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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-215132(P2019-215132A)
(43)【公開日】2019年12月19日
(54)【発明の名称】空気式放射空調システム
(51)【国際特許分類】
   F24F 5/00 20060101AFI20191122BHJP
   F24F 1/0018 20190101ALI20191122BHJP
   F24F 1/0047 20190101ALI20191122BHJP
   F24F 13/32 20060101ALI20191122BHJP
   F24F 11/67 20180101ALI20191122BHJP
   F24F 11/76 20180101ALI20191122BHJP
   F24F 13/02 20060101ALI20191122BHJP
   F24F 13/068 20060101ALI20191122BHJP
【FI】
   F24F5/00 K
   F24F1/00 301
   F24F1/00 426
   F24F11/67
   F24F11/76
   F24F13/02 C
   F24F13/068 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2018-113038(P2018-113038)
(22)【出願日】2018年6月13日
(71)【出願人】
【識別番号】516299338
【氏名又は名称】三菱重工サーマルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100210572
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 太一
(72)【発明者】
【氏名】中村 隆則
(72)【発明者】
【氏名】坪野 正寛
(72)【発明者】
【氏名】大村 峰正
(72)【発明者】
【氏名】中野 学
【テーマコード(参考)】
3L049
3L080
3L260
【Fターム(参考)】
3L049BB03
3L080AC02
3L080BB04
3L260AA01
3L260AB02
3L260BA03
3L260BA04
3L260BA20
3L260BA41
3L260CA03
3L260CA23
3L260CB55
3L260CB56
3L260CB63
3L260FB47
3L260FC06
3L260HA01
(57)【要約】
【課題】本発明は、空気式放射空調システムの構成要素の数を少なくした上で、床材の一部のみを放射空調することの可能な空気式放射空調システムを提供することを目的とする。
【解決手段】床材の下面に設けられ、X方向において接触した状態で直列配置された複数の放射パネル52A〜52Pからなる放射パネル群17A〜17Dと、入力された情報に基づいて、複数の放射パネルのうち、一部の放射パネルのみに冷風または温風を供給する制御装置28と、を備え、X方向において、互いに隣り合う放射パネル52A〜52Pのうち、前段に配置された放射パネルの空気導出口61Bは、後段に配置された放射パネルの空気導入口61Aと連通している。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部屋の天井の上に設けられるとともに、前記天井の下面側から吸い込んだ該部屋内の空気と冷媒とを熱交換させる室内熱交換器、及び前記室内熱交換器と熱交換した前記空気を送風する送風ファンを有する室内機と、
前記部屋の外に設けられるとともに、該部屋の外の空気を取り込むファン、及び該ファンに取り込まれた空気と前記冷媒とを熱交換させる室外熱交換器を含む室外機と、
前記冷媒が循環するとともに、前記室内熱交換器、及び前記室外熱交換器と接続された冷媒循環ラインと、該室内熱交換器と、該室外熱交換器と、を有する冷凍サイクルと、
前記送風ファンにより送風された冷風または温風を前記部屋の床材の下方に導く空気案内用ダクトと、
前記床材に形成され、前記冷風または前記温風を前記部屋内に吹き出させる吹き出し口と、
前記床材の下面に設けられ、前記空気案内用ダクト側から前記吹き出し口側に向かう第1の方向において接触した状態で直列配置された複数の放射パネルからなる放射パネル群と、
入力された情報に基づいて、前記複数の放射パネルのうち、一部の放射パネルのみに前記冷風または前記温風を供給する制御装置と、
を備え、
前記複数の放射パネルは、前記空気案内用ダクトを通過した前記冷風または前記温風が導入される空気導入口と、
前記第1の方向において前記空気導入口と対向し、前記冷風または前記温風を導出する空気導出口と、
前記第1の方向に延び、前記空気導入口及び前記空気導出口と連通するバイパス用流路と、
前記バイパス用流路よりも流路長が長く、前記空気導入口及び前記空気導出口と連通する放射空調用流路と、
前記制御装置により制御され、前記バイパス用流路のみに前記冷風または前記温風を供給するか、前記放射空調用流路に前記冷風または前記温風を供給するかを切り替える流路切替部と、
をそれぞれ有しており、
前記第1の方向において、互いに隣り合う前記放射パネルのうち、前段に配置された放射パネルの前記空気導出口は、後段に配置された放射パネルの前記空気導入口と連通している空気式放射空調システム。
【請求項2】
前記床材の下方に配置された前記空気案内用ダクトの端部と一端が接続された第1の配管と、
前記吹き出し口と一端が接続された第2の配管と、
をさらに備え、
前記第1の配管の他端は、前記第1の方向において、前記放射パネル群の両端に配置された2つの前記放射パネルのうち、前記空気案内用ダクト側に配置された一方の放射パネルの前記空気導入口と接続されており、
前記第2の配管の他端は、前記第1の方向において、前記放射パネル群の両端部を構成する2つの前記放射パネルのうち、前記吹き出し口側に配置された他方の放射パネルの前記空気導出口と接続されている請求項1記載の空気式放射空調システム。
【請求項3】
前記放射パネル群は、前記第1の方向に対して直交する第2の方向に複数配置させる請求項1または2記載の空気式放射空調システム。
【請求項4】
前記放射空調用流路は、前記第1の方向に延びる第1の流路部と、前記第1の方向に対して直交する第2の方向に延び、かつ前記第1の流路部及び前記バイパス用流路と連通する複数の第2の流路部と、を含む請求項1から3のうち、いずれか一項記載の空気式放射空調システム。
【請求項5】
前記複数の放射パネルのうち、どの放射パネルの上方に人がいるかを検知した際の位置情報を前記制御装置に入力する人感センサを備え、
前記制御装置は、前記位置情報に基づいて、複数の前記流路切替部を制御することで、前記人の下方に位置する前記一部の放射パネルの前記放射空調用流路のみに前記冷風または前記温風を供給する請求項1から4のうち、いずれか一項記載の空気式放射空調システム。
【請求項6】
前記制御装置は、冷房運転開始時に前記一部の放射パネルの前記放射空調用流路のみに前記冷風を供給させ、暖運転開始時に前記一部の放射パネルの前記放射空調用流路のみに前記温風を供給する請求項5記載の空気式放射空調システム。
【請求項7】
前記床材の温度を検出するとともに、検出した前記床材の温度情報を前記制御装置に入力する温度センサを備え、
前記制御装置は、冷房運転開始時において、前記床材のうち、他の領域よりも温度が高い領域の下方に位置する前記一部の放射パネルの前記放射空調用流路に前記冷風を供給する請求項1から3のうち、いずれか一項記載の空気式放射空調システム。
【請求項8】
前記床材の温度を検出するとともに、検出した前記床材の温度情報を前記制御装置に入力する温度センサを備え、
前記制御装置は、暖房運転開始時において、前記床材のうち、他の領域よりも温度が低い領域の下方に位置する前記一部の放射パネルの前記放射空調用流路に前記温風を供給する請求項1から3のうち、いずれか一項記載の空気式放射空調システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気式放射空調システムに関する。
【背景技術】
【0002】
空気式放射空調システムとして、空調による冷風及び温風を使用して床冷暖房を行うとともに、床冷暖房に使用した空気(冷風または温風)を床吹出口から室内に吹き出すことで、室内の冷暖房を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、部屋のスラブ上に複数の間隔保持体により支持されたパネルボードを設け、パネルボードとスラブとの間に通気空間を形成し、通気空間に冷風及び温風を流すことで床冷暖房を行うことが開示されている。
また、特許文献1には、通気空間を通気した冷風または温風を、部屋の端部に設置したグリルから室内に吹き出させることで、部屋の冷暖房を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−232989号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に開示された空気式放射空調システムでは、パネルボードとスラブとの間に形成された通気空間全体に冷風または温風を供給するため、パネルボード全体を放射空調することは可能であるが、パネルボード(床材)の一部のみを放射空調することが困難であった。
また、パネルボード(床材)の一部のみを放射空調する場合、コストの観点から空気式放射空調システムを構成する構成要素の数が少ないことが好ましい。
【0006】
そこで、本発明は、空気式放射空調システムの構成要素の数を少なくした上で、床材の一部のみを放射空調することの可能な空気式放射空調システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る空気式放射空調システムは、部屋の天井の上に設けられるとともに、前記天井の下面側から吸い込んだ該部屋内の空気と冷媒とを熱交換させる室内熱交換器、及び前記室内熱交換器と熱交換した前記空気を送風する送風ファンを有する室内機と、前記部屋の外に設けられるとともに、該部屋の外の空気を取り込むファン、及び該ファンに取り込まれた空気と前記冷媒とを熱交換させる室外熱交換器を含む室外機と、前記冷媒が循環するとともに、前記室内熱交換器、及び前記室外熱交換器と接続された冷媒循環ラインと、該室内熱交換器と、該室外熱交換器と、を有する冷凍サイクルと、前記送風ファンにより送風された冷風または温風を前記部屋の床材の下方に導く空気案内用ダクトと、前記床材に形成され、前記冷風または前記温風を前記部屋内に吹き出させる吹き出し口と、前記床材の下面に設けられ、前記空気案内用ダクト側から前記吹き出し口側に向かう第1の方向において接触した状態で直列配置された複数の放射パネルからなる放射パネル群と、入力された情報に基づいて、前記複数の放射パネルのうち、一部の放射パネルのみに前記冷風または前記温風を供給する制御装置と、を備え、前記複数の放射パネルは、前記空気案内用ダクトを通過した前記冷風または前記温風が導入される空気導入口と、前記第1の方向において前記空気導入口と対向し、前記冷風または前記温風を導出する空気導出口と、前記第1の方向に延び、前記空気導入口及び前記空気導出口と連通するバイパス用流路と、前記バイパス用流路よりも流路長が長く、前記空気導入口及び前記空気導出口と連通する放射空調用流路と、前記制御装置により制御され、前記バイパス用流路のみに前記冷風または前記温風を供給するか、前記放射空調用流路に前記冷風または前記温風を供給するかを切り替える流路切替部と、をそれぞれ有しており、前記第1の方向において、互いに隣り合う前記放射パネルのうち、前段に配置された放射パネルの前記空気導出口は、後段に配置された放射パネルの前記空気導入口と連通している。
【0008】
本発明によれば、入力された情報に基づいて、複数の放射パネルのうち、一部の放射パネルの放射空調用流路にのみに冷風または温風を供給する制御装置を有することで、床材の一部のみを放射空調することが可能となるので、床材の一部を効率良く放射空調することができる。
【0009】
また、床材の下面に設けられ、空気案内用ダクト側から吹き出し口側に向かう第1の方向において接触した状態で直列配置された複数の放射パネルからなる放射パネル群と、制御装置により制御され、バイパス用流路のみに冷風または温風を供給するか、放射空調用流路に冷風または温風を供給するかを切り替える流路切替部と、を備えるとともに、第1の方向において、互いに隣り合う放射パネルのうち、前段に配置された放射パネルの空気導出口と後段に配置された放射パネルの空気導入口とを連通させることで、第1の方向において各放射パネルを構成するバイパス用流路を連通させることが可能となる。
これにより、第1の方向に配置された複数のバイパス用流路を、各放射パネルをバイパスさせるバイパス用流路として機能させることが可能となる。したがって、各放射パネルに対してそれぞれバイパス用の配管を設ける必要がないため、空気式放射空調システムの構成要素の数を少なくすることができる。
【0010】
また、上記本発明の一態様に係る空気式放射空調システムにおいて、前記床材の下方に配置された前記空気案内用ダクトの端部と一端が接続された第1の配管と、前記吹き出し口と一端が接続された第2の配管と、をさらに備え、前記第1の配管の他端は、前記第1の方向において、前記放射パネル群の両端に配置された2つの前記放射パネルのうち、前記空気案内用ダクト側に配置された一方の放射パネルの前記空気導入口と接続されており、前記第2の配管の他端は、前記第1の方向において、前記放射パネル群の両端部を構成する2つの前記放射パネルのうち、前記吹き出し口側に配置された他方の放射パネルの前記空気導出口と接続されていてもよい。
【0011】
このように、一端が空気案内用ダクトの端部と接続され、他端が放射パネル群の両端に配置された2つの放射パネルのうち、空気案内用ダクト側に配置された一方の放射パネルの空気導入口と接続された第1の配管と、一端が吹き出し口と接続され、他端が第1の方向において、放射パネル群の両端に配置された2つの放射パネルのうち、吹き出し口側に配置された他方の放射パネルの空気導出口と接続された第2の配管と、をさらに備えることで、第1の配管から供給された冷風または温風を一部の放射パネル内に供給することが可能になるとともに、一部の放射パネルを通過した冷風または空気を第2の配管に導出させることが可能となる。
つまり、各放射パネルに対して、空気導入口に冷風または温風を供給する配管、及び空気導出口から冷風または温風を回収する配管を各放射パネルに設ける必要がなくなるため、空気式放射空調システムの構成要素の数を少なくすることができる。
【0012】
また、上記本発明の一態様に係る空気式放射空調システムにおいて、前記放射パネル群は、前記第1の方向に対して直交する第2の方向に複数配置させてもよい。
【0013】
このように、第1の方向に対して直交する第2の方向に複数の放射パネル群を配置させることで、広いエリアに放射パネルを配置させることが可能となる。これにより、床材の上面の面積が広い場合でも床材の一部のみを放射空調することができる。
【0014】
また、上記本発明の一態様に係る空気式放射空調システムにおいて、前記放射空調用流路は、前記第1の方向に延びる第1の流路部と、前記第1の方向に対して直交する第2の方向に延び、かつ前記第1の流路部及び前記バイパス用流路と連通する複数の第2の流路部と、を含んでもよい。
【0015】
このように、第1の方向に延びる第1の流路部と、第1の方向に対して直交する第2の方向に延び、かつ第1の流路部及びバイパス用流路と連通する複数の第2の流路部と、を放射空調用流路が含むことで、放射空調用流路に冷風または温風を流すことで、放射パネルの上方に位置する床材の一部を放射空調することができる。
【0016】
また、上記本発明の一態様に係る空気式放射空調システムにおいて、前記複数の放射パネルのうち、どの放射パネルの上方に人がいるかを検知した際の位置情報を前記制御装置に入力する人感センサを備え、前記制御装置は、前記位置情報に基づいて、複数の前記流路切替部を制御することで、前記人の下方に位置する前記一部の放射パネルの前記放射空調用流路のみに前記冷風または前記温風を供給してもよい。
【0017】
このように、複数の放射パネルのうち、どの放射パネルの上方に人がいるかを検知した際の位置情報を制御装置に入力する人感センサを備えるとともに、制御装置により、位置情報に基づいて、複数の流路切替部を制御装置が制御して、人の下方に位置する一部の放射パネルの放射空調用流路のみに冷風または温風を供給することで、人の下方に位置する床材のみを放射空調させることができる。
【0018】
また、上記本発明の一態様に係る空気式放射空調システムにおいて、前記制御装置は、冷房運転開始時に前記一部の放射パネルの前記放射空調用流路のみに前記冷風を供給させ、暖運転開始時に前記一部の放射パネルの前記放射空調用流路のみに前記温風を供給してもよい。
【0019】
このように、冷房運転開始時において、制御装置により、一部の放射パネルの放射空調用流路のみに冷風を供給することで、一部の放射パネルの上方に位置する床材のみを優先して冷却させることができる。
また、暖房運転開始時において、制御装置により、一部の放射パネルの放射空調用流路のみに温風を供給することで、一部の放射パネルの上方に位置する床材のみを優先して温めることができる。
【0020】
また、本発明の一態様に係る空気式放射空調システムは、前記床材の温度を検出するとともに、検出した前記床材の温度情報を前記制御装置に入力する温度センサを備え、
前記制御装置は、冷房運転開始時において、前記床材のうち、他の領域よりも温度が高い領域の下方に位置する前記一部の放射パネルの前記放射空調用流路に前記冷風を供給してもよい。
【0021】
このように、床材の温度を検出するとともに、検出した床材の温度情報を制御装置に入力する温度センサを備えるとともに、冷房運転開始時において、床材のうち、他の領域よりも温度が高い領域の下方に位置する一部の放射パネルの放射空調用流路に冷風を供給することで、温度が高い領域を優先的に冷却(放熱空調)させることができる。
【0022】
また、本発明の一態様に係る空気式放射空調システムは、前記床材の温度を検出するとともに、検出した前記床材の温度情報を前記制御装置に入力する温度センサを備え、前記制御装置は、暖房運転開始時において、前記床材のうち、他の領域よりも温度が低い領域の下方に位置する前記一部の放射パネルの前記放射空調用流路に前記温風を供給してもよい。
【0023】
このように、床材の温度を検出するとともに、検出した床材の温度情報を制御装置に入力する温度センサを備えるとともに、暖房運転開始時において、床材のうち、他の領域よりも温度が低い領域の下方に位置する一部の放射パネルの放射空調用流路に温風を供給することで、温度が低い領域を優先的に温める(放熱空調)させることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、空気式放射空調システムの構成要素の数を少なくした上で、床材の一部のみを放射空調することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の実施形態に係る空気式放射空調システムの概略構成を模式的に示す断面図である。
図2図1に示す構造体のA−A方向の断面図である。
図3図2に示す複数の放射パネルのうちの1つの放射パネルの内部構造を示す断面図である。
図4図1に示す空気案内用ダクト及び制御装置、並びに図2に示す吹き出し口と図2に示す複数の放射パネルとの接続関係を説明するための模式的な図である。
図5図1に示す制御装置の機能ブロック図である。
図6】一部の床材のみを本実施形態の空気式放射空調システムを用いて放射空調する方法を説明するためのフローチャートである。
図7】本発明の実施形態の変形例に係る空気式放射空調システムの概略構成を模式的に示す断面図である。
図8図7に示す制御装置の機能ブロック図である。
図9】一部の床材のみを本実施形態の変形例に係る空気式放射空調システムを用いて放射空調する方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(実施形態)
図1図4を参照して、本実施形態に係る空気式放射空調システム10について説明する。図1及び図2に示すMは、人(以下、「人M」という)を示している。図3に示すCは、ダンパ66の回動する方向(以下、「C方向」という)を示している。図1図3、及び図4に示す矢印は、冷風または温風の移動方向を示している。
図1図4に示すX方向は、空気案内用ダクト15側から吹き出し口16A〜16D側に向かう第1の方向(壁2,3、床材4、及び天井6で区画された部屋7の長さ方向)を示している。図2図4に示すY方向は、X方向に対して直交する第2の方向(部屋7の幅方向)を示している。図1に示すZ方向は、X方向及びY方向に対して直交する部屋7の高さ方向を示している。図1図4において、同一構成部分には同一符号を付す。
【0027】
空気式放射空調システム10は、室内機11と、室外機12と、冷凍サイクル14と、空気案内用ダクト15と、吹き出し口16A〜16Dと、放射パネル群17A〜17Dと、複数の支持部材19と、第1の配管21A〜21Dと、第2の配管22A〜22Dと、人感センサ26と、制御装置28と、を有する。
【0028】
室内機11は、筐体35と、フィルタ37と、室内熱交換器38と、送風ファン42と、を有する。
【0029】
筐体35は、部屋7の天井6の上面6aに配置されている。筐体35は、下方に突出するとともに吸い込み口35Bが形成された突出部35Aを有する。
突出部35Aは、天井6に形成された開口部6Aに挿入されている。吸い込み口35Bは、部屋7内の空間と連通している。吸い込み口35Bは、部屋7内の空気(対流空調に使用した空気(冷風または温風)も含む)を筐体35内に導く。
【0030】
筐体35のうち、壁2と対向する部分には、導出口35Cが形成されている。導出口35Cは、空気案内用ダクト15の上端部15Aと接続されている。
室内機11の導出口35Cから導出された冷風または温風は、空気案内用ダクト15内に導出される。
【0031】
フィルタ37は、吸い込み口35Bに設けられている。フィルタ37は、空気に含まれるゴミ等を除去する。
【0032】
室内熱交換器38は、筐体35内に収容されている。室内熱交換器38は、冷凍サイクル14を構成する冷媒循環ライン51に設けられている。
室内熱交換器38は、冷媒循環ライン51により供給された冷媒と吸い込み口35Bから吸い込んだ空気とを熱交換させる。
【0033】
送風ファン42は、筐体35内に収容されている。送風ファン42は、室内熱交換器38により生成された冷風または温風を空気案内用ダクト15内に導くためのファンである。
【0034】
室外機12は、部屋7の外に設けられている。室外機12は、筐体45と、膨張弁39と、室外熱交換器46と、圧縮機47と、ファン49と、を有する。
【0035】
筐体45は、X方向一方側に配置された部分が壁2の外面と対向するように配置されている。筐体45は、X方向他方側に形成された外気取り込み口45Aを有する。
【0036】
膨張弁39は、筐体45内に収容されている。膨張弁39は、冷媒循環ライン51に設けられている。膨張弁39は、冷媒循環ライン51により供給された冷媒を膨張させることで高温高圧の冷媒を生成する。
【0037】
室外熱交換器46は、筐体45内に収容されている。室外熱交換器46は、冷媒循環ライン51に設けられている。
室外熱交換器46は、冷媒循環ライン51により供給された冷媒と外気取り込み口45Aから取り込んだ外気とを熱交換させる。
【0038】
圧縮機47は、筐体45内に収容されている。圧縮機47は、冷媒循環ライン51に設けられている。圧縮機47は、冷媒循環ライン51により供給された冷媒を圧縮することで低温低圧の冷媒を生成する。
ファン49は、外気取り込み口45Aと対向するように、筐体45内に収容されている。
【0039】
冷凍サイクル14は、室内熱交換器38、膨張弁39、室外熱交換器46、及び圧縮機47と接続され、かつ冷媒が循環する冷媒循環ライン51と、室内熱交換器38と、膨張弁39と、室外熱交換器46と、圧縮機47と、を有する。
【0040】
空気案内用ダクト15は、壁2の近傍に位置する天井6に形成された開口部6Bと、開口部6Bの下方に位置する床材4に形成された開口部4Aと、に挿入された状態で設けられている。
空気案内用ダクト15の上端部15Aは、天井6の上面6aよりも上方に配置されており、筐体35の吸い込み口35Bと接続されている。
空気案内用ダクト15の下端部15Bは、床材4の下方に配置されている。空気案内用ダクト15の下端部15Bは、第1の配管21A〜21Dの一端と接続されている。これにより、第1の配管21A〜21Dには、空気案内用ダクト15を通過した冷風または温風が供給される。
空気案内用ダクト15のうち、天井6と床材4との間に配置された部分は、Z方向に延びている。
【0041】
吹き出し口16A〜16Dは、壁3の近傍に位置する床材4に形成されている。吹き出し口16A〜16Dは、平面視矩形とされた開口部である。吹き出し口16A〜16Dは、Y方向に対して、吹き出し口16A、吹き出し口16B、吹き出し口16C、吹き出し口16Dの順で配置されている。
【0042】
放射パネル群17A〜17Dは、放射パネル52A〜52Pのうち、4つの放射パネル(複数の放射パネル)をそれぞれ有した構成とされている。放射パネル52A〜52Pは、同一構成とされた放射パネルである。
【0043】
ここで、放射パネル群17A〜17Dについて詳細に説明する前に、放射パネル52Aを例に挙げて、放射パネル52A〜52Pの構成について説明する(図3参照)。
放射パネル52Aは、筐体61と、流路68を区画する流路形成用部材63〜65と、ダンパ66(流路切替部)と、を有する。筐体61は、外形が直方体形状とされており、内部に中空部を有する。
【0044】
筐体61は、X方向一方側に形成された空気導入口61Aと、X方向他方側に形成された空気導出口61Bと、を有する。
空気導入口61Aは、筐体61の角部近傍に配置されている。空気導入口61Aは、空気案内用ダクト15を経由した冷風または温風を筐体61内に導く。空気導入口61Aは、Y方向に対して直交する筐体61の端面61a、及びX方向に対して直交する筐体61の端面61bに露出されている。端面61a,61bは、ダンパ66が当接される面である。
空気導出口61Bは、X方向において空気導入口61Aと対向するように形成されている。
【0045】
流路形成用部材63〜65は、筐体61内に流路68を区画する直方体形状とされた部材であり、筐体61内に収容されている。流路形成用部材63〜65は、X方向に間隔を空けた状態で配列されている。
【0046】
流路68は、バイパス用流路71と、放射空調用流路72と、を有する。
バイパス用流路71は、X方向に延びる流路であり、空気導入口61A及び空気導出口61Bを連通させている。バイパス用流路71は、放射空調用流路72に冷風または温風を供給しない場合(つまり、放射空調用流路72をバイパスさせる場合)に冷風または温風を流す流路である。また、放射空調用流路72に冷風または温風を供給する場合において、バイパス用流路71の一部にも冷風または温風が供給される。
【0047】
放射空調用流路72は、バイパス用流路71よりも流路長が長い流路である。放射空調用流路72は、第1の流路部72Aと、第2の流路部72B〜72E(複数の第2の流路部)と、を有する。
第1の流路部72Aは、Y方向において、流路形成用部材63〜65を挟んで、バイパス用流路71と対向している。
【0048】
第2の流路部72B〜72Eは、Y方向に延びる流路部である。第2の流路部72Bは、筐体61のX方向一方側と流路形成用部材63との間に形成されている。第2の流路部72Cは、流路形成用部材63と流路形成用部材64との間に形成されている。
第2の流路部72Dは、流路形成用部材64と流路形成用部材65との間に形成されている。第2の流路部72Eは、流路形成用部材65と筐体61のX方向他方側との間に形成されている。
Y方向に位置する第2の流路部72B〜72Eの両端部のうち、一方の端部が第1の流路部72Aと連通しており、他方の端部がバイパス用流路71と連通している。
【0049】
このような構成とされた第1及び第2の流路部72A〜72Eを放射空調用流路72が有することで、放射空調用流路72に冷風または温風を流すことで、放射パネル52Aの上方に位置する床材4の一部を放射空調することができる。
【0050】
ダンパ66は、端面61a,61bに当接可能、かつC方向に回動可能な状態で筐体61内に収容されている。
ダンパ66は、制御装置28と電気的に接続されている。制御装置28は、端面61a,61bのうち、一方の端面に当接されるように各ダンパ66を回動させる制御を行う。
ダンパ66は、バイパス用流路71のみに冷風または温風を供給するか、放射空調用流路72に冷風または温風を供給するかを切り替える流路切替部として機能する。
【0051】
図3に示すように、ダンパ66が端面61aと接触した状態では、筐体61内に導入された冷風または温風は、バイパス用流路71のみを通過するため、放射空調にほとんど寄与しない。
一方、ダンパ66が端面61bと接触した状態において、筐体61内に導入された冷風または温風は、第2の流路部72Bに流れる。このため、冷風または温風は、第2の流路部72Bを経由した後に、第1の流路部72A及び第2の流路部72C〜72Eに流れるため、放射空調に寄与する。そして、放射空調に寄与した冷風または温風は、空気導出口61Bから導出される。
【0052】
次に、放射パネル群17A〜17Dについて順次説明する。
放射パネル群17Aは、床材4の下面4bと接触する放射パネル52A〜52D(複数の放射パネル)を有する。放射パネル52A〜52Dの上面は、それぞれ床材4の下面4bと接触している。
放射パネル52A〜52Dは、放射パネル52A、放射パネル52B、放射パネル52C、放射パネル52Dの順番で、空気案内用ダクト15側から吹き出し口16Aに向かうX方向に互いに接触した状態で直列配置されている。
【0053】
また、放射パネル52A〜52Dは、X方向において、互いに隣り合う放射パネル52A〜52Dのうち、前段(冷風または温風の流れ方向の上流側)に配置された放射パネルの空気導出口61Bと後段(冷風または温風の流れ方向の下流側)に配置された放射パネルの空気導入口61Aとが連通するように配置されている。
【0054】
このように、X方向において、互いに隣り合う放射パネル52A〜52Dのうち、前段に配置された放射パネルの空気導出口61Bと後段に配置された放射パネルの空気導入口61Aとを連通させることで、X方向において各放射パネル52A〜52Dを構成するバイパス用流路71を連通させることが可能となる。
【0055】
これにより、X方向に配置された複数のバイパス用流路71(図4の場合、一例として4つのバイパス用流路)を、各放射パネル52A〜52Eの放射空調用流路72をバイパスさせるバイパス用流路として機能させることが可能となる。
したがって、各放射パネル52A〜52Dに対してそれぞれバイパス用の配管を設ける必要ないため、空気式放射空調システム10の構成要素の数を少なくすることができる。
【0056】
放射パネル群17Bは、床材4の下面4bと接触する放射パネル52E〜52Hを有する。放射パネル52E〜52Hの上面は、それぞれ床材4の下面4bと接触している。放射パネル群17Bは、放射パネル群17AのY方向一方側に配置されている。放射パネル群17Bは、Y方向において放射パネル群17Aと接触している。
放射パネル52E〜52Hは、放射パネル52E、放射パネル52F、放射パネル52G、放射パネル52Hの順番で、空気案内用ダクト15側から吹き出し口16Bに向かうX方向に互いに接触した状態で直列配置されている。
【0057】
また、放射パネル52E〜52Hは、X方向において、互いに隣り合う放射パネルのうち、前段に配置された放射パネルの空気導出口61Bと後段に配置された放射パネルの空気導入口61Aとが連通するように配置されている。
【0058】
放射パネル群17Cは、床材4の下面4bと接触する放射パネル52I〜52Lを有する。放射パネル52I〜52Lの上面は、それぞれ床材4の下面4bと接触している。放射パネル群17Cは、放射パネル群17BのY方向一方側に配置されている。放射パネル群17Cは、Y方向において放射パネル群17Bと接触している。
放射パネル52I〜52Lは、放射パネル52I、放射パネル52J、放射パネル52K、放射パネル52Lの順番で、空気案内用ダクト15側から吹き出し口16Cに向かうX方向に互いに接触した状態で直列配置されている。
【0059】
また、放射パネル52I〜52Lは、X方向において、互いに隣り合う放射パネルのうち、前段に配置された放射パネルの空気導出口61Bと後段に配置された放射パネルの空気導入口61Aとが連通するように配置されている。
【0060】
放射パネル群17Dは、床材4の下面4bと接触する放射パネル52M〜52Pを有する。放射パネル52の上面は、それぞれ床材4の下面4bと接触している。放射パネル群17Dは、放射パネル群17CのY方向一方側に配置されている。放射パネル群17Dは、Y方向において放射パネル群17Cと接触している。
放射パネル52M〜52Pは、放射パネル52M、放射パネル52N、放射パネル52O、放射パネル52Pの順番で、空気案内用ダクト15側から吹き出し口16Dに向かうX方向に互いに接触した状態で直列配置されている。
【0061】
また、放射パネル52M〜52Pは、X方向において、互いに隣り合う放射パネルのうち、前段に配置された放射パネルの空気導出口61Bと後段に配置された放射パネルの空気導入口61Aとが連通するように配置されている。
【0062】
上述したように、X方向に対して直交するY方向に放射パネル群17A〜17Dを配置させることで、広いエリアに放射パネル52A〜52Pを配置させることが可能となる。これにより、床材4の上面4aの面積が広い場合でも床材4の一部のみを放射空調することができる。
【0063】
複数の支持部材19は、床スラブ1の上面1aと各放射パネル52A〜52Pとの間に配置されている。支持部材19は、放射パネル52A〜52Pを支持するための部材である。
【0064】
第1の配管21Aは、空気案内用ダクト15の下端部15Bと放射パネル群17Aとの間に配置されている。第1の配管21Aの一端は、床材4の下方に配置された空気案内用ダクト15の下端部15B(端部)と接続されている。
第1の配管21Aの他端は、X方向における放射パネル群17Aの両端部を構成する2つの放射パネル52A,52Dのうち、空気案内用ダクト15側に配置された放射パネル52A(一方の放射パネル)の空気導入口61Aと接続されている。第1の配管21Aは、放射パネル52Aの空気導入口61Aに冷風または温風を供給する。
【0065】
第1の配管21Bは、空気案内用ダクト15の下端部15Bと放射パネル群17Bとの間に配置されている。第1の配管21Bの一端は、空気案内用ダクト15の下端部15Bと接続されている。
第1の配管21Bの他端は、X方向における放射パネル群17Bの両端部を構成する2つの放射パネル52E,52Hのうち、空気案内用ダクト15側に配置された放射パネル52Eの空気導入口61Aと接続されている。第1の配管21Bは、放射パネル52Eの空気導入口61Aに冷風または温風を供給する。
【0066】
第1の配管21Cは、空気案内用ダクト15の下端部15Bと放射パネル群17Cとの間に配置されている。第1の配管21Cの一端は、空気案内用ダクト15の下端部15Bと接続されている。
第1の配管21Cの他端は、X方向における放射パネル群17Cの両端部を構成する2つの放射パネル52I,52Lのうち、空気案内用ダクト15側に配置された放射パネル52Iの空気導入口61Aと接続されている。第1の配管21Cは、放射パネル52Iの空気導入口61Aに冷風または温風を供給する。
【0067】
第1の配管21Dは、空気案内用ダクト15の下端部15Bと放射パネル群17Dとの間に配置されている。第1の配管21Dの一端は、空気案内用ダクト15の下端部15Bと接続されている。
第1の配管21Dの他端は、X方向における放射パネル群17Dの両端部を構成する2つの放射パネル52M,52Pのうち、空気案内用ダクト15側に配置された放射パネル52Mの空気導入口61Aと接続されている。第1の配管21Dは、放射パネル52Mの空気導入口61Aに冷風または温風を供給する。
【0068】
第2の配管22Aは、吹き出し口16Aと放射パネル群17Aとの間に配置されている。第2の配管22Aの一端は、吹き出し口16Aと接続されている。
第2の配管22Aの他端は、X方向における放射パネル群17Aの両端部を構成する2つの放射パネル52A,52Dのうち、吹き出し口16A側に配置された放射パネル52Dの空気導出口61Bと接続されている。
第2の配管22Aは、放射パネル群17Aを通過した冷風または温風を吹き出し口16Aに導くための配管である。
【0069】
第2の配管22Bは、吹き出し口16Bと放射パネル群17Bとの間に配置されている。第2の配管22Bの一端は、吹き出し口16Bと接続されている。
第2の配管22Bの他端は、X方向における放射パネル群17Bの両端部を構成する2つの放射パネル52E,52Hのうち、吹き出し口16B側に配置された放射パネル52Hの空気導出口61Bと接続されている。
第2の配管22Bは、放射パネル群17Bを通過した冷風または温風を吹き出し口16Bに導くための配管である。
【0070】
第2の配管22Cは、吹き出し口16Cと放射パネル群17Cとの間に配置されている。第2の配管22Cの一端は、吹き出し口16Cと接続されている。
第2の配管22Cの他端は、X方向における放射パネル群17Cの両端部を構成する2つの放射パネル52I,52Lのうち、吹き出し口16C側に配置された放射パネル52Lの空気導出口61Bと接続されている。
第2の配管22Cは、放射パネル群17Cを通過した冷風または温風を吹き出し口16Cに導くための配管である。
【0071】
第2の配管22Dは、吹き出し口16Dと放射パネル群17Dとの間に配置されている。第2の配管22Dの一端は、吹き出し口16Dと接続されている。
第2の配管22Dの他端は、X方向における放射パネル群17Dの両端部を構成する2つの放射パネル52M,52Pのうち、吹き出し口16D側に配置された放射パネル52Pの空気導出口61Bと接続されている。
第2の配管22Dは、放射パネル群17Dを通過した冷風または温風を吹き出し口16Dに導くための配管である。
【0072】
人感センサ26は、天井6の下面6bに固定されている。人感センサ26は、制御装置28と電気的に接続されている。人感センサ26は、複数の放射パネル52A〜52Pのうち、どの放射パネルの上方に人Mがいるかを検知した際の位置情報を制御装置28に入力する。
人感センサ26としては、例えば、画像センサ(カメラ)、超音波センサ、床センサ等を用いることが可能である。
【0073】
次に、図1図4、及び図5を参照して、制御装置28について説明する。図5において、図1及び図4に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
【0074】
制御装置28は、放射パネル特定部28Aと、ダンパ特定部28Bと、ダンパ制御部28Cと、を有する。
放射パネル特定部28Aには、人感センサ26からの位置情報が入力される。
放射パネル特定部28Aは、入力された位置情報に基づいて、人Mの下方に位置する放射パネル(図1の場合、一例として、放射パネル52K)を特定する。放射パネル特定部28Aは、特定した放射パネル(図1の場合、一例として、放射パネル52K)の情報をダンパ特定部28Bに入力する。
【0075】
ダンパ特定部28Bは、放射パネル52Kのダンパ66を特定し、特定したダンパ66に関する情報をダンパ制御部28Cに入力する。
ダンパ制御部28Cは、ダンパ特定部28Bから入力された情報に基づいて、放射パネル52A〜52Pを構成する複数のダンパ66を制御することで、放射パネル52Kの放射空調用流路72内のみに冷風または温風を供給させるとともに、放射パネル52K以外の放射パネル52A〜52J,52L〜52Pの放射空調用流路72をバイパスさせる。
【0076】
具体的には、ダンパ制御部28Cは、放射パネル52Kのダンパ66と端面61bとを当接させ、かつ放射パネル52A〜52J,52L〜52Pのダンパ66と端面61aとを当接させる制御を行う。
【0077】
これにより、放射パネル52A〜52J,52L〜52P内に供給された冷風または温風は、放射パネル52A〜52J,52L〜52Pのバイパス用流路71のみを流れるため、放射パネル52A〜52J,52L〜52Pの上方に位置する床材4の放射空調にほとんど寄与しない。
一方、人Mの下方に位置する放射パネル52Kの放射空調用流路72内には、冷風または温風が供給されるので、人Mの下方に位置する床材4の一部を放射空調することができる。
【0078】
次に、図1図6を参照して、一部の床材4のみを空気式放射空調システム10により放射空調する方法について説明する。
【0079】
初めに、図6に示す処理が開始されると、S1では、人感センサ26により人Mの位置を検出する。人感センサ26は、人Mの位置に関する位置情報を制御装置28の放射パネル特定部28Aに入力する。
次いで、S2では、入力された位置情報に基づいて、放射パネル特定部28Aにより、人Mの下方に位置する放射パネル52Kを特定する。
【0080】
次いで、S3では、ダンパ特定部28Bにより、放射パネル52Kに対応するダンパ66を特定する。
次いで、S4では、ダンパ制御部28Cにより、放射パネル52A〜52Pのダンパ66を制御することで、放射パネル52Kの放射空調用流路72に冷風または温風を供給するとともに、他の放射パネル52A〜52J,52L〜52Pの放射空調用流路72をバイパスさせる。このとき、冷風または温風は、放射パネル52A〜52J,52L〜52Pのバイパス用流路71のみを流れる。
【0081】
次いで、S5では、放射パネル52Kの放射空調用流路72に供給された冷風または温風により、放射パネル52Kの上方に位置する床材4の一部を放射空調させる。
例えば、放射パネル52Kの放射空調用流路72のみに冷風を供給した場合、冷風は、床材4の一部のみを冷却するため、床材4全体を冷却した冷風と比較して、放射パネル52Kから導出されたときの温度上昇が小さい。
また、例えば、放射パネル52Kの放射空調用流路72のみに温風を供給した場合、温風は、床材4の一部のみを温めるため、床材4全体を温めた温風と比較して、放射パネル52Kから導出されたときの温度低下が小さい。
放射パネル52Kから導出された冷風または温風は、放射パネル52Lのバイパス用流路71を流れた後、第2の配管22Cを介して、吹き出し口16Cに供給される。
【0082】
次いで、S6では、吹き出し口16Cから部屋7内に吹き出された冷風または温風により、対流空調が行われる。
このとき、部屋7内には、床材4全体を冷却した冷風と比較して、温度上昇の小さい冷風、または床材4全体を温めた温風と比較して、温度低下の小さい温風が吹き出されるため、対流空調の効果を高めることができる。その後、図6に示す処理は終了する。
【0083】
なお、図6に示す処理は、冷房運転開始時及び暖房運転開始時に行うとよい。
冷房運転開始時に一部の放射パネル52Kのみに冷風を供給することで、冷房運転開始から早い段階で、一部の放射パネル52Kの上方に位置する床材4の一部を効率良く冷やすことができる。
また、暖運転開始時に一部の放射パネル52Kのみに温風を供給することで、暖房運転開始から早い段階で、一部の放射パネル52Kの上方に位置する床材4の一部を効率良く温めることができる。
【0084】
本実施形態の空気式放射空調システム10によれば、入力された情報に基づいて、複数の放射パネル52A〜52Pのうち、一部の放射パネル52Kの放射空調用流路72のみに冷風または温風を供給する制御装置28を有することで、一部の放射パネル52Kに対応する床材4の一部のみを放射空調することが可能となるので、床材4の一部を効率良く放射空調することができる。
【0085】
また、床材4の下面4bに設けられ、空気案内用ダクト15側から吹き出し口16Aから16D側に向かうX方向において接触した状態で直列配置された複数の放射パネル52A〜52Pからなる放射パネル群17A〜17Dと、制御装置28により制御され、バイパス用流路71のみに冷風または温風を供給するか、放射空調用流路72に冷風または温風を供給するかを切り替えるダンパ66と、を備えるとともに、X方向において、互いに隣り合う放射パネル52A〜52Pのうち、前段に配置された放射パネルの空気導出口61Bと後段に配置された放射パネルの空気導入口61Aとを連通させることで、X方向において各放射パネルを構成するバイパス用流路71を連通させることが可能となる。
【0086】
これにより、X方向に配置された複数のバイパス用流路71を、各放射パネル52A〜52Pをバイパスさせるバイパス用流路として機能させることが可能となる。したがって、各放射パネル52A〜52Pに対してそれぞれバイパス用の配管を設ける必要がないため、空気式放射空調システム10の構成要素の数を少なくすることができる。
【0087】
なお、本実施形態では、一例として、放射パネル52Kの放射空調用流路72のみに冷風または温風を供給する場合を例に挙げて説明したが、冷風または温風を供給する放射パネルは、人Mがいる位置によって適宜変更が可能である。
【0088】
また、本実施形態では、1つの放射パネル52Kの放射空調用流路72のみに冷風または温風を供給させた場合を例に挙げて説明したが、冷風または温風を供給する放射パネルの数は、全ての放射パネル52A〜52Pのうちの一部の放射パネルであればよく、1つの放射パネルに限定されない。例えば、2つの放射パネルの放射空調用流路72のみや、3つの放射パネルの放射空調用流路72のみに冷風または温風を供給させてもよい。
【0089】
次に、図4図7図9を参照して、本実施形態の変形例に係る空気式放射空調システム80について説明する。
図7において、図1に示す構造体と同一構成部分には同一符号を付す。また、図8において、図5及び図7に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
【0090】
空気式放射空調システム80は、本実施形態の空気式放射空調システム10を構成する人感センサ26に替えて温度センサ81を有するとともに、制御装置28の放射パネル特定部28Aが行う処理が異なること以外は、空気式放射空調システム10と同様に構成されている。
【0091】
温度センサ81は、天井6の下面6bに設けられている。温度センサ81は、制御装置28と電気的に接続されている。温度センサ81は、床材4の表面全体の温度を検出するとともに、検出した温度情報(温度分布に関する情報)を制御装置28の放射パネル特定部28Aに入力する。
【0092】
放射パネル特定部28Aは、冷房運転信号または暖房運転信号と、温度センサ81からの温度情報と、に基づいて、複数の放射パネル52A〜52P(図4参照)のうち、一部の放射パネルを特定する。
例えば、放射パネル特定部28Aに暖房運転信号が入力され、部屋7の奥に配置された放射パネル52D,52H,52L,52Pの上方に位置する床材4の表面の温度が他の領域の表面温度よりも低い場合には、放射パネル特定部28Aは、一部の放射パネルとして、放射パネル52D,52H,52L,52Pを特定する。
【0093】
また、例えば、放射パネル特定部28Aに冷房運転信号が入力され、壁2の近くに配置された放射パネル52A,52E,52I,52Mの上方に位置する床材4の表面の温度が他の領域の表面温度よりも高い場合には、放射パネル特定部28Aは、一部の放射パネルとして、放射パネル52A,52E,52I,52Mを特定する。
【0094】
次に、図4及び図9を参照して、一部の床材4のみを空気式放射空調システム80により放射空調する方法について説明する。
ここでは、一例として、放射パネル特定部28Aに暖房運転信号が入力され、一部の放射パネルとして、放射パネル52D,52H,52L,52Pを特定する場合を例に挙げて、以下の説明を行う。
【0095】
初めに、図9に示す処理が開始されると、S7では、温度センサ81により、床材4の表面全体の温度の検出が行われる。温度センサ81は、検出した温度情報(温度分布に関する情報)を制御装置28に入力する。
【0096】
次いで、S8では、暖房運転信号と、温度センサ81からの温度情報と、に基づいて、複数の放射パネル52A〜52Pのうち、一部の放射パネルとして、床材4のうち、他の領域よりも表面温度が低い領域の下方に配置された放射パネル52D,52H,52L,52Pを特定する。
【0097】
次いで、S9では、ダンパ特定部28Bにより、放射パネル52D,52H,52L,52Pに対応するダンパ66(4つのダンパ66)を特定する。
【0098】
次いで、S10では、ダンパ制御部28Cにより、放射パネル52D,52H,52L,52Pに対応するダンパ66と端面61bとを接触させるとともに、放射パネル52A〜52C,52E〜52G,52I〜52K,52M〜52Oと端面61aとを接触させる。
【0099】
次いで、S11では、放射パネル52D,52H,52L,52Pの放射空調用流路72のみに温風を供給することで、放射パネル52D,52H,52L,52Pの上方に位置する床材4の一部を放射空調させる。
この場合も先に説明した空気式放射空調システム10を用いた場合と同様に、全ての放射パネル52A〜52Pのうち、放射パネル52D,52H,52L,52Pのみに温風が供給されるため、床材4の一部を効率良く放射空調することができる。
【0100】
次いで、S12では、放射パネル52D,52H,52L,52P内を通過した温風が16A〜16Dから部屋7内に吹き出されることで、対流空調が行われる。
このとき、全ての放射パネル52A〜52Pに温風を供給させた場合と比較して、放射パネル52D,52H,52L,52Pから導出されたときの温風の温度低下が小さくなるため、対流空調の効果を高めた上で、空気式放射空調システム80の省エネルギー化を図ることができる。
【0101】
上述したように、空気式放射空調システム80は、先に説明した空気式放射空調システム10と同様な効果を得ることができる。
【0102】
なお、空気式放射空調システム80に、先に説明した人感センサ26を組み合わせてもよい。
【0103】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0104】
例えば、上述した空気式放射空調システム10,80では、一例として、人感センサ26の入力情報、または温度センサ81の入力情報に基づいて、放射パネルを特定したが、例えば、リモコンにより、冷風または温風を供給する一部の放射パネルを特定してもよい。
また、図1及び図7では、一例として、筐体45内に膨張弁39を配置させた場合を例に挙げて説明したが、例えば、筐体35内に膨張弁39を配置させてもよい。
【符号の説明】
【0105】
1…床スラブ
1a,4a,6a…上面
2,3…壁
4…床材
4A,6A,6B…開口部
4b,6b…下面
6…天井
7…部屋
10,80…空気式放射空調システム
11…室内機
12…室外機
14…冷凍サイクル
15…空気案内用ダクト
15A…上端部
15B…下端部
16A〜16D…吹き出し口
17A〜17D…放射パネル群
19…支持部材
21A〜21D…第1の配管
22A〜22D…第2の配管
26…人感センサ
28…制御装置
28A…放射パネル特定部
28B…ダンパ特定部
28C…ダンパ制御部
35,45,61…筐体
35A…突出部
35B…吸い込み口
35C…導出口
37…フィルタ
38…室内熱交換器
39…膨張弁
42…送風ファン
45A…外気取り込み口
46…室外熱交換器
47…圧縮機
49…ファン
51…冷媒循環ライン
52A〜52P…放射パネル
61A…空気導入口
61B…空気導出口
63〜65…流路形成用部材
61a,61b…端面
66…ダンパ
68…流路
71…バイパス用流路
72…放射空調用流路
72A…第1の流路部
72B〜72E…第2の流路部
81…温度センサ
C…方向
M…人
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9