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特開2019-211936個人情報入力方法及びプログラム並びにこのプログラムを備えた携帯装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-211936(P2019-211936A)
(43)【公開日】2019年12月12日
(54)【発明の名称】個人情報入力方法及びプログラム並びにこのプログラムを備えた携帯装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20191115BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20191115BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20191115BHJP
【FI】
   G06F13/00 520C
   G06Q50/10
   H04M1/00 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2018-106541(P2018-106541)
(22)【出願日】2018年6月1日
(71)【出願人】
【識別番号】596165947
【氏名又は名称】鍵和田 芳光
(71)【出願人】
【識別番号】501045881
【氏名又は名称】株式会社キーソフト
(74)【代理人】
【識別番号】100110652
【弁理士】
【氏名又は名称】塩野谷 英城
(72)【発明者】
【氏名】鍵和田 芳光
【テーマコード(参考)】
5B084
5K127
5L049
【Fターム(参考)】
5B084AA02
5B084AA07
5B084AA26
5B084AA29
5B084AB31
5B084AB39
5B084BB02
5B084DA16
5B084DB01
5B084DB08
5B084DC05
5B084DC06
5B084DC14
5B084DC18
5B084FA14
5K127AA12
5K127BA03
5K127CA08
5K127DA13
5K127JA48
5K127KA01
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】個人情報を要求するシステムに対して、個人情報を入力する手間を省く又は軽減することを課題とする。
【解決手段】携帯装置10のプロセッサが、自機の記憶装置に個人情報を登録する第1のステップと、自機の近距離無線通信装置が個人情報要求システム50の近距離無線通信装置にタッチしたことを検知すると、記憶装置に登録されている個人情報を読み出して近距離無線通信装置を介して個人情報要求システム50に渡す第2のステップとを実行する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
住所等の個人情報を個人情報要求システムに入力する方法であって、
携帯装置のプロセッサが、
自機の記憶装置に個人情報を登録する第1のステップと、
自機の近距離無線通信装置が個人情報要求システムの近距離無線通信装置にタッチしたことを検知すると、前記記憶装置に登録されている個人情報を読み出して前記近距離無線通信装置を介して前記個人情報要求システムに渡す第2のステップと、を実行する個人情報入力方法。
【請求項2】
請求項1に記載の個人情報入力方法を前記携帯装置のプロセッサに実行させる個人情報入力プログラム。
【請求項3】
請求項2に記載の個人情報入力プログラムと、当該プログラムを実行するプロセッサと、前記記憶装置と、前記近距離無線通信装置とを備えた携帯装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住所等の個人情報をシステムに入力するための個人情報入力方法及びプログラム並びにこのプログラムを備えた携帯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットショッピングの利用時など、住所、氏名及び連絡先等の個人情報をコンピュータ機器に入力する機会がある。また、公共の場に設置されたコンピュータ機器に個人情報を入力する機会も考えられる。
文字情報の入力は、一般にはキーボードを操作して行うが、個人情報を入力する機会が増えれば、都度キー入力をしなければならず手間が増える。また、キー入力が苦手なユーザにとっては、個人情報を入力する機会が増加することで、ますます不便な世の中になる。
出願人は、この不都合を改善する一手段として特許文献1を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第WO2016/098744号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、特許文献1とは異なる手段により、個人情報を入力する手間を省く又は軽減することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題を解決する本発明は、住所等の個人情報を個人情報要求システムに入力する方法等を提案する。即ち、携帯装置のプロセッサが、自機の記憶装置に個人情報を登録する第1のステップを実行する。また、自機の近距離無線通信装置が個人情報要求システムの近距離無線通信装置にタッチしたことを検知すると、記憶装置に登録されている個人情報を読み出して近距離無線通信装置を介して個人情報要求システムに渡す第2のステップを実行するように構成する。
個人情報を登録した携帯装置を個人情報要求システムにタッチすると、携帯装置から個人情報要求システムに個人情報が渡され、所定の処理に供される。
【発明の効果】
【0006】
よって、本発明によれば、個人情報を入力する手間を省く又は軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本発明の実施形態を示すブロック図。
図2図2は、図1の携帯装置が記憶する個人情報のデータ構造図。
図3図3は、図1の携帯装置が記憶する利用履歴のデータ構造図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に本発明の実施形態を説明する。
[実施形態の概要]
図1において、スマートフォン等の携帯装置10は、インストール済みの専用アプリを実行することにより、住所等の個人情報を自機に内蔵された記憶装置に登録する。登録する個人情報は、自機のタッチパネル等から入力されたもの、自機にタッチしたICカード20から読み込んだもの、又はネットワーク上のデータベース40から読み込んだものである。その後、携帯装置10は、個人情報要求システム50にタッチすることで、個人情報を自機から同システム50に渡し、当該個人情報を同システム50での所定の処理に利用させる。
以下、この概要について詳しく説明する。
【0009】
[携帯装置]
携帯装置10は、スマートフォン等の持ち出しに適したコンピュータ機器であり、入力装置、表示装置、プロセッサ、記憶装置、近距離無線通信装置、及びネットワーク通信装置を備えている。
入力装置及び表示装置は、例えば、タッチパネルである。プロセッサは、上記専用アプリを実行することにより、種々の機能を実現する。記憶装置は、内蔵メモリ、外付けメモリや内蔵SIM等である。近距離無線通信装置は、NFC(Near Field Communication)等の規格に対応し、本機にタッチしたICカード(ICチップ)20,30との間でデータ通信を行う。また、本機の近距離無線通信装置は、個人情報要求システム50に設けられた近距離無線通信装置との間でタッチによりデータ通信を行う。ネットワーク通信装置は、無線LAN又はモバイルネットワーク等を通じてネットワーク上の個人情報データベース(個人情報DB)40等と通信を行う。
本願において「近距離無線通信装置」は、NFC規格に限られるものではなく、タッチによりデータを送受可能な規格に準拠したものであればよい。また、本願において「タッチ」とは、通信可能な距離への接近を意味し、接触した場合に限らず、非接触の場合を含む。
【0010】
[個人情報記憶IC]
個人情報記憶IC20は、上記ICカード20であって、住所等の個人情報を予め登録したICチップを備えている。個人情報記憶IC20として、例えば、住所等の個人情報を記憶したマイナンバーカード等を用いることが考えられる。
【0011】
[ID記憶IC]
ID記憶IC30は、ICカードであって、当該ICカードの固有の識別子(カード番号等。以下「ID」という。)を予め登録したICチップを備えている。ID記憶IC30として、例えば、マイナンバーを記憶したマイナンバーカードやクレジットカード番号を記憶したクレジットカード等を用いることが考えられる。このIDは、個人情報DB40からIDに紐付いた個人情報を検索するために用いる。
【0012】
[個人情報DB]
個人情報DB40は、ユーザIDごとに、1又は複数の個人情報を紐付けて記憶している。ユーザIDとしては、上記ID記憶IC30に記憶されているID、又は携帯装置10の固有の識別子を用いることができる。
本願において、「個人情報」には、住所、氏名及び連絡先(電話番号等)を含むが、ユーザIDに対応する本人の個人情報に限らず、他者の個人情報でもよい。例えば、本人の自宅住所、職場住所のほか、荷物の配送先等となる他者の個人情報を利用することも考えられる。
【0013】
[個人情報要求システム]
個人情報要求システム50は、携帯装置10から提供された個人情報を所定の処理に利用するコンピュータ機器であって、入力装置、表示装置、プロセッサ、記憶装置、近距離無線通信装置、及びネットワーク通信装置を備えている。
入力装置及び表示装置は、例えば、タッチパネルである。プロセッサは、プログラムを実行することにより上記の個人情報を用いた所定の処理を実行する。記憶装置は、データを記憶するハードウェアである。近距離無線通信装置は、NFC等の規格によりタッチした携帯装置10から個人情報を取得する。ネットワーク通信装置は、他の外部システム(図示略)と連携して処理を実行する際の通信を担う。ここで、個人情報要求システム50が実行する処理は、個人情報を扱うものであれば詳細を問わない。また、個人情報要求システム50は、公共の場に設置されていてもよい。
【0014】
[携帯装置への個人情報の登録]
(1)携帯装置10のプロセッサは、自機の入力装置から入力された個人情報を記憶装置に登録する。
(2)携帯装置10のプロセッサは、自機の近距離無線通信装置にタッチした個人情報記憶IC20から個人情報を読み取り、記憶装置に登録する。
(3)携帯装置10のプロセッサは、ユーザIDに紐付いた1又は複数の個人情報を個人情報DB40からネットワーク通信装置を介して取得し、記憶装置に登録する。この際、プロセッサは、近距離無線通信装置にタッチしたID記憶IC30から読み取ったIDをユーザIDとして用いる。又は、プロセッサは、携帯装置10の記憶装置に予め登録されている携帯装置10の固有の識別子をユーザIDとして用いる。又は、プロセッサは、入力装置から入力されたIDをユーザIDとして用いる。個人情報DB40から複数の個人情報を取得した場合、プロセッサは、当該複数の個人情報を表示装置に表示し、登録する個人情報を入力装置から選択させる。プロセッサは、選択された個人情報を記憶装置に登録する。
プロセッサは、上記(1)−(3)の方法により、図2に示すように、1ないし複数の個人情報を記憶装置に登録する。1種類の方法により複数の個人情報を登録してもよいし、複数の方法を組合わせて複数の個人情報を登録してもよい。個人情報の登録は、個人情報要求システム50を利用する際に同システムの面前で行ってもよいし、時を隔てて事前に登録を済ませていてもよい。
【0015】
[個人情報の編集]
携帯装置10のプロセッサは、入力装置から登録済み個人情報の変更又は削除を要求されると、編集対象の個人情報を表示装置に表示し、入力装置から変更後の個人情報の入力又は削除の決定を受け付ける。プロセッサは、決定された個人情報の変更又は削除を記憶装置に反映する。
【0016】
[個人情報の出力]
携帯装置10のプロセッサは、登録済みの個人情報の出力をユーザから要求されると、登録済みの1又は複数の個人情報を記憶装置から読み出し、表示装置に表示させる。
登録済みの個人情報が1つの場合、ユーザは、入力装置を操作して利用する個人情報を確定する。登録済みの個人情報が複数の場合、ユーザは、入力装置を操作して利用する個人情報を選択し確定する。携帯装置10が個人情報を表示装置に表示する前提として、プロセッサは事前にユーザを認証するとよい。
携帯装置10のユーザは、携帯装置10を同システム50の近距離無線通信装置にタッチする。携帯装置10のプロセッサは、個人情報要求システム50へのタッチを感知し、確定された個人情報を個人情報要求システム50に送出する。近距離無線通信装置へのタッチは、個人情報要求システム50の求めに応じて行ってもよい。
上記において、「登録済みの1又は複数の個人情報」は、本実施形態の専用アプリによって登録された個人情報に限らず、他のアプリによって予め登録された個人情報でもよい。また、記憶装置はSIMカードに内蔵されていてもよい。
【0017】
[ログの記録]
携帯装置10のプロセッサは、個人情報を送出した際、図3に示すように、個人情報の送出日時(利用日時)と、個人情報を送出した場所(利用場所)と、送出した個人情報の識別子(利用した個人情報)とを紐付けて記憶装置に記録する。利用場所を示す情報としては、プロセッサが携帯装置10の位置情報機能(GPS機能等)を利用できる場合、当該機能により取得した位置情報を記録してもよい。また、個人情報要求システム50から当該システムの識別子を取得できる場合、当該システムの識別子を利用場所を示す情報として記録してもよい。このようなログを、個人情報流出の追跡に役立てることも考えられる。
【0018】
[個人情報の利用]
個人情報要求システム50のプロセッサは、自機の近距離無線通信装置を介して携帯装置10から取得した個人情報を利用して所定の処理を実行する。個人情報の利用にあたり、取得した個人情報を表示装置に表示し、入力装置から利用の確認を入力させてもよい。同プロセッサは、個人情報の受領を示す受領データを近距離無線通信装置を介して携帯装置10に返送してもよい。携帯装置10のプロセッサは、個人情報要求システム50から個人情報の受領データを受信したことを契機として、前記のログを記録してもよい。
【0019】
[本実施形態の効果]
以上に説明した本実施形態によると、スマートフォン等の携帯装置10を個人情報要求システム50にタッチすることで、携帯装置10に登録されている個人情報を個人情報要求システム50に入力することができる。このため、個人情報を入力する手間を軽減することができる。
【0020】
[変形例]
ここで、本発明の範囲は請求の範囲に記載した範囲であり、上記実施形態に限られない。同範囲での設計変更等も本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0021】
10 携帯装置
20 個人情報記憶IC
30 ID記憶IC
40 個人情報DB
50 個人情報要求システム
図1
図2
図3