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特開2019-215325別々のレーダー受信器を用いたターゲットの角度分解
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-215325(P2019-215325A)
(43)【公開日】2019年12月19日
(54)【発明の名称】別々のレーダー受信器を用いたターゲットの角度分解
(51)【国際特許分類】
   G01S 13/06 20060101AFI20191122BHJP
【FI】
   G01S13/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2019-78564(P2019-78564)
(22)【出願日】2019年4月17日
(31)【優先権主張番号】15/960,958
(32)【優先日】2018年4月24日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ヴィッテンベルク, ピーター エス.
(72)【発明者】
【氏名】ハックストン, シモン エル.
(72)【発明者】
【氏名】スミス, ジェーソン アール.
(72)【発明者】
【氏名】ペトレ, ピーター
【テーマコード(参考)】
5J070
【Fターム(参考)】
5J070AC11
5J070AD06
5J070AK15
(57)【要約】      (修正有)
【解決手段】レーダーシステム100は、高周波(RF)信号またはレーダー信号を送信するための送信器102と、複数の受信器114a、114bを含む。各受信器は、RF信号104またはレーダー信号を反射する複数のターゲット118a、118bによって生成された、複数の反射信号116a、116b、116c、116dを受信する。反射信号はバックグラウンドノイズを含んでおり、複数の受信器のそれぞれは、所定の距離で離間配置されている。レーダーシステムは、複数の受信器からの入力信号136をノイズ除去し、複数の受信器間で反射信号の到着時差を特定するように構成された、多入力ノイズ除去器130もまた含む。
【効果】検出/角度分解モジュール140により、複数の受信器間の反射信号の到着時差を用いて、複数のターゲット間の角度分解を特定できる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高周波(RF)信号(104)またはレーダー信号(104)を送信するための送信器(102)と、
複数の受信器(114)であって、各受信器(114)が前記RF信号(104)またはレーダー信号を反射する複数のターゲット(118a)によって生成される複数の反射信号(116a)を受信し、前記反射信号(116a)がバックグラウンドノイズを含み、前記受信器(114)のそれぞれが所定の距離で分離されている、複数の受信器(114)と、
前記複数の受信器(114)からの入力信号(136)をノイズ除去し、前記複数の受信器(114)間の前記反射信号(116a)の到着時差を特定するように構成された多入力ノイズ除去器(130)と、
前記複数の受信器(114)間の前記反射信号(116a)の前記到着時差を用いて、前記複数のターゲット(118a)間の角度分解を特定するように構成された検出/角度分解モジュール(140)と、
を備えるレーダーシステム(100)。
【請求項2】
前記多入力ノイズ除去器(130)が、前記反射信号(116a)の検出を強化し、且つ前記複数の受信器(114)間の前記反射信号(116a)の前記到着時差を特定するために互いに相互作用する、複数のニューラルネットワークリザーバ(132)を含む、請求項1に記載のレーダーシステム(100)。
【請求項3】
前記複数のニューラルネットワークリザーバ(132)のうちの第2のニューラルネットワークリザーバ(132b)のニューラルネットワークリザーバの重み(134b)が、前記反射信号(116a)の検出を強化し、且つ前記複数の受信器(114)間の前記反射信号(116a)の前記到着時差を特定するために、前記複数のニューラルネットワークリザーバ(132)のうちの第1のニューラルネットワークリザーバ(134a)によって調整される、請求項1または2に記載のレーダーシステム(100)。
【請求項4】
前記多入力ノイズ除去器(130)が、前記複数の受信器(114)のうちの各受信器(114a)と関連付けられている別々の入力ノイズ除去器(130a)を備え、前記別々のノイズ除去器(130a)がそれぞれ、前記反射信号(116a)の検出を強化し、且つ前記複数の受信器(114)間の前記反射信号(116a)の前記到着時差を特定するために互いに相互作用する、ニューラルネットワークリザーバ(132)を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載のレーダーシステム(100)。
【請求項5】
前記送信器(102)によって送信される前記RF信号(104)または前記レーダー信号が連続波信号(112)を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のレーダーシステム(100)。
【請求項6】
前記送信器(102)が送信アンテナ(108)を含み、前記複数の受信器(114)がそれぞれ受信アンテナ(120)を含み、隣接する受信アンテナ(120a、120b)間のベースラインが、前記送信アンテナ(108)の開口またはサイズよりも実質的に大きく、前記ベースラインが、前記隣接する受信アンテナ(120a、120b)間の前記所定の距離に相当する、請求項1から5のいずれか一項に記載のレーダーシステム(100)。
【請求項7】
各受信アンテナ(120a、120b)が、それぞれ前記送信アンテナ(108)と比べてより広幅の信号ビーム(144)及びより低いゲイン(146)を提供するように構成されている、請求項1から6のいずれか一項に記載のレーダーシステム(100)。
【請求項8】
前記複数の受信器(114)が、互いに対して、及び前記送信器(102)に対して、周波数、位相、及び時間を合わせられている、請求項1から7のいずれか一項に記載のレーダーシステム(100)。
【請求項9】
前記送信器(102)と受信器(114)が、前記送信器(102)と前記受信器(114)との間の双方向時間転送、または時間反転技術のうちの1つを用いて、周波数、位相、及び時間を合わせられている、請求項1から8のいずれか一項に記載のレーダーシステム(100)。
【請求項10】
複数のターゲット(118a)間の角度分解を特定する方法であって、
高周波(RF)信号(104)またはレーダー信号を送信することと、
前記RF信号(104)またはレーダー信号を反射する複数のターゲット(118a)によって生成される複数の反射信号(116a)を受信することであって、前記反射信号(116a)がバックグラウンドノイズを含み、前記反射信号(116a)が、所定の距離で離間配置されている第1の受信アンテナ(120a)と第2の受信アンテナ(120b)によって受信される、受信することと、
多入力ノイズ除去器(130)によって、前記第1の受信アンテナ(120a)からの第1の入力信号をノイズ除去することと、
前記多入力ノイズ除去器(130)によって、第2の受信アンテナ(120b)からの第2の入力信号をノイズ除去することと、
前記多入力ノイズ除去器(130)によってノイズ除去された前記第1の入力信号と前記第2の入力信号から、前記第1の受信アンテナ(120a)と前記第2の受信アンテナ(120b)との間の前記反射信号(116a)の到着時差を特定することと、
前記第1の受信アンテナ(120a)と前記第2の受信アンテナ(120b)との間の前記反射信号(116a)の前記到着時差を用いて、前記複数のターゲット(118a)間の角度分解を特定することと、
を含む、複数のターゲット(118)間の角度分解を特定する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
【0002】
本開示は、レーダー及びレーダーシステムに関し、具体的には、別々のレーダー受信器を用いて、複数のターゲットの角度分解を特定するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
レーダーは、複数のターゲット間の間隔がこのレーダーのビーム幅よりも大きい場合に、これらのターゲットを分解することが可能である。レーダービームのビーム幅は、レーダーによって送信された信号の波長(λ)を、そのレーダーの送信アンテナの開口または直径(d)で除算したものに相当する。したがって、送信アンテナの開口または直径(d)が大きくなればなるほど、複数のターゲットを角度分解するためのビーム幅は、より狭くなる。近接して離間配置された複数のターゲットに関しては、ターゲットを角度分解するために、より小さいビーム幅を実現することが必要とされる。アンテナが大きくなればなるほど、コストは上昇する。大型のアンテナは、組み込むのが困難でもある。加えて、より大型のアンテナは、ある用途やある環境では利用不可能である。レーダーのビーム内にある複数のターゲットは、これらのターゲットを角度分解するための距離法(range technique)またはドップラー法を用いて分離され得るが、これらの技法は、著しく長い統合時間を要する。距離またはドップラーでは分解不能なターゲットに関しては、単パルス法といったアンテナ干渉法を適合させて、単一の地点のターゲットではないことを認識することができる。だが、この技法では、複数のターゲットを分解することはできない。
【発明の概要】
【0004】
一実施形態によると、レーダーシステムは、高周波(RF)信号またはレーダー信号を送信するための送信器と、複数の受信器を含む。各受信器は、RF信号またはレーダー信号を反射する複数のターゲットによって生成された、複数の反射信号を受信する。反射信号はバックグラウンドノイズを含んでおり、受信器のそれぞれは、所定の距離で分離されている。レーダーシステムは、複数の受信器からの入力信号をノイズ除去し、複数の受信器間の反射信号の到着時差を特定するように構成された、多入力ノイズ除去器もまた含む。検出/角度分解モジュールは、複数の受信器間の反射信号の到着時差を用いて、複数のターゲット間の角度分解を特定するように構成されている。
【0005】
別の実施形態によると、レーダーシステムは、高周波(RF)信号またはレーダー信号を反射する複数のターゲットによって生成された複数の反射信号を受信するための第1の受信アンテナを含む。反射信号は、バックグラウンドノイズを含む。レーダーシステムは、第1の受信アンテナによって受信された反射信号をデジタル化またはサンプリングして、第1のデジタル化またはサンプリングされたノイズ入り入力信号を提供する、第1のアナログデジタルコンバータ(ADC)もまた含む。レーダーシステムは、さらに、RF信号またはレーダー信号を反射する複数のターゲットによって生成された複数の反射信号を受信するための第2の受信アンテナを含む。第2の受信アンテナは、第1の受信アンテナから、選択された距離で離間配置されている。レーダーシステムは、第2の受信アンテナによって受信された反射信号をデジタル化またはサンプリングして、第2のデジタル化またはサンプリングされたノイズ入り入力信号を提供する、第2のアナログデジタルコンバータ(ADC)もまた含む。レーダーシステムは、各ADCからのノイズ入り入力信号をノイズ除去し、第1の受信器と第2の受信器の間の反射信号の到着時差を特定するように構成された、多入力ノイズ除去器をさらに含む。レーダーシステムは、受信アンテナ間の反射信号の到着時差を用いて、複数のターゲット間の角度分解を特定するように構成された、検出/角度分解モジュールもまた含む。
【0006】
別の実施形態によると、複数のターゲット間の角度分解を特定する方法は、高周波(RF)信号またはレーダー信号を送信することと、このRF信号またはレーダー信号を反射する複数のターゲットによって生成された複数の反射信号を受信することとを含む。反射信号はバックグラウンドノイズを含んでおり、所定の距離で離間配置されている第1の受信アンテナ及び第2の受信アンテナによって受信される。方法は、第1の受信アンテナからの第1の入力信号を多入力ノイズ除去器によってノイズ除去することと、第2の受信アンテナからの第2の入力信号を多入力ノイズ除去器によってノイズ除去することも、また含む。方法は、多入力ノイズ除去器によってノイズ除去された、第1の入力信号と第2の入力信号から、第1の受信アンテナと第2の受信アンテナとの間の、反射信号の到着時差を特定することも、また含む。方法は、第1の受信アンテナと第2の受信アンテナとの間の反射信号の到着時差を用いて、複数のターゲット間の角度分解を特定することをさらに含む。
【0007】
一実施形態、及び上記の実施形態のうちのいずれか1つによると、多入力ノイズ除去器は、反射信号の検出を強化し、且つ複数の受信器間の反射信号の到着時差を特定するために互いに相互作用する、複数のニューラルネットワークリザーバを含む。
【0008】
一実施形態、及び上記の実施形態のうちのいずれか1つによると、複数のニューラルネットワークリザーバのうちの第2のニューラルネットワークリザーバのニューラルネットワークリザーバの重みは、反射信号の検出を強化し、且つ複数の受信器間の反射信号の到着時差を特定するために、複数のニューラルネットワークリザーバのうちの第1のニューラルネットワークリザーバによって調整される。
【0009】
一実施形態、及び上記の実施形態のうちのいずれか1つによると、多入力ノイズ除去器は、複数の受信器のうちの各受信器と関連付けられている別々の入力ノイズ除去器を備え、この別々のノイズ除去器はそれぞれ、反射信号の検出を強化し、且つ複数の受信器間の反射信号の到着時差を特定するために互いに相互作用する、ニューラルネットワークリザーバを備える。
【0010】
一実施形態、及び上記の実施形態のうちのいずれか1つによると、送信器によって送信されたRF信号またはレーダー信号は、連続波信号を含む。
【0011】
一実施形態、及び上記の実施形態のうちのいずれか1つによると、送信器は送信アンテナを含み、複数の受信器はそれぞれ受信アンテナを含む。隣接する受信アンテナ間のベースラインは、送信アンテナの開口またはサイズよりも実質的に大きく、ベースラインは、隣接する受信アンテナ間の所定の距離に相当する。
【0012】
一実施形態、及び上記の実施形態のうちのいずれか1つによると、各受信アンテナは、送信アンテナと比べてより広幅の信号ビームとより低いゲインを提供するように構成されている。
【0013】
一実施形態、及び上記の実施形態のうちのいずれか1つによると、複数の受信器は、互いに対して、及び送信器に対して、周波数、位相、及び時間を合わせられている。
【0014】
一実施形態、及び上記の実施形態のうちのいずれか1つによると、送信器と受信器(複数)は、送信器と受信器の間の双方向時間転送、または時間反転技術のうちの1つを用いて、周波数、位相、及び時間を合わせられている。
【0015】
一実施形態、及び上記の実施形態のうちのいずれか1つによると、第1の受信アンテナと第2の受信アンテナとの間のベースラインは、送信アンテナの開口またはサイズよりも約100倍から約1000倍の間で大きい。
【0016】
一実施形態、及び上記の実施形態のうちのいずれか1つによると、第1の受信アンテナ及び第2の受信アンテナは、全指向性アンテナである。
【0017】
一実施形態、及び上記の実施形態のうちのいずれか1つによると、第1の受信アンテナ及び第2の受信アンテナは、それぞれ送信アンテナよりも小さい開口またはサイズを含む。
【0018】
上記の特徴、機能、及び利点は、様々な実施形態において単独で実現可能であるか、または、さらに別の実施形態において組み合わされてよいが、これらの実施形態のさらなる詳細は、下記の説明及び図面を参照することによって理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本開示の一実施形態による、レーダーシステムの一実施例の概略ブロック図である。
図2】本開示の別の一実施形態による、レーダーシステムの一実施例の概略ブロック図である。
図3】本開示の一実施形態による、送信アンテナと、第1の受信アンテナと第2の受信アンテナとの間の関係を示す図である。
図4】本開示の一実施形態による、ノイズ除去器または多入力ノイズ除去器のニューラルネットワークリザーバの一実施例の図である。
図5】本開示の一実施形態による、反射信号の検出を強化し、受信器間または受信アンテナ間の反射信号の到着時差を特定するために、多入力ノイズ除去器の第2のニューラルネットワークリザーバと相互作用する、第1のニューラルネットワークリザーバの一実施例の図である。
図6】本開示の一実施形態による、レーダーシステムの受信器間または受信アンテナ間の反射信号の到着時差を特定する一実施例の図である。
図7】本開示の一実施形態による、レーダーシステムの送信器と受信器(複数)の間で周波数、位相、及び時間を合わせるための、双方向時間転送を示すブロック図である。
図8】本開示の別の一実施形態による、レーダーシステムの送信器と受信器(複数)の間で周波数、位相、及び時間を合わせるための、時間反転技術を示すブロック図である。
図9】本開示の一実施形態による、複数のターゲット間の角度分解を特定する方法の一実施例のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の実施形態の詳細な説明は、添付の図面を参照しており、これらの図面は、本開示の具体的な実施形態を示している。異なる構造及び操作を有する他の実施形態も、本開示の範囲から逸脱するものではない。同様の参照番号は、異なる図面における同一の要素または構成要素を表し得る。
【0021】
本開示は、システム、方法、及び/またはコンピュータプログラム製品を含んでいてよい。コンピュータプログラム製品は、本開示の態様をプロセッサに実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令を有する、コンピュータ可読記憶媒体(単数または複数)を含んでいてよい。
【0022】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行装置によって使用される命令を保持及び記憶することが可能な、有形の装置であり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、限定するものではないが、電子記憶装置、磁気記憶装置、光記憶装置、電磁記憶装置、半導体記憶装置、またはこれらの任意の好適な組み合わせであってよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例による非網羅的なリストは、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD−ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリースティック、フロッピーディスク、パンチカードまたは記録された命令を有する溝内の隆起構造といった機械的にエンコードされたデバイス、及びこれらの任意の適切な組み合わせ、を含む。コンピュータ可読記憶媒体は、本明細書で使用する場合、それ自体が、電波もしくはその他の自由に伝播する電磁波、導波管もしくは他の伝送媒体を通って伝播する電磁波(例えば光ファイバケーブルを通過する光パルス)、または、電線を通って伝送される電気信号といった、一時的信号であると解釈すべきではない。
【0023】
本明細書に記載のコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体からそれぞれのコンピューティング装置/処理装置にダウンロードすることができるか、または、例えばインターネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、及び/または無線ネットワークなどのネットワーク経由で、外部コンピュータもしくは外部記憶装置にダウンロードすることができる。ネットワークは、銅の伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータ及び/またはエッジサーバを備え得る。各コンピューティング/処理装置内のネットワークアダプタカードまたはネットワークインターフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、このコンピュータ可読プログラム命令を、それぞれのコンピューティング/処理装置の中のコンピュータ可読記憶媒体内に記憶するために転送する。
【0024】
本開示の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、または、スモールトークやC++などといったオブジェクト指向型プログラミング言語、及び、「C」プログラミング言語もしくは同様のプログラミング言語といった従来型の手続き型プログラミング言語を含む、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれた、ソースコードもしくはオブジェクトコードであり得る。コンピュータ可読プログラム命令は、完全にユーザーのコンピュータ上でか、スタンドアロンのソフトウェアパッケージとして部分的にユーザーのコンピュータ上でか、部分的にユーザーのコンピュータ上で且つ部分的にリモートコンピュータ上でか、または完全にリモートのコンピュータもしくはサーバー上で、実行され得る。後者の場合、リモートコンピュータがローカルエリアネットワーク(LAN)もしくはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを経由してユーザーのコンピュータに接続されていてよいか、または、(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを経由で)外部コンピュータへの接続がなされていてよい。いくつかの実施態様では、例えば、プログラマブル論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはプログラマブル論理アレイ(PLA)を含む電子回路は、本開示の諸態様を実行する目的でこの電子回路をカスタマイズするために、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用することによって、コンピュータ可読プログラム命令を実行し得る。
【0025】
本開示の諸態様は、本開示の実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフロー図及び/またはブロック図を参照して、本明細書で説明される。フロー図及び/またはブロック図の各ブロック、並びに、フロー図及び/またはブロック図における複数のブロックの組み合わせが、コンピュータ可読プログラム命令によって実行可能であることは、理解されよう。
【0026】
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ、専用コンピュータ、または機械を製造するための他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供されてよく、これによって、コンピュータのプロセッサまたは他のプログラマブルデータ処理装置を介して実行されるこれらの命令が、フロー図及び/またはブロック図中のブロック(単数または複数)内で特定されている機能/作用を実行するための手段を創出する。これらのコンピュータ可読プログラム命令は、また、コンピュータ、プログラマブルデータ処理装置、及び/または特有の方法で機能するためのその他の装置に命令を下すことが可能なコンピュータ可読記憶媒体内に記憶されていてもよく、その結果、命令を記憶しているコンピュータ可読記憶媒体には、フロー図及び/またはブロック図のブロック(単数または複数)内に規定されている機能/作用の態様を実装する命令を含む製品が含まれる。
【0027】
コンピュータ可読プログラム命令はまた、一連の動作ステップをコンピュータ、他のプログラマブル装置、またはコンピュータ実装プロセスを生成する他のデバイスで実行させるために、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、または他のデバイスにロードされてもよく、その結果、コンピュータ、他のプログラマブル装置、または他のデバイスで実行される命令によって、フロー図及び/またはブロック図のブロック(単数または複数)で規定される機能/作用が実装される。
【0028】
図1は、本開示の実施形態による、レーダーシステム100の一実施例の概略ブロック図である。レーダーシステム100は、高周波(RF)信号104またはレーダー信号を送信するための送信器102を含む。送信器102は、信号生成器106及び送信アンテナ108を含む。信号生成器106は、送信増幅器110及び/または他の構成要素によって、送信アンテナ108と、動作可能に連結または接続されている。一実施例によると、送信器102は、連続波信号112を送信する。他の実施形態では、他のタイプの波形を持つ信号が送信される。受信器102は、他の実施形態では、異なる構成要素または構成要素の配設を含んでいてよい。
【0029】
レーダーシステム100は、複数の受信器114a−114bもまた含む。図1に示す例示的な実施形態によると、レーダーシステム100は、第1の受信器114a及び第2の受信器114bを含む。他の実施形態は、さらなる受信器を含んでいてよい。各受信器114a−114bは、RF信号104またはレーダー信号を反射する複数のターゲット118a−118bによって生成された、複数の反射信号116a−116bを受信するように構成されている。反射信号116a−116dは、バックグラウンドノイズを含む。各受信器114a−114bは、アナログデジタルコンバータ(ADC)122と動作可能に連結または接続された、受信アンテナ120を含む。一実施形態によると、受信アンテナ120は、受信増幅器124及び/または他の構成要素によって、ADC122と、動作可能に連結または接続されている。図1に示す例示的な実施形態では、第1の受信器114aは、第1の受信増幅器124aによって第1のADC122aと連結された、第1の受信アンテナ120aを含む。同様に、第2の受信器114bは、第2の受信増幅器124bによって第2のADC122bと連結された、第2の受信アンテナ120bを含む。各受信アンテナ120は、各ターゲット118a−118bからの反射信号116a−116dを、バックグラウンドノイズと共に受信する。反射信号116a−116dとバックグラウンドノイズは、組み合わされて、各受信器114a−114b内で混合信号126a、126bを形成する。各受信器114a−114b内の受信増幅器124a−124bは、混合信号126a、126bを増幅して、受信器ノイズを加える。受信器114a−114b、または受信アンテナ120a−120bのそれぞれは、所定の距離「B」で分離されている(図3)。所定の距離「B」は、隣接する受信アンテナ120aと120bとの間のベースラインに相当する。
【0030】
第1のADC122aは、ノイズを含む反射信号116a−116bまたは混合信号126aをデジタル化またはサンプリングし、第1のデジタル化またはサンプリングされたノイズ入り入力信号128aを提供する。同様に、第2のADC122bは、ノイズを含む反射信号116c−116dまたは混合信号126bをデジタル化またはサンプリングし、第2のデジタル化またはサンプリングされたノイズ入り入力信号128bを提供する。受信器114a及び114bは、他の実施形態では、それぞれ異なる構成要素または構成要素の配設を含んでいてよい。
【0031】
レーダーシステム100は、複数の受信器114a及び114bのそれぞれからの、または各ADC122a及び122bからの、ノイズ入り入力信号128a及び128bをノイズ除去し、複数の受信器114aと114bの間、または第1のアンテナ120aと第2のアンテナ120bの間の、反射信号116a−116dの到着時差を特定するように構成された、多入力ノイズ除去器130もまた含む。多入力ノイズ除去器130は、反射信号116a−116dの検出を強化し、且つ複数の受信器114aと114bの間、または第1の受信アンテナ120aと第2の受信アンテナ120bとの間の反射信号116a−116dの到着時差を特定するために互いに相互作用する、複数のニューラルネットワークリザーバ132を含む。図1の例示的なレーダーシステム100によると、多入力ノイズ除去器130は、第1のニューラルネットワークリザーバ132a及び第2のニューラルネットワークリザーバ132bを含む。一実施例によると、各ニューラルネットワークリザーバ132a及び132bは、リザーバコンピュータまたはコグニティブレーダープロセッサ内に実体化されている。ニューラルネットワークリザーバ132a及び132bのそれぞれに使用され得るリザーバコンピュータまたはコグニティブレーダープロセッサの一実施例は、2018年1月31日出願の「ビロウノイズ送信後(BAT)チャープレーダー」と題する米国特許出願15/885,344に記載されている。当該出願は、本願と同一の譲受人のうちの一者に対して譲渡されており、参照により本願に援用される。ニューラルネットワークリザーバ132a及び132bのそれぞれに使用され得るリザーバコンピュータ、コグニティブレーダープロセッサ、または神経形態学的信号プロセッサの別の一実施例は、2016年9月26日出願の「他の信号のスペクトルを検査するための信号除去」と題する米国特許出願15/276,188に記載されている。当該出願は、本願と同一の譲受人のうちの一者に対して譲渡されており、参照により本願に援用される。各ニューラルネットワークリザーバ用に使用されるリザーバコンピュータの一実施例を、図4を参照してさらに詳細に説明する。
【0032】
図5に関連してより詳細に説明されているように、第2のニューラルネットワークリザーバ132bのニューラルネットワークリザーバの重み134bは、反射信号116a−116dの反射信号の検出を強化し、且つ複数の受信器114aと114bの間、または第1の受信アンテナ120aと第2の受信アンテナ120bとの間の反射信号116a−116dの到着時差を特定するために、第1のニューラルネットワークリザーバ132aによって調整される。反射信号116a−116dの反射信号の検出を強化し、且つ複数の受信器114aと114bの間、または第1の受信アンテナ120aと第2の受信アンテナ120bとの間の反射信号116a−116dの到着時差を特定するために、第1のニューラルネットワークリザーバ132aから第2のニューラルネットワークリザーバ132bに、データを含む信号136が送信され、第2のニューラルネットワークリザーバ132bのニューラルネットワークリザーバの重み134b(図5)が調整される。多入力ノイズ除去器130は、反射信号116a−116dを検出し、ターゲット118aと118bとの間の角度分解を特定するためのノイズ除去済み信号138を生成する。一実施形態によると、第1のニューラルネットワークリザーバ132aは、入信信号または反射信号116a−116dを予測する機能を強化するため、第2のニューラルネットワークリザーバ132bに情報を送る。2つのリザーバ132aと132b内に見られる信号を検査することによって、2つのリザーバ132aと132bによって受信された信号の相互相関が可能になる。相関のピークは、第1のニューラルネットワークリザーバ132aと第2のニューラルネットワークリザーバ132bの間、または第1の受信器114aと第2の受信器114bの間の、信号116a−116dの到着時差に相当する時差にあるだろう。ニューラルネットワークリザーバ132aまたは132bのうちのどちらが最初に信号を受信するか、即ちプラットフォームのうちのどちらがターゲット118a及び118bにより近いかは先験的に既知ではないので、1つは第1のニューラルネットワークリザーバ132aから第2のニューラルネットワークリザーバ132bへ、もう1つは第2のニューラルネットワークリザーバ132bから第1のニューラルネットワークリザーバ132aへ、という2セットの交差予測が必要である。
【0033】
レーダーシステム100は、さらに、複数の受信器114a−114d間の反射信号116a−116dの到着時差を用いて、複数のターゲット118a−118b間の角度分解142を特定するように構成された、検出/角度分解モジュール140を含む。受信器114aと114bは、互いに対して、及び送信器102に対して、周波数、位相、及び時間を合わせられている。図6もまた参照すると、図6は、本開示の一実施形態による、レーダーシステム100の受信器114a−114b間または受信アンテナ120aと120bの間の反射信号116a−116dの到着時差を特定する一実施例の図である。次に、送信アンテナ108がRF信号104またはレーダー信号を送信した時間に基づき、第2の受信器114bまたは第2の受信アンテナ120bが、反射信号116a−116dを、第1の受信器114aまたは第1の受信アンテナ120aと比べてどれだけ遅い時点(Δt)で受信したかに基づいて、到着時差(TDOA)が測定または特定される。図6の角度(θ)は、等式1によって特定される。
【0034】
式中、cは真空中の光の速度(約3.0×10メートル/秒)であり、Bは受信器114aと114bの間、または受信アンテナ120aと120bの間の所定の距離即ちベースラインであり、単位はメートルである。隣接する受信アンテナ120aと120bの間のベースラインBは、図3に示すように、送信アンテナ108の開口「A」またはサイズよりも、実質的により大きい。再び図3の例示的な実施形態によると、受信アンテナ120a及び120bは、それぞれ、送信アンテナ108と比べるとより小さい開口またはサイズを含んでいる。一実施形態によると、ベースラインBは、送信アンテナ108の開口Aまたはサイズより、約100倍から約1000倍の間で大きい。一実施形態によると、また図3に示すとおり、各受信アンテナ120a及び120bは、送信アンテナ108の信号ビーム145と比べて、より広幅の信号ビーム144とより低いゲイン146を提供するように構成されている。送信アンテナ108の信号ビーム145のビーム幅は、ほぼ、送信信号の波長(λ)を、送信アンテナ145の開口A、直径、またはサイズで除算したものである。一実施例によると、第1の受信アンテナ120aと第2の受信アンテナ120bは、全指向性アンテナである。角度分解(Δθ)は、等式2によって与えられる。
【0035】
広範囲の角度シータ(θ)について、アナログデジタルコンバータ122a及び122bによるサンプリング時間(Δt)がより低いことによって、及び受信アンテナ120aと120bの間の離間即ちベースラインBがより大きいことによって、角度分解能が向上する。各ターゲット118a−118bまでの角度は、角度分解(Δθ)から特定されてよい。角度は、クラメール・ラオの限界によって、絶対精度に限定される。角度測定は、反射信号116a−116dの帯域幅と、反射信号116a−116dの時間履歴の弁別性(distinctiveness)に依存する。なぜならば、受信アンテナ120aの出力と受信アンテナ120bの出力の間には、相互相関が適用されるからである。図3の送信アンテナ108は、受信アンテナ120aと120bの間に示されているが、他の実施形態では、送信アンテナ108は、受信アンテナ120aと120bの間ではなく、受信アンテナ120a及び120bに対して他の位置にあってよい。例えば、送信アンテナ108は、受信アンテナ120aと120bのどちらかの側にあってよい。
【0036】
図2を参照すると、図2は、本開示の別の実施形態による、レーダーシステム200の一実施例の概略ブロック図である。レーダーシステム200は、図1のレーダーシステム100と同様であるが、多入力ノイズ除去器130が、複数の受信器114の各受信器114a及び114bに関連付けられた、別々のノイズ除去器130a及び130bを含んでいる点は異なる。別々のノイズ除去器130aと130bは、反射信号116a−116dの反射信号の検出を強化し、且つ複数の受信器114aと114bの間の反射信号116a−116dの到着時差(TDOA)を特定するために互いに相互作用する、図4及び図5に関連して記載したものと同様のニューラルネットワークリザーバ132aと132bを、それぞれ含む。
【0037】
到着の角度(図6のθ)を正確に特定するためには、送信アンテナ108と、受信アンテナ120aと受信アンテナ120bのアンテナの位相中心間の距離を知る必要がある。アンテナの位相中心間の距離を特定する技法は、少なくとも2つ存在する。1つの技法は、受信器114a−114bと送信器102の間の、双方向時間転送(TWTT)を使用する。別の技法は、時間反転技術(TRT)を使用する。時間反転技術は、周波数、位相、及び時間を合わせるのと共に、正確なダウンコンバージョン基準周波数を生成する機会を提供する。一つ以上の実施形態によると、送信器102と受信器114aと114bは、送信器102と受信器114aと114bとの間の双方向時間転送、または時間反転技術のうちの1つを用いて、周波数、位相、及び時間を合わせられている。
【0038】
図7を参照すると、図7は、レーダーシステム100の送信器102と受信器114aと114bの間で、周波数、位相、及び時間を合わせるための、双方向時間転送700を示すブロック図である。双方向時間転送によって、レーダーシステム100の全要素(送信器102、受信器114a及び114b、並びに関連付けられたアンテナ)間の距離が特定される。図7の全要素間の通信は、周期的に更新される。信号702a−702cがレーダーシステム100の要素間を往復するのにかかる時間によって、要素間の距離が規定される。航法解(navigation solution)が、慣性運動の測定値でTWTTの測定値を更新する。そのため、相対的な寸法形状を決定するために、外部情報は一切必要とされない。
【0039】
図8を参照すると、図8は、本開示の別の一実施形態による、レーダーシステムの送信器102と受信器114aと114bの間で周波数、位相、及び時間を合わせるための、時間反転技術800を示すブロック図である。時間反転技術(TRT)800は、送信器102内のマスター発振器804から、受信器114a及び114b内のスレーブ発振器806a及び806bへの信号802a及び802bを使用して、マスター発振器804の周波数、位相、及び時間に合わせる。こうして、信号をコヒーレントに追加することができ、受信器114aまたは114bのダウンコンバージョン段階で使用され得る信号が、自動的に生成される。
【0040】
図8の例示的な実施形態では、マスター発振器804は、送信器102の中に実体化されているとして示されているが、他の実施形態では、マスター発振器804が受信器114aまたは114bのうちの1つの中に実体化されており、スレーブ発振器806a及び806bが送信器102及び残りの受信器114aまたは114bの中に実体化されていてもよい。
【0041】
図4に戻ると、図4は、本開示の一実施形態による、多入力ノイズ除去器130のニューラルネットワークリザーバ132の一実施例の図である。一実施例によると、ニューラルネットワークリザーバ132は、図2のノイズ除去器130a及び130bのそれぞれにもまた使用される。ニューラルネットワークリザーバ132は、リザーバコンピュータまたはコグニティブレーダープロセッサとも呼ばれ得る。ニューラルネットワークリザーバ132は、リザーバコンピューティングとして知られる、神経形態学的(脳から着想を得た)信号処理の一形態に基づいている、コグニティブ信号ノイズ除去アーキテクチャ400を含む。リザーバコンピューティングは、再帰型ニューラルネットワーク402(フィードバック接続付きのニューラルネットワーク)の特殊な一形態であり、入力信号ベクトルまたは入力信号128(図1及び図2の128aまたは128b)を、入力信号128に関する入手可能且つ使用可能な情報の全てをキャプチャする信号生成処理と同等の動的モデルを含む、高次元または多次元のリザーバ状態空間表現404内に投影することによって動作する。ニューラルネットワークリザーバ132またはリザーバコンピュータは、状態関数を利用して所望のアウトプットを学習するためにオフラインでもオンラインでもトレーニングすることが可能な、読み出し層406を有する。したがって、ニューラルネットワークリザーバ132は、非定常(時変)の過程及び現象をモデリングする、再帰型ニューラルネットワーク402の機能を有するが、有しているのは、簡素な読み出し層406と、精密且つ効率的なトレーニングアルゴリズムである。ニューラルネットワークリザーバ132は、適応状態空間フィルタまたは時変フィルタ408を実装するように構成されている。
【0042】
一実施形態によると、ニューラルネットワークリザーバ132は、図4に示すとおり、以下の状態空間表現を有する。
【0043】
式中、_(_A)は、フィルタの極位置を決定するリザーバ連結性行列であり、_Bは、入力128をニューラルネットワークリザーバ132にマッピングする入力層412の重み410のベクトルであり、_C(t)は、リザーバ状態416a−416nを出力418またはノイズ除去されたリザーバ状態信号にマッピングし、フィルタ408のゼロフィルタ位置を決定する、一式のチューニング可能な出力層の重み414である。D(t)は、(ほとんど使用されない)入力128から出力418への直接マッピングである。同様に、出力層の重み(_C)が、フィルタ408のフィルタゼロ位置を決定する。図4は、状態空間表現404のパラメータと、ニューラルネットワークリザーバ132の構成要素との間の、直接の対応を示す。チューニング可能な出力層の重み414は調節可能なので、ニューラルネットワークリザーバ132によって、調節可能な状態空間フィルタ420が実装される。この状態空間フィルタ420では、極は固定されているが、ゼロは、入力信号128に基づいてリアルタイムで調節される。ニューラルネットワークリザーバ132は、入力信号ベクトルまたは入力信号128を、内在する信号生成処理の時変動態をモデリングする高次元の状態空間表現404にマッピングする。リザーバ状態416a−416nは、トレーニング可能な線形読み出し層406を用いて、ノイズ除去済み入力、信号クラス、分離信号、及び異常値を含む、使用可能な出力418にマッピングされ得る。状態空間表現の構成要素と、ニューラルネットワークリザーバ132のパラメータとの間には、直接の対応が存在する。
【0044】
図5は、本開示の一実施形態による、反射信号116a−116dの検出を強化し、受信器114aと114bとの間、または受信アンテナ120aと120bとの間の反射信号116a−116dの到着時差(TDOA)を特定するために、多入力ノイズ除去器130のうちの第2のニューラルネットワークリザーバ132bと相互作用する、第1のニューラルネットワークリザーバ132aの一実施例の図である。上記の記載と同様に、第2のニューラルネットワークリザーバ内の重み134bを調整して、反射信号116a−116dの検出を強化し、及び/またはより精密にし、反射信号116a−116dの到着時差(TDOA)を特定するために、データを含む信号136が、第1のニューラルネットワークリザーバ132aから第2のニューラルネットワークリザーバ132bへと送信される。
【0045】
図9は、本開示の一実施形態による、複数のターゲット間の角度分解を特定する方法900の一実施例のフロー図である。一実施形態によると、方法900は、図1のレーダーシステム100及び図2のレーダーシステム200において実体化され、これらのレーダーシステムによって実行される。方法900は、上記されているのと同様のコンピュータプログラム製品148(図1及び図2)上に記憶されているコンピュータプログラム命令によっても、また実体化され得る。ブロック902では、高周波(RF)信号またはレーダー信号が、送信器のアンテナによって送信される。
【0046】
ブロック904では、複数の反射信号が、RF信号またはレーダー信号を反射する複数のターゲットによって生成される。反射信号は、バックグラウンドノイズを含む。反射信号は、所定の距離で離間配置されている第1の受信アンテナ及び第2の受信アンテナによって受信される。この所定の距離は、受信アンテナのベースラインと呼ばれる。
【0047】
ブロック906で、第1の受信アンテナからの第1の入力信号が多入力ノイズ除去器によってノイズ除去され、第2の受信アンテナからの第2の入力信号が多入力ノイズ除去器によってノイズ除去される。
【0048】
ブロック908で、多入力ノイズ除去器によってノイズ除去された、第1の入力信号と第2の入力信号から、第1の受信アンテナと第2の受信アンテナとの間の、反射信号の到着時差(TDOA)が特定される。
【0049】
ブロック910で、第1の受信アンテナと第2の受信アンテナとの間の反射信号の到着時差を用いて、複数のターゲット間の角度分解が特定される。
【0050】
図面中のフロー図及びブロック図は、本開示の様々な実施形態によるシステム、方法及びコンピュータプログラム製品の可能な実装形態の、アーキテクチャ、機能性、及び操作を示すものである。その際、フロー図及びブロック図の各ブロックは、特定の1つ以上の論理機能を実装するための1つ以上の実行可能な命令を含む、命令のモジュール、セグメント、または部分を表わしていてよい。いくつかの代替的な実装では、ブロックに記載された機能は、図面に記載された順序を逸脱して現われてよい。例えば、連続して示されている2つのブロックが、実際には、含まれている機能に応じて、実質的に同時に実行されてもよく、または、時には逆順に実行されてもよい。ブロック図及び/またはフロー図の各ブロック、並びに、ブロック図及び/またはフロー図におけるブロックの組み合わせが、特定の機能もしくは作用を実施する専用のハードウェアベースのシステムによって実行され得るか、または、専用のハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実行され得ることも、留意されるであろう。
【0051】
本明細書で用いられている用語は、特定の実施形態を説明するためのみのものであり、本開示の実施形態を限定することを意図していない。本明細書で使用される場合、単数形「一つの(a、an)」及び「その(the)」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限りは、複数形も含むものとする。さらに、「備える(comprises及び/またはcomprising)」という用語は、この明細書中で使用される場合には、記載されている特徴、実体、ステップ、動作、要素、及び/または構成要素の存在を特定するが、それら以外の1つ以上の特徴、実体、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/またはこれらのグループの存在または追加を排除するわけではないことは、理解されよう。
【0052】
下記の特許請求の範囲における、全ての手段またはステップの対応する構造、材料、作用、及び均等物、並びに機能要素は、具体的に特許請求されている、他の特許請求されている要素と組み合わされて機能を果たすための、いかなる構造、材料、または作用をも含むことが意図されている。本実施形態の説明は、例示及び説明を目的として提示されているものであり、網羅的な説明であること、または開示された形態の実施形態に限定することは、意図していない。当業者にとっては、実施形態の範囲及び主旨から逸脱することなしに、多数の修正例及び変形例が明らかであるだろう。
【0053】
さらに、本開示は、以下の条項による実施形態を含む。
【0054】
条項1.高周波(RF)信号またはレーダー信号を送信するための送信器と、
複数の受信器であって、各受信器がRF信号またはレーダー信号を反射する複数のターゲットによって生成される複数の反射信号を受信し、反射信号がバックグラウンドノイズを含み、各受信器が所定の距離で分離されている、複数の受信器と、
複数の受信器からの入力信号をノイズ除去し、複数の受信器間の反射信号の到着時差を特定するように構成された多入力ノイズ除去器と、
複数の受信器間の反射信号の到着時差を用いて、複数のターゲット間の角度分解を特定するように構成された検出/角度分解モジュールと、
を備えるレーダーシステム。
【0055】
条項2.多入力ノイズ除去器は、反射信号の検出を強化し、且つ複数の受信器間の反射信号の到着時差を特定するために互いに相互作用する、複数のニューラルネットワークリザーバを含む、条項1に記載のレーダーシステム。
【0056】
条項3.反射信号の検出を強化し、且つ複数の受信器間の反射信号の到着時差を特定するために、複数のニューラルネットワークリザーバのうちの第2のニューラルネットワークリザーバのニューラルネットワークリザーバの重みが、複数のニューラルネットワークリザーバのうちの第1のニューラルネットワークリザーバによって調整される、条項2に記載のレーダーシステム。
【0057】
条項4.多入力ノイズ除去器が、複数の受信器のうちの各受信器と関連付けられている別々のノイズ除去器を備え、この別々のノイズ除去器がそれぞれ、反射信号の検出を強化し、且つ複数の受信器間の反射信号の到着時差を特定するために互いに相互作用するニューラルネットワークリザーバを備える、条項1に記載のレーダーシステム。
【0058】
条項5.送信器によって送信されるRF信号またはレーダー信号が連続波信号を含む、条項1に記載のレーダーシステム。
【0059】
条項6.送信器が送信アンテナを含み、複数の受信器がそれぞれ受信アンテナを含み、隣接する受信アンテナ間のベースラインが、送信アンテナの開口またはサイズよりも実質的に大きく、ベースラインが、隣接する受信アンテナ間の所定の距離に相当する、条項1に記載のレーダーシステム。
【0060】
条項7.各受信アンテナが、それぞれ送信アンテナと比べてより広幅の信号ビーム及びより低いゲインを提供するように構成されている、条項6に記載のレーダーシステム。
【0061】
条項8.複数の受信器が、互いに対して、及び送信器に対して、周波数、位相、及び時間を合わせられている、条項1に記載のレーダーシステム。
【0062】
条項9.送信器及び受信器が、送信器と受信器との間の双方向時間転送、または時間反転技術のうちの1つを用いて、周波数、位相、及び時間を合わせられている、条項8に記載のレーダーシステム。
【0063】
条項10.高周波(RF)信号またはレーダー信号を反射する複数のターゲットによって生成された複数の反射信号を受信する第1の受信アンテナであって、反射信号がバックグラウンドノイズを含む、第1の受信アンテナと、
第1の受信アンテナによって受信された反射信号をデジタル化またはサンプリングして第1のデジタル化またはサンプリングされたノイズ入り入力信号を提供する第1のアナログデジタルコンバータ(ADC)と、
RF信号またはレーダー信号を反射する複数のターゲットによって生成された複数の反射信号を受信する第2の受信アンテナであって、第1の受信アンテナから選択された距離で離間配置されている、第2の受信アンテナと、
第2の受信アンテナによって受信された反射信号をデジタル化またはサンプリングして第2のデジタル化またはサンプリングされたノイズ入り入力信号を提供する第2のアナログデジタルコンバータ(ADC)と、
各ADCからのノイズ入り入力信号をノイズ除去して、第1の受信アンテナと第2の受信アンテナの間の反射信号の到着時差を特定するように構成された多入力ノイズ除去器と、
受信アンテナ間の反射信号の到着時差を用いて、複数のターゲット間の角度分解を特定するように構成された検出/角度分解モジュールと、
を備えるレーダーシステム。
【0064】
条項11.多入力ノイズ除去器が、反射信号の検出を強化し、且つ第1の受信アンテナと第2の受信アンテナとの間の反射信号の到着時差を特定するために互いに相互作用する、複数のニューラルネットワークリザーバを含む、条項10に記載のレーダーシステム。
【0065】
条項12.反射信号の検出を強化し、且つ複数の受信器間の反射信号の到着時差を特定するために、複数のニューラルネットワークリザーバのうちの第2のニューラルネットワークリザーバのニューラルネットワークリザーバの重みが、複数のニューラルネットワークリザーバのうちの第1のニューラルネットワークリザーバによって調整される、条項11に記載のレーダーシステム。
【0066】
条項13.RF信号またはレーダー信号を送信するための送信アンテナをさらに含む、条項10に記載のレーダーシステム。
【0067】
条項14.送信アンテナによって送信されるRF信号またはレーダー信号が連続波信号を含む、条項13に記載のレーダーシステム。
【0068】
条項15.第1の受信アンテナと第2の受信アンテナの間のベースラインが、送信アンテナの開口またはサイズよりも実質的に大きく、ベースラインが、第1の受信アンテナと第2の受信アンテナの間の所定の距離に相当する、条項13に記載のレーダーシステム。
【0069】
条項16.第1の受信アンテナと第2の受信アンテナの間のベースラインが、送信アンテナの開口またはサイズよりも約100倍から約1000倍の間で大きい、条項15に記載のレーダーシステム。
【0070】
条項17.第1の受信アンテナ及び第2の受信アンテナが、それぞれ送信アンテナと比べてより広幅の信号ビーム及びより低いゲインを提供するように構成されている、条項13に記載のレーダーシステム。
【0071】
条項18.第1の受信アンテナ及び第2の受信アンテナが全指向性アンテナである、条項13に記載のレーダーシステム。
【0072】
条項19.第1の受信アンテナ及び第2の受信アンテナが、それぞれ送信アンテナよりも小さい開口またはサイズを含む、条項13に記載のレーダーシステム。
【0073】
条項20.複数のターゲット間の角度分解を特定する方法であって、
高周波(RF)信号またはレーダー信号を送信することと、
RF信号またはレーダー信号を反射する複数のターゲットによって生成される複数の反射信号を受信することであって、反射信号がバックグラウンドノイズを含み、反射信号が、所定の距離で離間配置されている第1の受信アンテナと第2の受信アンテナによって受信される、複数の反射信号を受信することと、
多入力ノイズ除去器によって、第1の受信アンテナからの第1の入力信号をノイズ除去することと、
多入力ノイズ除去器によって、第2の受信アンテナからの第2の入力信号をノイズ除去することと、
多入力ノイズ除去器によってノイズ除去された第1の入力信号と第2の入力信号から、第1の受信アンテナと第2の受信アンテナとの間の反射信号の到着時差を特定することと、
第1の受信アンテナと第2の受信アンテナとの間の反射信号の到着時差を用いて、複数のターゲット間の角度分解を特定することと、
を含む、複数のターゲット間の角度分解を特定する方法。
【0074】
本明細書では特定の実施形態を例示し説明しているが、例示されている特定の実施形態が、同じ目的を達成するように意図された任意の設定に置き換えられ得ること、また諸実施形態が他の環境で他の用途を有することを、当業者は認識するであろう。本出願は、あらゆる改変例または変形例をも対象とすることが意図されている。下記の請求項は、本開示の実施形態の範囲を本明細書に記載の特定の実施形態に限定することを意図していない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【外国語明細書】
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2019215325000002.pdf
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