特開2019-213468(P2019-213468A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 冨谷 康史の特許一覧

<>
  • 特開2019213468-フックカバー取外し装置 図000003
  • 特開2019213468-フックカバー取外し装置 図000004
  • 特開2019213468-フックカバー取外し装置 図000005
  • 特開2019213468-フックカバー取外し装置 図000006
  • 特開2019213468-フックカバー取外し装置 図000007
  • 特開2019213468-フックカバー取外し装置 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-213468(P2019-213468A)
(43)【公開日】2019年12月19日
(54)【発明の名称】フックカバー取外し装置
(51)【国際特許分類】
   A01K 97/00 20060101AFI20191122BHJP
【FI】
   A01K97/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2018-111292(P2018-111292)
(22)【出願日】2018年6月11日
(71)【出願人】
【識別番号】718003577
【氏名又は名称】冨谷 康史
(72)【発明者】
【氏名】冨谷 康史
【テーマコード(参考)】
2B109
【Fターム(参考)】
2B109FA10
(57)【要約】
【課題】
ルアーフィッシングという分野において、複数のルアーを大きさの限られた収納ボックスに詰め込み持ち歩くことが常である。この時にどうしても防げないのがルアー同士のフックの絡みであり、その絡みを最小限に防ぐのがフックカバーの役割。しかしこのフックカバーも脱着の際には片手でのルアーの保持と、もう片手でのフックカバーを指先で摘まんで外すという行為から必ず両手を使用していた。その時の釣り竿は脇に挟んだり、地面や壁に立てかけたりと、非常に不安定な状態であり、釣り竿の破損等のトラブルの原因
にもなり得た。
【解決手段】
従来のフックカバーとは別にレール部を設けることにより、そのレール部を手で保持することなく、身の回り、任意の場所に固定することにより片手はフリーにでき、よって、釣り竿は手で安全に保持した状態でのフックカバーの脱着が可能となる。
【選択図】 図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
疑似餌に1乃至複数の針を装着し、フックカバーを付したルアー装置において、フックカバーの下端部に突起部と平面部を形成するとともに、このフックカバーに設けた平面部を箱型取外し装置の溝内に挿入可能としたことを特徴とするフックカバー取外し装置。
【請求項2】
溝を有する箱型フックカバー取外し装置の底面をフィッシンググローブ等に固定できるようにしたことを特徴とする請求項1記載のフックカバー取外し装置。
【請求項3】
箱型フックカバー取外し装置の箱内にはフックカバーの移動により撓む板バネを配置したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のフックカバー取外し装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルアーフィッシングにて主に使用するトリプルフック(三本針)のフックカバーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的にルアーフィッシングで用いられているルアーには独特のトリプルフック(三本針) が装着されていて、収納ボックスに複数個のルアーを入れているため、トリプルフック同士が絡み合いルアー交換の際にスムーズな交換作業を妨げることとなる。これを防止する目的から既存のフックカバー実開昭60−68982号公報のように120度の角度で放射状3方向に設けたトリプルフックを覆う形の袋状になった樹脂製カバーがトリプルフック部分をカバーするもの、また、カバー単独で使用する実開昭60−68982号公報に対し、これに連結棒を通したことで取外しの際の効率アップと安全性を高めた特開平9−294509号公報のようなもの、その他、特開平9−131152号公報のように針先だけをカバーするものなどがみられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭60−68982号公報
【特許文献2】特開平9−294509号公報
【特許文献3】特開平9−131152号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ルアーフィッシングという分野において、複数個のルアーを限られた大きさの収納ボックスに詰め込み持ち歩くことが常である。この時、ルアー特有の針先が3つに分かれた特有のトリプルフック(三本針)が1個のルアー本体に対して1〜3箇所程度セットしてあり、それらが収納ボックス内で複数個のルアーと絡み合うことで、ルアー交換の際に使用したいルアーをスピーディーに取り出すことが出来ない現象が起こる。
【0005】
この時の非常にストレスの溜まり、時には針先で指先等を傷つけてしまう危険性さえ伴う。このような深刻なトラブルを防ぐために発明されたのが既存のフックカバー特許文献実開昭60−68982号公報である。
【0006】
しかしながら、既存のフックカバーではルアー交換の際に、片手でルアーを保持し、もう片手でフックカバーを指先でつかみカバーをトリプルフックから抜き取り外すという作業に両手での着脱が強いられ、その時の脱着に必要とする指先の力は大きく、時としてフックの鋭利な針先による重篤な怪我も懸念される。
【0007】
また、その際には釣り竿は脇に挟んで保持するか、地面に立て置く事が必要となり、いずれにしても釣り竿にとっては不安定な状態になり、最悪の場合釣り竿の破損を招く恐れさえあり得る。
【0008】
そのように実際のフィールドで釣りをしながら両手をルアー交換の為にのみ使用することは危険以外に無駄な手間であり、それらを極力なくし、ルアーの交換作業を片手で安全かつ迅速に行なうために発明したものが当発明、フックカバー取外し装置である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
既存のフックカバー実開昭60−68982号公報に対して、既存フックカバーの下端部に突起部を設けこれを図2発明フックカバーとする。
【0010】
これに対応するパーツとして本発明の図3箱型取外し装置を新たなパーツとして設け、図2発明フックカバーと図3箱型取外し装置はセットで使用することで片手での図2発明フックカバー脱着が可能となる。
【0011】
図2発明フックカバーをこれまでと同様に3トリプルフックに装着し、箱型取外し装置はルアー収納ボックス等に固定、または図6のようにフィッシンググローブの甲のあたりに装着等して使用。
【0012】
ルアー交換の為に図2発明フックカバーを取り外す場合、図3箱型取外し装置の10溝部分に4発明フックカバーの7突起部を10溝部分に沿うようにはめ込み引っ掛けて、片手で保持したルアー本体を箱型取外し装置から離れる方向に引っ張れば直接4発明フックカバーを指先で摘まむことなく片手で安全にフックカバーの取り外しができる。
【発明の効果】
【0013】
ルアーフィッシングに欠かせないルアー交換という工程、これまでは釣り竿を脇に挟むなどして両手を使用してしか行えなかったことを、当発明フックカバーを使用することにより片手で素早く安全に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】従来のカバー本体を2ルアーにセットした時の装着図である。
図2】発明フックカバー図である。
図3】発明箱型取外し装置である。
図4】発明フックカバーを発明箱型取外し装置のレール部に挿入した時の装着図である。
図5】発明フックカバー本体をルアーにセットし、発明箱型取外し装置レール部に挿入した時の断面図である。
図6】発明フックカバー装着と発明箱型取外し装置の使用例…発明フックカバーの特徴を生かすため発明レール部をフィッシンググローブ甲部等に固定した時の使用例図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下図面(図1図6)に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0016】
既存のトリプルフックカバー1場合、ルアー本体2セットされたトリプルフックを覆っているトリプルフックカバー1を取り外すには、片手でルアー本体2掴み、もう片手でルアー本体2セットされているトリプルフック3、トリプルフックカバー1越しに掴む、または、実開昭60−68982号公報第1図6示す指掛け部を掴み力を込めて引き抜く必要があった。
【0017】
この場合、実開昭60−68982号第1図6指掛け部はトリプルフックフック3中心軸より偏差して設けてあるため、引き抜く際にその力がカバーを引き抜く方向ではなく、1図5口部を広げる方向に作用して力のロスとなり、より大きな力が必要となる。
【0018】
当発明では既存のトリプルフックカバー1に対し、図2の4明フックカバーの5下端部中心より6心軸部を伸ばし、その先端に7起部と8面部を設け、それを図3の9型取外し装置に設けた10レール溝部に挿入した後に4発明フックカバーと9箱型取外し装置を逆方向、つまり引き離す向きに引っ張ることにより力のロスなく確実簡単に4発明フックカバーの脱着が可能となる。
【0019】
この時、9発明箱型取外し装置に設けた10レール溝部の溝幅に対して、4発明フックカバーの5下端部中心より伸びた6中心軸部は溝幅より細く、容易に10レール溝部に挿入でき、かつ、8平面部と9箱型取外し装置の11内面は程よく接触しつつ10レール溝部の溝幅より幅広な7突起部が引っかかりとなって4発明フックカバーは9発明箱型取外し装置に設けられた10レール溝部を溝の範囲内で抜け落ちることなく可動できる。
【0020】
図5の様に2ルアーにセットされた3トリプルフックに4発明フックカバーを装着して、9箱型取外し装置の10レール溝部に4発明フックカバーの6中心軸を沿うように、図5の様に挿入する。
【0021】
図5の9箱型取外し装置の断面図に記した12板バネは特性として穏やかな撓みを持ち、図に示す9箱型取外し装置の13挿入口側から14取外し口側に向けて傾斜させて取付けてある。
【0022】
9箱型取外し装置の13挿入口側から挿入された4発明フックカバーは7突起部が12板バネに当たるが、少しの力を込めて装着方向に押込むことで12板バネの適度な撓みの効果で12板バネを押し下げて9箱型取外し装置の中心部、2つの12板バネの間に可動範囲を制限され収まることとなる。
【0023】
無負荷の状態では9箱型取外し装置に挿入された4発明フックカバーは7突起部が12板バネに引っかかるために9箱型取外し装置の10レール溝部から脱落することはない。
【0024】
この、4発明フックカバーが9箱型取外し装置の内側に設けられた2つの12バネの間に収まっている状態が、4発明フックカバーから2ルアーを取り外せる状態である。
【0025】
ルアー交換を実施する際には、9箱型取外し装置の10レール溝部に挿入されて保持されている4発明フックカバーに2ルアーの3トリプルフックをはめ込み針先を安全に保護した状態から、2ルアーを9箱型取外し装置の12取り出し口側にスライドさせる。
【0026】
2ルアーを12取り出し口方向にスライドさせることにより、2ルアーに装着した4発明フックカバーの7突起部が、9箱型取外し装置内部の12板バネに干渉し撓ませることにより、2ルアーを安全に9箱型取外し装置より外すことが出来る。
【0027】
当発明の図2発明フックカバーと図3箱型取外し装置のは各々を組み合わせての使用が重要で、実際の使用にあたっては、図6の様に15フィッシンググローブ甲部分、またはルアー収納ケース、釣り竿のグリップ部分等に縫付け、接着、またはマジックテープ(登録商標)等により身の回りに図3箱型取外し装置を固定することにより図2発明フックカバーの片手での脱着が可能となる。
【0028】
実際に様々な自然環境下でのフィールドで釣りをしながら両手をルアー交換の為にのみ使用することは非常に無駄な手間であり、時として危険を伴うものである。
【0029】
その観点から、片手で釣り竿を安全に保持しつつ、もう片手でルアー本体を掴み、フックカバーを少ない力で確実に脱着できる当発明のメリットは大きい。
【0030】
当発明では図4のように、図2フックカバー部と図3新規レール部の組み合わせで使用することとなるが、単に図2図3に挿入するだけでは実際の使用に際し、10レール溝内での移動に制限がなく、溝からフックカバーが外れて脱落してしまう。それを防ぐために下記の実施例を設ける。
【0031】
板バネ式フックカバー脱落防止装置
図3レール内に12のような形で緩やかな撓みを持つ板バネを設けることにより図2フックカバーの7突起部が12板バネに引っかかる事により方向と移動範囲の制限を与えられ、同時に脱着時の方向が指定されることとなる。
【0032】
そのため、一旦、図2フックカバーを10レール溝部に装着してしまえば図2フックカバーの7突起部が板バネに引っかかる抵抗で意図的に力を込めてフックカバーを移動させない限り、図2フックカバーが不意に10レール溝部から脱落することを防ぐこととなる。
【符号の説明】
【0033】
1 既存フックカバー
2 ルアー
3 トリプルフック
4 発明フックカバー
5 フックカバー下端部
6 中心軸部
7 突起部
8 平面部
9 箱型取外し装置
10 レール溝部
11 箱型取外し装置内面
12 板バネ
13 挿入口
14 取外し口
15 フィッシンググローブ
16 釣り竿
図1
図2
図3
図4
図5
図6