特開2019-210684(P2019-210684A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2019-210684エンドエフェクタおよび部材取り付け方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-210684(P2019-210684A)
(43)【公開日】2019年12月12日
(54)【発明の名称】エンドエフェクタおよび部材取り付け方法
(51)【国際特許分類】
   E04G 21/16 20060101AFI20191115BHJP
   B25J 15/00 20060101ALI20191115BHJP
【FI】
   E04G21/16
   B25J15/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-107145(P2018-107145)
(22)【出願日】2018年6月4日
(71)【出願人】
【識別番号】000002299
【氏名又は名称】清水建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】谷 卓
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 俊介
【テーマコード(参考)】
2E174
3C707
【Fターム(参考)】
2E174AA01
2E174BA03
2E174DA33
2E174DA52
3C707ES03
3C707ET08
3C707EV08
3C707HS27
3C707KS03
3C707KS04
3C707KT01
3C707KT05
3C707NS07
(57)【要約】
【課題】ねじ付き部材を把持してねじ穴部材に挿入するまでの作業を効率的に行うためのエンドエフェクタおよび部材取り付け方法を提供する。
【解決手段】検出手段34、36で検出したねじ穴部材14の位置および方向に基づいて、変更手段を制御してねじ付き部材12をねじ穴部材14と同一軸上の近傍に対向配置した後、直線移動手段32を制御してねじ付き部材12をねじ穴部材14に向けて進出させて、ねじ付き部材12の先端をねじ穴部材14に挿入し、回転手段26を制御してねじ付き部材12をその軸線回りに回転させることによって、ねじ付き部材12をねじ穴部材14に挿入して螺合させるようにする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ねじ付き部材を把持してねじ穴部材に挿入して螺合するために用いられるエンドエフェクタであって、
ねじ付き部材をその軸線回りに回転可能に把持する把持手段と、ねじ付き部材をその軸線回りに回転させる回転手段と、ねじ付き部材をその軸線に沿って直線的に移動させる直線移動手段と、ねじ穴部材の位置および方向を検出する検出手段と、ねじ穴部材に対するねじ付き部材の位置および方向を変更する変更手段と、これらの手段を操作制御する制御手段とを備え、
制御手段は、検出手段で検出したねじ穴部材の位置および方向に基づいて、変更手段を制御してねじ付き部材をねじ穴部材と同一軸上の近傍に対向配置した後、直線移動手段を制御してねじ付き部材をねじ穴部材に向けて進出させて、ねじ付き部材の先端をねじ穴部材に挿入し、回転手段を制御してねじ付き部材をその軸線回りに回転させることによって、ねじ付き部材をねじ穴部材に挿入して螺合させるものであることを特徴とするエンドエフェクタ。
【請求項2】
把持手段は、回転手段の回転軸に連結した駆動ローラと、この駆動ローラの回転軸と平行な回転軸回りにそれぞれ回転する少なくとも2つの押えローラによって構成されることを特徴とする請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のエンドエフェクタを備えることを特徴とする建設作業用ロボット。
【請求項4】
請求項1または2に記載のエンドエフェクタを用いて、ねじ付き部材をねじ穴部材に取り付ける方法であって、
把持手段でねじ付き部材を把持するステップと、
検出手段でねじ穴部材の位置および方向を検出するステップと、
検出手段で検出したねじ穴部材の位置および方向に基づいて、把持したねじ付き部材を変更手段でねじ穴部材と同一軸上の近傍に対向配置するステップと、
対向配置したねじ付き部材を直線移動手段でねじ穴部材に向けて進出させて、ねじ付き部材の先端をねじ穴部材に挿入するステップと、
回転手段でねじ付き部材をその軸線回りに回転させることによって、ねじ付き部材をねじ穴部材に挿入して螺合させるステップとを備えることを特徴とする部材取り付け方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば天井工事における吊りボルトの取り付け作業に好適なエンドエフェクタおよび部材取り付け方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の建物の天井工事において、天井吊りボルトや天井ボードの取り付け施工が行われている。こうした施工作業は、通常、作業員が高所作業車や足場等を利用して上向きの手作業により行っている。一般に、天井吊りボルトの取り付け数量は多く、足場等の移動と高所でのボルト締結作業を多数回繰り返す必要がある。
【0003】
このような作業員の負担を軽減するために、本特許出願人は、既に特許文献1に記載の建設作業用ロボットを提案している。この建設作業用ロボットは、吊りボルト(雄ねじ)をインサート(雌ねじ)に挿入して天井吊り材を固定するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017−110466号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1に記載の建設作業用ロボットによる作業の効率化を図るために、吊りボルトの先端をインサート設置位置に導いた後に、吊りボルトを把持しながらインサートに挿入するまでの作業を短時間で行うことが望まれていた。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ねじ付き部材を把持してねじ穴部材に挿入するまでの作業を効率的に行うためのエンドエフェクタおよび部材取り付け方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るエンドエフェクタは、ねじ付き部材を把持してねじ穴部材に挿入して螺合するために用いられるエンドエフェクタであって、ねじ付き部材をその軸線回りに回転可能に把持する把持手段と、ねじ付き部材をその軸線回りに回転させる回転手段と、ねじ付き部材をその軸線に沿って直線的に移動させる直線移動手段と、ねじ穴部材の位置および方向を検出する検出手段と、ねじ穴部材に対するねじ付き部材の位置および方向を変更する変更手段と、これらの手段を操作制御する制御手段とを備え、制御手段は、検出手段で検出したねじ穴部材の位置および方向に基づいて、変更手段を制御してねじ付き部材をねじ穴部材と同一軸上の近傍に対向配置した後、直線移動手段を制御してねじ付き部材をねじ穴部材に向けて進出させて、ねじ付き部材の先端をねじ穴部材に挿入し、回転手段を制御してねじ付き部材をその軸線回りに回転させることによって、ねじ付き部材をねじ穴部材に挿入して螺合させるものであることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る他のエンドエフェクタは、上述した発明において、把持手段は、回転手段の回転軸に連結した駆動ローラと、この駆動ローラの回転軸と平行な回転軸回りにそれぞれ回転する少なくとも2つの押えローラによって構成されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る建設作業用ロボットは、上述したエンドエフェクタを備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る部材取り付け方法は、上述したエンドエフェクタを用いて、ねじ付き部材をねじ穴部材に取り付ける方法であって、把持手段でねじ付き部材を把持するステップと、検出手段でねじ穴部材の位置および方向を検出するステップと、検出手段で検出したねじ穴部材の位置および方向に基づいて、把持したねじ付き部材を変更手段でねじ穴部材と同一軸上の近傍に対向配置するステップと、対向配置したねじ付き部材を直線移動手段でねじ穴部材に向けて進出させて、ねじ付き部材の先端をねじ穴部材に挿入するステップと、回転手段でねじ付き部材をその軸線回りに回転させることによって、ねじ付き部材をねじ穴部材に挿入して螺合させるステップとを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るエンドエフェクタによれば、ねじ付き部材を把持してねじ穴部材に挿入して螺合するために用いられるエンドエフェクタであって、ねじ付き部材をその軸線回りに回転可能に把持する把持手段と、ねじ付き部材をその軸線回りに回転させる回転手段と、ねじ付き部材をその軸線に沿って直線的に移動させる直線移動手段と、ねじ穴部材の位置および方向を検出する検出手段と、ねじ穴部材に対するねじ付き部材の位置および方向を変更する変更手段と、これらの手段を操作制御する制御手段とを備え、制御手段は、検出手段で検出したねじ穴部材の位置および方向に基づいて、変更手段を制御してねじ付き部材をねじ穴部材と同一軸上の近傍に対向配置した後、直線移動手段を制御してねじ付き部材をねじ穴部材に向けて進出させて、ねじ付き部材の先端をねじ穴部材に挿入し、回転手段を制御してねじ付き部材をその軸線回りに回転させることによって、ねじ付き部材をねじ穴部材に挿入して螺合させるものであるので、ねじ付き部材を把持してねじ穴部材に挿入するまでの作業に掛かる時間が短縮され、取り付け作業を効率的に行うことができるという効果を奏する。
【0012】
また、本発明に係る他のエンドエフェクタによれば、把持手段は、回転手段の回転軸に連結した駆動ローラと、この駆動ローラの回転軸と平行な回転軸回りにそれぞれ回転する少なくとも2つの押えローラによって構成されるので、簡単な構成によって、ねじ付き部材を把持する機能と回転させる機能を実現することができるという効果を奏する。
【0013】
また、本発明に係る建設作業用ロボットによれば、上述したエンドエフェクタを備えるので、建設作業用ロボットによる取り付け作業の効率化を図ることができるという効果を奏する。
【0014】
また、本発明に係る部材取り付け方法によれば、上述したエンドエフェクタを用いて、ねじ付き部材をねじ穴部材に取り付ける方法であって、把持手段でねじ付き部材を把持するステップと、検出手段でねじ穴部材の位置および方向を検出するステップと、検出手段で検出したねじ穴部材の位置および方向に基づいて、把持したねじ付き部材を変更手段でねじ穴部材と同一軸上の近傍に対向配置するステップと、対向配置したねじ付き部材を直線移動手段でねじ穴部材に向けて進出させて、ねじ付き部材の先端をねじ穴部材に挿入するステップと、回転手段でねじ付き部材をその軸線回りに回転させることによって、ねじ付き部材をねじ穴部材に挿入して螺合させるステップとを備えるので、ねじ付き部材を把持してねじ穴部材に挿入するまでの作業に掛かる時間が短縮され、取り付け作業を効率的に行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明に係るエンドエフェクタの実施の形態を示す正面図である。
図2図2は、本発明に係るエンドエフェクタの実施の形態を示す側面図である。
図3図3は、図2のA−A線に沿った上面図である。
図4図4は、本発明に係るエンドエフェクタの実施の形態を示す下面図であり、(1)は把持手段を閉じた場合、(2)は把持手段を開いた場合である。
図5図5は、図4(1)のB−B線に沿った断面図である。
図6図6は、吊りボルトの挿入状況を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明に係るエンドエフェクタおよび部材取り付け方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0017】
図1に示すように、本実施の形態に係るエンドエフェクタ10は、吊りボルト12(ねじ付き部材)を把持してインサート14(ねじ穴部材)に挿し込むために用いられるものである。このエンドエフェクタ10は、上述したような建設作業用ロボットのマニュピレータ(ロボットアーム)の先端に着脱自在に取り付けられる。
【0018】
図1図3に示すように、このエンドエフェクタ10は、本体16と、本体16の一方側に設けられた2つの押えローラ18と、駆動ローラ20(把持手段)を備えている。押えローラ18と駆動ローラ20の支持軸18A、20A(回転軸)は互いに平行に配置されており、図3に示すように、各軸心位置は軸方向視で二等辺三角形の頂点に位置している。
【0019】
図4および図5に示すように、押えローラ18の支持軸18Aは、平行チャック22に軸心回りに回転自在に固定されている。平行チャック22は、本体16に対して軸垂直方向(図4の上下方向)に移動可能に固定されている。押えローラ18は、平行チャック22の開閉動作で互いに接離する方向に移動可能である。図4(1)に示すように、吊りボルト12を押えローラ18と駆動ローラ20との間に配置して平行チャック22を閉じると、2つの押えローラ18が互いに接近する。これにより、吊りボルト12は外周面の三方を2つの押えローラ18と駆動ローラ20とに挟まれて把持される。逆に、図4(2)に示すように、平行チャック22を開くと、2つの押えローラ18が互いに離間する。これにより、吊りボルト12の把持が解放される。
【0020】
図2および図3に示すように、駆動ローラ20は、押えローラ18とともに吊りボルト12を把持して、吊りボルト12に回転力を与えるために用いられる。図2に示すように、駆動ローラ20の支持軸20Aは、減速機24を介してサーボモータ26(回転手段)の出力軸と接続している。サーボモータ26が回転すると減速機24を介して駆動ローラ20が回転し、把持された吊りボルト12が回転するようになっている。押えローラ18、駆動ローラ20、減速機24、サーボモータ26により、吊りボルト12の把持と締め込みに関わる把持締結機構28が構成される。このような簡単な構成によって、吊りボルト12を把持する機能と回転させる機能を実現することができる。
【0021】
一方、本体16の他方側には、図2および図3に示すように、リニアガイド30と、エアシリンダ32(直線移動手段)が設けられている。リニアガイド30とエアシリンダ32のロッド32Aは、駆動ローラ20の支持軸20Aと平行に延びている。エアシリンダ32のロッド32Aを伸張すると、リニアガイド30に沿って把持締結機構28を含む本体16の一方側が移動するようになっている。これにより、押えローラ18、駆動ローラ20、減速機24、サーボモータ26からなる把持締結機構28を吊りボルト12の差し込み方向にスライドさせることが可能となる。
【0022】
また、この本体16の一方側には、カメラセンサ34と二次元センサ36(検出手段)がアーム38を介して設けられている。カメラセンサ34と二次元センサ36によって、インサート14のねじ穴14Aの開口位置(位置)と傾き(方向)を検出することができる。
【0023】
上述したように、このエンドエフェクタ10は、建設作業用ロボットのマニュピレータの先端に着脱自在に取り付けられる。このマニュピレータは、エンドエフェクタ10の位置および傾き(方向)を変更する本発明の変更手段として機能する。
【0024】
上記の把持締結機構28、エアシリンダ32、カメラセンサ34、二次元センサ36、マニュピレータは、図示しない制御手段によって操作制御される。
【0025】
上記構成の動作および作用について説明する。
まず、吊りボルト12を把持する位置にエンドエフェクタ10を移動させ、押えローラ18、駆動ローラ20の間に吊りボルト12を配置した後、平行チャック22を閉操作し、図1に示すように、押えローラ18、駆動ローラ20で吊りボルト12を把持する。
【0026】
続いて、図示しないマニュピレータを操作して、エンドエフェクタ10をインサート14の下側の近傍に配置するとともに、カメラセンサ34、二次元センサ36が上側を向くようにエンドエフェクタ10の姿勢を調整する。カメラセンサ34、二次元センサ36によって、インサート14のねじ穴14Aの位置と傾きを検出する。制御手段はこの検出結果に基づいてマニュピレータを操作して、把持する吊りボルト12の軸がインサート14のねじ穴14Aと同一軸上の近傍に対向配置されるように、エンドエフェクタ10の姿勢を調整する。仮にインサート14が傾いていたら、吊りボルト12も同様に傾けることになる。
【0027】
例えば、インサート14のねじ穴14Aの軸が鉛直方向に向いている場合は、インサート14の下方に吊りボルト12を同軸上に配置した状態で、エアシリンダ32のロッド32Aを伸張する。これにより、リニアガイド30に沿って把持締結機構28が吊りボルト12とともにインサート14に向けて上昇し、図6(1)に示すように、吊りボルト12の先端がねじ穴14Aに入り込む。続いて、エアシリンダ32のロッド32Aを延伸させながらサーボモータ26を駆動すると、駆動ローラ20とともに吊りボルト12が回転する。吊りボルト12の雄ねじ部がインサート14の雌ねじ部に螺合することによって、吊りボルト12がインサート14に固定される。
【0028】
一方、インサート14のねじ穴14Aの軸が鉛直方向から傾いている場合は、インサート14の下方に吊りボルト12を配置するとともにその姿勢を傾けてインサート14と吊りボルト12が同軸上になるように配置した後、エアシリンダ32のロッド32Aを伸張する。これにより、リニアガイド30に沿って把持締結機構28が吊りボルト12とともにインサート14に向けて上昇し、図6(2)に示すように、吊りボルト12の先端がねじ穴14Aに入り込む。続いて、エアシリンダ32のロッド32Aを延伸させながらサーボモータ26を駆動すると、駆動ローラ20とともに吊りボルト12が回転する。吊りボルト12の雄ねじ部がインサート14の雌ねじ部に螺合することによって、吊りボルト12がインサート14に固定される。
【0029】
吊りボルト12を取り付けた後は、押えローラ18を開き、図示しないマニュピレータ(ロボットアーム)を操作してエンドエフェクタ10を一旦、基本位置(ホームポジション)に戻し、次の吊りボルト12を取り付ける作業を行う。これを全ての吊りボルト12の取り付け作業が終了するまで繰り返す。
【0030】
このように、本実施の形態のエンドエフェクタ10を用いた方法によれば、吊りボルト12を把持してインサート14に取り付けるまでの作業に掛かる時間が短縮され、取り付け作業を効率的に行うことができる。これにより、建設作業の省力化・省人化を図ることが可能となる。
【0031】
以上説明したように、本発明に係るエンドエフェクタによれば、ねじ付き部材を把持してねじ穴部材に挿入して螺合するために用いられるエンドエフェクタであって、ねじ付き部材をその軸線回りに回転可能に把持する把持手段と、ねじ付き部材をその軸線回りに回転させる回転手段と、ねじ付き部材をその軸線に沿って直線的に移動させる直線移動手段と、ねじ穴部材の位置および方向を検出する検出手段と、ねじ穴部材に対するねじ付き部材の位置および方向を変更する変更手段と、これらの手段を操作制御する制御手段とを備え、制御手段は、検出手段で検出したねじ穴部材の位置および方向に基づいて、変更手段を制御してねじ付き部材をねじ穴部材と同一軸上の近傍に対向配置した後、直線移動手段を制御してねじ付き部材をねじ穴部材に向けて進出させて、ねじ付き部材の先端をねじ穴部材に挿入し、回転手段を制御してねじ付き部材をその軸線回りに回転させることによって、ねじ付き部材をねじ穴部材に挿入して螺合させるものであるので、ねじ付き部材を把持してねじ穴部材に挿入するまでの作業に掛かる時間が短縮され、取り付け作業を効率的に行うことができる。
【0032】
また、本発明に係る他のエンドエフェクタによれば、把持手段は、回転手段の回転軸に連結した駆動ローラと、この駆動ローラの回転軸と平行な回転軸回りにそれぞれ回転する少なくとも2つの押えローラによって構成されるので、簡単な構成によって、ねじ付き部材を把持する機能と回転させる機能を実現することができる。
【0033】
また、本発明に係る建設作業用ロボットによれば、上述したエンドエフェクタを備えるので、建設作業用ロボットによる取り付け作業の効率化を図ることができる。
【0034】
また、本発明に係る部材取り付け方法によれば、上述したエンドエフェクタを用いて、ねじ付き部材をねじ穴部材に取り付ける方法であって、把持手段でねじ付き部材を把持するステップと、検出手段でねじ穴部材の位置および方向を検出するステップと、検出手段で検出したねじ穴部材の位置および方向に基づいて、把持したねじ付き部材を変更手段でねじ穴部材と同一軸上の近傍に対向配置するステップと、対向配置したねじ付き部材を直線移動手段でねじ穴部材に向けて進出させて、ねじ付き部材の先端をねじ穴部材に挿入するステップと、回転手段でねじ付き部材をその軸線回りに回転させることによって、ねじ付き部材をねじ穴部材に挿入して螺合させるステップとを備えるので、ねじ付き部材を把持してねじ穴部材に挿入するまでの作業に掛かる時間が短縮され、取り付け作業を効率的に行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
以上のように、本発明に係るエンドエフェクタおよび部材取り付け方法は、建物の天井工事において吊りボルトをインサートに取り付ける作業に有用であり、特に、取り付け作業を短時間で行うのに適している。
【符号の説明】
【0036】
10 エンドエフェクタ
12 吊りボルト(ねじ付き部材)
14 インサート(ねじ穴部材)
14A ねじ穴
16 本体
18 押えローラ(把持手段)
20 駆動ローラ(把持手段、回転手段)
18A,20A 支持軸(回転軸)
22 平行チャック
24 減速機
26 サーボモータ(回転手段)
28 把持締結機構
30 リニアガイド(直線移動手段)
32 エアシリンダ(直線移動手段)
32A ロッド
34 カメラセンサ(検出手段)
36 二次元センサ(検出手段)
38 アーム
図1
図2
図3
図4
図5
図6