特開2019-207615(P2019-207615A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アズビル株式会社の特許一覧
特開2019-207615信号監視装置、警報装置、警報システムおよび信号監視方法
<>
  • 特開2019207615-信号監視装置、警報装置、警報システムおよび信号監視方法 図000003
  • 特開2019207615-信号監視装置、警報装置、警報システムおよび信号監視方法 図000004
  • 特開2019207615-信号監視装置、警報装置、警報システムおよび信号監視方法 図000005
  • 特開2019207615-信号監視装置、警報装置、警報システムおよび信号監視方法 図000006
  • 特開2019207615-信号監視装置、警報装置、警報システムおよび信号監視方法 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-207615(P2019-207615A)
(43)【公開日】2019年12月5日
(54)【発明の名称】信号監視装置、警報装置、警報システムおよび信号監視方法
(51)【国際特許分類】
   G08B 29/02 20060101AFI20191108BHJP
   G08B 21/00 20060101ALI20191108BHJP
【FI】
   G08B29/02
   G08B21/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-103441(P2018-103441)
(22)【出願日】2018年5月30日
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】特許業務法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】赤尾 準一
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
【Fターム(参考)】
5C086AA34
5C086BA17
5C086CA09
5C086DA03
5C086DA08
5C086EA15
5C086EA23
5C086EA36
5C086FA02
5C087AA32
5C087AA44
5C087CC22
5C087DD08
5C087DD33
5C087EE07
5C087FF01
5C087FF02
5C087GG04
5C087GG08
5C087GG35
5C087GG70
(57)【要約】
【課題】音の出力に係る信号の監視を行う信号監視装置などを提供する。
【解決手段】発明に係る信号監視装置120は、定期的に出力される監視用音響信号を含む、音を発生させる音響信号が送られると、音響信号が送られたことを示す監視信号を出力する信号抽出回路130と、監視信号に基づいて、音響信号が一定時間以上送信されていないときには、異常を示す異常信号を出力する監視回路140とを備え、不具合などによって音響信号が送信されない場合でも、監視を可能にするものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
定期的に出力される監視用音響信号を含む、音を発生させる音響信号が送られると、該音響信号が送られたことを示す監視信号を出力する信号抽出部と、
前記監視信号に基づいて、前記音響信号が一定時間以上送信されていないときには、異常を示す異常信号を出力する監視部と
を備える信号監視装置。
【請求項2】
前記監視用音響信号は、あらかじめ定められた設定時間以内の前記音響信号であり、
前記信号抽出部は、送られた前記音響信号の先頭から前記設定時間の前記音響信号を削除する請求項1に記載の信号監視装置。
【請求項3】
前記監視部は、カウンタを備えるウォッチドッグタイマを有し、
該ウォッチドッグタイマは、前記信号抽出部から前記監視信号が入力されると、前記カウンタのカウント値をリセットし、前記カウンタの前記カウント値が、前記一定時間に対応するしきい値を超えると、前記異常信号を出力する請求項1または請求項2に記載の信号監視装置。
【請求項4】
デジタル形式の前記音響信号を、アナログ形式の前記音響信号に変換して前記信号抽出部に送る変換部をさらに備える請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の信号監視装置。
【請求項5】
汎用のコンピュータからの前記音響信号の送信の有無を監視する請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の信号監視装置。
【請求項6】
請求項1〜請求項5に記載の信号監視装置と、
前記信号監視装置から送られる音響信号を増幅する音響アンプと、
前記音響アンプが増幅した前記音響信号から音を発するスピーカと
を備える警報装置。
【請求項7】
請求項6に記載の警報装置を複数台備え、冗長構成とする警報システム。
【請求項8】
制御装置から定期的に送られる監視用音響信号を含む音響信号を送る工程と、
前記音響信号から、監視信号を出力する工程と、
前記監視信号に基づいて、前記音響信号が送られているかどうかを判定する工程と、
一定時間以上、前記音響信号が送られていないと判定すると、異常を示す異常信号を出力する工程と
を有する信号監視方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号を監視する信号監視装置、警報装置、警報システムおよび信号監視方法に関するものである。特に、音を発生させる音響信号が出力されているかどうかを監視するものである。
【背景技術】
【0002】
FA(Factory Automation)などの分野では、機器制御装置が、工作機械などの機器を制御しながら、製品の製造、組み立てなどを行う。機器制御装置は、センサなどから送られる信号に基づいて、機器の制御、管理などを行う。そして、機器制御装置は、機器などに異常が発生したと判断すると、警報音などを発生させて、異常を報知する。このため、警報音を発するスピーカを有する警報装置が、周辺機器として機器制御装置に接続される(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−031766号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、機器制御装置が、機器などの異常を検出しても、警報装置から警報音が発せられないことがある。警報音が発せられない原因は様々あり、接続線の断線など、目視して原因を判断できるものもあれば、OS、周辺機器などを含めたソフトウェアに関する動作不良、周辺機器間の競合など、目視できないものもある。異常が報知されないと、対応が遅れ、早期解決をはかることが難しくなる。このため、警報装置が警報音を出力できる状態であるかどうかを常に監視することが望ましい。
【0005】
そこで、本発明は、音の出力に係る信号の監視を行う信号監視装置、警報装置、警報システムおよび信号監視方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的を達成するために、本発明に係る信号監視装置は、定期的に出力される監視用音響信号を含む、音を発生させる音響信号が送られると、音響信号が送られたことを示す監視信号を出力する信号抽出部と、監視信号に基づいて、音響信号が一定時間以上送信されていないときには、異常を示す異常信号を出力する監視部とを備えるものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の信号監視装置によれば、音響信号の抽出により、信号抽出部から送られる監視信号に基づいて、監視部が音響信号の送信の有無を監視し、異常信号を出力するようにしたので、目視などでは発見しにくい不具合などによって音響信号が送信されていないような場合でも、監視を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態1に係る警報装置100を中心とする制御システムの構成を示す図である。
図2】本発明の実施の形態1に係る信号抽出回路130における処理について説明する図である。
図3】本発明の実施の形態1に係る監視回路140の動作を説明する図である。
図4】本発明の実施の形態2に係る警報装置100を中心とする制御システムの構成を示す図である。
図5】本発明の実施の形態3に係る制御システム内の警報装置100における警報システムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る警報装置100を中心とする制御システムの構成を示す図である。図1は、警報装置100および機器制御装置200を有している。
【0010】
警報装置100は、警報側入力端子110、信号監視装置120、外部出力部150、音響アンプ160およびスピーカ170を有している。警報側入力端子110は、接続線300で機器制御装置200と接続され、機器制御装置200から送られる音響信号を装置内に入力する端子である。
【0011】
実施の形態1における信号監視方法を実現する信号監視装置120は、警報側入力端子110を介して送られる音響信号の有無を監視する。信号抽出部となる信号抽出回路130および監視部となる監視回路140を有している。信号抽出回路130は、警報側入力端子110からの音響信号を抽出すると、監視回路140が判定に用いるパルス状の監視信号を生成し、監視回路140に送る。また、信号抽出回路130は、音響信号の一部または全部を削除した音響信号を音響アンプ160に送る。監視回路140は、機器制御装置200からの監視指示信号により監視が指示されると、信号抽出回路130から送られた監視信号に基づいて、音響信号が送信されているかどうかを判定することで監視を行う。監視回路140は、音響信号が送られていないと判定した場合には、異常信号を出力する。ここで、監視回路140は、ウォッチドッグタイマ(WDT)141を有している。信号抽出回路130および監視回路140については、後で詳しく説明する。
【0012】
外部出力部150は、異常信号を外部に出力する。ここで、実施の形態1の外部出力部150は、異常信号が入力されると、外部端子と電気的に接続して、信号が外部に出力されるリレー機器で構成する。音響アンプ160は、送られた音響信号を増幅する。また、スピーカ170は、増幅された音響信号に基づいて音を発する。ここで、音響アンプ160およびスピーカ170については、たとえば、別の音響装置で構成するようにしてもよい。
【0013】
機器制御装置200は、たとえば、工場などにおいて稼働する機器400を制御する装置である。特に限定するものではないが、ここでは、パーソナルコンピュータなどの汎用的なコンピュータまたはコンピュータを中心とする装置を、機器制御装置200とする。汎用的なコンピュータは、コンピュータ内の記憶装置(図示せず)に、様々なソフトウェアをインストールなどして実行することができる。また、様々な周辺機器を接続し、周辺機器に合わせたデバイスドライバと呼ばれるソフトウェアを利用して、周辺機器を動作させることができる。ただし、たとえば、ソフトウェアのバグ、接続した周辺機器間で競合などが起きて、予期せぬ不具合が発生する可能性がある。コンピュータなどでは、消音設定をしていることもある。このとき、機器制御装置200から音響信号が出力されないことがある。ここで、一般的には、音響アンプ160およびスピーカ170からは、故障が発生しにくい。また、断線などがあっても、目視しやすく、発見しやすい。しかしながら、ソフトウェアのバグ、周辺機器の競合などは、目視できないものである。また、接続ミスなどしていなくても起こり得るため、警報音が出力されない場合には、発見しにくい。
【0014】
機器制御装置200は、音響信号生成部210、警報指示部220、音声異常処理部230、機器制御部240、制御側出力端子250、監視指示信号出力部260および異常信号入力部270を有している。
【0015】
音響信号生成部210は、音響信号を生成する。実施の形態1の音響信号生成部210は、警報音などの通常の音である通常音響信号以外に、あらかじめ定められた設定間隔で、監視用音響信号を生成して、制御側出力端子250から定期的に出力する。ここでは、通常音響信号と監視用音響信号とを含めて、音響信号とする。監視用音響信号を出力する間隔として、ここでは、45秒間隔と設定する。
【0016】
監視回路140は、たとえば、60秒間、監視用音響信号および通常音響信号を受け取っていない状態になると、機器制御装置200に問題が発生していると判定するように設定する。60秒以内に監視用音響信号および通常音響信号が受け取れている場合は、正常と判定をする。機器制御装置200が出力する監視用音響信号は、0.5秒間と決めれば、信号抽出回路130は、音響信号を受け取り始めて、最初の0.5秒間は、音響アンプ160へ音響信号を出力しない。
【0017】
ここで、音響信号生成部210は、通常音響信号を生成しているときには、監視用音響信号は生成しない。制御側出力端子250は、接続線300で警報装置100と接続され、音響信号を警報装置100に出力する端子である。
【0018】
警報指示部220は、警報装置100に音声出力に係る監視を指示する。また、監視指示信号出力部260は、警報指示部220の指示に基づいて、警報装置100に監視指示信号を出力する。異常信号入力部270は、警報装置100から送られた異常信号を、音声異常処理部230に送る。音声異常処理部230は、異常信号入力部270からの異常信号に基づいて、接続された表示装置500に、音声出力に係る異常の旨を表示させる。また、機器制御部240は、機器400を制御する処理を行う。
【0019】
ここで、実施の形態1の機器制御装置200は、前述したように、コンピュータを有している。コンピュータは、たとえば、CPU(Central Processing Unit)などの制御演算処理装置を有している。制御演算処理装置が、音響信号生成部210、警報指示部220、音声異常処理部230および機器制御部240の機能を実現する。また、入出力を管理するI/Oポートを有している。I/Oポートが、制御側出力端子250、監視指示信号出力部260、異常信号入力部270の機能を実現する。また、たとえば、データを一時的に記憶できるランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性記憶装置(図示せず)およびハードディスク、データを長期的に記憶できるフラッシュメモリなどの不揮発性の補助記憶装置(図示せず)を有している。これらの記憶装置が、たとえば、制御演算処理装置が行う処理手順をプログラムとしたデータを有している。そして、制御演算処理装置が、プログラムのデータに基づいて処理を実行し、音響信号生成部210、警報指示部220および音声異常処理部230の機能を実現している。
【0020】
図2は、本発明の実施の形態1に係る信号抽出回路130における処理について説明する図である。信号抽出回路130は、警報側入力端子110を介して音響信号が送られると、監視信号を生成して、監視回路140に送る。ここで、信号抽出回路130は、音響信号を抽出している間、定期的に監視信号を生成する。このため、たとえば、通常音響信号が送られているときには、後述する図3に示すように、音響信号の長さに応じて、複数のパルス状の監視信号が連続して送られる。ただし、これに限定するものではない。たとえば、音響信号の長さに応じたパルス幅の監視信号が送られるようにしてもよい。また、信号抽出回路130は、前述した設定時間である0.5秒間における音響信号を削除する。削除に係る音響信号について、0.5秒の音響信号である監視用音響信号は、すべての音響信号が削除され、音響アンプ160には流れない。一方、警報音などの通常音響信号の場合、少なくとも数秒は音響信号が流れる。このため、通常音響信号は、先頭の0.5秒間の音響信号は削除されるが、その後の音響信号は、音響アンプ160に流れる。このため、監視用音響信号に係る音声は、スピーカ170からは流れない。一方で、通常音響信号に係る音声は、0.5秒削除されることになるが、通常音響信号が警報音に係る音響信号であれば、最初の0.5秒の部分の音が、削除により出力されなくても、大きな問題は生じない。
【0021】
図3は、本発明の実施の形態1に係る監視回路140の動作を説明する図である。前述したように、実施の形態1の監視回路140は、ウォッチドッグタイマ141を有している。実施の形態1におけるウォッチドッグタイマ141は、カウンタ(図示せず)を有し、カウントアップを行う。そして、実施の形態1のウォッチドッグタイマ141は、信号抽出回路130から監視信号が送られると、カウント値をリセットする。一方、ウォッチドッグタイマ141は、監視信号が送られず、カウント値があらかじめ定められたしきい値を超えたと判断すると、機器制御装置200に異常信号を出力する。ここで、実施の形態1においては、1分間におけるカウント値に相当する値をしきい値とする。前述したように、監視用音響信号の出力に係る設定間隔が45秒であるため、正常である場合には、ウォッチドッグタイマ141において、カウント値がしきい値を超えることなく、リセットされる。
【0022】
以上のように、実施の形態1の警報装置100によれば、信号監視装置120における監視回路140において、音響信号が出力されていない場合には、異常信号を出力するようにしたので、音響信号について監視を行うことができる。そして、異常信号に基づき、警報音を出力できない旨を報知することで、警報音が出力されない状況に対して、すばやく対応することができる。たとえば、目視などでは発見しにくい不具合についても、警報音に係る監視を効果的に行うことができる。ここで、監視音響信号を、設定時間内の音響信号とし、信号抽出回路130において、設定時間の音響信号を削除するようにしたので、監視音響信号について、スピーカ170から音を出さずにすむ。
【0023】
実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2に係る警報装置100を中心とする制御システムの構成を示す図である。図4において、図1と同じ符号を付している機器などについては、実施の形態1で説明したことと同様の動作などを行う。
【0024】
実施の形態2の警報装置100は、変換部となる変換回路180を有している。また、実施の形態2における機器制御装置200の制御側出力端子250および警報装置100の警報側入力端子110は、USB端子である。そして、警報装置100と機器制御装置200との間は、USBケーブルとなる接続線300により、USB接続されている。このため、機器制御装置200からの音響信号は、デジタル形式の信号で送られる。実施の形態2の警報装置100における変換回路180は、機器制御装置200からデジタル形式の信号を、アナログ形式の音響信号に変換し、信号抽出回路130に送る。
【0025】
以上のように、実施の形態2の警報装置100では、USB接続されることで、デジタル形式で送られた音響信号を、アナログ形式の音響信号に変換するようにした。このため、機器制御装置200からの信号にかかわらず、実施の形態1と同様に、音響信号について監視を行うことができる。
【0026】
実施の形態3.
図5は、本発明の実施の形態3に係る制御システム内の警報装置100における警報システムの構成を示す図である。図5においては、警報装置100Aおよび警報装置100Bが、接続線300Aおよび接続線300Bを介して機器制御装置200に接続されている。実施の形態3のように、複数の警報装置100を備え、冗長な構成の警報システムとすることで、警報音が出力されない危険性を低減することができる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
上述の実施の形態1などにおいては、FAに係る機器制御装置における警報装置100における信号監視装置120について説明したが、これに限定するものではない。他の分野の制御装置の警報にも適用することができる。
【符号の説明】
【0028】
100,100A,100B 警報装置、110 警報側入力端子、120 信号監視装置、130 信号抽出回路、140 監視回路、141 ウォッチドッグタイマ、150 外部出力部、160 音響アンプ、170 スピーカ、180 変換回路、200 機器制御装置、210 音響信号生成部、220 警報指示部、230 音声異常処理部、240 機器制御部、250 制御側出力端子、260 監視指示信号出力部、270 異常信号入力部、300,300A,300B 接続線、400 機器、500 表示装置。
図1
図2
図3
図4
図5