(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-206886(P2019-206886A)
(43)【公開日】2019年12月5日
(54)【発明の名称】道路
(51)【国際特許分類】
E01C 11/22 20060101AFI20191108BHJP
E01F 9/608 20160101ALI20191108BHJP
E01F 9/619 20160101ALI20191108BHJP
E01F 9/627 20160101ALI20191108BHJP
E01F 9/688 20160101ALI20191108BHJP
【FI】
E01C11/22 Z
E01F9/608
E01F9/619
E01F9/627
E01F9/688
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2018-103939(P2018-103939)
(22)【出願日】2018年5月30日
(71)【出願人】
【識別番号】591116092
【氏名又は名称】株式会社福原鋳物製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100062797
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100188385
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 道俊
(72)【発明者】
【氏名】福原 勝
【テーマコード(参考)】
2D051
2D064
【Fターム(参考)】
2D051AB03
2D051AC01
2D051AC05
2D064AA11
2D064AA22
2D064BA05
2D064CA02
2D064EB23
(57)【要約】 (修正有)
【課題】自転車専用路を走行中、よろけても著しい支障を来すことなく、軽快に自転車が走行できる道路を提供する。
【解決手段】車道2に視線誘導標識柱5を配置して自転車専用路を設けた道路において、高さが自転車のペダル7が降下した位置の高さHよりも低く、且つ弾性変形可能な可撓性部材より形成された標識柱本体5aと台座5bが一体の視線誘導標識柱5を等間隔に設け、標識柱本体5aの表面に、再帰反射シート6を取付ける。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車道に任意の間隔に視線誘導標識柱を配置して自転車専用路を設けた道路において、高さが自転車のペダルが降下した位置よりも低く、且つ弾性変形可能な可撓性部材より形成された視線誘導標識柱を設けたとこを特徴とする道路。
【請求項2】
前記標識柱本体に、再帰反射シートを設けたことを特徴とする請求項1記載の道路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自転車の安全な通行を確保するための道路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近時、自転車通行による歩行者との衝突事故を未然に防ぐため、
図2に示すように、歩道1の外側の車道2に等間隔に80〜100cmの視線誘導標識柱3を配置して自転車専用路4を設けるようになった。そして、この道路の構造により、歩行者と自転車の衝突事故の問題は解消されると共に、自転車の安全走行が確保されるようになった。
【0003】
ところが、幅の狭い自転車専用路4の走行において、左右のペダルを交互に踏むため、よろけ易い。従って、視線誘導標識柱3に接触することが多く自転車の運転手は視線誘導標識柱3の存在に多大の気を使う必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−129715号公報
【特許文献2】意匠登録第1201417号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、自転車専用路を走行中、よろけても著しい支障を来すことなく、軽快に自転車が走行できる道路を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、請求項1記載の発明は、車道に任意の間隔に視線誘導標識柱を配置して自転車専用路を設けた道路において、高さが自転車のペダルが降下した位置よりも低く、且つ弾性変形可能な可撓性部材より形成された視線誘導標識柱を設けたとこを特徴とする道路である。
【0007】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記標識柱本体に、再帰反射シートを設けたことを特徴とする道路である。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の発明によれば、自転車走行中、よろけても、従来の道路のように、自転車や運転者の体に接触するものがなく、またペダルを踏んだ時、たとえペダルが標識柱本体に接触することがあっても視線誘導標識柱は可撓性部材で形成されているので、抵抗が少なく、支障なく軽快に走行することができる
【0009】
また、請求項2記載の発明によれば、反射シートを取付けることにより、再帰反射シートの反射光で自転車の運転者の視線を誘導することができるので効果の高い視線誘導標識柱を備えた道路を安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施例1における視線誘導標識柱の設置状態を示す拡大側面図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0011】
図1は、本発明の実施例1における視線誘導標識柱5の設置状態を示す拡大側面図で、視線誘導標識柱5は、弾性変形可能なゴム、弾性合成樹脂等の可撓性部材で、標識柱本体5aと台座5bとを一体に形成されたものである。そして、前記標識柱本体5aには再帰反射シート6が取付けられている。また、視線誘導標識柱5は、高さが自転車のペダル7が降下した最も低い時の高さHより低く形成されている。
【0012】
実施例1では、視線誘導標識柱5の高さを10cm、台座5bの外径を約8〜10cmとしている。また、実施例1では、標識柱本体5aの断面形状と台座5bを円形としたが、四角形や三角形等の他の形状でもよく、実施例1の形状に限定されないことは勿論である。また、標識柱本体5aと台座5bを別体としてもよい。
【0013】
次に、視線誘導標識柱5の道路2への設置方法について説明する。視線誘導標識柱5の道路2への設置は、両面テープや接着剤等を用いた接着式を採用するが、アンカーボルト等を用いたアンカー方式を併用することにより、より強固に視線誘導標識柱5を被接着面に取付けることが可能となる。なお、接着剤としては、エポキシ系のものなどが好適である。
【0014】
以上のように、本発明に係る実施例1の道路では、視線誘導標識柱5の高さを自転車のペダル7が降下した最も低い位置の高さH以下としたので、走行中よろけても自転車や体が従来のように視線誘導標識柱に接触することがない。従って、狭い自転車専用路4を広く使えるようになるので、従来のように視線誘導標識柱の存在に多大の気を遣うことなく軽快に走行することができる。また、ペダル7が視線誘導標識柱5の上部に接触するようなことがあっても、標識柱本体5aは可撓性部材で形成されているので、走行に支障を来すことない優れた道路構造である。
【0015】
視線誘導標識柱5に視認性を持たせるため、ガラスビーズを混合して再帰反射性を持たせる構造もあるが、本発明に係る実施例のように再帰反射シート6を標識柱本体5aに取付ける構造の方が、製作が容易で安価に視線誘導標識柱5を提供することができる。
【符号の説明】
【0016】
1 歩道
2 車道
3,5 視線誘導標識柱
4 自転車専用路
5a 標識柱本体
5b 台座
6 再帰反射シート
7 ペダル