【解決手段】材料積層装置は、箔片材料が積層される空間の上方に配置された、供給される箔片材料を振るい落とすためのスクリーンと、スクリーンを振動させる複数の振動装置34とを備える。複数の振動装置34は、上下方向から見たときに、スクリーンを挟んで互いに反対側に配置されている第1振動装置51及び第2振動装置52を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、箔体が積層されて形成される層の厚みは、できる限り均一であることが望まれる。しかしながら、特許文献1に記載のバイブレーターは、スクリーンの側方に1つのみ配置されているので、以下のように、箔体の積層が不均一になるおそれがある。例えば、振動の減衰により、スクリーンの振動が、振動装置から近い側では比較的強く、遠い側では比較的弱くなりうる。このような場合、スクリーン上の箔体は、振動装置から近い側では比較的振るい落とされやすく、遠い側では比較的振るい落とされにくくなり、形成される層の厚みが不均一になるおそれがある。
【0005】
本発明の目的は、被積層材料の積層を均一化することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明の材料積層装置は、被積層材料を積層させる材料積層装置であって、前記被積層材料が積層される空間の上方に配置された、供給される前記被積層材料を振るい落とすためのスクリーンと、前記スクリーンを振動させる複数の振動装置と、を備え、前記複数の振動装置は、前記スクリーンの面方向と直交する直交方向から見たときに、前記スクリーンを挟んで互いに反対側に配置されている第1振動装置及び第2振動装置を含むことを特徴とするものである。
【0007】
振動装置がスクリーンを振動させることにより、被積層材料がスクリーン上から振るい落とされて積層される。本発明では、第1振動装置及び第2振動装置が、直交方向から見たときにスクリーンを挟むように配置されている。これにより、スクリーンのうち第1振動装置から離れた部分(すなわち、第1振動装置による振動が減衰によって弱くなる部分)も、第2振動装置によって強く振動させることができる。このため、振動装置が1つのみ配置されている構成と比べて、スクリーンの振動の強さを面方向において均一化させることができ、スクリーン上に供給された被積層材料を均一に落下させることができる。したがって、被積層材料の積層を均一化することができる。
【0008】
第2の発明の材料積層装置は、前記第1の発明において、前記複数の振動装置は、前記直交方向から見たときに、前記スクリーンの重心を中心とする同一の仮想円上に等間隔で配置されていることを特徴とするものである。
【0009】
本発明では、複数の振動装置が、スクリーンの重心の周りにバランス良く配置されている。したがって、スクリーンの振動の強さを効果的に均一化することができる。
【0010】
第3の発明の材料積層装置は、前記複数の振動装置は、前記スクリーンを鉛直方向に振動させることを特徴とするものである。
【0011】
スクリーンを水平振動させる構成では、例えば、スクリーン上の被積層材料が慣性によって水平方向の速度成分を有した状態で落下する(すなわち、斜めに落下する)等の可能性がある。このような場合、被積層材料の落下位置が偏りやすく、均一な積層が行われにくいおそれがある。本発明では、スクリーンの振動方向が鉛直方向である(つまり、重力の作用する方向と同じである)ため、スクリーン上の被積層材料が真下に落下しやすくなる。これにより、被積層材料をより均一に積層させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明の実施の形態について、
図1〜
図5を参照しながら説明する。なお、
図1の紙面上下方向を上下方向(すなわち、重力の作用する鉛直方向)とする。
図1の紙面上下方向と直交する方向を水平方向とする。上下方向は、本発明の直交方向に相当する。水平方向は、本発明のスクリーンの面方向に相当する。
【0014】
(材料積層装置)
まず、本実施形態に係る材料積層装置1の概要について、
図1を用いて説明する。
図1は、材料積層装置1の概略図である。
【0015】
材料積層装置1は、例えば、熱電素子の原材料となる金属箔(以下、箔片材料100とする)を破砕して積層させ、積層体101を形成するためのものである。箔片材料100(本発明の被積層材料)は、例えば、溶解炉(不図示)から出湯されている金属の溶湯を高速回転中のドラム(不図示)に当てることで生成される、厚さ数μmの箔状の金属材料である。箔片材料100は、例えば、ビスマス、テルル及び添加剤(金属)の合金であるが、これに限られるものではない。積層体101は、後工程において高温圧縮されることにより、熱電素子の材料素子(不図示)となる。
【0016】
材料積層装置1は、密閉容器2の内部に配置されており、供給部11と、破砕整送部12と、治具支持部13とを備える。材料積層装置1は、供給部11に投入された箔片材料100を破砕整送部12によって破砕・整送し、治具支持部13に支持されている治具102内に積層させる。
【0017】
密閉容器2は、材料積層装置1が配置されている空間を所定の雰囲気に保つためのものである。仮に、空気中で積層体101が形成された場合、空気中の酸素や水分等が積層体101に吸着することによって積層体101が酸化し、素子の劣化が起こり、その性能が左右されるおそれ等がある。このような問題を回避するため、密閉容器2内には、例えば、不活性ガスであるアルゴンが充填されている。
【0018】
供給部11は、箔片材料100を破砕整送部12に供給するためのものである。供給部11は、破砕整送部12の上方に配置されている。供給部11は、箔片材料100が投入される投入口(不図示)と、投入口から投入された箔片材料100を一時的に貯留するホッパー21とを有する。ホッパー21の下端部は、例えば、バルブ(不図示)により開閉可能となっている。バルブが開放されているとき、ホッパー21から箔片材料100が落下して破砕整送部12に供給される。
【0019】
破砕整送部12は、供給部11から供給された箔片材料100を細かく破砕し、治具支持部13に支持されている治具102に向けて箔片材料100を振るい落とすためのものである。破砕整送部12は、供給部11の下方に配置されている。破砕整送部12の詳細については後述する。
【0020】
治具支持部13は、箔片材料100が積層される治具102を支持するためのものである。治具支持部13は、破砕整送部12の下方に配置されている。治具支持部13は、例えば、治具102が載置される載置台である。治具102は、内底面と内側面とを有する容器である。内底面と内側面によって、例えば直方体状の内部空間103(本発明の空間)が形成されている。破砕整送部12から落下した箔片材料100が内部空間103に積層され、積層体101が形成される。
【0021】
以上の構成を有する材料積層装置1において、供給部11に投入された箔片材料100は、破砕整送部12によって破砕されて振るい落とされ、治具支持部13に支持されている治具102の内部空間103内に積層される。積層体101は、後工程において高温圧縮され、熱電素子の材料素子となる。ここで、このような基板を用いて作成される熱電素子においては、一般的に、複数の箔片材料100が積層体101の面方向に対して平行且つ均一に積層されることで、異方性を有する良好な電気特性(例えば、ゼーベック係数等)が得られる。このため、箔片材料100は、積層体101の密度が均一化されるように、破砕整送部12によってできるだけ細かく破砕されることが好ましい。さらに、破砕された後の箔片材料100は、できるだけ水平な姿勢を保ちつつ落下し、且つ、水平方向において均一に積層されることが求められる。
【0022】
(破砕整送部)
次に、破砕整送部12の構成について、
図1及び
図2を用いて説明する。
図2は、破砕整送部12の正面図である。
【0023】
図2に示すように、破砕整送部12は、ベース板31と、破砕スクリーン32と、整送スクリーン33と、振動装置34とを有する。破砕整送部12は、ベース板31上に配置された振動装置34によって破砕スクリーン32及び整送スクリーン33を振動させる。これにより、破砕スクリーン32上で箔片材料100(
図1参照)を破砕して落下させ、整送スクリーン33によって箔片材料100の向きを水平に揃えて箔片材料100を水平落下させる。
【0024】
ベース板31は、水平方向に延びる略長方形の板状の部材である。ベース板31は、弾性部材である複数の防振ゴム35を介して、支柱36(
図1参照)の上端に固定されている。防振ゴム35は、ベース板31の四隅に取り付けられている(
図3参照)。ベース板31の水平方向における中央部には、上下方向に貫通する貫通孔37が形成されている。貫通孔37には、直方体状の柱部材38が嵌装されている。柱部材38は、上下方向に貫通する貫通孔39が形成された中空の部材である。柱部材38には、破砕スクリーン32及び整送スクリーン33が取り付けられている。破砕スクリーン32と整送スクリーン33との間の空間は、柱部材38によって囲まれている。
【0025】
破砕スクリーン32は、箔片材料100(
図1参照)を振るい落とすための網目が形成された、略正方形の板状の部材である。破砕スクリーン32は、本発明のスクリーンに相当する。
図2に示すように、破砕スクリーン32は、柱部材38の上端に取り付けられている。破砕スクリーン32は、水平方向におけるベース板31の中央の位置に水平配置されている。破砕スクリーン32の上には、箔片材料100を破砕するための複数の破砕部材42が置かれている。破砕部材42は、例えばアルミナで形成された球状の部材であるが、これに限られるものではない。破砕部材42の上方には、箔片材料100を下方へ通過させる一方で、破砕部材42が上方へ飛び出すことを規制する規制スクリーン44が設けられている。振動装置34が破砕スクリーン32を振動させると、破砕スクリーン32の振動に伴って複数の破砕部材42がそれぞれ振動する。これにより、箔片材料100が破砕部材42と破砕スクリーン32との間に挟み込まれて破砕される。
【0026】
整送スクリーン33は、箔片材料100の姿勢を水平に揃えて箔片材料100を水平落下させるためのものである。整送スクリーン33も、本発明のスクリーンに相当する。整送スクリーン33は、破砕スクリーン32の網目と同等の大きさの網目が形成された、略正方形の板状の部材である。整送スクリーン33は、柱部材38の下端に取り付けられている。整送スクリーン33は、水平方向におけるベース板31の中央の位置に水平配置されている。整送スクリーン33は、破砕スクリーン32から振るい落とされた箔片材料100をいったん受け止める。これにより、箔片材料100が水平方向を向きやすくなり、整送スクリーン33から振るい落とされる箔片材料100が水平落下しやすくなる。
【0027】
振動装置34は、破砕スクリーン32及び整送スクリーン33を振動させるためのものである。振動装置34は、ベース板31の上に配置され、不図示の電源に接続されている。振動装置34は、破砕スクリーン32及び整送スクリーン33の側方(すなわち、水平方向における外側)に配置されている。振動装置34には、略長方形の板状の振動伝達部材40が取り付けられている。振動伝達部材40は、水平配置され、不図示のボルト等の固定具によって破砕スクリーン32に固定されている。これにより、振動装置34の振動が、振動伝達部材40を介して破砕スクリーン32に効果的に伝えられる。
【0028】
ここで、従来の材料積層装置では、スクリーンを水平振動させる振動装置が、スクリーンの側方に1つのみ設けられていた。このような構成では、箔片材料の積層が不均一になるおそれがある。例えば、振動の減衰により、スクリーンの振動が、振動装置から近い側では比較的強く、遠い側では比較的弱くなりうる。このような場合、スクリーン上の箔体は、振動装置から近い側では比較的振るい落とされやすく、遠い側では比較的振るい落とされにくくなる。そこで、本実施形態の材料積層装置では、振動装置34は、破砕スクリーン32及び整送スクリーン33の振動を均一化するために、以下のように構成、配置されている。
【0029】
(振動装置の構成及び配置)
振動装置34の構成及び配置について、
図2及び
図3を用いて説明する。
図3は、破砕整送部12の平面図である。なお、
図3においては、破砕部材42及び規制スクリーン44の図示を省略している。
【0030】
振動装置34は、例えば、一般的な電磁コイル式のバイブレーターである。
図2に示すように、振動装置34は、コイル34aと、可動部材34bと、板バネ34cとを有する。コイル34aの軸方向は、上下方向と平行になっている。可動部材34bは、水平に配置された板バネ34cに取り付けられており、コイル34aの内側に配置されている。コイル34aに電流が流れると、可動部材34bは、コイル34aの吸引力と板バネ34cの反力とによって上下方向に往復移動する。これにより、上下方向の振動が発生する。
【0031】
ベース板31上には、2つの振動装置34(第1振動装置51及び第2振動装置52)が配置されている。
図3に示すように、上下方向(すなわち、本発明の直交方向)から見たときに、第1振動装置51と第2振動装置52は、破砕スクリーン32を挟んで互いに反対側に配置されている。さらに詳細には、第1振動装置51及び第2振動装置52は、上下方向から見たときに、破砕スクリーン32の重心Cを中心とする同一の仮想円104上に等間隔に配置されている。別の観点から述べると、第1振動装置51と第2振動装置52は、重心Cから等距離の位置に配置されている。さらに別の観点から述べると、第1振動装置51は、破砕スクリーン32の四隅の点201〜204のうち、点201、202に最も近く、且つ、点201、202から等距離の位置に配置されている。第2振動装置52は、点203、204に最も近く、且つ、点203、204から等距離の位置に配置されている。
【0032】
その上で、第1振動装置51及び第2振動装置52は、破砕スクリーン32及び整送スクリーン33の少なくとも四隅(点201〜204)を均一に振動させるように設定されている。例えば、第1振動装置51及び第2振動装置52の振動の振幅及び振動周波数が同一となるように設定されており、且つ、位相が適切になるように調整されている。これにより、点201〜204の振動の振幅等が均一化される。
【0033】
(破砕整送部による箔片材料の破砕及び整送)
次に、破砕整送部12による箔片材料100の破砕及び整送について、
図4を用いて説明する。
図4(a)は、本実施形態における破砕整送部12による箔片材料100の破砕及び整送を示す説明図である。
図4(b)は、仮に振動装置34が水平方向に振動する場合の、箔片材料100の破砕及び整送を示す説明図である。
【0034】
まず、振動装置34(第1振動装置51及び第2振動装置52)の電源が入れられると、
図4(a)に示すように、振動装置34が上下振動する(
図4(a)の矢印105、106参照)。振動装置34の振動が破砕スクリーン32及び整送スクリーン33に伝わることによって、これらのスクリーンが上下振動する。破砕スクリーン32が上下振動することによって、複数の破砕部材42に破砕スクリーン32の振動が伝わり、複数の破砕部材42がそれぞれ振動する。この状態で、供給部11(
図1参照)から破砕整送部12へ箔片材料100が供給されると、破砕部材42と破砕スクリーン32との間に箔片材料100が挟み込まれる。これにより、箔片材料100が細かく破砕される(例えば、箔片材料100の破砕前のサイズは数mm角であるのに対し、破砕後のサイズは1mm角以下となる)。
【0035】
ここで、第1振動装置51及び第2振動装置52は、上下方向から見たときに破砕スクリーン32を挟むように配置されている。これにより、破砕スクリーン32のうち第1振動装置51から離れた部分(すなわち、第1振動装置51による振動が減衰によって弱くなる部分)も、第2振動装置52によって強く振動させられる。このため、振動装置34が1つのみ配置されている場合と比べて、破砕スクリーン32の振動の強さが水平方向(破砕スクリーン32の面方向)において均一化される。これにより、破砕スクリーン32から振るい落とされる箔片材料100の量が、水平方向において均一化される。
【0036】
次に、細かく破砕された箔片材料100は、破砕スクリーン32によって振るい落とされる(
図4(a)の矢印107参照)。ここで、上述したように、破砕スクリーン32と整送スクリーン33との間の空間は、柱部材38によって囲まれている。これにより、破砕スクリーン32上から落下した箔片材料100は、水平方向における外側へ飛び散ることが防止され、整送スクリーン33に向かって落下する。落下した箔片材料100は、整送スクリーン33によっていったん受け止められる。これにより、箔片材料100の姿勢がいったん水平になる。さらに、箔片材料100は、振動している整送スクリーン33から振るい落とされ(
図4(a)の矢印108参照)、治具102(
図1参照)の内部空間103に積層される。整送スクリーン33も、破砕スクリーン32と同様に均一に振動しやすいため、整送スクリーン33から振るい落とされる箔片材料100の量は、水平方向において均一化される。これにより、箔片材料100が均一に積層されやすくなる。
【0037】
ここで、仮に、第1振動装置51及び第2振動装置52が水平振動する場合(
図4(b)の矢印109、110参照)、破砕スクリーン32等の上の箔片材料100は、慣性によって水平方向の速度成分を有した状態で落下しうる(
図4(b)の矢印111、112参照)。このような場合、箔片材料100の落下位置が偏るおそれがある。この点、本実施形態では、第1振動装置51及び第2振動装置52が上下方向に振動するので、破砕スクリーン32等が上下方向(鉛直方向)に振動する。このため、破砕スクリーン32等の上の箔片材料100が真下に落下しやすくなり(
図4(a)の矢印107、108参照)、落下位置が偏ることが抑制される。これにより、箔片材料100がさらに均一に積層されやすくなる。
【0038】
以上のように、第1振動装置51及び第2振動装置52が、上下方向から見たときに破砕スクリーン32等を挟むように配置されている。これにより、破砕スクリーン32等のうち第1振動装置51から離れた部分も、第2振動装置52によって強く振動させることができる。このため、振動装置34が1つのみ配置されている構成と比べて、破砕スクリーン32等の振動の強さを面方向において均一化させることができ、破砕スクリーン32等の上に供給された箔片材料100を均一に落下させることができる。したがって、箔片材料100の積層を均一化することができる。
【0039】
また、第1振動装置51及び第2振動装置52が、破砕スクリーン32の重心の周りにバランス良く配置されている。したがって、破砕スクリーン32等の振動の強さを効果的に均一化することができる。
【0040】
また、破砕スクリーン32等の振動方向が鉛直方向である(つまり、重力の作用する方向と同じである)ため、破砕スクリーン32等の上の箔片材料100が真下に落下しやすくなる。これにより、箔片材料100をより均一に積層させることができる。
【0041】
次に、前記実施形態に変更を加えた変形例について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
【0042】
(1)前記実施形態において、破砕整送部12が2つの振動装置34を有するものとしたが、これには限られない。例えば、
図5に示すように、破砕整送部12aは、3つの振動装置34(第1振動装置61、第2振動装置62、第3振動装置63)を有していても良い。すなわち、上下方向から見たときに、複数の振動装置34が、破砕スクリーン32aの重心Caを中心とする同一の仮想円113上に等間隔で配置されていても良い。この場合でも、例えば第1振動装置61と第2振動装置62が、破砕スクリーン32aを挟んで互いに反対側に配置されていれば良い。言い換えると、上下方向から見たときに、破砕スクリーン32aの一部が第1振動装置61と第2振動装置62との間に配置されていれば良い。なお、振動装置34の数は、4つ以上でも良い。
【0043】
(2)前記までの実施形態において、破砕スクリーン32等のスクリーンは四角形状であるものとしたが、これには限られない。例えば、
図5に示すように、破砕整送部12aが円形の破砕スクリーン32aを有していても良い。破砕スクリーン32aの形状や振動装置34の配置に合わせて、ベース部材31aや振動伝達部材40aの形状を変更しても良い。同様に、治具102(
図1参照)の内部空間103は直方体状に限られず、例えば円柱状であっても良い。
【0044】
(3)前記までの実施形態において、複数の振動装置34が、同一の仮想円上に等間隔で配置されているものとしたが、これには限られない。すなわち、複数の振動装置34は、必ずしも等間隔で配置されていなくても良い。
【0045】
(4)前記までの実施形態において、振動装置34は破砕スクリーン32等を上下方向に振動させるものとしたが、これには限られない。すなわち、振動装置34による振動方向は、水平成分を有していても良い。或いは、振動装置34は、破砕スクリーン32等を水平振動させても良い。また、振動装置34は電磁コイル式のバイブレーターであるものとしたが、これには限られず、振動を発生させるものであれば良い。例えば、振動装置は、アンバランスウェイトの回転によって振動を発生させる、いわゆるアンバランスウェイト振動モータであっても良い。
【0046】
(5)前記までの実施形態において、破砕スクリーン32等のスクリーンは水平配置されているものとしたが、これには限られない。すなわち、破砕スクリーン32等の面方向は、必ずしも水平方向と平行でなくても良い。また、面方向と直交する直交方向は、必ずしも上下方向と平行でなくても良い。
【0047】
(6)前記までの実施形態において、材料積層装置1による積層の対象物は箔片材料100であるものとしたが、これには限られない。例えば、材料積層装置は、材料を粉末状に破砕して積層させても良い。この場合、整送スクリーン33は、必ずしも設けられていなくても良い。