特開2019-205981(P2019-205981A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パナソニックIPマネジメント株式会社の特許一覧
<>
  • 特開2019205981-静電霧化装置 図000003
  • 特開2019205981-静電霧化装置 図000004
  • 特開2019205981-静電霧化装置 図000005
  • 特開2019205981-静電霧化装置 図000006
  • 特開2019205981-静電霧化装置 図000007
  • 特開2019205981-静電霧化装置 図000008
  • 特開2019205981-静電霧化装置 図000009
  • 特開2019205981-静電霧化装置 図000010
  • 特開2019205981-静電霧化装置 図000011
  • 特開2019205981-静電霧化装置 図000012
  • 特開2019205981-静電霧化装置 図000013
  • 特開2019205981-静電霧化装置 図000014
  • 特開2019205981-静電霧化装置 図000015
  • 特開2019205981-静電霧化装置 図000016
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-205981(P2019-205981A)
(43)【公開日】2019年12月5日
(54)【発明の名称】静電霧化装置
(51)【国際特許分類】
   B05B 5/025 20060101AFI20191108BHJP
   C02F 1/461 20060101ALI20191108BHJP
【FI】
   B05B5/025 A
   C02F1/461 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2018-103261(P2018-103261)
(22)【出願日】2018年5月30日
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】岩本 成正
(72)【発明者】
【氏名】櫟原 勉
(72)【発明者】
【氏名】劉 斐
(72)【発明者】
【氏名】澁谷 章吾
【テーマコード(参考)】
4D061
4F034
【Fターム(参考)】
4D061DA01
4D061DB09
4D061EA02
4D061EB04
4D061EB06
4D061EB07
4D061EB14
4D061EB19
4D061EB30
4D061EB39
4D061ED13
4D061GC14
4D061GC15
4F034AA08
4F034BA07
4F034BB12
4F034BB16
4F034BB25
(57)【要約】
【課題】適切な液量の液体をノズルへ送液できる静電霧化装置を提供する。
【解決手段】静電霧化装置100は、液体200を収容する第1液体槽10と、第1液体槽10と繋がり、第1液体槽10に収容されている液体200を第1液体槽10の外部へ放出するノズル26と、ノズル26に対向して配置される第1電極30と、第1電極30と対となり、ノズル26から放出した液体200に電圧を印加することで液体200を霧化させる第2電極50と、第1液体槽10へ液体200を送液する送液部210と、第1電極30と第2電極50との間に流れる電流量を検出する電流計41と、電流計41によって検出された電流量に基づいて、送液部210に送液させる液量を制御する制御部70と、を備える。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を収容する第1液体槽と、
前記第1液体槽と繋がり、前記第1液体槽に収容されている前記液体を前記第1液体槽の外部へ放出するノズルと、
前記ノズルに対向して配置される第1電極と、
前記第1電極と対となり、前記ノズルから放出した前記液体に電圧を印加することで前記液体を霧化させる第2電極と、
前記第1液体槽へ前記液体を送液する送液部と、
前記第1電極と前記第2電極との間に流れる電流量を検出する電流計と、
前記電流計によって検出された電流量に基づいて、前記送液部に送液させる液量を制御する制御部と、を備える、
静電霧化装置。
【請求項2】
さらに、前記第1液体槽に収容されている前記液体を外気に接触させるための圧力調整部を備える、
請求項1に記載の静電霧化装置。
【請求項3】
液体を収容する第1液体槽と、
前記第1液体槽と繋がり、前記第1液体槽に収容されている前記液体を前記第1液体槽の外部へ放出するノズルと、
前記ノズルに対向して配置される第1電極と、
前記第1電極と対となり、前記ノズルから放出した前記液体に電圧を印加することで前記液体を霧化させる第2電極と、
前記第1液体槽へ前記液体を送液する送液部と、
前記第1液体槽と繋がり前記液体が収容される収容部、及び、前記収容部に収容されている前記液体を外気に接触させるための開口を有する圧力調整部と、
前記収容部に収容されている前記液体の水位を検出する水位センサと、
前記水位センサによって検出された水位に基づいて、前記送液部に送液させる液量を制御する制御部と、を備える、
静電霧化装置。
【請求項4】
さらに、前記液体を収容する第2液体槽を備え、
前記送液部は、前記第2液体槽に収容されている前記液体を前記第1液体槽へ送液する、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電霧化装置。
【請求項5】
液体を収容する第1液体槽と、
前記第1液体槽と繋がり、前記第1液体槽に収容されている前記液体を前記第1液体槽の外部へ放出するノズルと、
前記ノズルに対向して配置される第1電極と、
前記第1電極と対となり、前記ノズルから放出した前記液体に電圧を印加することで前記液体を霧化させる第2電極と、
前記第1液体槽へ前記液体を送液する送液部と、を備え、
前記第1液体槽は、前記第1液体槽の側壁の少なくとも一部を構成し、前記第1液体槽に所定液量以上の前記液体が前記送液部によって送液された場合に、前記第1液体槽に収容されている前記液体を前記第1液体槽の外部へ放出する高さを有する仕切り部を備える、
静電霧化装置。
【請求項6】
さらに、前記液体を収容し、且つ、前記仕切り部を少なくとも一部の側壁として前記第1液体槽と共有する第2液体槽を備え、
前記送液部は、前記第2液体槽に収容されている前記液体を前記第1液体槽へ送液し、
前記仕切り部は、前記第1液体槽に所定液量以上の前記液体が前記送液部によって送液された場合に、前記第1液体槽に収容されている前記液体を前記第2液体槽へ放出する高さを有する、
請求項5に記載の静電霧化装置。
【請求項7】
さらに、前記第2液体槽に収容されている前記液体を電気分解することで電解水を生成するための第3電極と、前記第3電極と対となる第4電極とを備える、
請求項4又は6に記載の静電霧化装置。
【請求項8】
前記第3電極及び前記第4電極の一方は、前記第2電極である、
請求項7に記載の静電霧化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電霧化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液体に電圧を印加して液体を電気分解することで、殺菌、脱臭等の用途に用いられる電解水を生成する電解水生成装置が知られている。また、液体に高電圧を印加することで液体に生じる静電気力を利用して、液体を霧化して噴霧する静電霧化装置が知られている。特許文献1には、上記電解水生成装置と、上記静電霧化装置とを備える冷蔵庫が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−075144号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、静電霧化装置には、所望のミスト量を安定して噴霧できることが望まれている。そのためには、液体を霧化してミストを噴霧するノズルへ、液体を安定して供給する必要がある。しかしながら、静電霧化装置がミストを噴霧している際に、適切な液量がノズルへ供給されなくなり、ミストを安定して噴霧できなくなる問題がある。
【0005】
本発明は、適切な液量の液体をノズルへ送液できる静電霧化装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る静電霧化装置は、液体を収容する第1液体槽と、前記第1液体槽と繋がり、前記第1液体槽に収容されている前記液体を前記第1液体槽の外部へ放出するノズルと、前記ノズルに対向して配置される第1電極と、前記第1電極と対となり、前記ノズルから放出した前記液体に電圧を印加することで前記液体を霧化させる第2電極と、前記第1液体槽へ前記液体を送液する送液部と、前記第1電極と前記第2電極との間に流れる電流量を検出する電流計と、前記電流計によって検出された電流量に基づいて、前記送液部に送液させる液量を制御する制御部と、を備える。
【0007】
また、本発明の一態様に係る静電霧化装置は、液体を収容する第1液体槽と、前記第1液体槽と繋がり、前記第1液体槽に収容されている前記液体を前記第1液体槽の外部へ放出するノズルと、前記ノズルに対向して配置される第1電極と、前記第1電極と対となり、前記ノズルから放出した前記液体に電圧を印加することで前記液体を霧化させる第2電極と、前記第1液体槽へ前記液体を送液する送液部と、前記第1液体槽と繋がり前記液体が収容される収容部、及び、前記収容部に収容されている前記液体を外気に接触させるための開口を有する圧力調整部と、前記収容部に収容されている前記液体の水位を検出する水位センサと、前記水位センサによって検出された水位に基づいて、前記送液部に送液させる液量を制御する制御部と、を備える。
【0008】
また、本発明の一態様に係る静電霧化装置は、液体を収容する第1液体槽と、前記第1液体槽と繋がり、前記第1液体槽に収容されている前記液体を前記第1液体槽の外部へ放出するノズルと、前記ノズルに対向して配置される第1電極と、前記第1電極と対となり、前記ノズルから放出した前記液体に電圧を印加することで前記液体を霧化させる第2電極と、前記第1液体槽へ前記液体を送液する送液部と、を備え、前記第1液体槽は、前記第1液体槽の側壁の少なくとも一部を構成し、前記第1液体槽に所定液量以上の前記液体が前記送液部によって送液された場合に、前記第1液体槽に収容されている前記液体を前記第1液体槽の外部へ放出する高さを有する仕切り部を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、適切な液量の液体をノズルへ送液できる静電霧化装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A図1Aは、実施の形態1に係る静電霧化装置の構成を示す斜視図である。
図1B図1Bは、実施の形態1に係る静電霧化装置の構成を示す断面図である。
図2A図2Aは、電流値に対するノズルへの送液量の一例を模式的に示すグラフである。
図2B図2Bは、ノズルから排出された液体の状態を模式的に示すノズルの断面図である。
図3図3は、実施の形態1に係る静電霧化装置の動作手順を示すフローチャートである。
図4図4は、電流量に対するノズルへの送液量の別の一例を模式的に示すグラフである。
図5図5は、実施の形態1の変形例1に係る静電霧化装置の構成を示す断面図である。
図6図6は、実施の形態1の変形例2に係る静電霧化装置の構成を示す断面図である。
図7図7は、実施の形態2に係る静電霧化装置の構成を示す断面図である。
図8図8は、実施の形態2に係る静電霧化装置の動作手順を示すフローチャートである。
図9図9は、水位に対するノズルへの送液量の一例を模式的に示すグラフである。
図10図10は、実施の形態3に係る静電霧化装置の構成を示す断面図である。
図11図11は、実施の形態3の変形例1に係る静電霧化装置の構成を示す断面図である。
図12図12は、実施の形態3の変形例2に係る静電霧化装置の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、本発明の実施の形態に係る静電霧化装置について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0012】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺等は必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する場合がある。
【0013】
また、本明細書において、殺菌とは、例えば、黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌等の菌類、Escherichia coli.(大腸菌)、Pseudomonas sp.(緑膿菌)、Klebsiella sp.(肺炎桿菌)等の細菌、Cladosporium. sp.(黒カビ)、Aspergillus(黒コウジカビ)等のカビ類を含む真菌類、及び/又は、ノロウィルス等のウィルスを分解して菌等の全体数を減らすことを意味し、除菌又は滅菌する意味も含む。なお、上記の殺菌の対象とする菌類、細菌類、真菌、ウィルス等は一例であり、限定されるものではない。
【0014】
(実施の形態1)
[構成]
<概要>
まず、図1A図4を参照して、実施の形態1に係る静電霧化装置の構成の概要について説明する。
【0015】
図1Aは、実施の形態1に係る静電霧化装置100の構成を示す斜視図である。図1Bは、実施の形態1に係る静電霧化装置100の構成を示す断面図である。
【0016】
図1A及び図1Bに示すように、実施の形態1に係る静電霧化装置100は、第1液体槽10と、第2液体槽300と、噴出板20と、第1電極30と、第2電極50と、電圧印加部(第1電圧印加部)40と、電流計41と、送液部210と、制御部70と、を備える。噴出板20は、電極支持板21と、複数のノズル26とを有する。
【0017】
なお、図1A及び図1Bでは、制御部70を機能的なブロックとして表している。制御部70は、例えば、マイコン(マイクロコントローラ)等で実現され、静電霧化装置100の図示しない外殻筐体の内部に配置されている。制御部70は、例えば、第1液体槽10の外側に取り付けられていてもよい。
【0018】
静電霧化装置100は、液体200を霧化してミストMを噴出する噴霧装置である。具体的には、静電霧化装置100は、液体200に高電圧を印加して静電気力を発生させ、発生させた静電気力によって液体200を微細化し霧化することで殺菌効果又は除菌効果を有するミストMを発生させる装置である。静電霧化装置100は、例えば、殺菌装置又は除菌装置等に利用される。
【0019】
静電霧化装置100は、送液部210により第2液体槽300に収容されている液体200を第1液体槽10へ送液することで、液体200を複数のノズル26の各々の先端へ導き、先端に設けられた開口27から液体200を霧状にしたミストMを噴出する。具体的には、電圧印加部40は、第1電極30と第2電極50との間に高電圧を印加することで、複数のノズル26の開口27から、霧状の液体200(つまり、ミストM)を噴出する。ここで、高電圧とは、例えば、グランド電位(0V)を基準とした場合に、5kV程度であるが、特に限定されない。なお、第1電極30の電圧は、グランド電位に対して、正であってもよいし、負であってもよい。
【0020】
ノズル26の内部には、第1液体槽10内の液体200を開口27へ導く流路が形成されており、当該流路を通って開口27から出た液体200は、電界によって形状が変化し、テーラーコーンを形成する。テーラーコーンの先端で液体200が微細化されることで、ミストMが生成される。
【0021】
なお、図1Aには、ノズル26を4つ図示しているが、噴出板20に設けられるノズル26の数は、特に限定されず、3以下であってもよいし、5以上であってもよい。
【0022】
複数のノズル26の各々の先端で生成されたミストMは、第1電極30に向けて放出される。ミストMを第1電極30の前方に放出させるために、第1電極30の平板部31には、ノズル26の正面に対応する位置に、貫通孔32が設けられている。これにより、ミストMは、貫通孔32を介して第1電極30の前方に放出される。なお、「前方」とは、ミストMが放出される方向であって、第1電極30を基準としてノズル26とは反対側の方向である。
【0023】
ミストMは、例えば、ナノメートルオーダ又はマイクロメートルオーダの径の微細な液体粒子の集合である。例えば、ミストMを構成する液体粒子の径は、10nm以上1μm以下である。
【0024】
以下では、静電霧化装置100が備える各構成要素の詳細について説明する。
【0025】
<第1液体槽>
第1液体槽10は、液体200を収容するための容器である。液体200は、例えば、水であるが、電解質を含む水溶液でもよい。ここで、電解質は、例えば、塩素イオン(Cl)であり、電解質を含む水溶液は、塩素イオンを含む水である。例えば、液体200は、塩化ナトリウム(NaCl)が水に溶かされることで、塩素イオンを電解質として含む水でもよい。
【0026】
第1液体槽10は、例えば、ステンレス等の金属材料を用いて形成されているが、樹脂材料を用いて形成されていてもよい。また、第2液体槽300は、耐酸性若しくは耐アルカリ性又はこれらの両方の性質を有する材料を用いて形成されていてもよい。
【0027】
第1液体槽10の形状は、例えば、上面が開放された円柱状であるが、これに限らない。第1液体槽10の形状は、立方体又は直方体状でもよく、扁平なトレイ状でもよい。第1液体槽10の開放された上面は、噴出板20によって覆われている。
【0028】
<第2液体槽>
第2液体槽300は、第1液体槽10へ送液部210によって送液される液体200を収容するための容器である。第1液体槽10と第2液体槽300とは、配管等を介して液体200が移動可能に繋がれている。第2液体槽300は、例えばステンレス等の金属材料を用いて形成されているが、樹脂材料を用いて形成されていてもよい。また、第1液体槽10は、耐酸性若しくは耐アルカリ性又はこれらの両方の性質を有する材料を用いて形成されていてもよい。
【0029】
第2液体槽300の形状は、例えば、上面を開放可能な円柱状であるが、これに限らない。第2液体槽300の形状は、立方体又は直方体状でもよく、扁平なトレイ状でもよい。
【0030】
<噴出板>
噴出板20は、液体200を噴出させるための複数の開口27を有する。具体的には、噴出板20は、平板状の電極支持板21と、複数のノズル26とを備える。複数の開口27は、ノズル26の各々の先端に設けられている。
【0031】
電極支持板21は、複数のノズル26を支持する板状の部材である。電極支持板21は、例えば、樹脂材料を用いて形成されているが、金属材料を用いて形成されていてもよい。また、電極支持板21は、耐酸性若しくは耐アルカリ性又はこれらの両方の性質を有する材料を用いて形成されていてもよい。
【0032】
電極支持板21には、複数のノズル26が圧入されることで固定されている。例えば、電極支持板21には、複数の開口27を設けるべき位置にそれぞれ貫通孔が設けられ、当該貫通孔にノズル26が挿入されて固定されている。電極支持板21は、板厚が均一な平板であるが、これに限らず、湾曲板であってもよい。
【0033】
電極支持板21は、第1液体槽10に固定されている。なお、電極支持板21は、第1液体槽10と同一の材料を用いて、第1液体槽10と一体に形成されていてもよい。
【0034】
複数のノズル26は、それぞれが第1液体槽10と繋がり、第1液体槽10に収容されている液体200を第1液体槽10の外部へ放出するノズルである。具体的には、複数のノズル26は、電極支持板21に支持されており、且つ、第1液体槽10に一部が収容されており、第1液体槽10内の液体200を第1液体槽10の外部へ放出する。複数のノズル26の各々は、電極支持板21から第1電極30に向かって突出している。また、複数のノズル26の各々は、先端に開口27を有する。また、複数のノズル26の各々は、後端(つまり、第1液体槽10側)に開口を有し、かつ、当該開口から開口27に至る流路を有する。
【0035】
また、複数のノズル26は、互いに同じ構成を有する。ノズル26の形状は、内径及び外径が均一な円筒状である。内径は、流路の径であり、例えば0.3mmであるが、これに限らない。また、外径は、例えば0.5mmであるが、これに限らない。例えば、外径は、0.5mm以上1.5mm以下の範囲でもよい。また、ノズル26内に形成される流路の形状は、流路面積が均一の円柱状である。
【0036】
なお、ノズル26の内径及び外径の少なくとも一方は、後端から先端に向かって漸次小さくなってもよい。例えば、後端側の開口より先端側の開口27が小さくてもよく、これら開口を繋ぐ流路の形状は、円錐台状であってもよい。また、複数のノズル26の形状は、互いに異なってもよい。例えば、複数のノズル26の各々は、互いに内径が異なってもよい。
【0037】
ノズル26の後端は、第1液体槽10に収容されている液体200に接触する位置に位置している。具体的には、ノズル26の後端は、第1液体槽10の内部に位置している。これにより、液体200は、ノズル26の後端側の開口からノズル26内の流路を通って先端側の開口27まで導かれる。
【0038】
ノズル26は、電極支持板21の主面(つまり、上面)に対して垂直に立設されている。主面は、電極支持板21の第1電極30に対向する面であり、液体200とは反対側の面である。ノズル26は、外径に対する高さの比(以下、アスペクト比と記載する)が4以上であるとよい。ここで、ノズル26の高さは、ノズル26の先端から電極支持板21の主面までの距離で表される。当該高さは、例えば2mm以上である。ノズル26のアスペクト比が大きい程、ノズル26の先端に電界が集中しやすくなる。このため、ノズル26のアスペクト比は、例えば、6以上でもよい。
【0039】
ノズル26の材料は、特に限定されないが、例えば、導電性を有するステンレス等の金属材料を用いて形成されていてもよい。また、ノズル26は、耐酸性若しくは耐アルカリ性又はこれらの両方の性質を有する材料を用いて形成されていてもよい。また、ノズル26は、絶縁性を有する樹脂等の材料によって形成されていてもよい。
【0040】
<第1電極>
第1電極30は、第1液体槽10の外部であって、複数の開口27に対して複数の貫通孔32が向かい合って配置されている対向電極である。具体的には、第1電極30は、第1液体槽10の外部でノズル26に対向して配置されている。第1電極30は、第2電極50との間に電圧が印加されることで、ノズル26の先端から液体200を放出させて霧化する。第1電極30は、例えば、噴出板20の電極支持板21と平行になるように配置されている。具体的には、第1電極30の後面は、電極支持板21の主面と平行である。
【0041】
第1電極30は、導電性を有し、例えば、ステンレス等の金属材料を用いて形成されている。第1電極30は、耐酸性若しくは耐アルカリ性又はこれらの両方の性質を有する材料を用いて形成されていてもよい。
【0042】
第1電極30は、平板部31と、複数の貫通孔32とを有する。平板部31は、導電性を有し、電圧印加部40と電気的に接続されている。平板部31は、板厚が略均一である。
【0043】
複数の貫通孔32は、いずれも、平板部31を板厚方向(すなわち、前後方向)に貫通している。また、複数の貫通孔32は、いずれも、複数の開口27から噴出される霧化した液体200、すなわち、ミストMを通過させるために設けられている。複数の貫通孔32の各々の形状は、扁平な円柱状である。図1Aには、複数の貫通孔32は、互いに同じ大きさ及び同じ形状を有するように図示しているが、大きさ及び形状の少なくとも一方が異なっていてもよく、限定されない。また、貫通孔32の開口の形状は、円形でなくてもよく、正方形、長方形、又は、楕円形等でもよい。
【0044】
複数の貫通孔32は、例えば、複数のノズル26と同じ数だけ平板部31に形成されている。貫通孔32の開口径は、特に限定されないが、例えば、1mm以上2.25mm以下の範囲である。また、例えば、貫通孔32の開口径は、ノズル26の外径の5倍以上10倍以下となるように形成されていてもよい。ミストMは、テーラーコーンの先端から円錐状に広がって放出される。このため、貫通孔32の開口径が大きい程、ミストMを通過させやすくなる。
【0045】
<第2電極>
第2電極50は、第1電極30と対となる電極である。第2電極50は、ノズル26から放出した液体200に電圧を印加することで液体200を霧化させるための電極である。具体的には、第1電極30及び第2電極50は、液体200に電圧を印加することで液体200を霧化させる。言い換えると、液体200は、電圧印加部40により第1電極30及び第2電極50の間に印加された電圧によって、霧化される。第2電極50は、例えば、第1液体槽10内に配置される。
【0046】
第2電極50は、導電性を有し、例えば、ステンレス等の金属材料を用いて形成されている。第2電極50は、耐酸性若しくは耐アルカリ性又はこれらの両方の性質を有する材料を用いて形成されていてもよい。なお、第2電極50は、第1液体槽10内に配置されなくてもよい。第2電極50は、ノズル26から放出される液体200に第1電極30と共に電圧を印加できる位置に配置されていればよい。例えば、第2電極50は、ノズル26の流路に位置してもよい。また、ノズル26が第2電極50として採用されてもよい。この場合、ノズル26は、導電性を有するステンレス等の金属材料を用いて形成される。
【0047】
<電圧印加部>
電圧印加部40は、液体200と第1電極30との間に所定の電圧を印加する。具体的には、電圧印加部40は、第1電極30と第2電極50とに接続されており、第1電極30と第2電極50とに所定の電位差がつくように電位を印加する。例えば、第2電極50が接地されており、液体200にグランド電位を与える。電圧印加部40は、第1電極30に電位を与えることで、第1電極30と液体200との間に所定の電圧を印加する。なお、第1電極30がグランド電位となっていてもよい。
【0048】
電圧印加部40が印加する所定の電圧は、例えば、3.5kV以上10kV以下の直流電圧である。或いは、所定の電圧は、4.5kV以上8.5kV以下であってもよい。なお、所定の電圧は、パルス電圧、脈流電圧、又は、交流電圧でもよい。
【0049】
電圧印加部40は、具体的には、コンバータ等を含む電源回路で実現される。例えば、電圧印加部40は、商用電源等の外部電源から受けた電力に基づいて所定の電圧を生成して、生成した電圧を第1電極30と第2電極の間に印加することで、液体200に電圧を印加する。
【0050】
<電流計>
電流計41は、第1電極30と液体200との間に流れる電流量(電流値)を検出する電流量検出器である。具体的には、電流計41は、第1電極30と第2電極50との間に流れる電流量を検出する。電流計41は、例えば、第1電極30と電圧印加部40との間に、それぞれと電気的に接続されるように配置される。
【0051】
なお、電流計41は、第1電極30と電圧印加部40との間ではなく、第2電極50と電圧印加部40との間に配置されてもよい。また、電流計41は、第1電極30と第2電極50との間に流れる電流量を直接検出する必要はなく、例えば、第1電極30と第2電極50との間の電気抵抗から電流量を検出する等、間接的に第1電極30と第2電極50との間に流れる電流量を検出してもよい。
【0052】
<送液部>
送液部210は、第1液体槽10の外部から第1液体槽10へ液体200を送液するための機構である。送液部210は、例えば、第2液体槽300に収容されている液体200を、第1液体槽10へ送液するポンプである。こうすることで、送液部210は、第1液体槽10に収容されている液体200の液量を一定に保ちつつ、第1液体槽10内の液体200をノズル26へ送液させる。
【0053】
なお、送液部210は、第1液体槽10へ液体200を送液できればよく、例えば、電磁弁等を備えてもよい。
【0054】
<制御部>
制御部70は、静電霧化装置100の全体的な動作を制御する制御装置である。具体的には、制御部70は、電圧印加部40及び送液部210の動作を制御する。例えば、制御部70は、電圧印加部40を制御することで、第1電極30と第2電極50との間に電圧を印加するタイミング、及び、電圧の大きさ等を制御する。
【0055】
また、制御部70は、電流計41によって検出された電流量に基づいて、送液部210に送液させる液量を制御する。制御部70は、例えば、電流計41によって検出された電流量に基づいて、送液部210がポンプである場合にはポンプの送液量を制御する。また、制御部70は、例えば、電流計41によって検出された電流量に基づいて、送液部210が電磁弁である場合には電磁弁の開閉の度合いを制御することで、送液部210の送液量を制御する。
【0056】
制御部70は、例えば、マイクロコントローラ等で実現される。具体的には、制御部70は、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサ等で実現される。制御部70は、各動作を実行する専用の電子回路で実現されてもよい。
【0057】
なお、制御部70は、電圧印加部40及び送液部210を制御することができればよく、無線信号を送信することで電圧印加部40及び送液部210を制御してもよいし、電圧印加部40及び送液部210と制御線等により接続されていてもよい。また、制御部70は、電流計41と無線により通信可能に接続されていてもよいし、制御線等により接続されていてもよい。
【0058】
[動作]
続いて、図2A図4を参照して、実施の形態1に係る静電霧化装置100の動作について説明する。
【0059】
図2Aは、電流計41が検出した電流量に対する送液部210によるノズル26への送液量の一例を模式的に示すグラフである。図2Bは、ノズル26から放出された液体200の状態を模式的に示すノズル26の断面図である。なお、図2Aに示す横軸は時間であり、縦軸は電流量又は送液部210が送液する液量を示す。また、図2Aに示すグラフは、送液部210による液体200の送液と、電圧印加部40による第1電極30及び第2電極50の間への電圧の印加とが同時に開始された場合を示している。また、図2Aに示す制御後の送液量とは、電流計41が検出した電流量に基づいて、制御部70が送液部210に送液させる液体200の送液量の目標値を示す。
【0060】
図2Aの(a)に示すように、電流計41によって検出された電流量が電流量基準範囲に満たない場合、図2Bの(a)に示すように、ノズル26から放出される液体200は、きれいなテーラーコーンを形成しない。これは、ノズル26へ送液される液体200の液量が不足しているために生じる現象である。そのため、制御部70は、送液部210を制御して、送液部210に送液量を増加させるように制御する。
【0061】
なお、電流量基準範囲は任意に定められてよく、制御部70が有する不揮発性メモリに予め記憶されていてもよい。
【0062】
また、制御部70は、例えば、電流計41が検出した電流量が増加した場合に、送液部210の送液量を徐々に減らすように制御する。こうすることで、ノズル26への液体200の供給量が急激に不足する、又は、急激に過剰になるといった不具合の発生を抑制することができる。
【0063】
図2Aの(b)に示すように、電流計41によって検出された電流量が電流量基準範囲に位置する場合、図2Bの(b)に示すように、ノズル26から放出される液体200は、きれいなテーラーコーンを形成する。これは、ノズル26へ送液される液体200の液量が適切であることを示す。そのため、制御部70は、送液部210を制御して、送液部210に送液させる液体200の液量を維持させるように制御する。
【0064】
図2Aの(c)に示すように、電流計41によって検出された電流量が電流量基準範囲から繰り返しはみ出すように変化した場合、図2Bの(c)に示すように、ノズル26から放出される液体200は、テーラーコーンをせず、ノズル26からあふれ出すように放出される。これは、ノズル26へ送液される液体200の液量が過剰であることを示す。そのため、制御部70は、送液部210を制御して、送液部210に送液させる液体200の液量を減らすように制御する。
【0065】
このように、電流計41によって検出される電流量から、ノズル26に送液される液体200の液量が適切であるか否かが判定され得る。制御部70は、電流計41によって検出される電流量に基づいて、送液部210に送液させる液体200の液量を制御する。
【0066】
図3は、実施の形態1に係る静電霧化装置100の動作手順を示すフローチャートである。
【0067】
まず、制御部70は、電圧印加部40を制御して、第1電極30及び第2電極50の間に電圧を印加させる(ステップS101)。また、制御部70は、ステップS101において、送液部210に送液を開始させる制御をする。送液部210が送液を開始する際の液体200の液量は、任意に定められてよい。
【0068】
次に、例えば、所定時間が経過した後で、制御部70は、電流計41によって検出された電流量が、電流量基準範囲より低いか否かを判定する(ステップS102)。
【0069】
制御部70は、電流計41によって検出された電流量が、電流量基準範囲より低いと判定した場合(ステップS102でYes)、送液部210の送液量を増やすように、送液部210を制御し(ステップS103)、ステップS102に処理を戻す。
【0070】
一方、制御部70は、電流計41によって検出された電流量が、電流量基準範囲より低いと判定しなかった場合(ステップS102でNo)、所定時間内に複数回電流量が増減したか否かを判定する(ステップS104)。つまり、制御部70は、ステップS104において、図2Aの(c)に示すような電流量の増減が電流計41によって検出されたか否かを判定する。なお、所定時間は、任意に定められてよい。また、制御部70が電流計41によって検出された電流量が増加又は減少したと判定する電流量の変化量は、任意に定められてよい。
【0071】
制御部70は、所定時間内に複数回電流量が増減したと判定した場合(ステップS104でYes)、送液部210の送液量を減らすように制御し(ステップS105)、処理をステップS102に戻す。
【0072】
一方、制御部70は、所定時間内に複数回電流量が増減したと判定しなかった場合(ステップS104でNo)、送液部210の送液量を変化させずに処理をステップS102に戻す。
【0073】
なお、制御部70が実行する送液部210の送液量は、図2Aに示すように徐々に変化させる必要はなく、急激に変化させてもよい。
【0074】
図4は、電流計41が検出した電流量に対する送液部210によるノズル26へ送液する液量の別の一例を模式的に示すグラフである。
【0075】
なお、図4に示す横軸は時間であり、縦軸は電流量又は送液部210が送液する液量を示す。また、図4に示すグラフは、送液部210による液体200の送液と、電圧印加部40による第1電極30及び第2電極50の間への電圧の印加とが同時に開始された場合を示している。また、図4に示す制御後の送液量とは、電流計41が検出した電流量に基づいて、制御部70が送液部210に送液させる液体210の送液量の目標値を示す。
【0076】
図4に示すように、電流計41が検出した電流量に基づいて制御部70が実行する送液部210に送液させる液量を急激に変化させてもまた、ノズル26への液体200の送液量を適切に制御できる。
【0077】
なお、制御部70は、時間を測定するためにRTC(Real Time Clock)等の計時部を備えてもよい。
【0078】
また、制御部70が例えば、図3のステップS102における判定に用いる電流量の基準とする値は、上述した電流量基準範囲のように幅が設けられてもよいし、例えば、閾値となる1つの値でもよい。
【0079】
[変形例1]
図5は、実施の形態1の変形例1に係る静電霧化装置100aの構成を示す断面図である。
【0080】
実施の形態1の変形例1に係る静電霧化装置100aは、実施の形態1に係る静電霧化装置100の構成に、さらに、圧力調整部400を備える。
【0081】
圧力調整部400は、第1液体槽10内の内圧の変動を抑制する。具体的には、圧力調整部400は、第1液体槽10に収容されている液体200を外気に接触させることで、第1液体槽10内の内圧の変動を抑制する。第1液体槽10に収容されている液体200の一部を外気に接触させることで、送液部210によって第1液体槽10へ液体200を送液した場合においても、外気圧によって第1液体槽10内の内圧を安定させることができる。図5には、圧力調整部400として、第1液体槽10に収容されている液体200を外気に接触させるための開口405と接続している流路が形成された管を示している。開口405は、例えば、ノズル26の開口27よりも鉛直上方に位置する。
【0082】
圧力調整部400は、内部に液体200が通過可能な流路が形成されており、噴出板20aが有する電極支持板21aに形成された貫通孔に配置されている。圧力調整部400に形成された開口405を介して、第1液体槽10に収容されている液体200は外気と接触する。こうすることで、送液部210によって過剰に液体200が送液されること、又は、送液部210によって送液される液体200が不足していること、により、第1液体槽10内の内圧が変化することが抑制され得る。圧力調整部400に形成されている流路の内径は、例えば、ノズル26の内径よりも大きい。
【0083】
なお、静電霧化装置100aが備える圧力調整部400(具体的には、図5に示す第1液体槽10の内外を、液体200が移動可能に繋ぐ管)の数は、複数でもよく、特に限定されない。
【0084】
[変形例2]
図6は、実施の形態1の変形例2に係る静電霧化装置100bの構成を示す断面図である。
【0085】
実施の形態1の変形例2に係る静電霧化装置100bは、実施の形態1の変形例1に係る静電霧化装置100aの構成とは異なる圧力調整部400aを備える。
【0086】
圧力調整部400aは、圧力調整部400と同様に、第1液体槽10内の内圧の変動を抑制する。具体的には、圧力調整部400aは、第1液体槽10に収容されている液体200を外気に接触させることで、第1液体槽10内の内圧の変動を抑制する。図6には、圧力調整部400aとして、第1液体槽10に収容されている液体200を外気に接触させるための多孔質体を示している。圧力調整部400aは、内部に液体200を通過させず、且つ、気体を通過させる空隙が形成されており、噴出板20bが有する電極支持板21bに形成された貫通孔に配置されている。圧力調整部400aに形成された空隙を介して、第1液体槽10に収容されている液体200は、第1液体槽10から漏れ出ることなく外気と接触する。こうすることで、送液部210によって過剰に液体200が送液されること、又は、送液部210によって送液される液体200が不足していること、により、第1液体槽10内の内圧が変化することが抑制され得る。
【0087】
なお、圧力調整部400aは、内部に液体200を通過させず、且つ、気体を通過させる構造を有していればよく、例えば、セラミック、樹脂材料等により形成される。
【0088】
[効果等]
以上のように、実施の形態1に係る静電霧化装置100は、静電霧化装置100は、液体200を収容する第1液体槽10と、第1液体槽10と繋がり、第1液体槽10に収容されている液体200を第1液体槽10の外部へ放出するノズル26と、ノズル26に対向して配置される第1電極30と、第1電極30と対となり、ノズル26から放出した液体200に電圧を印加することで液体200を霧化させる第2電極50と、第1液体槽10へ液体200を送液する送液部210と、第1電極30と第2電極50との間に流れる電流量を検出する電流計41と、電流計41によって検出された電流量に基づいて、送液部210に送液させる液量を制御する制御部70と、を備える。
【0089】
このような構成によれば、制御部70は、電流計41が検出した電流量から、送液部210に送液させる適切な液量を判定することができる。そのため、このような構成によれば、静電霧化装置100は、適切な液量の液体200をノズル26へ送液できる。また、送液部210を第1液体槽10の内部ではなく外部に設けることで、第1液体槽10の内部の液体200の液量が変わることを抑制できる。つまり、送液部210を、第1液体槽10の内部ではなく外部に設けることで、第1液体槽10内の液体200の液量が変化することによる第1液体槽10内の内圧が変わることを抑制できる。これにより、ノズル26に供給される液体200の液量は、安定化されやすくなる。
【0090】
例えば、静電霧化装置100aは、静電霧化装置100の構成に加えて、さらに、第1液体槽10に収容されている液体200を外気に接触させるための圧力調整部400を備える。
【0091】
このような構成によれば、圧力調整部400によって、送液部210によって過剰に液体200が送液されること、又は、送液部210によって送液される液体200が不足していること、により、第1液体槽10内の内圧が変化することが抑制され得る。そのため、ノズル26に送液される液量は、安定化されやすくなる。これにより、静電霧化装置100a(又は、静電霧化装置100b)は、より適切な液量の液体200をノズル26へ送液できる。また、送液部210により第1液体槽10へ液体200を送液してミストMを発生させている際に、送液部210による送液を停止しても、静電霧化装置100は、第1電極30及び第2電極50による電界力によってノズル26内の液体200を外部に出させて、ミストMを発生させ続ける。しかしながら、静電霧化装置100がこのような動作をした場合、第1液体槽10の内部は減圧状態となり、第1液体槽10内の液体200は、ノズル26へ送液されない。そのため、静電霧化装置100は、送液部210による送液を停止した場合、すぐにミストMを安定して発生させることができなくなる。そこで、例えば、静電霧化装置100aのように、圧力調整部400を設けることで、送液部210による送液を停止しても、第1液体槽10の内部が減圧状態となることを抑制できるため、静電霧化装置100a又は静電霧化装置100bによれば、より安定してミストMを発生させ続けることができる。
【0092】
また、例えば、静電霧化装置100は、さらに、液体200を収容する第2液体槽300を備える。この場合、送液部210は、第2液体槽300に収容されている液体200を第1液体槽10へ送液する。
【0093】
これにより、例えば、水道等の液体源が無い場所においても、静電霧化装置100は、利用され得る。そのため、このような構成によれば、静電霧化装置100の利便性が、向上され得る。
【0094】
(実施の形態2)
続いて、図7図9を参照して、実施の形態2に係る電解水生成装置について説明する。
【0095】
なお、実施の形態2に係る静電霧化装置の説明においては、実施の形態1に係る静電霧化装置100と実質的に同一の構成に関しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化される場合がある。
【0096】
[構成]
図7を参照して、実施の形態2に係る静電霧化装置の構成の概要について説明する。
【0097】
図7は、実施の形態2に係る静電霧化装置101の構成を示す断面図である。
【0098】
図7に示すように、実施の形態2に係る静電霧化装置101は、第1液体槽11と、第2液体槽300と、噴出板20と、第1電極30と、第2電極50と、電圧印加部40と、送液部210と、制御部71と、圧力調整部401と、水位センサ410と、を備える。噴出板20は、電極支持板21と、複数のノズル26とを有する。
【0099】
なお、図7では、制御部71を機能的なブロックとして表している。制御部71は、例えばマイコン(マイクロコントローラ)等で実現され、静電霧化装置101の図示しない外殻筐体の内部に配置されている。制御部71は、例えば、第1液体槽11の外側に取り付けられていてもよい。
【0100】
静電霧化装置101は、実施の形態1に係る静電霧化装置100と同様に、液体200を霧化して噴出する噴霧装置である。
【0101】
以下では、静電霧化装置101が備え、実施の形態1に係る静電霧化装置100とは異なる各構成要素の詳細について説明する。
【0102】
<第1液体槽>
第1液体槽11は、第1液体槽10と同様に、液体200を収容するための容器である。第1液体槽11は、例えば、ステンレス等の金属材料を用いて形成されているが、樹脂材料を用いて形成されていてもよい。また、第1液体槽11は、耐酸性若しくは耐アルカリ性又はこれらの両方の性質を有する材料を用いて形成されていてもよい。
【0103】
第1液体槽11の形状は、例えば、上面が開放された円柱状であるが、これに限らない。第1液体槽10の形状は、立方体又は直方体状でもよく、扁平なトレイ状でもよい。第1液体槽11の開放された上面は、噴出板20によって一部が覆われている。
【0104】
また、第1液体槽11は、第1液体槽10とは異なり、圧力調整部401と繋がるように形成されている。
【0105】
<圧力調整部>
圧力調整部401は、第1液体槽10内の内圧の変動を抑制する。具体的には、圧力調整部401は、第1液体槽11と繋がり液体200を収容するための収容部402、及び、収容部402に収容されている液体200を外気に接触させるための開口403を有する。より具体的には、圧力調整部401は、第1液体槽11に収容されている液体200の一部を収容部402に収容し、収容部402に収容した液体200を外気に接触させることで、第1液体槽11内の内圧の変動を抑制する。収容部402に収容されている液体200の一部を外気に接触させることで、送液部210によって第1液体槽11へ液体200を送液した場合においても、外気圧によって第1液体槽11内の内圧を安定させることができる。
【0106】
収容部402は、第1液体槽11の内部空間と繋がる空間である。収容部402には、第1液体槽11に収容されている液体200の一部が収容される。収容部402は、例えば、第1液体槽11の鉛直上方側に配置されている。
【0107】
開口403は、収容部402の内外を繋ぐ貫通孔である。具体的には、開口403は、収容部402と外部とを気体が移動可能に繋ぐ貫通孔である。開口403によって、収容部402に収容されている液体200は、外気と接触できる。開口403は、例えば、ノズル26の開口27よりも鉛直上側に形成される。
【0108】
また、収容部402は、例えば、ノズル26に形成されている流路28の延在方向に直交する断面の断面積S2よりも、鉛直方向から見た場合に大きい収容面積S1を有するとよい。こうすることで、送液部210によって第1液体槽11に過剰に液体200が送液された場合においても、ノズル26の開口27から液体200が放出されるよりも液体200が収容部402へ送液されやすくなる。
【0109】
<水位センサ>
水位センサ410は、収容部402に収容されている液体200の水位を検出するセンサである。
【0110】
水位センサ410は、収容部402に収容されている液体200の水位を検出できればよく、例えば、光を用いた光学式のセンサでもよいし、超音波を用いたセンサでもよいし、フロート式のセンサでもよく、限定されない。
【0111】
<制御部>
制御部71は、静電霧化装置101の全体的な動作を制御する制御装置である。具体的には、制御部71は、電圧印加部40及び送液部210の動作を制御する。例えば、制御部71は、電圧印加部40を制御することで、第1電極30と第2電極50との間に電圧を印加するタイミング、及び、電圧の大きさ等を制御する。
【0112】
また、制御部71は、水位センサ410によって検出された収容部402に収容されている液体200の水位に基づいて、送液部210に送液させる液量を制御する。
【0113】
制御部71は、例えば、マイクロコントローラ等で実現される。具体的には、制御部71は、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサ等で実現される。制御部71は、各動作を実行する専用の電子回路で実現されてもよい。
【0114】
なお、制御部71は、電圧印加部40及び送液部210を制御することができればよく、無線信号を送信することで電圧印加部40及び送液部210を制御してもよいし、電圧印加部40及び送液部210と制御線等により接続されていてもよい。また、制御部71は、水位センサ410と無線により通信可能に接続されていてもよいし、制御線等により接続されていてもよい。
【0115】
[動作]
続いて、図8及び図9を参照して、実施の形態2に係る静電霧化装置101の動作について説明する。
【0116】
図8は、実施の形態2に係る静電霧化装置101の動作手順を示すフローチャートである。図9は、水位に対するノズル26への送液量の一例を模式的に示すグラフである。なお、図9に示す横軸は時間であり、縦軸は水位又は送液部210が送液する液量を示す。また、図9に示すグラフは、送液部210による液体200の送液と、電圧印加部40による第1電極30及び第2電極50の間への電圧の印加とが同時に開始された場合を示している。また、図9に示す制御後の送液量とは、水位センサ410が検出した水位に基づいて、制御部71が送液部210に送液させる液体210の送液量の目標値を示す。
【0117】
図8に示すように、まず、制御部71は、電圧印加部40を制御して、第1電極30及び第2電極50の間に電圧を印加させる(ステップS201)。また、制御部71は、ステップS101において、送液部210に送液を開始させる制御をする。送液部210が送液を開始した際に送液する液体200の液量は、任意に定められてよい。
【0118】
次に、例えば、所定時間が経過した後で、制御部71は、水位センサ410によって検出された水位が、水位基準範囲より低いか否かを判定する(ステップS202)。
【0119】
制御部71は、水位センサ410によって検出された水位が、水位基準範囲より低いと判定した場合(ステップS202でYes)、送液部210の送液量を増やすように、送液部210を制御し(ステップS203)、ステップS202に処理を戻す。
【0120】
図9に示すように、水位センサ410によって検出された水位が水位基準範囲より低い場合、ノズル26への液体200の送液量が不足しているため、制御部71は、送液部210を制御して、送液部210に送液量を増加させるように制御する。
【0121】
なお、水位基準範囲は任意に定められてよく、制御部71が有する不揮発性メモリに予め記憶されていてもよい。
【0122】
再び図8を参照し、一方、制御部71は、水位センサ410によって検出された水位が、水位基準範囲より低いと判定しなかった場合(ステップS202でNo)、水位センサ410によって検出された水位が、水位基準範囲より高いか否かを判定する(ステップS204)。
【0123】
制御部71は、水位センサ410によって検出された水位が、水位基準範囲より高いと判定した場合(ステップS204でYes)、送液部210の送液量を減らすように制御し(ステップS205)、処理をステップS202に戻す。
【0124】
図9に示すように、水位センサ410によって検出された水位が水位基準範囲より高い場合、ノズル26への液体200の送液量が過剰となっているため、制御部71は、送液部210を制御して、送液部210に送液量を減らすように制御する。
【0125】
再び図8を参照し、一方、制御部71は、水位センサ410によって検出された水位が、水位基準範囲より高いと判定しなかった場合(ステップS204でNo)、送液部210の送液量を変化させずに処理をステップS202に戻す。
【0126】
図9に示すように、水位センサ410によって検出された水位が水位基準範囲に位置する場合、制御部71は、送液部210を制御して、送液部210に送液させる液体200の液量を維持させるように制御する。
【0127】
以上のように、水位センサ410によって検出される水位から、ノズル26に送液される液体200の液量が適切であるか否かは、判定され得る。制御部71は、水位センサ410によって検出される水位に基づいて、送液部210に送液させる液体200の液量を制御する。
【0128】
なお、制御部71が実行する送液部210に送液させる液量は、図9に示すように急激に変化させる必要はなく、徐々に変化させてもよい。
【0129】
また、制御部71は、時間を測定するためにRTC(Real Time Clock)等の計時部を備えてもよい。
【0130】
また、制御部71が例えば、図8のステップS202における判定に用いる水位の基準とする値は、上述した水位基準範囲のように幅が設けられてもよいし、例えば、閾値となる1つの値でもよい。
【0131】
[効果等]
以上のように、実施の形態2に係る静電霧化装置101は、液体200を収容する第1液体槽11と、第1液体槽11と繋がり、第1液体槽11に収容されている液体200を第1液体槽11の外部へ放出するノズル26と、ノズル26に対向して配置される第1電極30と、第1電極30と対となり、ノズル26から放出した液体200に電圧を印加することで液体200を霧化させる第2電極50と、第1液体槽11へ液体200を送液する送液部210と、第1液体槽11と繋がり液体200が収容される収容部402、及び、収容部402に収容されている液体200を外気に接触させるための開口403を有する圧力調整部401と、収容部402に収容されている液体200の水位を検出する水位センサ410と、水位センサ410によって検出された水位に基づいて、送液部210に送液させる液量を制御する制御部71と、を備える。
【0132】
このような構成によれば、圧力調整部401によって、送液部210によって過剰に液体200が送液されること、又は、送液部210によって送液される液体200が不足していること、により、第1液体槽11内の内圧が変化することが抑制され得る。そのため、ノズル26に送液される液量は、安定化されやすくなる。さらに、制御部71は、水位センサ410が検出した水位から、送液部210に送液させる適切な液量を判定することができる。そのため、このような構成によれば、静電霧化装置101は、ノズル26に送液される液量を安定にすることができ、且つ、適切な液量の液体200をノズル26へ送液できる。
【0133】
例えば、静電霧化装置101は、静電霧化装置100と同様に、さらに、液体200を収容する第2液体槽300を備える。この場合、送液部210は、第2液体槽300に収容されている液体200を第1液体槽11へ送液する。
【0134】
これにより、例えば、水道等の液体源が無い場所においても、静電霧化装置101は、利用され得る。そのため、このような構成によれば、静電霧化装置101の利便性が、向上され得る。
【0135】
(実施の形態3)
続いて、図10を参照して、実施の形態3に係る静電霧化装置について説明する。
【0136】
なお、実施の形態3に係る静電霧化装置の説明においては、実施の形態1に係る静電霧化装置100と実質的に同一の構成に関しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化される場合がある。
【0137】
[構成]
図10を参照して、実施の形態3に係る静電霧化装置102の構成の概要について説明する。
【0138】
図10は、実施の形態3に係る静電霧化装置102の構成を示す断面図である。
【0139】
実施の形態3に係る静電霧化装置102は、第1液体槽12と、第2液体槽301と、噴出板20と、第1電極30と、第2電極50と、電圧印加部40と、送液部210と、制御部72と、を備える。噴出板20は、電極支持板21と、複数のノズル26とを有する。
【0140】
なお、図10では、制御部72を機能的なブロックとして表している。制御部72は、例えばマイコン(マイクロコントローラ)等で実現され、静電霧化装置102の図示しない外殻筐体の内部に配置されている。制御部72は、例えば、第1液体槽12の外側に取り付けられていてもよい。
【0141】
静電霧化装置102は、実施の形態1に係る静電霧化装置100と同様に、液体200を霧化して噴出する噴霧装置である。
【0142】
以下では、静電霧化装置102が備え、実施の形態1に係る静電霧化装置100とは異なる各構成要素の詳細について説明する。
【0143】
<第1液体槽>
第1液体槽12は、第1液体槽10と同様に、液体200を収容するための容器である。第1液体槽12は、例えば、ステンレス等の金属材料を用いて形成されているが、樹脂材料を用いて形成されていてもよい。また、第1液体槽12は、耐酸性若しくは耐アルカリ性又はこれらの両方の性質を有する材料を用いて形成されていてもよい。
【0144】
第1液体槽12の形状は、例えば、上面が開放された円柱状であるが、これに限らない。第1液体槽12の形状は、立方体又は直方体状でもよく、扁平なトレイ状でもよい。第1液体槽12の開放された上面は、一部が噴出板20によって覆われている。
【0145】
また、第1液体槽12は、第1液体槽10とは異なり、第1液体槽12の側壁の少なくとも一部を構成し、第1液体槽12に所定液量以上の液体200が送液部210によって送液された場合に、第1液体槽12に収容されている液体200を第1液体槽12の外部へ放出する高さを有する仕切り部310を備える。具体的には、第1液体槽12は、第1液体槽12に所定液量以上の液体200が送液部210によって送液された場合に、第1液体槽12に収容されている液体200を第2液体槽301へ放出する高さを有する仕切り部310を備える。より具体的には、仕切り部310は、容器の内部を第1液体槽12と第2液体槽301とに上方に空間を設けて仕切る壁である。仕切り部310の上部311は、例えば、ノズル26に形成された開口27よりも上方に位置する。
【0146】
仕切り部310は、第1液体槽12の底部に立設されている壁であり、例えば、板体である。第1液体槽12に収容されている液体200は、所定液量以上となった場合に、仕切り部310の上部311を超えて第2液体槽301へ放出される。所定液量は、第1液体槽12が収容できる液量に基づいて定められる液量である。
【0147】
第1液体槽12の上方には、第1液体槽12及び第2液体槽301と繋がり液体200が収容される収容部313が形成されている。また、第1液体槽12及び第2液体槽301の少なくとも一方の上方には、収容部313に収容されている液体200を外気に接触させるための開口312が形成されている。図10には、第2液体槽301の上方に開口312が形成されている場合を例示している。こうすることで、第1液体槽12内の内圧の変動を抑制することができる。
【0148】
収容部313は、第1液体槽12及び第2液体槽301の内部空間と繋がる空間である。収容部313には、第1液体槽12に収容されている液体200の一部が収容される。収容部313は、例えば、第1液体槽12の鉛直上方側に配置されている。
【0149】
<第2液体槽>
第2液体槽301は、第1液体槽12へ送液部210によって送液される液体200を収容するための容器である。第1液体槽10と第2液体槽301とは、配管等を介して液体200が移動可能に繋がれている。第2液体槽301は、例えばステンレス等の金属材料を用いて形成されているが、樹脂材料を用いて形成されていてもよい。また、第2液体槽301は、耐酸性若しくは耐アルカリ性又はこれらの両方の性質を有する材料を用いて形成されていてもよい。
【0150】
また、第2液体槽301は、仕切り部310を少なくとも一部の側壁として第1液体槽12と共有している。つまり、仕切り部310は、連続して形成されている第1液体槽12及び第2液体槽301の内部空間を、仕切り部310の上部311を超えて液体200が移動可能に繋がるように形成されている。
【0151】
<制御部>
制御部72は、静電霧化装置102の全体的な動作を制御する制御装置である。具体的には、制御部72は、電圧印加部40及び送液部210の動作を制御する。例えば、制御部72は、電圧印加部40を制御することで、第1電極30と第2電極50との間に電圧を印加するタイミング、及び、電圧の大きさ等を制御する。
【0152】
制御部72は、例えば、マイクロコントローラ等で実現される。具体的には、制御部72は、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサ等で実現される。制御部72は、各動作を実行する専用の電子回路で実現されてもよい。
【0153】
なお、制御部72は、電圧印加部40及び送液部210を制御することができればよく、無線信号を送信することで電圧印加部40及び送液部210を制御してもよいし、電圧印加部40及び送液部210と制御線等により接続されていてもよい。
【0154】
<効果等>
以上のように、実施の形態3に係る静電霧化装置102は、液体200を収容する第1液体槽12と、第1液体槽12と繋がり、第1液体槽12に収容されている液体200を第1液体槽12の外部へ放出するノズル26と、ノズル26に対向して配置される第1電極30と、第1電極30と対となり、ノズル26から放出した液体200に電圧を印加することで液体200を霧化させる第2電極50と、第1液体槽12へ液体200を送液する送液部210と、を備える。第1液体槽12は、第1液体槽12の側壁の少なくとも一部を構成し、第1液体槽12に所定液量以上の液体200が送液部210によって送液された場合に、第1液体槽12に収容されている液体200を第1液体槽12の外部へ放出する高さを有する仕切り部310を備える。
【0155】
このような構成によれば、送液部210によって過剰に液体200が送液された場合に、液体200は、仕切り部310の上部311を超えて第1液体槽12の外部に放出される。そのため、第1液体槽12内の内圧が変化することが抑制され得る。これにより、静電霧化装置102は、適切な液量の液体200をノズル26へ送液できる。
【0156】
例えば、静電霧化装置102は、さらに、液体200を収容し、且つ、仕切り部310を少なくとも一部の側壁として第1液体槽12と共有する第2液体槽301を備える。この場合、送液部210は、第2液体槽301に収容されている液体200を第1液体槽12へ送液する。また、仕切り部310は、第1液体槽12に所定液量以上の液体200が送液部210によって送液された場合に、第1液体槽12に収容されている液体200を第2液体槽301へ放出する高さを有する。
【0157】
これにより、例えば、水道等の液体源が無い場所においても、静電霧化装置102は、利用され得る。そのため、このような構成によれば、静電霧化装置102の利便性が、向上され得る。また、第1液体槽12から放出された液体200は、廃棄せずに利用することができる。そのため、静電霧化装置102のユーザが第2液体槽301に液体200を供給する手間を減らすことができる。これにより、静電霧化装置102の利便性が、さらに向上され得る。
【0158】
[変形例1]
図11は、実施の形態3の変形例1に係る静電霧化装置102aの構成を示す断面図である。
【0159】
実施の形態3の変形例1に係る静電霧化装置102aは、実施の形態3に係る静電霧化装置102の構成に、さらに、第3電極110及び第4電極120と、電圧印加部(第2電圧印加部)42とを備える。
【0160】
<第3電極及び第4電極>
第3電極110は、第2液体槽301に収容されている液体200を電気分解することで電解水を生成するための電極である。第3電極110は、第2液体槽301内に備わる。
【0161】
第4電極120は、第3電極110と対となる電極である。第4電極120は、第2液体槽301内に備わり、第3電極110との間に電圧が印加されることで液体200を電気分解する電極である。具体的には、第3電極110及び第4電極120は、電圧印加部42に電位を印加されることで、液体200に電圧を印加して液体200を電気分解するための対をなす電極対である。第3電極110及び第4電極120は、一方が陽極となり、他方が負極となる。第3電極110及び第4電極120は、第2液体槽301内の液体200に電圧を印加可能な位置、具体的には、液体200と接触する位置に配置される。
【0162】
液体200が例えば水である場合、液体200が電気分解されることでヒドロキシラジカル等の殺菌効果、又は、除菌効果の高い成分を含む電解水が生成される。生成された電解水を霧化することによって、より殺菌効果、又は、除菌効果の高いミストMが生成され得る。
【0163】
また、例えば、液体200が塩素イオンを含む水である場合、液体200が電気分解されることで次亜塩素酸等の殺菌効果、又は、除菌効果の高い成分を含む電解水が生成される。生成された電解水を霧化することによって、さらに殺菌効果、又は、除菌効果の高いミストMが生成され得る。
【0164】
第3電極110及び第4電極120の材料は、特に限定されるものではないが、例えば、プラチナを主成分とする金属電極である。
【0165】
<電圧印加部>
電圧印加部42は、第3電極110と第4電極120との間に電圧を与えることで、液体200を電気分解する。
【0166】
電圧印加部42が印加する所定の電圧は、例えば、5.0Vの直流電圧である。なお、所定の電圧は、パルス電圧、又は、脈流電圧でもよい。
【0167】
電圧印加部42は、具体的には、コンバータ等を含む電源回路で実現される。例えば、電圧印加部42は、商用電源等の外部電源から受けた電力に基づいて所定の電圧を生成して、第3電極110と第4電極120との間に印加する。
【0168】
<制御部>
制御部73は、静電霧化装置102aの全体的な動作を制御する制御装置である。制御部73は、制御部72が実行する動作に加えて、さらに、電圧印加部42の動作を制御する。例えば、制御部73は、電圧印加部42を制御することで、第3電極110と第4電極120との間に電圧を印加するタイミング、及び、電圧の大きさ等を制御する。
【0169】
制御部73は、例えば、マイクロコントローラ等で実現される。具体的には、制御部73は、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサ等で実現される。制御部73は、各動作を実行する専用の電子回路で実現されてもよい。
【0170】
なお、制御部73は、電圧印加部40、電圧印加部42、及び、送液部210を制御することができればよく、無線信号を送信することで電圧印加部40、電圧印加部42、及び、送液部210を制御してもよいし、電圧印加部40、電圧印加部42、及び、送液部210と制御線等により接続されていてもよい。
【0171】
<効果等>
以上のように、実施の形態3の変形例1に係る静電霧化装置102aは、実施の形態3に係る静電霧化装置102の構成に加えて、さらに、第2液体槽301に収容されている液体200を電気分解することで電解水を生成するための第3電極110と、第3電極110と対となる第4電極120とを備える。
【0172】
このような構成によれば、ミストMの殺菌効果又は除菌効果を高めることができる。これにより、静電霧化装置102aは、さらに殺菌効果、又は、除菌効果の高いミストMを生成することができる。また、第3電極110及び第4電極120を第2液体槽301に配置することで、静電霧化装置102aは、第1液体槽12に配置する場合と比較してより確実に液体200を電気分解して生成した電解水を霧化できる。また、第3電極110及び第4電極120を第2液体槽301に配置することで、静電霧化装置102aは、第1液体槽12に配置する場合と比較して、連続して霧化することが可能となる。また、第3電極110及び第4電極120を第2液体槽301に配置することで、静電霧化装置102aは、第1液体槽12に配置する場合と比較して高電圧が印加される第2電極50等から距離を離すことができる。そのため、第3電極110又は第4電極120が第2電極50と接触して故障する等の不具合が抑制されえる。
【0173】
[変形例2]
図12は、実施の形態3の変形例2に係る静電霧化装置102bの構成を示す断面図である。
【0174】
実施の形態3の変形例2に係る静電霧化装置102bは、図11に示す実施の形態3の変形例1に係る静電霧化装置102aの構成において、第3電極110及び第4電極120の一方と、第2電極50とが共通化された1つの電極である第2電極51を備える。図12には、図11に示す第2電極50と第3電極110とを共通化して1つの電極とした場合を例示している。つまり、第2電極51は、第1電極30と対となり液体200を霧化させるための電極であり、且つ、第4電極120と対となり液体200を電気分解するための電極である。
【0175】
このように、実施の形態3の変形例2に係る静電霧化装置102bは、実施の形態3の変形例1に係る静電霧化装置102aの構成において、第3電極110及び第4電極120の一方が、第2電極51となっている。
【0176】
静電霧化装置102bによれば、簡便な構成で、液体200の電気分解することで電解水を生成し、生成した電解水を霧化することができる。
【0177】
(その他の実施の形態)
以上、本発明に係る静電霧化装置について、上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
【0178】
例えば、上記の実施の形態では、電極支持板21が液体200の上面を覆うように設けられ、複数のノズル26が上方に向かって突出する例を示したが、これに限らない。例えば、電極支持板21は、液体200の下面又は側面を覆っていてもよく、複数のノズル26は、下方、側方又は斜め方向に突出していてもよい。本発明に係る静電霧化装置によるミストMの噴霧方向は、上方に限らず、下方、側方又は斜め方向でもよい。
【0179】
また、例えば、噴出板20は、電極支持板21と複数のノズル26とが一体に形成されていてもよい。噴出板20は、例えば金属材料又は樹脂材料を用いた射出成形により一体的に形成されてもよい。
【0180】
また、例えば、第1電極30は、平板状の電極でなくてもよく、例えば、滑らかに湾曲した電極板であってもよい。貫通孔32は、厚み方向に電極板を貫通していてもよく、ノズル26の突出方向に電極板を貫通していてもよい。
【0181】
また、上記実施の形態において、制御部70〜73等の構成要素の全部又は一部は、専用のハードウェアで構成されてもよく、或いは、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)又はプロセッサ等のプログラム実行部が、HDD(Hard Disk Drive)又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0182】
また、制御部70〜73等の構成要素は、1つ又は複数の電子回路で構成されてもよい。1つ又は複数の電子回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0183】
1つ又は複数の電子回路には、例えば、半導体装置、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)等が含まれてもよい。IC又はLSIは、1つのチップに集積されてもよく、複数のチップに集積されてもよい。ここでは、IC又はLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又は、ULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるかもしれない。また、LSIの製造後にプログラムされるFPGA(Field Programmable Gate Array)も同じ目的で使うことができる。
【0184】
また、本発明の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路又はコンピュータプログラムで実現されてもよい。或いは、当該コンピュータプログラムが記憶された光学ディスク、HDD若しくは半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な非一時的記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0185】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。例えば、静電霧化装置100、101は、第3電極110及び第4電極120と、電圧印加部42とを備えてもよい。
【符号の説明】
【0186】
10、11、12 第1液体槽
26 ノズル
27、312、403、405 開口
30 第1電極
40、42 電圧印加部
41 電流計
50、51 第2電極
70、71、72、73 制御部
100、100a、100b、101、102、102a、102b 静電霧化装置
110 第3電極
120 第4電極
200 液体
210 送液部
300、301 第2液体槽
310 仕切り部
313、402 収容部
400、400a、401 圧力調整部
410 水位センサ
M ミスト
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12