【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本開示は、以下の技術案を提供する。
【0005】
第1方面では、本開示の一実施形態は、
処理待ち画像に対してノイズリダクション処理を行ってノイズリダクション画像を生成するステップと、
前記ノイズリダクション画像から撮影対象物に対応する対象領域画像を抽出するステップと、
前記対象領域画像に対してディテール強化処理を行ってディテール強化画像を生成するステップと、
前記ノイズリダクション画像を前記ディテール強化画像と融合させて出力画像を取得するステップと
を含む、画像処理方法を提供する。
【0006】
第1方面を参照する上で、本開示の実施例は第1方面の第1の可能な実施態様を提供する。前記処理待ち画像に対してノイズリダクション処理を行ってノイズリダクション画像を生成するステップは、
前記処理待ち画像をノイズリダクションネットワークに入力して前記ノイズリダクションネットワークの出力を前記ノイズリダクション画像とすることを含み、前記ノイズリダクションネットワークは、畳み込み-逆畳み込みニューラルネットワークを利用し、前記ノイズリダクション画像と前記処理待ち画像は同じサイズである。
【0007】
第1方面の第1の可能な実施形態を参照する上で、本開示の実施例は、第1方面の第2の可能な実施態様を提供する。ここで、前記畳み込み-逆畳み込みニューラルネットワークは、畳み込みニューラルネットワークと逆畳み込みニューラルネットワークを含み、
前記畳み込みニューラルネットワークは、少なくとも一つの畳み込みレイヤーを備え、前記少なくとも一つの畳み込みレイヤーの各畳み込みレイヤーは、1つ又は複数の第1の畳み込みカーネルを備え、前記第1の畳み込みカーネルによって、前記処理待ち画像の画素行列にわたってノイズリダクション特徴マップを取得し、
前記逆畳み込みニューラルネットワークは、畳み込みニューラルネットワークと対称する構造を利用し、前記逆畳み込みニューラルネットワークは、少なくとも一つの逆畳み込みレイヤーを備え、前記少なくとも一つの逆畳み込みレイヤーの各逆畳み込みレイヤーは、対応する畳み込みレイヤと同じ数の第2の畳み込みカーネルを備え、前記第2の畳み込みカーネルによって、前記ノイズリダクション特徴マップの特徴行列にわたってノイズリダクション画像を取得する。
【0008】
第1方面を参照する上で、本開示の実施例は、第1方面の第3の可能な実施態様を提供する。ここで、前記ノイズリダクション画像から撮影対象物に対応する対象領域画像を抽出するステップは、
畳み込みニューラルネットワークを利用する対象抽出ネットワークにより、前記ノイズリダクション画像における前記撮影対象物の存在領域を特定することと、
前記ノイズリダクション画像から前記撮影対象物の存在領域を分離して前記対象領域画像を取得することと、を含む。
【0009】
第1方面を参照する上で、本開示の実施例は、第1方面の第4の可能な実施態様を提供する。前記対象領域画像に対してディテール強化処理を行ってディテール強化画像を生成するステップは、
前記対象領域画像をディテール強化ネットワークに入力し、前記ディテール強化ネットワークの出力を前記ディテール強化画像とすることを含み、前記ディテール強化ネットワークは、畳み込み-逆畳み込みニューラルネットワークを利用し、前記ディテール強化画像と前記対象領域イメージは同じサイズである。
【0010】
第1方面を参照する上で、本開示の実施例は、第1方面の第5の可能な実施態様を提供する。前記ノイズリダクション画像を前記詳細強化画像と融合させて出力画像を得るステップは、
前記ディテール強化画像で、前記ノイズリダクション画像における前記対象領域画像を置き換えるステップと、
前記ディテール強化画像と前記ノイズリダクション画像とが交差する境界領域を線形的に融合するステップと、を含む。
【0011】
第1方面の第5の可能な実施態様を参照する上で、本開示の実施例は、第1方面の第6の可能な実施態様を提供する。前記ディテール強化画像で、前記ノイズリダクション画像における前記対象領域画像を置き換えるステップは、
次の式により、前記置き換え処理を実現すること、を含み、
【数1】
ただし、R_finalは出力画像であり、R_206は前記ディテール強化画像であり、R_202は前記ノイズリダクション画像であり、aは前記対象領域画像の前記ノイズリダクション画像における存在領域であり、1−aは前記ノイズリダクション画像における対象領域画像以外の領域である。
【0012】
第1方面の第5の可能な実施態様を参照する上で、本開示の実施例は、第1方面の第7の可能な実施態様を提供する。前記ディテール強化画像と前記ノイズリダクション画像とが交差する境界領域を線形的に融合するステップは、
平滑化フィルタリングまたはウェーブレット再構成(wavelet reconstruction)により、前記ディテール強化画像と前記ノイズリダクション画像とが交差する境界領域を線形融合すること、を含む。
【0013】
第1方面の第1ないし第4の可能な実施態様のいずれか一つを参照する上で、本開示の実施例は、第1方面の第8の可能な実施態様を提供する。ここで、前記処理待ち画像に対してノイズリダクション処理を行うステップの前に、この方法は、さらに、
複数の訓練画像ペアを含む訓練画像サンプルセットを取得するステップと、
前記訓練画像サンプルセットを使用して前記ノイズリダクションネットワーク、対象抽出ネットワーク、およびディテール強化ネットワークを訓練するステップと、を含む。
【0014】
第1方面の第8の可能な実施態様を参照する上で、本開示の実施例は、第1方面の第9の可能な実施態様を提供する。各訓練画像ペアは、同じ撮影環境でそれぞれ取得された第1画像と第2画像とを含み、
前記第1画像を取得するステップは、設定された第1の露光時間および第1の感度パラメータに従って前記第1画像を取得することを含み、
前記第2画像を取得するステップは、設定された第2の露光時間および第2の感度パラメータに従って前記第2画像を取得することを含み、
前記第2の露光時間は前記第1の露光時間よりも長く、前記第2の感度パラメータは前記第1の感度パラメータよりも小さい。
【0015】
第1方面の第6の可能な実施態様を参照する上で、本開示の実施例は、第1方面の第7の可能な実施態様を提供する。ここで、前記第2の露光時間は前記第1の露光時間の4−8倍である。
【0016】
第1方面を参照する上で、本開示の実施例は、第1方面の第7の可能な実施態様を提供する。前記処理待ち画像に対してノイズリダクション処理を行うステップの前に、前記方法は、さらに、
現在の撮影環境における光の輝度が、設定された輝度閾値未満であるか否かを判断するステップと、
そうである場合、撮影された画像を処理待ち画像とするステップと、を含む。
【0017】
第2方面では、本開示の実施例は、さらに、画像処理装置を提供する。前記画像処理装置は、
処理待ち画像に対してノイズリダクション処理を行ってノイズリダクション画像を生成するノイズリダクションモジュールと、
前記ノイズリダクション画像から撮影対象物に対応する対象領域画像を抽出する対象抽出モジュールと、
前記対象領域画像に対してディテール強化処理を行ってディテール強化画像を生成するディテール強化モジュールと、
前記ノイズリダクション画像を前記ディテール強化画像と融合させて出力画像を得る融合モジュールと、を備える。
【0018】
第3方面では、本開示の実施例は、画像収集装置、メモリ、およびプロセッサを備える電子機器を提供する。
前記画像収集装置は、画像データを収集するために用いられ、
前記メモリには、プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムが格納されており、前記コンピュータプログラムが、前記プロセッサによって実行される時に第1方面のいずれか一つの方法に記載のステップを実現する。
【0019】
第4方面では、本開示の実施例は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にはコンピュータプログラムが格納されており、前記コンピュータプログラムが、プロセッサによって実行される時に第1方面のいずれか一つの方法に記載のステップを実現する。
【0020】
本開示の実施例によれば、以下の有益な効果を奏する。
【0021】
本開示の実施例によって提供される画像処理方法、装置、及び電子機器は、処理待ち画像に対してノイズリダクション処理を行ってノイズリダクション画像を得た後、ノイズリダクション画像から抽出した対象領域画像に対してディテール強化処理を行ってディテール強化画像を得る。そして、ノイズリダクション画像をディテール強化画像と融合させて出力画像を得る。対象領域画像に対してディテール強化処理を行うため、既存のノイズリダクション方法に起因する画像歪みの問題が改善され、得られる出力画像がより鮮鋭になり、表示効果が向上される。
【0022】
本開示の他の特徴および利点は、以下の説明に記載される。あるいは、いくつかの特徴および利点は、明細書から推論または疑義なく確定できる、または本明細書に記載される技術の実施によって得られる。
【0023】
本開示の上記の目的、特徴および利点は、添付の特許請求の範囲の記載からより明らかになるであろう。