特開2019-207642(P2019-207642A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-207642(P2019-207642A)
(43)【公開日】2019年12月5日
(54)【発明の名称】認証装置および認証システム
(51)【国際特許分類】
   G06T 1/00 20060101AFI20191108BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20191108BHJP
【FI】
   G06T1/00 400H
   G06T7/00 510D
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-103835(P2018-103835)
(22)【出願日】2018年5月30日
(71)【出願人】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100140958
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137888
【弁理士】
【氏名又は名称】大山 夏子
(72)【発明者】
【氏名】関根 淑敏
【テーマコード(参考)】
5B043
5B047
【Fターム(参考)】
5B043AA04
5B043AA09
5B043BA04
5B043DA05
5B043EA04
5B043EA05
5B043GA02
5B047AA23
5B047AB02
5B047BB01
5B047BC11
5B047CA01
5B047CB11
(57)【要約】
【課題】個人認証に係るユーザの負担を軽減する。
【解決手段】ユーザの画像を撮像する撮像部と、撮像された上記ユーザの画像に基づいて認証処理を行う処理部と、を備え、上記撮像部は、上記ユーザに対向する構成物に配置された反射部によって反射された光の少なくとも一部を受光して上記ユーザの画像を撮像する、認証装置が提供される。また、ユーザの画像を撮像する撮像部と、撮像された上記ユーザの画像に基づいて認証処理を行う処理部と、上記ユーザに対向する構成物に配置され、入射した光の少なくとも一部を上記撮像部に入射するように反射する反射部と、を備え、上記撮像部は、上記反射部が反射した光の少なくとも一部を受光して上記ユーザの画像を撮像する、認証システムが提供される。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの画像を撮像する撮像部と、
撮像された前記ユーザの画像に基づいて認証処理を行う処理部と、
を備え、
前記撮像部は、前記ユーザに対向する構成物に配置された反射部によって反射された光の少なくとも一部を受光して前記ユーザの画像を撮像する、
認証装置。
【請求項2】
前記撮像部は、前記反射部によって反射された光の少なくとも一部を受光して前記ユーザの虹彩の画像を撮像し、
前記処理部は、撮像された前記ユーザの虹彩の画像に基づいて虹彩認証を行う、
請求項1に記載の認証装置。
【請求項3】
前記撮像部は、前記反射部によって反射された赤外光の少なくとも一部を受光して前記ユーザの虹彩の画像を撮像する、
請求項2に記載の認証装置。
【請求項4】
撮像範囲に前記ユーザが検出されたことに基づいて、前記反射部に向けて前記赤外光を照射する照射部、
をさらに備え、
前記照射部が照射した赤外光は、前記反射部により少なくとも一部が反射され前記ユーザの眼球に入射する、
請求項3に記載の認証装置。
【請求項5】
前記撮像部、前記反射部、前記照射部は、前記ユーザが搭乗する移動体に搭載される、
請求項4に記載の認証装置。
【請求項6】
前記移動体は、車両であり、
前記撮像部、前記反射部、前記照射部は、前記移動体の車室内に搭載される、
請求項5に記載の認証装置。
【請求項7】
ユーザの画像を撮像する撮像部と、
撮像された前記ユーザの画像に基づいて認証処理を行う処理部と、
前記ユーザに対向する構成物に配置され、入射した光の少なくとも一部を前記撮像部に入射するように反射する反射部と、
を備え、
前記撮像部は、前記反射部が反射した光の少なくとも一部を受光して前記ユーザの画像を撮像する、
認証システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、認証装置および認証システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、撮像したユーザの画像に基づく個人認証を行う装置が広く普及している。例えば、特許文献1には、車両内のルームミラー位置に着脱可能に設けられた構成によりユーザの虹彩の画像を取得し、当該虹彩の画像に基づいて個人認証を行う装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−189149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の装置が個人認証に用いる虹彩の画像を取得するためには、ユーザがルームミラーに設けられた構成を注視することが前提となる。このため、特許文献1に記載の装置では、個人認証により供される機能等を享受するために、ユーザが意識的に上記の動作を行わなければならず、ユーザの負担が大きい。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、個人認証に係るユーザの負担を軽減することが可能な、新規かつ改良された認証装置および認証システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、ユーザの画像を撮像する撮像部と、撮像された上記ユーザの画像に基づいて認証処理を行う処理部と、を備え、上記撮像部は、上記ユーザに対向する構成物に配置された反射部によって反射された光の少なくとも一部を受光して上記ユーザの画像を撮像する、認証装置が提供される。
【0007】
また、上記撮像部は、上記反射部によって反射された光の少なくとも一部を受光して上記ユーザの虹彩の画像を撮像し、上記処理部は、撮像された上記ユーザの虹彩の画像に基づいて虹彩認証を行ってもよい。
【0008】
また、上記撮像部は、上記反射部によって反射された赤外光の少なくとも一部を受光して上記ユーザの虹彩の画像を撮像してもよい。
【0009】
また、撮像範囲に上記ユーザが検出されたことに基づいて、上記反射部に向けて上記赤外光を照射する照射部、をさらに備え、上記照射部が照射した赤外光は、上記反射部により少なくとも一部が反射され上記ユーザの眼球に入射してもよい。
【0010】
また、上記撮像部、上記反射部、上記照射部は、上記ユーザが搭乗する移動体に搭載されてもよい。
【0011】
また、上記移動体は、車両であり、上記撮像部、上記反射部、上記照射部は、上記移動体の車室内に搭載されてもよい。
【0012】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、ユーザの画像を撮像する撮像部と、撮像された上記ユーザの画像に基づいて認証処理を行う処理部と、上記ユーザに対向する構成物に配置され、入射した光の少なくとも一部を上記撮像部に入射するように反射する反射部と、を備え、上記撮像部は、上記反射部が反射した光の少なくとも一部を受光して上記ユーザの画像を撮像する、認証システムが提供される。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように本発明によれば、個人認証に係るユーザの負担を軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】車両に搭載される従来の撮像装置90の配置例を示す図である。
図2】車両に搭載される従来の撮像装置90の配置例を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係る認証システム1の機能構成例を示すブロック図である。
図4】同実施形態に係る処理部を制御装置として実現する場合の機能ブロック図の一例である。
図5】同実施形態に係る認証システムが備える照射部、反射部、および撮像部の配置の一例を示す図である。
図6】同実施形態に係る制御システムの動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0016】
<1.第1の実施形態>
<<1.1.背景>>
まず、本発明の背景について述べる。上述したように、近年では、撮像したユーザの画像に基づいて個人認証を行う装置が多く普及している。上記のような装置は、例えば、撮像したユーザの顔画像に基づく顔認証や、虹彩の画像に基づく虹彩認証などを行い、認証が成功した場合には、ユーザに対し種々の機能を提供することができる。
【0017】
また、近年では、上記のような個人認証を行う装置が、車両などの移動体に設けられる場合もある。この際、上記装置は、例えば、個人認証が成功した場合には、鍵の挿入等がなくともエンジンを始動させるなどすることで、車両を運転するユーザの利便性を高めることができる。
【0018】
一方、上述したように、撮像したユーザの画像に基づく個人認証を行う場合、ユーザは、画像を取得するための撮像装置に顔や視線を向けることを求められる。例えば、移動体の車室内においては、上記のような撮像装置は、メータフード内やステアリングコラムの近傍などに配置されるのが一般的である。
【0019】
図1および図2は、車両に搭載される従来の撮像装置90の配置例を示す図である。図1に示す一例の場合、車両を運転するユーザの画像を撮像する撮像装置90は、運転席の前方に設けられるメータフード内に配置されている。また、図2に示す一例の場合、従来の撮像装置90は、ステアリングコラムの上面に配置されている。
【0020】
しかし、図1図2に示すような配置の場合、撮像装置90は、ユーザUが運転を行うために顔や視線を向ける車両の進行方向FDにはないことから、個人認証を行うために、ユーザUは、撮像装置90の撮像範囲SRに顔や眼球Eが正面から写るよう、撮像装置90の方向を注視することが求められる。
【0021】
また、特許文献1に記載のように、画像を取得するための構成がルームミラー等に設けられる場合も同様であり、ユーザは、個人認証を行うために、車室内の上方にあるルームミラーの方向をわざわざ注視しなくてはならない。
【0022】
このように、従来の撮像手法では、運転開始時等に本来注視しなくてもよい方向に顔や視線を意識的に向ける動作をユーザに強いることとなり、ユーザの負担を増加させる要因となり得ていた。
【0023】
本技術思想は上記の点に着目して発想されたものであり、個人認証に係るユーザの負担を軽減することを可能とする。このために、本発明の一実施形態に係る認証装置10は、ユーザの画像を撮像する撮像部130と、撮像されたユーザの画像に基づいて認証処理を行う処理部140と、を備える。また、本発明の一実施形態に係る撮像部130は、ユーザに対向する構成物に配置された反射部120によって反射された光の少なくとも一部を受光して上記ユーザの画像を撮像する、ことを特徴の一つとする。
【0024】
また、本発明の一実施形態に係る認証システム1は、上記の認証装置10と反射部120を備えてよい。この際、反射部120は、入射した光の少なくとも一部を撮像部130に入射するように反射すること、を特徴の一つとする。
【0025】
以下、本発明の一実施形態に係る認証装置10および認証システム1が有する上記の特徴と、当該特徴が奏する効果について詳細に説明する。なお、以下においては、本発明の一実施形態に係る認証装置10および認証システム1が、車両などの移動体に適用される場合を主な例として説明するが、本実施形態に係る認証装置10および認証システム1の適用範囲は係る例に限定されない。本実施形態に係る認証装置10および認証システム1は、ユーザの画像を撮像して認証処理を実行する種々の環境に適用可能である。
【0026】
<<1.2.構成例>>
次に、本実施形態に係る認証システム1の機能構成例について説明する。図3は、本実施形態に係る認証システム1の機能構成例を示すブロック図である。図3を参照すると、本実施形態に係る認証システム1は、認証装置10と反射部120を備える。
【0027】
(認証装置10)
本実施形態に係る認証装置10は、ユーザの画像を撮像し、撮像したユーザの画像に基づく認証処理を実行する装置である。この際、本実施形態に係る認証装置10は、ユーザに対向する構成物に配置された反射部120により反射された光の少なくとも一部を受光してユーザの画像を撮像すること、を特徴の一つとする。
【0028】
本実施形態に係る認証装置10は、上記のように撮像したユーザの画像に基づいて、例えば、顔認証や虹彩認証を行ってもよい。この際、本実施形態に係る認証装置10は、反射部120が反射した可視光の少なくとも一部を受光してユーザの顔画像を撮像し、顔認証を行ってもよいし、当該可視光の少なくとも一部を受光してユーザの虹彩の画像を撮像し、虹彩認証を行ってもよい。
【0029】
また、虹彩認証を行う場合、本実施形態に係る認証装置10は、反射部120が反射する赤外光の少なくとも一部を受光してユーザの虹彩の画像を撮像してもよい。認証装置10は赤外光を用いることで、虹彩の画像をより精度高く撮像し、また夜間などの暗い環境においても虹彩の画像を取得することができる。なお、本明細書における赤外光は、近赤外領域の波長を有する光であってもよい。
【0030】
以下においては、本実施形態に係る認証装置10が反射部120が反射した赤外光の少なくとも一部を受光してユーザの虹彩の画像を取得し、当該虹彩の画像に基づいて虹彩認証を行う場合を主な例として説明する。
【0031】
((照射部110))
本実施形態に係る照射部110は、ユーザの眼球に入射するように赤外光を照射する機能を有する。より具体的には、照射部110は、反射部120に反射された赤外光の少なくとも一部がユーザの眼球に入射するように、反射部120に向けて赤外光を照射する。
【0032】
また、本実施形態に係る照射部110は、処理部140が撮像部130の撮像範囲にユーザを検出したことに基づいて、反射部120に向けた赤外光の照射を実行してよい。本実施形態に係る処理部140が有する機能の詳細については別途説明する。
【0033】
本実施形態に係る照射部110は、赤外光を照射可能な赤外光LED(Light Emitting Diode)などを備える。
【0034】
なお、撮像部130が、反射部120により反射された可視光の少なくとも一部を受光して画像を撮像し、処理部140が当該画像に基づく認証処理を行う場合、認証装置10は、必ずしも照射部110を備えなくてもよい。
【0035】
((撮像部130))
本実施形態に係る撮像部130は、反射部120により反射された光の少なくとも一部を受光してユーザの画像を撮像する機能を有する。本実施形態に係る撮像部130は、例えば、反射部120が反射した可視光の少なくとも一部を受光し、ユーザの顔画像や虹彩の画像を撮像してもよい。
【0036】
また、本実施形態に係る撮像部130は、反射部120により反射された赤外光の少なくとも一部を受光してユーザの虹彩の画像を撮像してもよい。この場合、本実施形態に係る撮像部130は、赤外光カメラなどにより実現される。
【0037】
((処理部140))
本実施形態に係る処理部140は、撮像部130が撮像した画像に基づいて、認証処理を行う機能を有する。本実施形態に係る処理部140は、例えば、撮像部130が可視光により撮像した顔画像の特徴と予め登録されたユーザの顔の特徴とを比較することで、顔認証を行ってもよい。
【0038】
また、本実施形態に係る処理部140は、例えば、撮像部130が赤外光により撮像した虹彩の画像から虹彩における色の濃淡を2値化し、予め登録されたユーザの虹彩の濃淡に係る2値化データと比較することで、虹彩認証を行ってもよい。
【0039】
また、認証が成功した場合、本実施形態に係る処理部140は、認証したユーザに対する種々の機能提供を制御してもよい。認証が成功した場合、本実施形態に係る処理部140は、例えば、移動体のエンジンを始動させてもよい。また、本実施形態に係る処理部140は、例えば、認証したユーザの設定に応じて、シートの高さやステアリングの位置を調整してもよい。また、処理部140は、認証したユーザに応じたナビゲーション機能やエージェント機能などを制御してもよい。
【0040】
また、上述したように、本実施形態に係る処理部140は、撮像部130の撮像範囲にユーザが居ることを検出する機能を有する。本実施形態に係る処理部140は、例えば、着座センサが取得した情報からユーザが運転席に着座したことを検出し、ユーザが撮像範囲に居ることを検出してもよい。
【0041】
また、本実施形態に係る処理部140は、例えば、ユーザがブレーキを踏んだこと、ステアリングに触れたことを検出し、ユーザが撮像範囲に居ることを検出してもよい。また、本実施形態に係る処理部140は、例えば、別途備えられるカメラや人感センサなどが取得した情報に基づいて、ユーザが撮像範囲に居ることを検出してもよい。また、本実施形態に係る処理部140は、ユーザが車両の外部から運転席などのドアに触れたことに基づいて、照射部110に赤外光を照射させてもよい。
【0042】
本実施形態に係る処理部140が有する上記の機能によれば、ユーザが撮像範囲に入った際に、自動で赤外光を照射し、また虹彩の画像を取得することで、ユーザに別段の意識をさせずに虹彩認証を実行し、機能提供を行うことが可能となる。
【0043】
また、処理部140は、図4に示すように、記憶部801と、制御部802と、通信部803とを有する、制御装置によって構成されていてもよい。
【0044】
記憶部801は、プログラムや演算に用いるデータ等を格納する手段である。記憶部801には、例えば、制御部802に読み込まれるプログラムや、そのプログラムを実行する際に適宜変化する各種パラメータ等が一時的又は永続的に格納される。また、記憶部801には、認証に用いられるユーザの顔の画像や顔の特徴量データ、または虹彩の画像や虹彩の濃淡に係る2値化データなどが格納される。
【0045】
制御部802は、記憶部801に記録された各種プログラムに基づいて各構成要素の動作全般又はその一部を制御する。制御部802の一例として、CPUが考えられる。
【0046】
通信部803は、ネットワークに接続するための通信デバイスである。通信部803は、例えば、車載ネットワークを介して照射部110に信号を出力したり、車載ネットワークを介して撮像部130からの信号を受信する。この他、通信部803は、例えば、有線又は無線LAN、Bluetooth(登録商標)、又はWUSB(Wireless USB)用の通信カード、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、又は各種通信用のモデムとしての機能を有していてもよい。また、内線電話網や携帯電話事業者網等の電話網に接続する機能を有していてもよい。
【0047】
(反射部120)
本実施形態に係る反射部120は、ユーザに対向する構成物に配置され、入射した光の少なくとも一部を、撮像部130に入射するように反射する機能を有する。本実施形態に係る認証システム1が車両などの移動体に適用される場合、上記のユーザに対向する構成物としては、フロントガラスなどが考えられる。
【0048】
本実施形態に係る反射部120は、例えば、ユーザの顔や眼球から入射した光の少なくとも一部を、撮像部130に入射するように反射する。
【0049】
また、本実施形態に係る反射部120は、例えば、照射部110が照射した赤外光の少なくとも一部を、ユーザの眼球に入射するように反射し、また、ユーザの眼球により反射された赤外光の少なくとも一部を、撮像部130に入射するように反射する。
【0050】
このために、本実施形態に係る反射部120は、入射する光の一部またはすべてを反射することが可能な部材や顔料などを用いて形成される。
【0051】
また、認証装置10が赤外光による虹彩の撮像を行う場合においては、反射部120は、赤外光の一部またはすべてを反射することが可能な部材や顔料などを用いて形成されてよい。この場合、本実施形態に係る反射部120は、例えば、可視光を透過し、赤外光を反射する偏向フィルムなどにより実現され得る。
【0052】
以上、本発明の一実施形態に係る認証システム1の構成例について説明した。なお、図3を用いて説明した上記の構成はあくまで一例であり、本実施形態に係る認証システム1の構成は係る例に限定されない。本実施形態に係る認証装置10の機能構成は、仕様や運用に応じて柔軟に変形可能である。
【0053】
<<1.3.配置例>>
次に、本実施形態に係る認証システム1が備える照射部110、反射部120、および撮像部130の配置例について具体例を挙げて説明する。上述したように、本実施形態に係る照射部110は、処理部140が撮像部130の撮像範囲にユーザを検出したことに基づいて、反射部120に向けた赤外光の照射を実行してよい。また、本実施形態に係る反射部120は、照射部110が照射した赤外光の少なくとも一部を、ユーザの眼球に入射するように反射し、また、ユーザの眼球により反射された赤外光の少なくとも一部を、撮像部130に入射するように反射する。
【0054】
本実施形態に係る認証システム1が有する上記の特徴によれば、ユーザが撮像部130を注視せずとも、進行方向に視線を向けた状態で、虹彩の画像を取得することが可能となり、個人認証に係るユーザの負担を大きく低減することが可能となる。
【0055】
図5は、本実施形態に係る認証システム1が備える照射部110、反射部120、および撮像部130の配置の一例を示す図である。図5には、本実施形態に係る認証システム1が車両を運転するユーザUの虹彩の画像を取得し、当該画像に基づく虹彩認証を行う場合の一例が示されている。
【0056】
この際、本実施形態に係る照射部110および撮像部130は、車両の車室内においてユーザUの視野外、すなわち死角となる位置に配置されてよい。照射部110および撮像部130は、例えば、図5に示すように、運転席のダッシュボード上において赤外光LEDや赤外光カメラが反射部120に向くように配置されてもよい。このような配置によれば、ユーザUが自身に向けられた赤外光カメラなどを意識することなく運転に集中でき、撮像に対するユーザUの緊張や煩わしさを軽減することも可能である。
【0057】
また、本実施形態に係る反射部120は、ユーザUに対向するフロントガラスなどの構成物に配置される。この際、反射部120は、ユーザUの視野外に配置された照射部110が照射する赤外光の一部またはすべてを反射し、ユーザUの眼球Eに入射させることが可能な位置に配置される。すなわち、本実施形態に係る反射部120は、ユーザUの視野内に配置されてよい。
【0058】
図5に示す一例の場合、反射部120は、フロントガラスの一部領域または全領域に形成され、照射部110が照射した赤外光の少なくとも一部を反射し、ユーザUの眼球Eに入射させている。このように、本実施形態に係る反射部120は、例えば、車両などの移動体において、外部からの可視光を透過させる目的で備えられる透過部材上に配置されてもよい。この場合、反射部120は、例えば、上記の透過部材上に貼られた偏向フィルムや顔料などにより実現されてもよい。
【0059】
また、本実施形態に係る反射部120は、図示するように、ユーザUの眼球Eにより反射された赤外光の少なくとも一部を反射し、撮像部130に入射させることが可能な位置に配置される。
【0060】
なお、本実施形態に係る反射部120は、ヘッドアップディスプレイとして実現されるフロントガラス上に配置されてもよい。
【0061】
以上、図5を用いて、本実施形態に係る照射部110、反射部120、撮像部130の基本的な配置例について説明した。上記の配置によれば、ユーザが撮像部130を注視せずとも、進行方向に視線を向けたままユーザの虹彩の画像を撮像することができ、認識処理に係るユーザの利便性を向上させることが可能となる。
【0062】
<<1.4.動作の流れ>>
次に、本実施形態に係る認証システム1の動作の流れについて説明する。なお、以下では、本実施形態に係る認証システム1が、赤外光を用いてユーザの虹彩の画像を撮像し、当該画像に基づいて虹彩認証を行う場合を例に説明する。
【0063】
図6は、本実施形態に係る認証システム1の動作の流れを示すフローチャートである。図6を参照すると、まず、処理部140が、ユーザが撮像部130の撮像範囲に存在するか否かを判定する(S1101)。この際、処理部140は、例えば、運転席に設けられる着座センサやブレーキなどが取得した情報に基づいて、ユーザの存在を検出することができる。
【0064】
ここで、撮像部130の撮像範囲にユーザが検出できない場合(S1101:NO)、処理部140は、ステップS1101における判定を繰り返し実行する。
【0065】
一方、撮像部130の撮像範囲にユーザを検出した場合(S1101:YES)、続いて、処理部140は、照射部110を制御し、反射部120に向けて赤外光を照射させる(S1102)。
【0066】
この際、反射部120は、照射部110が照射した赤外光の少なくとも一部を、ユーザの眼球に向けて反射し、またユーザの眼球により反射された赤外光の少なくとも一部を、撮像部130に向けて反射する。
【0067】
また、撮像部130は、反射部120により反射された赤外光を受光してユーザの虹彩の画像を撮像する(S1103)。
【0068】
次に、処理部140は、ステップS1103において撮像部130が撮像した虹彩の画像に基づいて、虹彩認証を実行する(S1104)。
【0069】
ここで、認証が失敗した場合(S1105:NO)、認証システム1は処理を終了してもよい。または、認証システム1は、ステップS1101に復帰し、一連の処理を繰り返し実行してもよい。
【0070】
一方、認証が成功した場合(S1105:YES)、続いて、処理部140は、設定された機能の実行を制御する(S1106)。処理部140は、例えば、エンジンの始動や、認証したユーザに応じたシートやステアリング位置の調整を制御してもよい。
【0071】
ステップS1105において、設定された機能の実行制御を行った後、処理部140は、再び、撮像部130の撮像範囲にユーザが存在するか否かを判定する(S1107)。
【0072】
ここで、撮像部130の撮像範囲にユーザを検出した場合(S1107:YES)、処理部140は、認証状態を維持したままステップS1107に復帰し、判定処理を繰り返し実行する。
【0073】
一方、撮像部130の撮像範囲にユーザが検出できない場合(S1107:NO)、例えば、ユーザが車両を降りた場合などには、処理部140が認証状態をリセットし(S1108)、認証システム1は一連の処理を終了する。
【0074】
<<1.5.適用例>>
次に、本実施形態に認証装置10および認証システム1の適用例について説明する。上記では、主に本実施形態に係る認証装置10および認証システム1が車両などの移動体に適用される場合について述べた。しかし、本実施形態に係る認証装置10および認証システム1の適用例は係る例に限定されない。本実施形態に係る認証装置10および認証システム1は、ユーザの画像を撮像して認証処理を実行する種々の環境に適用可能である。
【0075】
本実施形態に係る認証装置10および認証システム1は、例えば、電子的に施錠されるドアのロックを開錠するための認証処理に用いられてもよい。
【0076】
この際、本実施形態に係る反射部120は、上記のドア上において、ユーザの顔や眼球から入射する光を反射し、上記ドアの付近に配置される撮像部130に入射させてよい。
【0077】
係る配置によれば、ユーザがドアのロックを解除するために、撮像部130を注視せずとも、ドアに向かって進行するユーザの顔や虹彩の画像を撮像し、自動でドアのロックを解除することや、ドアを開扉することが可能となる。
【0078】
この際、処理部140は、例えば、上記ドアとは物理的に離れた場所に図4に示すような制御装置として備えられ、ドア付近に配置される照射部110や撮像部130をネットワークを介して遠隔的に制御してもよい。
【0079】
また、この場合、処理部140には、図4に示すように、入力部805、出力部806などを備えていてもよい。または、処理部140には、入力部805、出力部806などが接続されていてもよい。
【0080】
入力部805は、制御部802に対する入力を受け付ける機構であり、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチ、マイク、及びレバー等である。さらに、入力部としては、赤外光やその他の電波を利用して制御信号を送信することが可能なリモートコントローラ(以下、リモコン)が用いられることもある。
【0081】
出力部806は、制御部802からの信号に従って出力を実行する機構である。出力部806の一例として、ディスプレイ装置(表示装置)、スピーカ、ヘッドホン等のオーディオ出力装置、プリンタ、携帯電話、又はファクシミリ等、取得した情報を利用者に対して視覚的又は聴覚的に通知することが可能な装置が考えられる。また、出力部は、外部接続機器を接続するためのポートであってもよい。外部接続機器とは、DVDメディア、Blu−ray(登録商標)メディア、HD DVDメディア、各種の半導体記憶メディア等である。もちろん、半導体記憶メディアには、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード、又は電子機器等を含んでも良い。
【0082】
<2.まとめ>
以上説明したように、本発明の一実施形態に係る認証装置10は、ユーザの画像を撮像する撮像部130と、撮像されたユーザの画像に基づいて認証処理を行う処理部140と、を備える。また、本発明の一実施形態に係る撮像部130は、ユーザに対向する構成物に配置された反射部120によって反射された光の少なくとも一部を受光して上記ユーザの画像を撮像する、ことを特徴の一つとする。係る構成によれば、個人認証に係るユーザの負担を軽減することを可能となる。
【0083】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0084】
また、コンピュータに内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアに、認証装置10が有する構成と同等の機能を発揮させるためのプログラムも作成可能であり、当該プログラムを記録した、コンピュータに読み取り可能な記録媒体も提供され得る。
【符号の説明】
【0085】
1 認証システム、10 認証装置、110 照射部、120 反射部、130 撮像部、140 処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6