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特開2019-206030部品リワークシステムのためのリワークプレスアセンブリとその使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-206030(P2019-206030A)
(43)【公開日】2019年12月5日
(54)【発明の名称】部品リワークシステムのためのリワークプレスアセンブリとその使用方法
(51)【国際特許分類】
   B21D 3/00 20060101AFI20191108BHJP
   B21J 1/00 20060101ALI20191108BHJP
   F01D 9/02 20060101ALI20191108BHJP
   B21K 1/36 20060101ALN20191108BHJP
【FI】
   B21D3/00 Z
   B21J1/00
   F01D9/02
   B21K1/36
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-88297(P2019-88297)
(22)【出願日】2019年5月8日
(31)【優先権主張番号】15/974,197
(32)【優先日】2018年5月8日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】シャン リュウ
(72)【発明者】
【氏名】ポール ステファン ディマシオ
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン マシュー ロマス
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー レーガン ファニン
(72)【発明者】
【氏名】キャリー リン グリマード
【テーマコード(参考)】
3G202
4E087
【Fターム(参考)】
3G202GA05
3G202GA10
4E087AA08
4E087CB02
4E087EC01
4E087HA45
(57)【要約】
【課題】本発明は部品リワークシステムのためのリワークプレスアセンブリ及びその使用方法に関する。
【解決手段】寸法の不適合な部品をリワークするためのリワークプレスアセンブリが提供される。リワークプレスアセンブリが、フレームと、フレームに結合され、部品の第1の部分に接触するように構成されたダイと、ラムとを含む。ラムは、リワークプレスアセンブリの軸に関してダイとは反対側でフレームに結合され、部品の第2の部分に接触するように構成される。ラムとダイはその間に部品キャビティを画定する。ダイとラムの内の少なくとも1つは、第1の温度条件にあるリワークプレスアセンブリに対応して、軸に関して第1の長さを有する。ダイとラムの内の少なくとも1つは、第2の温度条件にあるリワークプレスアセンブリに対応して、軸に関して第2の長さを有する。第2の長さは第1の長さより長い。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
寸法不適合部品をリワークするためのリワークプレスアセンブリであって、
フレームと、
前記フレームに結合され、部品の第1の部分に接触するように構成されたダイと、
前記リワークプレスアセンブリの軸に関して前記ダイとは反対側に結合されたラムであって、前記ラムは前記部品の第2の部分に接触するように構成され、前記ラムと前記ダイとがその間に部品キャビティを画定する、ラムと、
を備え、
前記ダイと前記ラムの内の少なくとも1つは、第1の温度条件にある前記リワークプレスアセンブリに対応して、前記軸に関して第1の長さを有し、
前記ダイと前記ラムの内の少なくとも1つは、第2の温度条件にある前記リワークプレスアセンブリに対応して、前記軸に関して第2の長さを有し、
前記第2の長さは前記第1の長さよりも長い、リワークプレスアセンブリ。
【請求項2】
前記ラムは、前記軸に実質的に垂直なラム平面に沿う複数の位置に配置可能な、複数のラムを備える、請求項1に記載のリワークプレスアセンブリ。
【請求項3】
前記ダイは、前記軸に実質的に垂直なラム平面に沿う複数の位置に配置可能な、複数のダイを備える、請求項1に記載のリワークプレスアセンブリ。
【請求項4】
前記ダイ及び前記ラムの少なくとも1つは、前記部品の前記第1の部分の寸法的に正しい輪郭と前記第2の部分の寸法的に正しい輪郭のそれぞれ1つに対して相補的な外形をした成形面を備える、請求項1に記載のリワークプレスアセンブリ。
【請求項5】
前記ダイは第1の熱膨張係数を有する第1の材料を備え、前記フレームは第2の熱膨張係数を有する第2の材料を備え、前記ラムは第3の熱膨張係数を有する第3の材料を備え、前記第1の熱膨張係数と前記第2の熱膨張係数は同じであり、前記第3の熱膨張係数は前記第1と前記第2の熱膨張係数とは異なる、請求項1に記載のリワークプレスアセンブリ。
【請求項6】
前記第1の材料と前記第2の材料はそれぞれ、チタン−ジルコニウム−モリブデン合金及び体積比で少なくとも50%のγ′相を有するニッケル基超合金のうちの少なくとも1つである、請求項5に記載のリワークプレスアセンブリ。
【請求項7】
前記フレーム、前記ダイ及び前記ラムのうちの少なくとも1つは、前記フレーム、前記ダイ及び前記ラムの少なくとも1つを通る冷却流体の流れを送るように構成された冷却通路を備える、請求項1に記載のリワークプレスアセンブリ。
【請求項8】
前記フレーム、前記ダイ及び前記ラムの少なくとも1つを実質的に取り囲み、かつ熱伝達を抑制するように構成された断熱材料を更に備える、請求項1に記載のリワークプレスアセンブリ。
【請求項9】
前記ラム及び前記ダイのうちの少なくとも1つに結合可能な少なくとも1つの質量をさらに備え、前記少なくとも1つの質量は、前記リワークプレスアセンブリと協働して前記寸法不適合部品をリワークするために前記部品に力を印加するように構成された、請求項1に記載のリワークプレスアセンブリ。
【請求項10】
部品リワークシステムであって、
熱エネルギを受けるように構成された内部環境を備える熱処理筐体と、
寸法不適合部品をリワークするためのリワークプレスアセンブリと、
を備え、
前記内部環境内に配置された前記リワークプレスアセンブリは、
フレームと、
前記フレームに結合され、部品の第1の部分に接触するように構成されたダイと、
前記フレームに、前記リワークプレスアセンブリの軸に関して前記ダイとは反対側に結合されたラムであって、前記ラムは前記部品の第2の部分に接触するように構成され、前記ラムと前記ダイとがその間に部品キャビティを画定する、ラムと、
を備え、
前記ダイと前記ラムの内の少なくとも1つは、第1の温度条件にある前記リワークプレスアセンブリに対応して、前記軸に関して第1の長さを有し、
前記ダイと前記ラムのうちの少なくとも1つは、第2の温度条件にある前記リワークプレスアセンブリに対応して、前記軸に関して第2の長さを有し、
前記第2の長さは前記第1の長さよりも長い、部品リワークシステム。
【請求項11】
前記ラムは、前記軸に実質的に垂直なラム平面に沿う複数の位置に配置可能な、複数のラムを備える、請求項10に記載の部品リワークシステム。
【請求項12】
前記ダイは、前記軸に実質的に垂直なダイ平面に沿う複数の位置に配置可能な、複数のダイを備える、請求項10に記載の部品リワークシステム。
【請求項13】
前記ダイと前記ラムの少なくとも1つは、前記部品の前記第1の部分の寸法的に正しい輪郭と前記第2の部分の寸法的に正しい輪郭のそれぞれ1つに対して相補的な外形をした成形面を備える、請求項10に記載の部品リワークシステム。
【請求項14】
前記ダイは第1の熱膨張係数を有する第1の材料を備え、前記フレームは第2の熱膨張係数を有する第2の材料を備え、前記ラムは第3の熱膨張係数を有する第3の材料を備え、前記第1の熱膨張係数と前記第2の熱膨張係数は同じであり、前記第3の熱膨張係数は前記第1と前記第2の熱膨張係数とは異なる、請求項10に記載の部品リワークシステム。
【請求項15】
前記第1の材料と前記第2の材料はそれぞれ、チタン−ジルコニウム−モリブデン合金及び体積比で少なくとも50%のγ′相を有するニッケル基超合金のうちの少なくとも1つである、請求項14に記載のリワークプレスアセンブリ。
【請求項16】
前記フレーム、前記ダイ及び前記ラムのうちの少なくとも1つは、前記フレーム、前記ダイ及び前記ラムの少なくとも1つを通る冷却流体の流れを送るように構成された冷却通路を備える、請求項10に記載の部品リワークシステム。
【請求項17】
前記フレーム、前記ダイ及び前記ラムの少なくとも1つを実質的に取り囲み、かつ熱伝達を抑制するように構成された断熱材料を更に備える、請求項10に記載の部品リワークシステム。
【請求項18】
前記ラム及び前記ダイのうちの少なくとも1つに結合可能な少なくとも1つの質量をさらに備え、前記少なくとも1つの質量は、前記リワークプレスアセンブリと協働して前記寸法不適合部品をリワークするために前記部品に力を印加するように構成された、請求項10に記載の部品リワークシステム。
【請求項19】
部品のリワーク方法であって、
リワークプレスアセンブリの部品キャビティ内に部品を配置するステップと、
前記リワークプレスアセンブリと前記部品を第1の温度条件の熱処理筐体に配置するステップと、
前記熱処理筐体内の温度を、前記リワークプレスアセンブリが第2の温度条件になるまで昇温するステップと、
を含み、
前記リワークプレスアセンブリは、
フレームと、
前記フレームに結合され、前記部品の第1の部分に接触するように構成されたダイと、
前記リワークプレスアセンブリの軸に関して前記ダイとは反対側に結合されたラムであって、前記ラムは前記部品の第2の部分に接触するように構成され、前記ラムと前記ダイとがその間に前記部品キャビティを画定する、ラムと、
を備え、
前記ダイと前記ラムの内の少なくとも1つは、第1の温度条件にある前記リワークプレスアセンブリに対応して、前記軸に関して第1の長さを有し、
前記ダイと前記ラムの内の少なくとも1つは、第2の温度条件にある前記リワークプレスアセンブリに対応して、前記軸に関して第2の長さを有し、
前記第2の長さは前記第1の長さよりも長い、リワークプレスアセンブリである、方法。
【請求項20】
前記フレーム、前記ダイ及び前記ラムの少なくとも1つの中の冷却通路を通して、冷却流体の流れを導くステップを更に含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記ダイは第1の熱膨張係数を有する第1の材料を備え、前記フレームは第2の熱膨張係数を有する第2の材料を備え、前記ラムは第3の熱膨張係数を有する第3の材料を備え、前記第1の熱膨張係数と前記第2の熱膨張係数は同じであり、前記第3の熱膨張係数は前記第1と前記第2の熱膨張係数とは異なる、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記部品を前記リワークプレスアセンブリの前記部品キャビティ内に配置するステップが、前記部品の前記第1の部分を、前記部品の前記第1の部分の寸法的に正しい輪郭に対して相補的な外形をした前記ダイの成形面に対して配置することを含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は一般に、寸法の不適合な部品のリワークに関し、より具体的には、高強度、低延性を有するような寸法不適合部品を、部品内への残留応力の導入を抑制するために高温においてリワークプレスアセンブリを用いてリワークすることに関する。
【背景技術】
【0002】
少なくともいくつかの既知の部品は、最初の製造プロセス、熱処理プロセス及び/又はその部品の実使用により、寸法的な歪みを経験する。例えば、少なくともいくつかの既知の部品は、熱処理中に少なくとも部品の熱膨張及び/又は部品内の残留応力に起因する、寸法の歪みを経験する。少なくともいくつかの場合には、寸法の歪を補正し、部品を実使用に適格とするためにリワークプロセスを受けなければならない場合がある。ただし、少なくともいくつかの既知のプロセスを使用して、低強度かつ高延性の材料特性を有する材料から形成された部品をリワークすれば、部品中に残留応力を残す可能性がある。例えば、既知のリワークプロセスの1つは、「ホットスポッティング(hot spotting)」プロセスであり、部品の歪んだ領域の片側を材料が降伏するまで加熱し、対向する側は弾性を維持したまま膨張させて、歪んだ領域を加熱領域に向かって変形させる。ただし、ホットスポッティングプロセスを使用して、低強度かつ高延性の特性を有する材料から形成された部品をリワークすれば、加熱された領域に残留応力を残す可能性がある。
【0003】
さらに、少なくともいくつかの他の既知のプロセスにおいては、高強度かつ低延性の特性を有する材料から形成された部品のリワークにより、リワークした部位に機械的性質の劣化を招く可能性がある。例えば、高強度かつ低延性の特性を有する材料から形成された部品を、部品の窪みをろう付けして充填すること及び/又は部品の出っ張り部を機械加工することによってリワークすれば、(ろう付けプロセスの結果として)異なる材料及び/又は(機械加工プロセスの結果として)リワーク領域から除去された材料のために、そのリワーク箇所で部品の性質が変化する可能性がある。そのためこれらのプロセスによる部品のリワークは、部品の重要領域以外に限定される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一態様において、寸法の不適合な部品をリワークするためのリワークプレスアセンブリが提供される。リワークプレスアセンブリは、フレームと、フレームに結合され部品の第1の部分に接触するように構成されたダイと、ラム(ram)とを含む。ラムは、リワークプレスアセンブリの軸に関してダイとは反対側に結合され、部品の第2の部分に接触するように構成される。ラムとダイはその間に部品キャビティを画定する。ダイとラムの内の少なくとも1つは、第1の温度条件にあるリワークプレスアセンブリに対応して、軸に関して第1の長さを有する。ダイとラムの内の少なくとも1つは、第2の温度条件にあるプレスに対応して、軸に関して第2の長さを有し、第2の長さは第1の長さより長い。
【0005】
別の態様においては、部品リワークシステムが提供される。部品リワークシステムは、熱エネルギを受けるように構成された内部環境を含む熱処理筐体と、寸法不適合部品をリワークするためのリワークプレスアセンブリを含む。リワークプレスアセンブリが、内部環境内に配置され、フレームと、フレームに結合されて部品の第1の部分に接触するように構成されたダイと、ラムとを含む。ラムは、リワークプレスアセンブリの軸に関してダイとは反対側に結合され、部品の第2の部分に接触するように構成される。ラムとダイはその間に部品キャビティを画定する。ダイとラムの内の少なくとも1つは、第1の温度条件にあるリワークプレスアセンブリに対応して、軸に関して第1の長さを有する。ダイとラムの内の少なくとも1つは、第2の温度条件にあるプレスに対応して、軸に関して第2の長さを有し、第2の長さは第1の長さより長い。
【0006】
さらに別の態様においては、部品のリワーク方法が提供される。この方法はリワークプレスアセンブリの部品キャビティ内に部品を配置するステップを含む。リワークプレスアセンブリが、フレームと、フレームに結合され、部品の第1の部分に接触するように構成されたダイと、ラムとを含む。ラムは、リワークプレスアセンブリの軸に関してダイとは反対側に結合され、部品の第2の部分に接触するように構成される。ラムとダイはその間に部品キャビティを画定する。ダイとラムの内の少なくとも1つは、第1の温度条件にあるリワークプレスアセンブリに対応して、軸に関して第1の長さを有する。ダイとラムの内の少なくとも1つは、第2の温度条件にあるプレスに対応して、軸に関して第2の長さを有し、第2の長さは第1の長さより長い。この方法はまた、リワークプレスアセンブリと部品を第1の温度条件の熱処理筐体に配置するステップを含む。最後にこの方法は、熱処理筐体内の温度を、リワークプレスアセンブリが第2の温度条件になるまで昇温するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】例示的な部品リワークシステムのブロック図である。
図2図1に示す部品リワークシステムで使用可能な例示的リワークプレスアセンブリの側断面図であり、例示的な第1の温度条件にあるリワークプレスアセンブリを示す。
図3図2に示すリワークプレスアセンブリの側断面図であり、例示的な第2の温度条件にあるリワークプレスアセンブリを示す。
図4図2に示すリワークプレスアセンブリの第1の代替実施形態の側断面図であり、第1の温度条件にあるリワークプレスアセンブリの第1の代替実施形態を示す。
図5図4に示すリワークプレスアセンブリの側断面図であり、第2の温度条件にあるリワークプレスアセンブリを示す。
図6図2に示すリワークプレスアセンブリの第2の代替実施形態の側断面図であり、第1の温度条件にあるリワークプレスアセンブリの第2の代替実施形態を示す。
図7図1、4、6に示す部品リワークシステムなどの、部品リワークシステムを用いた、寸法不適合部品をリワークするための例示的方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書に記載の実施形態は、これに限るものではないが、例えば超合金で作られた部品を含む、高強度で低延性材料特性を有する部品の、既知のリワークシステムの欠点を少なくともいくつか克服する。実施形態には、寸法的に歪んだ部品のリワークをするためのリワークプレスアセンブリが含まれる。リワークプレスアセンブリには、部品の第1の部分に接触するように構成されたダイと、部品の第2の部分に接触するように構成されたラムと、ダイとラムの間に延在するフレームとが含まれる。ラムはダイの反対側に位置し、その間に部品キャビティを画定する。ラムは、第1の温度条件にあるリワークプレスアセンブリに対応する、第1の長さと、第2の温度条件にあるプレスに対応する、より大きな第2の長さとを有する。こうして、ダイとラムの間の部品キャビティ内にリワークされる部品を配置したのち、リワークプレスアセンブリと部品の温度を、ラムの長さが増加して、ラムが部品を所定の量だけ圧縮して寸法歪を修正する結果となるように選択された所定の温度まで上昇させる。いくつかの実施形態において、部品の正確なリワークを容易にするために、ダイとラムは、部品の寸法的に正しい端部輪郭に対する相補的な外形となっている。
【0009】
本明細書で使用される「概して」、「実質的に」、「約」などの近似的な表現は、他の指示がない限り、当業者には理解されるように、そのように修飾される用語が、絶対的又は完全な程度ではなく、近似的な程度にのみ適用され得ることを示す。したがって、「約」、「概して」、「実質的に」などの用語で修飾された値は、特定された正確な値に限定されるものではない。少なくともいくつかの例において、近似的な表現は値を測定する器具の精度に対応してもよい。さらに、用語「第1」、「第2」等は、他の指示がない限り、本明細書においては単なる標識として使用され、これらの用語が言及する項目に関して順序、位置、又は階層的な要件を課することを意図するものではない。さらに、例えば、「第2」のアイテムの参照は、例えば、「第1」以下の数字のついたアイテム、又は「第3」以上の数字のついたアイテムの存在を要求することも排除することもしない。
【0010】
図1は、例示的な部品リワークシステム100のブロック図である。例示的な実施形態において、部品リワークシステム100は熱処理用筐体102を含む。筐体102の内部環境103は、熱処理用筐体102を囲む外部環境105からは、少なくとも部分的に断熱されている。リワークプレスアセンブリ104、及び部品長さ110を有し、ある材料108で形成された部品106が内部環境103内に配置されて、熱エネルギが内部環境103の中へ導入される。例示的な実施形態において、内部環境103が所定温度に達するまで、大気圧の加熱空気によって熱エネルギが熱処理筐体102の内部環境103へ導入される。代替実施形態において、内部環境103には、任意の圧力の任意の種類の不活性ガスが含まれ、それが本明細書に記載の部品リワークシステム100の動作を容易にする。熱処理筐体102内の昇温された温度が、本明細書でさらに説明するように部品のリワーク106を容易にする。
【0011】
例示的実施形態において、熱処理筐体102は、最大2300°F(1260℃)までの内部温度を生成するように構成されたバッチ式炉102である。代替実施形態では、熱処理筐体102は、箱型炉、台車炉、エレベータ炉、ベル型炉、ピット炉、塩浴炉及び流動床炉の内の1つである。他の代替実施形態では、熱処理筐体102は、部品106の材料108のマトリックスを軟化させるのに十分な内部温度を生成可能な、任意の熱エネルギ発生装置である。
【0012】
図2は、部品リワークシステム100(図1に示す)で使用可能な例示的リワークプレスアセンブリ104の側断面図であり、例示的な第1の温度条件にあるリワークプレスアセンブリ104を示す。図3は、リワークプレスアセンブリ104(図2に示す)の側断面図であり、例示的な第2の温度条件にあるリワークプレスアセンブリ104を示す。例示的な実施形態において、リワークプレスアセンブリ104は、フレーム204に結合されたダイ200と、プレスの長手軸206に関してダイ200の反対側のフレーム204に結合されたラム202とを含む。部品106は、ダイ200とラム202の間に画定された部品キャビティ208内に配置される。代替実施形態では、リワークプレスアセンブリ104は、本明細書で説明するように部品リワークシステム100の動作を容易にする、プレス長手軸206に対して任意の方向に配置される、任意の数のダイ200とラム202を含む。
【0013】
例示的な実施形態において、ダイ200は部品106の第1の部分210に接触するように構成され、かつフレーム204のダイ支持体226に結合される。ダイ200は、部品106の第1の部分210の寸法的に正しい輪郭に対して相補的な外形をした成形面212を含む。代替実施形態では、ダイ200は複数のダイ200を含み、その複数のダイ200は、ダイ支持体226の表面に沿い、かつプレスの長手軸206に対して実質的に垂直に画定されるダイ平面214に沿って複数の位置に配置可能である。更なる代替実施形態では、ダイ200は、本明細書で説明する部品リワークシステム100の動作を容易にする任意の構成を有する。
【0014】
例示的な実施形態において、ラム202は部品106の第2の部分216に接触するように構成され、かつダイ200とは反対のフレーム204のラム支持体224に結合される。ラム202は、部品106の第2の部分216の寸法的に正しい輪郭に対して相補的な外形をしたラム成形面218を含む。代替実施形態では、ラム202は複数のラム202を含み、その複数のラム202は、ラム支持体224の表面に沿って画定され、かつプレスの長手軸206に対して実質的に垂直なラム平面219に沿って配置可能である。更なる代替実施形態では、ラム202は、第1の温度条件においては部品106に接触せず、第1の温度条件では第1の部分210からラムギャップ220だけ離間している。更なる代替実施形態では、ラム202は、本明細書に記載の部品リワークシステム100の動作を容易にする、任意の構成を有する。
【0015】
例示的な実施形態において、フレーム204はダイ200とラム202の間に延在する。より具体的には、フレームI204には、複数の支持ロッド222、ラム支持体224及びダイ支持体226が含まれる。各支持ロッド222は、ラム支持体224とダイ支持体226に結合され、それらの間及びそれらを貫通して延在する。例示的実施形態において、ラム支持体224はプレスの長手軸206に対して実質的に垂直にラム202を保持するように構成され、ダイ支持体226はプレスの長手軸206に対して実質的に垂直にダイ200を保持するように構成されている。代替実施形態では、フレーム204はダイ200を含む単一の一体部品であり、ラム202を保持するようになっている。更なる代替実施形態では、フレーム204は、本明細書に記載のリワークプレスアセンブリ104の動作を容易にする、任意の構成の任意の部品を有する。
【0016】
例示的実施形態において、支持ロッド222はダイ支持体226とラム支持体224を貫通して受容可能であって、ダイ支持体226とラム支持体224を互いに結合するようになっている。より具体的には、各支持ロッド222には、複数のナット230のそれぞれのねじ(番号なし)に係合可能なねじ部228がある。各ナット230は、ラムギャップ220を減少させて所定の幅のラムギャップ220となるまで、各支持ロッド222に沿ってラム支持体224に向かってねじで前進可能である。その上、各支持ロッド222にはテーパ部232があり、これが、ダイ支持体226を貫通する相補的テーパのついた一対の貫通孔234の各一つに係合可能である。各テーパ付き貫通孔234は、対応する支持ロッド222のテーパ部232に相補的な外形であり、テーパ部232と接合して、支持ロッド222がダイ200を部品106の第1の部分210に対して保持することを容易にするが、ダイ支持体226を通ってラム202の方向へ完全に引き抜かれることは阻止するようになっている。代替実施形態では、支持ロッド222、ダイ支持体226及びラム支持体224は、本明細書に記載のリワークプレスアセンブリ104の動作を容易にする任意の方法で協働するように構成されている。
【0017】
例示的実施形態において、フレーム204は冷却システム300を含む。冷却システム300は、フレーム204及びダイ200を貫通して冷却流体の流れを導くように構成された冷却通路302を含んでいる。より具体的には、第1の冷却通路302はダイ支持体226を貫通して延在し、第2の冷却通路302はラム支持体224を貫通して延在する。追加又は代替として、支持ロッド222が冷却通路302を含む。例示的実施形態において、冷却流体はエチレングリコールである。代替実施形態において、冷却流体には、プロピレングリコール、高温冷却剤、冷媒、冷却ガス、または他の適切な冷却剤のうちの少なくとも1つが含まれる。ポンプ(図示せず)が冷却通路302を介して冷却流体を循環させて熱交換機(図示せず)に送るように構成され、冷却流体と、冷却通路302を含むリワークプレスアセンブリ104の一部との間の熱エネルギ交換を容易にする。冷却システムの冷却能力は、冷却流体の容積、冷却流体の種類、冷却システム300の容積出力、並びに熱交換機の種類及び/又は効率、の少なくとも1つを選択することにより決定される。代替実施形態では、冷却システム300には、部品リワークシステム100の動作を容易にする、任意の部品が含まれる。
【0018】
例示的実施形態において、ダイ200は第1の熱膨張係数を有する第1の材料236から製造され、フレーム204は第2の熱膨張係数を有する第2の材料238から製造され、ラム202は第3の熱膨張係数を有する第3の材料240から製造される。例示的実施形態において、第1の材料236と第2の材料238、したがって第1の熱膨張係数と第2の熱膨張係数は同一であり、第3の材料240は第1の材料236と第2の材料238とは異なる。少なくともいくつかの実施形態において、部品106の熱膨張係数は、第1の熱膨張係数、第2の熱膨張係数及び第3の熱膨張係数のそれぞれよりも大きい。第3の材料240の熱膨張係数は、第1と第2の熱膨張係数よりも大きく、その結果リワークプレスアセンブリ104のいくつかの構成要素が、そのほかのリワークプレスアセンブリ104の構成要素に対して所定の熱膨張を生じ、それによって、後で詳細を述べるように、機械又は油圧によるプレスシステムを必要とせずに部品リワークシステム100の動作が容易となる。
【0019】
例示的実施形態において、第1の材料236と第2の材料238はチタン−ジルコニウム−モリブデン合金であり、第3の材料240は異なる熱膨張を容易にする、RENE’108などのニッケル基超合金である。例えば、チタン−ジルコニウム−モリブデン合金の熱膨張係数は、RENE’108合金の約2/3である。代替的には、第1の材料236と第2の材料238もまたRENE’108などのニッケル基超合金であるが、後で述べるように、冷却流体と相互作用して、第3の材料240に対して熱膨張差を生じるように構成される。代替実施形態において、第1の材料236、第2の材料238及び第3の材料240はそれぞれ、チタン−ジルコニウム−モリブデン合金、R108合金、GTD111合金(「GTD111」はNew York州SchenectadyのGeneral Electric Company社の登録商標である)、IN738合金(「IN738」はKentucky州BurnaughのHuntington Alloys Corporation社の登録商標である)、RENE’5合金(「RENE’5」はNew York州SchenectadyのGeneral Electric Company社の登録商標である)、RENE’4合金(「RENE’4」はNew York州SchenectadyのGeneral Electric Company社の登録商標である)及び体積比で少なくとも50%のγ′相を有するニッケル基超合金のうちの少なくとも1つである。他の代替実施形態では、第1の材料236と第2の材料238はそれぞれ、グラファイト材料及びセラミック材料の内の少なくとも1つである。更なる例示的実施形態においては、第1の材料236と第3の材料240は同一であり、第1の熱膨張係数と第3の熱膨張係数は同一であり、第2の材料238は第1の材料236と第3の材料240とは異なって、ダイとラムが反転するようになっている。更なる代替実施形態では、リワークプレスアセンブリ104は、本明細書に記載の部品リワークシステム100の動作を容易にする、任意の温度係数を有する材料の任意の組み合わせを有する。
【0020】
例示的実施形態において、部品106は、高強度、低延性の物理的性質を有する材料108から作製されるタービンノズルである。より具体的には、部品106はタービンノズルであり、材料108はRENE’108合金である。代替実施形態では、部品106は体積比で少なくとも30%のγ′相を有するニッケル基超合金から作製される。更なる代替実施形態では、部品106は本明細書に記載のリワークプロセスに対応する任意の強度及び延性を有する任意の材料から作製される。図2を参照する例示的な実施形態では、部品106は、図2に示すように第1の部分210の基部242に寸法的な歪みを有する、第1の歪んだ状態にある。代替実施形態では、部品は、部品106のエアフォイル244と先端構造246の少なくとも1つに寸法的な歪みを有する。更なる代替実施形態では、部品106は、本明細書に記載の部品リワークシステム100を用いて修正可能な、任意のタイプ、大きさ及び数の寸法的な歪みを有する。
【0021】
図2において、部品106及びリワークプレスアセンブリ104が第1の温度条件、すなわち第1の温度で示されている。例示的な実施形態では、第1の温度条件は、部品リワークシステム100の、休止したすなわちリワークをしていない状態及び/又は初期の開始状態に関係する。代替実施形態では、第1の温度条件は、リワークプレスアセンブリ104及び/又は部品106の任意の適切な状態に関係する。第1の温度条件にある、部品106とリワークプレスアセンブリ104に応じて、ラム202はプレスの長手軸206に対してラムの第1の長さ248にあり、ダイ200はプレスの長手軸206に対してダイの第1の長さ249にある。例示的実施形態では、第1の温度条件においてラム202は部品106の第2の部分216に接触していなように示されている。代替実施形態では、第1の温度条件においてラム202は部品106に接触している。他の代替実施形態では、ラム202は、リワークプレスアセンブリ104が本明細書に記載される機能を実行可能なだけの位置で部品106に接触する。
【0022】
図3において、部品106及びリワークプレスアセンブリ104が第2の温度条件、すなわち第2の温度で示されている。例示的な実施形態では、第2の温度条件は、部品リワークシステム100のリワーク完了の設定点状態に関係する。代替実施形態では、第2の温度条件は、部品リワークシステム100及び/又は部品106の任意の適切な状態に関係する。部品106及びリワークプレスアセンブリ104が第2の温度条件にあることに応じて、ラム202はプレスの長手軸206に対してラムの第2の長さ250にある。ここで、ラムの第2の長さ250はラムの第1の長さ248より大きい。そして、ダイ200はプレスの長手軸206に対してダイの第2の長さ252にある。ここで、ダイの第2の長さ252はダイの第1の長さ249と実質的に等しい。例示的な実施形態では、リワークシステムアセンブリ104と部品106が第2の温度条件にある時、ラム202は、部品リワークシステム100と協働して、ラム202の熱膨張によるラム202の長さ変化の結果として、部品106が所定量だけ変形し終えるような、大きさと位置になっている。
【0023】
より具体的には図2及び図3を参照すると、リワークプレスアセンブリ104が第1の温度条件から第2の温度条件に遷移すると、ラム202が熱膨張する。ラム202の熱膨張により、ラム202は少なくともプレスの長手軸206に沿う長さが延びる。例示的実施形態において部品106の弾性係数は、ラム202の弾性係数、ダイ200の弾性係数、フレーム204の弾性係数のいずれよりも小さいので、ラム202がラムの第2の長さ250に遷移すると、部品106の熱膨張を更に克服するだけの十分な力で部品106をラム202とダイ200の間で圧縮して、部品106を所定量だけ変形させる。代替実施形態では、ラム202とダイ200とフレーム204の内の少なくとも1つの弾性係数が、部品106の弾性係数よりも小さく、かつラム202とダイ200とフレーム204の内のその少なくとも1つには冷却通路302が含まれる。
【0024】
例示的実施形態において、与えられた次元に沿う材料の熱膨張δは、材料の線熱膨張係数α、第1の温度条件T1から第2の温度条件T2への温度変化及び次元の大きさLに関係する。例示的実施形態において、部品106とリワークプレスアセンブリ104が第1の温度条件から第2の温度条件に遷移する結果として、リワークプレスアセンブリ104内の部品106が受ける歪εの大きさの決定に、少なくとも次式が利用される。ここで、ダイ200の第1の材料236は、ラム202の第3の材料240の熱膨張係数よりかなり小さい熱膨張係数を有する。
【数1】

(式1)
ここでLc1は第1の温度条件における部品長さ110を表し、αは部品106の熱膨張係数を表し、Lp1は第1の温度条件におけるリワークプレスアセンブリ104の長さを表し、αはリワークプレスアセンブリ104の熱膨張係数を表し、Lr1は第1の温度条件におけるラム202の長さを表し、αはラム202の熱膨張係数を表し、δはランプギャップ202を表す。
【0025】
部品106は、例えば座標測定器(CMM)プロセス、青色光3次元走査プロセス及びゲージ測定プロセスの内の少なくとも1つにより検査され、部品106の正しい寸法の部品106からの寸法偏差が判定される。少なくとも上式を用いて、例えば、個体モデリングプログラムで部品106とリワークプレスアセンブリ104に有限要素モデリングが遂行されて、第2の温度条件において寸法的に正しい部品106を得るために、第1の温度条件においてリワークプレスアセンブリ104の構成要素が取らなければならない、複数の第1の寸法が決定される。部品106とリワークプレスアセンブリ104は、次に第1の温度条件から第2の温度条件へ遷移させられ、材料108内の少なくとも1つの降伏機構及びクリープ機構の結果として部品106が永久変形させられ、結果として寸法的に正しい部品106が得られる。代替例においては、リワークプレスアセンブリ104と部品106のそれぞれの熱膨張、歪及び変形は、部品リワークシステム100を本明細書に記載のように機能することを可能とする任意の方法を用いて計算される。
【0026】
部品106の寸法補正を、プレスの長手軸206に沿って対向配置されたダイ200とラム202を用いて、プレス長手軸206に沿う補正という形でこれまでに説明したが、いくつかの実施形態では、部品106の不適合な回転及び傾斜の寸法補正も、リワークプレスアセンブリ104の任意の適切な軸に関して対向配置されたダイ200とラム202を用いて、実質的に同様に行われることを理解されたい。例えば、部品106の傾斜形状の不整合を修正するために、ダイ200とラム202が、プレス長手軸206に垂直な、図2及び図3の視野の紙面外にある軸に沿って、かつプレス長手軸206に沿って互いにずれて対向配置される。別の例では、部品106の回転の不整合を修正するために、ダイ200とラム202がさらに、プレス長手軸206に垂直な、図2図3の視野の紙面内にある軸に沿って互いにずれている。
【0027】
図4は、(図2に示す)リワーク用プレスアセンブリ104の第1の代替実施形態の側断面図であり、第1の温度条件にあるリワーク用プレスアセンブリ104の第1の代替実施形態を示す。図5は、(図4に示す)リワーク用プレスアセンブリ104の第1の代替実施形態の側断面図であり、第2の温度条件にあるリワーク用プレスアセンブリ104の第1の代替実施形態を示す。図4図5に示すリワークプレスアセンブリ104の実施形態は、ラム202とダイ200が部品106の端部輪郭の所定の位置にのみ配置されて接触するようになった台座であることと、フレーム204が断熱体400で実質的に囲まれていることを除けば、図2図3に示す実施形態と実質的に同じである。代替実施形態では、リワークプレスアセンブリ104の任意の構成要素は実質的に断熱体400で囲まれている。例示的実施形態では、第1の温度条件において、ラム202はプレス長手軸206に関して、ラムの第1の長さ248にあり、ダイ200はプレス長手軸206に関して、ダイの第1の長さ249にあり、ダイ200は第1の部分210に接触し、ラム202は第2の部分216に接触している。
【0028】
例示的実施形態では、部品リワークシステム100と部品106が第2の温度条件にあることに対応して、ラム202はラムの第2の長さ252となり、ダイ200はダイの第2の長さ250となる。ここで、ダイの第2の長さ252はダイの第1の長さ249より長く、ラムの第2の長さ250がラムの第1の長さ248より長い。このリワークプレスアセンブリ104の代替実施形態を使用すると、部品106は、ラム202とダイ200に生じる熱膨張の結果として部品106の対向する端部の特定の位置に印加される力によってリワークされる。
【0029】
例示的実施形態では、断熱体400は、リワークプレスアセンブリ104のフレーム204への熱移動を阻止する断熱材料402で作製される。より具体的には、断熱材料402は、熱移動速度が小さいセラミック材料であり、フレーム204を実質的に囲むように配置される。断熱体400は熱膨張に対するフレーム204の感受性を低減し、昇温した温度条件の結果としてのクリープ及び/又は変形に対する抵抗が部品106の材料108以下である第2の材料238の使用を可能とする。代替実施形態において、断熱材料402は、岩綿及びセラミック繊維材料のうちの少なくとも1つである。更なる代替実施形態では、断熱材400は冷却システム300と併用される。更に別の代替実施形態では、断熱材400は任意の材料から作製され、本明細書に記載のリワークシステム100の動作を容易にする、リワークシステム100の任意の部分に配置される。
【0030】
図6は、(図2に示す)リワークプレスアセンブリ104の第2の代替実施形態の側断面図であり、第1の温度条件にあるリワークプレスアセンブリ104の第2の代替実施形態を示す。図6に示すリワークプレスアセンブリ104の実施形態は、質量404がラム202の外側部分406に結合されていることを除けば、図2及び図3に示す実施形態と実質的に同じである。例示的実施形態では、質量404は静止質量であって、リワークプレスアセンブリ104と協働して、質量404の重量に比例する力をラム202を介して部品106に印加することにより、寸法不適合部品106をリワークするようになっている。例えば、質量404は、部品106に対応する前もって選択された変形を生じさせるために、9キログラム(20ポンド)の質量となるように選択される。別の例では、質量404は、RENE’108で作製された部品に最大0.01インチの局所的変形を生じさせるために、16キログラム(35ポンド)の質量となるように選択される。図示した実施形態では、プレス長手軸206は鉛直方向に実質的に整列していることを理解されたい。代替実施形態では、質量404は任意の質量であって、本明細書に記載のリワークプレスアセンブリ104の動作を容易にする、リワークプレスアセンブリ104の任意の部分に結合されている。さらに追加の実施形態において、リワークプレスアセンブリ104には、部品106の前もって選択されたリワーク量が完了したのちに、質量404による部品106への力の印加を解放するように構成された解放装置(図示せず)が含まれる。別の追加の実施形態では、アーム(図示せず)が部品106に結合され、質量404が部品106から離間されて、アームに結合され、部品106にモーメントを生成して部品106のリワークを容易にするようになっている。いくつかの実施形態では、質量404が印加されて、部品リワークシステム100の温度条件の変化を伴わずに部品106をリワークする。
【0031】
図7は、部品リワークシステム100(図1に示す)などの部品リワークシステムを用いた、寸法不適合部品をリワークするための例示的方法500のフロー図である。図1図6を参照すると、方法500はリワークプレスアセンブリ104などのプレスアセンブリの、部品キャビティ208などの部品キャビティ内に、部品106などの部品を配置するステップ502を含む。プレスアセンブリには、部品の、第1の部分210などの第1の部分に接触するように構成された、ダイ200などのダイと、部品の、第2の部分216などの第2の部分に接触するように構成された、ラム202などのラムであって、プレス長手軸206などのプレス長手軸に沿ってダイとは反対側に配置され、その間に部品キャビティを画定する、ラムとが含まれる。ダイとラムの内の少なくとも1つは、第1の温度条件にあるプレスアセンブリに対応して、プレス長手軸に関してラムの第1の長さ248及び/又はダイの第1の長さ249などの第1の長さを有し、ダイとラムのうちの少なくとも1つは、第2の温度条件にあるプレスアセンブリに対応して、プレス長手軸に関してラムの第2の長さ250及び/又はダイの第2の長さ252などの第2の長さを有し、第2の長さは第1の長さよりも長く、フレーム204などのフレームがダイとラムの間に延在する。方法500はまた、プレスアセンブリと部品を第1の温度条件において、熱処理筐体102などの熱処理筐体内に配置するステップ504を含む。最後に方法500は、熱処理筐体内の温度を、プレスアセンブリが第2の温度条件になるまで昇温するステップ506を含む。追加の実施形態では方法500は、部品の寸法不適合量を判定し、部品の熱膨張を計算し、プレスアセンブリの熱膨張を計算し、プレスアセンブリを用いた部品のリワークを容易にする第2の温度条件を決定する追加のステップを含む。
【0032】
上記の実施形態では、超合金で作られた部品などの、高強度で低延性の材料特性を有する部品に対する、既知のリワークシステムの欠点の少なくともいくつかが克服される。上記の実施形態は、ニッケル基超合金などの、高強度の低延性材料で作製された部品における寸法歪みを、その部品の機械的及び構造的機能の劣化を阻止しつつ、修正することを可能とする。上記の実施形態はまた、ホットスポッティングや伝統的な部品矯正プロセスなどの、寸法不適合を修正する少なくともいくつかの既知の方法において必要とされる試行錯誤プロセスを改良する、1回きりのプロセスで、寸法不適合の制御された正確な修正を行うことを容易にする。さらに、少なくとも部分的には熱処理プロセスのおかげで、上記の実施形態では、部品内に残留応力を導入することを阻止しながら、部品の寸法不適合の修正を容易にする。実施形態には、寸法不適合部品のリワークをするためのリワークプレスアセンブリが含まれる。リワークプレスアセンブリには、部品の第1の部分に接触するように構成されたダイと、部品の第2の部分に接触するように構成されたラムと、ダイとラムの間に延在するフレームとが含まれる。ラムはプレス長手軸に沿ってダイの反対側に位置し、その間に部品キャビティを画定する。ラムは、第1の温度条件にあるリワークプレスアセンブリに対応する、プレス長手軸に対する第1の長さと、第2の温度条件にあるプレスに対応する、プレス長手軸に対する第2の長さとを有する。ここで、第2の長さは第1の長さよりも長い。こうして、ダイとラムの間の部品キャビティ内にリワークされる部品が配置されたのち、リワークプレスアセンブリと部品の温度が選択された所定の温度まで上昇される。そうしてラムの長さが増加し、ラムが部品を所定量だけ圧縮して寸法歪を修正する結果となる。ラム長さは第2の温度条件に関連する所定量だけ増加し、第2の温度条件を越えて温度上昇がされない限りはそれ以上とはならないので、リワークプレスアセンブリは、部品の過圧縮の阻止を容易とする。いくつかの実施形態において、部品の正確なリワークを可能とするために、ダイとラムは部品の寸法的に正しい端部輪郭に対して相補的な外形となっている。
【0033】
リワークプレスアセンブリ、リワークシステム及びそのリワークシステムを組み込んだ方法の例示的実施形態をこれまで詳細に記述した。システム及び方法は本明細書に記載した特定の実施形態に限るものではない。むしろシステムの構成要素及び/又は方法のステップは、本明細書に記載の他の構成要素及び/又はステップから独立して個別に利用されてもよい。例えば、リワークプレスアセンブリは他の機械及び方法と組み合わせて使用されることも可能であり、本明細書に記載のリワークシステムと共にのみ実行されるように限定されるものではない。むしろ、実施形態は、他の多くの用途に関連して実行及び活用することが可能である。
【0034】
本開示の様々な実施形態の特定の特徴がいくつかの図面で示され、他の図面では示されない場合があるが、これは単に便宜的なものである。さらには、上記の説明における「一実施形態」という表現は、それもまた列挙された特徴を含む追加的な実施形態の存在を排除するものとして解釈されることを意図していない。本開示の原理に従って、図面の任意の特徴は他の任意の図面の任意の特徴と組み合わせて参照及び/又は特許請求され得る。
【0035】
この書面の記述は、最良の形態を含む実施例を使用して本開示を例示し、また当業者に、任意のデバイスまたはシステムの作製と使用、および組み込まれた任意の方法の遂行を含む本発明の実行を可能とさせる。本開示の特許可能な範囲は特許請求の範囲によって定義され、当業者が思いつく他の実施例も含み得る。そのような他の例は、もしそれらが請求項の文字通りの言葉に違わない構造要素を有する場合、または請求項の文字通りの言葉からあまり差異のない等価な構造要素を含む場合には、特許請求の範囲内にあることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【外国語明細書】
2019206030000001.pdf