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特開2019-215797カロリー収支推定装置、カロリー収支推定方法、及びカロリー収支推定プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-215797(P2019-215797A)
(43)【公開日】2019年12月19日
(54)【発明の名称】カロリー収支推定装置、カロリー収支推定方法、及びカロリー収支推定プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/22 20180101AFI20191122BHJP
【FI】
   G06Q50/22ZJP
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2018-113684(P2018-113684)
(22)【出願日】2018年6月14日
(71)【出願人】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124844
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 隆治
(72)【発明者】
【氏名】山田 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】檜山 聡
(72)【発明者】
【氏名】山内 隆史
(72)【発明者】
【氏名】中村 達也
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】カロリー収支推定装置において、ユーザ毎に、ガス成分の濃度とカロリー収支との相関関係を調査する調査期間を設けなくても、カロリー収支の推定精度を向上させることができるようにする。
【解決手段】カロリー収支推定装置は、生体ガス中における複数種類のガス成分の濃度及び放出量のうちの少なくとも一方を示す測定データを取得する取得部と、前記複数種類のガス成分の濃度及び放出量のうちの少なくとも一方の測定結果に基づいて予め作成したカロリー収支推定モデルと、前記取得部が取得した前記測定データとを用いてカロリー収支を推定する推定部と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体ガス中における複数種類のガス成分の濃度及び放出量のうちの少なくとも一方を示す測定データを取得する取得部と、
前記複数種類のガス成分の濃度及び放出量のうちの少なくとも一方の測定結果に基づいて予め作成したカロリー収支推定モデルと、前記取得部が取得した前記測定データとを用いてカロリー収支を推定する推定部と、
を有する、カロリー収支推定装置。
【請求項2】
カロリー収支推定モデルは、複数の前記測定結果に基づいて機械学習により作成したモデルである、請求項1に記載のカロリー収支推定装置。
【請求項3】
前記複数種類のガス成分は、
アセトンのガス成分と、
水素、エタノール、アセトアルデヒド、イソプレン、アンモニア、メタン、ノネナール、硫化水素、一酸化炭素、一酸化窒素、二酸化炭素、メチルメルカプタン、ホルムアルデヒド、ベンゼン、及びトルエンのうち、1つ以上のガス成分と、
を含む、請求項1又は2に記載のカロリー収支推定装置。
【請求項4】
前記推定部は、前記測定データが測定された時点から所定の時間前までの間における摂取カロリーと消費カロリーとの差を示すカロリー収支の値、範囲、及び正負のうち、少なくとも1つを推定する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のカロリー収支推定装置。
【請求項5】
前記カロリー収支推定モデルは、身体の情報を示す身体情報にさらに基づいて予め作成され、
前記推定部は、ユーザの前記身体情報をさらに用いて前記カロリー収支を推定する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のカロリー収支推定装置。
【請求項6】
前記身体情報は、年齢、性別、身長、体重、BMI、体温、体脂肪率、筋肉量、体水分量、脈拍、血圧、体温、病歴を示す情報のうち、1つ以上の情報を含む、請求項5に記載のカロリー収支推定装置。
【請求項7】
前記カロリー収支推定モデルは、生活習慣を示す生活習慣情報にさらに基づいて予め作成され、
前記推定部は、被験者の前記生活習慣情報をさらに用いて前記カロリー収支を推定する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のカロリー収支推定装置。
【請求項8】
前記生活習慣情報は、食事履歴、運動履歴、飲酒履歴、服薬履歴のうち、1つ以上の情報を含む、請求項7に記載のカロリー収支推定装置。
【請求項9】
コンピュータが、
生体ガス中における複数種類のガス成分の濃度及び放出量のうちの少なくとも一方を示す測定データを取得し、
前記複数種類のガス成分の濃度及び放出量のうちの少なくとも一方の測定結果に基づいて予め作成したカロリー収支推定モデルと、前記取得した測定データとを用いてカロリー収支を推定する、
カロリー収支推定方法。
【請求項10】
コンピュータに、
生体ガス中における複数種類のガス成分の濃度及び放出量のうちの少なくとも一方を示す測定データを取得するステップと、
前記複数種類のガス成分の濃度及び放出量のうちの少なくとも一方の測定結果に基づいて予め作成したカロリー収支推定モデルと、前記取得した測定データとを用いてカロリー収支を推定するステップと、
を実行させる、カロリー収支推定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カロリー収支推定装置、カロリー収支推定方法、及びカロリー収支推定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
摂取カロリーと消費カロリーとの差であるカロリー収支を推定するカロリー収支推定システムが知られている。
【0003】
例えば、ユーザから放出されるガス成分からアセトンの濃度を取得し、予め求められたアセトン濃度とカロリー収支との相関関係と、取得したアセトンの濃度とに基づいて、ユーザのカロリー収支を推定するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2016/111215号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された技術によれば、ユーザは、食事による摂取カロリーや身体活動等による消費カロリー等の情報を入力しなくても、カロリー収支を容易に推定することができるようになる。
【0006】
しかし、特許文献1に開示された技術では、ユーザ毎にアセトンの濃度とカロリー収支との相関関係に差異があることから、ユーザ毎にその相関関係を調査する期間を設けて、その調査結果を活用しなければカロリー収支の推定精度を向上させることは困難である。
【0007】
本発明の実施形態は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、カロリー収支推定装置において、ユーザ毎に、ガス成分の濃度とカロリー収支との相関関係を調査する調査期間を設けなくても、カロリー収支の推定精度を向上させることができるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明の一実施形態に係るカロリー収支推定装置は、生体ガス中における複数種類のガス成分の濃度及び放出量のうちの少なくとも一方を示す測定データを取得する取得部と、前記複数種類のガス成分の濃度及び放出量のうちの少なくとも一方の測定結果に基づいて予め作成したカロリー収支推定モデルと、前記取得部が取得した前記測定データとを用いてカロリー収支を推定する推定部と、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一実施形態によれば、カロリー収支推定装置において、ユーザ毎に、ガス成分の濃度とカロリー収支との相関関係を調査する調査期間を設けなくても、カロリー収支の推定精度を向上させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施形態に係るカロリー収支推定装置の構成例を示す図(1)である。
図2】第1の実施形態に係るカロリー収支推定装置の構成例を示す図(2)である。
図3】第1の実施形態に係るカロリー収支推定装置のハードウェア構成の例を示す図である。
図4】第1の実施形態に係るカロリー収支推定処理の流れを示すフローチャートである。
図5】呼気のアセトン濃度に基づくカロリー収支の予測結果の例を示す図である。
図6】呼気のアセトン濃度と水素濃度とに基づくカロリー収支の予測結果の例を示す図である。
図7】第2の実施形態に係るカロリー収支推定装置の構成例を示す図である。
図8】第2の実施形態に係るカロリー収支推定処理の流れを示すフローチャートである。
図9】複数のガス成分の濃度、BMI、及び体水分量に基づくカロリー収支の予測結果の例を示す図である。
図10】第3の実施形態に係るカロリー収支推定システムの構成例を示す図である。
図11】第3の実施形態に係るカロリー収支推定処理の例を示すシーケンス図(1)である。
図12】第3の実施形態に係るカロリー収支推定処理の例を示すシーケンス図(2)である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は一例であり、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られない。
【0012】
<アセトンの濃度によるカロリー収支の推定について>
本発明の実施形態の説明を行う前に、本発明に関連するアセトンの濃度によるカロリー収支の推定について簡単に説明する。
【0013】
(背景)
近年、食事、喫煙、飲酒などの生活習慣が発症の原因となる生活習慣病が深刻化している。また、生活習慣病になるリスクを上昇させる肥満については、様々な予防策や改善策が研究されている。
【0014】
一般的に、肥満を予防、抑制するためには、カロリー収支のコントロールが重要であるとされている。カロリー収支とは、摂取カロリーから消費カロリーを減じた差をいい、カロリーバランスともいう。また、消費カロリーには、基礎代謝によるものと身体活動(運動等)によるものが含まれる。
【0015】
減量するためには、カロリー収支がマイナスになるように(すなわち、消費カロリーが摂取カロリーよりも多くなるように)食事や運動を管理する必要がある。しかし、カロリー収支のうち、基礎代謝については年齢と体重から計算可能であるものの、食事による摂取カロリーや身体活動による消費カロリーについては、ユーザが逐一食事内容を記録したり、活動量計を常に携帯したりする必要がある。それゆえ、ユーザにとっては、カロリー収支を継続的に管理することには困難を伴っていた。
【0016】
このような背景に鑑み、特許文献1に開示された技術では、呼気中に含まれるアセトンの濃度から、簡便にカロリー収支を推定する技術が開示されている。
【0017】
(アセトンの濃度とカロリー収支との関係)
アセトンは、生体において体脂肪の燃焼・分解によって生成される代謝産物である。アセトンは、代謝によって血中に放出された後、肺、皮膚、粘膜等を通じて生体ガスとして放出される。また、所定の期間におけるカロリー収支と、呼気ガスのアセトンの濃度との間に相関関係があり、この相関関係と、呼気ガスのアセトンの濃度とを用いて、所定の期間内におけるユーザのカロリー収支を推定できること等が、特許文献1に示されている。
【0018】
ただし、この方法では、ユーザ毎にアセトンの濃度とカロリー収支との相関関係に差異があることから、ユーザ毎にその相関関係を調査する期間を設けて、その調査結果を活用しなければカロリー収支の推定精度が低下するという問題がある。
【0019】
そこで、本発明の実施形態では、生体ガス中のアセトンの濃度に加えて、他のガス成分の濃度及び放出量のうちの少なくとも一方を加味してカロリー収支を推定することにより、カロリー収支の推定精度を向上させるカロリー収支推定装置等について説明する。
【0020】
[第1の実施形態]
<カロリー収支推定装置の構成>
図1〜3を用いて、第1の実施形態に係るカロリー収支推定装置の構成について説明する。カロリー収支推定装置100は、コンピュータの構成を有する情報処理装置であり、例えば、図3に示すようなハードウェア構成を備えている。なお、カロリー収支推定装置100は、携帯型、据置型のいずれであっても良い。
【0021】
図1は、第1の実施形態に係るカロリー収支推定装置100の構成例を示す図(1)である。カロリー収支推定装置100は、図3のプロセッサ301で所定のプログラム(カロリー収支推定プログラム)を実行することにより、図1に示す取得部101、推定部102、及び記憶部103等を実現している。なお、取得部101、推定部102、及び記憶部103の少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
【0022】
取得部101は、生体ガス中に含まれる複数種類のガス成分の濃度を示す測定データを取得する。例えば、取得部101は、図3に示す1つ以上のセンサ308a、308b、・・・を用いて、ユーザの呼気に含まれる複数種類のガス成分の濃度を測定し、測定データを取得する。なお、ガス成分の濃度は、ガス成分の放出量であっても良いし、ガス成分の濃度と放出量であっても良い。
【0023】
なお、取得部101が取得する複数のガス成分の濃度には、前述したように、カロリー収支と相関関係があるアセトンの濃度が含まれる。また、取得部101が取得する複数のガス成分の濃度には、例えば、水素、エタノール、アセトアルデヒド、イソプレン、アンモニア、メタン、ノネナール、硫化水素、一酸化炭素、一酸化窒素、二酸化炭素、メチルメルカプタン、ホルムアルデヒド、ベンゼン、及びトルエンのうち、1つ以上のガス成分の濃度が含まれる。
【0024】
推定部102は、取得部101が取得する複数種類のガス成分と同じ、複数種類のガス成分の濃度の測定結果に基づいて予め作成したカロリー収支推定モデル110と、取得部101が取得した測定データとを用いてカロリー収支を推定する。
【0025】
ここで、推定部102が推定するカロリー収支には、例えば、測定データが測定された時点から所定の時間前までの間における摂取カロリーと消費カロリーとの差を示すカロリー収支の値、範囲、又は正負等が含まれ得る。
【0026】
記憶部103は、例えば、図3のプロセッサ301で実行されるプログラム、及びストレージ303、メモリ302等によって実現され、カロリー収支推定モデル110等を記憶する。なお、これに限られず、カロリー収支推定モデル110は、推定部102が有していても良いし、推定部102が、図3の通信装置306を用いて、外部サーバ等から取得するもの等であっても良い。
【0027】
ここで、カロリー収支推定モデル110は、前述した複数種類のガス成分の濃度を測定した複数の測定結果に基づいて、機械学習により予め作成したモデル(予測モデル)である。
【0028】
具体的な一例として、モデルを作成する作成者等は、複数の被験者の摂取カロリー、及び消費カロリーをコントロールして、1日のカロリー収支の値を把握した上で、翌日の朝等に、各被験者の呼気中における複数種類のガス成分の濃度を測定する。
【0029】
また、作成者等は、測定した複数種類のガス成分の濃度の測定結果を特徴量のデータとし、1日のカロリー収支の値を正解データとして、機械学習(例えば、サポートベクター回帰)によりカロリー収支推定モデル110を作成する。
【0030】
このカロリー収支推定モデル110を、記憶部103等に記憶しておくことにより、推定部102は、取得部101が取得した測定データをカロリー収支推定モデル110に入力することで、カロリー収支の推定値を算出することができるようになる。
【0031】
なお、サポートベクター回帰による機械学習は一例である。カロリー収支推定モデル110は、被験者から測定した複数種類のガス成分の濃度を測定した複数の測定結果に基づいて、他の機械学習、例えば、ニューラルネットワーク、ディープラーニング等による学習によって作成するものであっても良い。
【0032】
図2は、第1の実施形態に係るカロリー収支推定装置100の構成例を示す図(2)である。図2に示すように、カロリー収支推定装置100の取得部101は、生体ガス中に含まれる複数種類のガス成分の濃度を示す測定データを、外部の測定装置200から取得するものであっても良い。この場合、取得部101は、例えば、図3の通信装置306を用いて測定装置200と通信を行い、測定装置200が測定した複数種類のガス成分の濃度を示す測定データを取得する。また、別の一例として、取得部101は、図3の外部接続インタフェース307に接続されている測定装置200から、測定装置200が測定した複数種類のガス成分の濃度を示す測定データを取得するものであっても良い。
【0033】
図3は、第1の実施形態に係るカロリー収支推定装置100のハードウェア構成の例を示す図である。カロリー収支推定装置100は、物理的には、プロセッサ301、メモリ302、ストレージ303、入力装置304、出力装置305、通信装置306、外部接続インタフェース307、1つ以上のセンサ308a、308b、・・・、及びバス309等を含むコンピュータ装置として構成されても良い。なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニット等に読み替えることができる。また、以下の説明において、1つ以上のセンサ308a、308b、・・・のうち、任意のセンサを示す場合、「センサ308」を用いる。
【0034】
プロセッサ301は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ301は、周辺装置とのインタフェース、制御装置、演算装置、レジスタ等を含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されても良い。
【0035】
また、プロセッサ301は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ303及び/又は通信装置306からメモリ302に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、カロリー収支推定装置100の動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。カロリー収支推定装置100において実行される各種処理は、1つのプロセッサ301で実行されても良いし、2以上のプロセッサ301により同時又は逐次に実行されても良い。プロセッサ301は、1以上のチップで実装されても良い。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0036】
メモリ302は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)等の少なくとも1つで構成されても良い。メモリ302は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)等と呼ばれても良い。メモリ302は、本発明の一実施の形態に係るサービス提供方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール等を保存することができる。
【0037】
ストレージ303は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)等の光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ等の少なくとも1つで構成されても良い。ストレージ303は、補助記憶装置と呼ばれても良い。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ302及び/又はストレージ303を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であっても良い。
【0038】
入力装置304は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサ等)である。出力装置305は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカ、LEDランプ等)である。なお、入力装置304及び出力装置305は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であっても良い。
【0039】
通信装置306は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュール等ともいう。また、通信装置306は、近距離無線通信により、測定装置200等の外部装置と直接通信を行う機能を有していても良い。
【0040】
外部接続インタフェース307は、カロリー収支推定装置100に、例えば、図2の測定装置200等の外部装置を接続するためのインタフェースである。
【0041】
1つ以上のセンサ308a、308b、・・・は、ユーザが放出する生体ガス中における、アセトンを含む複数種類のガス成分の濃度を測定する検出装置、又は検出デバイスである。
【0042】
ここで、ユーザが放出する生体ガスは、例えば、ユーザの呼気、粘膜、皮膚、便、尿、唾液、涙液、汗のいずれか1つ以上から発せられるガスであっても良い。
【0043】
また、複数種類のガス成分には、アセトンのガス成分に加えて、エタノール、アセトアルデヒド、イソプレン、水素、アンモニア、メタン、ノネナール、硫化水素、一酸化炭素、一酸化窒素、二酸化炭素、メチルメルカプタン、ホルムアルデヒド、ベンゼン、トルエンのうち、1つ以上のガス成分が含まれる。
【0044】
センサ308には、例えば、半導体式ガスセンサ、カーボンナノチューブ型センサ、グラフェン型センサ、電気化学式センサ、光ファイバー型センサ、薄膜型センサ、MEMS熱伝導式センサ、弾性表面波センサ、マイクロ熱電式センサ、接触燃焼式センサ、起電力変化方式センサ、QCMセンサ、又は光学式センサ等を適用することができる。
【0045】
また、センサ308は、上述した複数種類のセンサのうち、1つの種類のセンサを、複数種類のガス成分を測定できるように構成してアレイ化したものや、種類が異なる2つ以上のセンサを組み合わせてアレイ化したもの等であっても良い。
【0046】
また、センサ308には、例えば、ガスクロマトグラフィー質量分析装置、プロトン移動反応質量分析計、イオン選択型質量分析計、又は可視・赤外分光装置等を用いるものであっても良い。
【0047】
上記のプロセッサ301やメモリ302等の各装置は、情報を通信するためのバス309で接続される。バス309は、単一のバスで構成されても良いし、装置間で異なるバスで構成されても良い。
【0048】
<処理の流れ>
続いて、本実施形態に係るカロリー収支推定方法の処理の流れについて説明する。
【0049】
図4は、第1の実施形態に係るカロリー収支推定処理の流れを示すフローチャートである。なお、図4に示す処理の開始時点において、図1、2に示すように、カロリー収支推定装置100の記憶部103に、予め作成されたカロリー収支推定モデル110が記憶されているものとする。また、以下の説明の中で、「濃度又は放出量」は、濃度であっても良いし、放出量であっても良いし、濃度+放出量であっても良いことを示すものとする。
【0050】
ステップS401において、カロリー収支推定装置100(又は測定装置200)は、ユーザが放出する生体ガス中における複数種類のガス成分の濃度又は放出量を測定する。
【0051】
例えば、図1に示す構成のカロリー収支推定装置100では、取得部101が、図3の1つ以上のセンサ308a、308b、・・・に、ユーザが放出する生体ガス中における複数種類のガス成分の濃度又は放出量を測定させる。
【0052】
また、図2に示す構成のカロリー収支推定装置100では、取得部101が、測定装置200に、ユーザが放出する生体ガス中における複数種類のガス成分の濃度又は放出量を測定させる。或いは、測定装置200は、ユーザの測定操作等に応じて、ユーザが放出する生体ガス中における複数種類のガス成分の濃度又は放出量を測定するものであっても良い。
【0053】
ステップS402において、カロリー収支推定装置100の取得部101は、ステップS401で測定された、複数種類のガス成分の濃度又は放出量の測定データを取得する。
【0054】
ステップS403において、カロリー収支推定装置100の推定部102は、カロリー収支推定モデル110を取得する。例えば、推定部102は、記憶部103に記憶したカロリー収支推定モデル110を読出する。或いは、推定部102は、図3の通信装置306を用いて、外部サーバ等からカロリー収支推定モデル110を取得するものであっても良い。また、推定部102に、カロリー収支推定モデル110が予め組み込まれている場合には、ステップS403の処理は省略することができる。
【0055】
ステップS404において、カロリー収支推定装置100の推定部102は、ステップS402で取得した測定データを、カロリー収支推定モデル110に入力することで、カロリー収支の推定値を算出する(カロリー収支を推定する)。
【0056】
上記の処理により、カロリー収支推定装置100は、測定データが測定された時点から所定の時間前(例えば、24時間前)までの間における摂取カロリーと消費カロリーとの差を示すカロリー収支の値を推定することができる。なお、カロリー収支推定装置100が推定するカロリー収支は、カロリー収支の値に限られず、例えば、カロリー収支の範囲、カロリー収支がプラスであるかマイナスであるかを示すカロリー収支の正負、又はカロリー収支の正負の値等であっても良い。
【0057】
<効果>
ここで、本実施形態に係るカロリー収支推定装置100による、カロリー収支の推定精度を向上させる効果について説明する。
【0058】
発明者らは、呼気中の複数種類のガス成分や身体情報とカロリー収支との関係を調べるため、39名の成人被験者を対象に6日間に亘って、以下のような実験を行った。
【0059】
まず、栄養バランスに偏りがない食事を被験者に与えて1日の摂取カロリーをコントロールするとともに、活動量計を常時携帯すること、体組成計にて基礎代謝を測ることにより、各被験者の1日の消費カロリーを算出した。また、各被験者の1日のカロリー収支がおおよそ−1000kcal、−500kcal、0kcal、+500kcal、+1000kcalとなるようにコントロールした。
【0060】
続いて、カロリー収支をコントロールした翌日午前の朝食前に、呼気中のアセトン、水素の濃度を測定し、呼気アセトン濃度を特徴量として、機械学習の手法である、サポートベクター回帰を用いて、モデル(予測モデル)を作成した。
【0061】
作成したモデルをk分割交差検証(k=10)にて、モデルの精度を評価した結果を図5に示す。作成したモデルを用いて予測したカロリー収支と、実際のカロリー収支との相関係数は0.58であった。
【0062】
続いて、呼気アセトン濃度、呼気水素濃度を特徴量として、モデル(カロリー収支推定モデル110)を作成し、評価した結果を図6に示す。作成したモデル(カロリー収支推定モデル110)を用いて予測したカロリー収支と、実際のカロリー収支との相関係数は0.61であった。
【0063】
このように、呼気アセトン濃度のみからカロリー収支を推定(予測)するよりも、呼気アセトン濃度と呼気水素濃度とを用いてカロリー収支を推定する方が、推定精度を向上できることが判る。
【0064】
なお、呼気アセトン濃度と呼気水素濃度は、生体ガス中における複数種類のガス成分の濃度又は放出量の一例である。複数種類のガス成分の濃度又は放出量は、アセトンの濃度と、アセトン及び水素とは異なる1つ以上のガス成分であっても良い。
【0065】
このように、複数種類のガス成分の濃度又は放出量の測定結果に基づいて予め作成したカロリー収支推定モデル110を用いることにより、カロリー収支の推定精度を向上させることができる。
【0066】
従って、本実施形態に係るカロリー収支推定装置100によれば、ユーザ毎に、アセトン等のガス成分の濃度とカロリー収支との相関関係を調査する調査期間を設けなくても、カロリー収支の推定精度を向上させることができるようになる。
【0067】
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、複数種類のガス成分の濃度又は放出量に加えて、身体の状態を示す身体情報や、生活習慣を示す生活習慣情報等のユーザ情報を用いることにより、カロリー収支の推定精度をさらに向上させる場合の例について説明する。
【0068】
<カロリー収支推定装置の構成>
図2は、第2の実施形態に係るカロリー収支推定装置の構成例を示す図である。なお、カロリー収支推定装置100は、図2に示すように、外部に測定装置200を有する構成であっても良い。
【0069】
図7に示すように、第2の実施形態に係るカロリー収支推定装置100は、図1に示す第1の実施形態に係るカロリー収支推定装置100の構成に加えて、ユーザ情報取得部701を有している。
【0070】
ユーザ情報取得部701は、例えば、図3のプロセッサ301で実行されるプログラムによって実現される。例えば、ユーザ情報取得部701は、図3の出力装置305等にユーザ情報の入力を促す入力画面を表示させ、ユーザによって入力されるユーザ情報を、入力装置304を用いて取得する。
【0071】
また、別の一例として、ユーザ情報取得部701は、通信装置306を用いて、ユーザが所持する情報端末、ウェアラブル端末、ICカード等からユーザ識別情報を取得し、ユーザ識別情報に対応するユーザ情報を外部サーバ等から取得するもの等であっても良い。
【0072】
ここで、ユーザ情報取得部701が取得するユーザ情報には、例えば、ユーザの身体の状態を示す年齢、性別、身長、体重、BMI(Body Mass Index)、体温、体脂肪率、筋肉量、体水分量、脈拍、血圧、体温、病歴等の身体情報が含まれ得る。また、ユーザ情報取得部701が取得するユーザ情報には、ユーザの食事履歴、運動履歴、飲酒履歴、服薬履歴等の生活習慣情報が含まれ得る。
【0073】
また、ユーザ情報取得部701が取得したユーザ情報は、図7に示すように記憶部103に記憶しておくものであっても良い。これにより、例えば、カロリー収支推定装置100を特定のユーザが利用する場合には、次回からユーザ情報の入力を省略することができるようになる。
【0074】
また、第2の実施形態に係るカロリー収支推定モデル110は、複数種類のガス成分の濃度又は放出量に加えて、身体情報、生活習慣情報等のユーザ情報に基づいて予め作成しておく。一例として、第2の実施形態に係るカロリー収支推定モデル110は、呼気アセトン濃度、呼気エタノール濃度、呼気水素濃度、BMI、体水分量等を特徴量として作成される。
【0075】
なお、第2の実施形態に係るカロリー収支推定装置100の上記以外の構成は、図1に示す第1の実施形態に係るカロリー収支推定装置100と同様で良い。
【0076】
<処理の流れ>
続いて、第2の実施形態に係るカロリー収支推定方法の処理の流れについて説明する。
【0077】
図8は、第2の実施形態に係るカロリー収支推定処理の流れを示すフローチャートである。なお、図8に示す処理の開始時点において、図8に示すように、カロリー収支推定装置100の記憶部103に、予め作成されたカロリー収支推定モデル110と、予め入力されたユーザ情報710が記憶されているものとする。また、ここでは、第1の実施形態と同様の処理内容に対する詳細な説明は省略する。
【0078】
ステップS801において、カロリー収支推定装置100のユーザ情報取得部701は、ユーザの身体情報、生活習慣情報等のユーザ情報を取得する。
【0079】
例えば、ユーザ情報取得部701は、図3の出力装置305等にユーザ情報の入力を促す入力画面を表示させ、ユーザによって入力されるユーザ情報(例えば、BMI、体水分量等)710を、入力装置304を用いて取得し、記憶部103に記憶する。
【0080】
なお、記憶部103に、カロリー収支の推定対象となるユーザのユーザ情報710が既に記憶されている場合、ステップS801の処理は省略することができる。
【0081】
ステップS802において、カロリー収支推定装置100は、第1の実施形態と同様にして、ユーザが放出する生体ガス中における複数種類のガス成分の濃度又は放出量を測定する。
【0082】
ステップS803において、カロリー収支推定装置100の取得部101は、ステップS802で測定された、複数種類のガス成分の濃度又は放出量の測定データを取得する。
【0083】
ステップS804において、カロリー収支推定装置100の推定部102は、カロリー収支推定モデル110を取得する。例えば、推定部102は、記憶部103に記憶したカロリー収支推定モデル110を読出する。
【0084】
ステップS805において、カロリー収支推定装置100の推定部102は、ステップS803で取得した測定データと、記憶部103に記憶したユーザ情報710とを、カロリー収支推定モデル110に入力することで、カロリー収支の推定値を算出する。
【0085】
上記の処理により、カロリー収支推定装置100は、測定データが測定された時点から所定の時間前までの間における摂取カロリーと消費カロリーとの差を示すカロリー収支の値を推定することができる。
【0086】
<効果>
ここで、第2の実施形態に係るカロリー収支推定装置100による、カロリー収支の推定精度を向上させる効果について説明する。
【0087】
発明者らは、第1の実施形態と同様にして、複数の被験者の摂取カロリー、消費カロリーをコントロールし、1日のカロリー収支を把握した。また、カロリー収支をコントロールした翌日午前の朝食前に、呼気中のアセトン、エタノール、水素の濃度を測定した。さらに、体組成計による基礎代謝測定時に、あわせて体重、体水分量も測定した。
【0088】
続いて、呼気アセトン濃度、呼気エタノール濃度、呼気水素濃度、BMI、及び体水分量を特徴量としてモデル(カロリー収支推定モデル110)を作成し、評価した結果を図9に示す。図9に示すように、呼気アセトン濃度、呼気エタノール濃度、呼気水素濃度、BMI、及び体水分量に基づいて作成したカロリー収支推定モデル110を用いて予測したカロリー収支と、実際のカロリー収支との相関係数は0.70であった。
【0089】
このように、複数種類のガス成分の濃度と、BMI、体水分量等の身体情報とを用いて作成したカロリー収支推定モデル110を用いることにより、カロリー収支の推定精度をさらに向上させることができることが判る。
【0090】
なお、BMIと対水分量は、身体情報、生活習慣情報等のユーザ情報の一例である。ユーザ情報として、前述した身体情報、生活習慣情報に含まれる1つ以上の情報を適用することができる。
【0091】
このように、複数種類のガス成分の濃度又は放出量の測定結果と、身体情報、生活習慣情報等のユーザ情報とに基づいて予め作成したカロリー収支推定モデル110を用いることにより、カロリー収支の推定精度をさらに向上させることができる。
【0092】
以上、第2の実施形態に係るカロリー収支推定装置100によれば、ユーザ毎に、アセトン等のガス成分の濃度とカロリー収支との相関関係を調査する調査期間を設けなくても、カロリー収支の推定精度をさらに向上させることができるようになる。
【0093】
[第3の実施形態]
<システム構成>
図10は、第3の実施形態に係るカロリー収支推定システム1000のシステム構成の例を示す図である。図10に示すように、カロリー収支推定装置100は、通信ネットワーク1010を介して測定装置200等と通信可能に接続された情報処理装置であっても良い。
【0094】
さらに、カロリー収支推定装置100は、通信ネットワーク1010を介して通信可能に接続された1つ以上の測定装置200にカロリー収支推定サービスを提供するサーバ装置であっても良い。
【0095】
(カロリー収支推定装置の構成)
第3の実施形態に係るカロリー収支推定装置100の構成は、図2に示す第1の実施形態に係るカロリー収支推定装置100の構成と同様で良い。
【0096】
第3の実施形態に係る取得部101は、通信ネットワーク1010を介して、測定装置200から、生体ガス中の複数種類のガス成分の濃度又は放出量を示す測定データ、ユーザ情報等を取得する。
【0097】
また、第3の実施形態に係る推定部102は、カロリー収支の推定結果を、例えば、通信ネットワーク1010を介して、測定装置200等に通知する。
【0098】
(測定装置の構成)
測定装置200は、例えば、図3に示すカロリー収支推定装置100と同様のハードウェア構成を有している。また、測定装置200は、図3のプロセッサ301で所定のプログラムを実行することにより、図10に示す測定制御部1001、表示入力部1002等を実現している。
【0099】
表示入力部1002は、例えば、図3の出力装置305に、測定開始操作、ユーザ情報の入力等を受け付ける表示画面を表示し、図3の入力装置304を用いて、ユーザによる入力操作を受け付ける。また、表示入力部1002は、例えば、カロリー収支推定装置100から通知されたカロリー収支の推定値を含む表示画面を、出力装置305に表示させる。
【0100】
測定制御部1001は、例えば、表示入力部1002が受け付けた測定開始操作等に応じて、図3の1つ以上のセンサ308a、308b、・・・を用いて、生体ガス中におけるアセトンを含む複数種類のガス成分の濃度又は放出量を測定する。また、測定制御部1001は、測定した複数種類のガス成分の濃度又は放出量の測定データ、ユーザ情報等をカロリー収支推定装置100に送信する。
【0101】
<処理の流れ>
(カロリー収支推定処理1)
続いて、第3の実施形態に係るカロリー収支推定方法の処理の流れについて説明する。
【0102】
図11は、第3の実施形態に係るカロリー収支推定処理の例を示すシーケンス図(1)である。なお、基本的な処理内容は、図4に示す第1の実施形態に係るカロリー収支推定処理と同様なので、ここでは同様の処理に対する詳細な説明は省略する。
【0103】
ステップS1101において、測定装置200の測定制御部1001は、例えば、表示入力部1002が受け付けた測定開始操作等に応じて、ユーザが放出する生体ガス中における複数種類のガス成分の濃度又は放出量を測定する。
【0104】
例えば、測定制御部1001は、図3の1つ以上のセンサ308a、308b、・・・を用いて、ユーザが放出する生体ガス中におけるアセトンを含む複数種類のガス成分の濃度又は放出量を測定する。
【0105】
ステップS1102において、測定装置200の測定制御部1001は、測定した複数種類のガス成分の濃度又は放出量を示す測定データを、カロリー収支推定装置100に送信する。
【0106】
ステップS1103において、カロリー収支推定装置100の取得部101は、測定装置200から送信された測定データを取得する。
【0107】
ステップS1104において、カロリー収支推定装置100の推定部102は、記憶部103に記憶したカロリー収支推定モデル110を取得する。なお、ここでは、記憶部103には、アセトンを含む複数種類のガス成分の測定結果に基づいて予め作成したカロリー収支推定モデル110が記憶されているものとする。
【0108】
ステップS1105において、カロリー収支推定装置100の推定部102は、ステップS1103で取得した測定データを、カロリー収支推定モデル110に入力することで、カロリー収支の推定値を算出する。
【0109】
ステップS1106において、カロリー収支推定装置100の推定部102は、算出したカロリー収支の推定値を測定装置200に送信する。
【0110】
ステップS1107において、測定装置200の表示入力部1002は、カロリー収支推定装置100から送信されたカロリー収支の推定値を含む表示画面を、図3の出力装置305等の表示部に表示させる。
【0111】
上記の処理により、カロリー収支推定装置100は、第1の実施形態に係るカロリー収支推定装置100と同様に、測定データが測定された時点から所定の時間前までの間における摂取カロリーと消費カロリーとの差を示すカロリー収支の値を推定することができる。
【0112】
(カロリー収支推定処理2)
図12は、第3の実施形態に係るカロリー収支推定処理の例を示すシーケンス図(2)である。なお、基本的な処理内容は、図8に示す第2の実施形態に係るカロリー収支推定処理と同様なので、ここでは同様の処理に対する詳細な説明は省略する。
【0113】
ステップS1201において、測定装置200の表示入力部1002は、ユーザによる身体情報、生活習慣情報等のユーザ情報の入力を促す入力画面を図3の出力装置305等の表示部に表示させて、入力された身体情報、生活習慣情報等のユーザ情報を取得する。
【0114】
ステップS1202において、測定装置200の測定制御部1001は、ユーザが放出する生体ガス中におけるアセトンを含む複数種類のガス成分の濃度又は放出量を測定する。
【0115】
ステップS1203において、測定装置200の測定制御部1001は、測定した複数種類のガス成分の濃度又は放出量を示す測定データと、取得したユーザ情報とを、カロリー収支推定装置100に送信する。
【0116】
ステップS1204において、カロリー収支推定装置100の取得部101は、測定装置200から送信された測定データと、ユーザ情報とを取得する。
【0117】
ステップS1205において、カロリー収支推定装置100の推定部102は、記憶部103に記憶したカロリー収支推定モデル110を取得する。なお、ここでは、記憶部103には、アセトンを含む複数種類のガス成分の測定結果と、ユーザ情報とに基づいて予め作成したカロリー収支推定モデル110が記憶されているものとする。
【0118】
ステップS1206において、カロリー収支推定装置100の推定部102は、ステップS204で取得した測定データと、ユーザ情報とを、カロリー収支推定モデル110に入力することで、カロリー収支の推定値を算出する。
【0119】
ステップS1207において、カロリー収支推定装置100の推定部102は、算出したカロリー収支の推定値を測定装置200に送信する。
【0120】
ステップS1208において、測定装置200の表示入力部1002は、カロリー収支推定装置100から送信されたカロリー収支の推定値を含む表示画面を、図3の出力装置305等の表示部に表示させる。
【0121】
上記の処理により、カロリー収支推定装置100は、第2の実施形態に係るカロリー収支推定装置100と同様に、測定データが測定された時点から所定の時間前までの間における摂取カロリーと消費カロリーとの差を示すカロリー収支の値を推定することができる。
【0122】
なお、第3の実施形態では、カロリー収支推定装置100が1つ以上の測定装置200にカロリー収支推定サービスを提供するサーバ装置である場合、サービス提供者は、記憶部103に記憶したカロリー収支推定モデル110を容易に更新、変更することができる。
【0123】
これにより、測定装置200を利用するユーザは、常に最新のカロリー収支推定モデル110を用いてカロリー収支を測定することができるようになる。
【0124】
<補足>
なお、図1、2、10の構成図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロックは、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されても良いし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されても良い。
【0125】
また、図3に示すカロリー収支推定装置100のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されても良いし、一部の装置を含まずに構成されても良い。また、カロリー収支推定装置100は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを含んで構成されても良く、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されても良い。例えば、プロセッサ301は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されても良い。
【0126】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャート等は、矛盾のない限り、順序を入れ替えても良い。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0127】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されても良いし、管理テーブルで管理しても良い。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されても良い。入力された情報等は他の装置へ送信されても良い。
【0128】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われても良いし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われても良いし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われても良い。
【0129】
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いても良いし、組み合わせて用いても良いし、実行に伴って切り替えて用いても良い。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われても良い。
【0130】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0131】
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されても良い。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0132】
本明細書で説明した情報、信号等は、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されても良い。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されても良い。
【0133】
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えても良い。
【0134】
本明細書で使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0135】
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されても良いし、所定の値からの相対値で表されても良いし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスで指示されるものであっても良い。
【0136】
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0137】
「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が、本明細書、或いは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書、或いは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0138】
本開示の全体において、例えば、英語でのa, an, 及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含むものとする。
【0139】
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0140】
100 カロリー収支推定装置(コンピュータ)
101 取得部
102 推定部
103 記憶部
110 カロリー収支推定モデル
200 測定装置
1000 カロリー収支推定システム
1001 測定制御部
1002 表示入力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12