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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-205989(P2019-205989A)
(43)【公開日】2019年12月5日
(54)【発明の名称】電気集塵装置及び熱交換システム
(51)【国際特許分類】
   B03C 3/68 20060101AFI20191108BHJP
   B03C 3/74 20060101ALI20191108BHJP
   B03C 3/40 20060101ALI20191108BHJP
【FI】
   B03C3/68 Z
   B03C3/74 Z
   B03C3/40 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-104093(P2018-104093)
(22)【出願日】2018年5月30日
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】細見 聡彦
【テーマコード(参考)】
4D054
【Fターム(参考)】
4D054AA13
4D054BA02
4D054BC19
4D054BC31
4D054DA08
4D054DA11
4D054DA18
4D054EA11
4D054EA24
(57)【要約】
【課題】粒子を電極で捕捉する電気集塵装置であって、捕捉した粒子を電極から速やかに排出できる電気集塵装置等を提供する。
【解決手段】電気集塵装置100は、気体が流れる流路部80を有し、気体中の粒子90pを捕捉する電気集塵部8と、流路部80の少なくとも一部を含む給気路110と、流路部80の外部に配置される第一排気路131と、流路部80の少なくとも一部を含む第二排気路132と、第一排気路131及び第二排気路132の一方を選択的に閉じる排気切替弁140と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体が流れる流路部を有し、前記気体中の粒子を捕捉する電気集塵部と、
前記流路部の少なくとも一部を含む給気路と、
前記流路部の外部に配置される第一排気路と、
前記流路部の少なくとも一部を含む第二排気路と、
前記第一排気路及び前記第二排気路の一方を選択的に閉じる排気切替弁と、を備える
電気集塵装置。
【請求項2】
前記流路部の外部を通り、前記第一排気路及び前記第二排気路に接続される共通排気路をさらに備える
請求項1に記載の電気集塵装置。
【請求項3】
前記給気路の開閉を切り替える給気弁をさらに備える
請求項1又は2に記載の電気集塵装置。
【請求項4】
前記電気集塵部、前記排気切替弁及び前記給気弁を制御する制御部をさらに備え、
前記制御部は、
前記電気集塵部において前記粒子を捕捉する集塵モードと、前記電気集塵部において捕捉された前記粒子を前記電気集塵部から離脱させるクリーニングモードとを有し、
前記クリーニングモードにおいて、前記排気切替弁によって前記第一排気路を閉じ、かつ、前記給気弁によって、前記給気路を閉じる
請求項3に記載の電気集塵装置。
【請求項5】
前記制御部は、集塵モードにおいて、前記排気切替弁によって前記第二排気路を閉じ、かつ、前記給気弁によって、前記給気路を開く
請求項4に記載の電気集塵装置。
【請求項6】
前記電気集塵部は、前記流路部内に配置される第一電極と、前記流路部内に配置され、前記第一電極と対向する第二電極と、前記第一電極及び前記第二電極に電圧を供給する電圧供給回路とを有し、
前記制御部は、前記集塵モードにおいて、前記電圧供給回路に、前記第一電極と前記第二電極との間に電圧を印加させる
請求項4又は5に記載の電気集塵装置。
【請求項7】
前記第一電極は、第一電極要素と前記第一電極要素と絶縁された第二電極要素とを有し、
前記制御部は、前記クリーニングモードにおいて、前記電圧供給回路に、前記第一電極要素と前記第二電極要素との間に電圧を印加させる
請求項6に記載の電気集塵装置。
【請求項8】
前記給気路に配置される給気ファンと、
前記共通排気路に配置される排気ファンと、をさらに備える
請求項2に記載の電気集塵装置。
【請求項9】
請求項2に記載の電気集塵装置と、
前記給気路及び前記共通排気路の少なくとも一方が接続される熱交換器と、を備える
熱交換システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気集塵装置、及び、電気集塵装置を備える熱交換システムに関する。
【背景技術】
【0002】
空気等の流体中の粒子(粉塵)を帯電させて流体から粒子を分離する粒子分離装置が提案されている。例えば、特許文献1に開示された装置は、帯電させた粒子を集塵電極板に付着させることにより分離し、装置の運転中又は運転終了後の清掃期間において、集塵電極板に電界カーテンを発生させて、集塵電極板に付着した粒子を除去する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭60−99356号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、静電的な作用により集塵電極板から粒子を除去する場合、粒子を離脱させる電界を生成するために、集塵電極板と対極との間に電位差を印加する必要があるが、集塵電極板から離脱した粒子は、対極に向かう電気力線に沿って移動し、対極に再度付着する場合がある。また、集塵電極板から離脱した粒子が対極に到着しない場合には、粒子は、重力によって沈降するまで大気中を浮遊する。ここで、粒子のサイズが小さくなるにしたがって、沈降速度は遅くなる。例えば、PM2.5(粒径2.5μm以下の粒子状物質)等の微細な塵埃は、沈降に長い時間を要する。このような粒子の沈降が完了する前に、再度粒子分離を行うために集塵電極と対極との間に気体を流すと、当該粒子が集塵電極板に付着することなく下流側に流れる場合があり得る。一方、粒子の沈降が完了するのを待つ場合には、長い清掃期間を要する。
【0005】
本発明は、粒子を捕捉する電気集塵装置であって、捕捉した粒子を速やかに排出できる電気集塵装置及び当該電気集塵装置を備える熱交換システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る電気集塵装置は、気体が流れる流路部を有し、前記気体中の粒子を捕捉する電気集塵部と、前記流路部の少なくとも一部を含む給気路と、前記流路部の外部に配置される第一排気路と、前記流路部の少なくとも一部を含む第二排気路と、前記第一排気路及び前記第二排気路の一方を選択的に閉じる排気切替弁と、を備える。
【0007】
本発明の一態様に係る熱交換システムは、上記電気集塵装置と、上記給気路及び上記共通排気路の少なくとも一方が接続される熱交換器と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、粒子を電極で捕捉する電気集塵装置であって、捕捉した粒子を電極から速やかに排出できる電気集塵装置及び当該電気集塵装置を備える熱交換システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態1に係る電気集塵装置の構造的な構成の一例を示す模式図である。
図2図2は、実施の形態1に係る電気集塵装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施の形態1に係る電気集塵部の流路部の構成例を示す模式的な断面図である。
図4図4は、実施の形態1に係る電気集塵部の流路部内に配置される集塵部及び帯電部の構成例を示す斜視図である。
図5図5は、実施の形態1に係る電気集塵部の機能的な構成を示すブロック図である。
図6図6は、実施の形態1に係る電気集塵装置の動作の概要を示すフローチャートである。
図7図7は、実施の形態1に係る電気集塵装置の第一電極及び第二電極の構成を示す断面図である。
図8図8は、実施の形態1に係る電気集塵装置の集塵モードにおける第一電極及び第二電極の動作を示す模式図である。
図9図9は、実施の形態1に係る電気集塵装置の集塵モードにおいて第一電極及び第二電極に供給される電圧の波形を示すグラフである。
図10A図10Aは、実施の形態1に係る電気集塵装置のクリーニングモードにおける第一電極及び第二電極の第一のタイミングでの動作を示す模式図である。
図10B図10Bは、実施の形態1に係る電気集塵装置のクリーニングモードにおける第一電極及び第二電極の第二のタイミングでの動作を示す模式図である。
図11図11は、実施の形態1に係る電気集塵装置のクリーニングモードにおいて第一電極及び第二電極に供給される電圧の波形を示すグラフである。
図12図12は、実施の形態2に係る熱交換システムの構成の一例を示す模式図である。
図13図13は、実施の形態1に係る電気集塵装置が適用される換気装置の一例の外観図である。
図14図14は、実施の形態1に係る電気集塵装置又は実施の形態2に係る熱交換システムが適用されるエアコンディショナの一例の外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。従って、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、ステップ(工程)、並びに、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。また、以下の実施の形態の説明において、「平行」との記載は、完全に平行であることだけでなく、実質的に平行である、すなわち、数%程度の差異を含むことも意味する。
【0012】
(実施の形態1)
[1−1.電気集塵装置の構成]
実施の形態1に係る電気集塵装置の構成について図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施の形態に係る電気集塵装置100の構造的な構成の一例を示す模式図である。図2は、本実施の形態に係る電気集塵装置100の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【0013】
図1に示す電気集塵装置100は、気体中の粒子を捕捉し、粒子が除去された気体を供給する装置である。電気集塵装置100は、例えば、室外の空気中の粒子を捕捉し、清浄化された空気を室内に供給する。電気集塵装置100は、排気機能も有し、例えば、室内の空気を室外に排気する。当該気体は、特に限定されないが、本実施の形態では、気体として空気を用いる例について説明する。
【0014】
図1に示すように、電気集塵装置100は、電気集塵部8と、給気路110と、第一排気路131と、第二排気路132と、排気切替弁140と、を備える。本実施の形態では、電気集塵装置100は、さらに、共通排気路130と、給気弁120と、給気ファン161と、排気ファン162と、を備える。また、図2に示すように、電気集塵装置100は、機能的には、制御部5をさらに備える。
【0015】
電気集塵部8は、気体が流れる流路部80を有し、気体中の粒子を捕捉する。電気集塵部8の詳細構成については、後述する。
【0016】
給気路110は、電気集塵装置100が供給する気体の流路であり、流路部80の少なくとも一部を含む。
【0017】
第一排気路131及び第二排気路132は、電気集塵装置100が排出する気体の流路である。第一排気路131は、流路部80の外部に配置され、第二排気路132は、流路部80の少なくとも一部を含む。
【0018】
排気切替弁140は、電気集塵装置100が排出する気体の流路を切り替える弁であり、第一排気路131及び第二排気路132の一方を選択的に閉じる。本実施の形態では、排気切替弁140は、第一排気弁141と、第二排気弁142とを有する。第一排気弁141は、第一排気路131に接続される弁であり、第一排気路131の開閉を切り替える。第二排気弁142は、第二排気路132に接続される弁であり、第二排気路132の開閉を切り替える。排気切替弁140は、第一排気弁141及び第二排気弁142の開閉を切り替えることにより、第一排気路131及び第二排気路132の一方を選択的に閉じる。
【0019】
共通排気路130は、電気集塵装置100が排出する気体の流路であり、電気集塵部8の流路部80の外部を通り、第一排気路131及び第二排気路132に接続される。これにより、排気切替弁140によって、第一排気路131及び第二排気路132の一方を選択的に閉じることで、共通排気路130から流出する気体を、第一排気路131及び第二排気路132の他方に選択的に流入させることができる。
【0020】
給気路110、第一排気路131、第二排気路132及び共通排気路130は、例えば、ダクトなどの管状の流路で構成される。
【0021】
給気弁120は、給気路110に接続される弁であり、給気路110の開閉を切り替える。これにより、第二排気路132を開ける場合に給気弁120を閉じることで、第二排気路132を流れる排出されるべき気体と、給気路110を流れる供給されるべき気体とが流路部80で混ざり合うことを低減できる。
【0022】
給気ファン161は、電気集塵装置100の給気路110に配置されるファンであり、給気路110内に気体を流す機能を有する。なお、給気ファン161は電気集塵部8の内部に配置されてもよい。また、給気ファン161は、電気集塵装置100に備えられなくてもよい。つまり、電気集塵装置100は、電気集塵装置100の外部に配置された給気ファンを用いてもよい。
【0023】
排気ファン162は、電気集塵装置100の共通排気路130に配置されるファンであり、共通排気路130と、第一排気路131及び第二排気路132とに気体を流す機能を有する。なお、排気ファン162は、電気集塵装置100に備えられなくてもよい。つまり、電気集塵装置100は、電気集塵装置100の外部に配置された排気ファンを用いてもよい。
【0024】
本実施の形態に係る電気集塵装置100は、以上のような給排気路構成を有することにより、電気集塵部8の流路部80を給気路110の一部とするだけでなく、第二排気路132の一部とすることができる。このため、第二排気路132を流れる気体を用いて、電気集塵部8において捕捉した粒子を電気集塵部8から速やかに排出することができる。また、第二排気路132を流れる気体を用いることで、電気集塵部8から離脱した粒子が電気集塵部8に再度付着することを低減できる。
【0025】
制御部5は、電気集塵部8、排気切替弁140及び給気弁120を制御する処理部である。本実施の形態では、制御部5は、さらに給気ファン161及び排気ファン162を制御する。制御部5は、電気集塵部8において粒子を捕捉する集塵モードと、電気集塵部8において捕捉された粒子を電気集塵部8から離脱させるクリーニングモードとを有する。制御部5は、集塵モードにおいて、排気切替弁140によって第二排気路132を閉じ、かつ、給気弁120によって、給気路110を開く。これにより、集塵モードにおいて、第二排気路132を経由して、排出すべき気体が流路部80に流入することを低減できる。
【0026】
また、制御部5は、クリーニングモードにおいて、排気切替弁140によって第一排気路131を閉じ、かつ、給気弁120によって、給気路110を閉じる。これにより、第二排気路132を流れる気体(つまり気流)を用いて、クリーニングモードにおいて電気集塵部8から離脱した粒子を電気集塵部8から速やかに排出できる。また、第二排気路132を流れる気体を用いて電気集塵部8から離脱した粒子を速やかに排出することで、電気集塵部8から離脱した粒子が電気集塵部8に再度付着することを低減できる。
【0027】
制御部5は、クリーニングモードにおいて、給気ファン161を停止させてもよい。
【0028】
制御部5は、CPU又はDSP等のプロセッサ、並びに、RAM及びROM等のメモリなどからなる処理回路により構成されてもよい。制御部5の一部又は全部の機能は、CPU又はDSPがRAMを作業用のメモリとして用いてROMに記録されたプログラムを実行することによって達成されてもよい。また、制御部5の一部又は全部の機能は、電子回路又は集積回路等の専用のハードウェア回路によって達成されてもよい。制御部5の一部又は全部の機能は、上記のソフトウェア機能とハードウェア回路との組み合わせによって構成されてもよい。
【0029】
[1−2.電気集塵部の詳細構成]
電気集塵部8の詳細構成について図3図5を用いて説明する。図3は、本実施の形態に係る電気集塵部8の流路部80の構成例を示す模式的な断面図である。図4は、本実施の形態に係る電気集塵部8の流路部80内に配置される集塵部1及び帯電部2の構成例を示す斜視図である。図5は、本実施の形態に係る電気集塵部8の機能的な構成を示すブロック図である。
【0030】
図3に示すように、流路部80は、給気路110及び第二排気路132の一部を構成する。つまり、流路部80は、給気路110及び第二排気路132に共有される。
【0031】
本実施の形態では、流路部80は、管状のチャンバであり、流路部80内に、集塵部1及び帯電部2が配置される。
【0032】
図5に示すように、電気集塵部8は、機能的には、電圧供給回路4をさらに備える。電圧供給回路4は、集塵部1に電圧を供給する回路である。本実施の形態では、電圧供給回路4は、帯電部2にも電圧を供給する。電圧供給回路4は、集塵部1における第一電極10及び第二電極20に電圧を供給する。第一電極10及び第二電極20は、それぞれ、電圧供給回路4から電圧を供給されることによって、第一電極10及び第二電極20の周囲に電界を生成する。電圧供給回路4は、制御部5によって制御される。電圧供給回路4によって供給される電圧、及び、第一電極10及び第二電極20の周囲に形成される電界については、後で詳述する。
【0033】
図3に示すように、電気集塵部8では、給気路110における帯電部2の下流側(図3の右側)に、集塵部1が配置される。本実施の形態では、気体は、電気集塵部8の外部に配置された給気ファン161によって、流路部80に導入される。
【0034】
ここで、図3以降の各図において、流路部80内において気体が流れる方向をX軸方向としている。本実施の形態では、X軸正方向に気体が流れる。X軸に垂直な鉛直方向をY軸方向とし、上方から下方に向かう方向を、Y軸正方向としている。X軸及びY軸に垂直な水平方向をZ軸方向としている。上記鉛直方向及び水平方向は、電気集塵装置100が配置される向きを制限しない。電気集塵装置100は、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向をいかなる向きにして配置されてもよい。ここで、X軸正方向は、所定の方向の一例であり、Y軸方向は、所定の方向と異なる方向の一例である。
【0035】
図4に示すように、帯電部2は、集塵モードにおいて、電気集塵装置100に流入する気体中の粒子90を帯電させる。帯電部2は、互いに対向して配置された高電位電極30と低電位電極40とを備える。本実施の形態では、帯電部2は、高電位電極30と低電位電極40との間でコロナ放電を発生することによって、放電空間中を通過する粒子90の大部分を正に帯電させる。このように、帯電部2は正に帯電した粒子90pを生成する。なお、帯電部2は、粒子90を負に帯電させることによって、負に帯電した粒子を生成してもよい。
【0036】
集塵モードにおいて、高電位電極30は、低電位電極40よりも高い電位が印加され、この電位差に起因して、高電位電極30と低電位電極40との間で放電を発生させる。高電位電極30は、例えばステンレス、タングステン等の導電性金属で構成され、電界が集中するように、本実施の形態では、細長い棒状の形状を有する。なお、高電位電極30は、平板等のいかなる形状を有してもよい。低電位電極40は、例えばステンレス、アルミニウム等の導電性金属で構成される。本実施の形態では、低電位電極40は、平板状の形状を有するが、いかなる形状でもよい。
【0037】
複数の低電位電極40が、互いに対向して、具体的には、互いに平行に、Z軸方向に並んで配置されている。さらに、複数の低電位電極40は、XY平面と平行に配置され、これらの間にX軸方向の気体の流路を形成する。つまり、各低電位電極40は、その主面が気体の流れの方向に沿うように配置される。また、複数の高電位電極30が、低電位電極40の間で、低電位電極40の主面と平行に且つ対向して配置されている。
【0038】
各高電位電極30は、Y軸方向を軸方向として配置される。高電位電極30と低電位電極40との間の距離は、例えば10mm以上20mm以下程度である。高電位電極30には、例えば5kV以上10kV以下程度の電位が印加され、低電位電極40は、例えば接地され得る。
【0039】
集塵部1は、帯電部2を通過後の気体中の粒子を捕捉する。本実施の形態では、図4に示すように、集塵部1は、正に帯電した粒子90pを捕捉する。集塵部1は、1以上の第一電極10及び1以上の第二電極20を備える。板状の第一電極10及び第二電極20は、互いに対向して、具体的には、互いに間隔をあけて平行に、Z軸方向に並んで配置されている。本実施の形態では、集塵部1は、複数の第一電極10及び複数の第二電極20を備え、複数の第一電極10及び複数の第二電極20は、Z軸方向に交互に配置されている。複数の第一電極10及び複数の第二電極20は、低電位電極40と同様の向きで、XY平面と平行に配置され、これらの間にX軸方向の気体の流路を形成する。つまり、第一電極10及び第二電極20のそれぞれは、その主面が気体の流れの方向に沿うように配置される。よって、低電位電極40の間を通過した気体は、第一電極10及び第二電極20の間に、スムーズに流入する。第一電極10と第二電極20との間の距離は、第一電極10及び第二電極20に供給される電圧に応じて、適宜設定されればよい。例えば、第一電極10と第二電極20との間の最大電界が、1kV/mm程度となるように設定される。本実施の形態では、当該距離は4mm程度である。
【0040】
[1−3.電気集塵装置の動作]
続いて、本実施の形態に係る電気集塵装置100の動作の概要について、図6を用いて説明する。図6は、本実施の形態に係る電気集塵装置100の動作の概要を示すフローチャートである。
【0041】
図6に示すように、まず、電気集塵装置100の制御部5は、排気切替弁140によって、第一排気路131を開き、第二排気路132を閉じる(S11)。これにより、排気ファン162が流す空気の流路は、共通排気路130と第一排気路131とからなる。この場合、排気ファン162が流す空気の流路は、電気集塵部8の流路部80を含まない。
【0042】
次に、制御部5が集塵モードで電気集塵部8を制御することで、電気集塵部8は、集塵動作を行う(S12)。このとき、制御部5は、給気ファン161を駆動し、給気路110内に空気が流れる。電気集塵部8は、集塵動作を行うことで、気体中の粒子を捕捉する。
【0043】
次に、制御部5は、給気弁120によって給気路110を閉じる(S13)。これにより、電気集塵部8の集塵動作が停止される。このとき、制御部5は、給気ファン161を停止してもよい。
【0044】
次に、制御部5は、排気切替弁140によって、第一排気路131を閉じ、第二排気路132を開く(S14)。これにより、排気ファン162が流す空気の流路は、共通排気路130と第二排気路132とからなる。この場合、排気ファン162が流す空気の流路は、電気集塵部8の流路部80を含む。
【0045】
次に、制御部5がクリーニングモードで電気集塵部8を制御することで、電気集塵部8は、クリーニング動作を行う(S15)。このとき、電気集塵部8は、クリーニング動作を行うことで、捕捉した粒子を集塵部1の第一電極10及び第二電極20から離脱させる。また、流路部80が排気ファン162が流す空気の流路に含まれるため、流路部80の内部に集塵動作時とは逆方向に気体が流れる。これにより、第一電極10及び第二電極20から離脱した粒子が、流路部80から第二排気路132を経由して排出される。
【0046】
次に、制御部5は、ステップS11に戻り、同様の動作を繰り返す。
【0047】
電気集塵装置100は、以上のように動作することにより、集塵モードにおいて、気体中の粒子を捕捉できる。また、電気集塵装置100は、クリーニングモードにおいて、流路部80を排気ファン162が流す空気の流路とすることで、流路部80に集塵モードとは逆向きに気体を流す。このとき流路部80内に流れる気体を利用して、第一電極10及び第二電極20から離脱した粒子を速やかに集塵部1から除去できる。また、流路部80内を流れる気体を利用することで、第一電極10及び第二電極20から離脱した粒子が第一電極10又は第二電極20に再度付着することを低減できる。
【0048】
[1−4.集塵部の構成例]
本実施の形態に係る集塵部1の構成例について、図7を用いて説明する。図7は、本実施の形態に係る電気集塵装置100の第一電極10及び第二電極20の構成を示す断面図である。図7には、第一電極10及び第二電極20のZX平面に平行な断面が示されている。
【0049】
図7に示すように、第一電極10は、1以上の第一電極要素11と、1以上の第二電極要素12と、第一電極要素11及び第二電極要素12の間に配置された第一誘電体13とを有する。第二電極20は、第一電極10と対向して配置される。第一誘電体13は、第二電極20側に配置された主面である第一表面13fと、第一表面13fの裏側に配置された主面である第一裏面13rとを有する。第一電極要素11は、第一誘電体13の第一表面13fに配置される。第二電極要素12は、第一誘電体13の内部又は第一裏面13rに配置される。本実施の形態では、図7に示すように、第二電極要素12は、第一誘電体13の第一裏面13rに配置される。これにより、第一電極要素11と第二電極要素12との間の絶縁を維持しつつ、第一電極要素11と第二電極要素12とを接近させることができる。したがって、第一電極要素11と第二電極要素12との間で沿面放電を発生させるために要する電圧を低減できる。また、第一表面13f及び第一裏面13rにおいて捕捉した粒子が付着又は堆積した状態でも、第一電極要素11と第二電極要素12との間で、当該粒子を介した異常放電が発生することを抑制できる。
【0050】
第一誘電体13は、1以上の第一電極要素11と、1以上の第二電極要素12とを電気的に絶縁し、例えば、粒子が第一電極10上に付着し、堆積した場合においても、粒子を介して第一電極要素11と第二電極要素12とが短絡することを抑制する。第一誘電体13を構成する材料は、公知の電気的な絶縁材料の中から適宜選択される。本実施の形態では、第一誘電体13は、膜状の誘電体である。第一誘電体13の膜厚は、例えば10μm以上100μm以下程度であり、本実施の形態では、25μm程度である。
【0051】
第一電極要素11及び第二電極要素12は、銅等の導電材料を主成分として含み、例えば、それぞれ第一誘電体13の第一表面13f上及び第一裏面13r上に形成されたパターン電極である。本実施の形態では、第一電極要素11は、複数の細長い線状の電極要素であり、第二電極要素12は、第一誘電体13の第一裏面13rのほぼ全面に形成された平板状(又はシート状)の電極要素である。第一電極要素11の形状は特に限定されない。第一電極要素11の幅(つまり、X軸方向の寸法)は、例えば、0.1mm以上1mm以下程度であり、本実施の形態では0.2mm程度である。第一電極要素11の厚さ(つまり、Z軸方向の寸法)は、例えば5μm以上50μm以下程度であり、本実施の形態では、20μm程度である。また、隣り合う第一電極要素11の間隔は、例えば、0.2mm以上1mm以下程度であり、本実施の形態では、1mm程度である。
【0052】
また、本実施の形態では、第一電極10は、その両面で粒子を捕捉できるように、二組の第一電極要素11及び第一誘電体13を有する。より詳しくは、第一電極10は、二つの第一誘電体13と、二つの第一誘電体13の間に配置された第二電極要素12と、二つの第一誘電体13の各々の第一表面13fに配置された1以上の第一電極要素11とを有する。
【0053】
第二電極20は、図7に示すように、単一の平板状の電極であり、例えば、ステンレス、アルミニウム、銅等の導電材料を主成分として含む。なお、第二電極20は、例えば、絶縁基板上に形成されたパターン電極であってもよい。
【0054】
[1−5.電気集塵部の動作例]
本実施の形態に係る電気集塵部8の動作例を説明する。具体的には、制御部5の集塵モード及びクリーニングモードにおける電圧供給回路4、第一電極10及び第二電極20の動作を中心に説明する。
【0055】
まず、集塵モードにおける動作について図8及び図9を用いて説明する。図8は、本実施の形態に係る電気集塵装置100の集塵モードにおける第一電極10及び第二電極20の動作を示す模式図である。図8においては、第一電極10及び第二電極20のZX平面に平行な断面が示されている。図9は、本実施の形態に係る電気集塵装置100の集塵モードにおいて第一電極10及び第二電極20に供給される電圧の波形を示すグラフである。図9においては、第一電極10に供給される電圧として第一電極要素11及び第二電極要素12に供給される電圧が示されている。
【0056】
図8に示すように、集塵モードにおいては、帯電した粒子90pを含み所定方向(本実施の形態では、X軸方向)に流れる気体から帯電した粒子90pを捕捉する。図8には、気体が流れる方向である気流の向きが矢印で示されている。
【0057】
図9に示すように、集塵モードにおいては、電圧供給回路4は、第一電極10と第二電極20との間に直流電圧を供給する。具体的には、電圧供給回路4は、第一電極10の第一電極要素11及び第二電極要素12にグランド電位を供給する。つまり、第一電極要素11及び第二電極要素12の電位はいずれも0Vとなる。また、第二電極20には、正の高電位が供給される。第二電極20には、例えば、4kV程度の高電位が供給される。
【0058】
これにより、第二電極20から第一電極10へ向かう電界が形成される。なお、図8において、電界の向きが破線矢印で示されている。このような電界中に帯電した粒子90pが流入すると、図8に示すように、粒子90pが電界によって静電力を受け、第一電極10へ向かう力を受ける。したがって、粒子90pは、第一電極10によって捕捉される。第一電極10によって捕捉された帯電した粒子90pの多くは、電荷を失い、粒子90となる。なお、第一電極10の第一電極要素11及び第二電極要素12に供給される電位は、グランド電位に限定されない。例えば、負の電位であってもよいし、第二電極20に供給される電位より低い正の電位であってもよい。
【0059】
次に、クリーニングモードにおける動作について図10A図10B及び図11を用いて説明する。図10A及び図10Bは、本実施の形態に係る電気集塵装置100のクリーニングモードにおける第一電極10及び第二電極20の各タイミングでの動作を示す模式図である。図10A及び図10Bにおいては、第一電極10及び第二電極20のZX平面に平行な断面が示されている。なお、図10A及び図10Bは、それぞれ第一電極要素11に正の高電位(+H.V.)及び負の高電位(−H.V.)が供給されるタイミングでの動作を示す模式図である。図11は、本実施の形態に係る電気集塵装置100のクリーニングモードにおいて第一電極10及び第二電極20に供給される電圧の波形を示すグラフである。図11においては、第一電極10に供給される電圧として第一電極要素11及び第二電極要素12に供給される電圧が示されている。
【0060】
図10A及び図10Bに示すように、クリーニングモードにおいては、第一電極10で捕捉された粒子90を第一電極10から離脱させる。なお、上述したとおり、帯電した粒子90pの多くは、第一電極10で捕捉されて電荷を失い、粒子90となっている。このように、電荷を失った粒子90を第一電極10から除去するために、電圧供給回路4は、第一電極要素11及び第二電極要素12の間に交流電圧を供給することによって、第一電極要素11と第二電極要素12との間で沿面放電を発生させる。具体的には、図11に示すように、電圧供給回路4は、第一電極10の第二電極要素12及び第二電極20にグランド電位を供給し、第一電極10の第一電極要素11に交流電位を供給する。これにより、第一電極要素11と第二電極要素12との間の電位差が大きいタイミングで第一電極要素11の周縁にて沿面放電が発生する。ここで第一電極要素11の周縁とは、第一表面13fの平面視における第一電極要素11の端部である。
【0061】
図10Aに示すように、第一電極要素11に正の高電位が供給されるタイミングにおいては、第一電極要素11の断面の頂点付近において沿面放電Pが発生する。沿面放電Pが発生している領域においては、プラズマが生成される。第一電極要素11の周縁にて生成されたプラズマ中のイオンのうち、電子などの負イオンは第二電極要素12から第一電極要素11へ向かう向きに力を受け、正イオンは第一電極要素11から第二電極要素12へ向かう向きに力を受ける。このため、沿面放電Pが発生している第一電極10の第一表面13f上の領域においては正イオンの方が、負イオンより多い。したがって、第一電極10に捕捉されている粒子90の少なくとも一部は、沿面放電Pによって、正に帯電して粒子90pとなる。
【0062】
第一電極要素11に供給する交流電位の最大値及び周波数は、第一電極10において上記動作に適した値に適宜設定されればよい。本実施の形態では、交流電位の最大値は、1kV以上2kV以下程度であり、周波数は25Hz以上100Hz以下程度である。
【0063】
続いて、図10Bに示すように、第一電極要素11に負の高電位が供給されるタイミングにおいても、沿面放電Pが発生する。これにより、粒子90が負に帯電して粒子90nとなる。また、第一電極要素11に負の電位が印加される場合には、第二電極要素12から第一電極要素11に向かう電界が形成されるため、正に帯電した粒子90pが、第一電極10から第二電極20へ向かう向きに力を受ける。これにより、粒子90pを第一電極10から分離することができる。なお、このような力は、第一電極要素11に電位が供給されるタイミングのうち、特に、沿面放電が発生していないとき、つまり、沿面放電によって発生したイオンが少ない場合に最も有効となる。
【0064】
以上のようにクリーニングモードにおいては、第一電極10で捕捉された粒子90を帯電させて、第一電極10から離脱させることができる。このように離脱した粒子90p及び粒子90nは、排気ファン162による気流によって、流路部80から排出される。また、排気ファン162による気流を用いて、第一電極10で捕捉された粒子90を第一電極10から離脱させることが可能な場合もあり得る。
【0065】
以上のように、本実施の形態では、電気集塵部8から粒子を速やかに排出することができる。また、第一電極10から離脱した粒子90を排気ファン162による気流を用いて速やかに排出することで、粒子90が第一電極10又は第二電極20に再度付着することを低減できる。
【0066】
なお、図11に示す例では、第一電極要素11と第二電極要素12との間に正弦波状の交流電圧を印加したが、交流電圧の波形は、正弦波状に限定されない。例えば、三角波であってもよいし、台形波であってもよい。
【0067】
[1−6.まとめ]
以上のように、本実施の形態に係る電気集塵装置100は、気体が流れる流路部80を有し、気体中の粒子を捕捉する電気集塵部8と、流路部80の少なくとも一部を含む給気路110と、を備える。電気集塵装置100は、さらに、流路部80の外部に配置される第一排気路131と、流路部80の少なくとも一部を含む第二排気路132と、第一排気路131及び第二排気路132の一方を選択的に閉じる排気切替弁140と、を備える。
【0068】
これにより、電気集塵部8の流路部80を給気路110の一部とするだけでなく、第二排気路132の一部とすることができる。このため、第二排気路132を流れる気体を用いて、電気集塵部8において捕捉した粒子を電気集塵部8から速やかに排出することができる。また、第二排気路132を流れる気体を用いることで、電気集塵部8から離脱した粒子が電気集塵部8に再度付着することを低減できる。
【0069】
また、電気集塵装置100は、流路部80の外部を通り、第一排気路131及び第二排気路132に接続される共通排気路130をさらに備えてもよい。
【0070】
これにより、排気切替弁140によって、第一排気路131及び第二排気路132の一方を選択的に閉じることで、共通排気路130から流出する気体を、第一排気路131及び第二排気路132の一方に選択的に流入させることができる。
【0071】
また、電気集塵装置100は、給気路110の開閉を切り替える給気弁120をさらに備えてもよい。
【0072】
これにより、第二排気路132を開ける場合に給気弁120を閉じることで、第二排気路132を流れる排出されるべき気体と、給気路110を流れる供給されるべき気体とが流路部80で混ざり合うことを低減できる。
【0073】
また、電気集塵装置100は、電気集塵部8、排気切替弁140及び給気弁120を制御する制御部5をさらに備えてもよい。制御部5は、電気集塵部8において粒子を捕捉する集塵モードと、電気集塵部8において捕捉された粒子を電気集塵部8から離脱させるクリーニングモードとを有してもよい。制御部5は、クリーニングモードにおいて、排気切替弁140によって第一排気路131を閉じ、かつ、給気弁120によって、給気路110を閉じてもよい。
【0074】
これにより、第二排気路132を流れる気体を用いて、クリーニングモードにおいて電気集塵部8から離脱した粒子を電気集塵部8から速やかに排出できる。また、第二排気路132を流れる気体を用いて電気集塵部8から離脱した粒子を速やかに排出することで、電気集塵部8から離脱した粒子が電気集塵部8に再度付着することを低減できる。
【0075】
また、電気集塵装置100において、制御部5は、集塵モードにおいて、排気切替弁140によって第二排気路132を閉じ、かつ、給気弁120によって、給気路110を開いてもよい。
【0076】
これにより、集塵モードにおいて、第二排気路132を経由して、排出すべき気体が流路部80に流入することを低減できる。
【0077】
また、電気集塵装置100において、電気集塵部8は、流路部80内に配置される第一電極10と、流路部80内に配置され、第一電極10と対向する第二電極20と、第一電極10及び第二電極20に電圧を供給する電圧供給回路4とを有し、制御部5は、集塵モードにおいて、電圧供給回路4に、第一電極10と第二電極20との間に電圧を印加させてもよい。
【0078】
これにより、集塵モードにおいて、電気集塵部8で帯電した粒子を捕捉できる。
【0079】
また、電気集塵装置100において、第一電極10は、第一電極要素11と第一電極要素11と絶縁された第二電極要素12とを有してもよい。制御部5は、クリーニングモードにおいて、電圧供給回路4に、第一電極要素11と第二電極要素12との間に電圧を印加させてもよい。
【0080】
これにより、クリーニングモードにおいて、電気集塵部8から粒子を離脱させることができる。
【0081】
また、電気集塵装置100は、給気路110に配置される給気ファン161と、共通排気路130に配置される排気ファン162と、をさらに備えてもよい。
【0082】
これにより、給気路110及び共通排気路130に気体を流すことができる。
【0083】
(実施の形態2)
実施の形態2に係る熱交換システムについて説明する。本実施の形態に係る熱交換システムは、実施の形態1に係る電気集塵装置100を用いた熱交換システムである。以下、本実施の形態に係る熱交換システムについて、実施の形態1に係る電気集塵装置100との相違点を中心に説明する。
【0084】
本実施の形態に係る熱交換システムの構成について図12を用いて説明する。図12は、本実施の形態に係る熱交換システム200の構成の一例を示す模式図である。図12に示すように、本実施の形態に係る熱交換システム200は、実施の形態1に係る電気集塵装置100に加えて、熱交換器207を備える。
【0085】
熱交換器207は、給気路110及び共通排気路130の少なくとも一方が接続される熱機器である。熱交換器207は、例えば給気路110に接続され、給気路110内を流れる気体に熱を与えてもよいし、当該気体から熱を奪ってもよい。これにより、熱交換システム200をエアコンディショナとして機能させることができる。また、熱交換器207は、共通排気路130内を流れる気体に、給気路110内を流れる気体の熱を与えてもよいし、共通排気路130内を流れる気体の熱を、給気路110内を流れる気体に与えてもよい。
【0086】
以上のように、本実施の形態に係る熱交換システムは、電気集塵装置100と、給気路110及び共通排気路130の少なくとも一方が接続される熱交換器207と、を備える。
【0087】
これにより、気体中の粒子を捕捉し、清浄化した気体を供給できる熱交換システム200を実現できる。また、熱交換システム200においては、第二排気路132を流れる気体を用いて、電気集塵部8において捕捉した粒子を電気集塵部8から速やかに排出することができる。また、第二排気路132を流れる気体を用いることで、電気集塵部8から離脱した粒子が電気集塵部8に再度付着することを低減できる。
【0088】
(その他の変形例など)
以上のように、本発明に係る電気集塵装置及び熱交換システムについて、各実施の形態及び変形例を説明した。しかしながら、本発明は、上記実施の形態及び変形例に限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態の変形例又は他の実施の形態にも適用可能である。また、実施の形態及び変形例で説明する各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態又は変形例とすることも可能である。
【0089】
なお、本発明の包括的又は具体的な態様は、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読み取り可能な記録ディスク等の記録媒体で実現されてもよい。また、本発明の包括的又は具体的な態様は、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、例えばCD−ROM等の不揮発性の記録媒体を含む。
【0090】
また、各実施の形態及び変形例に係る電気集塵装置は、様々な機器に利用することができる。例えば、本発明の一態様は、図13に示すような換気装置としても実現することができる。なお、図13は、実施の形態1に係る電気集塵装置100が適用される換気装置の一例の外観図である。図13に示す換気装置は、例えば、内部に電気集塵装置を備え、換気システムにおいて用いられ得る。
【0091】
また、例えば、本発明の一態様は、図14に示すようなエアコンディショナとしても実現することができる。なお、図14は、実施の形態1に係る電気集塵装置100又は実施の形態2に係る熱交換システム200が適用されるエアコンディショナの一例の外観図である。図14に示すエアコンディショナは、例えば、内部に電気集塵装置100又は熱交換システム200を備える。
【0092】
また、上記各実施の形態では、電気集塵部8の構成の一例を示したが、電気集塵部の構成は、上記各実施の形態の構成に限定されない。例えば、クリーニングモードにおいて、電極間に、集塵モードと逆向きの電界を発生させて粒子を離脱させてもよいし、電極を振動させて粒子を離脱させてもよい。電気集塵部は、気体が通り抜けられる流路部を有し、流路部内に、粒子を捕捉及び離脱させることができる集塵部が配置されていればよい。
【0093】
また、クリーニングモードにおいて、帯電部の高電位電極及び低電位電極をクリーニングしてもよい。高電位電極においては、電極に粒子が付着すると粒子を帯電させるコロナ放電が不安定となり、帯電性能の低下やスパークなどの異常放電が発生する場合がありクリーニングを行う必要があり得る。低電位電極においても、気体中の粒子が付着及び堆積する場合があり、クリーニングを行う必要があり得る。このため、低電位電極、第一電極10と同様に第一電極要素及び第二電極要素を有してもよい。これにより、クリーニングモードにおいて電圧供給回路4又は、それらと同様の回路を用いて、低電位電極の第一電極要素と第二電極要素との間に交流電圧を印加することで、低電位電極に付着した粒子を離脱させることができる。なお、集塵モードにおいては、低電位電極の第一電極要素及び第二電極要素には低電位が印加される。
【符号の説明】
【0094】
4 電圧供給回路
5 制御部
8 電気集塵部
10 第一電極
11 第一電極要素
12 第二電極要素
13 第一誘電体
13f 第一表面
13r 第一裏面
20 第二電極
80 流路部
90n、90p 粒子
100 電気集塵装置
110 給気路
120 給気弁
130 共通排気路
131 第一排気路
132 第二排気路
140 排気切替弁
141 第一排気弁
142 第二排気弁
161 給気ファン
162 排気ファン
200 熱交換システム
207 熱交換器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12
図13
図14