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特開2019-213477アメリカンドッグ、アメリカンドッグの製造方法及びアメリカンドッグ用ミックス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-213477(P2019-213477A)
(43)【公開日】2019年12月19日
(54)【発明の名称】アメリカンドッグ、アメリカンドッグの製造方法及びアメリカンドッグ用ミックス
(51)【国際特許分類】
   A21D 13/40 20170101AFI20191122BHJP
【FI】
   A21D13/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】27
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-112129(P2018-112129)
(22)【出願日】2018年6月12日
(71)【出願人】
【識別番号】518208808
【氏名又は名称】株式会社JOYフード
(74)【代理人】
【識別番号】100169133
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 直樹
(72)【発明者】
【氏名】朴 怜杢
【テーマコード(参考)】
4B032
【Fターム(参考)】
4B032DB25
4B032DE06
4B032DG08
4B032DG20
4B032DK18
4B032DK29
4B032DK30
4B032DK33
4B032DK35
4B032DK40
4B032DK46
4B032DP47
4B032DP80
(57)【要約】      (修正有)
【課題】食感、食味及び外観において楽しく美味しいアメリカンドッグの提供。
【解決手段】油で揚げる工程前にアメリカンドッグの外面に予め炒ったパン粉がまぶし付けられており、予め炒ったパン粉によりカリカリした食感が付与されたアメリカンドッグ。予め炒ったパン粉は、1.0mmより粒度の大きいものだけを用いることが好ましく、1.7mmより粒度の大きいものだけを用いることがより好ましい。又、別の態様として、油で揚げる工程前にアメリカンドッグの外面に予め茹でた根菜の角切りがまぶし付けられており、根菜の角切りにより通常と異なる食感を付与されたアメリカンドッグとすることができる。更に、串に刺して用いる中央部の食材1をチーズとすることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アメリカンドッグ(ソーセージ等の食材を串に刺し衣を付けて油で揚げた食品、コーンドッグとも呼ばれるが、わが国では一般にアメリカンドッグと呼ばれるものであり、本稿では以下アメリカンドッグと記載する)であって、
油で揚げる工程前にアメリカンドッグの外面に予め炒ったパン粉がまぶし付けられており、
該予め炒ったパン粉によりカリカリした食感を付与したことを特徴とする、
アメリカンドッグ。
【請求項2】
該予め炒ったパン粉は、
JIS規格16メッシュの篩により予め選別された残り、即ち概ね1.0mmより粒度の大きいものだけを用いたことを特徴とする、
請求項1記載のアメリカンドッグ。
【請求項3】
該予め炒ったパン粉は、
JIS規格10メッシュの篩により予め選別された残り、即ちJ概ね1.7mmより粒度の大きいものだけを用いたことを特徴とする、
請求項2記載のアメリカンドッグ。
【請求項4】
アメリカンドッグであって、
油で揚げる工程前にアメリカンドッグの外面に予め茹でた根菜の角切りがまぶし付けられており、
該根菜の角切りにより通常と異なる食感を付与したことを特徴とする、
アメリカンドッグ。
【請求項5】
該根菜は、
ジャガイモを用いたことを特徴とする、
請求項4記載のアメリカンドッグ。
【請求項6】
該根菜の角切りは、
概ね5mm角より大きいものを用いたことを特徴とする、
請求項5記載のアメリカンドッグ。
【請求項7】
アメリカンドッグであって、
串に刺して用いる中央部の食材が、
チーズであることを特徴とする、
請求項1乃至6の何れか一に記載のアメリカンドッグ。
【請求項8】
該アメリカンドッグに用いられるチーズは、
モッツアレラ又はチェダー、或いはそのブレンドによるチーズであることを特徴とする、
請求項7記載のアメリカンドッグ。
【請求項9】
アメリカンドッグであって、
衣には穀物の粉を水で溶いたものを用い、
該穀物粉は米粉を含むことを特徴とする、
請求項1乃至8の何れか一に記載のアメリカンドッグ。
【請求項10】
アメリカンドッグの衣に用いる穀物粉において、
該穀物粉は米粉を25%以上含むことを特徴とする、
請求項9記載のアメリカンドッグ。
【請求項11】
アメリカンドッグの衣に用いる穀物粉において、
該穀物粉は米粉を50%以上含むことを特徴とする、
請求項10記載のアメリカンドッグ。
【請求項12】
アメリカンドッグであって、
衣をつけて揚げた後に、表面にココナッツパウダー、きな粉或いはそれらの混合粉を振りかけて提供することを特徴とする、
請求項1乃至11の何れか一に記載のアメリカンドッグ。
【請求項13】
アメリカンドッグの製造方法であって、
串、串に刺して用いる中央部の食材、穀物粉と水を含む衣、予め炒ったパン粉及び揚げ油を用意する工程と、
串に刺して用いる中央部の食材を串に刺す工程と、
この周りに衣をつける工程と、
該衣の外面に予め炒ったパン粉をまぶしつける工程と、
全体を油で揚げる工程と、を経て製造したことを特徴とする、
アメリカンドッグの製造方法。
【請求項14】
該予め炒ったパン粉は、
JIS規格16メッシュの篩により予め選別された残り、即ち概ね1.0mmより粒度の大きいものだけを用いたことを特徴とする、
請求項13記載のアメリカンドッグの製造方法。
【請求項15】
該予め炒ったパン粉は、
JIS規格10メッシュの篩により予め選別された残り、即ちJ概ね1.7mmより粒度の大きいものだけを用いたことを特徴とする、
請求項14記載のアメリカンドッグの製造方法。
【請求項16】
アメリカンドッグの製造方法であって、
予め炒ったパン粉に代わって予め茹でた根菜の角切りを用いたことを特徴とする、
請求項13記載のアメリカンドッグの製造方法。
【請求項17】
該根菜は、
ジャガイモを用いたことを特徴とする、
請求項16記載のアメリカンドッグの製造方法。
【請求項18】
該根菜の角切りは、
概ね5mm角より大きいものを用いたことを特徴とする、
請求項17記載のアメリカンドッグの製造方法。
【請求項19】
アメリカンドッグの製造方法であって、
串に刺して用いる中央部の食材が、
チーズであることを特徴とする、
請求項13乃至18の何れか一に記載のアメリカンドッグの製造方法。
【請求項20】
該アメリカンドッグに用いられるチーズは、
モッツアレラ又はチェダー、或いはそのブレンドによるチーズであることを特徴とする、
請求項19記載のアメリカンドッグの製造方法。
【請求項21】
アメリカンドッグの製造方法であって、
衣には穀物の粉を水で溶いたものを用い、
該穀物粉は米粉を含むことを特徴とする、
請求項13乃至20の何れか一に記載のアメリカンドッグの製造方法。
【請求項22】
アメリカンドッグの衣に用いる穀物粉において、
該穀物粉は米粉を25%以上含むことを特徴とする、
請求項21記載のアメリカンドッグ。
【請求項23】
アメリカンドッグの衣に用いる穀物粉において、
該穀物粉は米粉を50%以上含むことを特徴とする、
請求項22記載のアメリカンドッグの製造方法。
【請求項24】
アメリカンドッグの製造方法であって、
衣をつけて揚げた後に、表面にココナッツパウダー、きな粉或いはそれらの混合粉を振りかけて提供することを特徴とする、
請求項13乃至23の何れか一に記載のアメリカンドッグの製造方法。
【請求項25】
アメリカンドッグの衣に用いるアメリカンドッグ用ミックスであって、
衣には穀物の粉を水で溶いたものを用い、
該穀物粉は米粉を含むことを特徴とする、
アメリカンドッグ用ミックス。
【請求項26】
アメリカンドッグの衣に用いる穀物粉において、
該穀物粉は米粉を25%以上含むことを特徴とする、
請求項25記載のアメリカンドッグ用ミックス。
【請求項27】
アメリカンドッグの衣に用いる穀物粉において、
該穀物粉は米粉を50%以上含むことを特徴とする、
請求項26記載のアメリカンドッグ用ミックス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アメリカンドッグ(ソーセージ等の食材を串に刺し衣を付けて油で揚げた食品、コーンドッグとも呼ばれるが、わが国では一般にアメリカンドッグと呼ばれるものであり、本稿では以下アメリカンドッグと記載する)に関し、アメリカンドッグ、アメリカンドッグの製造方法及びアメリカンドッグ用ミックスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
アメリカンドッグは、我が国においても一般的な食材となっており、特に串に刺してあるという形状から食べ歩きなどに好適なものとなっている。
【0003】
しかし、アメリカンドッグは画一的な製法と食味、さらには外観のものとなっており、特に消費者にアピールする点は少なかった。
【0004】
筆者は、かかる点に鑑み、食感、食味及び外観において楽しく美味しいアメリカンドッグを開発し、食べ歩き等において好適な食品としてそのマーケット拡大に資するため開発を行い、本発明を完成した。
【0005】
なお、従来のアメリカンドッグに関連する検討は専ら衣の組成等の改良に向けられており、本体部分の、食感、食味及び外観に関する検討はほとんど行われていない。唯一、特許文献2に於いてアメリカンドッグ用バッターミックスに油ちょうパン粉を含有させることが開示されているが、これは電子レンジ調理用アメリカンドッグに関するものであり、且つ、バッターミックスに添加するものであり、本件発明との差異は明らかである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2012ー214771号公報
【特許文献2】特開平07ー134768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、食感、食味及び外観において楽しく美味しいアメリカンドッグを開発し、食べ歩き等において好適な食品としてそのマーケット拡大に資することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、アメリカンドッグであって、油で揚げる工程前にアメリカンドッグの外面に予め炒ったパン粉がまぶし付けられており、該予め炒ったパン粉によりカリカリした食感を付与したことを特徴とする、アメリカンドッグである。
【0009】
また本発明は、該予め炒ったパン粉がJIS規格16メッシュの篩により予め選別された残り、即ち概ね1.0mmより粒度の大きいものだけを用いたことを特徴とする。さらに本発明は、該予め炒ったパン粉がJIS規格10メッシュの篩により予め選別された残り、即ちJ概ね1.7mmより粒度の大きいものだけを用いたことを特徴とする。
【0010】
また本発明は、アメリカンドッグであって、油で揚げる工程前にアメリカンドッグの外面に予め茹でた根菜の角切りがまぶし付けられており、該根菜の角切りにより通常と異なる食感を付与したことを特徴とする、アメリカンドッグである。また本発明は、該根菜としてジャガイモを用いたことを特徴とし、さらに本発明は、該根菜の角切りに概ね5mm角より大きいものを用いたことを特徴とする。
【0011】
また本発明は、アメリカンドッグであって、串に刺して用いる中央部の食材が、チーズであることを特徴とし、さらに本発明は、該アメリカンドッグに用いられるチーズがモッツアレラ又はチェダー、或いはそのブレンドによるチーズであることを特徴とする。
【0012】
また本発明は、アメリカンドッグであって、衣には穀物の粉を水で溶いたものを用い、該穀物粉は米粉を含むことを特徴とする。また本発明は、該穀物粉が米粉を25%以上含むことを特徴とし、さらに本発明は、該穀物粉が米粉を50%以上含むことを特徴とする。
【0013】
また本発明は、アメリカンドッグであって、衣をつけて揚げた後に、表面にココナッツパウダー、きな粉或いはそれらの混合粉を振りかけて提供することを特徴とする。
【0014】
また本発明は、アメリカンドッグの製造方法であって、串、串に刺して用いる中央部の食材、穀物粉と水を含む衣、予め炒ったパン粉及び揚げ油を用意する工程と、串に刺して用いる中央部の食材を串に刺す工程と、この周りに衣をつける工程と、該衣の外面に予め炒ったパン粉をまぶしつける工程と、全体を油で揚げる工程と、を経て製造したことを特徴とする、アメリカンドッグの製造方法である。
【0015】
また本発明は、該予め炒ったパン粉がJIS規格16メッシュの篩により予め選別された残り、即ち概ね1.0mmより粒度の大きいものだけを用いたことを特徴とする。さらに本発明は、該予め炒ったパン粉がJIS規格10メッシュの篩により予め選別された残り、即ちJ概ね1.7mmより粒度の大きいものだけを用いたことを特徴とする。
【0016】
また本発明は、アメリカンドッグの製造方法であって、油で揚げる工程前にアメリカンドッグの外面に予め茹でた根菜の角切りがまぶし付けられており、該根菜の角切りにより通常と異なる食感を付与したことを特徴とする、アメリカンドッグの製造方法である。また本発明は、該根菜としてジャガイモを用いたことを特徴とし、さらに本発明は、該根菜の角切りに概ね5mm角より大きいものを用いたことを特徴とする。
【0017】
また本発明は、アメリカンドッグの製造方法であって、串に刺して用いる中央部の食材が、チーズであることを特徴とし、さらに本発明は、該アメリカンドッグに用いられるチーズがモッツアレラ又はチェダー、或いはそのブレンドによるチーズであることを特徴とする。
【0018】
また本発明は、アメリカンドッグの製造方法であって、衣には穀物の粉を水で溶いたものを用い、該穀物粉は米粉を含むことを特徴とする。また本発明は、該穀物粉が米粉を25%以上含むことを特徴とし、さらに本発明は、該穀物粉が米粉を50%以上含むことを特徴とする。
【0019】
また本発明は、アメリカンドッグの製造方法であって、衣をつけて揚げた後に、表面にココナッツパウダー、きな粉或いはそれらの混合粉を振りかけて提供することを特徴とする。
【0020】
また本発明は、アメリカンドッグの衣に用いるアメリカンドッグ用ミックスであって、衣には穀物の粉を水で溶いたものを用い、該穀物粉は米粉を含むことを特徴とする、アメリカンドッグ用ミックスである。
【0021】
また本発明は、アメリカンドッグの衣に用いるアメリカンドッグ用ミックスであって、衣には穀物の粉を水で溶いたものを用い、該穀物粉は米粉を含むことを特徴とする。また本発明は、該穀物粉が米粉を25%以上含むことを特徴とし、さらに本発明は、該穀物粉が米粉を50%以上含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明の方法により、油で揚げる工程前にアメリカンドッグの外面に予め炒ったパン粉をまぶし付けることによってはカリカリした食感を、衣に米粉を含む穀物の粉を水で溶いたものを用いることによってはモチモチした衣の食感を、アメリカンドッグの外面に予め茹でた根菜の角切りをまぶし付けることや衣をつけて揚げた後に、表面にココナッツパウダー、きな粉或いはそれらの混合粉を振りかけて提供することによっては外観の変化と食味の向上を、さらに串に刺して用いる中央部の食材として一般的なソーセージに代えてチーズを用いることによっては食味の変化だけでなくチーズの伸びによる外観の面白さも得られた。
【0023】
本発明の方法により、食感、食味及び外観において楽しく美味しいアメリカンドッグを開発し、食べ歩き等において好適な食品としてそのマーケット拡大に資することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、本発明の構成を説明するための概念図である。
図2図2は、本発明の実施の一例を説明するための図面代用写真である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明は、アメリカンドッグであって、油で揚げる工程前にアメリカンドッグの外面に予め炒ったパン粉がまぶし付けられており、該予め炒ったパン粉によりカリカリした食感を付与したことを特徴とする、アメリカンドッグである。
【0026】
また本発明は、該予め炒ったパン粉がJIS規格16メッシュの篩により予め選別された残り、即ち概ね1.0mmより粒度の大きいものだけを用いたことを特徴とする。さらに本発明は、該予め炒ったパン粉がJIS規格10メッシュの篩により予め選別された残り、即ちJ概ね1.7mmより粒度の大きいものだけを用いたことを特徴とする。これにより、必要十分なカリカリ感が得られる。
【0027】
また本発明は、アメリカンドッグであって、油で揚げる工程前にアメリカンドッグの外面に予め茹でた根菜の角切りがまぶし付けられており、該根菜の角切りにより通常と異なる食感を付与したことを特徴とする、アメリカンドッグである。また本発明は、該根菜としてジャガイモを用いたことを特徴とし、さらに本発明は、該根菜の角切りに概ね5mm角より大きいものを用いたことを特徴とする。これにより、外観の変化と食味の向上を得ることができる。
【0028】
また本発明は、アメリカンドッグであって、串に刺して用いる中央部の食材が、チーズであることを特徴とし、さらに本発明は、該アメリカンドッグに用いられるチーズがモッツアレラ又はチェダー、或いはそのブレンドによるチーズであることを特徴とする。これにより、食味の変化だけでなくチーズの伸びによる外観の面白さも得ることができる。
【0029】
また本発明は、アメリカンドッグであって、衣には穀物の粉を水で溶いたものを用い、該穀物粉は米粉を含むことを特徴とする。また本発明は、該穀物粉が米粉を25%以上含むことを特徴とし、さらに本発明は、該穀物粉が米粉を50%以上含むことを特徴とする。これにより、モチモチした衣の食感を得ることができる。
【0030】
また本発明は、アメリカンドッグであって、衣をつけて揚げた後に、表面にココナッツパウダー、きな粉或いはそれらの混合粉を振りかけて提供することを特徴とする。これにより、外観の変化と食味の向上を得ることができる。
【0031】
また本発明は、アメリカンドッグの製造方法であって、串、串に刺して用いる中央部の食材、穀物粉と水を含む衣、予め炒ったパン粉及び揚げ油を用意する工程と、串に刺して用いる中央部の食材を串に刺す工程と、この周りに衣をつける工程と、該衣の外面に予め炒ったパン粉をまぶしつける工程と、全体を油で揚げる工程と、を経て製造したことを特徴とする、アメリカンドッグの製造方法である。
【0032】
また本発明は、該予め炒ったパン粉がJIS規格16メッシュの篩により予め選別された残り、即ち概ね1.0mmより粒度の大きいものだけを用いたことを特徴とする。さらに本発明は、該予め炒ったパン粉がJIS規格10メッシュの篩により予め選別された残り、即ちJ概ね1.7mmより粒度の大きいものだけを用いたことを特徴とする。これにより、必要十分なカリカリ感が得られる。
【0033】
また本発明は、アメリカンドッグの製造方法であって、油で揚げる工程前にアメリカンドッグの外面に予め茹でた根菜の角切りがまぶし付けられており、該根菜の角切りにより通常と異なる食感を付与したことを特徴とする、アメリカンドッグの製造方法である。また本発明は、該根菜としてジャガイモを用いたことを特徴とし、さらに本発明は、該根菜の角切りに概ね5mm角より大きいものを用いたことを特徴とする。これにより、外観の変化と食味の向上を得ることができる。
【0034】
また本発明は、アメリカンドッグの製造方法であって、串に刺して用いる中央部の食材が、チーズであることを特徴とし、さらに本発明は、該アメリカンドッグに用いられるチーズがモッツアレラ又はチェダー、或いはそのブレンドによるチーズであることを特徴とする。これにより、食味の変化だけでなくチーズの伸びによる外観の面白さも得ることができる。
【0035】
また本発明は、アメリカンドッグの製造方法であって、衣には穀物の粉を水で溶いたものを用い、該穀物粉は米粉を含むことを特徴とする。また本発明は、該穀物粉が米粉を25%以上含むことを特徴とし、さらに本発明は、該穀物粉が米粉を50%以上含むことを特徴とする。これにより、モチモチした衣の食感を得ることができる。
【0036】
また本発明は、アメリカンドッグの製造方法であって、衣をつけて揚げた後に、表面にココナッツパウダー、きな粉或いはそれらの混合粉を振りかけて提供することを特徴とする。これにより、外観の変化と食味の向上を得ることができる。
【0037】
また本発明は、アメリカンドッグの衣に用いるアメリカンドッグ用ミックスであって、衣には穀物の粉を水で溶いたものを用い、該穀物粉は米粉を含むことを特徴とする、アメリカンドッグ用ミックスである。これにより、モチモチした衣の食感を得ることができるアメリカンドッグの衣に用いるアメリカンドッグ用ミックスが提供される。
【0038】
また本発明は、アメリカンドッグの衣に用いるアメリカンドッグ用ミックスであって、衣には穀物の粉を水で溶いたものを用い、該穀物粉は米粉を含むことを特徴とする。また本発明は、該穀物粉が米粉を25%以上含むことを特徴とし、さらに本発明は、該穀物粉が米粉を50%以上含むことを特徴とする。
【実施例1】
【0039】
図1は、本発明の構成を説明するための概念図である。本実施例に於いては、アメリカンドッグの衣に用いるアメリカンドッグ用ミックスとして穀物粉中に60%の米粉を含むものを用いた。
【0040】
串に刺して用いる中央部の食材としては、通常のソーセージに代えてモッツアレラチーズを用いた。これを串に刺し、前記の米粉を含む衣をつけ、さらに衣の表面に予め炒ったパン粉をまぶしつけた。図2は、本発明の実施の一例を説明するための図面代用写真である。このように表面を加工することにより、揚げた後にカリカリした食感を付与することができた。
【0041】
ここで、本実施例に於いては予め炒ったパン粉がJIS規格10メッシュの篩により予め選別された残り、即ちJ概ね1.7mmより粒度の大きいものだけを用いた。これにより、カリ感が強調されたアメリカンドッグが得られた。ここで、衣は米粉の効果によりモチモチしており、表面のカリカリ感との対照により面白い食感が得られる。
【0042】
また、串に刺して用いる中央部の食材としてモッツアレラチーズを用いたことにより、食味の変化だけでなくチーズの伸びによる外観の面白さも得られた。
【0043】
本実施例に於いては、さらに揚げたアメリカンドッグの表面にココナッツパウダーを振りかけて提供した。これにより、さらに食味の変化を得ることができた。
【実施例2】
【0044】
他の実施例として、油で揚げる工程前にアメリカンドッグの外面に予め茹でた根菜の角切りがまぶし付けた形態として、ジャガイモの概ね5mm角より大きいものを用いてアメリカンドッグを製造した。これにより、外観の変化と食味の向上を得ることができた。
【0045】
なお、本発明は実施例の条件に限定されるものではなく、例えばチーズとしてはモッツアレラ又はチェダー、或いはそのブレンドによるチーズも好適に用いられ、衣をつけて揚げた後に、表面にココナッツパウダー、きな粉或いはそれらの混合粉を振りかけて提供することも有効であった。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明の方法により、油で揚げる工程前にアメリカンドッグの外面に予め炒ったパン粉をまぶし付けることによってはカリカリした食感を、衣に米粉を含む穀物の粉を水で溶いたものを用いることによってはモチモチした衣の食感を、アメリカンドッグの外面に予め茹でた根菜の角切りをまぶし付けることや衣をつけて揚げた後に、表面にココナッツパウダー、きな粉或いはそれらの混合粉を振りかけて提供することによっては外観の変化と食味の向上を、さらに串に刺して用いる中央部の食材として一般的なソーセージに代えてチーズを用いることによっては食味の変化だけでなくチーズの伸びによる外観の面白さも得られた。
【0047】
本発明の方法により、食感、食味及び外観において楽しく美味しいアメリカンドッグを実現し、食べ歩き等において好適な食品としてそのマーケット拡大に資し、もって産業上の利用可能性は大であるといえる。
【符号の説明】
【0048】
1 中央部の食材
2 衣
3 表面の食材
図1
図2