された複数の圧力検知部を有し、座面にかかる荷重を検知する。前記解析部は、前記複数の圧力検知部が検知した荷重の分布及び変化に基づいて、前記座席の着座物が人であるか否かを判定する。
【0007】
本開示の一態様に係る解析システムは、前記着座物判定システムに用いられ、前記解析部を備える。
【0008】
本開示の一態様に係る座席は、前記着座物判定システムの前記圧力センサが、座部に設けられる。
【0009】
本開示の一態様に係る着座物判定方法は、座席の座部に二次元配置された複数の圧力検知部が検知した座面にかかる荷重の分布及び変化に基づいて、前記座席の着座物が人であるか否かを判定する。
【0010】
本開示の一態様に係るプログラムは、コンピュータシステムに前記着座物判定方法を実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本開示では、座席の着座物が人であるか否かの誤判定を抑制することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本開示の一実施形態に係る着座物判定システムのブロック図である。
図2図2は、同上の着座物判定システムを備える乗物の一部を省略した平面図である。
図3図3は、同上の乗物の座席の上方斜視図である。
図4図4は、同上の着座物判定システムの圧力センサの一部破断した平面図である。
図5図5は、同上の圧力センサの断面図である。
図6図6は、同上の圧力センサの平面図である。
図7図7は、同上の座席の座部に設置された圧力センサで得られる荷重分布の説明図である。
図8図8は、同上の座席の座部に設置された圧力センサで得られる荷重分布の説明図である。
図9図9は、同上の着座物判定システムの動作のフローチャートである。
図10図10は、同上の着座物判定システムの動作のフローチャートである。
図11図11は、同上の着座物判定システムの動作のフローチャートである。
図12図12は、本開示の一実施形態の変形例に係る着座物判定システムの動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に説明する各実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、実施形態及び変形例に限定されない。この実施形態及び変形例以外であっても、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0014】
(1)概要
図1に、本実施形態に係る着座物判定システム10を示す。着座物判定システム10は、圧力センサ21と、解析部31と、を備える。
【0015】
圧力センサ21は、座席110(図3参照)の座部110aに設置され、座面111にかかる荷重を検知する。座部110aとは、座席110に人が座っている場合、人の臀部、及び両大腿部が衣服を介して接触する座面111を上面に有する部分である。本実施形態では、乗物100(図2参照)の座席110の座部110aに圧力センサ21が設置される。本実施形態では、圧力センサ21は、座部110aの座面111に設置されている。圧力センサ21は、座部110aに二次元配置された複数の圧力検知部210を有する。ここでいう二次元配置とは、座面111にかかる荷重の分布を検知できるように配置されている状態である。つまり、複数の圧力検知部210は、互いに座面111における異なる部位にかかる荷重を検知するように配置されている。したがって、圧力センサ21は、複数の圧力検知部210により、座面111にかかる荷重の分布を検知することができる。なお、複数の圧力検知部210は、互いに座面111からの距離が異なっていてもよい。また、座面111は、曲面を含んでいてもよい。
【0016】
解析部31は、圧力センサ21の出力を取得する。解析部31は、複数の圧力検知部210が検知した荷重の分布、及び荷重の変化に基づいて、座面111上の着座物が人であるか否かを判定する。つまり、解析部31は、座面111上の着座物が、人物であるか構造物であるかを判定する。
【0017】
本実施形態の着座物判定システム10では、圧力センサ21が座面111に二次元配置された複数の圧力検知部210を有しているので、座面111にかかる荷重の分布を検知することができる。これにより、解析部31は、座面111上の着座物が人であるか否かの誤判定を抑制することができる。
【0018】
(2)着座物判定システムの構成
以下、本実施形態の着座物判定システム10について、図1図10を参照して詳細に説明する。
【0019】
本実施形態の着座物判定システム10は、図2に示す乗物100に設置される。本実施形態において、乗物100は、車両(特に、自動車)である。乗物100は、本体100aに着座物判定システム10が搭載される。また、着座物判定システム10は、通知部40と、設備50と、に接続されている。通知部40、及び設備50は、乗物100の本体100aに搭載されている。
【0020】
通知部40は、乗物100に乗っている人物に通知を行うためのシステムである。例えば、通知部40は、スピーカ、及びカーナビゲーションシステム等を含み得る。通知部40による通知は、聴覚的な通知と視覚的な通知との両方が含まれ得る。
【0021】
設備50は、乗物100に搭載された装置、又は機器である。例えば、設備50は、座席110の位置を調整する座席位置調整装置、ハンドルの位置を調整するハンドル位置調整装置、ルームミラーの位置を調整するミラー調整装置、等を含み得る。また、設備50は、空調装置、車内照明装置、スピーカ、音声認識システムのマイク等を含み得る。
【0022】
通知部40及び設備50は、乗物100が予め備える装置によって構成され得る。つまり、通知部40及び設備50を構築するために、乗物100に新たに装置を備え付ける必要がないことが多い。
【0023】
着座物判定システム10は、図1に示すように、圧力センサ21と、処理部30と、を含む。
【0024】
圧力センサ21は、乗物100の座席110に設置される。座席110は、図3に示すように、座部110aと、背もたれ110b、ヘッドレスト110cと、を有する。圧力センサ21は、シート状に構成されており、座面111に配置されている。圧力センサ21は、座席110に座る人物の少なくとも臀部、大腿部の荷重を検知できるように、座面111に配置されている。本実施形態では、座面111の縁及び中央部分を含む略全面にかかる荷重を検知できるように、圧力センサ21が座面111に配置されている。本実施形態では、複数の圧力センサ21は、乗物100に搭載された複数の座席110(運転座席、助手席、後部座席)に設置されている。
【0025】
圧力センサ21の構造について、図4図6を参照して簡単に説明する。
【0026】
圧力センサ21は、静電容量式の圧力センサである。圧力センサ21は、第1導電部材211と、第2導電部材212と、誘電体層213と、基材214と、を備える。
【0027】
第1導電部材211は、弾性(弾性特性)を有する。弾性特性とは、外力によって局所的に変形し、除力すると元の形状へと戻る特性をいう。第1導電部材211は、長尺のシート状である。第1導電部材211の材料の例としては、導電性樹脂が挙げられる。導電性樹脂は、例えば、ゴム材料に導電性フィラーを分散して形成された導電性ゴムである。
【0028】
第2導電部材212は、第1導電部材211に対向して配置される。誘電体層213は、第1導電部材211と第2導電部材212との間に配置される。本実施形態では、第2導電部材212は、線状であり、誘電体層213は、第2導電部材212の表面全体を覆う絶縁被膜である。つまり、第2導電部材212及び誘電体層213は、絶縁コート金属線を構成している。絶縁コート金属線の例としては、エナメル線及びエレメント線が挙げられる。絶縁コート金属線(第2導電部材212及び誘電体層213)は、図5に示すように、蛇行した線状となっている。これにより、絶縁コート金属線は、両端部の距離が変化するようにばね性を有する。
【0029】
基材214は、第2導電部材212における第1導電部材211とは反対側にある。基材214は、第1導電部材211と第2導電部材212との間における静電容量の変化を阻害しない限り、いかなる材料からなっていてもよい。本実施形態では、基材214は、第1導電部材211と同様に、弾性(弾性特性)を有している。また、基材214は、長尺のシート状である。例えば、基材214は、第1導電部材211と同様の導電性ゴムで形成されてよい。
【0030】
絶縁コート金属線(第2導電部材212及び誘電体層213)は、拘束部材215によって基材214に取り付けられている。拘束部材215は、糸状部材である。なお、拘束部材215は、糸状部材の他、パーティション、接着剤等であってもよい。
【0031】
このような圧力センサ21では、第1導電部材211と第2導電部材212と誘電体層213とが、静電容量を蓄えるコンデンサとして機能する。つまり、圧力センサ21は、静電容量式の圧力センサ21である。圧力センサ21では、第1導電部材211が弾性を有しており、圧力センサ21に加わる圧力に応じて、第1導電部材211と誘電体層213との接触面積が変化する。この接触面積の変化によって、静電容量が変化する。圧力センサ21は、この静電容量の大きさを検知することにより、圧力を検知する。
【0032】
本実施形態では、圧力センサ21は、複数の第1導電部材211と、複数の絶縁コート金属線(第2導電部材212、誘電体層213)と、複数の基材214と、を備えている。図6に示すように、矩形のシート状(短冊状)に形成された複数の第1導電部材211は、幅方向を第1方向(図6の左右方向)に一致させて、第1方向に並べて配置されている。複数の絶縁コート金属線(第2導電部材212、誘電体層213)は、長さ方向を第1方向と一致させて、第1方向と交差(本実施形態では直交)する第2方向(図6の上下方向)に並べて配置されている。各絶縁コート金属線は、第1方向に並んだ複数の第1導電部材211を渡るように配置されている。つまり、複数の第1導電部材211と複数の絶縁コート金属線とは互いに交差する方向に沿って並ぶ。複数の基材214は、複数の第1導電部材211とそれぞれ対向するように配置される。つまり、複数の基材214は、複数の第1導電部材211と同様に、それぞれ幅方向を第1方向(図6の左右方向)に一致させて、所定方向に並べられる。
【0033】
第1導電部材211と絶縁コート金属線(第2導電部材212、誘電体層213)とが重なる部分(交点)が、圧力を検知する圧力検知部210として機能する。本実施形態では、図6に示すように、複数の第1導電部材211と、複数の絶縁コート金属線(第2導電部材212、誘電体層213)とが、交差するように配置されている。したがって、圧力センサ21は、二次元配置された複数の圧力検知部210を有することとなる。本実施形態では、複数の第1導電部材211と複数の絶縁コート金属線とが交差している箇所が、二方向(第1方向、第2方向)に沿って規則的に配置されているので、複数の圧力検知部210は、マトリクス状に配置されていることとなる。ここでいうマトリクス状とは、複数の圧力検知部210が二方向(第1方向、第2方向)に沿って規則的に配置されている状態である。
【0034】
この構成により、圧力センサ21は、圧力(荷重)の分布を検知することができる。また、圧力センサ21は、加わる圧力(荷重)の大きさに応じて、静電容量が変化する。したがって、圧力センサ21は、静電容量の大きさの変化を検知することによって、加わる圧力(荷重)の大きさを複数段階で検知することができる。
【0035】
圧力センサ21は、第1導電部材211及び基材214が弾性を有し、絶縁コート金属線(第2導電部材212、誘電体層213)が蛇行するように設けられていることから、可撓性、及び伸縮性を有する。特に、複数の第1導電部材211と複数の絶縁コート金属線(第2導電部材212、誘電体層213)とが交差するように設けられている。これによって、圧力センサ21は、第1方向(図6の左右方向)及び第2方向(図6の上下方向)において、伸縮自在となる。そのため、圧力センサ21は、座面111に配置した場合に、座面111の形状に沿って変形する。これにより、圧力センサ21は、座席110の座り心地に悪影響を与えないようになっている。
【0036】
圧力センサ21は、座布団又はクッションのように、座席110の座面111上に置かれるように設置されてもよい。この場合、圧力センサ21の取り外しが容易となり、異なる座席110に圧力センサ21を設置しやすくなる。また、圧力センサ21は、座席110のシートカバーの内側に設置されていてもよいし、座部110aの内側(例えばクッションの中)に設置されていてもよい。この場合、圧力センサ21の位置がずれにくくなる。
【0037】
処理部30は、例えば、1以上のプロセッサ(一例としてはマイクロプロセッサ)と1以上のメモリとを含むコンピュータシステムにより実現され得る。つまり、1以上のプロセッサが1以上のメモリに記憶された1以上のプログラムを実行することで、処理部30として機能する。1以上のプログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0038】
処理部30は、図1に示すように、圧力センサ21と通信可能に接続されている。また、処理部30は、通知部40、及び設備50と通信可能に接続されている。
【0039】
処理部30は、図1に示すように、解析部31と、出力部32と、記録部33と、評価部34と、設備制御部35と、を有している。解析部31と、出力部32と、記録部33と、評価部34と、設備制御部35とは、実体のある構成を示しているわけではなく、処理部30によって実現される機能を示している。なお、処理部30は、一例としては、乗物100に搭載されたECU(Electronic Control Unit)を利用して実現され得る。
【0040】
解析部31は、圧力センサ21の出力を解析する。具体的には、解析部31は、圧力センサ21(複数の圧力検知部210)が検知した荷重分布、及び荷重変化(時間変化)に基づいて、座面111上の着座物の有無を判定し、さらに着座物が人であるか否か、つまり人物であるか構造物であるかを判定する。
【0041】
図7は、圧力センサ21の出力である荷重分布の例を示す。図7は、二次元配置された複数の圧力検知部210それぞれの検出結果を示している。図7では、四角形の中の色の濃淡で各圧力検知部210が検知した圧力値を表しており、色が濃いほど圧力が高いことを示している。本実施形態では、各圧力検知部210は、圧力検知の分解能が複数段階(50段階以上が好ましく、100段階以上がより好ましい)である。図7において、上側は、座面111の奥側(後ろ側)に対応し、下側は、座面111の手前側(前側)に対応する。
【0042】
図7に示す荷重分布は、座席110に人物が座っている状態を示している。図7からわかるように、座席110に人物が座っている場合、座面111の奥側(図7の上側)に、人物の臀部による圧力がかかり、座面111の手前側(図7の下側)に、人物の両大腿部による圧力がかかる。また、人物の臀部による圧力のほうが、人物の両大腿部による圧力よりも大きくなる傾向がある。
【0043】
座席110の着座物が構造物である場合、図7に示すような人物の臀部、両大腿部による荷重分布が現れず、荷重分布が局所的であったり、荷重が均一にかかる傾向がある。
【0044】
解析部31は、荷重分布の傾向に基づいて、着座物が人(人物)であるか構造物であるかを判定する。
【0045】
解析部31は、着座物が人(人物)であると判定した場合、荷重分布に基づいて、更に人の状態を判定する。人の状態とは、人の姿勢、人の疲労度、人の身体の大きさ等を含む。例えば、人(着座者)の姿勢が乱れると、荷重分布のバランスが悪くなる傾向がある。このような場合、解析部31は、「姿勢が乱れている」と判定する。また、例えば、人の疲労度が大きくなると、背もたれ110b(図3参照)にかかる荷重が大きくなり、座面111にかかる荷重が全体的に減少し、臀部の位置が前方にずれる傾向にある。このような場合、解析部31は、「疲労度が大きい」と判定する。また、人(着座者)が、大人に比べて身体が小さい子ども(幼児)である場合、図8に示すように、大人が座っている場合に比べて全体的に荷重が小さく、荷重がかかっている面積が小さくなる傾向がある。このような場合、解析部31は、「子どもが座っている」と判定する。
【0046】
また、解析部31は、着座物が人ではない構造物(荷物)であると判定した場合、構造物のバランス(着座状態)を判定する。例えば、座面111に置かれた着座物(構造物)が崩れそうな場合、構造物が揺れることによって荷重分布がわずかに変化する傾向がある。このような場合、解析部31は、「荷物が崩れる可能性がある」と判定する。また、座面111に置かれた着座物(荷物)が崩れた場合、崩れる前に比べて荷重分布が大きく変化する傾向がある。このような場合、解析部31は、「荷物が崩れた」と判定する。
【0047】
出力部32は、解析部31の判定結果に基づいて、通知部40に通知動作を実行させる。具体的には、出力部32は、解析部31の判定結果に基づいた通知情報を生成して通知部40に出力する。通知部40は、出力部32からの通知情報に基づいて、通知動作を行う。通知動作は、ディスプレイ等を利用した視覚的な通知と、スピーカ等を利用した聴覚的な通知と、を含み得る。また、出力部32は、通知情報をメモリ等の記録装置に出力して記憶させてもよい。
【0048】
例えば、人(着座者)の姿勢が乱れている場合、乗物100に搭載された安全装置(エアバッグ等)による保護が不十分となるおそれがある。そのため、出力部32は、解析部31の判定結果が「姿勢が乱れている」である場合、安全装置による保護が行われるよう、姿勢を正すことを促す通知情報を通知部40を出力する。これにより、通知部40から、人(着座者)に、「姿勢を正してください」という旨の通知が行われる。また、出力部32は、解析部31の判定結果が「疲労度が大きい」である場合、休憩を促す通知情報を通知部40に出力する。これにより、通知部40から、人(着座者)に、「休憩をとってください」という旨の通知が行われる。
【0049】
また、人(着座者)が子ども(幼児)である場合、シートベルトを正しく着用できないため、補助シート(例えばチャイルドシート)が必要となる。そのため、出力部32は、解析部31の判定結果が「子どもが座っている」である場合、子どもが補助シートなしで座席110に座っていると判断し、補助シートの使用を促す通知情報を通知部40に出力する。これにより、通知部40から人(例えば運転手)に、「補助シートを使用してください」という旨の通知が行われる。
【0050】
また、出力部32は、解析部31の判定結果が「荷物が崩れる可能性がある」である場合、荷物が崩れる可能性がある旨の通知情報を通知部40に出力する。これにより、通知部40から、人(例えば運転手)に、「荷物が崩れそうです」という旨の通知が行われる。また、出力部32は、解析部31の判定結果が「荷物が崩れた」である場合、荷物が崩れた旨の通知情報を通知部40に出力する。これにより、通知部40から、人(例えば運転手)に、「荷物が崩れました」という旨の通知が行われる。
【0051】
記録部33は、出力部32から通知情報が出力された後の人のリアクションを記録する。リアクションは、出力部32から通知情報が出力された後に、乗物100に乗っている人がとった行動を示す。リアクションの例としては、「姿勢を正す」、「休憩をとる」、「補助シートを使用する」、「荷物を置きなおす」等の行動が挙げられる。「姿勢を正す」というリアクションは、人(着座者)が姿勢を正すという行動である。人(着座者)が姿勢を正したか否かの判定は、解析部31によって行われる。「休憩をとる」というリアクションは、例えば運転を中断して乗物100を停止させる、という行動である。乗物100を停止させたか否かの情報は、例えばエンジンコントロールユニットから取得することができる。「補助シートを使用する」というリアクションは、座席110に補助シートを設置するという行動である。座席110に補助シートを設置したか否かの判定は、解析部31によって行われる。解析部31は、人(着座者)が子どもである場合、補助シートが設置されていないと判定する。「荷物を置きなおす」というリアクションは、崩れそう又は崩れた荷物を置きなおすという行動である。荷物が置きなおされたか否かの判定は、解析部31によって行われる。なお、リアクションは、上記の例に限定されない。
【0052】
評価部34は、記録部33に記録されたリアクションに基づいて人物の評価を行う。より詳細には、評価部34は、出力部32が出力する通知情報と、当該通知情報に対するリアクションの有無とに基づいて、人物の評価を行う。人物の評価の一例としては、優良運転者かどうかの評価がある。一例としては、評価部34は、通知情報に対して人物が適切に対処したかどうかを評価する。例えば、「姿勢を正してください」という旨の通知が行われた後に、「姿勢を正す」というリアクションが得られれば、通知情報に対して人物が適切に対処したと判定される。また、「休憩をとってください」という旨の通知が行われた後に、「休憩をとる」というリアクションが得られれば、通知情報に対して人物が適切に対処したと判定される。また、「補助シートを使用してください」という旨の通知が行われた後に、「補助シートを使用する」というリアクションが得られれば、通知情報に対して人物が適切に対処したと判定される。また、「荷物が崩れそうです」、又は「荷物が崩れました」という旨の通知が行われた後に、「荷物を置きなおす」というリアクションが得られれば、通知情報に対して人物が適切に対処したと判定される。また、評価部34による評価結果は、記録部33に記憶されてもよい。
【0053】
このように、着座物判定システム10では、評価部34での評価に基づいて、乗物100に乗っている人物(運転手)が優良運転者かどうかの評価が行える。また、評価部34は、評価を点数で表してもよい。評価を点数で表す方法として、減点方式、加点方式、減点方式と加点方式とを組み合わせた加減方式等がある。例えば、評価部34が減点方式を採用した場合、所定の点数(例えば100点)から、リアクションに応じて点数を減点させる。ここで、評価部34は、リアクションの基となる通知内容に応じて、点数を調整してもよい。例えば、「補助シートを使用してください」、「姿勢を正してください」、「荷物が崩れました」といった通知内容は、「警告」に分類される。また、「休憩をとってください」、「荷物が崩れそうです」といった通知内容は、「警告」よりも緊急度が低い「報知」に分類される。評価部34は、通知内容(「警告」、「報知」)と、リアクションの有無とに基づいて、第1点〜第3点を減点する。なお、第1点〜第3点の大小関係は、第1点<第2点<第3点である。「報知」に分類された通知内容に対するリアクションが得られた場合、減点点数は第1点である。また、「報知」に分類された通知内容に対するリアクションが得られなかった場合、減点点数は第2点である。また、「警告」に分類された通知内容に対するリアクションが得られた場合、減点点数は第2点である。また、「警告」に分類された通知内容に対するリアクションが得られなかった場合、減点点数は第3点である。つまり、通知部40からの通知がない場合、満点となる。このように、評価が点数で表されることによって、優良運転手かどうかの評価度合いがわかりやすくなる。例えば、中古自動車の販売業者は、評価点数を参考に買い取り金額を査定してもよい。また、自動車保険の保険会社は、評価点数を参考に保険金額を算出してもよい。また、警察は、評価点数を参考に免許更新時の講習内容を決定してもよい。なお、評価部34での評価は、上記の例に限定されない。
【0054】
設備制御部35は、解析部31の判定結果に基づいて、設備50を制御する。例えば、設備制御部35は、着座物が人であると解析部31が判定した場合、人が座っている座席110に合わせて設備50である空調装置、車内照明装置、スピーカ、マイクなどを調節する。また、設備制御部35は、座席110(運転座席)の人(運転手)に対して解析部31が「姿勢が乱れている」と判定した場合、運転姿勢が改善するように座席位置調整装置、ハンドル位置調整装置、ミラー調整装置等を制御して座席位置、ハンドル位置、ルームミラー位置を調整する。また、設備制御部35は、解析部31が「疲労度が大きい」と判定した場合、人の疲労が軽減するように、空調装置、スピーカ、車内照明装置等を調整する。また、設備制御部35は、解析部31が「荷物が崩れる可能性がある」と判定した場合、荷物が崩れにくくなるように座席110を変形させる。なお、設備制御部35による設備50の制御は、上記の例に限定されない。
【0055】
(3)動作例
次に、着座物判定システム10の動作例について、図9図11を参照して説明する。
【0056】
解析部31は、圧力センサ21から座面111にかかる荷重分布のデータを所定周期で取得する(S1)。解析部31は、荷重分布の時間変化を判定する(S2)。荷重分布の時間変化とは、前回取得した荷重分布と、今回取得した荷重分布との差である。なお、荷重分布の時間変化は、荷重分布の瞬時値同士の差であってもよいし、所定期間の平均値同士の差であってもよい。解析部31は、圧力の大きさの変化が所定段階以上(5段階以上が好ましく、10段階以上がより好ましい)の検知箇所(圧力検知部210)の数が所定数以上(2以上が好ましく、5以上がより好ましい)である場合、荷重分布に変化があると判定する。
【0057】
解析部31は、荷重分布の変化がない場合(S2:No)、荷重分布の取得を繰り返す(S1)。解析部31は、荷重分布の変化がある場合(S2:Yes)、荷重分布を解析する(S3)。解析部31は、荷重分布に基づいて、着座物が人であるか否かを判定する(S4)。
【0058】
解析部31は、着座物が人(人物)であると判定した場合(S4:Yes)、荷重分布に基づいて人の状態を判定する(図10のS11)。
【0059】
解析部31が「子どもが座っている」と判定した場合(S12:Yes)、出力部32は、補助シートの使用を促す通知情報を通知部40に出力する。これにより、通知部40から「補助シートを使用してください」という旨の通知が行われる(S13)。その後、記録部33に、通知が行われた後の人のリアクションが記録される(S14)。そして、評価部34は、記録部33に記録されたリアクションに基づいて人の評価を行う(S15)。
【0060】
また、解析部31は、子供が座っていないと判定した場合(S12:No)、人(着座者)の姿勢が乱れているか否かを判定する(S16)。解析部31が「姿勢が乱れている」と判定した場合(S16:Yes)、対象人物が運転手であれば、設備制御部35は、運転姿勢が改善するように座席位置調整装置、ハンドル位置調整装置、ミラー調整装置等を制御する(S17)。ただし、設備制御部35による設備50の制御は、乗物100の停車時に行われる。そして、出力部32は、姿勢を正すことを促す通知情報を通知部40に出力する。これにより、通知部40から「姿勢を正してください」という旨の通知が行われる(S18)。その後、記録部33に、通知が行われた後の人のリアクションが記録される(S14)。そして、評価部34は、記録部33に記録されたリアクションに基づいて人の評価を行う(S15)。なお、ステップS17とステップS18とは、処理順序が上記と逆であってもよいし、並列して行われてもよい。
【0061】
また、解析部31は、姿勢が乱れていないと判定した場合(S16:No)、人(着座者)の疲労度が大きいか否かを判定する(S19)。解析部31が「疲労度が大きい」と判定した場合(S19:Yes)、設備制御部35は、疲労が軽減するように、空調装置の強弱、スピーカの音量、車内照明装置の明るさ等を調整する(S20)。ただし、対象人物が運転手である場合、車内照明装置によって、運転手が眩しくならないように調整される。そして、出力部32は、休憩を促す通知情報を通知部40に出力する。これにより、通知部40から「休憩をとってください」という旨の通知が行われる(S21)。その後、記録部33に、通知が行われた後の人のリアクションが記録される(S14)。そして、評価部34は、記録部33に記録されたリアクションに基づいて人の評価を行う(S15)。なお、ステップS20とステップS21とは、処理順序が上記と逆であってもよいし、並列して行われてもよい。
【0062】
なお、ステップS12,S16,S19は、処理順序が上記と異なっていてもよいし、並行して行われてもよい。
【0063】
次に、解析部31が、着座物が人ではない構造物(荷物)であると判定した場合(図9のS4:No)、構造物のバランスを判定する(図11のS31)。解析部31は、荷重分布の時間変化を判定する(S32、S33)。
【0064】
ステップS32では、解析部31は、荷重分布の時間変化が小さいか否かを判定する。具体的には、解析部31は、以下の第1条件と第2条件との少なくとも一方の条件を満たす場合、荷重分布が小さく変化したと判定する。第1条件とは、荷重の大きさが所定段階以上(5段階以上が好ましく、10段階以上がより好ましい)変化した圧力検知部210がある、という条件である。第2条件とは、全体面積(圧力検知部210の全数)に対する、荷重が変化した面積(荷重が変化した圧力検知部210の数)の割合が所定数以上(例えば5%以上)である、という条件である。
【0065】
解析部31は、荷重分布が小さく変化したと判定した場合(S32:Yes)、荷重分布の時間変化が大きいか否かを判定する(S33)。具体的には、解析部31は、以下の第3条件と第4条件との両方の条件を満たす場合、荷重分布が大きく変化したと判定する。第3条件とは、荷重の大きさが所定段階以上(25段階以上が好ましく、50段階以上がより好ましい)変化した圧力検知部210がある、という条件である。第4条件とは、全体面積(圧力検知部210の全数)に対する、荷重が変化した面積(荷重が変化した圧力検知部210の数)の割合が所定数以上(10%以上が好ましく、20%以上がより好ましい)である、という条件である。
【0066】
解析部31が、荷重分布の時間変化が大きいと判定した場合(S33:Yes)、出力部32は、荷物(構造物)が崩れた旨の通知情報を通知部40に出力する。これにより、通知部40から「荷物が崩れました」という旨の通知が行われる(S34)。その後、記録部33に、通知が行われた後の人のリアクションが記録される(S35)。そして、評価部34は、記録部33に記録されたリアクションに基づいて人の評価を行う(S36)。
【0067】
また、解析部31が、荷重分布の時間変化が小さいと判定した場合(S33:No)、設備制御部35は、荷物が崩れにくくなるように座席110を変形させる(S37)。そして、出力部32は、荷物(構造物)が崩れる可能性がある旨の通知情報を通知部40に出力する。これにより、通知部40から「荷物が崩れそうです」という旨の通知が行われる(S38)。その後、記録部33に、通知が行われた後の人のリアクションが記録される(S35)。そして、評価部34は、記録部33に記録されたリアクションに基づいて人の評価を行う(S36)。なお、ステップS37とステップS38とは、処理順序が上記と逆であってもよいし、並列して行われてもよい。
【0068】
(4)変形例
本開示の実施形態は、上記実施形態に限定されない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下に、上記実施形態の変形例を列挙する。
【0069】
(4.1)第1変形例
着座物判定システム10の適用は、乗物100に限らず、例えばオフィス、店舗などに適用されてもよい。
【0070】
本変形例では、着座物判定システム10がオフィスに適用されている場合を例に図1を参照して説明する。オフィスには、複数の座席110が設けられている。本変形例では、各座席110は、座席位置、及び向きが、予め決められているとする。
【0071】
本変形例の着座物判定システム10は、複数の圧力センサ21を備えている。複数の圧力センサ21は、それぞれ、複数の座席110の座面111に設けられている。
【0072】
解析部31は、各座席110に対して、座面111上の着座物の有無を判定し、さらに着座物が人であるか否か(構造物であるか)を判定する。つまり、解析部31は、オフィス内における、どの座席110に人が座っており、どの座席110が空席(構造物が置かれている場合を含む)であるかを判定する。以下、解析部31が判定した、どの座席110に人が座っており、どの座席110が空席であるかの情報を、集団情報という。
【0073】
解析部31は、各座席110に設けられた圧力センサ21の荷重分布を周期的に取得しており、集団情報を周期的に更新する。
【0074】
また、本動作例では、解析部31は、着座物が人であると判定した場合、荷重分布に基づいて、更に人の向きを判定する。具体的には、解析部31は、荷重分布に基づいて、人(着座者)の臀部、及び両大腿部の位置を特定することにより、人の向きを判定する。ここでいう人の向きとは、座席110に対する人(着座者)の向きである。例えば、解析部31は、人(着座者)が、座席110に対して正面向きに座っているのか、座席110に対して横向き又は斜め向きに座っているのかを判定する。
【0075】
本変形例における設備50は、オフィスに設けられた装置、又は機器である。例えば、設備50は、空調装置、照明装置、スピーカ、音声認識システムのマイク等を含む。設備制御部35は、解析部31の判定結果、及び集団情報に基づいて、設備50を制御する。例えば、設備制御部35は、人が座っている座席110付近の照明装置を点灯させ、人が座っていない座席110付近の照明装置を消灯させる。これにより、消費電力の低減を図ることができる。また、設備制御部35は、人が座っている座席110付近の空調装置に比べて、人が座っていない座席110付近の空調装置を弱める。また、設備制御部35は、座席110に座っている人の向きに応じて、音声認識システムのマイクの指向方向、感度などを調整する。なお、設備50には、上記以外の装置、機器が含まれていてもよい。
【0076】
本変形例の着座物判定システム10の動作例について、図12を参照して説明する。
【0077】
解析部31は、各座席110に設けられた圧力センサ21から座面111にかかる荷重分布のデータを所定周期で取得する(S41)。解析部31は、荷重分布の時間変化を判定する(S42)。
【0078】
解析部31は、荷重分布の変化がない場合(S42:No)、着座物がないと判定して集団情報を更新し(S43)、荷重分布の取得を繰り返す(S41)。解析部31は、荷重分布の変化がある場合(S42:Yes)、荷重分布を解析する(S44)。解析部31は、荷重分布に基づいて、着座物が人であるか否かを判定する(S45)。
【0079】
解析部31は、着座物が人ではない(構造物である)と判定した場合(S45:No)、集団情報を更新して(S43)、荷重分布の取得を繰り返す(S41)。
【0080】
解析部31は、着座物が人であると判定した場合(S45:Yes)、集団情報を更新する(S46)。そして、解析部31は、人の向きを判定する(S47)。設備制御部35は、解析部31が判定した人の向きに応じて、音声認識システムのマイクの指向方向、感度などを調整する(S48)。そして、設備制御部35は、集団情報に基づいて、人が座っている座席110に合わせて、照明装置、空調装置を制御する(S49)。なお、ステップS47〜S49は、処理順序が上記と異なっていてもよい。例えば、ステップS49が行われた後に、ステップS47,S48が行われてもよいし、ステップS49と、ステップS47,S48とが、並列して行われてもよい。
【0081】
なお、本変形例では、着座物判定システム10がオフィスに適用され、設備制御部35が集団情報に基づいて設備50を制御する例を説明したが、もちろん、着座物判定システム10が乗物100に適用される場合も同様に、設備制御部35は、集団情報に基づいて設備50を制御してもよい。
【0082】
(4.2)その他の変形例
解析部31は、着座物が人であると判定した場合、更に人を識別するように構成されていてもよい。解析部31は、荷重分布に基づいて、人(着座者)が誰であるか判定する。例えば、解析部31は、圧力センサ21から出力された荷重分布を、予め登録されている荷重分布(登録荷重分布ともいう)と照合することにより、人(着座者)を識別する。登録荷重分布とは、登録人物が事前に座席110に座った際に得られた荷重分布のデータである。登録荷重分布は、処理部30のメモリに記憶されている。解析部31が人(着座者)を識別することにより、例えば、乗物100の座席110(運転座席)に座っている人(運転手)の識別が可能となる。この場合、設備制御部35は、識別した人(運転手)に応じて、座席位置調整装置、ハンドル位置調整装置、ミラー調整装置等を制御して座席位置、ハンドル位置、ルームミラー位置を調整してもよい。
【0083】
上述した着座物判定システム10では、解析部31が、座席110の座部110aに二次元配置された複数の圧力検知部210が検知した荷重の分布及び変化に基づいて、座席110の着座物が人であるか否かを判定している。つまり、解析部31が解析システムを構成している。言い換えれば、解析システムは、着座物判定システム10に用いられ、解析部31を備える。このような解析システムによれば、着座物判定システム10と同様に、座席110の着座物が人であるか否かの誤判定を抑制することができる。
【0084】
また、解析部31は、下記の着座物判定方法を実行していると言える。着座物判定方法は、座席110の座部110aに二次元配置された複数の圧力検知部210が検知した座面111にかかる荷重の分布及び変化に基づいて、座席110の着座物が人であるか否かを判定する。このような着座物判定方法によれば、着座物判定システム10と同様に、座席110の着座物が人であるか否かの誤判定を抑制することができる。
【0085】
また、処理部30は、コンピュータシステムにより実現されている。つまり、処理部30は、コンピュータシステムがプログラム(解析プログラム)を実行することにより実現される。このプログラムは、コンピュータシステムに着座物判定方法を実行させるためのプログラムである。このようなプログラムによれば、着座物判定方法と同様に、座席110の着座物が人であるか否かの誤判定を抑制することができる。
【0086】
また、座席110は、座部110aに着座物判定システム10の圧力センサ21が設けられている。この座席110によれば、座面111上の着座物が人であるか否かの誤判定を抑制することができる。
【0087】
上述した例では、着座物判定システム10は、複数の圧力センサ21を備えていたが、圧力センサ21の数は1つであってもよい。例えば、乗物100の運転座席にのみ圧力センサ21が設置されていてもよい。
【0088】
また、上述した例では、圧力センサ21は、座席110の座部110aにのみ設けられていたが、これに限らない。圧力センサ21は、座席110の少なくとも座部110aに設けられていればよく、例えば背もたれ110b、ヘッドレスト110c等にも設けられていてもよい。さらに、座席110以外の場所にも圧力センサ21が設けられていてもよい。
【0089】
また、圧力センサ21の複数の圧力検知部210は、必ずしもマトリクス状に配置されている必要がなく、例えば座面111の形状に合わせて不均一に二次元配置されていてもよい。
【0090】
また、圧力センサ21は、必ずしもシート状である必要はない。また、圧力センサ21は、必ずしも図4図6に示す構造を有している必要はない。例えば、圧力センサ21は、従来周知の静電容量式の圧力センサ21の構造を有していてもよい。また、圧力センサ21は、静電容量式の圧力センサ21に限定されず、圧電式又はひずみゲージ式の圧力センサ21であってもよい。
【0091】
また、上述した例では、1つの処理部30(解析部31)に対して複数の圧力センサ21が接続されているが、処理部30(解析部31)と圧力センサ21との関係が一対一であってもよい。この場合、着座物判定システム10は、複数の解析部31を備えていてもよい。
【0092】
また、処理部30は、少なくとも解析部31を有していればよく、出力部32、記録部33、評価部34、及び設備制御部35は必須ではない。
【0093】
また、着座物判定システム10は、複数のコンピュータにより構成されていてもよく、着座物判定システム10の機能(特に、処理部30の機能である、解析部31、出力部32、記録部33、評価部34、及び設備制御部35)は、複数の装置に分散されていてもよい。例えば、評価部34が、外部のサーバ等の管理装置に設けられ、残りの機能が乗物100に設けられていてもよい。この場合、乗物100と管理装置とが協働することで、着座物判定システム10が実現される。更に、着座物判定システム10の機能の少なくとも一部が、例えば、クラウド(クラウドコンピューティング)によって実現されていてもよい。
【0094】
以上述べた着座物判定システム10の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを有する。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における着座物判定システム10の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1乃至複数の電子回路で構成される。ここでは、ICやLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(very large scale integration)、若しくはULSI(ultra large scale integration)と呼ばれるものであってもよい。LSIの製造後にプログラムされる、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FGPA)、又はLSI内部の接合関係の再構成又はLSI内部の回路区画のセットアップができる再構成可能な論理デバイスも同じ目的で使うことができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
【0095】
(まとめ)
第1態様に係る着座物判定システム(10)は、圧力センサ(21)と、解析部(31)と、を備える。圧力センサ(21)は、座席(110)の座部(110a)に二次元配置された複数の圧力検知部(210)を有し、座面(111)にかかる荷重を検知する。解析部(31)は、複数の圧力検知部(210)が検知した荷重の分布及び変化に基づいて、座席(110)の着座物が人であるか否かを判定する。
【0096】
この態様によれば、座席(110)の着座物が人であるか否かの誤判定を抑制することができる。
【0097】
第2態様に係る着座物判定システム(10)では、第1態様において、圧力センサ(21)は、シート状である。
【0098】
この態様によれば、座席(110)の座り心地に与える悪影響を抑制することができる。
【0099】
第3態様に係る着座物判定システム(10)では、第1又は第2態様において、複数の圧力検知部(210)は、座部(110a)にマトリクス状に配置されている。
【0100】
この態様によれば、座席(110)の着座物が人であるか否かの誤判定を抑制することができる。
【0101】
第4態様に係る着座物判定システム(10)では、第1〜第3態様のいずれかにおいて、複数の圧力検知部(210)の各々は、荷重検知の分解能が複数段階である。
【0102】
この態様によれば、座席(110)の着座物が人であるか否かの誤判定を抑制することができる。
【0103】
第5態様に係る着座物判定システム(10)では、第1〜第4態様のいずれかにおいて、圧力センサ(21)は、第1導電部材(211)と、第2導電部材(212)と、誘電体層(213)と、を有する。第1導電部材(211)は、弾性を有する。第2導電部材(212)は、第1導電部材(211)に対向して配置される。誘電体層(213)は、第1導電部材(211)と第2導電部材(212)との間に配置される。
【0104】
この態様によれば、座面(111)の形状に合わせて圧力センサ(21)を変形させ、座部(110a)に設置しやすくなる。
【0105】
第6態様に係る着座物判定システム(10)では、第1〜第5態様のいずれかにおいて、解析部(31)は、着座物が人であると判定した場合、更に人の状態を判定する。
【0106】
この態様によれば、座席(110)に座っている人の状態の判定が可能になる。
【0107】
第7態様に係る着座物判定システム(10)では、第1〜第6態様のいずれかにおいて、解析部(31)は、着座物が人であると判定した場合、更に人を識別する。
【0108】
この態様によれば、座席(110)に座っている人の識別が可能になる。
【0109】
第8態様に係る着座物判定システム(10)は、第1〜第7態様のいずれかにおいて、圧力センサ(21)を複数備える。複数の圧力センサ(21)は、それぞれ、複数の座席(110)の座部(110a)に設けられる。
【0110】
この態様によれば、複数の座席(110)それぞれにおいて、着座物が人であるか否かの誤判定を抑制することができる。
【0111】
第9態様に係る着座物判定システム(10)では、第1〜第8態様のいずれかにおいて、解析部(31)は、着座物が人であると判定した場合、更に人の向きを判定する。
【0112】
この態様によれば、座席(110)に座っている人の向きの判定が可能になる。
【0113】
第10態様に係る着座物判定システム(10)では、第1〜第9態様のいずれかにおいて、解析部(31)は、着座物が人ではない構造物であると判定した場合、更に構造物のバランスを判定する。
【0114】
この態様によれば、座席(110)に置かれた構造物の状態の判定が可能になる。
【0115】
第11態様に係る着座物判定システム(10)は、第1〜第10態様のいずれかにおいて、出力部(32)と、記録部(33)と、を更に備える。出力部(32)は、解析部(31)の判定結果に基づいた通知情報を通知部(40)に出力して、通知部(40)に通知動作を行わせる。記録部(33)は、出力部(32)から通知情報が出力された後における、人のリアクションを記録する。
【0116】
この態様によれば、通知動作後の人物のリアクションの履歴を把握することが可能となる。
【0117】
第12態様に係る着座物判定システム(10)は、第11態様において、評価部(34)を更に備える。評価部(34)は、記録部(33)に記録されたリアクションに基づいて、人の評価を行う。
【0118】
この態様によれば、人が適切なリアクションを行ったか否かの評価が可能になる。
【0119】
第13態様に係る着座物判定システム(10)は、第1〜第12態様のいずれかにおいて、設備制御部(35)を更に備える。設備制御部(35)は、解析部(31)の判定結果に基づいて、設備(50)を制御する。
【0120】
この態様によれば、座席(110)における人の有無に応じた設備(50)の制御が可能になる。
【0121】
第14態様に係る解析システムは、第1〜第13態様のいずれかの着座物判定システム(10)に用いられ、解析部(31)を備える。
【0122】
この態様によれば、座席(110)の着座物が人であるか否かの誤判定を抑制することができる。
【0123】
第15態様に係る座席(110)は、第1〜第13態様のいずれかの着座物判定システム(10)の圧力センサ(21)が、座部(110a)に設けられる。
【0124】
この態様によれば、座席(110)の着座物が人であるか否かの誤判定を抑制することができる。
【0125】
第16態様に係る着座物判定方法は、座席(110)の座部(110a)に二次元配置された複数の圧力検知部(210)が検知した座面(111)にかかる荷重の分布及び変化に基づいて、座席(110)の着座物が人であるか否かを判定する。
【0126】
この態様によれば、座席(110)の着座物が人であるか否かの誤判定を抑制することができる。
【0127】
第17態様に係るプログラムは、コンピュータシステムに、第16態様の着座物判定方法を実行させる。
【0128】
この態様によれば、座席(110)の着座物が人であるか否かの誤判定を抑制することができる。
【符号の説明】
【0129】
10 着座物判定システム
21 圧力センサ
210 圧力検知部
211 第1導電部材
212 第2導電部材
213 誘電体層
31 解析部
32 出力部
33 記録部
34 評価部
35 設備制御部
40 通知部
50 設備
110 座席
110a 座部
111 座面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12