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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-211517(P2019-211517A)
(43)【公開日】2019年12月12日
(54)【発明の名称】表示装置および加湿処理装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/167 20190101AFI20191115BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20191115BHJP
   G09F 9/37 20060101ALI20191115BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20191115BHJP
【FI】
   G02F1/167
   G02F1/1333
   G09F9/37
   G09F9/00 302
   G09F9/00 324
   G09F9/00 346A
   G09F9/00 350Z
   G09F9/00 351
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-104993(P2018-104993)
(22)【出願日】2018年5月31日
(71)【出願人】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】越智 鉄朗
【テーマコード(参考)】
2H189
2K101
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
2H189AA53
2H189AA54
2H189AA55
2H189AA70
2H189HA16
2H189LA07
2H189LA08
2H189LA09
2K101AA04
2K101BA02
2K101BB11
2K101BB43
2K101BD61
2K101EB52
2K101EC06
2K101EC71
2K101EE02
2K101EF01
2K101EG52
2K101EJ32
2K101EJ33
5C094AA06
5C094AA38
5C094AA43
5C094BA75
5C094DA12
5G435AA02
5G435AA13
5G435AA17
5G435BB11
5G435BB16
5G435EE02
5G435EE36
5G435EE50
5G435GG41
5G435HH20
(57)【要約】      (修正有)
【課題】所望の湿度に調整あるいは回復可能な表示装置および加湿処理装置を提供する。
【解決手段】表示装置は、筐体14と、筐体内の空間を第1領域AE1と第2領域AE2とに仕切る仕切り部材50と、第1領域内に配置された表示パネル12であって、複数の画素電極が設けられた第1基板18と、第1基板18に対向して設けられた第2基板26bと、第1基板18と第2基板26bとの間に設けられた電気泳動素子20と、第1基板18および第2基板26bの周縁部を封止している封止部材SEと、を有する表示パネルと、第1領域AE1内に配置され第1領域AE1内の湿度を保持する調湿部材54と、第2領域AE2内に配置された駆動回路基板60および電源部BTと、を備えている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体内の空間を第1領域と第2領域とに仕切る仕切り部材と、
前記第1領域内に配置された表示パネルであって、複数の画素電極が設けられた第1基板と、前記第1基板に対向して設けられた第2基板と、前記第1基板と第2基板との間に設けられた電気泳動素子と、前記第1基板および第2基板の周縁部を封止している封止部材と、を有する表示パネルと、
前記第1領域内に配置され前記第1領域内の湿度を保持する調湿部材と、
前記第2領域内に配置された駆動回路基板および電源部と、
を備える表示装置。
【請求項2】
前記仕切り部材は、前記第1領域と第2領域とを連通する第1開口を有し、
前記表示パネルの第1基板は、前記第1開口を通る配線部材により、前記駆動回路基板に電気的に接続され、前記第1開口を閉じる閉塞部材を更に備えている請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記仕切り部材は、仕切り板で構成され、前記表示パネルは、前記仕切り板に対向して配置され、前記調湿部材は板状に形成され、前記表示パネルと仕切り板との間に配置されている請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記筐体は、前記第1領域に連通可能な第1注入口を有し、前記閉塞部材は、前記第1注入口に対向しているとともに前記第1領域に連通可能な第2注入口を有している請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記調湿部材は、多孔質材あるいは高吸水性高分子材料で形成されている請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
電気泳動素子を用いる表示パネルと、前記表示パネルを収容する筐体と、を備えた表示装置を載置する載置台と、
前記表示装置に充電する電力供給装置と、
前記表示装置を加湿給する加湿器と、
を備える加湿処理装置。
【請求項7】
前記加湿器は、前記表示装置の筐体に設けられた注入口を介して前記筐体内に加湿空気を供給するノズルを備えている請求項6に記載の加湿処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置および表示装置の機能を回復させるための加湿処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置の一例として、素子基板と対向基板との間に、マイクロカプセルが配列された電気泳動素子を挟持した電気泳動表示装置(電子ペーパーと称する場合もある)が提案されている。この種の電気泳動表示装置は、記憶性を有しているため、表示状態を維持するために電圧を印加する必要がない。
電気泳動表示装置は、乾燥に弱く、日本の冬期間に使い続けると表示領域の周辺部のコントラストが低下する。そこで、電気泳動素子の水分量を検出し、検出値に基づいて電気泳動素子に印加する駆動電圧を制御する表示装置が提案されている。また、表示パネルの密閉空間内に保湿膜を設けた表示装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−229689号公報
【特許文献2】特開2016−109730号公報
【特許文献3】特開2012−83590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した水分量を検出および制御する電気泳動表示装置では、水分量センサ等を設ける必要があり、製造コストの増加、消費電力の増加等を生じる可能性がある。また、保湿膜を設けた表示装置においては、保湿膜が乾燥した場合、最適な湿度を保持することが困難となる。
ここで述べる実施形態の課題は、所望の湿度に調整あるいは回復可能な表示装置および加湿処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る表示装置は、筐体と、前記筐体内の空間を第1領域と第2領域とに仕切る仕切り部材と、前記第1領域内に配置された表示パネルであって、複数の画素電極が設けられた第1基板と、前記第1基板に対向して設けられた第2基板と、前記第1基板と第2基板との間に設けられた電気泳動素子と、前記第1基板および第2基板の周縁部を封止している封止部材と、を有する表示パネルと、前記第1領域内に配置され前記第1領域内の湿度を保持する調湿部材と、前記第2領域内に配置された駆動回路基板および電源部と、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、実施形態に係る表示装置の外観を示す斜視図。
図2図2は、前記表示装置の筐体を分解して示す表示装置の分解斜視図。
図3図3は、図1の線A−Aに沿った表示装置の断面図。
図4図4は、前記表示装置における筐体、表示パネル、調湿部材、仕切り板を示す分解斜視図。
図5図5は、前記表示パネルの一部を拡大して示す断面図。
図6図6は、前記表示装置における仕切り板の背面側を示す斜視図。
図7図7は、図1の線B−Bに沿った前記表示装置の断面図。
図8図8は、実施形態に係る加湿処理装置を概略的に示す側面図。
図9図9は、前記加湿処理装置の棚の一例を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態について詳細に説明する。
なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更であって容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書および各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略あるいは簡略化することがある。
【0008】
(第1の実施形態)
図1は、実施形態に係る表示装置の表示面側を示す斜視図、図2は、筐体のカバーを分解した表示装置の分解斜視図である。
本実施形態では、電気泳動素子あるいは電子インクを用いた電気泳動表示装置10を示している。図1および図2に示すように、表示装置10は、ほぼ矩形状の表示パネル12と、この表示パネルを収容した矩形状の筐体(ケース)14と、を備えている。筐体14は、本体14aと、カバー14bと、を有している。本体14aは、矩形状の底板と、底板の周縁に沿って立設された複数の側板と、を有し、各側板の上端部に段差部が形成されている。カバー14bは、本体14aの底板に対向する矩形状の天板と、天板の周縁に沿って立設された複数の側板とを有している。カバー14bは、本体14aの側板に嵌合することにより、本体14aの開口部を閉塞している。
カバー14bは、天板に形成された矩形状の表示窓16を有している。表示パネル12は矩形状の表示面12aを有している。表示パネル12は、表示面12aが表示窓16に露出した状態で、筐体14内に配置されている。カバー14bの一側板、例えば、長辺側板に、第1注入口21が設けられている。第1注入口21は、後述する加湿器のノズルを差し込み可能に形成されている。なお、表示窓16の端部と表示パネル12との間に、パッキン等の樹脂部材を介在させる構成を作用することも可能である。
【0009】
図3は、図1の線A−Aに沿った表示装置の断面図、図4は、表示パネル、調湿部材、仕切り板、本体を示す分解斜視図である。
図2ないし図4に示すように、表示装置10は、仕切り部材として機能する矩形状の仕切り板50と、一定の湿度を保つための調湿部材54と、を有している。仕切り板50は、金属あるいは樹脂フィルム等により、本体14aの内形寸法とほぼ等しい矩形状に形成されている。仕切り板50は、その周縁部が本体14aの段差部15に係合した状態で、本体14aの開口部に装着されている。仕切り板50は、本体14aの底板と隙間を置いてほぼ平行に対向しているとともに、開口部を閉塞している。これにより、仕切り板50は、筐体14内の空間を、カバー14bの天板と仕切り板50との間に位置する第1領域(第1空間)AE1と、本体14aの底板と仕切り板50との間に位置する第2領域(第2空間)AE2と、の2つの領域に仕切っている。第1領域AE1と第2領域AE2とは、仕切り板50により、ほぼ気密に区画されている。
【0010】
調湿部材54は、仕切り板50とほぼ等しい大きさの矩形板状に形成されている。調湿部材54は、表示パネル12と共に第1領域AE1内に配置されている。一例では、調湿部材54は、仕切り板50上に載置され、第1領域AE1内のほぼ全域に亘って延在している。調湿部材54は、吸湿性の高い材料、例えば、多孔質材、高分子高吸水材(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム)等で形成されている。調湿部材54は、湿気、水分を長時間に亘って吸湿保持し、第1領域AE1内を所望の湿度(例えば、30〜40%以上、60〜70%以下)に維持する。
なお、調湿部材54は、板状に限定されることなく、枠状、複数の単片形状、ブロック形状等、種々の形態を選択可能である。
【0011】
表示パネル12は、第1領域AE1内で調湿部材54上に配置されている。図2ないし図4に示すように、表示パネル12は、矩形状のアレイ基板(TFT基板、第1基板)18と、アレイ基板18に対向して配置された矩形状の対向基板(第2基材)26bと、アレイ基板18と対向基板26bとの間に設けられたシート状の電気泳動素子層20と、を備えている。対向基板26bおよび電気泳動素子層20の周縁部は、防湿材からなる枠状の封止部材SEにより封止されている。
アレイ基板18は、仕切り板50よりも僅かに小さい寸法の矩形状に形成されている。アレイ基板18は、画像を表示可能な矩形状のアクティブ領域AAおよびアクティブ領域AAの周囲に位置する額縁領域(非表示領域)NAを有している。対向基板26bは、アレイ基板18よりも僅かに小さな寸法の矩形状に形成され、アレイ基板18のアクティブ領域AAおよび額縁領域NAに対向して配置されている。アレイ基板18は、対向基板26bの一側縁から外側に延出した延出端部18aを有している。延出端部18a上に駆動素子(駆動IC)17が実装されている。延出端部18aの一側縁にフレキシブルプリント配線基板(FPC)19の一端が接合されている。FPC19は、アレイ基板18の図示しない配線を介して駆動素子17に電気的に接続されている。
【0012】
図5は、表示パネル12の一部を拡大して模式的に示す表示パネルの断面図である。図5においては、各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を変更して示すことがある。
図5に示すように、アレイ基板18は、例えば、合成樹脂(ポリイミド等)あるいはガラスで形成された絶縁基板22と、絶縁基板22の表面に形成された絶縁層24と、を有している。絶縁基板22は、表示面12aと反対側に配置されるため、透明でなくてもよい。アレイ基板18は、アクティブ領域AAにおいて、絶縁層24上にマトリクス状に設けられた複数の画素電極PE、画素電極PEに電圧を供給する図示しないスイッチング素子SW、信号線、走査線等を有している。額縁領域NAにおいて、絶縁層24上に図示しない複数の配線が設けられている。画素電極PEは、例えば、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)等の透明導電材料やAl等の金属材料等により形成された電極であり、後述する共通電極との間で電気泳動素子に電圧を印加する。絶縁層24、画素電極PE、配線に重ねて、アレイ基板18のアクティブ領域AAおよび額縁領域NAの全面に導電性の粘着層25が設けられている。
【0013】
シート状の電気泳動素子層20は、粘着層25に重ねて配置され、この粘着層25によりアレイ基板18に貼付されている。電気泳動素子層20は、矩形状の第1基材(フィルム)26aと、第1基材26aに隙間を置いて対向配置された矩形状の第2基材(フィルム)26bと、第1基材26aと第2基材26bとの間に分散配置された多数のマイクロカプセル30と、を有している。第1基材26aおよび第2基材26bは、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の透明樹脂で形成されている。少なくとも、表示面12a側となる第2基材26bは、透明な基材を用いる。本実施形態では、第2基材26bは、表示パネル12の対向基板を構成している。第2基材26bの内面の全面に亘り共通電極28が設けられている。共通電極28は、画素電極PEとともに電気泳動素子に電圧を印加する電極であり、例えば、ITO、マグネシウム銀、インジウム亜鉛酸化物(IZO)等から形成された透明電極を用いている。
【0014】
各マイクロカプセル30は、例えば、50〜100μm程度の粒径を有している。マイクロカプセル30は、球状の外殻部(外皮)32と、外皮32内に収容された複数の白色粒子(電気泳動粒子)34a、複数の赤色粒子(電気泳動粒子)34b、および分散媒36と、を有している。図示では、模式的に少数に示しているが、マイクロカプセル30は、1つの画素電極PEと対向する領域に1つあるいは複数個、設けられている。更に、マイクロカプセル30は、第1基材26aと第2基材26bとの間の全域に亘って、すなわち、アクティブ領域AAの全域に亘って、分散配置されている。
【0015】
マイクロカプセル30の外殻部(外皮)32は、例えば、アクリル樹脂、ユリア樹脂、アラビアガムなどの透光性を持つ高分子樹脂などを用いて形成されている。分散媒36は、マイクロカプセル30内において、赤色粒子34bと、白色粒子34aとを分散させる液体である。分散媒36としては、水、アルコール系溶媒(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール、メチルセロソルブなど)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)などを例示することができ、その他の油類であってもよい。これらの物質は単独または混合物として用いることができ、さらに界面活性剤などを配合してもよい。
【0016】
白色粒子34aは、例えば、負に帯電されて用いられる。赤色粒子34bは、例えば、正に帯電されて用いられる。
これらの各粒子には、必要に応じて、電解質、界面活性剤、金属石鹸、樹脂、ゴム、油、ワニス、コンパウンドなどの粒子からなる荷電制御剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、シラン系カップリング剤等の分散剤、潤滑剤、安定化剤などを添加することができる。
また、白色粒子34aおよび赤色粒子34bに代えて、例えば黒色、緑色、青色、イエロー、シアン、マゼンタなどの顔料を用いてもよい。
【0017】
電気泳動素子層20は、第1基材26a側が粘着層25に貼付され、アレイ基板18に対向している。電気泳動素子層20は、アレイ基板18のアクティブ領域AAおよび額縁領域NAを覆っている。前述したように、電気泳動素子層20の周囲は、枠状の封止部材SEにより封止されている。封止部材SEは、電気泳動素子層20内への水分、湿気の浸入を防止する防湿材としても機能する。
【0018】
表示面12a側に位置する第2基材26bの外面(表面)に接着層40を介してバリア層42が貼付されている。更に、バリア層42上に保護基材44が積層されている。接着層40、バリア層42、保護基材44は、同一寸法の矩形状に形成され、また、平面視で、アクティブ領域AAよりも僅かに大きい寸法に形成されている。
バリア層42は、例えば、SiN、SiO等の透明な無機材料で形成されている。バリア層42は、電気泳動素子層20への水分、湿気の浸入を防止する防湿層としても機能する。保護基材44は、例えば、PET等の透明な樹脂材料で形成されている。保護基材44の外面は、表示パネル12の表示面12aを構成している。
【0019】
表示パネル12において、電気泳動素子層20に赤表示する場合、対応する任意の画素電極PEを共通電極28よりも相対的に高電位に保持する。すなわち、共通電極28の電位を基準電位としたとき、画素電極PEが正極性に保持される。これにより、画素電極PEに対向するマイクロカプセル30において、正に帯電した赤色粒子34bが共通電極28に引き寄せられる一方、負に帯電した白色粒子34aが画素電極PEに引き寄せられる。その結果、共通電極28側から画素電極PEに対応する画素を観察すると赤色が視認される。一方、任意の画素に白表示させる場合には、共通電極28の電位を基準電位としたとき、対応する画素電極PEが負極性に保持される。これにより、マイクロカプセル30において、負に帯電した白色粒子34aが共通電極28側へ引き寄せられる一方、正に帯電した赤色粒子34bが画素電極PEに引き寄せられる。その結果、この画素を観察すると白色が視認される。このように、アレイ基板18のアクティブ領域AAでは、任意の画素電極PEに電圧を印加することにより、任意の文字、画像等を表示あるいは書換えすることができる。
【0020】
図3に示すように、表示パネル12は、アレイ基板18側が調湿部材54上に載置された状態で筐体14の第1領域AE1内に配置されている。表示パネル12の周縁部はカバー14bにより覆われている。表示パネル12のバリア層42および保護基材44、すなわち、表示面12aは、カバー14bの表示窓16の全面に対向し、表示窓16を通して外部に露出している。なお、アレイ基板18の表面(上面)の内、延出端部等の封止部材SEに覆われていない部分を樹脂等で覆う構成も採用可能である。この場合、駆動素子17やFPC19等、アレイ基板18に接続された状態で第1領域AE1に属する部材についても係る樹脂で覆う構成を採用することができる。
【0021】
図6は、仕切り板の背面側を示す斜視図である。図3および図6に示すように、筐体14の第2領域AE2内に、駆動回路基板60、電源部としてのバッテリBT、および充電用の給電コイル62が収納されている。一例では、駆動回路基板60、バッテリBT、および給電コイル62は、仕切り板50の背面(本体14aの底板と対向する面)上に設置されている。バッテリBTおよび給電コイル62は、配線WLを介して駆動回路基板60に電気的に接続されている。
【0022】
図3図4図6に示すように、仕切り板50の一側縁部に矩形状の第1開口51aあるいは切欠部が形成されている。また、調湿部材54の一側縁部に第2開口55aあるいは切欠部が形成されている。第1および第2開口51a、55aは互いに重なって位置し、第1および第2開口51a、55aを通して、第1領域AE1と第2領域AE2とが部分的に連通している。第2開口55aは、第1開口51aよりも僅かに長い寸法に形成されている。第2開口55aの一端部(拡幅部)55bは、第1開口51aに重なることなく、仕切り板50に対向している。
アレイ基板18に接合されたFPC19は、表示パネル12側から第2開口55aおよび第1開口51aを通過して第2領域AE2内に回り込んで設けられている。FPC19の他端は、駆動回路基板60に接合されている。これにより、表示パネル12の駆動素子17は、FPC19を介して、駆動回路基板60に電気的に接続されている。
【0023】
図2ないし図4に示すように、第1開口51aおよび第2開口55aに、ゴムあるいは合成樹脂等で形成された弾性を有する栓部材(閉塞部材)70が装着され、この栓部材70により第1および第2開口51a、55aが閉塞されている。すなわち、栓部材70を設けることにより、第1領域AE1と第2領域AE2とは各々で気密空間となり、これらの領域間の空気の流通は抑制される。FPC19は、栓部材70に形成されたスリット71を通して、第1領域AE1から第2領域AE2に延出している。スリット71の位置で、栓部材70はFPC19の両面に弾性的に密着し、気密性を維持している。栓部材70は、表示パネル12側に延出したカバー部72を一体に有し、このカバー部72は、FPC19の接合部および駆動素子17を覆っている。
【0024】
図7は、図1の線B−Bに沿った表示装置の断面図であり、筐体の第1注入口を含む断面を示す断面図である。図2図4図7に示すように、栓部材70は、第1開口51aから側方に延在する板状の延出部74を一体に有している。延出部74は、第1領域AE1において、仕切り板50上に配置され、更に、カバー14bの第1注入口21に対向している。延出部74に、スリット状の第2注入口75が形成されている。第2注入口75は、第1注入口21に対向しているとともに、第1領域AE1に連通している。本実施形態では、第2開口55aは、第1開口51aの縁部よりも第2注入口75に対向する位置まで拡幅され拡幅部55bを形成している。第2注入口75は、この拡幅部55bを介して第1領域AE1に連通している。なお、通常、第2注入口75は、栓部材70の弾性により、閉じた状態に保持されている。
【0025】
図7に2点鎖線で示すように、後述する加湿器のノズル80を筐体14の第1注入口21に差し込むと、ノズル80の先端は栓部材70の第2注入口75に挿通され、筐体14の第1領域AE1内に突出する。この状態で、加湿器から加湿空気を供給し、ノズルから第1領域AE内に加湿空気を送りこむことができる。ノズル80を引き抜くと、栓部材70の弾性により、第2注入口75が閉じ、第1領域AE1の気密性が維持される。
なお、筐体14のカバー14bに別途、排気口81(図9参照)を設け、加湿空気を注入する際、排気口81から第1領域AE1内を排気するようにしてもよい。この場合、排気口81は、カバー14bにおいて、第1注入口21と反対側の側板に設けることが望ましい。注入しながら第1領域AE1の乾燥空気を排気することにより、第1領域AE1に効率良く加湿空気を充填することができる。
【0026】
以上のように構成された本実施形態に係る表示装置10によれば、仕切り板50により筐体14内の空間を第1領域AE1と第2領域AE2とに仕切り、一方の第1領域AE1に表示パネル12および調湿部材54を配置し、他方の第2領域AE2内に駆動回路基板60、電源部BT等を配置している。調湿機能を持つ調湿部材54および表示パネル12を第1領域AE1に設けることにより、表示装置10を乾燥した環境で使用している間も、第1領域AE1および表示パネル12を一定の湿度を保つことができる。これにより、電気泳動素子層20の劣化を抑制し、長期間に亘って良好な表示品位を維持可能な表示装置が得られる。比較的に湿気に弱い駆動回路基板60、電源部BT等は、第1領域AE1に対して仕切られた第2領域AE2に配置されているため、調湿部材54による調湿による影響はほとんど受けない。
【0027】
更に、本実施形態に係る表示装置によれば、調湿部材54が乾燥して表示品位が低下した場合でも、第1注入口21を介して第1領域AE1を加湿することにより、調湿部材54および表示パネル12を適度な湿度に回復し、良好な表示品位を復活することが可能である。前述したように、駆動回路基板60、電源部BT等が配置された第2領域AE2は、第1領域AE1に対して仕切り板50で仕切られている。そのため、第1領域AE1を加湿する際、第2領域AE2が加湿されることがなく、駆動回路基板60、電源部BT等が悪影響を受けることがない。
【0028】
次に、表示装置10を回復処理するための加湿処理装置の一例を説明する。
図8は、実施形態に係る加湿処理装置の一部を破断して概略的に示す側面図、図9は、加湿処理装置の棚の一例を示す斜視図である。これらの図に示すように、加湿処理装置は、箱状のハウジング82と、ハウジング内に複数段重ねて配置された複数の載置棚(載置台)84と、ハウジング82内、あるいは、表示装置10の第1領域AE1に所望湿度の加湿空気を供給する加湿器86と、表示装置10のバッテリBTを充電する電力供給装置88と、これらの動作を制御するコントローラ90と、を備えている。本実施形態では、加湿処理装置は、表示装置10内から空気を排気(吸気)するための排気ポンプ92を備えている。
【0029】
載置台84は、表示装置10に対応した寸法を有する矩形状の底壁84aと、底壁84aの3辺に沿って立設された左右の側壁84bおよび後壁84cと、後壁84cに対向する挿入口84dと、を有している。底壁84aの角部に充電用の給電コイル94が埋め込まれている。給電コイル94は、表示装置10の給電コイル62と対向可能な位置に配置されている。後壁84cにノズル80が取り付けられている。ノズル80は、後壁84cを貫通し、載置台84の内側に所定長さ突出している。
【0030】
加湿器86の吐出口は、複数に分岐した第1配管96aを介して各段のノズル80に接続されている。また、加湿器86の吐出口は、第2配管96bを介して、ハウジング82内の空間に連通している。電力供給装置88は、配線W2Lを介して、各段の給電コイル94に接続されている。更に、排気ポンプ92は、複数に分岐した第3配管96cを介して、各段の設置空間に連通し、表示装置10の排気口81(図9参照)に接続可能としている。
【0031】
図8および図9に示すように、表示装置10の回復処理、すなわち、加湿および充電する場合、表示装置10は、挿入口84dを通して、載置台84の底壁84a上に載置され、後壁84cの近傍まで押し込まれる。ノズル80は、表示装置10の第1注入口21および第2注入口75に差し込まれ、筐体14の第1領域AE1に連通する。また、表示装置10の給電コイル62は、載置台84の給電コイル94と対向して位置する。
この状態で、電力供給装置88から配線W2Lを介して給電コイル94に通電すると、給電コイル94が励起し、表示装置10の給電コイル62に磁力を印加する。これにより、給電コイル62が電力を発生し、バッテリBTに充電する。このようにしてバッテリBTを所定時間、充電処理する。
【0032】
充電処理の間、加湿器86から第1配管96aおよびノズル80を通して、表示装置10の第1領域AE1に加湿空気を所定時間、供給する。加湿空気により調湿部材54を加湿して調湿部材54の調湿機能を回復させるとともに、第1領域AE1内の湿度を30%以上、70%以下程度に回復させる。加湿処理の間、仕切り板50および栓部材70により、係る加湿空気の第2領域AE2への流入は十分に抑制される。
加湿処理の間、排気ポンプ92により第3配管96c、排気口81を介して第1領域AE1内の乾燥空気を排気してもよい。排気することにより、加湿空気をノズル80から第1領域AE1内に効率良く供給、充填することが可能となる。
【0033】
なお、充電処理および湿度回復処理を同時に行う場合に限らず、いずれか一方の処理のみを実施してもよいし、充電処理と湿度回復処理とを時差を持って順番に実施するようにしてもよい。第1注入口を持たない表示装置の湿度回復処理を行う場合、加湿器86から第2配管96bを介してハウジング82内に加湿空気を供給し、加湿空気により表示装置10の表示パネル12を加湿し、電気泳動素子層20を回復させることも可能である。
以上のように、加湿処理装置は、表示装置10を加湿し、表示パネル12の表示品位を回復することができるとともに、表示装置10のバッテリBTをワイヤレスで充電することができる。以上のことから、本実施形態によれば、所望の湿度に調整あるいは回復可能な表示装置および加湿処理装置が得られる。
【0034】
本発明の実施形態を説明したが、実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0035】
本発明の実施形態として上述した各構成を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての構成も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。例えば、表示パネル外形状は、矩形状に限定されることなく、平面視多角形状や円形、楕円形、およびこれらを組み合わせた形状等の他の形状としてもよい。湾曲部は、表示領域の側縁部に限らず、表示領域全体を湾曲させる構成としてもよい。表示装置の構成部材の材料は、上述した例に限らず、種々選択可能である。
上述した実施形態によりもたらされる他の作用効果について本明細書の記載から明らかなもの、又は当業者において適宜想到し得るものついては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
【符号の説明】
【0036】
10…表示装置、12…表示パネル、12a…表示面、14…筐体、
14a…本体、14b…カバー、16…表示窓、18…アレイ基板、
20…電気泳動素子層、50…仕切り板、54…調湿部材、62…給電コイル、
70…栓部材、80…ノズル、82…ハウジング、84…載置台、
86…加湿器、88…電力供給装置、94…給電コイル、AE1…第1領域、
AE2…第2領域、PE…画素電極、SE…封止部材、BT…バッテリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9