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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-213557(P2019-213557A)
(43)【公開日】2019年12月19日
(54)【発明の名称】作業経路生成システム
(51)【国際特許分類】
   A01B 69/00 20060101AFI20191122BHJP
【FI】
   A01B69/00 303F
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2019-166150(P2019-166150)
(22)【出願日】2019年9月12日
(62)【分割の表示】特願2016-11094(P2016-11094)の分割
【原出願日】2016年1月22日
(71)【出願人】
【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118784
【弁理士】
【氏名又は名称】桂川 直己
(72)【発明者】
【氏名】平松 敏史
【テーマコード(参考)】
2B043
【Fターム(参考)】
2B043AA04
2B043AB15
2B043BA09
2B043BB01
2B043BB03
2B043EA06
2B043EB05
2B043EB15
2B043EB29
2B043EC12
2B043EC17
2B043EC18
2B043EC19
2B043ED02
2B043ED12
(57)【要約】
【課題】オペレータの実際の運転に基づいて自律走行をより柔軟に行うことができる農業用作業車両が用いる作業経路生成システムを提供する。
【解決手段】作業経路生成システムは、教師データ記憶部82と制御部4とを備える。教師データ記憶部82は、トラクタ1の直進走行によって所定の作業が実行される作業領域と、旋回を許容する枕地領域と、を含む矩形でない変形圃場の外形情報を含む圃場情報と、圃場の一部の領域においてトラクタ1がオペレータにより手動で走行される第1作業経路に関する情報である第1作業経路情報と、を記憶する。制御部4は、圃場情報と第1作業経路情報とに基づいて、上記一部の領域を除いた残りの領域に対する自律走行可能な第2作業経路を生成する。第2作業経路は、複数の直進経路を含む。制御部は、枕地領域の幅が一定となるように、第2作業経路の直進経路の長さを調整する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業車両の直進走行によって所定の作業が実行される作業領域と前記作業車両の旋回を許容する枕地領域とを含む矩形でない変形圃場の外形情報を含む圃場情報と、前記圃場の一部の領域において前記作業車両がオペレータにより手動で走行される第1作業経路に関する情報である第1作業経路情報と、を記憶可能な記憶部と、
前記圃場情報と、前記第1作業経路情報と、に基づいて前記圃場における前記一部の領域を除いた残りの領域に対する自律走行可能な第2作業経路を生成可能な制御部と、
を備え、
前記第2作業経路は、複数の直進経路を含み、
前記制御部は、前記枕地領域の幅が一定となるように、前記第2作業経路の直進経路の長さを調整可能であることを特徴とする作業経路生成システム。
【請求項2】
請求項1に記載の作業経路生成システムであって、
前記第1作業経路は、直進経路を含み、
前記第1作業経路と前記第2作業経路の前記直進経路の長さは、前記圃場の形状に応じてそれぞれ異なる場合があることを特徴とする作業経路生成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として、自律走行可能に構成された農業用作業車両が用いる作業経路生成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、衛星測位システムを利用して自律走行可能な農業用作業車両が知られている。特許文献1は、この種の作業車両を開示する。この特許文献1の作業車両は、オペレータの操作により車体が圃場端に到達する度に認識領域地点として認識させ、当該認識領域地点を直線で結んだ多角形内が認識領域に設定され、当該認識領域の設定後にあっては、初回に圃場をオペレータの操作で走行させるときの耕耘経路を、モニタに表示させ、オペレータが適正と判断したときには、設定された圃場領域及び生成経路を記憶し、不適正と判断したときには修正を加え、前記認識した認識領域内を自律走行する自律走行手段を設け、そして2回目以降の耕耘作業時にあっては、前記生成経路に沿った自律走行を行う構成となっている。特許文献1は、この構成により、1工程のみ人為による運転を行い、以降同一運転条件を維持させた良好な作業を行うことができるとする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4801252号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の構成では、いったん手動で運転した圃場に対しては2回目以降の自律走行が可能であるが、作業内容等の状況に応じて自律走行を柔軟に行うことができなかった。
【0005】
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、オペレータの実際の運転に基づいて自律走行をより柔軟に行うことができる農業用作業車両が用いる作業経路生成システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
【0007】
本発明の観点によれば、以下の構成の作業経路生成システムが提供される。即ち、この作業経路生成システムは、記憶部と、制御部と、を備える。前記記憶部は、圃場情報と、第1作業経路情報と、を記憶可能である。前記圃場情報は、作業車両の直進走行によって所定の作業が実行される作業領域と前記作業車両の旋回を許容する枕地領域を含む矩形でない変形圃場の外形情報を含む。前記第1作業経路情報は、前記圃場の一部の領域において前記作業車両がオペレータにより手動で走行される第1作業経路に関する情報である。前記制御部は、前記圃場情報と、前記第1作業経路情報と、に基づいて前記圃場における前記一部の領域を除いた残りの領域に対する自律走行可能な第2作業経路を生成可能である。前記第2作業経路は、複数の直進経路を含む。前記制御部は、前記枕地領域の幅が一定となるように、前記第2作業経路の直進経路の長さを調整可能である。
【0008】
これにより、圃場の一部分だけを学習して圃場の全体に適用することが可能になるので、有人走行を行ってトラクタに学習させるのに必要な時間及び工数を低減することができるとともに、作業車両が旋回するための旋回領域の幅を一定に保つことが可能となる。
【0009】
前記の作業経路生成システムにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記第1作業経路は、直進経路を含む。前記第1作業経路と前記第2作業経路の前記直進経路の長さは、前記圃場の形状に応じてそれぞれ異なる場合がある。
【0010】
これにより、オペレータが実際に行った運転に基づいて、圃場の形状に応じた第2作業経路を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係るロボットトラクタの全体的な構成を示す側面図。
図2】ロボットトラクタの平面図。
図3】ロボットトラクタの制御系の主要な構成を示すブロック図。
図4】作業機を作業位置に下降させた様子を示す図。
図5】動作予測モデルの学習のために与えられる教師データを示す概念図。
図6】遠隔操作装置を示した図。
図7】無人のロボットトラクタに有人のロボットトラクタが伴走する様子を示した側面図。
図8】手動運転モードのロボットトラクタがオペレータの操作によって圃場を走行する様子を示した平面図。
図9図8における手動運転モードでの学習結果に基づいて、自動運転モードのロボットトラクタが無人で走行しつつ作業を行う様子を示した平面図。
図10】手動運転モードのロボットトラクタが圃場の一部分についてオペレータの操作を学習する様子を示した平面図。
図11図10における手動運転モードでの学習結果に基づいて、自動運転モードのロボットトラクタが圃場の残りの領域を無人で走行しつつ作業を行う様子を示した平面図。
図12】複数のロボットトラクタ同士で学習に関するデータを送受信する例を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るロボットトラクタ1の全体的な構成を示す側面図である。図2は、ロボットトラクタ1の平面図である。図3は、ロボットトラクタ1の制御系の主要な構成を示すブロック図である。
【0013】
初めに、本発明に係る農業用作業車両の実施の一形態であるロボットトラクタ(以下、単に「トラクタ」と称する場合がある。)1について説明する。図1及び図2に示すように、トラクタ1は、圃場を自走する走行機体(車体部)2を備える。走行機体2には、作業機3が着脱可能に備えられる。当該作業機3は農作業に用いられる。この作業機3としては、例えば、耕耘機、草刈機、プラウ、施肥機、播種機等の種々の作業機があり、これらの中から必要に応じて所望の作業機3を選択して走行機体2に装着することができる。本実施形態では、作業機3としてロータリ耕耘機が用いられている。走行機体2は、装着された作業機3の高さ及び姿勢を変更可能に構成されている。
【0014】
トラクタ1の構成について、図1及び図2を参照して詳細に説明する。トラクタ1の走行機体2は、図1に示すように、その前部が左右1対の前輪7,7で支持され、その後部が左右1対の後輪8,8で支持されている。
【0015】
走行機体2の前部にはボンネット9が配置されている。このボンネット9内にはトラクタ1の駆動源であるエンジン10が収容されている。このエンジン10は、例えばディーゼルエンジンにより構成することができるが、これに限るものではなく、例えばガソリンエンジンにより構成しても良い。
【0016】
ボンネット9の後方には、オペレータが搭乗するためのキャビン11が配置されている。このキャビン11の内部には、オペレータが操向操作するためのハンドル12と、オペレータが座る座席13と、各種の操作を行うための様々な操作装置と、が主として設けられている。ただし、農業用作業車両は、キャビン11付きのものに限るものではなく、キャビン11を備えないものであってもよい。
【0017】
上記の操作装置としては、図2に示すモニタ装置14、スロットルレバー15、シフトレバー、PTOスイッチ17、PTO変速レバー18、及び複数の油圧変速レバー16等を例として挙げることができる。これらの操作装置は、座席13の近傍、又はハンドル12の近傍に配置されている。モニタ装置14は、トラクタ1の様々な情報を表示可能に構成されている。スロットルレバー15は、エンジン10の回転速度を設定するためのものである。前記シフトレバーは、トランスミッション22の変速比を変更操作するためのものである。PTOスイッチ17は、トランスミッション22の後端から突出した図略のPTO軸(動力取出軸)への動力の伝達/遮断を切替操作するためのものである。即ち、PTOスイッチがON状態であるときPTO軸に動力が伝達されてPTO軸が回転し、作業機3が駆動される一方、PTOスイッチがOFF状態であるときPTO軸への動力が遮断されてPTO軸が回転せず、作業機3が停止される。PTO変速レバー18は、作業機3に入力される動力の変更操作を行うものであり、具体的にはPTO軸の回転速度の変速操作を行うものである。油圧変速レバー16は、図略の油圧外部取出バルブを切換操作することができる。
【0018】
また、座席13の右側に配置されたアームレスト19の前部には、主変速レバー27、作業機昇降スイッチ28等の操作装置が設けられている。
【0019】
主変速レバー27はトラクタ1の走行速度を変更するためのものであり、主変速レバー27を前方に倒すと走行速度が速くなり、後方に倒すと走行速度が遅くなるように構成されている。この主変速レバー27は無段階の操作が可能に構成されており、トラクタ1の走行速度はレバーの操作量に応じて無段階に変速される。
【0020】
作業機昇降スイッチ28は、主変速レバー27に設けられた上下操作可能な電気スイッチとして構成されており、作業機3を上昇及び下降させるときに使用される。これにより、作業機3を下降させて耕耘爪25による耕耘作業を開始させたり、上昇させて耕耘作業を終了させたりすることができる。
【0021】
図1に示すように、走行機体2の下部には、トラクタ1のシャーシ20が設けられている。当該シャーシ20は、機体フレーム21、トランスミッション22、フロントアクスル23、及びリアアクスル24等から構成されている。
【0022】
機体フレーム21は、トラクタ1の前部における支持部材であって、直接、又は防振部材等を介してエンジン10を支持している。トランスミッション22は、エンジン10からの動力を変化させてフロントアクスル23及びリアアクスル24に伝達する。フロントアクスル23は、トランスミッション22から入力された動力を前輪7に伝達するように構成されている。リアアクスル24は、トランスミッション22から入力された動力を後輪8に伝達するように構成されている。
【0023】
図3に示すように、トラクタ1は、走行機体2の動作(前進、後進、停止及び旋回等)並びに作業機3の動作(昇降、駆動、及び停止等)を制御するための制御部4を備える。制御部4には、ガバナ装置41、変速装置42、及び昇降アクチュエータ44等がそれぞれ電気的に接続されている。
【0024】
ガバナ装置41は、エンジン10の回転数を調整するものである。ガバナ装置41を制御部4により制御してラック位置を適宜に調整することにより、エンジン10の回転数を所望の回転数にすることができる。
【0025】
変速装置42は、具体的には例えば可動斜板式の油圧式無段変速装置であり、トランスミッション22に備えられている。変速装置42を制御部4により制御して図略の前記斜板の角度を適宜に調整することにより、トランスミッション22の変速比を所望の変速比にすることができる。
【0026】
昇降アクチュエータ44は、例えば作業機3を走行機体2に連結している3点リンク機構を動作させることにより、作業機3を退避位置(農作業を行わない位置、例えば図1の位置)又は作業位置(農作業を行う位置、例えば図4の位置)の何れかに上げ下げするものである。なお、本実施形態において作業機3はロータリ耕耘装置として構成されているので、作業機3による農作業は耕耘作業を意味する。昇降アクチュエータ44を制御部4により制御して作業機3を適宜に昇降動作させることにより、所望の高さで作業機3により農作業を行うことができる。
【0027】
上述のような制御部4を備えるトラクタ1は、オペレータがキャビン11内に搭乗して各種操作をすることにより、当該制御部4によりトラクタ1の各部(走行機体2、作業機3等)を制御して、圃場内を走行しながら農作業を行うことができるように構成されている。加えて、本実施形態のトラクタ1は、オペレータがトラクタ1に搭乗しなくても、図1及び図3に示す遠隔操作装置(遠隔制御装置)46により前進、後進、旋回等を指示して走行させたり、トラクタ1に自律走行させたりすることも可能となっている。
【0028】
具体的には、図3に示すように、このトラクタ1は、自律走行を可能とするための各種の構成を制御部4内に備えている。更に、トラクタ1は、測位システムに基づいて自らの位置情報を取得するために必要な測位用アンテナ6等の各種の構成を備えている。このような構成により、トラクタ1は、測位システムに基づいて自らの位置情報を取得して、圃場上を自律走行することが可能となっている。
【0029】
次に、自律走行を可能にするためにトラクタ1が備える構成について詳細に説明する。具体的には、トラクタ1は、図1及び図3に示すように、制御部4の他に、操舵アクチュエータ43、測位用アンテナ6、及び無線通信用アンテナ48等を備える。
【0030】
操舵アクチュエータ43は、例えば、ハンドル12の回転軸(ステアリングシャフト)の中途部に設けられ、ハンドル12の回転角度(操舵角)を調整するものである。操舵アクチュエータ43を制御部4により制御して適宜に動作させることにより、ハンドル12の操舵角を所望の値にして、操舵輪である前輪7を旋回させて、トラクタ1を所望の旋回半径で旋回操作することができる。
【0031】
測位用アンテナ6は、例えば衛星測位システム(GNSS)等の測位システムを構成する測位衛星からの信号を受信するものである。図1に示すように、測位用アンテナ6は、トラクタ1のキャビン11のルーフ92の上面に配置されている。測位用アンテナ6で受信された測位信号は、図3に示す位置情報算出部49に入力されて、当該位置情報算出部49でトラクタ1(厳密には、測位用アンテナ6)の位置情報が、例えば緯度・経度情報として算出される。当該位置情報算出部49で算出された位置情報は、制御部4に入力されて、自律走行に利用される。
【0032】
ここで、測位システムの具体例としては、GPS技術(GPS衛星)を活用した衛星測位システムが挙げられるが、これに代えて、準天頂衛星、グロナス衛星等の他の衛星を用いたシステムを利用することも可能である。また、GPS技術を活用した測位システムとしては、単独測位、相対測位、DGPS測位、RTK−GPS測位等を採用することができる。
【0033】
無線通信用アンテナ48は、遠隔操作装置46からの信号を受信したり、遠隔操作装置46への信号を送信したりするものである。図1に示すように、無線通信用アンテナ48は、トラクタ1のキャビン11のルーフ92の上面に配置されている。無線通信用アンテナ48で受信した遠隔操作装置46からの信号は、図3に示す無線通信部(通信部)40で信号処理され、制御部4に入力される。また、制御部4から遠隔操作装置46に送信する信号は、無線通信部40で信号処理された後、無線通信用アンテナ48から送信されて、遠隔操作装置46で受信される。
【0034】
遠隔操作装置46は、図6に示すように、タッチパネル39を備えるタブレット型のパーソナルコンピュータとして構成される。オペレータは、遠隔操作装置46のディスプレイ37に表示された情報(例えば、自律走行を行うときに必要な圃場の情報等)を参照して確認することができる。また、オペレータは、上記のタッチパネル39、又は、ディスプレイ37の傍に配置されたハードウェアキー38等を操作して、トラクタ1の制御部4に、トラクタ1を制御するための制御信号を送信することができる。なお、遠隔操作装置46はタブレット型のパーソナルコンピュータに限るものではなく、これに代えて、例えばノート型のパーソナルコンピュータで構成することも可能である。あるいは、図7に示すように有人のトラクタ1xを無人のトラクタ1に付随して走行させる場合、有人側のトラクタ1xに搭載されるモニタ装置46xを遠隔操作装置とすることもできる。
【0035】
このように構成されたトラクタ1は、遠隔操作装置46を用いるオペレータの指示に基づいて、圃場上の作業経路に沿って自律走行しつつ、作業機3による作業を行うことができる。
【0036】
次に、作業機の昇降に関して図1及び図4等を参照して説明する。図4は、図1の状態から作業機3を作業位置に下降させた様子を示す側面図である。
【0037】
図1に示すように、トラクタ1の走行機体2の後部には作業機3が装着されている。前述したとおり、作業機3にはエンジン10の駆動力の一部が前記PTO軸を介して伝達され、作業機3を駆動して耕耘作業を行うことができる。作業機3の下部には、水平に配置された軸26を中心に回転駆動される耕耘爪25が設けられている。この作業機3を図4に示す作業位置まで下降させることで、回転する耕耘爪25が土壌に接触し、圃場の耕耘作業を行うことができる。また、作業機3を図1に示す退避位置まで上昇させることで、耕耘爪25を土壌から離脱させ、耕耘作業を停止させることができる。作業機3の昇降は、オペレータが前記作業機昇降スイッチ28を操作することにより行うことができ、また、制御部4が自動制御することもできる。
【0038】
次に、制御部4の学習機能に関して、図3図5図8及び図9等を用いて説明する。図8は、手動運転モードのロボットトラクタ1がオペレータの操作によって圃場61を走行する様子を示した平面図である。図9は、図8における手動運転モードでの学習結果に基づいて、自動運転モードのロボットトラクタ1が無人で走行しつつ作業を行う様子を示した平面図である。
【0039】
本実施形態の制御部4は、オペレータの操縦によって行われたトラクタ1の動作を学習し、学習した動作に基づいてトラクタ1に自動運転させることができるように構成されている。その構成について以下で説明する。
【0040】
図3に示したように、制御部4は、運転モード切替部70と、学習部80と、自動運転制御部71と、を備えている。
【0041】
運転モード切替部70は、トラクタ1における自動運転モードと手動運転モードとを切り替えるためのものである。例えば制御部4は不図示のRAMを有し、当該RAM内に記憶される運転モードフラグが切り替えられることによって自動運転モードと手動運転モードが切り替えられる。運転モードの具体的な切替操作は、遠隔操作装置46をオペレータが適宜操作することにより実現することができる。例えば、遠隔操作装置46のディスプレイ37に表示されるモード切替ボタンにオペレータが指等で触れることにより、遠隔操作装置46がモード切替信号を送信し、このモード切替信号を無線通信部40を介して受信した運転モード切替部70が運転モードフラグを変更することで自動運転モードと手動運転モードとが切り替えられる。
【0042】
学習部80は、手動運転モードにおいて、オペレータが操縦したトラクタ1の動作を学習可能に構成されている。なお、学習部80の具体的な構成は後述する。
【0043】
自動運転制御部71は、学習部80で学習したトラクタ1の動作に基づいて、トラクタ1に自動運転を行わせることが可能に構成されている。
【0044】
学習部80は、動作予測モデル81と、教師データ記憶部(記憶部)82と、を備える。学習部80は、教師データ記憶部82に記憶された教師データ(圃場61に関するデータ、及び、当該圃場61においてオペレータが手動運転モードでトラクタ1を操作することによる動作に関するデータ)に基づいて、動作予測モデル81に学習させることができる。
【0045】
教師データ記憶部82は、入力事例データ記憶部85と、出力事例データ記憶部86と、で構成されている。
【0046】
入力事例データ記憶部85は、オペレータによって入力される入力事例データを記憶することができる。入力事例データは、圃場61に関するデータであり、圃場61の形状に関する情報が含まれる。
【0047】
なお、圃場61の形状の情報は、例えば、図8に示す圃場61aの形状を近似した多角形のそれぞれの頂点の位置情報の組として表現することができる。圃場61の形状を示す位置情報は、例えば、当該圃場61の輪郭に沿ってトラクタ1を走行させつつ位置情報算出部49により位置情報を順次取得することにより得ることができるが、オペレータが遠隔操作装置46を操作して位置情報を順次入力することによっても得ることができる。
【0048】
入力事例データには、作業内容に関する情報(作業情報)が含まれる。この作業情報としては、例えば作業機の種類(機種)、サイズ等を挙げることができる。また、作業情報には、作業機毎の各種の情報を含めることができる。
【0049】
出力事例データ記憶部86は、手動運転モードでオペレータが操縦したトラクタ1の動作に関するデータである出力事例データを記憶することができる。出力事例データには、トラクタ1の作業経路に関する情報(トラクタ1が圃場61を走行した経路(走行経路65)に関する情報、及び、昇降アクチュエータ44の昇降動作に関する情報)が含まれる。
【0050】
なお、走行経路65の情報は、例えば、手動運転モードで実際に走行したトラクタ1の位置の変化(位置情報算出部49で算出した位置情報の集合)として表現することができる。また、走行経路65を直線及び円弧等で単純化した上で、当該直線の始点及び終点の位置情報、円弧の始点、終点、及び円弧中心の位置情報等として表現することもできる。
【0051】
また、昇降アクチュエータ44の昇降動作に関する情報(作業機3の昇降のタイミング)については、走行経路65におけるトラクタ1の位置と、当該位置において作業機3の高さを適宜のセンサにより検出して得られる検出値と、を対応付けた情報を用いることができる。
【0052】
オペレータが圃場61の形状等を入力した後、当該圃場61においてオペレータが手動運転モードで操縦すると、当該圃場61の形状等の情報が入力事例データ記憶部85に記憶され、オペレータが運転したトラクタ1の動作の情報が位置情報算出部49及び図略の各種センサによって検知され、出力事例データ記憶部86に記憶される。
【0053】
動作予測モデル81は、図5に示すように、教師データ記憶部82に記憶された入力事例データ及び出力事例データの組を含む教師データに基づいて学習する。具体的に説明すると、上記の入力事例データは多次元のベクトルとして表現されるが、そのまま学習に用いると情報量が多すぎて学習を現実的な時間で完了させることができないので、学習に必要な本質的特徴だけを抽出する処理(特徴抽出処理)を入力事例データに対して行うことにより、次元数を削減したベクトル(多次元の特徴ベクトル)を求める。そして、この特徴ベクトルと、出力事例データを表現する多次元ベクトルと、の組を動作予測モデル81に多数与えることにより、学習を行わせることができる。
【0054】
学習済の動作予測モデル81は、特徴ベクトルが入力されることにより、それに対応する多次元ベクトルを出力することができる。制御部4は、動作予測モデル81から出力された情報に基づいて、トラクタ1の走行及び昇降アクチュエータ44の昇降動作を制御する。
【0055】
上記の構成により、学習部80が一度学習した圃場61において再び作業をする場合、有人走行でオペレータが操縦した走行経路65と同一の経路でトラクタ1を自動運転させることができる。
【0056】
また、学習済の動作予測モデル81は、未知の特徴ベクトルが与えられた場合でも、それに対応する多次元ベクトルを推定して出力することができる(汎化能力)。従って、自動運転モードのトラクタ1において図9に示すような未知の圃場61bの形状が与えられた場合でも、他の圃場61(例えば、図8に示すような、上記の圃場61bに似た形状の圃場61a)において過去にオペレータの操作(トラクタ1の動作)を学習した結果に基づいて、トラクタ1の柔軟な自動運転を実現することができる。
【0057】
以上のように、本実施形態の制御部4は、オペレータが操縦したトラクタ1の動作を学習し、学習した動作に基づいてトラクタ1を自動運転させることができる。これにより、オペレータが実際に運転を行う場合に一層近い走行経路65に従ったトラクタ1の走行及び昇降アクチュエータ44の昇降をトラクタ1に自動で行わせることができる。その結果、実際の圃場61及び作業毎に異なるユーザの個々の要求にきめ細かく対応した自動運転を実現することができる。
【0058】
また、出力事例データ記憶部86に記憶される出力事例データには、オペレータが操縦したトラクタ1の走行経路65及び昇降アクチュエータ44の昇降動作だけでなく、トラクタ1のブレーキ動作(左右一側の車輪のみ制動するいわゆる片ブレーキを含む)に関する情報、トラクタ1に設定された車速の情報、及び、トラクタ1に設定されたエンジン回転数の情報、及び、PTO軸(不図示のエンジン10の動力を作業機3に伝達する機構)の駆動状態に関する情報等が含まれる。なお、これらの情報は、トラクタ1に取り付けられた各種センサの検出値、又は、制御部4に入力された設定値等から取得することができる。これにより、制御部4は、ブレーキ動作等の具体的な動作を含めてオペレータの操作を学習し、トラクタ1の自律走行を行わせることができる。これらの情報は、昇降アクチュエータ44の昇降動作に関する情報と同様に走行経路65におけるトラクタ1の位置に対応付けることが可能である。
【0059】
また、出力事例データ記憶部86に記憶される出力事例データには、上記の情報に加えて、圃場61の傾斜に対応して調整されたトラクタ1の車速の情報、トラクタ1のスリップ率に対応して調整されたトラクタ1の車速の情報、エンジン負荷率の変化に対応して調整されたエンジン回転数の情報、エンジン負荷率の変化に対応して調整された車速の情報、及び、エンジン負荷率の変化に対応した昇降アクチュエータ44の昇降動作に関する情報等が含まれる。なお、これらの情報は、トラクタ1に取り付けられた各種センサの検出値等から取得することができる。即ち、従来は、走行時において圃場61の傾斜部分に差し掛かったり、前輪7又は後輪8がスリップしたり、エンジン10の負荷率が増大したりする等の具体的な状況に応じて、オペレータがその経験に基づいて、車速の調整、エンジン回転数の調整、昇降アクチュエータ44の昇降等を行っており、その操作には高度の熟練を要していた。この点、本実施形態の制御部4は、例えば経験豊かなオペレータが実際に行う操作を学習することで、トラクタ1の自律走行時に車速及びエンジン回転数等を的確に制御することができる。
【0060】
また、入力事例データ記憶部85に記憶される入力事例データには、圃場61の形状だけでなく、圃場61の傾斜、圃場61における枕地63の形状、圃場61内にある木や沼地等の障害物、及び圃場61内にある土壌の質等に関する情報が含まれる。なお、これらの情報は、例えばオペレータが遠隔操作装置46を操作して入力する情報等から取得することができる。これにより、制御部4は、オペレータが実際に行う場合に一層近い走行経路65に従ったトラクタ1の走行及び昇降アクチュエータ44の昇降動作を、圃場61の詳細な状況に適切に対応しながら、トラクタ1に自動で行わせることができる。
【0061】
次に、制御部4が圃場61の一部分におけるトラクタ1の動作を学習し、圃場61全体でのトラクタ1の動作へ適用することについて、図10及び図11を用いて説明する。図10は、手動運転モードのロボットトラクタ1が圃場61の一部分についてオペレータの操作を学習する様子を示した平面図である。図11は、図10における手動運転モードでの学習結果に基づいて、自動運転モードのロボットトラクタ1が圃場61の残りの領域を無人で走行しつつ作業を行う様子を示した平面図である。
【0062】
図10では、やや複雑な形状である圃場61cの例が示されている。この圃場61cにおいて、有人走行が行われた右上部と、未だ作業が行われていない左下部と、の形状が比較的類似している。また、圃場61cの右上部と左下部とを接続する中間部は単純な矩形である。
【0063】
このような圃場61cにおいて、オペレータはトラクタ1を手動運転モードとし、図10における右上部についてのみ圃場61の形状を入力し、その部分だけ、トラクタ1を手動で走行させて作業を行う。その後、オペレータは、自動運転モードに切り替えて、圃場61の中間部及び左下部について形状等の情報を入力事例データ記憶部85に入力し、当該入力に対する動作予測モデル81の出力に従って、トラクタ1に自動で作業を行わせることができる。このように、圃場61cの一部の領域を有人走行させて動作予測モデル81に学習させることで、図11に示すように、残りの領域についても、学習時にオペレータによって行われたものと良く似た走行及び作業が行われることが期待できる。
【0064】
即ち、圃場61の一部分だけを学習して圃場61の全体に適用することが可能になるので、有人走行を行ってトラクタ1に学習させるのに必要な時間及び工数を低減することができる。
【0065】
次に、トラクタ1が備える制御部4が、他のトラクタ1aが備える制御部4に記憶されたデータを無線通信により取得し、動作予測モデル81を学習させるデータとして利用する例について、図12を用いて説明する。図12は、制御部4が無線通信によって他のトラクタ1aが備える制御部4で学習されたデータを取得する場合の、トラクタ1の制御系の主要な構成を示すブロック図である。
【0066】
図12に示す例では、トラクタ1とは別のトラクタ1aに、制御部4aが備えられている。そして、トラクタ1及びトラクタ1aのそれぞれにおいてオペレータが手動運転モードで操縦することにより得られたデータを、無線通信用アンテナ48を介して、2台のトラクタ1,1aの間で互いに無線で送受信することができる。なお、図示しないが、トラクタ1aが備える制御部4aも、学習部80(動作予測モデル81、入力事例データ記憶部85、及び出力事例データ記憶部86)を有している。
【0067】
制御部4,4aの間でやり取りするデータは、入力事例データ記憶部85及び出力事例データ記憶部86に記憶された教師データでも良いし、教師データに基づく学習が完了した動作予測モデル81を表現するデータでも良い。一般に、トラクタ1の学習部80において精度の良い動作予測モデル81を構築するには多数の教師データを動作予測モデル81に与えて学習させることが必要になるが、外部(他のトラクタ1a)で得た教師データを活用することで、データ取得に必要な時間及び工数を低減することができる。また、学習済の動作予測モデル81のデータをやり取りするように構成した場合、外部で構築された優秀な動作予測モデルを取得することが可能になり、また、学習に必要な手間や時間を軽減できる点で好ましい。
【0068】
なお、複数のトラクタ1,1aの間で学習に関するデータをやり取りする場合は、トラクタ1の機種を特定する情報、作業機3の機種を特定する情報、及び、測位用アンテナ6のトラクタ1に対する取付位置に関する情報等が、動作予測モデル81に与えられる教師データ(入力事例データ)に含まれることが好ましい。即ち、トラクタ1における作業機3の昇降動作は、トラクタ1が備える昇降アクチュエータ44の性能や作業機3の重量等に応じて異なり、また、測位用アンテナ6から作業機3の耕耘爪25の軸26までの距離(図1に示す距離L)は、作業機3の機種や測位用アンテナ6の取付位置等に応じて異なる。従って、上記の情報を含めて学習が行われることで、多様なトラクタに適用可能な一般性の高い動作予測モデル81を構築することができ、学習の成果を複数のトラクタの間で共有することが容易になる。
【0069】
以上に説明したように、本実施形態のトラクタ1は走行機体2と、作業機3と、教師データ記憶部82と、制御部4と、を備える。作業機3は、走行機体2に装着される。作業機3は、農作業に用いられる。教師データ記憶部82は、圃場61の形状を示す情報を含む圃場情報、並びに、当該圃場61の少なくとも一部の領域又は他の圃場61の少なくとも一部の領域における過去の走行情報及び過去の作業情報を記憶可能である。制御部4は、圃場情報と過去の走行情報と過去の作業情報とに基づいて圃場61における作業経路を生成可能である。
【0070】
これにより、オペレータが実際に行った運転に基づいて、自動運転による作業をより柔軟に行うことができる。
【0071】
また、本実施形態のトラクタ1は、他のトラクタ1aと通信可能な無線通信部40を備える。制御部4は、圃場情報、過去の走行情報及び過去の作業情報のうち少なくとも何れかについて、無線通信部40を介して他のトラクタ1aから取得することも、無線通信部40を介して他のトラクタ1aに提供することもできる。
【0072】
これにより、良好な自動運転を実現するための情報を他のトラクタ1aと容易に共有することができる。
【0073】
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
【0074】
上記の実施形態の遠隔操作装置46は、1台の遠隔操作装置46に対して1台のトラクタ1の自律走行による作業を遠隔から監視及び操作できる構成としたが、これに限らず複数台のトラクタ1を遠隔から監視及び操作できる構成としてもよい。
【0075】
上記の実施形態では、2台のトラクタ1,1aの間で学習に関するデータが送受信される例が示されているが、トラクタ1の台数は2台に限らず、何台であってもよい。例えば、制御部4が無線を通じてインターネット等のWANに接続され、遠方のトラクタの制御部4に備えられた学習部80と学習に関するデータをやり取りしても良い。また、インターネットに接続されるサーバにおいて学習に関するデータを蓄積可能なデータベースを構築し、当該データベースからデータを取得するようにしても良い。このように、データを共有するトラクタの台数が増えるに従って、トラクタ1に良好な自動運転を実現させることが、より簡単にかつ短時間で実現し易くなる。
【0076】
学習部80による機械学習を用いずに作業経路を作成しても良い。例えば、過去と今回とで圃場の形状がほぼ同じである場合、過去の全走行経路を単純にコピーする形で作業経路を作成しても良い。あるいは、過去の走行経路のうち所定の繰返し単位の経路(例えば、1往復分の直線経路と旋回経路)を反復して並べることにより作業経路を作成しても良い。この場合、過去の走行経路において繰返し単位の走行経路が複数現れている場合に、旋回半径等について平均を求めて得られた平均的な走行経路を、新しく作業経路を作成する際の繰返し単位として用いても良い。
【0077】
圃場の形状の一部に特殊な形状が現れている場合(例えば旋回路)や、圃場内に障害物が配置されている場合に、そのような特別な運転を要する部分(例えばトラクタ1の後進を伴わないターンやトラクタ1の後進を伴うターン)のみについて、過去の走行情報及び過去の作業情報に基づいて作業経路を作成しても良い。
【0078】
機械学習によらずに、他のトラクタにおける過去の走行情報、過去の作業情報、及びそのときの圃場情報を受信して、それに基づいて作業経路を作成しても良い。具体的には、他のトラクタが過去に作業した場合と作業機3の種類及びサイズが同一であり、かつ、圃場の形状の差異も予め設定された閾値の範囲内である(圃場の形状が実質的に同一と判断できる)場合に、他のトラクタで作業したときの走行経路を例えば単純にコピーする形で作業経路を作成することが考えられる。また、他のトラクタが利用できるように、自機における過去の走行情報、過去の作業情報、及びそのときの圃場情報を、必要に応じて送信することにより他のトラクタに提供可能に構成することが好ましい。
【0079】
トラクタ1をトラクタ1aから取得した学習に関するデータに基づいて圃場61aを走行させるにあたっては、トラクタ1aから取得した圃場61aの全体における学習に関するデータに基づいて走行するのみならず、トラクタ1aから取得した圃場61aの一部における学習に関するデータ、トラクタ1aから取得した他の圃場61bの全体における学習に関するデータ、及び、トラクタ1aから取得した他の圃場61bの一部における学習に関するデータの何れのデータに基づいても走行させることが可能である。即ち、他のトラクタ1aが圃場61aの一部分だけを走行したときの入力事例データ及び出力事例データをトラクタ1が取得して動作予測モデル81が学習し、その学習結果を、当該圃場61aの全体をトラクタ1が走行する場合に適用することが可能である。また、例えば、他のトラクタ1aが圃場61bの一部分だけを走行したときの入力事例データ及び出力事例データをトラクタ1が取得して動作予測モデル81が学習し、その学習結果を、上記の一部分に似た形状の部分を含む別の圃場61aの全体をトラクタ1が走行する場合に適用することが可能である。
【0080】
出力事例データは手動運転モードでオペレータが操縦したトラクタ1の動作に関するデータであることとしたが、自動運転モードにおけるトラクタ1の動作に関するデータや、自動運転モードにおける他のトラクタ1aの動作に関するデータであってもよい。
【0081】
本発明は、上記の実施形態のようにトラクタに適用されることに限定されず、例えば田植機に適用することもできる。その場合、植付部(植付装置)が作業機に相当することとなる。更に、本発明は、他の様々な農業用作業車両に適用することもできる。
【符号の説明】
【0082】
1,1a ロボットトラクタ(作業車両)
2 走行機体(車体部)
3 作業機
4,4a 制御部
40 無線通信部(通信部)
61(61a,61b,61c) 圃場
82 教師データ記憶部(記憶部)
図1
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