(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-215508(P2019-215508A)
(43)【公開日】2019年12月19日
(54)【発明の名称】衣服のボタン穴やフラワーホールを利用した眼鏡ホルダー
(51)【国際特許分類】
G02C 11/00 20060101AFI20191122BHJP
【FI】
G02C11/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2018-122503(P2018-122503)
(22)【出願日】2018年6月11日
(71)【出願人】
【識別番号】517402551
【氏名又は名称】村雲 伸二
(72)【発明者】
【氏名】村雲 伸二
【テーマコード(参考)】
2H006
【Fターム(参考)】
2H006CA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】眼鏡の落下、衣服の破損の少ない眼鏡ホルダーを提供する。
【解決手段】カッターシャツやポロシャツ、上着等衣類のボタン穴や襟部のフラワーホール2等に差し込み、ボタン穴に引掛けて止めることができるピン形状で、ピン形状の一部をリング状に成形し、リングに眼鏡のつるを挿入し、ヒンジ部を支持できるようにした。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外した眼鏡を衣服に引掛けて保持するための眼鏡ホルダーで、カッターシャツやポロシャツ、上着等衣類のボタン穴や襟部のフラワーホール等に差し込み、そのボタン穴に引掛けて止めることができる金属、樹脂または木材などを材料とするピン形状で、そのピン形状の一部を環状に成形し、この環状部に眼鏡のつるを挿入し、ヒンジ部で支持し、眼鏡を引掛けて保持することができるようにした眼鏡ホルダー。
【請求項2】
外した眼鏡を衣服に引掛けて保持するための眼鏡ホルダーで、カッターシャツやポロシャツ、上着等衣類のボタン穴や襟部のフラワーホール等に差し込み、そのボタン穴に引掛けて止めることができる形状で、金属、樹脂または木材などを材料とする引掛け部と、その引掛け部に金属、樹脂または木材などの材料を環状に成形し、その環状部に眼鏡のつるを挿入し、ヒンジ部で支持し、眼鏡を引掛けて保持することができるように接合した眼鏡吊り下げ部からなる眼鏡ホルダー。
【請求項3】
宝飾品等装飾用の部品を取り付けた請求項1の眼鏡ホルダー。
【請求項4】
宝飾品等装飾用の部品を取り付けた請求項2の眼鏡ホルダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、衣服のボタン穴や上着衿部のフラワーホールを利用し、外した眼鏡を衣服に保持するための眼鏡ホルダーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の眼鏡ホルダーは、眼鏡の左右のつるに紐やチェンを取り付け、その紐やチェンを使用者の首に掛けて眼鏡を吊り下げるものである。
また、別の眼鏡ホルダーとして、衣服を挟んで固定できるクリップを有する固定部と、固定部に取り付けられ眼鏡のつるを差し込んでヒンジ部で係止できる環状の吊り下げ部を有し、眼鏡を衣服に吊り下げることができる眼鏡ホルダーである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献1】特開2012−22195号公報
【特許文献2】特開2010−2857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、以上の技術によれば、眼鏡を紐やチェンで首に吊り下げる眼鏡ホルダーは、首の周りに紐やチェンが常にまとわりつき使用感が不快で煩わしく、さらに無粋でファッション性を損なうことから会議やパーティーなど公の場における使用が敬遠される。
【0004】
他方、クリップを使い、眼鏡を衣服に吊り下げることができる眼鏡ホルダーは、吊り下げた眼鏡に不測の力が加わった場合、クリップの衣服を挟み込む力が弱いと容易に眼鏡ホルダーが脱落して眼鏡が破損してしまう可能性がある。逆に、クリップの衣服を挟み込む力が強すぎると、衣服が傷つき衣服の破損の可能性が高くなる。
【0005】
また、クリップが挟み込む衣服の生地の厚さや表面の平滑性の影響を受けて眼鏡ホルダーを衣服に吊り下げる性能が大きく異なってしまい、予期せぬ眼鏡ホルダーの脱落による眼鏡の破損や衣服の破損等不具合が生じる。
【0006】
そこで、この発明は、衣服に設けられているボタン穴やフラワーホールを利用し、無粋な紐やチェンを廃し、ファッション性を損なうことなく、またクリップを使用した場合の不具合を生じさせることなく、衣服の部位に於いては十分に補強がなされているボタン穴やフラワーホールを利用することにより、眼鏡に不測の力が加わった場合でも衣服を傷つける可能性が低い眼鏡ホルダーを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するために、発明は、カッターシャツやポロシャツ、上着等衣類のボタン穴や襟部のフラワーホール等に差し込み、そのボタン穴に引掛けて止めることができる金属、樹脂または木材などを材料とするピン形状で、そのピン形状の一部をリング状に成形し、このリングに眼鏡のつるを挿入し、ヒンジ部を支持できるようにしたことを特徴とする眼鏡ホルダーである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、ピン形状の眼鏡ホルダーを衣服に設けられているボタン穴やフラワーホールに差込み、引掛けて使用するだけなので目立たず、ファッション性を損なうことがなく、装着する際の取り扱いも容易である。
【0009】
また、紐やチェンなどがなく、装着していても不快感や煩わしさがない。さらに、周囲が補強されているボタン穴やフラワーホールを利用することから、眼鏡ホルダーに吊り下げた眼鏡に不測の力が加わったとしても、衣服を傷つける可能性は低く安全である。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、眼鏡ホルダーを衣服に設けられているボタン穴やフラワーホールに差込み、引掛ける構造体と、眼鏡のつるを挿入しヒンジ部を支持できるようにしたリングをそれぞれ別の部品とすることで、量産時の生産性を向上させ、またデザインの選択肢を広くすることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、眼鏡ホルダーに装飾部が設けられているためデザイン性が高く、眼鏡ホルダーを衣服に装着し、眼鏡を眼鏡ホルダーに係止しない場合であっても、衣服の装飾品となる。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、眼鏡ホルダーを衣服に設けられているボタン穴やフラワーホールに差込み、引掛ける構造体と、眼鏡のつる部を挿入しヒンジ部を支持できるようにしたリングをそれぞれ別の部品とすることでデザインの選択肢を広くできることに加え眼鏡ホルダーに装飾部が設けられているため、請求項3の発明よりもさらにデザインの自由度が高く、眼鏡ホルダーを衣服に装着し、眼鏡を眼鏡ホルダーに係止しない場合であっても、衣服の装飾品となる。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0014】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1、
図2に示すように、ピン形状の一部を環状に成形し、この環状部に眼鏡のつるを挿入し、ヒンジ部で支持し、眼鏡を引掛けて保持できるようにした。
【0016】
図1の眼鏡ホルダーを
図3、
図4に示すように上着のフラワーホールや衣服のボタン穴に差し込み、
図5に示すように環状部に眼鏡のつるを挿入し、ヒンジ部で支持し、眼鏡を引掛けて保持できるようにした。
【0017】
図6に示すように、
図1の眼鏡ホルダーに装飾部を設け、デザイン性を向上させることができる。
【0018】
図7に示すように、引掛ける構造体と、眼鏡のつるを挿入しヒンジ部を支持できるようにしたリングをそれぞれ別の部品として接合することで、量産時の生産性を向上させ、またデザインの選択肢を広くすることができる。
【0019】
「実施形態の効果」
この実施形態によれば、従前の眼鏡を紐やチェンで首に吊り下げるタイプの眼鏡ホルダーは、首の周りに紐やチェンが常にまとわりつき使用感が不快で煩わしく、さらに無粋でファッション性を損ない、公の場での使用が敬遠されていたが、本発明の眼鏡ホルダーは使用感およびファッション性を大幅に改善できる。
【0020】
また、クリップを使い、眼鏡を衣服に吊り下げることができる眼鏡ホルダーは、クリップの衣服を挟み込む力の強弱により容易に眼鏡ホルダーが脱落して眼鏡が破損したり、逆にクリップの衣服を挟み込む力が強すぎると、衣服の破損の可能性が高くなっていた。
【0021】
また、衣服の生地の厚さや表面の平滑性の影響を受けて眼鏡ホルダーを衣服に吊り下げる性能が大きく異なってしまい、予期せぬ眼鏡ホルダーの脱落による眼鏡の破損、あるいは衣服の破損等不具合が生じる可能性があったが、本発明では構造的にこの可能性を解消している。
【0022】
「他の実施形態」
図6の実施形態では、装飾部を設け、ファッション性を向上させている。
【符号の説明】
【0023】
1 環状部
2 フラワーホール
3 ボタン穴
4 ヒンジ部
5 眼鏡
6 つる
7 装飾部
8 フラワーホール、ボタン穴などを衣服に引掛ける構造体
9 リング