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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-209662(P2019-209662A)
(43)【公開日】2019年12月12日
(54)【発明の名称】液体噴射装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 11/08 20060101AFI20191115BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20191115BHJP
【FI】
   B41J11/08
   B41J2/01 305
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-110207(P2018-110207)
(22)【出願日】2018年6月8日
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116665
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 和昭
(74)【代理人】
【識別番号】100194102
【弁理士】
【氏名又は名称】磯部 光宏
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】塩原 悟
(72)【発明者】
【氏名】鷲澤 岳人
【テーマコード(参考)】
2C056
2C058
【Fターム(参考)】
2C056HA29
2C058AB16
2C058AC07
2C058AC11
2C058AE04
2C058AE08
2C058AF06
2C058AF09
2C058AF19
2C058AF31
2C058DA11
2C058DA27
2C058DA38
2C058DB14
(57)【要約】
【課題】印刷領域より搬送方向の上流側となる媒体支持部での媒体の座屈の発生を抑制する液体噴射装置を提供する。
【解決手段】液体噴射装置1は、搬送方向Fに搬送される媒体(用紙S)に対して液体を噴射する液体噴射部32と、液体噴射部32に相対して設置され、搬送される用紙Sを支持する媒体支持部27と、を備え、媒体支持部27は、液体噴射部32による用紙Sへの噴射領域(印刷領域A)に対して搬送方向Fの上流側で、搬送方向Fに平行に設置される第1リブ411を、搬送方向Fと交差する幅方向に複数備えている。また、吸引機構28を備え、媒体支持部27は、上流側で、第1リブ411で区切られる凹部41を備え、凹部41は、吸引機構28による用紙Sへの吸引力を作用させるための吸引孔45を備えている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送方向に搬送される媒体に対して液体を噴射する液体噴射部と、
前記液体噴射部に相対して設置され、搬送される前記媒体を支持する媒体支持部と、を備え、
前記媒体支持部は、前記液体噴射部による前記媒体への噴射領域に対して前記搬送方向の上流側で、前記搬送方向に平行に設置される第1リブを、前記搬送方向と交差する幅方向に複数備えていることを特徴とする液体噴射装置。
【請求項2】
請求項1に記載の液体噴射装置であって、
前記媒体を吸引する吸引機構を備え、
前記媒体支持部は、前記上流側で、前記第1リブで区切られる凹部を備え、
前記凹部は、前記吸引機構による前記媒体への吸引力を作用させるための吸引孔を備えていることを特徴とする液体噴射装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の液体噴射装置であって、
前記媒体支持部に前記媒体を送り出す搬送ローラーを備え、
前記媒体支持部の前記上流側の先端部は、平面視で前記搬送ローラーに重なる庇部を備え、
前記庇部の先端部は、前記幅方向に第2リブを備えていることを特徴とする液体噴射装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の液体噴射装置であって、
前記第1リブは、等間隔に設置されていることを特徴とする液体噴射装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の液体噴射装置であって、
前記第1リブは、前記媒体支持部に一体または別体に構成されていることを特徴とする液体噴射装置。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の液体噴射装置であって、
隣り合う前記第1リブ間は、スリット状に形成されていることを特徴とする液体噴射装置。
【請求項7】
請求項5に記載の液体噴射装置であって、
前記第1リブが前記媒体支持部に別体に構成される場合、
前記第1リブは、板状で前記幅方向に形成される矩形状の穴部を区切り、前記媒体支持部に設置した場合に、前記搬送方向に平行となるフレーム部で構成されることを特徴とする液体噴射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体支持部に支持される媒体に対して液体を噴射する液体噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液体を噴射する液体噴射装置として、媒体支持部の面上に搬送された用紙などの媒体に対してインクを噴射することで印刷を行うインクジェット式のプリンターが知られている。このようなプリンターでは、用紙が噴射されたインクを吸収して膨潤することで、小さく波打つように撓む現象(いわゆるコックリング)が発生する。コックリングが発生した場合、用紙の記録面と記録ヘッドのノズル形成面との離間距離が不均一になることにより、インクの着弾が不安定化する。
【0003】
特許文献1の液体噴射装置では、媒体を搬送する搬送部と、媒体にインクを噴射するヘッドと、媒体を支持する支持面及び支持面に設けられた複数の吸引孔を備える媒体支持部とを有し、複数の吸引孔は、支持面において、インクが噴射される印字領域以外の領域に設けられていることが開示されている。この構成により、媒体の浮きを防止し、画像ムラの発生を抑制することができるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−151110号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の液体噴射装置では、媒体支持部の支持面において、インクが噴射される印字領域(印刷領域)以外の領域に複数の吸引孔を設けている。しかし、媒体が薄くなる場合、媒体は、剛性が低下(座屈応力が低下)し、搬送される媒体を支持する媒体支持部の支持面で座屈するという課題がある。特に、印刷領域及び印刷領域より搬送方向で下流側の搬送抵抗の影響で、印刷領域より搬送方向の上流側で最も搬送抵抗が大きくなり、印刷領域より搬送方向の上流側となる媒体支持部で座屈が発生しやすくなるという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の液体噴射装置は、搬送方向に搬送される媒体に対して液体を噴射する液体噴射部と、液体噴射部に相対して設置され、搬送される媒体を支持する媒体支持部と、を備え、媒体支持部は、液体噴射部による媒体への噴射領域に対して搬送方向の上流側で、搬送方向に平行に設置される第1リブを、搬送方向と交差する幅方向に複数備えていることを特徴とする。
【0007】
上記液体噴射装置は、媒体を吸引する吸引機構を備え、媒体支持部は、上流側で、第1リブで区切られる凹部を備え、凹部は、吸引機構による媒体への吸引力を作用させるための吸引孔を備えていることが好ましい。
【0008】
上記液体噴射装置は、媒体支持部に媒体を送り出す搬送ローラーを備え、媒体支持部の上流側の先端部は、平面視で搬送ローラーに重なる庇部を備え、庇部の先端部は、幅方向に第2リブを備えていることが好ましい。
【0009】
上記液体噴射装置の第1リブは、等間隔に設置されていることが好ましい。
【0010】
上記液体噴射装置の第1リブは、媒体支持部に一体または別体に構成されていることが好ましい。
【0011】
上記液体噴射装置の隣り合う第1リブ間は、スリット状に形成されていることが好ましい。
【0012】
上記液体噴射装置の第1リブが媒体支持部に別体に構成される場合、第1リブは、板状で幅方向に形成される矩形状の穴部を区切り、媒体支持部に設置した場合に、搬送方向に平行となるフレーム部で構成されることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態の液体噴射装置を示す斜視図。
図2】本実施形態の液体噴射装置の概略構成を示す断面図。
図3】第1実施形態の媒体支持部の概略構成を示す上面図。
図4】第1実施形態の媒体支持部及び吸引機構の概略構成を示す断面図。
図5】第1実施形態の媒体支持部及び吸引機構の作用を説明するための断面図。
図6】第2実施形態の媒体支持部の概略構成を示す上面図。
図7】第2実施形態の媒体支持部及び吸引機構の概略構成を示す断面図。
図8】第3実施形態の媒体支持部及び搬送ローラーの概略構成を示す上面図。
図9】第3実施形態の媒体支持部、吸引機構、及び搬送ローラーの概略構成を示す断面図。
図10】第4実施形態の媒体支持部及び搬送ローラーの概略構成を示す上面図。
図11】第4実施形態の媒体支持部、吸引機構、及び搬送ローラーの概略構成を示す断面図。
図12】第5実施形態の媒体支持部の概略構成を示す上面図。
図13】第6実施形態の媒体支持部及びリブ構成部の概略構成を示す上面図。
図14】第6実施形態の媒体支持部、リブ構成部、及び吸引機構の概略構成を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各部材を認識可能な程度の大きさとするため、各部材の尺度を実際とは異ならせている。
【0015】
図1は、本実施形態の液体噴射装置1を示す斜視図である。図2は、本実施形態の液体噴射装置1の概略構成を示す断面図である。なお、図1図2に示す液体噴射装置1は、以降で説明する第1実施形態から第6実施形態での共通する液体噴射装置を示している。
【0016】
図1に示すように、液体噴射装置1は、媒体の一例である長尺の用紙Sを扱うラージフォーマットプリンター(LFP)である。そして、液体噴射装置1は、車輪12が下端に取り付けられた一対の脚部13と、脚部13上に組み付けられる筐体部14とを備えている。なお、本実施形態においては、重力方向に沿う方向を上下方向Zとし、上下方向Zと交差(本実施形態では直交)する筐体部14の長手方向を幅方向Xとする。また、上下方向Z及び幅方向Xの双方と交差(本実施形態では直交)する方向を前後方向Yとする。
【0017】
筐体部14の後側下方には、筐体部14側に向けて用紙Sを給送する給送部15が設置されている。本実施形態の用紙Sはロール紙である。また、用紙Sは、短手方向となる幅方向Xにおける端部に余白を残すように形成される転写用画像(鏡像)を被転写媒体(例えば、ポリエステル等の布帛)に転写して昇華転写捺染するための転写用媒体(転写紙)である。また、本実施形態の液体噴射装置1は、液体の一例である昇華型捺染インクを用紙Sに噴射することで転写用画像を形成するインクジェット式のプリンターである。
【0018】
筐体部14の前側下方には、脚部13に支持された巻取部16が設置されている。給送部15と巻取部16との間には、用紙Sの搬送経路に沿って媒体案内部17が設置されている。
【0019】
媒体案内部17は、後端側が筐体部14内に収容されると共に、前端側が筐体部14から前方に向けて突出している。また、筐体部14の前面側には、媒体案内部17の上側となる位置に、筐体部14内から用紙Sを排出するための排出口14aが形成されている。
【0020】
巻取部16の近傍には、媒体案内部17と巻取部16との間に位置する用紙Sにテンション(張力)を与えるテンション付与機構18が設置されている。テンション付与機構18は、脚部13の下部に回動可能に支持された一対のアーム部材19と、一対のアーム部材19の先端部に回転可能に支持されたテンションローラー20とを備えている。また、巻取部16は、印刷後の用紙Sを円筒状に巻き取る図示省略する芯材(例えば紙管)を軸方向両側から挟持する一対のホルダー21を備えている。
【0021】
筐体部14内には、液体噴射装置1の動作を統括制御する制御部22が設置されている。また、筐体部14の上部には、幅方向Xの第1端側(図1では右端側)に、設定操作や入力操作を行うための操作パネル23が設置されている。なお、操作パネル23は制御部22と電気的に接続されている。
【0022】
筐体部14の下部には、幅方向Xにおいて用紙Sの搬送経路の外側となる第1端側(図1では右端側)に、インクを収容可能な液体収容容器24が設置されている。液体収容容器24は、インクの種類や色に対応して、複数(本実施形態では4つ)設置されている。
【0023】
図2に示すように、給送部15には、印刷前の用紙Sを円筒状に巻き重ねたロール体R1が保持されている。なお、給送部15には、用紙Sの幅(短手方向となる幅方向Xにおける長さ)や巻き数の異なる複数サイズのロール体R1が交換可能に装填される。
【0024】
なお、ロール体R1は何れのサイズであっても、幅方向Xの第1端側(図1では右端側)に寄せた状態で給送部15に装填される。すなわち、本実施形態においては、幅方向Xの第1端側に用紙Sの位置合わせ基準位置が設定されている。そして、給送部15がロール体R1を図2における反時計回り方向に回転させることで、ロール体R1から用紙Sが巻き解かれて筐体部14内へ給送される。
【0025】
筐体部14内には、用紙Sを搬送する搬送ローラー25と、搬送ローラー25によって搬送方向Fに搬送される用紙Sに印刷(記録)を行う記録部26と、用紙Sを支持する媒体支持部27と、用紙Sを吸引するための吸引機構28とが収容されている。搬送ローラー25は、主ローラー251と従ローラー252(図4参照)とで構成されている。
【0026】
記録部26には、幅方向Xに延びるように架設されたガイド軸29,30と、ガイド軸29,30に支持されたキャリッジ31と、キャリッジ31の下部に保持された液体噴射部32とが設置されている。そして、キャリッジ31はガイド軸29,30に沿って、用紙Sの搬送方向Fと直交する主走査方向(本実施形態では幅方向X)に延びる移動領域内において往復移動する。なお、液体噴射部32が用紙Sにインクを噴射する際に、液体噴射部32と媒体支持部27とが相対する配置となっていればよい。
【0027】
ガイド軸29,30の幅方向Xにおける両端部には、液体噴射部32と用紙Sとの離間距離を調整するために液体噴射部32の高さ(上下方向Zにおける位置)を変化させる調整機構33が設置されている。また、キャリッジ31の下部には、液体噴射部32よりも搬送方向下流側となる位置に、紙幅センサーとしての反射型センサー34が保持されている。
【0028】
反射型センサー34は、図示省略する光源部及び受光部を備えた光学式センサーであり、光源部から下方に向けて出射した光の反射光を受光部で受光し、受光部で受けた反射光の強さに応じた検出値V(電圧値)を制御部22に出力する。また、キャリッジ31を主走査方向へ移動させながら反射型センサー34で検出を行い、制御部22が検出値Vに基づいて反射対象の変化する位置、すなわち用紙Sの幅方向Xにおける両端部の位置を検知することで、用紙Sの幅(幅方向Xにおける長さ)を算出する。
【0029】
そして、検出された用紙Sの幅に応じて、液体噴射部32が液体収容容器24から供給されるインクを搬送経路に沿って搬送される用紙Sに対して噴射することで、記録(印刷)が行われる。また、印刷後の用紙Sは、媒体案内部17に沿って斜め下方へ案内された後に、巻取部16において巻き取られ、ロール体R2を形成する。このとき、媒体案内部17から自重によって垂れ下がる用紙Sの裏面側をテンションローラー20が押圧することで、巻取部16に巻き取られる用紙Sに張力を付与する。
【0030】
なお、本実施形態の液体噴射装置1では、用紙Sをロール体R2に巻き取ることなく排出することも可能となっている。例えば、印刷後の用紙Sは、巻取部16に替えて取り付けられる排出バスケット(図示省略)に収容することもできる。
【0031】
<第1実施形態>
図3は、第1実施形態の媒体支持部27の概略構成を示す上面図である。図4は、第1実施形態の媒体支持部27及び吸引機構28の概略構成を示す断面図である。なお、図4は、搬送方向F(前後方向Y)に沿って切断した状態を示す断面図である。
【0032】
図4に示すように、媒体支持部27は、有底箱状をなし、その底部が上側に配置(開口側が下側に配置)されるように、キャリッジ31の移動領域の下方に固定されている。また、媒体支持部27の下部には、箱状の吸引室形成部材35が設置されている。そして、媒体支持部27と吸引室形成部材35とによって負圧室36が形成されている。
【0033】
吸引室形成部材35は、負圧室36と連通する吸引室37を形成している。また、吸引室形成部材35には、吸引室37内の空気を外部に排出するための排気ファン38が設置されている。なお、吸引室形成部材35及び排気ファン38により、吸引機構28が構成されている。
【0034】
図3図4に示すように、媒体支持部27の上面側には、液体噴射部32による用紙Sへの噴射領域(印刷領域)Aより、搬送方向Fの上流側となる領域Bに、搬送方向Fに平行となる第1リブ411が形成されている。また、第1リブ411は、搬送方向Fと交差する幅方向Xに複数形成されている。また、第1リブ411は等間隔に形成されている。
なお、噴射領域とは、液体噴射部が媒体に印刷することができる最大の領域である。本実施形態においては、噴射領域Aは、用紙Sを搬送することなくキャリッジ31を移動させたときに、液体噴射部32が用紙Sに印刷することができる最大の領域となる。
【0035】
図3に示すように、領域Bでは、複数の第1リブ411により区切られる複数の凹部41が搬送方向Fと交差する幅方向Xに形成されている。なお、凹部41は、詳細には、媒体支持部27の上流側の先端部で、搬送方向Fと交差する幅方向Xにわたって形成される外周リブ412と、幅方向Xの両端部で搬送方向Fに沿って形成される外周リブ413と、媒体支持部27の搬送面271とに囲まれて形成される。そして、複数の第1リブ411に区切られることで複数の凹部41が形成されている。また、本実施形態の第1リブ411は、等間隔に形成されているため、複数の凹部41も等間隔に形成される。
【0036】
第1リブ411の上端面411aと、外周リブ412,413の上端面412a,413aと、搬送面271との面の高さは同一に形成されている。本実施形態の第1リブ411、凹部41、外周リブ412,413は、媒体支持部27に一体に形成されている。
【0037】
なお、外周リブ413を含め、幅方向Xの両端部に対応する搬送面271の上部には、用紙Sを押さえる媒体抑え部材(図示省略)が一対設置されており、上下方向Zにおいて、用紙Sを外周リブ413および搬送面271との間に押える。なお、媒体抑え部材は、基準となる一方を固定し、他方は用紙Sの幅サイズに合わせて幅方向Xに移動させることが可能である。
【0038】
複数の凹部41の底面417には、凹部41と負圧室36とを連通するそれぞれ2つの吸引孔45が設置されている。この吸引孔45により、吸引機構28による用紙Sへの吸引力を作用させる。
【0039】
なお、印刷領域Aを含め、搬送方向Fの下流側となる媒体支持部27の搬送面271には、搬送方向F(前後方向Y)及び搬送方向Fと交差する幅方向Xで、ぞれぞれ、等間隔に吸引孔46が複数設置されている。この吸引孔46により、搬送面271と負圧室36とを連通させ、吸引機構28による用紙Sへの吸引力を作用させる。
【0040】
図5は、第1実施形態の媒体支持部27及び吸引機構28の作用を説明するための断面図である。なお、図5は、印刷領域Aの搬送方向Fの上流側となる領域Bに対して、幅方向Xに沿って切断した状態を示す断面図である。
【0041】
なお、搬送ローラー25から媒体支持部27に用紙Sが送り出され、領域Bを搬送する場合、排気ファン38は駆動を開始して回転する。媒体支持部27において、凹部41の底面417に形成される吸引孔45は、負圧室36に連通している。
【0042】
そのため、排気ファン38の回転によって吸引室37及び負圧室36が負圧になると、開口が用紙Sによって覆われた凹部41内にその負圧が及ぶ。すると、用紙Sは、第1リブ411に支持された状態で、凹部41内に吸引されることで、幅方向Xに波打つように小さく撓んだ状態となる。
【0043】
また、用紙Sは、搬送方向Fに平行に形成される第1リブ411の上端面411aに支持され、凹部41内に吸引されながら印刷領域Aの方向に連続的に搬送される。この動作により、用紙Sは、搬送方向Fに沿ってトンネル状に変形し、いわゆる縦じわを発生させることができる。
【0044】
そして、領域Bで縦じわを発生させた状態で、印刷領域Aに用紙Sが搬送される。印刷領域Aに搬送された用紙Sは、記録部26(液体噴射部32)によりインクが噴射されることで印刷される。なお、用紙Sは、印刷領域A及び印刷領域Aより搬送方向Fの下流側の媒体支持部27において、搬送面271と負圧室36を連通する吸引孔46により、搬送面271に吸着されて搬送される状態となる。この状態では、液体噴射部32と用紙Sの記録面との離間距離を一定にでき、インクの着弾が安定化する。なお、印刷されて膨潤した用紙Sは、搬送面271に吸着され、搬送面271に沿って下流側に適正に搬送される。
【0045】
なお、領域Bを搬送される用紙Sに対して、吸引機構28による吸引力を作用させない場合にも、図5に示すように、用紙Sは、搬送方向Fに平行に設置されて搬送方向Fと交差する幅方向Xに複数備える第1リブ411の上端面411aを搬送される。これにより腰の弱い用紙Sの場合には、第1リブ411に支持された状態で、幅方向Xに波打つように小さく撓んだ状態となり搬送される。これにより、縦じわを発生させることができる。なお、この場合の縦じわのレベルは吸引力が働く場合に比べて低くなる。
【0046】
以上、本実施形態に係る液体噴射装置1によれば、以下の効果を得ることができる。
【0047】
本実施形態の液体噴射装置1によれば、印刷領域Aより搬送方向Fの上流側となる媒体支持部27の領域Bにおいて、用紙Sは、搬送方向Fに平行に設置され、また、搬送方向Fと交差する幅方向Xに複数備える第1リブ411の上端面411aを搬送される。そして、吸引力が作用しない場合であっても、座屈しやすい薄い用紙Sの場合には、第1リブ411に支持された状態で、幅方向Xに波打つように小さく撓んだ状態となり搬送される。これにより、搬送方向Fに縦じわを発生させることができる。このため、用紙Sの搬送方向Fでの座屈応力を向上させることができ、用紙Sの座屈を抑制することができる。
【0048】
本実施形態の液体噴射装置1によれば、第1リブ411の他に、凹部41と吸引孔45とを備えることにより、吸引機構28による吸引力を、領域Bを搬送される用紙Sに作用させることで、さらに、搬送方向Fに縦じわを発生させることができる。このため、用紙Sの搬送方向Fでの座屈応力をさらに向上させることができ、用紙Sの座屈をさらに抑制することができる。
【0049】
通常、印刷領域及び印刷領域より搬送方向で下流側の搬送抵抗の影響で、印刷領域より搬送方向の上流側となる領域で最も搬送抵抗が大きくなるため、この上流側となる領域で座屈が発生しやすくなる。これに対して、本実施形態の液体噴射装置1によれば、上流側となる領域Bにおいて、第1リブ411、凹部41、吸引孔45を設けて、用紙Sに縦じわを形成させることで、印刷前の領域Bでの座屈応力を向上させ、用紙Sの座屈の発生を抑制したことの効果は大きく、その後の印刷及び搬送に関して安定した印刷及び搬送を行うことが可能となる。
【0050】
本実施形態の液体噴射装置1によれば、第1リブ411は、幅方向Xに等間隔に設置されていることにより、搬送される用紙Sの幅方向Xへのズレを防止し、搬送方向Fに沿った搬送を行うことができる。
【0051】
本実施形態の液体噴射装置1によれば、第1リブ411は、媒体支持部27に一体に形成されていることにより、別部材を媒体支持部27に設置する必要がなく、構造が簡易となり組立工数を削減することができる。
【0052】
本実施形態の液体噴射装置1によれば、領域Bにおいて、吸引機構28の吸引力によって凹部41の配置に沿って幅方向Xに用紙Sを規則的に撓ませることで、円筒状に巻かれることにより長手方向に湾曲するように付いた巻き癖を矯正することができる。
【0053】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
【0054】
(変形例1)
第1実施形態での第1リブ411は、幅方向Xに等間隔に設置されているが、±10%程度のバラツキを有していてもよく、第1実施形態と同様に、搬送される用紙Sの幅方向Xへのズレを防止し、搬送方向Fに沿った搬送を行うことができる。
【0055】
<第2実施形態>
図6は、第2実施形態の媒体支持部27Aの概略構成を示す上面図である。図7は、第2実施形態の媒体支持部27A及び吸引機構28の概略構成を示す断面図である。なお、図7は、搬送方向F(前後方向Y)に沿って切断した状態を示す断面図である。
図6図7を参照して、本実施形態の液体噴射装置1Aを説明する。なお、第1実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。
【0056】
第2実施形態の第1実施形態との異なる部分は以下の点である。第1実施形態では、媒体支持部27の印刷領域Aより搬送方向Fの上流側の先端部となる、領域Bの上流側の端部に、幅方向Xにわたって形成していた外周リブ412が、第2実施形態の媒体支持部27Aでは形成されていないところである。その他の構成は第1実施形態の媒体支持部27と同様となる。
【0057】
この構成では、図7に示すように、搬送ローラー25から媒体支持部27Aに用紙Sが送り出された場合、用紙Sは、第1リブ411の上端面411aと外周リブ413の上端面413aを搬送される。
【0058】
そして、排気ファン38の回転によって吸引室37及び負圧室36が負圧になると、凹部41内にその負圧が及ぶ。本実施形態では、第1実施形態での外周リブ412が形成されていないため、第1実施形態での負圧力(吸引力)に比べ、負圧力(吸引力)が低下するものの、用紙Sは、第1リブ411に支持された状態で、凹部41内に吸引されることで、幅方向Xに波打つように小さく撓んだ状態となる。
【0059】
そして、用紙Sは、搬送方向Fに平行に形成される第1リブ411の上端面411aに支持され、凹部41内に吸引されながら印刷領域Aの方向に連続的に搬送される。この動作により、用紙Sは、搬送方向Fに沿ってトンネル状に変形し、いわゆる縦じわを発生させることができる。
なお、以降の動作は第1実施形態と同様となるため説明を省略する。
【0060】
以上、本実施形態に係る液体噴射装置1Aによれば、以下の効果を得ることができる。
【0061】
本実施形態の液体噴射装置1Aによれば、領域Bにおいて、上流側の端部に第1実施形態での外周リブ412を形成しない場合で、吸引力も作用しない場合であっても、座屈しやすい薄い用紙Sの場合には、第1リブ411に支持された状態で、幅方向Xに波打つように小さく撓んだ状態となり搬送される。これにより、搬送方向Fに縦じわを発生させることができる。このため、用紙Sの搬送方向Fでの座屈応力を向上させることができ、用紙Sの座屈を抑制することができる。
【0062】
本実施形態の液体噴射装置1Aによれば、領域Bにおいて、上流側の端部に第1実施形態での外周リブ412を形成しない場合であっても、吸引機構28により、第1実施形態と同様に負圧力(吸引力)を作用させることができる。なお、第1実施形態に比べて、吸引力は低下するが、用紙Sに縦じわを形成させることができ、印刷前の領域Bでの座屈応力を向上させ、座屈の発生を抑制することができる。
【0063】
<第3実施形態>
図8は、第3実施形態の媒体支持部27B及び搬送ローラー25Aの概略構成を示す上面図である。図9は、第3実施形態の媒体支持部27B、吸引機構28、及び搬送ローラー25Aの概略構成を示す断面図である。なお、図9は、搬送方向F(前後方向Y)に沿って切断した状態を示す断面図である。
図8図9を参照して、本実施形態の液体噴射装置1Bを説明する。なお、第1実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。
【0064】
第3実施形態の第1実施形態との異なる部分は以下の点である。第1実施形態では、領域B(媒体支持部27)の上流側の端部は、上下方向Zの上方向から下方向を見た平面視で、搬送ローラー25の主ローラー251とは重なってはいない。しかし、本実施形態の媒体支持部27Bの上流側の端部は、同様の平面視で、搬送ローラー25Aの主ローラー251Aと重なっている。
なお、本実施形態の搬送ローラー25Aは、第1実施形態の搬送ローラー25と同様に構成され、主ローラー251Aと従ローラー252Aとで構成されている。
【0065】
また、図9に示すように、本実施形態の媒体支持部27Bの上流側の端部は、主ローラー251Aと平面視で重なるように、主ローラー251Aに近づくにつれて、上方向に伸びる庇部50として形成されている。また、庇部50の先端部は、幅方向Xにわたって第2リブ501を備えている。なお、第1リブ411、第2リブ501、外周リブ413のそれぞれの上端面411a,501a,413aの面の高さは、搬送面271と同一に形成されている。本実施形態の第1リブ411、凹部41、第2リブ501、外周リブ413は、媒体支持部27に一体に形成されている。
なお、領域Bにおける動作は、第1実施形態と同様のため説明を省略する。
【0066】
以上、本実施形態に係る液体噴射装置1Bによれば、第1実施形態での効果と同様の効果を奏する以外に、以下の効果を得ることができる。
【0067】
本実施形態の液体噴射装置1Bによれば、媒体支持部27Bの上流側の先端部は、平面視で搬送ローラー25A(主ローラー251A)に重なる庇部50を設けることで、搬送ローラー25A(主ローラー251A)と媒体支持部27Bとの間隔を狭めることができる。そのため、搬送ローラー25Aから送り出される用紙Sを媒体支持部27Bで確実に支持することができる。また、庇部50に第2リブ501を備えることで、吸引孔45による吸引を確実に行え、用紙Sに縦じわを確実に発生させることができ、座屈の発生を抑制することができる。
【0068】
<第4実施形態>
図10は、第4実施形態の媒体支持部27C及び搬送ローラー25Aの概略構成を示す上面図である。図11は、第4実施形態の媒体支持部27C、吸引機構28、及び搬送ローラー25Aの概略構成を示す断面図である。なお、図11は、搬送方向F(前後方向Y)に沿って切断した状態を示す断面図である。
図10図11を参照して、本実施形態の液体噴射装置1Cを説明する。なお、第3実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。
【0069】
第4実施形態の第3実施形態との異なる部分は以下の点である。第3実施形態では、媒体支持部27Bの上流側の先端部は、平面視で搬送ローラー25A(主ローラー251A)に重なる庇部50を設けている。また、庇部50の先端部は、幅方向Xにわたって第2リブ501を備えている。第4実施形態でも、平面視で搬送ローラー25A(主ローラー251A)に重なる庇部50Aを設けている。しかし、本実施形態では、幅方向Xにわたる第2リブ501は形成されていない。その代わりに、第1リブ411が平面視で搬送ローラー25A(主ローラー251A)に重なるように延びることで、庇部50Aを形成している。また、幅方向Xの両端部となる外周リブ413も同様に、平面視で搬送ローラー25A(主ローラー251A)に重なるように延びることで、庇部50Aを形成している。
なお、領域Bにおける動作は、第3実施形態と略同様のため説明を省略する。
【0070】
以上、本実施形態に係る液体噴射装置1Cによれば、以下の効果を得ることができる。
【0071】
本実施形態の液体噴射装置1Cによれば、媒体支持部27Cの上流側の先端部は、平面視で搬送ローラー25A(主ローラー251A)に重なる庇部50Aを設けることで、搬送ローラー25A(主ローラー251A)と媒体支持部27Cとの間隔を狭めることができる。そのため、搬送ローラー25Aから送り出される用紙Sを媒体支持部27Cで確実に支持することができる。また、庇部50Aに第2リブ501は備えていないが、吸引孔45による吸引力が第3実施形態での吸引力に比べて低下するが、用紙Sに縦じわを発生させることができ、座屈の発生を抑制することができる。
【0072】
<第5実施形態>
図12は、第5実施形態の媒体支持部27Dの概略構成を示す上面図である。
図12を参照して、本実施形態の液体噴射装置1Dを説明する。なお、第1実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。
【0073】
第5実施形態の第1実施形態との異なる部分は以下の点である。第5実施形態では、第1実施形態での第1リブ411のピッチを狭くして、隣り合う第1リブ411間を、スリット状に形成していることである。本実施形態では、凹部41における底面417の幅方向Xの距離も狭く、吸引孔45の径は底面417の幅と略同一としている。
【0074】
以上、本実施形態に係る液体噴射装置1Dによれば、第1実施形態での効果と同様の効果を奏する以外に、以下の効果を得ることができる。
【0075】
本実施形態の液体噴射装置1Dによれば、第1リブ411のピッチを第1実施形態でのピッチより狭くしてスリット状にすることにより、用紙Sの搬送方向Fに沿う縦じわのピッチを第1実施形態でのピッチより狭くすることができることで、縦じわの数量を第1実施形態での数量に比べて増加させることができる。このため、用紙Sの搬送方向Fでの座屈応力を向上させることができ、用紙Sの座屈を抑制することができる。
【0076】
<第6実施形態>
図13は、第6実施形態の媒体支持部27E及びリブ構成部70の概略構成を示す上面図である。図14は、第6実施形態の媒体支持部27E、リブ構成部70、及び吸引機構28の概略構成を示す断面図である。なお、図14は、搬送方向F(前後方向Y)に沿って切断した状態を示す断面図である。
図13図14を参照して、本実施形態の液体噴射装置1Eを説明する。なお、第1実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。
【0077】
第6実施形態の第1実施形態との異なる部分は以下の点である。第1実施形態での第1リブ411は媒体支持部27に一体で形成されていたのに対し、第6実施形態では、第1リブ411と同様の機能を果たす第1リブ701が、媒体支持部27Eとは別体で構成されることである。
【0078】
本実施形態の媒体支持部27Eは、印刷領域Aより搬送方向Fの上流側となる領域Bに、幅方向Xに伸びる平面視矩形状の溝となるリブ収容部60が形成されている。また、第1リブ701を構成するのがリブ構成部70となる。このリブ構成部70をリブ収容部60に収容することで、第1リブ701が第1リブ411と同様の機能を果たす。
【0079】
リブ構成部70は、矩形状の板状の部材で構成される。リブ構成部70は、リブ構成部70をリブ収容部60に収容した際に、幅方向Xの両端部に対応する外周リブ702と、搬送方向Fで上流側、下流側に対応する外周リブ703とで、外周のリブを形成している。また、リブ構成部70をリブ収容部60に収容した際に、外周リブ702,703で囲まれる矩形状の穴部を、等ピッチで幅方向Xに複数に区切るリブが第1リブ701となる。第1リブ701は、言い換えると搬送方向Fに平行となる複数のフレーム部で構成される。また、第1リブ701により区切られた複数の穴部を穴部71とする。
【0080】
リブ構成部70をリブ収容部60に収容した場合、第1リブ701の上端面701aと、外周リブ702の上端面702aと、外周リブ703の上端面703aとは、同一の面高さとなり、また、媒体支持部27Eの搬送面271とも同一の面高さとなる。また、第1リブ701で区切られたリブ収容部60の底面601には、リブ構成部70の穴部71の中心部に対応する部位にそれぞれ2つの吸引孔45Aが形成されている。
【0081】
搬送ローラー25から媒体支持部27Eのリブ収容部60に収容されるリブ構成部70に用紙Sが送り出され、領域Bを搬送する場合、排気ファン38は駆動を開始して回転する。媒体支持部27Eにおいて、リブ収容部60の底面601に形成される吸引孔45Aは、負圧室36に連通している。また、吸引孔45Aは、負圧室36と穴部71とを連通している。
【0082】
そのため、排気ファン38の回転によって吸引室37及び負圧室36が負圧になると、穴部71が用紙Sによって覆われた穴部71内にその負圧が及ぶ。すると、用紙Sは、第1リブ701に支持された状態で、穴部71内に吸引されることで、幅方向Xに波打つように小さく撓んだ状態となる。
【0083】
また、用紙Sは、搬送方向Fに平行に形成される第1リブ701の上端面701aに支持され、穴部71内に吸引されながら印刷領域Aの方向に連続的に搬送される。この動作により、用紙Sは、搬送方向Fに沿ってトンネル状に変形し、いわゆる縦じわを発生させることができる。そして、領域Bで縦じわを発生させた状態で、印刷領域Aに用紙Sが搬送される。以降の動作は第1実施形態と同様となる。
【0084】
なお、吸引力が作用しない場合であっても、座屈しやすい薄い用紙Sの場合には、第1リブ701に支持された状態で、幅方向Xに波打つように小さく撓んだ状態となり搬送される。これにより、搬送方向Fに縦じわを発生させることができる。
【0085】
以上、本実施形態に係る液体噴射装置1Eによれば、第1実施形態での効果と同様の効果を奏する以外に、以下の効果を得ることができる。
【0086】
本実施形態の液体噴射装置1Eによれば、媒体支持部27Eと第1リブ701(リブ構成部70)とが別体(別部材)で構成されるため、第1リブ701に不具合が発生した場合には、リブ構成部70を交換することでよく、メンテナンスが容易となる。また、第1リブ701は、板状で幅方向Xに形成される矩形状の穴部を区切り、複数の穴部71を形成し、媒体支持部27Eに設置した場合に、搬送方向Fに平行となるフレーム部で構成されることにより、別体で第1リブ701を構成する場合にも、容易に構成することができる。
【0087】
以下に、上記実施形態から導き出される内容を記載する。
【0088】
液体噴射装置は、搬送方向に搬送される媒体に対して液体を噴射する液体噴射部と、液体噴射部に相対して設置され、搬送される媒体を支持する媒体支持部と、を備え、媒体支持部は、液体噴射部による媒体への噴射領域に対して搬送方向の上流側で、搬送方向に平行に設置される第1リブを、搬送方向と交差する幅方向に複数備えていることを特徴とする。
【0089】
この構成によれば、噴射領域より搬送方向の上流側となる媒体支持部の領域において、媒体は、搬送方向に平行に設置され、また、搬送方向と交差する幅方向に複数備える第1リブの上端面を搬送される。これにより座屈しやすい薄い媒体の場合には、第1リブに支持された状態で、幅方向に波打つように小さく撓んだ状態となり搬送される。これにより、媒体の搬送方向に縦じわを発生させることができる。このため、媒体の搬送方向での座屈応力を向上させることができ、媒体の座屈を抑制することができる。
【0090】
上記、液体噴射装置は、媒体を吸引する吸引機構を備え、媒体支持部は、上流側で、第1リブで区切られる凹部を備え、凹部は、吸引機構による媒体への吸引力を作用させるための吸引孔を備えていることが好ましい。
【0091】
この構成によれば、第1リブの他に、凹部と吸引孔とを備えることにより、吸引機構による吸引力を、噴射領域に対して搬送方向の上流側の領域を搬送される媒体に作用させることで、さらに、搬送方向に縦じわを発生させることができる。このため、媒体の搬送方向での座屈応力をさらに向上させることができ、媒体の座屈をさらに抑制することができる。
【0092】
上記、液体噴射装置は、媒体支持部に媒体を送り出す搬送ローラーを備え、媒体支持部の上流側の先端部は、平面視で搬送ローラーに重なる庇部を備え、庇部の先端部は、幅方向に第2リブを備えていることが好ましい。
【0093】
この構成によれば、媒体支持部の上流側の先端部は、平面視で搬送ローラーに重なる庇部を設けることで、搬送ローラーと媒体支持部との間隔を狭めることができる。そのため、搬送ローラーから送り出される媒体を媒体支持部で確実に支持することができる。また、庇部に第2リブを備えることで、吸引孔による吸引を確実に行え、媒体に縦じわを確実に発生させることができ、座屈の発生を抑制することができる。
【0094】
上記、液体噴射装置において、第1リブは、等間隔に設置されていることが好ましい。
【0095】
この構成によれば、第1リブは、幅方向に等間隔に設置されていることにより、搬送される媒体の幅方向へのズレを防止し、搬送方向に沿った搬送を行うことができる。
【0096】
上記、液体噴射装置において、第1リブは、媒体支持部に一体または別体に構成されていることが好ましい。
【0097】
この構成によれば、例えば、第1リブが媒体支持部に一体に形成(構成)されている場合、別部材を媒体支持部に設置する必要がなく、構造が簡易となり組立工数を削減することができる。また、第1リブが媒体支持部に別体に構成されている場合、第1リブに不具合が発生した場合には、第1リブを構成する部材を交換することでよく、メンテナンスが容易となる。
【0098】
上記、液体噴射装置において、隣り合う第1リブ間は、スリット状に形成されていることが好ましい。
【0099】
この構成によれば、第1リブのピッチをスリット状にすることにより、媒体の搬送方向に沿う縦じわのピッチを狭くすることができることで、縦じわの数量を増加させることができる。このため、媒体の搬送方向での座屈応力を向上させることができ、媒体の座屈を抑制することができる。
【0100】
上記、液体噴射装置において、第1リブが媒体支持部に別体に構成される場合、第1リブは、板状で幅方向に形成される矩形状の穴部を区切り、媒体支持部に設置した場合に、搬送方向に平行となるフレーム部で構成されることが好ましい。
【0101】
この構成によれば、第1リブは、板状で幅方向に形成される矩形状の穴部を区切り、媒体支持部に設置した場合に、搬送方向に平行となるフレーム部で構成されることにより、別体で第1リブを構成する場合にも、容易に構成することができる。
【符号の説明】
【0102】
1,1A〜1E…液体噴射装置、25,25A…搬送ローラー、27,27A〜27E…媒体支持部、28…吸引機構、32…液体噴射部、35…吸引室形成部材、36…負圧室、37…吸引室、38…排気ファン、41…凹部、45,45A…吸引孔、50,50A…庇部、60…リブ収容部、70…リブ構成部、71…穴部、411…第1リブ、501…第2リブ、701…第1リブ、A…噴射領域(印刷領域)、B…噴射領域に対して搬送方向の上流側の領域、F…搬送方向、X…搬送方向と交差する幅方向、S…媒体としての用紙。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14