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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-209429(P2019-209429A)
(43)【公開日】2019年12月12日
(54)【発明の名称】自律型揺動装置
(51)【国際特許分類】
   B25J 19/06 20060101AFI20191115BHJP
   A63H 11/00 20060101ALI20191115BHJP
【FI】
   B25J19/06
   A63H11/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-107565(P2018-107565)
(22)【出願日】2018年6月5日
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】網野 梓
(72)【発明者】
【氏名】中村 亮介
(72)【発明者】
【氏名】山本 晃弘
(72)【発明者】
【氏名】上田 泰士
【テーマコード(参考)】
2C150
3C707
【Fターム(参考)】
2C150AA02
2C150CA01
2C150DA24
2C150DA26
2C150DA27
2C150DA37
2C150DF03
2C150DF33
2C150DG13
2C150EB01
2C150EB37
2C150EF16
2C150EF29
2C150EF33
2C150FA03
2C150FB13
2C150FB43
3C707AS34
3C707AS36
3C707KS36
3C707KT01
3C707KX02
3C707MS27
3C707WL07
(57)【要約】
【課題】安全への配慮がなされた自律型揺動装置を提供する。
【解決手段】自律型揺動装置Sに、球状の外周面を備えた腹部RB12(内側部材)と、腹部RB12(内側部材)の外周面F12上を隙間なく摺動可能な形状を有する胸部RB13の開口縁132(摺接部)を具備し、胸部RB13の開口縁132(摺接部)が腹部RB12(内側部材)の外周面F12に隙間なく接近しつつ、揺動可能に腹部RB12(内側部材)に軸支された胸部RB13(外側部材)と、胸部RB13(外側部材)を揺動するお辞儀駆動手段51(外側駆動手段)と、お辞儀駆動手段51(外側駆動手段)を制御するお辞儀制御手段52(外側制御手段)と、を設ける。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
球状の外周面を備えた内側部材と、
該内側部材の外周面上を隙間なく摺動可能な形状を有する摺接部を具備し、該摺接部が該内側部材の外周面に隙間なく接近しつつ、揺動可能に該内側部材に軸支された外側部材と、
該外側部材を揺動する外側駆動手段と、
該外側駆動手段を制御する外側制御手段と、
を備える
ことを特徴とする自律型揺動装置。
【請求項2】
先端側が本体に対して接近/離間する方向へ揺動可能に、基端側が揺動軸を介して該本体に軸支された揺動部材と、
先端側が該揺動部材に対して接近/離間する方向へ揺動可能に、基端側が該本体に軸支され、該揺動部材に接近する方向へ揺動した場合には、該揺動部材が該本体から離れる方向へ揺動するように先端側を該揺動部材に押し付け、該揺動部材に離れる方向へ揺動した場合には、先端側が該揺動部材から離間するように配置された駆動片と、
該駆動片を揺動する揺動駆動手段と、
該揺動駆動手段を制御する揺動制御手段と、
を備える
ことを特徴とする自律型揺動装置。
【請求項3】
請求項2に記載の自律型揺動装置において、
前記揺動部材は、
自身の外形が、透光性を有する素材によって形成され、
内部に、点灯/消灯可能な発光手段を備えた
ことを特徴とする自律型揺動装置。
【請求項4】
請求項2、または請求項3に記載の自律型揺動装置において、
前記本体は、
自身の表面から外側に向かって突出する突起物を備え、
前記揺動軸は、
自身の延長線上に該突起物が位置するように設定された
ことを特徴とする自律型揺動装置。
【請求項5】
請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の自律型揺動装置において、
前記揺動部材が揺動する際の揺動領域が投影された設置ベースを備え、
前記本体が、
投影された該揺動領域に合わせて設置ベース上に設置された
ことを特徴とする自律型揺動装置。
【請求項6】
請求項5に記載の自律型揺動装置において、
前記設置ベースは、
視覚情報を提示する報知手段と、
利用者によって操作される入力手段と、
の少なくともどちらか一方を前記揺動領域の外側に備えた
ことを特徴とする自律型揺動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人型ロボットの腕などを上げ下げする自律型揺動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットには、人の形を模して作られるとともに、自律的に人の動きを模して動作するものがある。
たとえば、特許文献1では、実際の人よりも関節の数が少なく、関節の自由度が低い中で、多様な表現を行うことができるロボットが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開2017−187620号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1には、揺動する腕部を降ろす際に、胴体部と腕部との間に物品を挟み込んでしまった場合への挟み込み対策など、安全への配慮が不十分である。
【0005】
本発明は、前述の課題に鑑みて創案されたものであり、安全への配慮がなされた自律型揺動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的を達成するために、本発明に係る自律型揺動装置は、球状の外周面を備えた内側部材と、該内側部材の外周面上を隙間なく摺動可能な形状を有する摺接部を具備し、該摺接部が該内側部材の外周面に隙間なく接近しつつ、揺動可能に該内側部材に軸支された外側部材と、該外側部材を揺動する外側駆動手段と、該外側駆動手段を制御する外側制御手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、安全への配慮がなされた自律型揺動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態の卓上型ロボットの構成を示すブロック図である。
図2】本発明の自律型揺動装置を卓上型ロボットに適用した例を示す正面図である。
図3】本発明の自律型揺動装置を卓上型ロボットに適用した例を示す左側面図である。
図4図3のIV-IV線に沿った断面図である。
図5】腕部を振り上げた状態を示すロボット本体の斜視図である。
図6】本実施形態のひねり揺動装置の構成を示すブロック図である。
図7】本実施形態のお辞儀揺動装置の構成を示すブロック図である。
図8】本実施形態の腕振り揺動装置の構成を示すブロック図である。
図9】ワンウェイクラッチの働きを説明するための構成図である。
図10】揺動領域を説明するためのロボット本体と設置ベースの斜視図である。
図11】揺動領域を説明するためのロボット本体と設置ベースの平面図である。
図12】別態様の設置ベースを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態の自律型揺動装置Sは、卓上型ロボットRBTに適用されている(図1参照)。
卓上型ロボットRBTは、利用者とのコミュニケーションを図りつつ、利用者にサービスを提供するものである。
【0010】
本実施形態の卓上型ロボットRBTは、ロボット本体RBT1、設置ベースRBT2、外部制御手段RBT3、を備えている。
ロボット本体RBT1は、利用者と直接のやりとりを行うための構成であり、設置ベースRBT2上に配置される。
設置ベースRBT2は、ロボット本体RBT1の可動範囲を利用者に知らせるための構成であり、机などの上に配置される。なお、詳細は後述する。
【0011】
外部制御手段RBT3は、ロボット本体RBT1の故障、盗難、破壊行為などへの監視を行うための構成、および利用者に提供する情報などを記憶するための構成である。このため、本実施形態では、外部制御手段RBT3は、ロボット本体RBT1の設置位置から離れた場所に配置され、無線、または有線でロボット本体RBT1に接続される。
【0012】
本実施形態の卓上型ロボットRBTでは、利用者とのコミュニケーションを図る手段の1つとして、ロボット本体RBT1による身振り手振りといった動作を用いている。そして、身振り手振りを行うための構成として、本願発明の自律型揺動装置Sが採用されている。
【0013】
本実施形態のロボット本体RBT1は、人の腰から上の上半身の動きを模して、自律的に動作するように構成されている(図2参照)。
このため、本実施形態のロボット本体RBT1は、計4つの自律型揺動装置S(ひねり揺動装置S4、お辞儀揺動装置S5、腕振り揺動装置S6を左右に1つずつ)を備えている(図1図2参照)。
【0014】
ひねり揺動装置S4は、腰ひねり動作を行うことを目的とした自律型揺動装置Sである。
お辞儀揺動装置S5は、辞儀動作を行うことを目的とした自律型揺動装置Sである。
腕振り揺動装置S6は、腕振り動作を行うことを目的とした自律型揺動装置Sであり、右腕と左腕とが独立して腕振り動作を行えるように、右腕、左腕のそれぞれに配置されている。
【0015】
そこで、各自律型揺動装置Sを説明するために、まずロボット本体RBT1各部の構成について説明する(図2図3参照)。
なお、以下の説明ではロボット本体RBT1の前後方向をX軸、左右方向をY軸、上下方向をZ軸と、それぞれ定義する。
またX軸周りの回転方向をロール(Roll)、Y軸周りの回転方向をピッチ(Pitch)、Z軸周りの回転方向をヨー(Yaw)と、それぞれ定義する。
【0016】
ロボット本体RBT1は、腰部RB11、腹部RB12、胸部RB13、頭部RB14、腕部RB15(右腕部RB15R、左腕部RB15L)、で構成されている(図2図4参照)。
腰部RB11は、ロボット本体RBT1の土台となる部位であり、設置ベースRBT2上に重ねられる部位である。
【0017】
腰部RB11は、円盤状の厚板形状を呈し、他の構成部位よりも大重量となるように材質、およびバッテリ等の部品のレイアウト等が設定されている。
これによって、ロボット本体RBT1の重心の位置が下がるため、各自律型揺動装置Sが稼動し、各部が揺動した際の、ロボット本体RBT1の転倒が防止される。
【0018】
次に、腹部RB12について説明する(図2図4参照)。
腹部RB12(内側部材)は、腰部RB11の上方に配置されている。
腹部RB12は、半球状の外形形状を備えるとともに、上方が開口しつつ、内部に腹部収容室121が形成された、殻形状を呈している。そして、腹部収容室121には、利用者の音声を認識するための音声認識センサ(マイクロフォン)が設置されている。
腹部RB12は、ひねり軸AX12を介して、腰部RB11に対してヨー方向へ揺動可能に軸支されている。
【0019】
ひねり軸AX12は、鉛直方向(Z軸方向)に沿って、腰部RB11の円盤形状の中心(腰中心C11)と、腹部RB12の球形状の中心(腹中心C12)と、を貫く軸である。
なお、これ以降、ひねり軸AX12を中心にした腹部RB12によるヨー方向の揺動を腰ひねり動作と称する。
腰ひねり動作は、ひねり揺動装置S4(自律型揺動装置S)によって行われる。
【0020】
次に、胸部RB13について説明する(図2図4参照)。
胸部RB13(外側部材、本体)は、腹部RB12の上方に、腹部RB12に覆い被さるように配置されている。
胸部RB13は、半球状の外形形状を備えるとともに、下方が開口しつつ、内部に胸部収容室131が形成された、殻形状を呈している。そして、殻形状の内周面は、外形形状に倣って、球面に形成されている。
【0021】
胸部RB13の開口縁132(摺接部)は、腹部RB12の外周面F12に対して隙間なく摺動可能に形成されている。
胸部RB13は、お辞儀軸AX13を介して、腹部RB12に対してピッチ方向へ揺動可能に軸支されている。
お辞儀軸AX13は、左右方向(Y軸方向)に沿って、腹部RB12の球形状の中心(腹中心C12)と、胸部RB13の揺動中心(胸中心C13)と、を貫く軸である。
【0022】
なお、これ以降、胸部RB13によるお辞儀軸AX13を中心にしたピッチ方向の揺動をお辞儀動作と称する。
つまり、お辞儀動作の際に、開口縁132(摺接部)が腹部RB12(内側部材)の外周面F12に隙間なく接近しつつ、移動する。
これによって、お辞儀動作の途中で、利用者がロボット本体RBT1に触れるようなことがあっても、腹部RB12と胸部RB13との境界部分への指などの巻き込みを防止することができる。
お辞儀動作は、お辞儀揺動装置S5(自律型揺動装置S)によって行われる。
【0023】
次に、頭部RB14について説明する(図2図4参照)。
頭部RB14は、胸部RB13の上部に固定されている。つまり、頭部RB14(突起物)は、胸部RB13の表面から上方(外側)に向かって突出する突起物である。
頭部RB14には、利用者を検知するためのRGBカメラ、距離画像センサなどのセンサ類、音声情報を出力するためのスピーカなどの報知手段が設置されている。
【0024】
次に、腕部RB15について説明する(図2図4参照)。
腕部RB15(揺動部材)は、頭部RB14(突起物)を間に挟んで、胸部RB13の左右に1つずつ配置されている。
なお、これ以降、ロボット本体RBT1を正面から見て、頭部RB14の左側に配置される腕部RB15を右腕部RB15R、正面から見て、頭部RB14の右側に配置される腕部RB15を左腕部RB15L、と称する。
【0025】
各腕部RB15(揺動部材)は、胸部RB13(本体)の外周面F13に対して、自身の先端側が接近/離間する方向へ揺動可能に、自身の基端側が腕振り軸AX15(揺動軸)を介して、軸支されている。
各腕部RB15の腕振り軸AX15(揺動軸)は、胸部RB13の球形状の中心(胸中心C13)を通るY軸、Z軸に沿った面上に、頭部RB14(突起物)を間に挟むように配置されている。
【0026】
また、各腕部RB15の腕振り軸AX15(揺動軸)は、自身の上端側とひねり軸AX12(Z軸)との間隔が、自身の下端側とひねり軸AX12(Z軸)との間隔よりも狭くなるように設定されている。
つまり、各腕振り軸AX15(揺動軸)は、自身の延長線上に頭部RB14(突起物)が位置するように、位置、角度が設定されている。
【0027】
なお、これ以降、腕部RB15による腕振り軸AX15を中心にした揺動を腕振り動作と称する。
腕振り軸AX15が、このような位置、角度に設定されたことで、腕振り動作を行う際に、腕部RB15が頭部RB14を避けて揺動する。
【0028】
各腕部RB15(揺動部材)は、軸支部151、被駆動部152、疑似支持部153、外形部154、を備えている。
軸支部151は、胸部RB13の内部に位置し、腕振り軸AX15に軸支されている。
【0029】
被駆動部152は、胸部RB13の内部に位置し、軸支部151に連続している。
被駆動部152は、略V字形状を有する板材で構成されている。
被駆動部152は、V字形状の折返し部分152aが、後述する腕振り駆動手段61(揺動駆動手段)からの出力が作用する、力点に設定されている。また、被駆動部152は、V字形状の一側端部152bが軸支部151に連続し、V字形状の他側端部152cが疑似支持部153に連続している。
【0030】
疑似支持部153は、被駆動部152に連続し、腕振り軸AX15と胸部RB13の外周面F13との交点に設定されており、球形状を備えている。
つまり、疑似支持部153は、自身の球形状中心が、腕振り軸AX15の延長線と胸部RB13の外周面F13との交点と一致するように形成されている。
【0031】
胸部RB13の外周面F13には、腕振り軸AX15との交点に、疑似支持部153が隙間なく収まるように、貫通孔133が開口している。
つまり、腕振り動作の際に、疑似支持部153が貫通孔133内を隙間なく転動する。
【0032】
このため、外観からは、疑似支持部153が胸部RB13に軸支されているように見える。
腕振り動作は、腕振り揺動装置S6(自律型揺動装置S)によって行われる。
【0033】
疑似支持部153は、被駆動部152とは別の部材で構成されている。そして、疑似支持部153には、被駆動部152の他側端部152cを隙間なく挿入可能な支持穴153aが開口している。また、疑似支持部153は、腕部RB15が初期位置に位置した状態で、背面視で露出する部位に、支持穴153aに貫通する固定ネジ穴153bが開口している。
【0034】
支持穴153aに被駆動部152の他側端部152cが挿入された状態で、固定ネジ穴153bに固定ネジ153cを螺着することで、疑似支持部153が被駆動部152に固定される。
なお、初期位置とは、ロボット本体RBT1について、頭部RB14が正面を向きつつ、腕部RB15が振り下ろされて、腕部RB15の先端部分が胸部RB13の外周面F13に当接した状態(姿勢)を称する。
【0035】
外形部154は、疑似支持部153に連続し、胸部RB13の外側で揺動する。
外形部154は、その外形形状が、長円形状で厚板状に形成されており、板面は胸部RB13の外周面F13に重なるように、胸部RB13の外周面形状に倣って球面状に湾曲しつつ、長手方向には円弧状にカーブしている。
外形部154は、その表面が、シリコーンゴムのような、柔軟性と透光性を有する素材で形成されている。
【0036】
外形部154は、その先端部分の内部に、点灯/消灯可能な発光ダイオード154a(発光手段)が設置されている(図5参照)。
これにより、発光ダイオード154aが点灯した際には、腕部RB15の先端部分が光って見えるため、腕振り動作がより印象的になり、利用者とのコミュニケーションを円滑にする。
【0037】
次に、各自律型揺動装置Sについて説明する(図6図9参照)。
ロボット本体RBT1は、腰ひねり動作を行うための自律型揺動装置Sとして、ひねり揺動装置S4を備えている(図6参照)。
ひねり揺動装置S4(自律型揺動装置S)は、腰部RB11、腹部RB12、ひねり駆動手段41、ひねり制御手段42で構成されている。
【0038】
ひねり駆動手段41は、電動モータM、減速機RG、を備えている。
ひねり駆動手段41は、駆動源である電動モータMの出力を、減速機RGで所定の回転速度に減速し、ひねり軸AX12の回転として出力する。
【0039】
ひねり制御手段42は、ひねりCPU42a、ひねり位置検知手段42b、を備えている。
ひねりCPU42aは、電動モータMの駆動/停止を行う。
ひねり位置検知手段42bには、ポテンショメータを用いており、ひねり軸AX12の回転角を検出する。
【0040】
つまり、ひねりCPU42aは、目的の動作毎に設定された回転方向に、電動モータMを回転させる。
そして、ひねりCPU42aは、ひねり位置検知手段42b(ポテンショメータ)の出力から、所定の角度に達したと判定したところで、電動モータMを停止する。
【0041】
さらに、ひねりCPU42aは、逆の手順で、ひねり軸AX12を回転させて、初期位置へ戻す。
なお、ひねりCPU42aには、目的の動作に応じて、回転方向、回転角度が記憶されている。
【0042】
次に、お辞儀揺動装置S5について説明する(図7参照)。
ロボット本体RBT1は、お辞儀動作を行うための自律型揺動装置Sとして、お辞儀揺動装置S5を備えている。
お辞儀揺動装置S5(自律型揺動装置S)は、腹部RB12(内側部材)、胸部RB13(外側部材)、お辞儀駆動手段51(外側駆動手段)、お辞儀制御手段52(外側制御手段)を備えている。
【0043】
お辞儀駆動手段51(外側駆動手段)は、電動モータM、減速機RG、を備えている。
お辞儀駆動手段51は、駆動源である電動モータMの出力を、減速機RGで所定の回転速度に減速し、お辞儀軸AX13の回転として出力する。
【0044】
お辞儀制御手段52(外側制御手段)は、お辞儀CPU52a、お辞儀位置検知手段52b、を備えている。
お辞儀CPU52aは、電動モータMの駆動/停止を行う。
お辞儀位置検知手段52bには、ポテンショメータを用いており、お辞儀軸AX13の回転角を検出する。
【0045】
つまり、お辞儀CPU52aは、目的の動作毎に設定された回転方向に、電動モータMを回転させる。
そして、お辞儀CPU52aは、お辞儀位置検知手段52b(ポテンショメータ)の出力から、お辞儀軸AX13の回転角度が初期位置から目的の動作毎に設定された角度に達したと判定したところで、電動モータMを停止する。
【0046】
さらに、お辞儀CPU52aは、逆の手順で、お辞儀軸AX13を回転させて、初期位置へ戻す。
なお、お辞儀CPU52aには、目的の動作に応じて、回転方向、回転角度が記憶されている。
【0047】
次に、腕振り揺動装置S6について説明する(図8図9参照)。
ロボット本体RBT1は、腕振り動作を行うための自律型揺動装置Sとして、腕振り揺動装置S6を備えている。
腕振り揺動装置S6(自律型揺動装置S)は、胸部RB13(本体)、腕部RB15(揺動部材)、腕振り駆動手段61(揺動駆動手段)、腕振り制御手段62(揺動制御手段)を備えている。
【0048】
腕振り駆動手段61(揺動駆動手段)は、電動モータM、減速機RG、ワンウェイクラッチ機構CL、を備えている。
腕振り駆動手段61は、駆動源である電動モータMの出力を、減速機RGで所定の回転速度に減速し、腕駆動軸AX61の回転として出力する。
腕振り駆動手段61は、腕駆動軸AX61が腕振り軸AX15と平行になるように配置されている。
【0049】
ワンウェイクラッチ機構CLは、腕駆動軸AX61と腕部RB15との間に設置されている(図9参照)。
ワンウェイクラッチ機構CLは、電動モータMの正転/逆転に応じて、腕駆動軸AX61の回転(出力)を腕部RB15に伝達/遮断するための構成である。
ワンウェイクラッチ機構CLは、腕駆動片CL1(駆動片)、腕バネCL2(付勢手段)、を備えている。
【0050】
腕駆動片CL1(駆動片)は、腕駆動軸AX61と一体に配置された板状部材からなる。そして、腕駆動片CL1は、回転する腕駆動軸AX61とともに、腕駆動軸AX61の軸回りを回動する。
腕駆動片CL1は、電動モータMが正転した場合に、腕部RB15の被駆動部152に当接し、電動モータMが逆転した場合に、被駆動部152から離れるように、形成、配置されている。
【0051】
腕バネCL2(付勢手段)は、ねじりバネで構成されている。
腕バネCL2は、腕部RB15を振り上げ位置側から振り下ろし位置側へ付勢するように、自身の両腕部分が各部に連係されている。
つまり、ねじりバネの一方の腕部分が、腕振り軸AX15を支持する部材に係止され、ねじりバネの他方の腕部分が、被駆動部152に係止され、ねじりバネのコイル部分には、腕振り軸AX15が貫通している。
【0052】
次に、腕振り駆動手段61の動作、働きを説明する(図2図5図9参照)。
電動モータMが正転した場合、腕駆動片CL1は、腕部RB15の被駆動部152に当接しつつ、回転する。すると、被駆動部152は、腕駆動片CL1に押されて、腕振り軸AX15を中心に揺動する。
これによって、電動モータMの回転が腕部RB15に伝達され、腕部RB15が振り上げられる。
【0053】
電動モータMが逆転した場合、腕駆動片CL1は、腕部RB15の被駆動部152から離れる方向へ回転する。すると、被駆動部152は、外形部154の自重と、腕バネCL2の付勢力とによって、腕駆動片CL1に向かって揺動する。
これによって、腕部RB15への電動モータMの回転(出力)が遮断されつつ、腕部RB15が振り下ろされる。
【0054】
つまり、腕振り動作が電動モータMの動きに連動しているため、腕部RB15の振り上げ、振り下ろしの両方の動作が、電動モータMによって、行われているように見える。
しかしながら、実際には、振り下ろし動作は、腕部RB15の自重と、腕バネCL2の付勢力とによって行われる。
【0055】
これによって、腕部RB15の振り下ろし動作中に、腕部RB15と胸部RB13との間に手を挟まれるようなことがあっても、手に作用するのは、腕部RB15の自重、腕バネCL2の付勢力のみである。
【0056】
腕振り制御手段62(揺動制御手段)は、腕振りCPU62a、腕振り位置検知手段62b、を備えている(図8参照)。
腕振り位置検知手段62bには、ポテンショメータを用いており、腕振り軸AX15(揺動軸)の回転角を検出する。
腕振り制御手段62は、電動モータMの駆動/停止を行う。
【0057】
つまり、腕振りCPU62aは、目的の動作毎に設定された回転方向に、電動モータMを回転させる。
そして、腕振りCPU62aは、腕振り位置検知手段62b(ポテンショメータ)の出力から、腕振り軸AX15の回転角度が初期位置から目的の動作毎に設定された角度に達したと検知したところで、電動モータMを停止する。
【0058】
さらに、腕振りCPU62aは、逆の手順で、腕振り軸AX15を回転させて、初期位置へ戻す。
なお、腕振りCPU62aには、目的の動作に応じて、回転方向、回転角度が記憶されている。
【0059】
また、本実施形態のひねり駆動手段41、お辞儀駆動手段51、腕振り駆動手段61では、電動モータMとして、一般的な直流モータ、および交流モータが採用されているが、これに限定するものではない。
たとえば、これらの代わりに、ステッピングモータ(図示せず)を採用することも可能である。ステッピングモータを採用した場合には、位置検知手段(ポテンショメータ)を省くことができるため、省スペース化、軽量化を図ることができる。
【0060】
次に、設置ベースRBT2について説明する(図10図11参照)。
設置ベースRBT2は、円板形状を有する板状部材で構成されている。
設置ベースRBT2は、自身が設置される机、および自身に載置されるロボット本体RBT1、が表面を滑りにくい素材で形成され、あるいは滑りにくい表面加工が施されている。
【0061】
設置ベースRBT2は、その外形形状を構成する円の大きさで、ロボット本体RBT1の接触領域ARを表している。
そして、設置ベースRBT2には、その円板形状の中心と、ロボット本体RBT1にひねり軸AX12とが一致するように、ロボット本体RBT1が載置される。
【0062】
接触領域ARは、動作するロボット本体RBT1と利用者とが接触する可能性のある領域を簡易的に視覚化したものである。
接触領域ARは、ロボット本体RBT1が動作する三次元の領域(揺動領域)を平面視で設置ベースRBT2上に投影することで表わされる。
【0063】
つまり、接触領域ARは、ロボット本体RBT1の一部分をひねり軸AX12から最も遠くへ離すことができる姿勢(投影姿勢)で、ひねり軸AX12周りを回転させつつ、平面視で投影した領域である。
本実施形態では、ロボット本体RBT1が最も深くお辞儀をしつつ、腕部RB15を設置面と平行になるように前方に延ばした姿勢が、投影姿勢となる(図10参照)。
【0064】
この姿勢のまま、ひねり軸AX12周りを回転する様子を、平面視で設置ベースRBT2に投影すると、ひねり軸AX12を中心、ひねり軸AX12から腕部RB15の先端部分までの距離を半径rとする円が描かれる(図11参照)。
つまり、この描かれた円が、ロボット本体RBT1の接触領域ARである。
そして、本実施形態では、この接触領域ARを設置ベースRBT2の外形形状としている。
【0065】
なお、設置ベースRBT2の外形形状は、円板形状に限定されるものではない。
たとえば、接触領域ARが描画された四角い薄板(図示せず)、断面が接触領域ARとなる円柱状の台(図示せず)、接触領域ARの外周に沿って立設する円環状の柵(図示せず)を備えたものなど、用途、設置場所などに応じてさまざまな形態をとることができる。
【0066】
次に、本実施形態の自律型揺動装置Sの作用効果について説明する。
本実施形態では、お辞儀動作の際に、胸部RB13(外側部材)の開口縁132(摺接部)が腹部RB12(内側部材)の外周面F12に隙間なく接近しつつ、移動するように構成されている。
これによって、お辞儀動作の途中で、利用者がロボット本体RBT1に触れるようなことがあっても、腹部RB12と胸部RB13との境界部分への指などの巻き込みが防止される。
このように、本実施形態のお辞儀揺動装置S5(自律型揺動装置S)は、利用者に対する安全が配慮された構造となっている。
【0067】
本実施形態では、腕駆動片CL1(駆動片)は、電動モータMが正転した場合に、腕部RB15(揺動部材)の被駆動部152に当接し、電動モータMが逆転した場合に、被駆動部152から離れるように、形成、配置されている。
これによって、腕部RB15の振り下ろし動作中に、腕部RB15と胸部RB13との間に、利用者が手を挟まれた場合、挟まれた手に電動モータMの駆動力は作用せずに、腕部RB15の重量、および腕バネCL2の付勢力が作用する。
ここで、腕部RB15の重量、腕バネCL2の付勢力は、電動モータMの消費電力を抑制するために、より小さくなるように設定されている。このため、挟まれた手に作用する力が低減される。
このように、本実施形態の腕振り揺動装置S6(自律型揺動装置S)は、利用者に対する安全が配慮された構造となっている。
【0068】
本実施形態では、腕部RB15の外形部154は、その先端部分の内部に、点灯/消灯可能な発光ダイオード154a(発光手段)が設置されている。
このため、腕振り動作を腕部RB15の先端部分が光らせつつ、行うことができる。
これによって、腕振り動作がより印象的になり、利用者とのコミュニケーションがより円滑に図られることで、利用者がロボット本体RBT1の前に留まる時間が短縮される。
そして、利用者の留まる時間が短縮されることで、動作するロボット本体RBT1に利用者が不用意に接触する機会が減少する。
このように、本実施形態の腕振り揺動装置S6(自律型揺動装置S)は、利用者に対する安全が配慮された構造となっている。
【0069】
本実施形態では、各腕振り軸AX15(揺動軸)は、自身の延長線上に頭部RB14(突起物)が位置するように、位置、角度が設定されている。
腕振り軸AX15が、このような位置、角度に設定されたことで、腕振り動作を行う際に、腕部RB15が頭部RB14を避けて揺動することができる。
これによって、腕部RB15の構造が簡素化、軽量化が図られ、ワンウェイクラッチ機構CLをより確実に動作させることができる。
このように、本実施形態の腕振り揺動装置S6(自律型揺動装置S)は、利用者に対する安全が配慮された構造となっている。
【0070】
本実施形態の設置ベースRBT2には、ロボット本体RBT1が動作する三次元の領域(揺動領域)が平面視で投影されている。
これによって、動作するロボット本体RBT1と利用者とが接触する可能性のある領域(接触領域AR)が視覚化され、動作するロボット本体RBT1に利用者が不用意に接触する機会が減少する。
このように、本実施形態の腕振り揺動装置S6(自律型揺動装置S)は、利用者に対する安全が配慮された構造となっている。
【0071】
なお、本実施形態では、本願発明の自律型揺動装置Sが適用される対象物を卓上型ロボットRBTとしたが、本願発明は、このような形態の物品に限定されるものではない。
たとえば、さまざまな場所への自律移動を可能にする移動手段を備えた移動型ロボット(図示せず)、遊戯施設の展示物(図示せず)、エアコン室内機の風向板(図示せず)など、さまざまな形態の物品で自律的に揺動することが可能である。
そして、さまざまな形態の物品に適用した場合にも、本実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0072】
次に、設置ベースRBT2の別態様について説明する(図12参照)。
本態様の設置ベースRBT2は、接触領域ARが表面に描かれ、接触領域ARの外側に、タッチパネルTPが配置されている。また、接触領域ARとタッチパネルTPとは、所定の間隔を空けて配置されている。
タッチパネルTPは、利用者が利用目的などの入力操作を行うための入力手段と、利用者に対して文字情報、映像情報などを掲出する報知手段と、の両方の機能を兼ね備えている。
【0073】
本態様の設置ベースRBT2は、接触領域ARの外側にタッチパネルTPを備えている。
これによって、利用者の意識が、タッチパネルTPに向けられることで、ロボット本体RBT1に触れようとする意識が削がれ、利用者がロボット本体RBT1に触れようとして手を挟まれる、という事象の発生が減少する。
このように、本実施形態の腕振り揺動装置S6(自律型揺動装置S)は、利用者に対する安全が配慮された構造となっている。
【符号の説明】
【0074】
S、S5 お辞儀揺動装置(自律型揺動装置)
S、S6 腕振り揺動装置(自律型揺動装置)
RB12 腹部(内側部材)
RB13 胸部(外側部材、本体)
132 開口縁(摺接部)
51 お辞儀駆動手段(外側駆動手段)
52 お辞儀制御手段(外側制御手段)
RB15 腕部(揺動部材)
CL1 腕駆動片(駆動片)
61 腕振り駆動手段(揺動駆動手段)
62 腕振り制御手段(揺動制御手段)
154a 発光ダイオード(発光手段)
RB14 頭部(突起物)
AX15 腕振り軸(揺動軸)
RBT2 設置ベース
TP タッチパネル(入力手段、報知手段)
図1
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