)アルキルベタイン、及びこれらの混合物から選ばれる少なくとも1種の両性界面活性剤と、(c)少なくとも1種のアニオン性界面活性剤と、(d)少なくとも1種のポリグリセリル脂肪酸エステルと、(e)少なくとも1種のアルキルポリグリコシドとを含む組成物。
前記エーテル油が、ジカプリリルエーテル、ジカプリルエーテル、ジラウリルエーテル、ジイソステアリルエーテル、ジオクチルエーテル、ノニルフェニルエーテル、ドデシルジメチルブチルエーテル、セチルジメチルブチルエーテル、セチルイソブチルエーテル、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
前記(a)エーテル油が、組成物中に、組成物の総質量に対して、0.1質量%〜20質量%、好ましくは1質量%〜15質量%、より好ましくは5質量%〜10質量%の範囲の量で存在する、請求項1又は2に記載の組成物。
前記(b)両性界面活性剤が、組成物中に、組成物の総質量に対して、0.1質量%〜20質量%、好ましくは1質量%〜15質量%、より好ましくは3質量%〜10質量%の範囲の量で存在する、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
前記(c)アニオン性界面活性剤が、組成物中に、組成物の総質量に対して、0.01質量%〜15質量%、特に0.1質量%〜10質量%、より特定すると0.5質量%〜5質量%の範囲の量で存在する、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
前記(d)ポリグリセリル脂肪酸エステルが、2〜10個のグリセリン、好ましくは2〜8個のグリセリン、より好ましくは2〜6個のグリセリンに由来するポリグリセリル部分を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
前記(d)ポリグリセリル脂肪酸エステルが、組成物中に、組成物の総質量に対して、0.1質量%〜20質量%、特に1質量%〜15質量%、より特定すると5質量%〜10質量%の範囲の量で存在する、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
前記(e)アルキルポリグリコシドが、組成物中に、組成物の総質量に対して、0.01質量%〜15質量%、好ましくは0.05質量%〜10質量%、より好ましくは0.1質量%〜5質量%の範囲の量で存在する、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
化粧用組成物、好ましくはクレンジング化粧用組成物、より好ましくはマスカラ等のメイクアップ製品のためのクレンジング化粧用組成物である、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
ケラチン物質、好ましくは皮膚をクレンジングするための美容方法であって、請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物をケラチン物質に適用する工程を含む、美容方法。
【発明を実施するための形態】
【0027】
鋭意検討の結果、発明者らは、良好な泡を形成してメイクアップをよく除去することができる、安定な発泡性組成物を提供することが可能であることを発見した。
【0028】
そのため、本発明による組成物は、
(a)少なくとも1種のエーテル油と、
(b)(C
8〜C
24)アルキルベタイン、(C
8〜C
24)アルキルアミド(C
1〜C
6)アルキルベタイン、及びこれらの混合物から選ばれる少なくとも1種の両性界面活性剤と、
(c)少なくとも1種のアニオン性界面活性剤と、
(d)少なくとも1種のポリグリセリル脂肪酸エステルと、
(e)少なくとも1種のアルキルポリグリコシドと
を含む。
【0029】
本発明による組成物は、安定であり、良好な泡を形成することができ、且つメイクアップをよく除去することができる。用語「安定な」は、本明細書では、組成物が均一な外観を維持することができ、相分離を一切引き起こさないことを意味する。「良好な」泡は、本明細書では、より高い密度、弾性及び持続性の特性のうちの少なくとも1つ、好ましくは全てを有する泡を意味する。
【0030】
本発明による組成物は、本発明による組成物中の油の量が従来のメイクアップリムーバー中の油の量よりも少ない場合でさえ、油タイプの従来のメイクアップリムーバーに匹敵するメイクアップ除去能力を有することができる。
【0031】
本発明による組成物は、透明であることができる。この透明な外観は、本発明による組成物のユーザにとって魅力的でありうる。
【0032】
本発明による組成物は、水で濯ぎ落としやすい。そのため、本発明による組成物のユーザは、該組成物を、皮膚及び睫毛等のケラチン物質から素早く濯ぎ落すことができる。
【0033】
本発明による組成物は、使用中に(それをケラチン物質上に適用するときに及び/又はケラチン物質から除去するときに)、フレッシュな感覚を付与することができる。そのため、本発明による組成物は、使用中に、油分の感覚又はぬるぬるした感覚を付与しない。
【0034】
本発明による組成物は、使用中の目の不快感をより少なく付与することができる。
【0035】
本発明による組成物は、「垂れない」等の良好な使いやすさを有する
【0036】
[組成物]
本発明による組成物は、少なくとも以下の成分:
(a)少なくとも1種のエーテル油と、
(b)(C
8〜C
24)アルキルベタイン、(C
8〜C
24)アルキルアミド(C
1〜C
6)アルキルベタイン、及びこれらの混合物から選ばれる少なくとも1種の両性界面活性剤と、
(c)少なくとも1種のアニオン性界面活性剤と、
(d)少なくとも1種のポリグリセリル脂肪酸エステルと、
(e)少なくとも1種のアルキルポリグリコシドと
を含む。
【0037】
以下、本発明による組成物を詳細に説明する。
【0038】
(エーテル油)
本発明の組成物は、(a)少なくとも1種のエーテル油を含む。単一のタイプのエーテル油を使用してもよいが、2種以上の異なるタイプのエーテル油を組み合わせて使用することもできる。
【0039】
ここで、「油」は、室温(25℃)及び大気圧(760mmHg)で、液体又はペースト(非固体)の形態である、脂肪化合物又は脂肪物質を意味する。
【0040】
エーテル油は、揮発性であっても不揮発性であってもよく、好ましくは不揮発性である。
【0041】
エーテル油として、例えば次式:
R
1-O-R
2
(式中、
R
1及びR
2のそれぞれは、独立に、直鎖状、分枝状又は環状のC
4〜24アルキル基、好ましくはC
6〜18アルキル基、より好ましくはC
8〜12アルキル基を示す)
で表されるもの等のジアルキルエーテルを使用することが好ましい場合がある。R
1とR
2とは同一であることが好ましい場合がある。
【0042】
直鎖状アルキル基として、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、ベヘニル基、ドコシル基、トリコシル基及びテトラコシル基を挙げることができる。
【0043】
分枝状のアルキル基として、1-メチルプロピル基、2-メチルプロピル基、t-ブチル基、1,1-ジメチルプロピル基、3-メチルヘキシル基、5-メチルヘキシル基、1-エチルヘキシル基、2-エチルヘキシル基、1-ブチルペンチル基、5-メチルオクチル基、1-エチルヘキシル基、2-エチルヘキシル基、1-ブチルペンチル基、5-メチルオクチル基、2-ブチルオクチル基、イソトリデシル基、2-ペンチルノニル基、2-ヘキシルデシル基、イソステアリル基、2-ヘプチルウンデシル基、2-オクチルドデシル基、1,3-ジメチルブチル基、1-(1-メチルエチル)-2-メチルプロピル基、1,1,3,3-テトラメチルブチル基、3,5,5-トリメチルヘキシル基、1-(2-メチルプロピル)-3-メチルブチル基、3,7-ジメチルオクチル基、及び2-(1,3,3-トリメチルブチル)-5,7,7-トリメチルオクチル基を挙げることができる。
【0044】
環状アルキル基として、シクロヘキシル基、3-メチルシクロヘキシル基及び3,3,5-トリメチルシクロヘキシル基を挙げることができる。
【0045】
エーテル油が、ジカプリリルエーテル、ジカプリルエーテル、ジラウリルエーテル、ジイソステアリルエーテル、ジオクチルエーテル、ノニルフェニルエーテル、ドデシルジメチルブチルエーテル、セチルジメチルブチルエーテル、セチルイソブチルエーテル、及びこれらの混合物からなる群から選択されることが好ましい場合がある。
【0046】
エーテル油が、ジカプリリルエーテル、ジカプリルエーテル、ジラウリルエーテル、ジイソステアリルエーテル、ジオクチルエーテル、及びこれらの混合物からなる群から選択されることがより好ましい場合がある。
【0047】
本発明による組成物中のエーテル油の量は、組成物の総質量に対して、0.1質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上でありうる。
【0048】
その一方で、本発明による組成物中のエーテル油の量は、組成物の総質量に対して、20質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下でありうる。
【0049】
そのため、本発明による組成物中のエーテル油の量は、組成物の総質量に対して、0.1質量%〜20質量%、好ましくは1質量%〜15質量%、より好ましくは5質量%〜10質量%の範囲でありうる。
【0050】
(両性界面活性剤)
本発明による組成物は、(b)(C
8〜C
24)アルキルベタイン、(C
8〜C
24)アルキルアミド(C
1〜C
6)アルキルベタイン、及びこれらの混合物から選ばれる少なくとも1種の両性界面活性剤を含む。単一のタイプのこのような両性界面活性剤を使用してもよいが、2種以上の異なるタイプのこのような両性界面活性剤を組み合わせて使用することもできる。
【0051】
本発明によれば、両性界面活性剤は、(C
8〜C
24)アルキルベタイン、(C
8〜C
24)アルキルアミド(C
1〜C
6)アルキルベタイン、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0052】
一実施形態では、(C
8〜C
24)アルキルベタイン及び(C
8〜C
24)アルキルアミド(C
1〜C
6)アルキルベタインの(C
8〜C
24)アルキル基は、(C
8〜C
20)アルキル基、好ましくは(C
8〜C
18)アルキル基であってよい。
【0053】
別の実施形態では、(C
8〜C
24)アルキルアミド(C
1〜C
6)アルキルベタインの(C
1〜C
6)アルキル基は、(C
1〜C
4)アルキル基、好ましくは(C
1又はC
2)アルキル(メチル又はエチル)基であってよい。
【0054】
(C
8〜C
24)アルキルベタインが、(C
8〜C
24)アルキルジメチルグリシン、例えば(C
8〜C
24)アルキル-N
+(CH
3)
2-CH
2COO
-であることが好ましい場合がある。
【0055】
(C
8〜C
24)アルキルアミド(C
1〜C
6)アルキルベタインが、(C
8〜C
24)アルキルアミドエチルジメチルグリシン、例えば(C
8〜C
24)アルキル-CONH-CH
2CH
2-N
+(CH
3)
2-CH
2COO
-であることが好ましい場合がある。
【0056】
(C
8〜C
24)アルキルベタインの例には、ココベタイン、例えばCognis社により名称Dehyton AB-30(登録商標)で販売されている製品、ラウリルベタイン、例えばClariant社により名称Genagen KB(登録商標)で販売されている製品、オキシエチレン化(10 EO)ラウリルベタイン、例えば新日本理化株式会社により名称Lauryl Ether(10 EO)Betaine(登録商標)で販売されている製品、又はオキシエチレン化(10 EO)ステアリルベタイン、例えば新日本理化株式会社により名称Stearyl Ether(10 EO)Betaine(登録商標)で販売されている製品が挙げられる。
【0057】
(C
8〜C
24)アルキルアミド(C
1〜C
6)アルキルベタインの例には、Sanyo社により名称Lebon 2000 HG(登録商標)で販売されている若しくはAlbright & Wilson社により名称Empigen BB(登録商標)で販売されているコカミドプロピルベタイン、又はWitco社により名称Rewoteric AMB12P(登録商標)で販売されているラウラミドプロピルベタインが挙げられる。
【0058】
一実施形態では、両性界面活性剤は、ココベタイン、ラウリルベタイン、オキシエチレン化(10 EO)ラウリルベタイン、オキシエチレン化(10 EO)ステアリルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、及びこれらの混合物から選ぶことができ、好ましくはラウリルベタイン、ココベタイン、コカミドプロピルベタイン、及びこれらの混合物から選ぶことができ、より好ましくはココベタイン、コカミドプロピルベタイン、及びこれらの混合物から選ぶことができる。
【0059】
本発明による組成物中の両性界面活性剤の量は、組成物の総質量に対して、0.1質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上でありうる。
【0060】
その一方で、本発明による組成物中の両性界面活性剤の量は、組成物の総質量に対して、20質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下でありうる。
【0061】
そのため、本発明による組成物中の両性界面活性剤の量は、組成物の総質量に対して、0.1質量%〜20質量%、好ましくは1質量%〜15質量%、より好ましくは3質量%〜10質量%の範囲でありうる。
【0062】
(アニオン性界面活性剤)
本発明による組成物は、(c)少なくとも1種のアニオン性界面活性剤を含む。単一のタイプのアニオン性界面活性剤を使用してもよいが、2種以上の異なるタイプのアニオン性界面活性剤を組み合わせて使用することもできる。
【0063】
アニオン性界面活性剤は、植物起源タンパク質の又は絹タンパク質のアニオン性誘導体、リン酸塩及びアルキルリン酸塩、カルボン酸塩、スルホコハク酸塩、アミノ酸誘導体、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、スルホン酸塩、イセチオン酸塩、タウリン酸塩、アルキルスルホ酢酸塩、ポリペプチド、アルキルポリグルコシドのアニオン性誘導体、並びにこれらの混合物から特に選ぶことができる。
【0064】
1)植物起源タンパク質のアニオン性誘導体は、疎水性基を含むタンパク質加水分解物であり、前記疎水性基は、タンパク質中に天然に存在していること、又は、タンパク質の、及び/又はタンパク質加水分解物の、疎水性化合物との反応により付加されることが可能である。該タンパク質は、植物起源又は絹由来のものであり、該疎水性基は、詳細には、脂肪鎖、例えば10〜22個の炭素原子を含むアルキル鎖とすることができる。更に詳細に挙げることができるのは、10〜22個の炭素原子を有するアルキル鎖を含む、植物起源タンパク質の、リンゴ、コムギ、大豆又はエンバクタンパク質加水分解物のアニオン性誘導体、及びそれらの塩である。該アルキル鎖は、詳細にはラウリル鎖とすることができ、該塩はナトリウム塩、カリウム塩及び/又はアンモニウム塩とすることができる。
【0065】
そのため、疎水性基を含むタンパク質加水分解物として、例えば、川研ファインケミカル株式会社により名称Kawa Silkで販売されている製品等の、タンパク質がラウリン酸によって変性された絹タンパク質であるタンパク質加水分解物の塩のもの;Croda社により名称Aminofoam W ORで販売されているカリウム塩(CTFA名:ラウロイルコムギアミノ酸カリウム)、及びSeppic社により名称Proteol LW 30で販売されているナトリウム塩(CTFA名:ラウロイルコムギアミノ酸ナトリウム)等の、タンパク質がラウリン酸によって変性されたコムギタンパク質であるタンパク質加水分解物の塩のもの;Seppic社により名称Proteol OAT(30%水溶液)で販売されているナトリウム塩(CTFA名:ラウロイルエンバクアミノ酸ナトリウム)等の、タンパク質が、10〜22個の炭素原子を有するアルキル鎖を含むエンバクタンパク質であるタンパク質加水分解物の塩のもの、より特にタンパク質がラウリン酸によって変性されたエンバクタンパク質である、タンパク質加水分解物の塩のもの;又はSeppic社により名称Proteol APL(30%水性/グリコール溶液)で販売されているナトリウム塩(CTFA名:ココイルリンゴアミノ酸ナトリウム)等の、10〜22個の炭素原子を有するアルキル鎖を含むリンゴタンパク質加水分解物の塩のものを挙げることができる。更に挙げることができるのは、Seppic社により名称Proteol SAV 50で販売されている、N-メチルグリシン酸ナトリウムで中性化されたラウロイルアミノ酸(アスパルチン酸、グルタミン酸、グリシン、アラニン)の混合物(CTFA名:ココイルアミノ酸ナトリウム)である。
【0066】
2)リン酸塩及びアルキルリン酸塩として、例えば、Kao Chemicals社により名称MAP 20(登録商標)で販売されているラウリルモノホスフェート等のモノアルキルリン酸塩及びジアルキルリン酸塩、ドデシルリン酸塩のカリウム塩、Cognis社により名称Crafol AP-31(登録商標)で販売されているモノエステル及びジエステル(主としてジエステル)の混合物、Cognis社により名称Crafol AP-20(登録商標)で販売されているオクチルリン酸モノエステル及びジエステルの混合物、Condea社により名称Isofol 12 7 EO-Phosphate Ester(登録商標)で販売されているエトキシ化(7molのEO)2-ブチルオクチルリン酸モノエステル及びジエステルの混合物、Uniqema社により参照名Arlatone MAP 230K-40(登録商標)及びArlatone MAP 230T-60(登録商標)で販売されている、モノ(C
12〜C
13)アルキルリン酸塩のカリウム又はトリエタノールアミン塩、Rhodia Chimie社により名称Dermalcare MAP XC-99/09(登録商標)で販売されているラウリルリン酸カリウム、及びUniqema社により名称Arlatone MAP 160Kで販売されているセチルリン酸カリウムを挙げることができる。
【0067】
3)カルボン酸塩として、以下のものを挙げることができる:
- アミドエーテルカルボン酸塩(AEC)、例えばKao Chemicals社により名称Akypo Foam 30(登録商標)で販売されているラウリルアミドエーテルカルボン酸ナトリウム(3 EO)、
- ポリオキシエチレン化カルボン酸塩、例えばKao Chemicals社により名称Akypo Soft 45 NV(登録商標)で販売されている、オキシエチレン化(6 EO)ラウリルエーテルカルボン酸ナトリウム(65/25/10 C
12〜C
14〜C
16)、Biologia E Tecnologia社により名称Olivem 400(登録商標)で販売されている、オリーブ油起源のポリオキシエチレン化脂肪酸及びカルボキシメチル化脂肪酸、又は日光ケミカルズ株式会社により名称Nikkol ECTD-6 NEX(登録商標)で販売されているオキシエチレン化(6 EO)トリデシルエーテルカルボン酸ナトリウム、並びに
- 有機塩基又は無機塩基で中性化されているC
6〜C
22アルキル鎖を有する脂肪酸の塩(セッケン)、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、N-メチルグルカミン、リジン及びアルギニン。
【0068】
4)アミノ酸のアルカリ塩のアミノ酸誘導体として、詳細には、例えば以下のものを挙げることができる:
- サルコシン酸塩、例えばCiba社により名称Sarkosyl NL 97(登録商標)で販売されている、又はSeppic社により名称Oramix L30(登録商標)で販売されているラウロイルサルコシン酸ナトリウム、日光ケミカルズ株式会社により名称Nikkol Sarcosinate MN(登録商標)で販売されているミリストイルサルコシン酸ナトリウム、又は日光ケミカルズ株式会社により名称Nikkol Sarcosinate PN(登録商標)で販売されているパルミトイルサルコシン酸ナトリウム、
- アラニン酸塩、例えば日光ケミカルズ株式会社により名称Sodium Nikkol Alaninate LN 30(登録商標)で販売されている、若しくは川研ファインケミカル株式会社により名称Alanone ALE(登録商標)で販売されているN-ラウロイル-N-メチルアミドプロピン酸ナトリウム、又は川研ファインケミカル株式会社により名称Alanone ALTA(登録商標)で販売されているトリエタノールアミンN-ラウロイル-N-メチルアラニン、
- グルタミン酸塩、例えば味の素株式会社により名称Acylglutamate CT-12(登録商標)で販売されているモノココイルグルタミン酸トリエタノールアミン、味の素株式会社により名称Acylglutamate LT-12(登録商標)で販売されているラウロイルグルタミン酸トリエタノールアミン、
- アスパラギン酸塩、例えば三菱化学株式会社により名称Asparack(登録商標)で販売されているN-ラウロイルアスパラギン酸トリエタノールアミンとN-ミリストイルアスパラギン酸トリエタノールアミンとの混合物、
- グリシン誘導体(グリシン酸塩)、例えば味の素株式会社により名称Amilite GCS-12(登録商標)及びAmilite GCK 12で販売されているN-ココイルグリシン酸ナトリウム、
- クエン酸塩、例えばGoldschmidt社により名称Witconol EC 1129で販売されているオキシエチレン化(9mol)ココヤシアルコールのクエン酸モノエステル、
- ガラクツロン酸塩、例えばSoliance社により販売されているドデシルD-ガラクトシドウロン酸ナトリウム。
【0069】
5)スルホコハク酸塩として、例えば、Witco社により名称Setacin 103 Special(登録商標)及びRewopol SB-FA 30 K 4(登録商標)で販売されているオキシエチレン化(3 EO)ラウリル(70/30 C
12/C
14)アルコールモノスルホスクシネート、Zschimmer Schwarz社により名称Setacin F Special Paste(登録商標)で販売されているC
12〜C
14アルコールのヘミスルホスクシネートの二ナトリウム塩、Cognis社により名称Standapol SH 135(登録商標)で販売されているオキシエチレン化(2 EO)オレアミドスルホコハク酸二ナトリウム、Sanyo社により名称Lebon A-5000(登録商標)で販売されているオキシエチレン化(5 EO)ラウラミドモノスルホスクシネート、Witcoにより名称Rewopol SB CS 50(登録商標)で販売されている、オキシエチレン化(10 EO)ラウリルシトレートモノスルホスクシネートの二ナトリウム塩、又はWitco社により名称Rewoderm S 1333(登録商標)で販売されているリシノール酸モノエタノールアミドモノスルホスクシネートを挙げることができる。ポリジメチルシロキサンスルホスクシネートもまた使用されてよく、例えばMacIntyre社により名称Mackanate-DC 30で販売されている二ナトリウムPEG-12ジメチコンスルホスクシネートである。
【0070】
6)アルキル硫酸塩として、例えばラウリル硫酸トリエタノールアミン(CTFA名:ラウリル硫酸TEA)、例えばHuntsman社により名称Empicol TL40 FLで販売されている製品、又はCognis社により名称Texapon T42で販売されている製品を挙げることができ、これらの製品は40%水性溶液である。Huntsman社により名称Empicol AL 30FLで販売されている製品等のラウリル硫酸アンモニウム(CTFA名:ラウリル硫酸アンモニウム)もまた挙げることができ、これは30%水性溶液である。
【0071】
7)アルキルエーテル硫酸塩として、例えば、Cognis社により名称Texapon N40及びTexapon AOS 225 UPで販売されているもの等のラウリルエーテル硫酸ナトリウム(CTFA名:ラウレス硫酸ナトリウム)、又はCognis社により名称Standapol EA-2で販売されているもの等のラウリルエーテル硫酸アンモニウム(CTFA名:ラウレス硫酸アンモニウム)を挙げることができる。
【0072】
8)スルホン酸塩として、例えばα-オレフィンスルホン酸塩、例えばStepan社により名称Bio-Terge AS-40(登録商標)で販売されている、Witco社により名称Witconate AOS Protege(登録商標)及びSulframine AOS PH 12(登録商標)で販売されている、若しくはStepan社により名称Bio-Terge AS-40 CG(登録商標)で販売されているα-オレフィンスルホン酸ナトリウム(C
14〜C
16)、Clariant社により名称Hostapur SAS 30(登録商標)で販売されている第二級オレフィンスルホン酸ナトリウム;又は直鎖状アルキルアリールスルホン酸塩、例えばManro社により名称Manrosol SXS30(登録商標)、Manrosol SXS40(登録商標)及びManrosol SXS93(登録商標)で販売されているキシレンスルホン酸ナトリウムを挙げることができる。
【0073】
9)イセチオン酸塩として、アシルイセチオン酸塩、例えばJordan社により名称Jordapon CI P(登録商標)で販売されている製品等のココイルイセチオン酸ナトリウムを挙げることができる。
【0074】
10)タウリン酸塩として、Clariant社により名称Hostapon CT Pate(登録商標)で販売されているパーム核油メチルタウリン酸のナトリウム塩;N-アシルN-メチルタウリン酸塩、例えばClariant社により名称Hostapon LT-SF(登録商標)で販売されている若しくは日光ケミカルズ株式会社により名称Nikkol CMT-30-T(登録商標)で販売されているN-ココイル-N-メチルタウリン酸ナトリウム、日光ケミカルズ株式会社により名称Nikkol SMT(登録商標)で販売されているメチルステアロイルタウリン酸ナトリウム、又は日光ケミカルズ株式会社により名称Nikkol PMT(登録商標)で販売されているパルミトイルメチルタウリン酸ナトリウムを挙げることができる。
【0075】
11)アルキルポリグルコシドのアニオン性誘導体は、詳細には、クエン酸塩、酒石酸塩、スルホコハク酸塩、炭酸塩、及びアルキルポリグルコシドから得られるグリセロールエーテルとすることができる。例えば、Cesalpinia社により名称Eucarol AGE-ET(登録商標)で販売されているココイルポリグルコシド(1,4)酒石酸エステルのナトリウム塩、Seppic社により名称Essai 512 MP(登録商標)で販売されているココイルポリグルコシド(1,4)スルホコハク酸エステルの二ナトリウム塩、又はCesalpinia社により名称Eucarol AGE-EC(登録商標)で販売されているココイルポリグルコシド(1,4)クエン酸エステルのナトリウム塩を挙げることができる。
【0076】
アミノ酸誘導体について、それらが、アシルグリシン誘導体又はグリシン誘導体、特にアシルグリシン塩から選ばれることが好ましい。
【0077】
アシルグリシン誘導体又はグリシン誘導体は、アシルグリシン塩(若しくはアシルグリシン酸塩)、又はグリシン塩(若しくはグリシン酸塩)から選ぶことができ、詳細には以下のものから選ぶことができる。
【0078】
i)式(I)のアシルグリシン塩
R-HNCH
2COOX (I)
[式中、
- Rは、アシル基R'C=Oを表し、そのR'について、それは、10〜30個の炭素原子、より好ましくは12〜22個の炭素原子、更により好ましくは14〜22個の炭素原子、なおもより良好には16〜20個の炭素原子を好ましくは含む、飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状の炭化水素鎖を表し、且つ
- Xは、例えば、アルカリ金属のイオン(Na、Li又はK等、好ましくはNa又はK)、アルカリ土類金属のイオン(Mg、アンモニウム基、及びこれらの混合物)から選ばれるカチオンを表す]
【0079】
該アシル基は、詳細には、ラウロイル、ミリストイル、ベヘノイル、パルミトイル、ステアロイル、イソステアロイル、オリボイル、ココイル又はオレオイルの各基、及びこれらの混合物から選ぶことができる。
【0080】
好ましくは、Rは、ココイル基である。
【0083】
(式中、
- R
1は、10〜30個の炭素原子、好ましくは12〜22個の炭素原子、更に良好には16〜20個の炭素原子を含む、飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状の炭化水素鎖を表し;R
1は、有利には、ラウリル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル、セチル、セテアリル又はオレイルの各基及びこれらの混合物から選ばれ、好ましくはステアリル基、オレイル基から選ばれ、
- R
2基は、同一であり又は異なり、R''OH基を表し、該R''は、2〜10個の炭素原子、好ましくは2〜5個の炭素原子を含むアルキル基である)
【0084】
式(I)の化合物として、例えば、ココイルグリシン酸ナトリウムというINCI名をもつ化合物のもの、例えば味の素株式会社により販売されているAmilite GCS-12、又はココイルグリシン酸カリウムというINCI名をもつ化合物のもの、例えば味の素株式会社製のAmilite GCK-12等を挙げることができる。
【0085】
式(II)の化合物として、ジヒドロキシエチルオレイルグリシン酸塩のもの、又はジヒドロキシエチルステアリルグリシン酸塩のものを使用することができる。
【0086】
好ましくは、アニオン性界面活性剤はセッケンではない。そのため、好ましくは、アニオン性界面活性剤は、合成のアニオン性界面活性剤から選択される。より好ましくは、アニオン性界面活性剤は、アミノ酸誘導体、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩及びオレフィンアシルイセチオン酸塩、並びにそれらの混合物から選ばれる。更により好ましくは、アニオン性界面活性剤は、アミノ酸誘導体、アルキルエーテル硫酸塩、及びこれらの混合物から選ばれる。
【0087】
アニオン性界面活性剤が、以下からなる群から選択されることが好ましい:ラウレス硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリルスルホコハク酸二ナトリウム、ラウレススルホコハク酸二ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸ジアンモニウム、スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム、オレイルコハク酸ナトリウム、ラウロイルメチルイセチオン酸ナトリウム、ラウリルイセチオン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウレス-5カルボン酸ナトリウム、ラウリルエーテルカルボン酸、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリン酸モノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ココイル硫酸モノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、C14〜16オレフィンスルホン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ステアロイルサルコシン、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、メチルココイルタウリン酸ナトリウム、メチルラウロイルタウリン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸二ナトリウム、ミリストイルグルタミン酸カリウム、TEAココイルグルタミン酸塩、ココイルグリシン酸ナトリウム、ココイルグリシン酸カリウム、ココイルアラニン酸ナトリウム、TEAココイルアラニン酸塩、及びこれらの混合物。
【0088】
本発明による組成物中のアニオン性界面活性剤の量は、組成物の総質量に対して、0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上でありうる。
【0089】
その一方で、本発明による組成物中のアニオン性界面活性剤の量は、組成物の総質量に対して、15質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下でありうる。
【0090】
そのため、本発明による組成物中のアニオン性界面活性剤の量は、組成物の総質量に対して、0.01%〜15質量%、好ましくは0.1質量%〜10質量%、より好ましくは0.5質量%〜5質量%の範囲でありうる。
【0091】
(ポリグリセリル脂肪酸エステル)
本発明による組成物は、(d)少なくとも1種のポリグリセリル脂肪酸エステルを含む。単一のタイプのポリグリセリル脂肪酸エステルを使用してもよいが、2種以上の異なるタイプのポリグリセリル脂肪酸エステルを組み合わせて使用することもできる。
【0092】
ポリグリセリル脂肪酸エステルは、非イオン性界面活性剤として機能することができる。
【0093】
ポリグリセリル脂肪酸エステルが、2〜10個のグリセロール、より好ましくは2〜8個のグリセロール、更により好ましくは2〜6個のグリセロールに由来するポリグリセロール部分を有することが好ましい。
【0094】
ポリグリセリル脂肪酸エステルは、7.0〜16.0、好ましくは8.0〜15.0、より好ましくは10.0〜13.0のHLB(親水性親油性バランス)値を有しうる。2種以上のポリグリセリル脂肪酸エステルが使用される場合、HLB値は、全てのポリグリセリル脂肪酸エステルのHLB値の質量平均により決定される。
【0095】
ポリグリセリル脂肪酸エステルは、4〜30個の炭素原子、好ましくは6〜20個の炭素原子、より好ましくは8〜16個の炭素原子を含む飽和又は不飽和の酸、好ましくは飽和の酸、例えばラウリン酸、オレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、カプリン酸、カプリル酸、及びミリスチン酸のモノエステル、ジエステル及びトリエステルから選ぶことができる。
【0096】
ポリグリセリル脂肪酸エステルは、カプリル酸PG2、セスキカプリル酸PG2、ジカプリル酸PG2、トリカプリル酸PG2、カプリン酸PG2、セスキカプリン酸PG2、ジカプリン酸PG2、トリカプリン酸PG2、ラウリン酸PG2、セスキラウリン酸PG2、ジラウリン酸PG2、トリラウリン酸PG2、ミリスチン酸PG2、セスキミリスチン酸PG2、ジミリスチン酸PG2、トリミリスチン酸PG2、ステアリン酸PG2、セスキステアリン酸PG2、ジステアリン酸PG2、トリステアリン酸PG2、イソステアリン酸PG2、セスキイソステアリン酸PG2、ジイソステアリン酸PG2、トリイソステアリン酸PG2、オレイン酸PG2、セスキオレイン酸PG2、ジオレイン酸PG2、トリオレイン酸PG2、カプリル酸PG3、セスキカプリル酸PG3、ジカプリル酸PG3、トリカプリル酸PG3、カプリン酸PG3、セスキカプリン酸PG3、ジカプリン酸PG3、トリカプリン酸PG3、ラウリン酸PG3、セスキラウリン酸PG3、ジラウリン酸PG3、トリラウリン酸PG3、ミリスチン酸PG3、セスキミリスチン酸PG3、ジミリスチン酸PG3、トリミリスチン酸PG3、ステアリン酸PG3、セスキステアリン酸PG3、ジステアリン酸PG3、トリステアリン酸PG3、イソステアリン酸PG3、セスキイソステアリン酸PG3、ジイソステアリン酸PG3、トリイソステアリン酸PG3、オレイン酸PG3、セスキオレイン酸PG3、ジオレイン酸PG3、トリオレイン酸PG3、カプリル酸PG4、セスキカプリル酸PG4、ジカプリル酸PG4、トリカプリル酸PG4、カプリン酸PG4、セスキカプリン酸PG4、ジカプリン酸PG4、トリカプリン酸PG4、ラウリン酸PG4、セスキラウリン酸PG4、ジラウリン酸PG4、トリラウリン酸PG4、ミリスチン酸PG4、セスキミリスチン酸PG4、ジミリスチン酸PG4、トリミリスチン酸PG4、ステアリン酸PG4、セスキステアリン酸PG4、ジステアリン酸PG4、トリステアリン酸PG4、イソステアリン酸PG4、セスキイソステアリン酸PG4、ジイソステアリン酸PG4、トリイソステアリン酸PG4、オレイン酸PG4、セスキオレイン酸PG4、ジオレイン酸PG4、トリオレイン酸PG4、カプリル酸PG5、セスキカプリル酸PG5、ジカプリル酸PG5、トリカプリル酸PG5、テトラカプリル酸PG5、カプリン酸PG5、セスキカプリン酸PG5、ジカプリン酸PG5、トリカプリン酸PG5、テトラカプリン酸PG5、ラウリン酸PG5、セスキラウリン酸PG5、ジラウリン酸PG5、トリラウリン酸PG5、テトララウリン酸PG5、ミリスチン酸PG5、セスキミリスチン酸PG5、ジミリスチン酸PG5、トリミリスチン酸PG5、テトラミリスチン酸PG5、ステアリン酸PG5、セスキステアリン酸PG5、ジステアリン酸PG5、トリステアリン酸PG5、テトラステアリン酸PG5、イソステアリン酸PG5、セスキイソステアリン酸PG5、ジイソステアリン酸PG5、トリイソステアリン酸PG5、テトライソステアリン酸PG5、オレイン酸PG5、セスキオレイン酸PG5、ジオレイン酸PG5、トリオレイン酸PG5、テトラオレイン酸PG5、カプリル酸PG6、セスキカプリル酸PG6、ジカプリル酸PG6、トリカプリル酸PG6、テトラカプリル酸PG6、ペンタカプリル酸PG6、カプリン酸PG6、セスキカプリン酸PG6、ジカプリン酸PG6、トリカプリン酸PG6、テトラカプリン酸PG6、ペンタカプリン酸PG6、ラウリン酸PG6、セスキラウリン酸PG6、ジラウリン酸PG6、トリラウリン酸PG6、テトララウリン酸PG6、ペンタラウリン酸PG6、ミリスチン酸PG6、セスキミリスチン酸PG6、ジミリスチン酸PG6、トリミリスチン酸PG6、テトラミリスチン酸PG6、ペンタミリスチン酸PG6、ステアリン酸PG6、セスキステアリン酸PG6、ジステアリン酸PG6、トリステアリン酸PG6、テトラステアリン酸PG6、ペンタステアリン酸PG6、イソステアリン酸PG6、セスキイソステアリン酸PG6、ジイソステアリン酸PG6、トリイソステアリン酸PG6、テトライソステアリン酸PG6、ペンタイソステアリン酸PG6、オレイン酸PG6、セスキオレイン酸PG6、ジオレイン酸PG6、トリオレイン酸PG6、テトラオレイン酸PG6、ペンタオレイン酸PG6、カプリル酸PG10、セスキカプリル酸PG10、ジカプリル酸PG10、トリカプリル酸PG10、テトラカプリル酸PG10、ペンタカプリル酸PG10、ヘキサカプリル酸PG10、カプリン酸PG10、セスキカプリン酸PG10、ジカプリン酸PG10、トリカプリン酸PG10、テトラカプリン酸PG10、ペンタカプリン酸PG10、ヘキサカプリン酸PG10、ラウリン酸PG10、セスキラウリン酸PG10、ジラウリン酸PG10、トリラウリン酸PG10、テトララウリン酸PG10、ペンタラウリン酸PG10、ヘキサラウリン酸PG10、ミリスチン酸PG10、セスキミリスチン酸PG10、ジミリスチン酸PG10、トリミリスチン酸PG10、テトラミリスチン酸PG10、ペンタミリスチン酸PG10、ヘキサミリスチン酸PG10、ステアリン酸PG10、セスキステアリン酸PG10、ジステアリン酸PG10、トリステアリン酸PG10、テトラステアリン酸PG10、ペンタステアリン酸PG10、ヘキサステアリン酸PG10、イソステアリン酸PG10、セスキイソステアリン酸PG10、ジイソステアリン酸PG10、トリイソステアリン酸PG10、テトライソステアリン酸PG10、ペンタイソステアリン酸PG10、ヘキサイソステアリン酸PG10、オレイン酸PG10、セスキオレイン酸PG10、ジオレイン酸PG10、トリオレイン酸PG10、テトラオレイン酸PG10、ペンタオレイン酸PG10、及びヘキサオレイン酸PG10からなる群から選択することができる。
【0097】
ポリグリセリル脂肪酸エステルが以下から選ばれることが好ましい:
- 2〜6個のグリセロール単位を含むジカプリン酸ポリグリセリル、
- 2〜6個のグリセロール単位を含むモノラウリン酸ポリグリセリル、
- 2〜6個のグリセロール単位を含むモノ(イソ)ステアリン酸ポリグリセリル、
- 2〜6個のグリセロール単位を含むモノオレイン酸ポリグリセリル、及び
- 2〜6個のグリセロール単位を含むジオレイン酸ポリグリセリル。
【0098】
一実施形態では、ポリグリセリル脂肪酸エステルの原材料は、好ましくは2〜10個のグリセリン、より好ましくは2〜6個のグリセリンに由来するポリグリセリル部分を有するポリグリセリル脂肪酸エステルの混合物から選ぶことができ、該混合物は、好ましくは、2〜6個のグリセリンからなるポリグリセリル部分を有するポリグリセリル脂肪酸エステルを30質量%以上含む。
【0099】
ポリグリセリル脂肪酸エステルの原材料が、脂肪酸と、重合度が2以上であるポリグリセリンを70%以上含むポリグリセリンとのエステル、好ましくは脂肪酸と、重合度が2から6の間であるポリグリセリンを60%以上含むポリグリセリンとのエステル、より好ましくは脂肪酸と、重合度が2〜6であるポリグリセリンを30%以上含むポリグリセリンとのエステルを含むことが好ましい場合がある。
【0100】
本発明による組成物中のポリグリセリル脂肪酸エステルの量は、組成物の総質量に対して、0.1質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上でありうる。
【0101】
その一方で、本発明による組成物中のポリグリセリル脂肪酸エステルの量は、組成物の総質量に対して、20質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下でありうる。
【0102】
そのため、本発明による組成物中のポリグリセリル脂肪酸エステルの量は、組成物の総質量に対して、0.1質量%〜20質量%、好ましくは1質量%〜15質量%、より好ましくは5質量%〜10質量%の範囲でありうる。
【0103】
(アルキルポリグリコシド)
本発明による組成物は、(e)少なくとも1種のアルキルポリグリコシドを含む。単一のタイプのアルキルポリグリコシドを使用してもよいが、2種以上の異なるタイプのアルキルポリグリコシドを組み合わせて使用することもできる。
【0104】
本発明の解釈上、用語「アルキルポリグリコシド」は、アルキル単糖(重合度1)又はアルキル多糖(重合度1超)を意味するものとする。
【0105】
アルキルポリグリコシドは、非イオン性界面活性剤として機能することができる。
【0106】
アルキルポリグリコシドは、単独で、又はいくつかのアルキルポリグリコシドの混合形態で、使用されてよい。
【0107】
アルキルポリグリコシドタイプの界面活性剤は、式(I):
R(O)(G)
x (I)
(式中、R基は、直鎖状又は分枝状のC
10〜C
22アルキル基、好ましくはC
10〜C
22アルキル基であり、Gは、糖残基であり、xは、1〜5、好ましくは1.05〜2.5、より優先的には1.1〜.2の範囲である)
の化合物から選択することができる。
【0108】
糖残基は、グルコース、デキストロース、サッカロース、フルクトース、ガラクトース、マルトース、マルトトリオース、ラクトース、セロビオース、マンノース、リボース、デキストラン、タロース、アロース、キシロース、レボグルカン、セルロース及びデンプンの群から選ぶことができる。より優先的には、糖残基はグルコースを示す。
【0109】
アルキルポリグリコシドの多糖部分の各単位が、α若しくはβ異性体型、L若しくはD型でありうることにも留意すべきであり、糖残基の立体配置は、フラノシド型のものであってもピラノシド型のものであってもよい。
【0110】
当然ながら、保持されたアルキル単位の性質及び/又は保持している多糖鎖の性質が互いに異なりうる、アルキル多糖の混合物を使用することが可能である。
【0111】
加えて、本発明によれば、このアルキル部分が、選択された脂肪アルコールのそれと同一である、脂肪アルコールとアルキルポリグリコシドとを一緒に使用することが特に有利である。
【0112】
定義された脂肪アルコール/アルキルポリグリコシド乳化混合物は、詳細には特許出願WO92/06778、WO95/13863及びWO98/47610に記載されている。
【0113】
特に好ましい脂肪アルコール/アルキルポリグリコシド混合物の中で、SEPPIC社により名称Montanov(登録商標)で販売されている製品を挙げることができ、例えば以下の混合物である:
- セチルステアリルアルコール/ココイルグルコシド(Montanov 82(登録商標))、
- アラキジルアルコール及びベヘニルアルコール/アラキジルグルコシド(Montanov 802(登録商標))、
- ミリスチルアルコール/ミリスチルグルコシド(Montanov 14(登録商標))、
- セチルステアリルアルコール/セチルステアリルグルコシド(Montanov 68(登録商標))、
- C
14〜C
22アルコール/C
12〜C
20アルキルグルコシド(Montanov L(登録商標))、
- ココイルアルコール/ココイルグルコシド(Montanov S(登録商標))、並びに
- イソステアリルアルコール/イソステアリルグルコシド(Montanov WO 18(登録商標))。
【0114】
特定の一実施形態によれば、本発明による組成物中で使用されるアルキルポリグリコシドは、C
12〜C
20グルコシドである。それは、C
14〜C
22アルコールとの混合物として有利には使用される。
【0115】
本発明の特定の一実施形態によれば、そのように使用されるのは、C
14〜C
22アルコール/C
12〜C
20アルキルグルコシド混合物、例えばおよそ20%のC
12〜C
20アルキルグルコシドとおよそ80%のC
14〜C
22アルコールとからなる、SEPPIC社により名称Montanov 68(登録商標)で販売されている製品である。
【0116】
別の実施形態によれば、本発明による組成物中で使用されるアルキルポリグリコシドは、C
10〜C
20グルコシド、好ましくはC
10〜C
15グルコシド、より好ましくはC
10〜C
12グルコシドである。特に、デシルグルコシドの使用が、更により好ましい場合がある。
【0117】
本発明による組成物中のアルキルポリグリコシドの量は、組成物の総質量に対して、0.01質量%以上、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上でありうる。
【0118】
その一方で、本発明による組成物中のアルキルポリグリコシドの量は、組成物の総質量に対して、15質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下でありうる。
【0119】
そのため、本発明による組成物中のアルキルポリグリコシドの量は、組成物の総質量に対して、0.01質量%〜15質量%、好ましくは0.05質量%〜10質量%、より好ましくは0.1質量%〜5質量%の範囲でありうる。
【0120】
(5個以上の炭素原子を有するポリオール)
本発明による組成物は、(f)5個以上の炭素原子を有する少なくとも1種のポリオールを含んでよい。単一のタイプのこのようなポリオールを使用してもよいが、2種以上の異なるタイプのこのようなポリオールを組み合わせて使用することもできる。
【0121】
5個以上の炭素原子を有するポリオールは、5個以上の炭素原子を有するジオール、好ましくはC
5〜C
10ジオール、より好ましくはペンチレングリコール、ヘキサレングリコール、及びこれらの混合物から選択することができる。
【0122】
ペンチレングリコールは、その異性体を包含する。そのため、ペンチレングリコールは、1,2-ペンチレングリコール、1,3-ペンチレングリコール、1,4-ペンチレングリコール、1,5-ペンチレングリコール、2,3-ペンチレングリコール及び2,4-ペンチレングリコールでありうる。1,2-ペンチレングリコールが好ましい場合がある。
【0123】
ヘキシレングリコールは、その異性体を包含する。そのため、ヘキシレングリコールは、1,2-ヘキシレングリコール、1,3-ヘキシレングリコール、1,4-ヘキシレングリコール、1,5-ヘキシレングリコール、1,6-ヘキシレングリコール、2,3-ヘキシレングリコール、2,4-ヘキシレングリコール、2,5-ヘキシレングリコール及び2-メチル-2,4-ペンタンジオールでありうる。2-メチル-2,4-ペンタンジオールが好ましい場合がある。
【0124】
本発明による組成物中の5個以上の炭素原子を有するポリオールの量は、組成物の総質量に対して、0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上でありうる。
【0125】
その一方で、本発明による組成物中の5個以上の炭素原子を有するポリオールの量は、組成物の総質量に対して、15質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下でありうる。
【0126】
そのため、本発明による組成物中の5個以上の炭素原子を有するポリオールの量は、組成物の総質量に対して、0.01質量%〜15質量%、好ましくは0.1質量%〜10質量%、より好ましくは0.5質量%〜5質量%の範囲でありうる。
【0127】
(水)
本発明による組成物は、水を含んでよい。
【0128】
本発明による組成物中の水の量は、組成物の総質量に対して、50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上でありうる。
【0129】
本発明による組成物中の水の量は、組成物の総質量に対して、95質量%以下、好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下でありうる。
【0130】
本発明による組成物中の水の量は、組成物の総質量に対して、50質量%〜95質量%、好ましくは60質量%〜90質量%、より好ましくは70質量%〜85質量%の範囲でありうる。
【0131】
(追加の油)
本発明による組成物は、(a)エーテル油以外の、少なくとも1種の追加の油を含んでよい。単一のタイプのこのような追加の油を使用してもよいが、2種以上の異なるタイプのこのような追加の油を組み合わせて使用することもできる。
【0132】
追加の油は、揮発性であっても不揮発性であってもよい。
【0133】
追加の油は、炭化水素油、シリコーンオイル等の非極性油;植物性油若しくは動物性油及びエステル油等の極性油;又はこれらの混合物であってよい。
【0134】
追加の油は、植物又は動物起源の油、合成油、シリコーンオイル、炭化水素油及び脂肪アルコールからなる群から選択することができる。
【0135】
植物油の例として、例えば、亜麻仁油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、アボカド油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、ホホバ油、ヒマワリ油、アーモンド油、菜種油、ゴマ油、ダイズ油、ピーナツ油、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0136】
動物油の例として、例えば、スクアレン及びスクアランを挙げることができる。
【0137】
合成油の例として、アルカン油、例えばイソドデカン及びイソヘキサデカン、エステル油、並びに人工トリグリセリドを挙げることができる。
【0138】
エステル油は、好ましくは、飽和の又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC
1〜C
26脂肪族一酸又は多酸の液状エステルと、飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC
1〜C
26脂肪族モノアルコール又はポリアルコールとの液状エステルであり、これらのエステルの合計炭素原子数は10以上である。
【0139】
好ましくは、モノアルコールのエステルの場合、本発明のエステルが由来するアルコール及び酸の中で、少なくとも1つは分枝状である。
【0140】
一酸及びモノアルコールのモノエステルの中で、パルミチン酸エチル、パルミチン酸エチルヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、炭酸ジカプリリル、ミリスチン酸アルキル、例えばミリスチン酸イソプロピル又はミリスチン酸エチル、ステアリン酸イソセチル、イソノナン酸2-エチルヘキシル、イソノナン酸イソノニル、ネオペンタン酸イソデシル及びネオペンタン酸イソステアリルが挙げられる。
【0141】
C
4〜C
22ジカルボン酸又はトリカルボン酸とC
1〜C
22アルコールとのエステル、並びに、モノカルボン酸、ジカルボン酸又はトリカルボン酸と、非糖C
4〜C
26ジヒドロキシ、トリヒドロキシ、テトラヒドロキシ又はペンタヒドロキシアルコールとのエステルもまた使用されうる。
【0142】
特に挙げることができるのは以下である:セバシン酸ジエチル、ラウロイルサルコシン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ビス(2-エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジ-n-プロピル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ビス(2-エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソステアリル、マレイン酸ビス(2-エチルヘキシル)、クエン酸トリイソプロピル、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリイソステアリル、トリ乳酸グリセリル、トリオクタン酸グリセリル、クエン酸トリオクチルドデシル、クエン酸トリオレイル、ジヘプタン酸ネオペンチルグリコール、ジイソノナン酸ジエチレングリコール。
【0143】
エステル油として、C
6〜C
30、好ましくはC
12〜C
22脂肪酸の糖エステル及びジエステルを使用することができる。用語「糖」が、アルデヒド又はケトン官能基の有無にかかわらず、いくつかのアルコール官能基を含有し、少なくとも4個の炭素原子を含む、酸素含有炭化水素系化合物を意味することが想起される。これらの糖は、単糖、オリゴ糖又は多糖であってよい。
【0144】
挙げることができる適当な糖の例には、スクロース(又はショ糖)、グルコース、ガラクトース、リボース、フコース、マルトース、フルクトース、マンノース、アラビノース、キシロース及びラクトース、並びにそれらの誘導体、特にメチル誘導体などのアルキル誘導体、例えばメチルグルコースが含まれる。
【0145】
脂肪酸の糖エステルは、前述の糖と、直鎖状若しくは分枝状の、飽和若しくは不飽和のC
6〜C
30、好ましくはC
12〜C
22脂肪酸とのエステル又はエステル混合物からなる群から特に選ぶことができる。これらの化合物が不飽和である場合、それらは、1〜3個の共役又は非共役の炭素-炭素二重結合を有してよい。
【0146】
この変形形態によるエステルはまた、モノエステル、ジエステル、トリエステル、テトラエステル及びポリエステル、並びにこれらの混合物から選択することができる。
【0147】
これらのエステルは、例えば、オレイン酸エステル、ラウリン酸エステル、パルミチン酸エステル、ミリスチン酸エステル、ベヘン酸エステル、ヤシ脂肪酸エステル、ステアリン酸エステル、リノール酸エステル、リノレン酸エステル、カプリン酸エステル及びアラキドン酸エステル、又はこれらの混合物、例えば、特にオレオパルミチン酸とオレオステアリン酸とパルミトステアリン酸との混合エステル、及びテトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチルであってよい。
【0148】
より詳細には、モノエステル及びジエステル、特にスクロース、グルコース又はメチルグルコースのモノオレイン酸エステル又はジオレイン酸エステル、ステアリン酸エステル、ベヘン酸エステル、オレオパルミチン酸エステル、リノール酸エステル、リノレン酸エステル及びオレオステアリン酸エステルが使用される。
【0149】
挙げることができる例は、Amerchol社により名称Glucate(登録商標)DOで販売されている製品であり、これはジオレイン酸メチルグルコースである。
【0150】
好ましいエステル油の例として、例えば、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジオクチル、ヘキサン酸2-エチルヘキシル、ラウリン酸エチル、オクタン酸セチル、オクタン酸オクチルドデシル、ネオペンタン酸イソデシル、プロピオン酸ミリスチル、2-エチルヘキサン酸2-エチルヘキシル、オクタン酸2-エチルヘキシル、(カプリル酸/カプリン酸)2-エチルヘキシル、パルミチン酸メチル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸イソプロピル、炭酸ジカプリリル、ラウロイルサルコシン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸エチルヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、ラウリン酸ヘキシル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸イソデシル、トリ(2-エチルヘキサン酸)グリセリル、テトラ(2-エチルヘキサン酸)ペンタエリスリチル、コハク酸2-エチルヘキシル、セバシン酸ジエチル、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0151】
人工トリグリセリドの例として、例えば、カプリルカプリリルグリセリド、トリミリスチン酸グリセリル、トリパルミチン酸グリセリル、トリリノレン酸グリセリル、トリラウリン酸グリセリル、トリカプリン酸グリセリル、トリカプリル酸グリセリル、トリ(カプリン酸/カプリル酸)グリセリル及びトリ(カプリン酸/カプリル酸/リノレン酸)グリセリルが挙げられる。
【0152】
シリコーンオイルの例として、例えば、直鎖状オルガノポリシロキサン、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等;環状オルガノポリシロキサン、例えばシクロヘキサシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等;並びにこれらの混合物を挙げることができる。
【0153】
好ましくは、シリコーンオイルは、液体ポリジアルキルシロキサン、特に少なくとも1つのアリール基を含む液体ポリジメチルシロキサン(PDMS)及び液体ポリオルガノシロキサンから選ばれる。
【0154】
これらのシリコーンオイルはまた、有機変性されていてよい。本発明により使用されうる有機変性シリコーンは、上に定義しているシリコーンオイルであり、それらの構造中に、炭化水素系基を介して結合されている1つ又は複数の有機官能基を含むシリコーンオイルである。
【0155】
オルガノポリシロキサンは、Walter Nollの「Chemistry and Technology of Silicones」(1968)、Academic Pressに更に詳しく定義されている。それらは、揮発性であっても不揮発性であってもよい。
【0156】
それらが揮発性である場合、シリコーンは、より詳細には、沸点が60℃から260℃の間であるものから選ばれ、更に、より詳細には、以下のものから選ばれる:
(i)3〜7個、好ましくは4〜5個のケイ素原子を含む環状ポリジアルキルシロキサン。これらは、例えば、特に、Union Carbide社により名称Volatile Silicone(登録商標)7207で販売されている又はRhodia社により名称Silbione(登録商標)70045 V2で販売されているオクタメチルシクロテトラシロキサン、Union Carbide社により名称Volatile Silicone(登録商標)7158で販売されている、Rhodia社により名称Silbione(登録商標)70045 V5で販売されているデカメチルシクロペンタシロキサン、及びMomentive Performance Materials社により名称Silsoft 1217で販売されているドデカメチルシクロペンタシロキサン、並びにこれらの混合物である。式:
【0158】
の、Union Carbide社により販売されているSilicone Volatile(登録商標)FZ 3109等のジメチルシロキサン/メチルアルキルシロキサン等の型のシクロコポリマーもまた挙げることができる。
【0159】
環状ポリジアルキルシロキサンと有機ケイ素化合物との混合物、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサンとテトラトリメチルシリルペンタエリスリトールとの混合物(50/50)、及びオクタメチルシクロテトラシロキサンとオキシ-1,1'-ビス(2,2,2',2',3,3'-ヘキサトリメチルシリルオキシ)ネオペンタンとの混合物も挙げることができる。
(ii)2〜9個のケイ素原子を含有し、25℃で5×10
-6m
2/s以下の粘度を有する直鎖状揮発性ポリジアルキルシロキサン。例は、特にToray Silicone社から名称SH 200で販売されているデカメチルテトラシロキサンである。この分類に属するシリコーンはまた、Cosmetics and Toiletries、第91巻、76年1月、27〜32頁、Todd & Byers、Volatile Silicone Fluids for Cosmeticsにおいて公表されている論文に記載されている。シリコーンの粘度は、25℃でASTM規格445 Appendix Cに従って測定される。
【0160】
不揮発性ポリジアルキルシロキサンもまた使用してよい。これらの不揮発性シリコーンは、より詳細には、ポリジアルキルシロキサンから選ばれ、その中では、トリメチルシリル末端基を含有するポリジメチルシロキサンを主に挙げることができる。
【0161】
これらのポリジアルキルシロキサンの中で、非限定的に、以下の市販製品を挙げることができる:
- Rhodia社により販売されているSilbione(登録商標)油の47及び70 047シリーズ又はMirasil(登録商標)油、例えば70 047 V 500 000油、
- Rhodia社により販売されているMirasil(登録商標)シリーズの油、
- Dow Corning社製200シリーズの油、例えば粘度が60 000mm
2/秒であるDC200、並びに
- General Electric社製Viscasil(登録商標)油及びGeneral Electric社製のSFシリーズの一定の油(SF 96、SF 18)。
【0162】
名称ジメチコノール(CTFA)で知られている、ジメチルシラノール末端基を含有するポリジメチルシロキサン、例えばRhodia社製の48シリーズの油もまた挙げることができる。
【0163】
アリール基を含有するシリコーンの中で、ポリジアリールシロキサン、特にポリジフェニルシロキサン及びポリアルキルアリールシロキサン、例えばフェニルシリコーンオイルを挙げることができる。
【0166】
(式中、
R
1〜R
10は、互いに独立に、飽和又は不飽和の、直鎖状、環状又は分枝状のC
1〜C
30炭化水素系基、好ましくはC
1〜C
12炭化水素系基、より好ましくはC
1〜C
6炭化水素系基、特にメチル、エチル、プロピル又はブチル基であり、
m、n、p及びqは、互いに独立に、両端を含んで0〜900、好ましくは両端を含んで0〜500、より好ましくは両端を含んで0〜100の整数であり、
但し、和n+m+qは0以外である)
のフェニルシリコーンから選ぶことができる。
【0167】
挙げることができる例には、以下の名称で販売されている製品が含まれる:
- Rhodia社製のSilbione(登録商標)油の70 641シリーズ、
- Rhodia社製のRhodorsil(登録商標)70 633及び763シリーズの油、
- Dow Corning社製のDow Corning 556 Cosmetic Grade Fluid油、
- Bayer社製のPKシリーズのシリコーン、例えばPK20製品、
- General Electric社製のSFシリーズの一定の油、例えばSF 1023、SF 1154、SF 1250及びSF 1265。
【0168】
フェニルシリコーンオイルとして、フェニルトリメチコン(上記の式中のR
1〜R
10は、メチルであり、p、q及びn=0であり、m=1である)が好ましい。
【0169】
有機変性液状シリコーンは、ポリエチレンオキシ基及び/又はポリプロピレンオキシ基を特に含有してよい。そのため、信越化学工業株式会社により提案されているシリコーンKF-6017、及びUnion Carbide社製のSilwet(登録商標)L722オイル及びL77オイルを挙げることができる。
【0170】
炭化水素油は、以下から選ぶことができる:
- 直鎖状又は分枝状の、任意選択で環状のC
6〜C
16低級アルカン。挙げることができる例には、ヘキサン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン及びイソパラフィン、例えばイソヘキサデカン、イソドデカン及びイソデカン、並びに
- 16個超の炭素原子を含有する直鎖状又は分枝状の炭化水素、例えば液状パラフィン、液状ワセリン、ポリデセン及び水添ポリイソブテン、例えばParleam(登録商標)、並びにスクアラン。
【0171】
炭化水素油の好ましい例として、例えば、直鎖状又は分枝状の炭化水素、例えばイソヘキサデカン、イソドデカン、スクアラン、鉱物油(例えば、液状パラフィン)、パラフィン、ワセリン(vaseline)又はワセリン(petrolatum)、ナフタレン等;水添ポリイソブテン、イソエイコサン及びデセン/ブテンコポリマー;並びにこれらの混合物を挙げることができる。
【0172】
脂肪アルコールにおける用語「脂肪」は、比較的多数の炭素原子が含まれるものを意味する。そのため、4個以上、好ましくは6個以上、より好ましくは12個以上の炭素原子を有するアルコールが、脂肪アルコールの範囲内に包含される。脂肪アルコールは、飽和であっても不飽和であってもよい。脂肪アルコールは、直鎖状であっても分枝状であってもよい。
【0173】
脂肪アルコールは、構造R-OH[式中、Rは、4〜40個の炭素原子、好ましくは6〜30個の炭素原子、より好ましくは12〜20個の炭素原子を含有する、飽和及び不飽和の、直鎖状及び分枝状の基から選ばれる]を有してよい。少なくとも1つの実施形態では、Rは、C
12〜C
20アルキル基及びC
12〜C
20アルケニル基から選ぶことができる。Rは、少なくとも1つのヒドロキシル基で置換されていてもよく、又は置換されていなくてもよい。
【0174】
脂肪アルコールの例として、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ウンデシレニルアルコール、ミリスチルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、パルミトレイルアルコール、アラキドニルアルコール、エルシルアルコール、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0175】
脂肪アルコールが飽和脂肪アルコールであることが好ましい。
【0176】
そのため、脂肪アルコールは、直鎖状若しくは分枝状の、飽和又は不飽和のC
6〜C
30アルコール、好ましくは直鎖状若しくは分枝状の、飽和C
6〜C
30アルコール、より好ましくは、直鎖状若しくは分枝状の、飽和C
12〜C
20アルコールから選択することができる。
【0177】
用語「飽和脂肪アルコール」は、本明細書では、長鎖の脂肪族飽和炭素鎖を有するアルコールを意味する。飽和脂肪族アルコールが、任意の直鎖状又は分枝状の飽和C
6〜C
30脂肪アルコールから選択されることが好ましい。直鎖状又は分枝状の飽和C
6〜C
30脂肪アルコールの中で、直鎖状又は分枝状の飽和C
12〜C
20脂肪アルコールが、好ましくは使用されうる。任意の直鎖状又は分枝状の飽和C
16〜C
20脂肪アルコールが、より好ましくは使用されうる。分枝状のC
16〜C
20脂肪アルコールが、更により好ましくは使用されうる。
【0178】
飽和脂肪アルコールの例として、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ウンデシレニルアルコール、ミリスチルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、及びこれらの混合物を挙げることができる。一実施形態では、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、又はこれらの混合物(例えばセテアリルアルコール)及びベヘニルアルコールを、飽和脂肪アルコールとして使用されうる。
【0179】
少なくとも1つの実施形態によれば、本発明による組成物中に使用される脂肪アルコールは、セチルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、及びこれらの混合物から好ましくは選ばれる。
【0180】
追加の油が、分子量が600g/mol未満の油から選ばれることもまた好ましい。
【0181】
追加の油が、エステル油、シリコーンオイル、及びこれらの混合物から選ばれることが好ましい場合がある。
【0182】
本発明による組成物中の追加の油の量は、組成物の総質量に対して、1質量%以上、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上でありうる。
【0183】
本発明による組成物中の追加の油の量は、組成物の総質量に対して、20質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下でありうる。
【0184】
本発明による組成物中の追加の油の量は、組成物の総質量に対して、1質量%〜20質量%、好ましくは3質量%〜15質量%、より好ましくは5質量%〜10質量%でありうる。
【0185】
(追加の界面活性剤)
本発明による組成物は、(b)両性界面活性剤、(c)アニオン性界面活性剤、(d)ポリグリセリル脂肪酸エステル及び(e)アルキルポリグリコシド以外に、少なくとも1種の追加の界面活性剤を含んでよい。単一のタイプのこのような追加の界面活性剤を使用してもよいが、2種以上の異なるタイプのこのような追加の界面活性剤を組み合わせて使用することもできる。
【0186】
追加の界面活性剤は、(d)ポリグリセリル脂肪酸エステル及び(e)アルキルポリグリコシド以外に、カチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤から選択することができる。
【0187】
カチオン性界面活性剤
カチオン性界面活性剤は、任意選択でポリオキシアルキレン化された、第一級、第二級及び第三級脂肪アミン塩、第四級アンモニウム塩、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。
【0188】
挙げることができる第四級アンモニウム塩の例には、以下のものが含まれるが、これらに限定されない:
以下の一般式(V)のもの
【0190】
[式中、
R
1、R
2、R
3及びR
4は、同一であっても異なっていてもよく、1〜30個の炭素原子を含んで酸素、窒素、硫黄及びハロゲン等のヘテロ原子を任意選択で含む、直鎖状及び分枝状の脂肪族基から選ばれる。脂肪族基は、例えば、アルキル、アルコキシ、C
2〜C
6ポリオキシアルキレン、アルキルアミド、(C
12〜C
22)アルキルアミド(C
2〜C
6)アルキル、(C
12〜C
22)アルキルアセテート及びヒドロキシアルキルの各基;並びに芳香族基、例えばアリール及びアルキルアリールから選ぶことができ;X
-は、ハロゲン化物イオン、リン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、(C
2〜C
6)アルキル硫酸イオン、及びアルキルスルホン酸イオン又はアルキルアリールスルホン酸イオンから選ばれる];
イミダゾリンの第四級アンモニウム塩、例えば、以下の式(VI)のもの:
【0192】
(式中、
R
5は、8〜30個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基、例えば、獣脂の若しくはココナツの脂肪酸誘導体から選ばれ、
R
6は、水素、C
1〜C
4アルキル基、及び8〜30個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基から選ばれ、
R
7は、C
1〜C
4アルキル基から選ばれ、
R
8は、水素及びC
1〜C
4アルキル基から選ばれ、
X
-は、ハロゲン化物イオン、リン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、アルキル硫酸イオン、アルキルスルホン酸イオン及びアルキルアリールスルホン酸イオンから選ばれる)。
一実施形態では、R
5及びR
6は、例えば、獣脂の脂肪酸誘導体等の、12〜21個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基から選ばれる基の混合物であり、R
7はメチルであり、R
8は水素である。このような製品の例には、Witco社により名称「Rewoquat(登録商標)」W75、W90、W75PG及びW75HPGで販売されているクオタニウム-27(CTFA 1997年)及びクオタニウム-83(CTFA 1997年)が挙げられるが、これらに限定されない;
式(VII)のジ四級アンモニウム塩
【0194】
(式中、
R
9は、16〜30個の炭素原子を含む脂肪族基から選ばれ、
R
10、R
11、R
12、R
13及びR
14は、同一であっても異なっていてもよく、水素、及び1〜4個の炭素原子を含むアルキル基から選ばれ、
X
-は、ハロゲン化物イオン、酢酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、エチル硫酸イオン及びメチル硫酸イオンから選ばれる)。
1種のこのようなジ四級アンモニウム塩の例は、プロパンタロウジアンモニウムジクロリドである;
並びに
少なくとも1つのエステル官能基を含む第四級アンモニウム塩、例えば、以下の式(VIII)のもの
【0196】
(式中、
R
15は、C
1〜C
6アルキル基、及びC
1〜C
6ヒドロキシアルキル基及びジヒドロキシアルキル基から選ばれ、
R
16は、
以下の基:
【0198】
、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC
1〜C
22炭化水素系基R
20、並びに水素から選ばれ、
R
18は、
以下の基:
【0200】
、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC
1〜C
6炭化水素系基R
22、並びに水素から選ばれ、
R
17、R
19及びR
21は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC
7〜C
21炭化水素系基から選ばれ、
r、n及びpは、同一であっても異なっていてもよく、2〜6の範囲の整数から選ばれ、
yは、1〜10の範囲の整数から選ばれ、
x及びzは、同一であっても異なっていてもよく、0〜10の範囲の整数から選ばれ、
X
-は、単体及び錯体の、有機及び無機のアニオンから選ばれ、但し、和x+y+zは、1〜15の範囲であり、xが0である場合、R
16はR
20を示し、zが0である場合、R
18はR
22を示す)。
R
15は、直鎖状及び分枝状のアルキル基から選ぶことができる。一実施形態では、R
15は、直鎖状のアルキル基から選ばれる。別の実施形態では、R
15は、メチル、エチル、ヒドロキシエチル及びジヒドロキシプロピルの各基から選ばれ、例えばメチル基及びエチル基から選ばれる。一実施形態では、和x+y+zは、1〜10の範囲である。R
16が炭化水素系基R
20であるとき、これは長鎖であって12〜22個の炭素原子を含んでもよく、又は短鎖であって1〜3個の炭素原子を含んでもよい。R
18が炭化水素系基R
22であるとき、これは、例えば1〜3個の炭素原子を含んでもよい。非限定的な例として、一実施形態では、R
17、R
19及びR
21は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC
11〜C
21炭化水素系基から選ばれ、例えば、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC
11〜C
21アルキル基及びアルケニル基から選ばれる。別の実施形態では、x及びzは、同一であっても異なっていてもよく、0又は1である。一実施形態では、yは1に等しい。別の実施形態では、r、n及びpは、同一であっても異なっていてもよく、2又は3に等しく、例えば2に等しい。アニオンX
-は、例えば、ハロゲン化物イオン、例えば塩化物イオン、臭化物イオン及びヨウ化物イオン;並びにC1〜C4アルキル硫酸イオン、例えばメチル硫酸イオンから選ぶことができる。しかし、メタンスルホン酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、トシル酸イオンと、有機酸に由来するアニオン、例えば酢酸イオン及び乳酸イオン、並びにエステル官能基を含むアンモニウムに適合性のある任意の他のアニオンが、本発明に従って使用されうるアニオンの他の非限定的な例である。一実施形態では、アニオンX
-は、塩化物イオン及びメチル硫酸イオンから選ばれる。
【0201】
別の実施形態では、式(VIII):
[式中、
R
15は、メチル基及びエチル基から選ばれ、
x及びyは、1に等しく、
zは、0又は1に等しく、
r、n及びpは、2に等しく、
R
16は、
以下の基:
【0203】
、メチル、エチル、及びC
14〜C
22炭化水素系の各基、水素から選ばれ、
R
18は、
以下の基:
【0205】
、水素から選ばれ、
R
17、R
19及びR
21は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC
13〜C
17炭化水素系基から選ばれ、例えば、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC
13〜C
17アルキル基及びアルケニル基から選ばれる]
のアンモニウム塩が使用されてよい。
【0206】
一実施形態では、炭化水素系基は、直鎖状である。
【0207】
挙げることができる式(VIII)の化合物の非限定的な例には、塩、例えば、ジアシルオキシエチル-ジメチルアンモニウムの塩化物及びメチル硫酸塩、ジアシルオキシエチル-ヒドロキシエチル-メチルアンモニウムの塩化物及びメチル硫酸塩、モノアシルオキシエチル-ジヒドロキシエチル-メチルアンモニウムの塩化物及びメチル硫酸塩、トリアシルオキシエチル-メチルアンモニウムの塩化物及びメチル硫酸塩、モノアシルオキシエチル-ヒドロキシエチル-ジメチルアンモニウムの塩化物及びメチル硫酸塩、並びにこれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、アシル基は、14〜18個の炭素原子を含んでもよく、例えば植物油、例えばパーム油及びヒマワリ油に由来してよい。化合物がいくつかのアシル基を含むとき、これらの基は、同一であっても異なっていてもよい。
【0208】
これらの生成物は、例えば、任意選択でオキシアルキレン化されたトリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、アルキルジエタノールアミン又はアルキルジイソプロパノールアミンを、脂肪酸に、又は植物若しくは動物起源の脂肪酸の混合物に直接エステル化することによって、又はそれらのメチルエステルをエステル交換することによって得ることができる。このエステル化の後に、アルキル化剤を使用して四級化してもよく、該アルキル化剤は、ハロゲン化アルキル、例えばハロゲン化メチル及びハロゲン化エチル;硫酸ジアルキル、例えば硫酸ジメチル及び硫酸ジエチル;メタンスルホン酸メチル;パラ-トルエンスルホン酸メチル;グリコールクロロヒドリン;並びにグリセロールクロロヒドリンから選ばれる。
【0209】
このような化合物は、例えば、Cognis社により名称Dehyquart(登録商標)で、Stepan社により名称Stepanquat(登録商標)で、Ceca社により名称Noxamium(登録商標)で、且つRewo-Goldschmidt社により名称「Rewoquat(登録商標)WE 18」で販売されている。
【0210】
本発明による組成物は、例えば、第四級アンモニウムモノ-、ジ-及びトリエステル塩の、質量の大部分のジエステル塩との混合物を含んでよい。
【0211】
本発明による組成物中で使用されうるアンモニウム塩の混合物の非限定的な例は、アシルオキシエチル-ジヒドロキシエチル-メチルアンモニウムメチルスルフェート15質量%〜30質量%、ジアシルオキシエチル-ヒドロキシエチル-メチルアンモニウムメチルスルフェート45質量%〜60質量%、トリアシルオキシエチル-メチルアンモニウムメチルスルフェート15質量%〜30質量%を含むものであり、これらの全ての化合物のアシル基は、14〜18個の炭素原子を含み、任意選択で部分的に水素化されたパーム油に由来する。
【0212】
本発明による組成物中で使用されうるアンモニウム塩の他の非限定的な例には、米国特許第4874554号及び同第4137180号に記載されている、少なくとも1つのエステル官能基を含むアンモニウム塩が挙げられる。
【0213】
本発明による組成物中で使用されうる上記の第四級アンモニウム塩のうち、式(V)に対応するもの、例えば、テトラアルキルアンモニウムクロリド、例えばジアルキルジメチルアンモニウムクロリド及びアルキルトリメチルアンモニウムクロリド(ここで、アルキル基は、約12〜22個の炭素原子を含む)、例えばベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド及びベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロリド;パルミチルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド;並びにVan Dyk社により名称「Ceraphyl(登録商標)70」で販売されているステアラミドプロピルジメチル(酢酸ミリスチル)アンモニウムクロリドが挙げられるが、これらに限定されない
【0214】
一実施形態によれば、本発明の組成物中で使用されうる少なくとも1種のカチオン性界面活性剤は、第四級アンモニウム塩から選ばれ、例えば、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド(セトリモニウムクロリド)、クオタニウム-83、クオタニウム-87、クオタニウム-22、ベヘニルアミドプロピル-2,3-ジヒドロキシプロピルジメチルアンモニウムクロリド、パルミチルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、及びステアラミドプロピルジメチルアミンから選ばれる。
【0215】
非イオン性界面活性剤
非イオン性界面活性剤は、それ自体又は単独で周知の化合物である(例えば、この点に関して、「Handbook of Surfactants」、M.R.Porter、Blackie & Son出版(Glasgow及びLondon)、1991年、116〜178頁を参照されたい)。
【0216】
そのため、非イオン性界面活性剤は、例えば、アルコール、α-ジオール、アルキルフェノール、及び脂肪酸のエステルから選ぶことができ、これらの化合物は、エトキシル化、プロポキシル化又はグリセロール化されており、例えば8〜30個の炭素原子を含む少なくとも1つの脂肪鎖を有し、エチレンオキシド基又はプロピレンオキシド基の数が2〜50個の範囲であり、グリセロール基の数が1〜30個の範囲であることが可能である。マルトース誘導体もまた挙げることができる。非限定的であるが、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドのコポリマー;エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドと、脂肪アルコールとの縮合物;例えば2〜30molのエチレンオキシドを含むポリエトキシル化脂肪アミド;例えば、1.5〜5個、例えば1.5〜4個のグリセロール基を含むポリグリセロール化脂肪アミド;2〜30molのエチレンオキシドを含む、ソルビタンのエトキシル化脂肪酸エステル;植物由来のエトキシル化油;スクロースの脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル;グリセロール(C
6〜C
24)アルキルポリグリコシドのポリエトキシル化脂肪酸モノエステル又はジエステル;N-(C
6〜C
24)アルキルグルカミン誘導体;(C
10〜C
14)アルキルアミンオキシド又はN-(C
10〜C
14)アシルアミノプロピルモルホリンオキシド等のアミンオキシド;シリコーン界面活性剤;並びにこれらの混合物もまた挙げることができる。
【0217】
非イオン性界面活性剤は、好ましくは、モノオキシアルキレン化、ポリオキシアルキレン化、モノグリセロール化又はポリグリセロール化非イオン性界面活性剤から選ぶことができる。オキシアルキレン単位は、より詳細には、オキシエチレン若しくはオキシプロピレン単位、又はこれらの組み合わせであり、好ましくはオキシエチレン単位である。
【0218】
挙げることができるモノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化非イオン性界面活性剤の例には、以下のものが挙げられる:
モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化(C
8〜C
24)アルキルフェノール、
飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状の、モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化C
8〜C
30アルコール、
飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状の、モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化C
8〜C
30アミド、
飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC
8〜C
30酸と、ポリアルキレングリコールとのエステル、
飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC
8〜C
30酸と、ソルビトールとの、モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化エステル、
飽和又は不飽和の、モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化植物油、
特に、単独又は混合物としてのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの縮合物。
【0219】
界面活性剤は、好ましくは、1から100の間、最も好ましくは2から50の間のモル数のエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを含有する。有利には、非イオン性界面活性剤は、オキシプロピレン単位を一切含まない。
【0220】
本発明の実施形態の1つによれば、ポリオキシアルキレン化非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレン化脂肪アルコール(脂肪アルコールのポリエチレングリコールエーテル)、及びポリオキシエチレン化脂肪エステル(脂肪酸のポリエチレングリコールエステル)から選ばれる。
【0221】
挙げることができるポリオキシエチレン化脂肪アルコール(又はC
8〜C
30アルコール)の例には、ラウリルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ9〜50個のオキシエチレン単位を含有するもの、より特定すると10〜12個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名ではラウレス-10からラウレス-12);ベヘニルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ9〜50個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名ではベヘネス-9からベヘネス-50);セテアリルアルコール(セチルアルコールとステアリルアルコールとの混合物)のエチレンオキシド付加物、とりわけ10〜30個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名ではセテアレス-10からセテアレス-30)、セチルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ10〜30個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名ではセテス-10からセテス-30);ステアリルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ10〜30個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名ではステアレス-10からステアレス-30)、イソステアリルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ10〜50個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名ではイソステアレス-10からイソステアレス-50)、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0222】
モノグリセロール化又はポリグリセロール化非イオン性界面活性剤の例として、モノグリセロール化又はポリグリセロール化C
8〜C
40アルコールが好ましくは使用される。
【0223】
詳細には、モノグリセロール化又はポリグリセロール化C
8〜C
40アルコールは、次式:
RO-[CH
2-CH(CH
2OH)-O]
m-H、又はRO-[CH(CH
2OH)-CH
2O]
m-H
(式中、Rは、直鎖状又は分枝状のC
8〜C
40、好ましくはC
8〜C
30アルキル基又はアルケニル基を表し、mは、1〜30、好ましくは1.5〜10の範囲の数を表す)
に対応する。
【0224】
本発明との関連において好適である化合物の例として、4モルのグリセロールを含有するラウリルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-4ラウリルエーテル)、1.5モルのグリセロールを含有するラウリルアルコール、4モルのグリセロールを含有するオレイルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-4オレイルエーテル)、2モルのグリセロールを含有するオレイルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-2オレイルエーテル)、2モルのグリセロールを含有するセテアリルアルコール、6モルのグリセロールを含有するセテアリルアルコール、6モルのグリセロールを含有するオレオセチルアルコール及び6モルのグリセロールを含有するオクタデカノールを挙げることができる。
【0225】
アルコールは、mの値が統計値を表すのと同様に、アルコールの混合物を表す場合があり、これは、市販製品において、いくつかの種のポリグリセロール化脂肪アルコールが混合物の形態で共存しうることを意味する。
【0226】
モノグリセロール化又はポリグリセロール化アルコールの中で、1molのグリセロールを含有するC
8/C
10アルコール、1molのグリセロールを含有するC
10/C
12アルコール及び1.5molのグリセロールを含有するC
12アルコールを使用することが好ましい。
【0227】
挙げることができるポリオキシエチレン化脂肪酸エステルの例には、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸又はベヘン酸のエステルとのエチレンオキシドの付加物及びこれらの混合物、とりわけ9〜100個のオキシエチレン単位を含有するもの、例えばPEG-9からPEG-50ラウレート(CTFA名:PEG-9ラウレートからPEG-50ラウレート)、PEG-9からPEG-50パルミテート(CTFA名:PEG-9パルミテートからPEG-50パルミテート)、PEG-9からPEG-50ステアレート(CTFA名:PEG-9ステアレートからPEG-50ステアレート)、PEG-9からPEG-50パルミトステアレート、PEG-9からPEG-50ベヘネート(CTFA名:PEG-9ベヘネートからPEG-50ベヘネート)、ポリエチレングリコール100 EOモノステアレート(CTFA名:PEG-100ステアレート)、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0228】
本発明による実施形態の1つによれば、非イオン性界面活性剤は、ポリオールと、例えば8〜24個の炭素原子、好ましくは12〜22個の炭素原子を含有する飽和又は不飽和鎖を有する脂肪酸とのエステル、及び好ましくは10〜200個、より好ましくは10〜100個のオキシアルキレン単位を含有するそれらのポリオキシアルキレン化誘導体、例えばC
8〜C
24、好ましくはC
12〜C
22脂肪酸のグリセリルエステル、及び好ましくは10〜200個、より好ましくは10〜100個のオキシアルキレン単位を含有するそれらのポリオキシアルキレン化誘導体;C
8〜C
24、好ましくはC
12〜C
22脂肪酸のソルビトールエステル、及び好ましくは10〜200個、より好ましくは10〜100個のオキシアルキレン単位を含有するそれらのポリオキシアルキレン化誘導体;C
8〜C
24、好ましくはC
12〜C
22脂肪酸の糖(スクロース、マルトース、グルコース、フルクトース及び/又はアルキルグリコース)エステル、及び好ましくは10〜200個、より好ましくは10〜100個のオキシアルキレン単位を含有するそれらのポリオキシアルキレン化誘導体;脂肪アルコールのエーテル;並びにこれらの混合物から選択することができる。
【0229】
脂肪酸のグリセリルエステルとして、ステアリン酸グリセリル(モノステアリン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル及び/又はトリステアリン酸グリセリル)(CTFA名:ステアリン酸グリセリル)、又はリシノール酸グリセリル、及びこれらの混合物を列挙することができ、それらのポリオキシアルキレン化誘導体として、脂肪酸とポリオキシアルキレン化グリセロールとの、モノエステル、ジエステル又はトリエステル(脂肪酸と、グリセロールのポリアルキレングリコールエーテルとの、モノエステル、ジエステル又はトリエステル)、好ましくはポリオキシエチレン化ステアリン酸(モノステアリン酸、ジステアリン酸及び/又はトリステアリン酸)グリセリル、例えばPEG-20ステアリン酸(モノステアリン酸、ジステアリン酸及び/又はトリステアリン酸)グリセリルを列挙することができる。
【0230】
これらの界面活性剤の混合物、例えばUniqema社により名称ARLACEL 165で市販されている、ステアリン酸グリセリル及びステアリン酸PEG-100を含有する製品、並びにGoldschmidt社により名称TEGINで市販されている、ステアリン酸グリセリル(モノステアリン酸グリセリル及びジステアリン酸グリセリル)及びステアリン酸カリウムを含有する製品(CTFA名:ステアリン酸グリセリル、SE)もまた使用することができる。
【0231】
C
8〜C
24脂肪酸のソルビトールエステル及びそのポリオキシアルキレン化誘導体は、パルミチン酸ソルビタン、イソステアリン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン;並びに脂肪酸と、例えば20〜100個のEOを含有するアルコキシル化ソルビタンとのエステル、例えばICI社により名称Span 60で販売されているモノステアリン酸ソルビタン(CTFA名:ステアリン酸ソルビタン)、ICI社によりSpan 40という名称で販売されているモノパルミチン酸ソルビタン(CTFA名:パルミチン酸ソルビタン)、及びICI社により名称Tween 65で販売されているトリステアリン酸ソルビタン20 EO(CTFA名:ポリソルベート65)、トリオレイン酸ポリエチレンソルビタン(ポリソルベート85)、又はUniqema社により商品名Tween 20若しくはTween 60で市販されている化合物から選択することができる。
【0232】
脂肪酸と、グルコース又はアルキルグルコースとのエステルとして、パルミチン酸グルコース、セスキステアリン酸アルキルグルコース、例えばセスキステアリン酸メチルグルコース、パルミチン酸アルキルグルコース、例えばパルミチン酸メチルグルコース又はパルミチン酸エチルグルコース、メチルグルコシド脂肪エステル、メチルグルコシドとオレイン酸とのジエステル(CTFA名:ジオレイン酸メチルグルコース)、メチルグルコシドとオレイン酸/ヒドロキシステアリン酸混合物との混合エステル(CTFA名:(ジオレイン酸/ヒドロキシステアリン酸)メチルグルコース)、メチルグルコシドとイソステアリン酸とのエステル(CTFA名:イソステアリン酸メチルグルコース)、メチルグルコシドとラウリン酸とのエステル(CTFA名:ラウリン酸メチルグルコース)、メチルグルコシドとイソステアリン酸とのモノエステルとジエステルとの混合物(CTFA名:セスキイソステアリン酸メチルグルコース)、メチルグルコシドとステアリン酸とのモノエステルとジエステルとの混合物(CTFA名:セスキイソステアリン酸メチルグルコース)、特にAMERCHOL社により名称Glucate SSで市販されている製品、及びこれらの混合物を列挙することができる。
【0233】
脂肪酸と、グルコース又はアルキルグルコースとのエトキシル化エーテルとして、例えば、脂肪酸とメチルグルコースとのエトキシル化エーテル、特に約20モルのエチレンオキシドを有するメチルグルコースとステアリン酸とのジエステルのポリエチレングリコールエーテル(CTFA名:PEG-20ジステアリン酸メチルグルコース)、例えばAMERCHOL社により名称Glucam E-20 distearateで市販されている製品、約20モルのエチレンオキシドを有するメチルグルコースとステアリン酸とのモノエステル及びジエステルの混合物と約20モルのエチレンオキシドとのポリエチレングリコールエーテル(CTFA名:PEG-20セキスステアリン酸メチルグルコース)、特にAMERCHOL社により名称Glucamate SSE-20で市販されている製品、及びGOLDSCHMIDT社により名称Grillocose PSE-20で市販されている製品、並びにこれらの混合物を列挙することができる。
【0234】
スクロースエステルとして、例えば、パルミト-ステアリン酸サッカロース、ステアリン酸サッカロース、及びモノラウリン酸サッカロースを列挙することができる。
【0235】
アルコキシル化植物油のグリセリドの混合物、例えばエトキシル化(200 EO)パーム及びコプラ(7 EO)グリセリドの混合物もまた列挙することができる。
【0236】
本発明による非イオン性界面活性剤は、アルケニル又は分枝状C
12〜C
22アシル鎖、例えばオレイル基又はイソステアリル基を好ましくは含有する。より好ましくは、本発明による非イオン性界面活性剤は、PEG-20トリイソステアリン酸グリセリルである。
【0237】
本発明による実施形態の1つによれば、非イオン性界面活性剤は、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマー、特に次式:
HO(C
2H
4O)
a(C
3H
6O)
b(C
2H
4O)
cH
(式中、a、b、及びcは、a+cが2から100の範囲であり、bが14から60の範囲であるような整数である)
のコポリマー、及びこれらの混合物から選択することができる。
【0238】
本発明による実施形態のうちの1つによれば、非イオン性界面活性剤は、シリコーン界面活性剤から選択することができる。非限定的に挙げられるのは、米国特許第A-5364633号及び米国特許第A-5411744号の文献に開示されているものである。
【0239】
シリコーン界面活性剤は、好ましくは、式(I):
【0241】
[式中、
R
1、R
2及びR
3は、互いに独立に、C
1〜C
6アルキル基又は-(CH
2)
x-(OCH
2CH
2)
y-(OCH
2CH
2CH
2)
z-OR
4基を表し、少なくとも1つのR
1、R
2又はR
3基はアルキル基ではなく、R
4は、水素、アルキル基又はアシル基であり、
Aは、0〜200の範囲の整数であり、
Bは、0〜50の範囲の整数であり、但し、A及びBが同時に0に等しいことはなく、
xは、1〜6の範囲の整数であり、
yは1〜30の整数であり、
zは0〜5の範囲の整数である]
の化合物でありうる。
【0242】
本発明の好ましい一実施形態によれば、式(I)の化合物中、アルキル基は、メチル基であり、xは、2〜6の範囲の整数であり、yは、4〜30の範囲の整数である。
【0243】
式(I)のシリコーン界面活性剤の例として、式(II):
【0245】
(式中、Aは、20〜105の範囲の整数であり、Bは、2〜10の範囲の整数であり、yは、10〜20の範囲の整数である)
の化合物を挙げることができる。
【0246】
式(I)のシリコーン界面活性剤の例として、式(III):
H-(OCH
2CH
2)
y-(CH
2)
3-[(CH
3)
2SiO]
A'-(CH
2)
3-(OCH
2CH
2)
y-OH (III)
[式中、A'及びyは、10〜20の範囲の整数である]
の化合物もまた挙げることができる。
【0247】
使用されうる本発明の化合物は、Dow Corning社により名称DC 5329、DC 7439-146、DC 2-5695及びQ4-3667で販売されているものである。化合物DC 5329、DC 7439-146及びDC 2-5695は、式(II)(式中、それぞれ、Aは22、Bは2、yは12であり;Aは103、Bは10、yは12であり;Aは27、Bは3、yは12である)の化合物である。
【0248】
化合物Q4-3667は、式(III)(式中、Aは15であり、yは13である)の化合物である。
【0249】
非イオン性界面活性剤のHLBは、好ましくは8〜13、より好ましくは9〜12、更により好ましくは10〜11でありうる。2種以上の非イオン性界面活性剤を使用する場合、そのHLB値は、全ての非イオン性界面活性剤のHLB値の質量平均により決定される。HLBは、分子中の親水性部分と親油性部分との間の比である。このHLBという用語は、当業者に周知であり、「The HLB system. A time-saving guide to emulsifier selection」(ICI Americas Inc.社より刊行、1984年)に記載されている。非イオン性界面活性剤のHLBが8よりも低い場合、濯ぎ落とした後に油分の感覚が残ることがある。非イオン性界面活性剤のHLBが13よりも高い場合、組成物の除去性が悪くなることがある。
【0250】
追加の界面活性剤の使用が使用後に乾燥した感覚を引き起こしうるため、追加の界面活性剤の量が限定されることが好ましい場合がある。
【0251】
本発明による組成物中の追加の界面活性剤の量は、組成物の総質量に対して、20質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下でありうる。
【0252】
本発明による組成物中の追加の界面活性剤の量は、組成物の総質量に対して、1質量%〜20質量%、好ましくは3質量%〜15質量%、より好ましくは5質量%〜10質量%でありうる。
【0253】
(追加のポリオール)
本発明の組成物は、(f)5個以上の炭素原子を有するポリオール以外に、少なくとも1種の追加のポリオールを含んでよい。単一のタイプのこのような追加のポリオールを使用してもよいが、2種以上の異なるタイプのこのような追加のポリオールを組み合わせて使用することもできる。
【0254】
用語「ポリオール」は、本明細書では、2つ以上のヒドロキシ基を有するアルコールを意味し、糖又はその誘導体を包含しない。糖の誘導体には、糖の1つ又は複数のカルボニル基を還元することによって得られる糖アルコール、並びに1つ又は複数のそれらのヒドロキシ基中の1個以上の水素原子が、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ基、アシル基又はカルボニル基等の少なくとも1つの置換基で置き換えられている糖又は糖アルコールが挙げられる。
【0255】
ポリオールは、少なくとも2つのヒドロキシ基、好ましくは2〜5つのヒドロキシ基を含む、C
2〜C
4ポリオール、好ましくはC
2〜C
4ポリオールでありうる。
【0256】
ポリオールは、天然の又は合成のポリオールであってよい。ポリオールは、直鎖状、分枝状又は環状の分子構造を有することができる。
【0257】
ポリオールは、グリセリン及びその誘導体、並びにグリコール及びその誘導体から選択することができる。ポリオールは、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール及びブチレングリコールからなる群から選択することができる。
【0258】
追加のポリオールの使用が不安定性及び/又は目の不快感を引き起こしうるため、追加のポリオールの量が限定されることが好ましい場合がある。
【0259】
本発明による組成物中の追加のポリオールの量は、組成物の総質量に対して、20質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下でありうる。
【0260】
本発明による組成物中の追加のポリオールの量は、組成物の総質量に対して、1質量%〜20質量%、好ましくは3質量%〜15質量%、より好ましくは5質量%〜10質量%でありうる。
【0261】
本発明による組成物がグリセリン又はブチレングリコールを含まないことが好ましい。
【0262】
(他の任意選択の成分)
本発明による組成物は、室温(25℃)で液体の形態である、1種又は複数のモノアルコール、例えば1〜6個の炭素原子を含む直鎖状又は分枝状のモノアルコール、例えばエタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール、イソブタノール、ペンタノール及びヘキサノールを含有してよい。
【0263】
本発明による組成物は、好ましくは酸性、中性又はわずかに塩基性であってよい。したがって、本発明による組成物のpHが、4.0〜8.0、より好ましくは4.5〜7.0、更により好ましくは4.8〜6.0であることが好ましい場合がある。
【0264】
酸性化剤の中で、例として、無機又は有機酸、例えば塩酸、オルトリン酸、硫酸、カルボン酸、例えば酢酸、酒石酸、クエン酸及び乳酸、並びにスルホン酸を挙げることができる。
【0265】
塩基性化剤の中で、例として、水酸化アンモニウム、アルカリ金属炭酸塩、アルカノールアミン、例えばモノ-、ジ-及びトリエタノールアミン、更にはそれらの誘導体、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム、並びに以下の式:
【0267】
(式中、
Wは、ヒドロキシル又はC
1〜C
4アルキル基で任意選択で置換されているプロピレン等のアルキレンを示し、R
a、R
b、R
c及びR
dは、独立に、水素原子、アルキル基又はC
1〜C
4ヒドロキシアルキル基を示し、これらは、1,3-プロパンジアミン及びこれらの誘導体により例示されうる)
の化合物を挙げることができる。
【0268】
酸性化剤又は塩基性化剤は、本発明による組成物の総質量に対して、0.001質量%〜5質量%、好ましくは0.01質量%〜3質量%、より好ましくは0.1質量%〜1質量%の範囲の量で使用することができる。
【0269】
本発明による組成物はまた、クレンジングするために組成物中で従来使用されている様々な補助剤、例えば、アニオン性、非イオン性、カチオン性、及び両性又は双性イオン性ポリマー、抗酸化剤、キレート剤、金属イオン封鎖剤、香料、分散剤、調整剤、皮膜形成剤、保存剤、共保存料、及びこれらの混合物も含有してよい。
【0270】
[調製]
本発明による組成物は、必須成分としての成分(a)〜(e)と、上で説明した任意選択の成分とを混合して調製することができる。
【0271】
上記の必須成分と任意選択の成分とを混合する方法及び手段は、限定されない。任意の従来の方法及び手段が、上記の必須成分と任意選択の成分とを混合して本発明の組成物を調製するために、使用されうる。
【0272】
[形態]
本発明による組成物の形態は、特に限定されず、エマルション(O/W型又はW/O型)、水性ゲル、水溶液等の様々な形態をとってよい。本発明による組成物がO/Wエマルションの形態であることが好ましい。
【0273】
本発明による組成物は、好ましくは透明又は半透明、より好ましくは透明でありうる。
【0274】
更に、本発明による組成物は、好ましくはゲル化していてよく、したがって、例えば貯蔵されたときに、きわめて良好な安定性を示すことができる。
【0275】
本発明による組成物は、化粧用組成物、好ましくはクレンジング化粧用組成物、より好ましくはマスカラ等のメイクアップ製品のためのクレンジング化粧用組成物でありうる。
【0276】
本発明による組成物は、例えば、化粧業界において慣用である、ジャーの中、チューブの中、ポンプディスペンサー瓶の中、フォーマー又はアエロゾル装置の中に、包装することができる。
【0277】
本発明による組成物は、それらがアエロゾル装置中に包装されることが意図されているとき、1種又は複数のプロペラントガスを含有することができる。
【0278】
本発明はまた、体積膨張組成物を形成することができる、化粧料、好ましくはクレンジング化粧料、より好ましくはマスカラ等のメイクアップ製品のためのクレンジング化粧料であって、
- 本発明による組成物と、
- 体積膨張組成物の形態で前記組成物を送達するための体積膨張組成物ディスペンサーと
を含む、化粧料に関する。
【0279】
ディスペンサーは、フォーマータイプの瓶であってもアエロゾル装置であってもよい。フォーマータイプのディスペンサーは、組成物を含有するための容器、及び組成物を送達するためのディスペンシングヘッドを典型的に備える。泡は、組成物を、多孔性物質を含む材料、例えば焼結材料、プラスチック製若しくは金属製の濾過格子、又は類似の構造体に通過させることにより、形成されうる。このような容器は、製品を送達するために、組成物を容器からヘッドの中に移動させるための、スクイーズ可能なウォール、又はポンプ及びディップチューブのいずれかを典型的に備える。
【0280】
[美容方法]
本発明による組成物は、メイクアップを除去する及び/又は頭皮を含む皮膚、毛髪、睫毛、及び唇等の粘膜、好ましくは皮膚、唇及び睫毛、特に顔面皮膚、唇及び睫毛等のケラチン物質をクレンジングするために使用することができる。
【0281】
そのため、本発明はまた、ケラチン物質、好ましくは皮膚、唇及び睫毛をクレンジングするための美容方法であって、本発明による組成物をケラチン物質に適用する工程を含む、美容方法に関する。この適用は、泡の形態で実施されてよい。そのため、本発明による組成物は、ケラチン物質上に適用されるとき、泡の形態とすることができる。
【0282】
本発明はまた、本発明による組成物の、皮膚、唇及び睫毛等のケラチン物質をクレンジングするための、又はメイクアップをケラチン物質から除去するための、使用に関する。
【実施例】
【0283】
本発明を、実施例によって、より詳細に説明する。しかしながら、これら実施例が本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
【0284】
[組成物]
表1中の実施例1〜7及び表2中の比較例1〜10によるクレンジング化粧用組成物のそれぞれを、表1及び表2に示す成分を混合して調製した。成分の量の数値は、全て、活性原料の「質量%」に基づく。
【0285】
【表1A】
【0286】
【表1B】
【0287】
【表2A】
【0288】
【表2B】
【0289】
[評価]
(外観)
実施例1〜7及び比較例1〜10による組成物のそれぞれ100gを透明ガラス瓶中へ装入し、各組成物の外観を、以下の基準に従って目視で評価した。
T(透明):外観は透明であった(相分離は見られなかった)。
S(分離):相分離が見られた。
【0290】
結果を表3及び表4に示す。
【0291】
「分離」の外観を有する組成物については、その後の評価は省いた。そのため、比較例1〜5及び7〜9による組成物は、それらが「分離」であったため、その後の評価に供さなかった。
【0292】
(泡)
実施例1〜7並びに比較例6及び10による組成物のそれぞれについて、ポンプフォーマーディスペンサー(APOLLO Industry Co., Ltd.社製のUF80-42:Autofoam Pump+TG 42 150ml bottle)を用いて、泡を作製した。形成した泡を、5人のパネリストの手のひらに付けた。泡を、密度(A)、弾性(B)及び持続性(C)の点で、以下のスコアリングシステムに従って評価した。
A:密度(5:高密度〜1:低密度)
B:弾性(5:弾性である〜1:全く弾性でない)
C:持続性(5:持続する〜1:すぐ崩れる)
【0293】
スコアを平均化し、以下の国際基準によって更に分類した。
5:きわめて良好
4:良好
3:可
2:不良
1:きわめて不良
【0294】
結果を表3及び表4に示す。
【0295】
(耐水性マスカラの除去性)
耐水性マスカラ(Magnum Push Up WP Mascara、Maybelline NY)50mgを、5人のパネリストの上腕2.5cm×2.5cm上に付け、完全に乾燥させた。次に、実施例1〜7並びに比較例6及び10による組成物のそれぞれを1.6gの量で付け(上記のポンプフォーマーディスペンサーから2回プッシュ)、2本の指(中指及び人差し指)で円形に40回かき回し、水で10秒間濯ぎ落とし、続いて上腕の上にどれだけの量のマスカラが残っているかの点で、以下の基準に従ったスコアリングでチェックした。
5:ほとんどのマスカラが除去
4:中程度のマスカラが除去
3:わずかなマスカラが除去
2:きわめてわずかなマスカラが除去
1:全てのマスカラが上腕に残る
【0296】
スコアを平均化した。結果を表3及び表4に示す。
【0297】
(濯ぎやすさ)
実施例1〜7並びに比較例6及び10による組成物のそれぞれ2.4g(上記のポンプフォーマーディスペンサーから3回プッシュ)を、5人のパネリストの顔面上に適用した。手で20秒間マッサージした後、組成物を水で10秒間濯ぎ落とした。濯ぎ落としている間に、濯ぎやすさを評価した。具体的には、濯ぎ落としの速度を以下の基準に従って評価した。
5:きわめて素早い
4:素早い
3:可
2:遅い
1:きわめて遅い
【0298】
スコアを平均化した。結果を表3及び表4に示す。
【0299】
(使用中のフレッシュな感覚)
上に説明した濯ぎやすさを評価したときに、各組成物を適用する間の、更にはそれを顔面から濯ぐ間の、フレッシュさもまた、以下の基準に従って評価した。
5:きわめてフレッシュ
4:フレッシュ
3:可
2:フレッシュでない
1:全くフレッシュでない
【0300】
スコアを平均化した。結果を表3及び表4に示す。
【0301】
(使用中の目の不快感)
上に説明した濯ぎやすさを評価したときに、各組成物を適用する間の、更にはそれを顔面から濯ぐ間の、目の不快感もまた、以下の基準に従って評価した。
5:受け入れられない目の不快感
4:強い目の不快感
3:中程度の目の不快感
2:少ない目の不快感
1:わずかな目の不快感
【0302】
スコアを平均化した。結果を表3及び表4に示す。
【0303】
【表3】
【0304】
【表4】
【0305】
実施例1〜7は、上に説明した成分(a)〜(e)の組み合わせを含む本発明による組成物が、安定であり、良好な泡を形成できること、及びメイクアップをよく除去できることを明示している。実施例1〜7はまた、上に説明した成分(a)〜(e)の組み合わせを含む本発明による組成物が、使用中のフレッシュな感覚を付与できて目の不快感がないことを明示している。
【0306】
比較例1及び2は、成分(b)が、安定な組成物を付与するのに必要であることを明示している。
【0307】
比較例3及び4は、成分(a)以外の油の使用が、成分(a)がないと、安定性に負の影響を及ぼすことを明示している。
【0308】
比較例5、7及び8は、成分(d)及び(e)が、安定な組成物を付与するのに必要であることを明示している。
【0309】
比較例9は、成分(c)もまた、安定な組成物を付与するのに必要であることを明示している。
【0310】
比較例6は、油が、メイクアップの良好な除去性を付与するのに必要であることを明示している。
【0311】
比較例10は、両性界面活性剤が、泡に、良好な品質を付与するのに必要であることを明示している。