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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-215131(P2019-215131A)
(43)【公開日】2019年12月19日
(54)【発明の名称】空気式放射空調システム
(51)【国際特許分類】
   F24F 5/00 20060101AFI20191122BHJP
   F24F 1/0018 20190101ALI20191122BHJP
   F24F 1/0047 20190101ALI20191122BHJP
   F24F 13/32 20060101ALI20191122BHJP
   F24F 11/67 20180101ALI20191122BHJP
   F24F 11/79 20180101ALI20191122BHJP
   F24F 13/068 20060101ALI20191122BHJP
   F24F 13/02 20060101ALI20191122BHJP
【FI】
   F24F5/00 K
   F24F1/00 301
   F24F1/00 426
   F24F11/67
   F24F11/79
   F24F13/068 A
   F24F13/02 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2018-113037(P2018-113037)
(22)【出願日】2018年6月13日
(71)【出願人】
【識別番号】516299338
【氏名又は名称】三菱重工サーマルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100210572
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 太一
(72)【発明者】
【氏名】中村 隆則
(72)【発明者】
【氏名】坪野 正寛
(72)【発明者】
【氏名】大村 峰正
(72)【発明者】
【氏名】中野 学
【テーマコード(参考)】
3L049
3L080
3L260
【Fターム(参考)】
3L049BB03
3L080AC02
3L080BB04
3L260AA01
3L260AB02
3L260BA03
3L260BA04
3L260BA20
3L260BA41
3L260CA03
3L260CA23
3L260CB55
3L260CB56
3L260CB63
3L260FB47
3L260FC06
3L260HA01
(57)【要約】
【課題】本発明は、床材の一部のみを放射空調することが可能で、かつ対流空調の効果を高めた上で、省エネルギー化を図ることの可能な空気式放射空調システムを提供することを目的とする。
【解決手段】床材の下面に配置され、空気案内用ダクト15を通過した冷風または温風が供給される複数の放射パネル17A〜17Pと、床材に形成され、放射パネル17A〜17P内を通過した冷風または温風を部屋内に吹き出させる吹き出し口16A〜16Dと、入力された情報に基づいて、複数の放射パネル17A〜17Pのうち、一部の放射パネルのみに冷風または温風を供給させる制御装置28と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部屋の天井の上に設けられるとともに、前記天井の下面側から吸い込んだ該部屋内の空気と冷媒とを熱交換させる室内熱交換器、及び前記室内熱交換器と熱交換した前記空気を送風する送風ファンを有する室内機と、
前記部屋の外に設けられるとともに、該部屋の外の空気を取り込むファン、及び該ファンに取り込まれた空気と前記冷媒とを熱交換させる室外熱交換器を含む室外機と、
前記冷媒が循環するとともに、前記室内熱交換器、及び前記室外熱交換器と接続された冷媒循環ラインと、該室内熱交換器と、該室外熱交換器と、を有する冷凍サイクルと、
前記送風ファンにより送風された冷風または温風を前記部屋の床材の下方に導く空気案内用ダクトと、
前記床材の下面に配置され、前記空気案内用ダクトを通過した前記冷風または前記温風が供給可能な複数の放射パネルと、
前記床材に形成され、前記放射パネル内を通過した前記冷風または前記温風を前記部屋内に吹き出させる吹き出し口と、
入力された情報に基づいて、前記複数の放射パネルのうち、一部の放射パネルのみに前記冷風または前記温風を供給させる制御装置と、
を備える空気式放射空調システム。
【請求項2】
前記複数の放射パネルのうち、どの放射パネルの上方に人がいるかを検知した際の位置情報を前記制御装置に入力する人感センサを備え、
前記制御装置は、前記位置情報に基づいて、前記人の下方に位置する前記一部の放射パネルのみに前記冷風または前記温風を供給させる請求項1記載の空気式放射空調システム。
【請求項3】
前記制御装置は、冷房運転開始時に前記一部の放射パネルのみに前記冷風を供給させ、暖運転開始時に前記一部の放射パネルのみに前記温風を供給させる請求項2記載の空気式放射空調システム。
【請求項4】
前記床材の温度を検出するとともに、検出した前記床材の温度情報を前記制御装置に入力する温度センサを備え、
前記制御装置は、前記温度情報に基づいて、前記一部の放射パネルのみに前記冷風または前記温風を供給させる請求項1記載の空気式放射空調システム。
【請求項5】
前記制御装置は、冷房運転開始時において、前記床材のうち、他の領域よりも温度が高い領域の下方に位置する前記一部の放射パネルに前記冷風を供給させる請求項4記載の空気式放射空調システム。
【請求項6】
前記制御装置は、暖房運転開始時において、前記床材のうち、他の領域よりも温度が低い領域の下方に位置する前記一部の放射パネルに前記温風を供給させる請求項4記載の空気式放射空調システム。
【請求項7】
前記複数の放射パネルは、空気導入口及び空気導出口が形成された筐体と、該筐体内に収容され、前記空気導入口に導入された前記冷風及び前記温風を前記空気導出口へと導く流路を区画する流路形成用部材と、をそれぞれ有しており、
一方の端が前記空気案内用ダクトの下端部と接続され、他方の端が前記空気導入口と接続された第1の配管と、
前記第1の配管に設けられ、前記制御装置と電気的に接続された開閉弁と、
一方の端が前記空気導出口と接続され、他端から前記吹き出し口に前記冷風または前記温風を導出する第2の配管と、
を備え、
前記開閉弁が設けられた前記第1の配管、及び前記第2の配管は、前記複数の放射パネルのそれぞれに対して設ける請求項1から6のうち、いずれか一項記載の空気式放射空調システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気式放射空調システムに関する。
【背景技術】
【0002】
空気式放射空調システムとして、空調による冷風及び温風を使用して床冷暖房を行うとともに、床冷暖房に使用した空気(冷風または温風)を床吹出口から室内に吹き出すことで、室内の冷暖房を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、部屋のスラブ上に複数の間隔保持体により支持されたパネルボードを設け、パネルボードとスラブとの間に通気空間を形成し、通気空間に冷風及び温風を流すことで床冷暖房を行うことが開示されている。
また、特許文献1には、通気空間を通気した冷風または温風を、部屋の端部に設置したグリルから室内に吹き出させることで、部屋の冷暖房を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−232989号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に開示された空気式放射空調システムでは、パネルボードとスラブとの間に形成された通気空間全体に冷風または温風を供給するため、パネルボード全体を放射空調することは可能であるが、パネルボード(床材)の一部のみを放射空調することが困難であった。
【0006】
また、特許文献1に開示された空気式放射空調システムにおいて、例えば、通気空間に冷風を供給させた場合、冷風がパネルボード全体の冷却に寄与するため、床吹出口から室内に吹き出す冷風の温度が上昇してしまう。
また、例えば、通気空間に温風を供給させた場合、温風がパネルボード全体の温めに寄与するため、床吹出口から室内に吹き出す温風の温度が低下してしまう。
つまり、特許文献1に開示された空気式放射空調システムでは、床吹出口から室内に吹き出された冷風及び温風による対流空調の効果が低下してしまう。これを補うために空気式放射空調システムの出力を上げると、空気式放射空調システムの省エネルギー化を図ることが困難となってしまう。
【0007】
そこで、本発明は、床材の一部のみを放射空調することが可能であり、対流空調の効果を高めた上で省エネルギー化を図ることの可能な空気式放射空調システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る空気式放射空調システムは、部屋の天井の上に設けられるとともに、前記天井の下面側から吸い込んだ該部屋内の空気と冷媒とを熱交換させる室内熱交換器、及び前記室内熱交換器と熱交換した前記空気を送風する送風ファンを有する室内機と、前記部屋の外に設けられるとともに、該部屋の外の空気を取り込むファン、及び該ファンに取り込まれた空気と前記冷媒とを熱交換させる室外熱交換器を含む室外機と、前記冷媒が循環するとともに、前記室内熱交換器、及び前記室外熱交換器と接続された冷媒循環ラインと、該室内熱交換器と、該室外熱交換器と、を有する冷凍サイクルと、前記送風ファンにより送風された冷風または温風を前記部屋の床材の下方に導く空気案内用ダクトと、前記床材の下面に配置され、前記空気案内用ダクトを通過した前記冷風または前記温風が供給可能な複数の放射パネルと、前記床材に形成され、前記放射パネル内を通過した前記冷風または前記温風を前記部屋内に吹き出させる吹き出し口と、入力された情報に基づいて、前記複数の放射パネルのうち、一部の放射パネルのみに前記冷風または前記温風を供給させる制御装置と、を備える。
【0009】
本発明によれば、入力された情報に基づいて、複数の放射パネルのうち、一部の放射パネルのみに冷風または温風を供給させる制御装置を有することで、床材の一部のみを放射空調することが可能となるので、床材の一部を効率良く放射空調することができる。
【0010】
また、床材の一部のみを放射空調することで、床材の全体を放射空調したときよりも吹き出し口から部屋内に吹き出される冷風の温度上昇、または温風の温度低下を抑制することが可能となる。これにより、対流空調の効果を高めることが可能となるので、空気式放射空調システムの省エネルギー化を図ることができる。
【0011】
また、上記本発明の一態様に係る空気式放射空調システムにおいて、前記複数の放射パネルのうち、どの放射パネルの上方に人がいるかを検知した際の位置情報を前記制御装置に入力する人感センサを備え、前記制御装置は、前記位置情報に基づいて、前記人の下方に位置する前記一部の放射パネルのみに前記冷風または前記温風を供給させてもよい。
【0012】
このように、複数の放射パネルのうち、どの放射パネルの上方に人がいるかを検知した際の位置情報を制御装置に入力する人感センサを備えることで、制御装置を用いて、人の下方に位置する放射パネルのみに冷風または温風を供給させることが可能となる。これにより、床材のうち、人がいる部分のみを効率良く放射空調することができる。
【0013】
また、上記本発明の一態様に係る空気式放射空調システムにおいて、前記制御装置は、冷房運転開始時に前記一部の放射パネルのみに前記冷風を供給させ、暖運転開始時に前記一部の放射パネルのみに前記温風を供給させてもよい。
【0014】
このように、冷房運転開始時に一部の放射パネルのみに冷風を供給させることで、冷房運転開始から早い段階で、一部の放射パネルの上方に位置する床材の一部を効率良く冷やすことができる。
また、暖運転開始時に一部の放射パネルのみに温風を供給させることで、暖房運転開始から早い段階で、一部の放射パネルの上方に位置する床材の一部を効率良く温めることができる。
【0015】
また、上記本発明の一態様に係る空気式放射空調システムにおいて、前記床材の温度を検出するとともに、検出した前記床材の温度情報を前記制御装置に入力する温度センサを備え、前記制御装置は、前記温度情報に基づいて、前記一部の放射パネルのみに前記冷風または前記温風を供給させてもよい。
【0016】
このように、床材の温度を検出するとともに、検出した床材の温度情報を制御装置に入力する温度センサを設けるとともに、制御装置を用いて、温度情報に基づいて、一部の放射パネルのみに冷風または温風を供給させることで、一部の放射パネルの上方に位置する床材の一部を効率良く放射空調することができる。
【0017】
また、上記本発明の一態様に係る空気式放射空調システムにおいて、前記制御装置は、冷房運転開始時において、前記床材のうち、他の領域よりも温度が高い領域の下方に位置する前記一部の放射パネルに前記冷風を供給させてもよい。
【0018】
このように、冷房運転開始時において、床材のうち、温度が高い領域の下方に位置する一部の放射パネルに冷風を供給させることで、他の領域よりも温度が高い領域に対応する床材を効率良く冷却することができる。
【0019】
また、上記本発明の一態様に係る空気式放射空調システムにおいて、前記制御装置は、暖房運転開始時において、前記床材のうち、他の領域よりも温度が低い領域の下方に位置する前記一部の放射パネルに前記温風を供給させてもよい。
【0020】
このように、暖房運転開始時において、床材のうち、温度が低い領域の下方に位置する一部の放射パネルに温風を供給させることで、他の領域よりも温度が低い領域に対応する床材を効率良く温めることができる。
【0021】
また、本発明の一態様に係る空気式放射空調システムは、前記複数の放射パネルは、空気導入口及び空気導出口が形成された筐体と、該筐体内に収容され、前記空気導入口に導入された前記冷風及び前記温風を前記空気導出口へと導く流路を区画する流路形成用部材と、をそれぞれ有しており、一方の端が前記空気案内用ダクトの下端部と接続され、他方の端が前記空気導入口と接続された第1の配管と、前記第1の配管に設けられ、前記制御装置と電気的に接続された開閉弁と、一方の端が前記空気導出口と接続され、他端から前記吹き出し口に前記冷風または前記温風を導出する第2の配管と、を備え、前記開閉弁が設けられた前記第1の配管、及び前記第2の配管は、前記複数の放射パネルのそれぞれに対して設けてもよい。
【0022】
このように、複数の放射パネルに対して、制御装置と電気的に接続された開閉弁が設けられた第1の配管、及び放射パネルの空気導出口と接続され吹き出し口に冷風または温風を導出する第2の配管をそれぞれ設けることで、一部の放射パネルのみに冷風または温風を供給させることが可能となる。これにより、一部の放射パネルの上方に位置する床材の一部を放射空調することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、床材の一部のみを放射空調することができ、かつ対流空調の効果を高めた上で省エネルギー化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の第1の実施形態に係る空気式放射空調システムの概略構成を模式的に示す断面図である。
図2図1に示す構造体のA−A方向の断面図である。
図3図2に示す複数の放射パネルのうちの1つの放射パネルの内部構造を示す断面図である。
図4図1に示す空気案内用ダクト及び制御装置、並びに図2に示す吹き出し口と図2に示す複数の放射パネルとの接続関係を説明するための模式的な図である。
図5図1に示す制御装置の機能ブロック図である。
図6】一部の床材のみを第1の実施形態の空気式放射空調システムを用いて放射空調する方法を説明するためのフローチャートである。
図7】本発明の第2の実施形態に係る空気式放射空調システムの概略構成を模式的に示す断面図である。
図8図7に示す制御装置の機能ブロック図である。
図9】一部の床材のみを第2の実施形態の空気式放射空調システムを用いて放射空調する方法を説明するためのフローチャートである。
図10】本発明の第3の実施形態に係る空気式放射空調システムの主要部を模式的に示す図である。
図11図10に示す複数の放射パネルのうちの1つを拡大した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
(第1の実施形態)
図1図4を参照して、第1の実施形態に係る空気式放射空調システム10について説明する。図1図2、及び図4に示すMは、人(以下、「人M」という)を示している。図1及び図3に示す矢印は、冷風または温風の移動方向を示している。
図1図3に示すX方向は、壁2,3、床材4、及び天井6で区画された部屋7の長さ方向(壁2と壁3とが対向する方向)を示している。図2及び図3に示すY方向は、X方向に対して直交する部屋7の幅方向を示している。図1に示すZ方向は、X方向及びY方向に対して直交する部屋7の高さ方向を示している。図1図4において、同一構成部分には同一符号を付す。図3に示す放射パネルは、図4に示す領域Bで囲まれた放射パネル17Kに対応する放射パネルである。
【0026】
空気式放射空調システム10は、室内機11と、室外機12と、冷凍サイクル14と、空気案内用ダクト15と、吹き出し口16A〜16Dと、複数の放射パネル17A〜17Pと、複数の支持部材18と、第1の配管21A〜21Pと、第2の配管22A〜22Pと、開閉弁24A〜24Pと、人感センサ26と、制御装置28と、を有する。
【0027】
室内機11は、筐体35と、フィルタ37と、室内熱交換器38と、送風ファン42と、を有する。
【0028】
筐体35は、部屋7の天井6の上面6aに配置されている。筐体35は、下方に突出するとともに吸い込み口35Bが形成された突出部35Aを有する。
突出部35Aは、天井6に形成された開口部6Aに挿入されている。吸い込み口35Bは、部屋7内の空間と連通している。吸い込み口35Bは、部屋7内の空気(対流空調に使用した空気も含む)を筐体35内に導く。
【0029】
筐体35のうち、壁2と対向する部分には、導出口35Cが形成されている。導出口35Cは、空気案内用ダクト15の上端部15Aと接続されている。
室内機11の導出口35Cから導出された冷風または温風は、空気案内用ダクト15内に導出される。
【0030】
フィルタ37は、吸い込み口35Bに設けられている。フィルタ37は、空気に含まれるゴミ等を除去する。
【0031】
室内熱交換器38は、筐体35内に収容されている。室内熱交換器38は、冷凍サイクル14を構成する冷媒循環ライン51に設けられている。
室内熱交換器38は、冷媒循環ライン51により供給された冷媒と吸い込み口35Bから吸い込んだ空気とを熱交換させる。
【0032】
送風ファン42は、筐体35内に収容されている。送風ファン42は、室内熱交換器38により生成された冷風または温風を空気案内用ダクト15内に導くためのファンである。
【0033】
室外機12は、部屋7の外に設けられている。室外機12は、筐体45と、膨張弁39と、室外熱交換器46と、圧縮機47と、ファン49と、を有する。
【0034】
筐体45は、X方向一方側に配置された部分が壁2の外面と対向するように配置されている。筐体45は、X方向他方側に形成された外気取り込み口45Aを有する。
【0035】
膨張弁39は、筐体45内に収容されている。膨張弁39は、冷媒循環ライン51に設けられている。膨張弁39は、冷媒循環ライン51により供給された冷媒を膨張させることで高温高圧の冷媒を生成する。
【0036】
室外熱交換器46は、筐体45内に収容されている。室外熱交換器46は、冷媒循環ライン51に設けられている。
室外熱交換器46は、冷媒循環ライン51により供給された冷媒と外気取り込み口45Aから取り込んだ外気とを熱交換させる。
【0037】
圧縮機47は、筐体45内に収容されている。圧縮機47は、冷媒循環ライン51に設けられている。圧縮機47は、冷媒循環ライン51により供給された冷媒を圧縮することで低温低圧の冷媒を生成する。
ファン49は、外気取り込み口45Aと対向するように、筐体45内に収容されている。
【0038】
冷凍サイクル14は、室内熱交換器38、膨張弁39、室外熱交換器46、及び圧縮機47と接続され、冷媒が循環する冷媒循環ライン51と、室内熱交換器38と、膨張弁39と、室外熱交換器46と、圧縮機47と、を有する。
【0039】
空気案内用ダクト15は、壁2の近傍に位置する天井6に形成された開口部6Bと、開口部6Bの下方に位置する床材4に形成された開口部4Aと、に挿入された状態で設けられている。
空気案内用ダクト15の上端部15Aは、天井6の上面6aよりも上方に配置されており、筐体35の吸い込み口35Bと接続されている。
空気案内用ダクト15の下端部15Bは、床材4の下方に配置されている。空気案内用ダクト15の下端部15Bは、第1の配管21A〜21Pの一端と接続されている。これにより、第1の配管21A〜21Pには、空気案内用ダクト15を通過した冷風または温風が供給される。
空気案内用ダクト15のうち、天井6と床材4との間に配置された部分は、Z方向に延びている。
【0040】
吹き出し口16A〜16Dは、壁3の近傍に位置する床材4に形成されている。吹き出し口16A〜16Dは、平面視矩形とされた開口部である。吹き出し口16A〜16Dは、Y方向に対して、吹き出し口16A、吹き出し口16B、吹き出し口16C、吹き出し口16Dの順で配置されている。
【0041】
複数の放射パネル17A〜17Pは、床材4の下面4bに配置されている。複数の放射パネル17A〜17Pは、それぞれ床材4の下面4bと接触している。
【0042】
放射パネル17A〜17Dは、吹き出し口16Aと対向する部分の壁2と吹き出し口16Aとの間に配置されている。放射パネル17A〜17Dは、放射パネル17A、放射パネル17B、放射パネル17C、放射パネル17Dの順番で、壁2からと吹き出し口16Aに向かう方向に配置されている。
【0043】
放射パネル17E〜17Hは、吹き出し口16Bと対向する部分の壁2と吹き出し口16Bとの間に配置されている。放射パネル17E〜17Hは、放射パネル17E、放射パネル17F、放射パネル17G、放射パネル17Hの順番で、壁2からと吹き出し口16Bに向かう方向に配置されている。
【0044】
放射パネル17I〜17Lは、吹き出し口16Cと対向する部分の壁2と吹き出し口16Cとの間に配置されている。放射パネル17I〜17Lは、放射パネル17I、放射パネル17J、放射パネル17K、放射パネル17Lの順番で、壁2からと吹き出し口16Cに向かう方向に配置されている。
【0045】
放射パネル17M〜17Pは、吹き出し口16Dと対向する部分の壁2と吹き出し口16Dとの間に配置されている。放射パネル17M〜17Pは、放射パネル17M、放射パネル17N、放射パネル17O、放射パネル17Pの順番で、壁2からと吹き出し口16Dに向かう方向に配置されている。
【0046】
複数の放射パネル17A〜17Pは、説明の都合上、異なる符号を付したが、同じ構成とされた放射パネルである。
【0047】
ここで、放射パネル17A〜17Pの構成について、放射パネル17Kを例に挙げて説明する(図3参照)。
放射パネル17Kは、筐体55と、流路56を区画する流路形成用部材57〜59と、を有する。筐体55は、外形が直方体形状とされており、内部に中空部を有する。
筐体55は、X方向一方側に形成された空気導入口55Aと、X方向他方側に形成された空気導出口55Bと、を有する。
【0048】
空気導入口55Aは、筐体55の角部近傍に配置されている。空気導入口55Aは、空気案内用ダクト15を経由した冷風または温風を筐体55内に導く。
空気導出口55Bは、X方向において空気導入口55Aと対向するように形成されている。
【0049】
流路形成用部材57〜59は、筐体55内に流路56を区画する直方体形状とされた部材であり、筐体55内に収容されている。流路形成用部材57〜59は、X方向に間隔を空けた状態で配列されている。
流路56は、Y方向に延びる流路部と、X方向に延びる流路部と、が交互に繰り返し配置された構成とされている。筐体55内に導かれた冷風または温風は、流路56を流れた後、空気導出口55Bを介して、筐体55の外部に導出される。
【0050】
複数の支持部材18は、床スラブ1の上面1aと各放射パネル17A〜17Pとの間に配置されている。支持部材18は、放射パネル17A〜17Pを支持するための部材である。
【0051】
第1の配管21Aは、一端が空気案内用ダクト15の下端部15Bと接続されており、他端が放射パネル17Aの空気導入口55Aと接続されている。第1の配管21Aは、放射パネル17A内に冷風または温風を供給する。
第1の配管21Bは、一端が空気案内用ダクト15の下端部15Bと接続されており、他端が放射パネル17Bの空気導入口55Aと接続されている。第1の配管21Bは、放射パネル17B内に冷風または温風を供給する。
【0052】
第1の配管21Cは、一端が空気案内用ダクト15の下端部15Bと接続されており、他端が放射パネル17Cの空気導入口55Aと接続されている。第1の配管21Cは、放射パネル17C内に冷風または温風を供給する。
第1の配管21Dは、一端が空気案内用ダクト15の下端部15Bと接続されており、他端が放射パネル17Dの空気導入口55Aと接続されている。第1の配管21Dは、放射パネル17D内に冷風または温風を供給する。
【0053】
第1の配管21Eは、一端が空気案内用ダクト15の下端部15Bと接続されており、他端が放射パネル17Eの空気導入口55Aと接続されている。第1の配管21Eは、放射パネル17E内に冷風または温風を供給する。
第1の配管21Fは、一端が空気案内用ダクト15の下端部15Bと接続されており、他端が放射パネル17Fの空気導入口55Aと接続されている。第1の配管21Fは、放射パネル17F内に冷風または温風を供給する。
【0054】
第1の配管21Gは、一端が空気案内用ダクト15の下端部15Bと接続されており、他端が放射パネル17Gの空気導入口55Aと接続されている。第1の配管21Gは、放射パネル17G内に冷風または温風を供給する。
第1の配管21Hは、一端が空気案内用ダクト15の下端部15Bと接続されており、他端が放射パネル17Hの空気導入口55Aと接続されている。第1の配管21Hは、放射パネル17H内に冷風または温風を供給する。
【0055】
第1の配管21Iは、一端が空気案内用ダクト15の下端部15Bと接続されており、他端が放射パネル17Iの空気導入口55Aと接続されている。第1の配管21Iは、放射パネル17I内に冷風または温風を供給する。
第1の配管21Jは、一端が空気案内用ダクト15の下端部15Bと接続されており、他端が放射パネル17Jの空気導入口55Aと接続されている。第1の配管21Jは、放射パネル17J内に冷風または温風を供給する。
【0056】
第1の配管21Kは、一端が空気案内用ダクト15の下端部15Bと接続されており、他端が放射パネル17Kの空気導入口55Aと接続されている。第1の配管21Kは、放射パネル17K内に冷風または温風を供給する。
第1の配管21Lは、一端が空気案内用ダクト15の下端部15Bと接続されており、他端が放射パネル17Lの空気導入口55Aと接続されている。第1の配管21Lは、放射パネル17L内に冷風または温風を供給する。
【0057】
第1の配管21Mは、一端が空気案内用ダクト15の下端部15Bと接続されており、他端が放射パネル17Mの空気導入口55Aと接続されている。第1の配管21Mは、放射パネル17M内に冷風または温風を供給する。
第1の配管21Nは、一端が空気案内用ダクト15の下端部15Bと接続されており、他端が放射パネル17Nの空気導入口55Aと接続されている。第1の配管21Nは、放射パネル17N内に冷風または温風を供給する。
【0058】
第1の配管21Oは、一端が空気案内用ダクト15の下端部15Bと接続されており、他端が放射パネル17Oの空気導入口55Aと接続されている。第1の配管21Oは、放射パネル17O内に冷風または温風を供給する。
第1の配管21Pは、一端が空気案内用ダクト15の下端部15Bと接続されており、他端が放射パネル17Pの空気導入口55Aと接続されている。第1の配管21Pは、放射パネル17P内に冷風または温風を供給する。
【0059】
第2の配管22Aは、一端が放射パネル17Aの空気導出口55Bと接続されており、他端が吹き出し口16Aと接続されている。第2の配管22Aは、放射パネル17A内の流路56を通過することで、床材4の一部の放射空調に寄与した冷風または温風を吹き出し口16Aに導く。
第2の配管22Bは、一端が放射パネル17Bの空気導出口55Bと接続されており、他端が吹き出し口16Aと接続されている。第2の配管22Bは、放射パネル17B内の流路56を通過することで、床材4の一部の放射空調に寄与した冷風または温風を吹き出し口16Aに導く。
【0060】
第2の配管22Cは、一端が放射パネル17Cの空気導出口55Bと接続されており、他端が吹き出し口16Aと接続されている。第2の配管22Cは、放射パネル17C内の流路56を通過することで、床材4の一部の放射空調に寄与した冷風または温風を吹き出し口16Aに導く。
第2の配管22Dは、一端が放射パネル17Dの空気導出口55Bと接続されており、他端が吹き出し口16Aと接続されている。第2の配管22Dは、放射パネル17D内の流路56を通過することで、床材4の一部の放射空調に寄与した冷風または温風を吹き出し口16Aに導く。
【0061】
第2の配管22Eは、一端が放射パネル17Eの空気導出口55Bと接続されており、他端が吹き出し口16Bと接続されている。第2の配管22Eは、放射パネル17E内の流路56を通過することで、床材4の一部の放射空調に寄与した冷風または温風を吹き出し口16Bに導く。
第2の配管22Fは、一端が放射パネル17Fの空気導出口55Bと接続されており、他端が吹き出し口16Bと接続されている。第2の配管22Fは、放射パネル17F内の流路56を通過することで、床材4の一部の放射空調に寄与した冷風または温風を吹き出し口16Bに導く。
【0062】
第2の配管22Gは、一端が放射パネル17Gの空気導出口55Bと接続されており、他端が吹き出し口16Bと接続されている。第2の配管22Gは、放射パネル17G内の流路56を通過することで、床材4の一部の放射空調に寄与した冷風または温風を吹き出し口16Bに導く。
第2の配管22Hは、一端が放射パネル17Hの空気導出口55Bと接続されており、他端が吹き出し口16Bと接続されている。第2の配管22Hは、放射パネル17H内の流路56を通過することで、床材4の一部の放射空調に寄与した冷風または温風を吹き出し口16Bに導く。
【0063】
第2の配管22Iは、一端が放射パネル17Iの空気導出口55Bと接続されており、他端が吹き出し口16Cと接続されている。第2の配管22Iは、放射パネル17I内の流路56を通過することで、床材4の一部の放射空調に寄与した冷風または温風を吹き出し口16Cに導く。
第2の配管22Jは、一端が放射パネル17Jの空気導出口55Bと接続されており、他端が吹き出し口16Cと接続されている。第2の配管22Jは、放射パネル17J内の流路56を通過することで、床材4の一部の放射空調に寄与した冷風または温風を吹き出し口16Cに導く。
【0064】
第2の配管22Kは、一端が放射パネル17Kの空気導出口55Bと接続されており、他端が吹き出し口16Cと接続されている。第2の配管22Kは、放射パネル17K内の流路56を通過することで、床材4の一部の放射空調に寄与した冷風または温風を吹き出し口16Cに導く。
第2の配管22Lは、一端が放射パネル17Lの空気導出口55Bと接続されており、他端が吹き出し口16Cと接続されている。第2の配管22Lは、放射パネル17L内の流路56を通過することで、床材4の一部の放射空調に寄与した冷風または温風を吹き出し口16Cに導く。
【0065】
第2の配管22Mは、一端が放射パネル17Mの空気導出口55Bと接続されており、他端が吹き出し口16Dと接続されている。第2の配管22Mは、放射パネル17I内の流路56を通過することで、床材4の一部の放射空調に寄与した冷風または温風を吹き出し口16Dに導く。
第2の配管22Nは、一端が放射パネル17Nの空気導出口55Bと接続されており、他端が吹き出し口16Dと接続されている。第2の配管22Nは、放射パネル17N内の流路56を通過することで、床材4の一部の放射空調に寄与した冷風または温風を吹き出し口16Dに導く。
【0066】
第2の配管22Oは、一端が放射パネル17Oの空気導出口55Bと接続されており、他端が吹き出し口16Dと接続されている。第2の配管22Oは、放射パネル17O内の流路56を通過することで、床材4の一部の放射空調に寄与した冷風または温風を吹き出し口16Dに導く。
第2の配管22Pは、一端が放射パネル17Pの空気導出口55Bと接続されており、他端が吹き出し口16Dと接続されている。第2の配管22Pは、放射パネル17P内の流路56を通過することで、床材4の一部の放射空調に寄与した冷風または温風を吹き出し口16Dに導く。
【0067】
開閉弁24Aは、第1の配管21Aに設けられている。開閉弁24Bは、第1の配管21Bに設けられている。開閉弁24Cは、第1の配管21Cに設けられている。開閉弁24Dは、第1の配管21Dに設けられている。
開閉弁24Eは、第1の配管21Eに設けられている。開閉弁24Fは、第1の配管21Fに設けられている。開閉弁24Gは、第1の配管21Gに設けられている。開閉弁24Hは、第1の配管21Hに設けられている。
【0068】
開閉弁24Iは、第1の配管21Iに設けられている。開閉弁24Jは、第1の配管21Jに設けられている。開閉弁24Kは、第1の配管21Kに設けられている。開閉弁24Lは、第1の配管21Lに設けられている。
開閉弁24Mは、第1の配管21Mに設けられている。開閉弁24Nは、第1の配管21Nに設けられている。開閉弁24Oは、第1の配管21Oに設けられている。開閉弁24Pは、第1の配管21Pに設けられている。
【0069】
開閉弁24A〜24Pは、制御装置28と電気的に接続されており、制御装置28により開閉動作が制御される。
【0070】
人感センサ26は、天井6の下面6bに固定されている。人感センサ26は、制御装置28と電気的に接続されている。人感センサ26は、複数の放射パネル17A〜17Pのうち、どの放射パネルの上方に人Mがいるかを検知した際の位置情報を制御装置28に入力する。
人感センサ26としては、例えば、画像センサ(カメラ)、超音波センサ、床センサ等を用いることが可能である。
【0071】
次に、図1図4、及び図5を参照して、制御装置28について説明する。図5において、図1及び図4に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
【0072】
制御装置28は、放射パネル特定部28Aと、開閉弁特定部28Bと、開閉弁制御部28Cと、を有する。
放射パネル特定部28Aには、人感センサ26からの位置情報が入力される。
放射パネル特定部28Aは、入力された位置情報に基づいて、人Mの下方に位置する放射パネル(図1図2、及び図4の場合、一例として、放射パネル17K)を特定する。放射パネル特定部28Aは、特定した放射パネル17Kの情報を開閉弁特定部28Bに入力する。
【0073】
開閉弁特定部28Bは、放射パネル17Kと接続された第1の配管21Kに設けられた開閉弁24Kを特定し、特定した開閉弁24Kに関する情報(開状態にすべき開閉弁24Kに関する情報)を開閉弁制御部28Cに入力する。
開閉弁制御部28Cは、開閉弁特定部28Bから入力された情報に基づいて、開閉弁24Kを開く。これにより、複数の放射パネル17A〜17Pのうち、放射パネル17K(一部の放射パネル)のみに冷風または温風が供給される。
【0074】
次に、図1図4、及び図6を参照して、一部の床材4のみを空気式放射空調システム10により放射空調する方法について説明する。
【0075】
初めに、図6に示す処理が開始されると、S1では、人感センサ26により人Mの位置を検出する。人感センサ26は、人Mの位置に関する位置情報を制御装置28に入力する。
次いで、S2では、入力された位置情報に基づいて、放射パネル特定部28Aにより、人Mの下方に位置する放射パネル17Kを特定する。
次いで、S3では、開閉弁特定部28Bにより、放射パネル17Kに対応する開閉弁24Kを特定する。
次いで、S4では、開閉弁制御部28Cにより、開閉弁24Kのみを開状態とし、残りの開閉弁24A〜24J、24L〜24Pを閉状態とする。
【0076】
次いで、S5では、放射パネル17Kのみに冷風または温風を供給させることで、放射パネル17Kの上方に位置する床材4の一部を放射空調させる。
例えば、放射パネル17Kの流路56のみに冷風を供給した場合、冷風は、床材4の一部のみを冷却するため、床材4全体を冷却した冷風と比較して、放射パネル17Kから導出されたときの温度上昇が小さい。
また、例えば、放射パネル17Kの流路56のみに温風を供給した場合、温風は、床材4の一部のみを温めるため、床材4全体を温めた温風と比較して、放射パネル17Kから導出されたときの温度低下が小さい。
放射パネル17Kから導出された冷風または温風は、第2の配管22Kにより、吹き出し口16Cに供給される。
【0077】
次いで、S6では、吹き出し口16Cから部屋7内に吹き出された冷風または温風により、対流空調が行われる。
このとき、部屋7内には、床材4全体を冷却した冷風と比較して、温度上昇の小さい冷風、または床材4全体を温めた温風と比較して、温度低下の小さい温風が吹き出されるため、対流空調の効果を高めることができる。
その後、図6に示す処理は終了する。
【0078】
なお、図6に示す処理は、冷房運転開始時及び暖房運転開始時に行うとよい。
冷房運転開始時に一部の放射パネル17Kのみに冷風を供給させることで、冷房運転開始から早い段階で、一部の放射パネル17Kの上方に位置する床材4の一部を効率良く冷やすことができる。
また、暖運転開始時に一部の放射パネル17Kのみに温風を供給させることで、暖房運転開始から早い段階で、一部の放射パネル17Kの上方に位置する床材4の一部を効率良く温めることができる。
【0079】
第1の実施形態の空気式放射空調システム10によれば、入力された情報に基づいて、複数の放射パネル17A〜17Pのうち、一部の放射パネル17Kのみに冷風または温風を供給させる制御装置28を有することで、一部の放射パネル17Kに対応する床材4の一部のみを放射空調することが可能となるので、床材4の一部を効率良く放射空調することができる。
【0080】
また、床材4の一部のみを放射空調することで、床材4の全体を放射空調したときよりも吹き出し口16Cから部屋7内に吹き出される冷風の温度上昇、または温風の温度低下を抑制することが可能となるので、対流空調の効果を高めた上で、空気式放射空調システム10の省エネルギー化を図ることができる。
【0081】
なお、第1の実施形態では、一例として、放射パネル17Kのみに冷風または温風を供給させる場合を例に挙げて説明したが、冷風または温風を供給させる放射パネルは、人Mがいる位置によって適宜変更が可能である。
【0082】
また、第1の実施形態では、1つの放射パネル17Kのみに冷風または温風を供給させた場合を例に挙げて説明したが、冷風または温風を供給させる放射パネルの数は、全ての放射パネル17A〜17Pのうちの一部の放射パネルであればよく、1つの放射パネルに限定されない。例えば、2つの放射パネルや3つの放射パネルのみに冷風または温風を供給させてもよい。
【0083】
(第2の実施形態)
図4図7、及び図8を参照して、本発明の第2の実施形態に係る空気式放射空調システム60について説明する。図7において、図1に示す構造体と同一構成部分には同一符号を付す。また、図8において、図5及び図7に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
【0084】
空気式放射空調システム60は、第1の実施形態の空気式放射空調システム10を構成する人感センサ26に替えて温度センサ61を有するとともに、制御装置28の放射パネル特定部28Aが行う処理が異なること以外は、空気式放射空調システム10と同様に構成されている。
【0085】
温度センサ61は、天井6の下面6bに設けられている。温度センサ61は、制御装置28と電気的に接続されている。温度センサ61は、床材4の表面全体の温度を検出するとともに、検出した温度情報(温度分布に関する情報)を制御装置28の放射パネル特定部28Aに入力する。
【0086】
放射パネル特定部28Aは、冷房運転信号または暖房運転信号と、温度センサ61からの温度情報と、に基づいて、複数の放射パネル17A〜17Pのうち、一部の放射パネルを特定する。
例えば、放射パネル特定部28Aに暖房運転信号が入力され、部屋7の奥に配置された放射パネル17D,17H,17L,17Pの上方に位置する床材4の表面の温度が他の領域の表面温度よりも低い場合には、放射パネル特定部28Aは、一部の放射パネルとして、放射パネル17D,17H,17L,17Pを特定する。
【0087】
また、例えば、放射パネル特定部28Aに冷房運転信号が入力され、壁2の近くに配置された放射パネル17A,17E,17I,17Mの上方に位置する床材4の表面の温度が他の領域の表面温度よりも高い場合には、放射パネル特定部28Aは、一部の放射パネルとして、放射パネル17A,17E,17I,17Mを特定する。
【0088】
次に、図9を参照して、一部の床材4のみを空気式放射空調システム60により放射空調する方法について説明する。
ここでは、一例として、放射パネル特定部28Aに暖房運転信号が入力され、一部の放射パネルとして、放射パネル17D,17H,17L,17Pを特定する場合を例に挙げて、以下の説明を行う。
【0089】
初めに、図9に示す処理が開始されると、S7では、温度センサ61により、床材4の表面全体の温度の検出が行われる。温度センサ61は、検出した温度情報(温度分布に関する情報)を制御装置28に入力する。
【0090】
次いで、S8では、暖房運転信号と、温度センサ61からの温度情報と、に基づいて、複数の放射パネル17A〜17Pのうち、一部の放射パネルとして、床材4のうち、他の領域よりも表面温度が低い領域の下方に配置された放射パネル17D,17H,17L,17Pを特定する。
【0091】
次いで、S9では、開閉弁特定部28Bにより、放射パネル17D,17H,17L,17Pに対応する開閉弁24D,24H,24L,24Pを特定する。
【0092】
次いで、S10では、開閉弁制御部28Cにより、開閉弁24D,24H,24L,24Pのみを開状態とし、残りの開閉弁24A〜24C、24E〜24G、24I〜24K、24M〜24Oを閉状態とする。
【0093】
次いで、S11では、放射パネル17D,17H,17L,17Pのみに温風を供給させることで、放射パネル17D,17H,17L,17Pの上方に位置する床材4の一部を放射空調させる。
この場合も第1の実施形態と同様に、全ての放射パネル17A〜17Pのうち、一部の放射パネル(放射パネル17D,17H,17L,17P)のみに温風を供給させるため、床材4の一部を効率良く放射空調することができる。
【0094】
次いで、S12では、放射パネル17D,17H,17L,17P内を通過した温風が16A〜16Dから部屋7内に吹き出されることで、対流空調が行われる。
このとき、全ての放射パネル17A〜17Pに温風を供給させた場合と比較して、放射パネル17D,17H,17L,17Pから導出されたときの温風の温度低下が小さくなるため、対流空調の効果を高めた上で、空気式放射空調システム60の省エネルギー化を図ることができる。
【0095】
上述したように、第2の実施形態の空気式放射空調システム60は、第1の実施形態の空気式放射空調システム10と同様な効果を得ることができる。
【0096】
なお、第2の実施形態の空気式放射空調システム60に、第1の実施形態で説明した人感センサ26を組み合わせてもよい。
【0097】
(第3の実施形態)
図10及び図11を参照して、第3の実施形態に係る空気式放射空調システム70について説明する。図10では、説明の便宜上、複数の放射パネル71A〜71Pを断面図で図示する。図10に示す矢印は、冷風または温風が流れる方向(移動方向)を示している。図11に示すCは、ダンパ86の回動方向(C方向)を示している。図10及び図11において、図4に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。また、図10及び図11において、同一構成部分には同一符号を付す。
【0098】
空気式放射空調システム70は、第1の実施形態の空気式放射空調システム10を構成する複数の放射パネル17A〜17P、第1の配管21A〜21P、第2の配管22A〜22P、及び開閉弁24A〜24Pに替えて、複数の放射パネル71A〜71P、及び配管73A〜73D,75A〜75Dを有すること以外は、空気式放射空調システム10と同様な構成とされている。
【0099】
複数の放射パネル71A〜71Pは、それぞれ同様な構成とされた放射パネルである。
ここで、放射パネル71A〜71Pの構成について、放射パネル71Aを例に挙げて説明する(図11参照)。
放射パネル71Aは、筐体81と、流路88を区画する流路形成用部材83〜85と、ダンパ86と、を有する。筐体81は、外形が直方体形状とされており、内部に中空部を有する。
【0100】
筐体81は、X方向一方側に形成された空気導入口81Aと、X方向他方側に形成された空気導出口81Bと、を有する。
空気導入口81Aは、筐体81の角部近傍に配置されている。空気導入口81Aは、空気案内用ダクト15を経由した冷風または温風を筐体81内に導く。空気導入口81Aは、Y方向に対して直交する筐体81の端面81a、及びX方向に対して直交する筐体81の端面81bに露出されている。端面81a,81bは、ダンパ86が当接される面である。
空気導出口81Bは、X方向において空気導入口81Aと対向するように形成されている。
【0101】
流路形成用部材83〜85は、筐体81内に流路88を区画する直方体形状とされた部材であり、筐体81内に収容されている。流路形成用部材83〜85は、X方向に間隔を空けた状態で配列されている。
流路88は、X方向に延びる流路部88A,88Bと、Y方向に延びる流路部88C〜88Fと、を有する。流路部88Aは、X方向に延び、空気導入口81Aと空気導出口81Bとを接続している。
【0102】
ダンパ86は、端面81a,81bに当接可能、かつC方向に回動可能な状態で筐体81内に収容されている。
放射パネル71A〜71Pに設けられた各ダンパ86は、制御装置28と電気的に接続されている。制御装置28は、端面81a,81bのうち、一方の端面に当接されるように各ダンパ86を回動させる制御を行う。ダンパ86は、流路部88B〜88Fをバイパスさせるか否かを選択するための機構である。
【0103】
図11に示すように、ダンパ86が端面81aと接触した状態では、筐体81内に導入された冷風または温風は、流路部88Aのみを通過するため、放射空調にほとんど寄与しない。
一方、ダンパ86が端面81bと接触した状態において、筐体81内に導入された冷風または温風は、流路部88Cに流れる。このため、冷風または温風は、流路部88Cを経由した後に、流路部88A,88B,88D〜88Fに流れるため、放射空調に寄与する。そして、放射空調に寄与した冷風または温風は、空気導出口81Bから導出される。
【0104】
放射パネル71A〜71Dは、放射パネル71A、放射パネル71B、放射パネル71C、放射パネル71Dの順番で、空気案内用ダクト15からと吹き出し口16Aに向かう方向に接触した状態で直列に配置されている。
放射パネル71Aの空気導出口81Bは、X方向において放射パネル71Bの空気導入口81Aと対向するとともに、連通している。放射パネル71Bの空気導出口81Bは、X方向において放射パネル71Cの空気導入口81Aと対向するとともに、連通している。放射パネル71Cの空気導出口81Bは、X方向において放射パネル71Dの空気導入口81Aと対向するとともに、連通している。
【0105】
放射パネル71E〜71Hは、放射パネル71E、放射パネル71F、放射パネル71G、放射パネル71Hの順番で、空気案内用ダクト15からと吹き出し口16Bに向かう方向に接触した状態で直列に配置されている。
放射パネル71Eの空気導出口81Bは、X方向において放射パネル71Fの空気導入口81Aと対向するとともに、連通している。放射パネル71Fの空気導出口81Bは、X方向において放射パネル71Gの空気導入口81Aと対向するとともに、連通している。放射パネル71Gの空気導出口81Bは、X方向において放射パネル71Hの空気導入口81Aと対向するとともに、連通している。
【0106】
放射パネル71I〜71Lは、放射パネル71I、放射パネル71J、放射パネル71K、放射パネル71Lの順番で、空気案内用ダクト15からと吹き出し口16Cに向かう方向に接触した状態で直列に配置されている。
放射パネル71Iの空気導出口81Bは、X方向において放射パネル71Jの空気導入口81Aと対向するとともに、連通している。放射パネル71Jの空気導出口81Bは、X方向において放射パネル71Kの空気導入口81Aと対向するとともに、連通している。放射パネル71Kの空気導出口81Bは、X方向において放射パネル71Lの空気導入口81Aと対向するとともに、連通している。
【0107】
放射パネル71M〜71Pは、放射パネル71M、放射パネル71N、放射パネル71O、放射パネル71Pの順番で、空気案内用ダクト15からと吹き出し口16Dに向かう方向に接触した状態で直列に配置されている。
放射パネル71Mの空気導出口81Bは、X方向において放射パネル71Nの空気導入口81Aと対向するとともに、連通している。放射パネル71Nの空気導出口81Bは、X方向において放射パネル71Oの空気導入口81Aと対向するとともに、連通している。放射パネル71Oの空気導出口81Bは、X方向において放射パネル71Pの空気導入口81Aと対向するとともに、連通している。
【0108】
このように、X方向において互いに隣り合う放射パネルの空気導入口81Aと空気導出口81Bとが連通するように、放射パネル71A〜71Pを配置させることで、別途、配管を設ける必要がなくなる。これにより、第1の実施形態の空気式放射空調システム10と比較して、空気式放射空調システム70の構成を簡略化させることができる。
【0109】
また、放射パネル71A〜71P内に形成された流路部88Aが放射パネル71A〜71Pに形成された流路部88B〜88Fをバイパスさせるバイパス流路として機能する。これにより、別途、バイパス用の配管を準備する必要がないため、空気式放射空調システム70の構成を簡略化させることができる。
【0110】
第3の実施形態の空気式放射空調システム70によれば、X方向において互いに隣り合う放射パネルの空気導入口81Aと空気導出口81Bとが連通するように、放射パネル71A〜71Pを配置させることで、空気式放射空調システム70の構成を簡略化させた上で、床材の一部のみを放射空調することができ、かつ対流空調の効果を高めて省エネルギー化を図ることができる。
【0111】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0112】
例えば、上述した第1から第3の実施形態の空気式放射空調システム10,60,70では、一例として、人感センサ26の入力情報、または温度センサ61の入力情報に基づいて、放射パネルを特定したが、例えば、リモコンにより、冷風または温風を供給する一部の放射パネルを特定してもよい。
また、図1及び図7では、一例として、筐体45内に膨張弁39を配置させた場合を例に挙げて説明したが、例えば、筐体35内に膨張弁39を配置させてもよい。
【符号の説明】
【0113】
1…床スラブ
1a,4a,6a…上面
2,3…壁
4…床材
4A,6A,6B…開口部
4b,6b…下面
6…天井
7…部屋
10,60,70…空気式放射空調システム
11…室内機
12…室外機
14…冷凍サイクル
15…空気案内用ダクト
15A…上端部
15B…下端部
16A〜16D…吹き出し口
17A〜17P,71A〜71P…放射パネル
18…支持部材
21A〜21P…第1の配管
22A〜22P…第2の配管
24A〜24P…開閉弁
26…人感センサ
28…制御装置
28A…放射パネル特定部
28B…開閉弁特定部
28C…開閉弁制御部
35,45,55,81…筐体
35A…突出部
35B…吸い込み口
35C…導出口
37…フィルタ
38…室内熱交換器
39…膨張弁
42…送風ファン
45A…外気取り込み口
46…室外熱交換器
47…圧縮機
49…ファン
51…冷媒循環ライン
55A,81A…空気導入口
55B,81B…空気導出口
56,88…流路
57〜59,83〜85…流路形成用部材
61…温度センサ
73A〜73D,75A〜75D…配管
81a,81b…端面
86…ダンパ
88A〜88F…流路部
C…方向
M…人
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11