【解決手段】情報端末装置101において、印刷用データ連結部213及び連結印刷用データ符号化部214とからなる符号化画像生成部は、複数の印刷用データを、それらを印刷媒体に印刷したときに生じる余白が少なくなるように符号化して符号化画像を生成する。印刷媒体に印刷された上記符号化画像は、複合機で読み取られて複数の印刷用データの夫々が復号され、夫々印刷される。
複数の印刷用データに対して、前記複数の印刷用データの符号化画像を印刷媒体に印刷したときに生じる余白が少なくなるように、前記複数の前記印刷用データの符号化前又は符号化後の各データを連結し、前記連結したデータから前記符号化画像を生成する符号化画像生成部を、備えることを特徴とする情報処理装置。
前記符号化画像生成部は、前記複数の印刷用データの符号化画像を前記印刷媒体に印刷したときに生じる余白が最も少なくなるように、前記複数の印刷用データの出力順を変更して選択し、前記選択した複数の印刷用データの符号化前又は符号化後の各データを連結し、前記連結したデータから前記符号化画像を生成する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
前記符号化画像生成部は、前記符号化画像を前記印刷媒体に印刷したときに生じる余白が少なくなるように、複数の前記印刷用データを連結して得られる連結印刷用データを符号化することにより前記符号化画像を生成し、
前記符号化画像は、前記符号化画像の領域を示す画像を含んでいる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
前記符号化画像生成部は、前記符号化画像を前記印刷媒体に印刷したときに生じる余白が少なくなるように、複数の前記印刷用データをそれぞれ符号化して得られる複数の個別符号化画像を連結することにより前記符号化画像を生成し、
前記個別符号化画像は、前記個別符号化画像の領域を示す画像を含んでいる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
前記符号化画像生成部は、前記複数の印刷用データの夫々を示す情報を、前記各印刷用データに対応する前記印刷媒体に印刷する前記各符号化画像の近傍位置に生成する、ことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、画像形成システムの実施形態のシステム構成例を示す図である。
【0010】
図1に示されるように、画像形成システム100は、情報処理装置である情報端末装置101と、情報端末装置101からはオフラインになる画像形成装置である複合機102と、ローカルエリアネットワーク等のネットワーク104を介して情報端末装置101にオンラインで接続される印刷装置103とを含む。
【0011】
本実施形態では、情報端末装置101において、複数の印刷用データに対して、その複数の印刷用データの符号化画像を印刷媒体に印刷したときに生じる余白が少なくなるように、複数の印刷用データの符号化前又は符号化後の各データを連結し、その連結したデータから符号化画像を生成する符号化画像生成処理が実行される。その後に、情報端末装置101では、符号化画像生成処理により生成された符号化画像の、印刷媒体への印刷が指示される。また、複合機102において、印刷媒体に印刷された符号化画像を読み取る読取り処理と、読取り処理で読み取られた符号化画像から、複数の印刷用データの夫々を復号する復号処理と、復号処理で復号された各印刷用データの印刷を実行する印刷実行処理とが実行される。以上の情報端末装置101、印刷装置103、及び複合機102の連携処理により、二次元コード等の符号化画像を印刷媒体に印刷したときに生じる余白が少なくなるように、複数の印刷用データから符号化画像が生成されるため、印刷媒体で生じ得る余白を無駄にせず、印刷ページ数を削減することが可能となる。
【0012】
図2は、情報処理装置である
図1の情報端末装置101の第1の実施形態の構成例を示すブロック図である。情報端末装置101は、制御部201と、外部記憶装置202と、入力部203と、表示部204と、通信インタフェース205と、可搬記録媒体インタフェース206が、バス207によって相互に接続された構成を有する。制御部201は更に、原稿データ生成部210と、第1プリンタドライバ部211と、符号化画像生成部として動作するジョブデータ圧縮部212、印刷用データ連結部213、連結印刷用データ符号化部214、及び第2プリンタドライバ部215とを有する。
【0013】
図2の情報端末装置101の第1の実施形態の構成において、制御部201は、210から215の各部の機能を実現する専用のハードウェア装置、又は特には図示しないメモリに記憶された制御プログラムを実行するプロセッサである。
【0014】
制御部201で実行される原稿データ生成部210は、印刷対象となる原稿データを作成するための、ワードプロセッサや表計算ソフトをはじめとする各種アプリケーション実行部である。
【0015】
制御部201で実行される第1プリンタドライバ部211は、ユーザが原稿データ生成部210で印刷命令を発行した場合に、原稿データ生成部210で作成された原稿データから、
図1の複合機102が印刷処理を実行するためのPDL(Printer Description Language:ページ記述言語)で表現されたジョブデータを生成し、出力する。
【0016】
制御部201で実行されるジョブデータ圧縮部212は、第1プリンタドライバ部211が出力するジョブデータを例えばzip圧縮方式により圧縮し、バイナリデータである圧縮された印刷用データを出力する。なお、ジョブデータ圧縮部212が省略され、第1プリンタドライバ部211が出力するジョブデータがそのまま印刷用データとして出力されてもよい。
【0017】
制御部201で実行される印刷用データ連結部213は、例えば二次元コードである符号化画像が
図1の印刷装置103により紙媒体に印刷されるときに生じ得る余白が少なくなるように、ジョブデータ圧縮部212が出力する複数の印刷用データを連結し、その結果得られる連結印刷用データを出力する。
【0018】
制御部201で実行される連結印刷用データ符号化部214は、印刷用データ連結部213が出力する連結印刷用データを例えば二次元コードに符号化することにより符号化画像を生成する。
【0019】
制御部201で実行される第2プリンタドライバ部215は、
図1のネットワーク104を介して情報端末装置101に接続される印刷装置103に対して、連結印刷用データ符号化部214が生成した符号化画像を印刷装置103にセットされている印刷媒体の各ページへ印刷することを指示する。
【0020】
外部記憶装置202は、例えばハードディスク記憶装置又は半導体ディスク装置であり、制御部201で実行される各種制御プログラムや、原稿データ、印刷用データ、連結印刷用データ、符号化画像のデータ等を記憶する。
【0021】
入力部203は、ユーザが原稿データの作成や第1プリンタドライバ部に対する印刷指示を入力するための、例えばキーボードやポインティングデバイスである。表示部204は、原稿データや各種データを表示するための、例えば液晶ディスプレイである。
【0022】
通信インタフェース205は、制御部201と
図1のネットワーク104との間のデータの送受信を中継する。
【0023】
可搬記録媒体インタフェース206は、USBメモリ、SDカードメモリ、コンパクトフラッシュ(登録商標)メモリや、CD−ROM、DVD、光ディスク等の可搬記録媒体208を収容するもので、外部記憶装置202の補助の役割を有する。
【0024】
本実施形態による情報端末装置101は、制御部201の各種機能を実現する制御プログラムをプロセッサが実行することで実現されてよく、それらの制御プログラムは、例えば外部記憶装置202や可搬記録媒体208に記録して配布してもよく、或いは通信インタフェース205によりネットワーク104(
図1)から取得できるようにしてもよい。
【0025】
図3は、
図1の画像形成装置である複合機102の実施形態の構成例を示すブロック図である。複合機102は、制御部301と、プリンタエンジン302と、外部記憶装置303と、画像読取りユニットを含む原稿台304と、操作パネル305と、可搬記録媒体インタフェース306と、通信インタフェース307とが、バス308によって相互に接続された構成を有する。制御部301は更に、読取り部310、復号部311、ジョブデータ解凍部312、印刷ジョブ選択部313、及び印刷実行部314を有する。
【0026】
図3の複合機102の構成において、制御部301は、310から314の各部の機能を実現する専用のハードウェア装置、又は特には図示しないメモリに記憶された制御プログラムを実行するプロセッサである。
【0027】
制御部301で実行される読取り部310は、原稿台304の下部に配置される特には図示しない画像読取りユニットを制御することにより、原稿台304上に置かれた印刷媒体に印刷された符号化画像をスキャンして読み取る。
【0028】
制御部301で実行される復号部311は、読取り部310で読み取られた符号化画像から復号データ(圧縮された印刷データ)を復号する。
【0029】
制御部201で実行されるジョブデータ解凍部312は、復号部311から出力される圧縮された印刷用データに対して解凍処理を実行することにより、各ジョブデータを復元する。
【0030】
印刷ジョブ選択部313は、操作パネル305に表示を行うことにより、ジョブデータ解凍部312で解凍された各ジョブデータのうち、ユーザが所望するジョブデータを選択させ印刷指示させる。
【0031】
印刷実行部314及び印刷実行部314によって制御されるプリンタエンジン302は、印刷ジョブ選択部313でユーザが選択したジョブデータに基づいて符号化画像に対応する原稿データの印刷を実行する。具体的には、印刷実行部314は、ユーザが選択したジョブデータに基づいて印刷用の画像データを生成し、プリンタエンジン302に出力する。プリンタエンジン302は、用紙の給紙、搬送、排紙を制御して、印刷実行部314から入力した印刷用の画像データの印刷を実行する。
【0032】
外部記憶装置303は、例えばハードディスク記憶装置又は半導体ディスク装置であり、制御部301で実行される各種印刷制御プログラムや、符号化画像のデータや、復号された圧縮印刷用データや、印刷用の画像データ等を記憶する。
【0033】
操作パネル305は、ユーザが各種印刷指示を行ったり、印刷状況の表示等を行ったり、印刷すべきジョブを選択したりするための、例えばタッチパネル及び液晶表示装置である。また、操作パネル305の液晶表示装置には、印刷を選択指示させるためのジョブデータに関する情報(印刷ファイル名等)が表示され、ユーザに報知される。
【0034】
通信インタフェース307は、複合機102が特には図示しないローカルエリアネットワーク等に接続される場合に、そのネットワークと制御部301との間のデータの送受信を中継する。この通信インタフェース307はオプションでよく、本実施形態では特には使用されず、複合機102は例えば
図1のネットワーク104に対してオフラインで使用される。
【0035】
可搬記録媒体インタフェース306は、USBメモリ、SDカードメモリ、コンパクトフラッシュ(登録商標)メモリや、CD−ROM、DVD、光ディスク等の可搬記録媒体309を収容するもので、外部記憶装置303の補助の役割を有する。
【0036】
本実施形態による複合機102は、制御部301の各種機能を実現する印刷制御プログラムをプロセッサが実行することで実現されてよく、それらの制御プログラムは、例えば外部記憶装置303や可搬記録媒体309に記録して配布してもよく、或いは通信インタフェース307によりネットワークから取得できるようにしてもよい。
【0037】
図4は、
図2の情報端末装置101の第1の実施形態の説明図である。
図2のジョブデータ圧縮部212から例えばジョブA、ジョブBなどとして出力される例えばzip圧縮された印刷用データには、圧縮前の段階で、各ジョブデータの先頭には特定のバイナリデータ列である先頭デリミタ、例えば「1E 52 1E 26 36 34 26 65」が付加されている。また、各ジョブデータの末には特定のバイナリデータ列である末尾デリミタ、例えば「0C 1E 52」が付加されている。上記先頭デリミタと末尾デリミタの間には、各ジョブデータに対応するバイナリデータ列が挿入されている。なお、
図4では圧縮後のデータに上記各デリミタが付加されているように表記されているが、これらは説明のためであり、実際には圧縮前のデータに上記各デリミタが付加されている。
【0038】
図2の情報端末装置101の第1の実施形態では、制御部201で実行される印刷用データ連結部213が、ジョブデータ圧縮部212が出力する例えば
図4(a)と(b)の2つの圧縮された印刷用データを連結し、その結果、
図4(c)に例示されるような連結印刷用データを出力する。
【0039】
更に、
図2の情報端末装置101の第1の実施形態では、制御部201で実行される連結印刷用データ符号化部214は、印刷用データ連結部213が出力する例えば
図4(c)に例示される連結印刷用データを、例えば二次元コードに符号化することにより、例えば
図4(d)に例示されるA4用紙1又は複数枚の印刷媒体に印刷されるべき符号化画像のデータを生成する。
【0040】
図4(d)に例示される符号化画像において、401の部分は、例えば
図4(a)のジョブAのデータを圧縮して生成された印刷用データ(
図4(c)の1組目の先頭デリミタと末尾デリミタで挟まれた部分)を例えば二次元コード化したものである。また、
図4(d)の402の部分は、例えば
図4(b)のジョブBのデータを圧縮して生成された印刷用データ(
図4(c)の2組目の先頭デリミタと末尾デリミタで挟まれた部分)を例えば二次元コード化したものである。また、1枚の印刷媒体の四隅には、#0から#3の4個のマーカ画像403が印刷される。その他、符号化画像のデータと共に、例えば印刷媒体の左側部分に誤り訂正用の符号データが格納されてもよい。符号化画像の具体的な生成方式としては、例えば「特開2015−011573号公報」に開示された技術を採用することができる。
【0041】
ここで、従来ならば、ジョブAとジョブBから二次元コードの符号化画像が生成される場合、それぞれ別々に印刷媒体に印刷されていた。このため、例えばジョブAに対応する
図4(d)の401の二次元コード部分が印刷媒体に印刷された後は、例えばA4用紙の印刷媒体において、
図4(d)の402の部分が余白として生じてしまい、その部分が無駄になっていた。これに対して、情報端末装置101の第1の実施形態では、従来余白に相当していた
図4(d)の402の部分に、ジョブBの印刷用データに対応する例えば二次元コードの符号化画像を挿入することができ、印刷用紙の無駄をなくすことが可能となる。
【0042】
図4(d)に例示される符号化画像は、
図2の第2プリンタドライバ部215を介して、
図1の印刷装置103によって、例えばA4の1乃至複数ページの印刷媒体に印刷される。
【0043】
この印刷媒体は、
図1の複合機102で読み込まれる。まず、
図3の複合機102において、制御部301が実行する読取り部310が、原稿台304に置かれた
図4(d)に例示される例えば二次元コードの符号化画像を、原稿台304の下部に設置されている特には図示しない画像読取りユニットにより読み取る。読取り部310は、読み取る範囲を、
図4(d)に例示される印刷媒体の四隅に印刷されている#0から#3の4個のマーカ画像403を画像認識することにより決定する。次に、
図3の制御部301が実行する復号部311は、
図4(d)に例示される符号化画像から、
図4(c)に例示される圧縮された印刷用データを復号する。更に、
図3の制御部301が実行するジョブデータ解凍部312が、
図4(c)に例示される結合されたデータ単位に、例えばzip解凍処理を実行することにより、
図2の情報端末装置101の第1の実施形態の第1プリンタドライバ部211が出力したジョブAのデータとジョブBのデータを復元し、例えば
図3の外部記憶装置303に記憶させる。
【0044】
その後、制御部301は、操作パネル305を介して、上述の復元したジョブA、ジョブBなどのうちどれを印刷するかをユーザに選択させ、ユーザが選択したジョブの印刷処理を実行する。
【0045】
以上のようにして、
図2に示される情報端末装置101の第1の実施形態によれば、従来であれば各ジョブに対応する例えば二次元コードの符号化画像を生成したときに生じる余白を、他のジョブに対応する二次元コードの符号化画像のために使用することが可能となり、余白の無駄をなくして複合機102にセットする符号化画像が印刷された印刷媒体の枚数を削減することが可能となる。この場合に、情報端末装置101の第1の実施形態では特に、1枚のA4ページに印刷すべきマーカ画像は、
図4(d)の#0から#3のマーカ画像403として例示されるように1組だけで済むため、例えば
図4(d)の401及び402として挿入できる符号化画像のサイズを大きく取ることができ、余白の利用率を高めることが可能となる。
【0046】
なお、
図2の情報端末装置101の第1の実施形態において、制御部201が実行する連結印刷用データ符号化部214は、
図4(d)の404又は405として例示されるように、印刷媒体の符号化画像の近傍に(例えば上下左右の余白位置)に、その符号化画像がどのジョブの原稿に対応するかを示す情報を表示してよい。これにより、ユーザは、複合機102で印刷するときに、どの印刷媒体を読み取らせるかを容易に確認することが可能となる。
【0047】
図5は、
図2に示される情報端末装置101の第1の実施形態において、連結印刷用データ符号化部214が生成する符号化画像における符号化方式の説明図である。入力する連結印刷用データのビットごとに、5×5画素の画像領域が割り当てられ、ビット値が1であれば、
図5(a)に示されるように、5×5画素の画像領域の例えば左上2×2=4画素の値が2値画像値の「1」にセットされ、他の画素値は2値画像値の「0」にセットされる。また、ビット値が0であれば、
図5(a)に示されるように、5×5画素の画像領域の全ての画素値が、2値画像値の「0」にセットされる。この処理が繰り返されることにより、
図4(d)に例示される例えばA4用紙1乃至複数枚分の符号化画像が生成される。
【0048】
図6は、
図2の情報端末装置の第1の実施形態の制御部201が実行する制御処理の例を示すフローチャートである。この制御処理は、制御部201内の210から215の各部の機能を実現する専用のハードウェア装置の協働動作として実現されてもよく、又は制御部201のプロセッサが特には図示しないメモリに記憶された制御プログラムを実行する動作として実現されてもよい。以下の
図6のフローチャートの説明において随時、
図2の各部を参照するものとする。
【0049】
情報端末装置101のユーザは、原稿データ生成部210で実行されているアプリケーションから、第1プリンタドライバ部に対応するプリンタドライバを指定して、印刷指示を行う。
【0050】
印刷が実行されると、
図6のフローチャートで例示される処理が起動され、まず、制御部201が実行する第1プリンタドライバ部211が、原稿データ生成部210で生成された原稿データから印刷画像である例えばPDLにより記述されたジョブデータを生成する(ステップS601)。
【0051】
次に、制御部201が実行するジョブデータ圧縮部212が、第1プリンタドライバ部211から出力された各ジョブデータに対して例えばzip圧縮処理を実行し、圧縮された印刷用データを出力する(ステップS602)。
【0052】
次に、制御部201は、表示部204に、ジョブ連結するかをユーザに問い合わせるメッセージを表示する(ステップS603)。
【0053】
次に、制御部201は、ユーザが入力部203からジョブの連結を指示したか否かを判定する(ステップS604)。
【0054】
ステップS604の判定がYESならば、制御部201が実行する印刷用データ連結部213が、次のジョブに対応する圧縮された印刷用データをジョブデータ圧縮部212から受け取るまで待機し、受け取ったらそのジョブの印刷用データを
図4で説明したようにして連結する(ステップS605)。
【0055】
次に、制御部201は、出力すべきジョブが終了するまで、ステップS605の連結処理を繰り返す(ステップS606の判定がNO→S605の繰返し)。
【0056】
制御部201は、出力すべきジョブが終了すると(ステップS606の判定がYES)、ステップS607の処理に進む。
【0057】
制御部201は、ユーザが入力部203からジョブの連結を指示しなかったとき(ステップS604の判定がNOのとき)には、ステップS605とS606の処理はスキップして、ステップS607の処理に進む。
【0058】
ステップS607で、制御部201が実行する連結印刷用データ符号化部214は、入力した印刷用データに対して、二次元コードの符号化画像を生成する処理を実行する。
【0059】
最後に、制御部201が実行する第2プリンタドライバ部215は、連結印刷用データ符号化部214が生成した二次元コードの符号化画像を、
図1の印刷装置103へ送信し印刷を実行させる(ステップS608)。その後、制御部201は、
図6のフローチャートで例示される制御処理を終了する。
【0060】
図7は、
図3の構成例を有する複合機102の制御部301が実行する制御処理の例を示すフローチャートである。この制御処理は、制御部301内の310から314の各部の機能を実現する専用のハードウェア装置の協働動作として実現されてもよく、又は制御部301のプロセッサが特には図示しないメモリに記憶された制御プログラムを実行する動作として実現されてもよい。以下の
図7のフローチャートの説明において随時、
図3の各部を参照するものとする。
【0061】
まず、複合機102のユーザが、
図1の情報端末装置101からの指示により印刷装置103で印刷した
図4に例示される1枚以上の印刷媒体を順次原稿台304にセットする。そして、複合機102のユーザが、操作パネル305で読取りボタンを押す。この結果、制御部301は、
図7のフローチャートで示される制御処理を起動する。そしてまず、制御部301内の読取り部310が、原稿台304の下部に配置される特には図示しない画像読取りユニットを制御することにより、原稿台304上にセットされた印刷媒体に印刷された符号化画像をスキャンして読み込む(以上、ステップS701)。
【0062】
ステップS702での読込み動作が終了すると、制御部301が実行する復号部311が、二次元コード復号処理を実行することにより、読取り部310で読み取られた符号化画像から、復号データ(圧縮された印刷データ)を復号する(ステップS702)。
【0063】
次に、制御部301が実行するジョブデータ解凍部312が、復号部311から出力される圧縮された印刷用データに対して解凍処理を実行することにより、各ジョブデータを復元する(ステップS703)。なお、復号部311から出力された印刷用データが圧縮されていない場合には、この解凍処理は省略される。
【0064】
そして、制御部301は、画像データ印刷処理を実行する(ステップS704)。ステップS704において、まず制御部301が実行する印刷ジョブ選択部313は、操作パネル305に表示を行うことにより、ジョブデータ解凍部312で解凍された各ジョブデータのうち、ユーザが所望するジョブデータを選択させ印刷指示させる。そして、制御部301が実行する印刷実行部314及び印刷実行部314によって制御されるプリンタエンジン302は、印刷ジョブ選択部313でユーザが選択したジョブデータに基づいて符号化画像に対応する原稿データの印刷を実行する。具体的には、印刷実行部314は、ユーザが選択したジョブデータに基づいて印刷用の画像データを生成し、プリンタエンジン302に出力する。プリンタエンジン302は、用紙の給紙、搬送、排紙を制御して、印刷実行部314から入力した印刷用の画像データの印刷を実行する。その後、制御部301は、
図7のフローチャートで示される制御処理を終了する。
【0065】
図8は、情報処理装置である
図1の情報端末装置101の第2の実施形態の構成例を示すブロック図である。
図8において、
図2の第1の実施形態の構成と同じ部分には、
図2の場合と同じ参照番号を付してある。
図8の構成が
図2の構成と異なる部分は、印刷用データ連結部213と連結印刷用データ符号化部214が、印刷用データ符号化部801と個別符号化画像連結部802に置き換えられている点である。
【0066】
制御部201で実行される印刷用データ符号化部801は、ジョブデータ圧縮部212が出力する複数の印刷用データのそれぞれを、例えば二次元コードに符号化することにより、それぞれの印刷用データに対応する例えば二次元コードの個別符号化画像を生成する。
【0067】
制御部201で実行される個別符号化画像連結部802は、例えば二次元コードである符号化画像が
図1の印刷装置103により紙媒体に印刷されるときに生じ得る余白が少なくなるように、印刷用データ符号化部801が出力する複数の個別符号化画像を連結することにより、符号化画像を生成する。
【0068】
制御部201で実行される第2プリンタドライバ部215は、
図1のネットワーク104を介して情報端末装置101に接続される印刷装置103に対して、個別符号化画像連結部802が生成した符号化画像を印刷装置103にセットされている印刷媒体の各ページへ印刷することを指示する。
【0069】
図9は、
図8の情報端末装置101の第2の実施形態の説明図である。
図9(a)及び(b)は、第1の実施形態にかかる
図4(a)及び(b)と同じであり、例えばジョブA及びジョブBを圧縮した後の各印刷用データのデータフォーマットを示している。
図8の情報端末装置101の第2の実施形態では、制御部201が実行する印刷用データ符号化部801が、
図9(a)又は(b)のように生成された圧縮された印刷用データを個別に、
図9(c)に示される各符号化画像901及び902を生成する。そして、制御部201が実行する個別符号化画像連結部802が、上述の各符号化画像901及び902を連結することにより、
図9(c)に示される、例えばA4用紙1又は複数枚の印刷媒体に印刷されるべき符号化画像のデータを生成する。
【0070】
図9(c)に例示される符号化画像において、各ジョブに対応する符号化画像部分901及び902の各四隅にはそれぞれ、#0から#3の4個のマーカ画像903及び#0から#3の4個のマーカ画像904が印刷される。各ジョブの各四隅にマーカが印刷されるため、印刷されたページをみると4個以上マーカが存在していることが確認でき、そのページでジョブが連結されているのかどうかを確認できる。
【0071】
上述したように、
図8の情報端末装置101の第2の実施形態では、
図2の情報端末装置101の第1の実施形態の場合と同様に、従来余白に相当していた
図9(c)の902の部分に、ジョブBの印刷用データに対応する例えば二次元コードの符号化画像を挿入することができ、印刷用紙の無駄をなくすことが可能となる。この場合、情報端末装置101の第2の実施形態では特に、
図9(c)の901及び902に例示されるように、圧縮された各印刷用データからそれぞれ生成された符号化画像のサイズを判定して全体的に余白が少なくなるように連結すればよいため、
図8の個別符号化画像連結部802の処理負荷が小さくて済むという効果がある。さらに、各ジョブに対してマーカ画像903及び904が印刷されるから、印刷されたページをみるだけで、そのページがジョブの連結部を含んでいるのかどうかを確認できるという効果がある。
【0072】
上述の
図8の情報端末装置101の第2の実施形態で印刷媒体に印刷された符号化画像を復号する複合機102の構成は、前述した
図3の構成と同じである。この場合、
図3の読取り部310は、原稿台304に置かれた
図9(c)に例示される例えば二次元コードの符号化画像を読み取るときに、その読み取る範囲を、
図9(c)に例示される印刷媒体の四隅に印刷されている各マーカ画像903(#0から#3)及び904(#0から#3)をそれぞれ画像認識することにより決定する。
【0073】
図10は、
図8の情報端末装置の第2の実施形態の制御部201が実行する制御処理の例を示すフローチャートである。この制御処理は、
図8の制御部201内の210から212、801、802、及び215の各部の機能を実現する専用のハードウェア装置の協働動作として実現されてもよく、又は制御部201のプロセッサが特には図示しないメモリに記憶された制御プログラムを実行する動作として実現されてもよい。以下の
図10のフローチャートの説明において随時、
図8の各部を参照するものとする。また、
図10のフローチャートにおいて、第1の実施形態にかかる
図6のフローチャートの場合と同じ処理を実行するステップには、
図6の場合と同じ参照番号を付してある。
図10の処理が
図6の処理と異なる部分は、
図6のステップS605とS607の処理がそれぞれ、
図10のステップS1001とS1002に置き換えられている点である。
図10のステップS601からS604までの処理は、
図6のステップS601からS604までの処理と同じである。
【0074】
図10において、ステップS604の判定がYESならば、制御部201が実行する印刷用データ符号化部801が、次のジョブに対応する圧縮された印刷用データをジョブデータ圧縮部212から受け取るまで待機し、受け取ったらそのジョブの印刷用データを、例えば二次元コードに符号化することにより、それぞれの印刷用データに対応する例えば二次元コードの個別符号化画像(
図9(c)の901又は902を参照)を生成する(ステップS1001)。
【0075】
次に、
図8の制御部201は、出力すべきジョブが終了するまで、ステップS1001の二次元符号化処理を繰り返す(ステップS606の判定がNO→S1001の繰返し)。
【0076】
図8の制御部201は、出力すべきジョブが終了すると(ステップS606の判定がYES)、ステップS1002の処理に進む。
【0077】
図8の制御部201は、ユーザが入力部203からジョブの連結を指示しなかったとき(ステップS604の判定がNOのとき)には、ステップS1001とS606の処理はスキップして、ステップS1002の処理に進む。
【0078】
ステップS1002で、
図8の制御部201が実行する個別符号化画像連結部802は、例えば二次元コードである符号化画像が
図1の印刷装置103により紙媒体に印刷されるときに生じ得る余白が少なくなるように、ステップS1001で印刷用データ符号化部801が出力する複数の個別符号化画像を連結することにより、符号化画像を生成する。
【0079】
最後に、
図8の制御部201が実行する第2プリンタドライバ部215は、個別符号化画像連結部802が生成した二次元コードの符号化画像を、
図1の印刷装置103へ送信し印刷を実行させる(ステップS608)。その後、制御部201は、
図10のフローチャートで例示される制御処理を終了する。
【0080】
図11は、情報処理装置である
図1の情報端末装置101の第3の実施形態の構成例を示すブロック図である。
図11において、
図8の第2の実施形態の構成と同じ部分には、
図8の場合と同じ参照番号を付してある。
図11の構成が
図8の構成と異なる部分は、印刷用データ符号化部801と個別符号化画像連結部802の間に、個別符号化画像選択部1101が挿入されている点である。
【0081】
個別符号化画像選択部1101は、符号化画像を紙媒体に印刷したときに生じる余白が最も少なくなるように、印刷用データ符号化部801から出力される複数の印刷用データの出力順を変更して選択する。そして、個別符号化画像連結部802は、個別符号化画像選択部1101で選択された印刷用データを連結して符号化画像を生成する。なお、個別符号化画像選択部1101で1つのみの印刷用データが選択された場合には、個別符号化画像連結部802は、その選択された印刷用データのみから符号化画像を生成してよい。
【0082】
図12は、
図11の情報端末装置101の第3の実施形態の説明図である。いま、
図11の印刷用データ符号化部801が、ジョブA、B、Cの順番で圧縮された印刷用データを生成し、例えば
図11の外部記憶装置202に保存したとする。ここで、例えばA4サイズの印刷媒体には、7ブロック分の符号化画像が出力可能であるとする。更に、ジョブA、B、Cの各符号化画像はそれぞれ、例えば
図12(a)の濃い色で示されるデータ量を有しているとする。
図12(a)では、ジョブAは例えば5ブロック分、ジョブBは例えば3ブロック分、ジョブCは例えば2ブロック分の符号化画像のデータ量である。
【0083】
図12(a)の例で、ジョブAは、5ブロック分の符号化画像となり、余白が2ブロックできる。ジョブBは、3ブロック分の符号化画像となるため、
図12(b)に示されるように、ジョブが外部記憶装置202に保存された順に、ジョブBの符号化画像をジョブAの符号化画像の後ろに連結すると、ジョブBの途中でページをまたがる。一方、ジョブCは、2ブロック分の符号化画像であるため、
図12(c)に示されるように、ジョブCの符号化画像をジョブAの符号化画像の後ろに連結すると、ジョブCの途中でページをまたがることがない。
【0084】
このように、ジョブ保存順に符号化画像を出力した場合、ジョブBを再出力したい場合、1ページ目と2ページ目の2枚の印刷媒体を使用する必要があるが、
図11の情報端末装置101の第3の実施形態において、個別符号化画像選択部1101が、ジョブの余白を有効利用するようにジョブの出力順を入れ替えた場合には、ジョブBを再出力したい場合等のように、少ないページ数(
図12(c)の例では1ページのみ)で、印刷を行うことが可能となる。
【0085】
図13は、
図11の情報端末装置の第3の実施形態の制御部201が実行する制御処理の例を示すフローチャートである。この制御処理は、
図11の制御部201内の210から212、801、1101、802、及び215の各部の機能を実現する専用のハードウェア装置の協働動作として実現されてもよく、又は制御部201のプロセッサが特には図示しないメモリに記憶された制御プログラムを実行する動作として実現されてもよい。以下の
図13のフローチャートの説明において随時、
図11の各部を参照するものとする。また、
図13のフローチャートにおいて、第2の実施形態にかかる
図10のフローチャートの場合と同じ処理を実行するステップには、
図10の場合と同じ参照番号を付してある。
図13の処理が
図10の処理と異なる部分は、
図10のステップS606とS1002の処理がそれぞれ、
図13のステップS1301とS1302に置き換えられている点である。
図13のステップS601からS604までの処理は、
図10のステップS601からS604までの処理と同じである。
【0086】
図13において、ステップS604の判定がYESならば、
図10の第2の実施形態の場合と同様に、制御部201が実行する印刷用データ符号化部801が、次のジョブに対応する圧縮された印刷用データをジョブデータ圧縮部212から受け取るまで待機し、受け取ったらそのジョブの印刷用データを、例えば二次元コードに符号化することにより、それぞれの印刷用データに対応する例えば二次元コードの個別符号化画像を生成する(ステップS1001)。生成された個別符号化画像は、例えば
図11の外部記憶装置202に保存される。
【0087】
次に、
図11の制御部201は、出力すべきジョブが終了するまで、ステップS1001の二次元符号化処理を繰り返す(ステップS1301の判定がNO→S1001の繰返し)。
【0088】
図11の制御部201は、出力すべきジョブが終了すると(ステップS1301の判定がYES)、ステップS1302の処理に進む。
【0089】
図11の制御部201は、ユーザが入力部203からジョブの連結を指示しなかったとき(ステップS604の判定がNOのとき)には、ステップS1001とS1301の処理はスキップして、ステップS1302の処理に進む。
【0090】
ステップS1302において、
図11の制御部201が実行する個別符号化画像選択部1101は、符号化画像を紙媒体に印刷したときに生じる余白が最も少なくなるように、ステップS1001で印刷用データ符号化部801が生成して例えば外部記憶装置202に保存した複数の印刷用データの出力順を
図12で説明したように変更して選択する。そして、
図11の制御部が実行する個別符号化画像連結部802は、個別符号化画像選択部1101で選択された印刷用データを連結して符号化画像を生成する。なお、個別符号化画像選択部1101で1つのみの印刷用データが選択された場合には、個別符号化画像連結部802は、その選択された印刷用データのみから符号化画像を生成してよい。
【0091】
最後に、
図11の制御部201が実行する第2プリンタドライバ部215は、個別符号化画像連結部802が生成した二次元コードの符号化画像を、
図1の印刷装置103へ送信し印刷を実行させる(ステップS608)。その後、制御部201は、
図13のフローチャートで例示される制御処理を終了する。
【0092】
以上説明した実施形態では、
図2の情報端末装置101の制御部201内の印刷データ生成部211が生成する印刷データは、原稿データに対するPDLで記述されたジョブデータであるが、この印刷データは例えばイメージ画像データであってもよい。
【0093】
以上の実施形態に関して、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
複数の印刷用データに対して、前記複数の印刷用データの符号化画像を印刷媒体に印刷したときに生じる余白が少なくなるように、前記複数の前記印刷用データの符号化前又は符号化後の各データを連結し、前記連結したデータから前記符号化画像を生成する符号化画像生成部を、備えることを特徴とする情報処理装置。
(付記2)
前記符号化画像生成部は、前記複数の符号化画像の符号化画像を前記印刷媒体に印刷したときに生じる余白が最も少なくなるように、前記複数の印刷用データの出力順を変更して選択し、前記選択した複数の印刷用データの符号化前又は符号化後の各データを連結し、前記連結したデータから前記符号化画像を生成する、ことを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
前記符号化画像生成部は、前記符号化画像を前記印刷媒体に印刷したときに生じる余白が少なくなるように、複数の前記印刷用データを連結して得られる連結印刷用データを符号化することにより前記符号化画像を生成し、
前記符号化画像は、前記符号化画像の領域を示す画像を含んでいる、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の情報処理装置。
(付記4)
前記符号化画像生成部は、前記符号化画像を前記印刷媒体に印刷したときに生じる余白が少なくなるように、複数の前記印刷用データをそれぞれ符号化して得られる複数の個別符号化画像を連結することにより前記符号化画像を生成し、
前記個別符号化画像は、前記個別符号化画像の領域を示す画像を含んでいる、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の情報処理装置。
(付記5)
前記符号化画像生成部は、前記複数の印刷用データの夫々を示す情報を、前記各印刷用データに対応する前記印刷媒体に印刷する前記各符号化画像の近傍位置に生成する、ことを特徴とする付記1乃至4の何れかに記載の情報処理装置。
(付記6)
付記1乃至5の何れかに記載の情報処理装置により生成された印刷媒体に印刷された符号化画像を読み取る読取り部と、
前記読取り部が読み取った前記符号化画像から、前記複数の印刷用データの夫々を復号する復号部と、
前記復号部が復号した前記各印刷用データの印刷を実行する印刷実行部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。