特開2019-216533(P2019-216533A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-216533(P2019-216533A)
(43)【公開日】2019年12月19日
(54)【発明の名称】導電路
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/04 20060101AFI20191122BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20191122BHJP
【FI】
   H02G3/04 062
   B60R16/02 623T
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-112138(P2018-112138)
(22)【出願日】2018年6月12日
(71)【出願人】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(71)【出願人】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】特許業務法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤村 勇貴
(72)【発明者】
【氏名】岡本 怜也
(72)【発明者】
【氏名】清水 宏
【テーマコード(参考)】
5G357
【Fターム(参考)】
5G357DA03
5G357DB03
5G357DC12
5G357DD02
5G357DD06
5G357DE03
5G357DE08
(57)【要約】
【課題】導電路に配された電線の放熱性を向上させる。
【解決手段】導電路20は、断面が円形状をなすと共に、導体11の外周が絶縁被覆12で覆われた電線10と、電線10が配索される配索溝35を有した配索部材31と、配索部材31に組み付けられて配索溝35を塞ぐカバー36と、を備え、配索溝35の内面には、電線10の半径Rよりも大きな曲率半径Cを有する曲面41が形成されており、カバー36が配索部材31に取り付けられた状態で、カバー36の内面に垂直な方向における、カバー36と配索溝35の内面との間隔Lは、電線10の直径Dと同じに設定されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
断面が円形状をなすと共に、導体の外周が絶縁被覆で覆われた電線と、
前記電線が配索される配索溝を有した配索部材と、
前記配索部材に組み付けられて前記配索溝を塞ぐカバーと、を備え、
前記配索溝の内面には、前記電線の半径よりも大きな曲率半径を有する曲面が形成されており、
前記カバーが前記配索部材に取り付けられた状態で、前記カバーの内面に垂直な方向における、前記カバーと前記配索溝の内面との間隔は、前記電線の直径と同じに設定されている、導電路。
【請求項2】
前記配索部材は、前記カバーが前記配索部材に組み付けられた状態で、前記カバーに向かって突出た形状をなして前記カバーの内面に当接するカバー当接部を有する、請求項1に記載の導電路。
【請求項3】
前記配索部及び前記カバーは金属製である請求項1または請求項2に記載の導電路。
【請求項4】
前記配索部材は、前記配索部材の外面と、前記配索溝の内面との間に、前記配索溝の延びる方向に沿って延びる肉盗み部を有する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の導電路。
【請求項5】
前記配索部材及びカバーの一方に設けられたロック部と、前記配索部材及びカバーの他方に設けられたロック受け部とが、弾性的に係止することにより、前記配索部材と前記カバーとが一体に組み付けられている、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の導電路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示された技術は、電線が配索された導電路に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、電気自動車、ハイブリッド車等の車両において、蓄電素子、インバータ装置、モータなどの機器には、比較的に大きな電流が流れる。このため、通電時において電線から発生する熱を効果的に放散させることが求められる。このような技術として、特開平8−235940号公報に記載のものが知られている。
【0003】
上記の技術においては、電線の絶縁被覆の外周面に、絶縁性を有すると共に高熱伝導性を有する放熱被覆材を設けるようになっている。通電時に電線から発生した熱は、絶縁被覆から放熱被覆材へと熱伝達され、放熱被覆材の内部を効率よく熱伝導し、放熱被覆材の外周面から外部へと、効率よく放散される。これにより、電線の放熱性を向上させるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−235940号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の構成によると、電線から絶縁被覆を経て放熱被覆材へ到達した熱は、放熱被覆材から空気中へと放散されるようになっている。空気の熱伝導性は比較的に小さいため、上記の技術によっては、電線の放熱性を十分に向上させることは困難であった。
【0006】
電線からの発熱量は、電線の断面積が大きいほど小さくなるので、電線の温度上昇値を小さくするためには電線の断面積を大きくすることが考えられる。しかし、この手法は、電線が大型化するので採用し得ない。
【0007】
本明細書に開示された技術は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、電線の放熱性が向上された導電路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書に開示された技術は、断面が円形状をなすと共に、導体の外周が絶縁被覆で覆われた電線と、前記電線が配索される配索溝を有した配索部材と、前記配索部材に組み付けられて前記配索溝を塞ぐカバーと、を備え、前記配索溝の内面には、前記電線の半径よりも大きな曲率半径を有する曲面が形成されており、前記カバーが前記配索部材に取り付けられた状態で、前記カバーの内面に垂直な方向における、前記カバーと前記配索溝の内面との間隔は、前記電線の直径と同じに設定されている。
【0009】
上記の構成によれば、電線は、配索溝の内面、及びカバーの内面と接触するので、通電時に電線で発生した熱は、電線、配索溝を経て配索部材へと伝達されると共に、電線、カバーの順にカバーへも伝達される。これにより、電線の放熱性を向上させることができる。
【0010】
配索溝の内面に形成された曲面の曲率半径は、電線の半径よりも大きく設定されているので、電線に対しては、配索溝の内面から圧力が加わらないようになっている。これにより、絶縁被覆が配索溝からの圧力によって変形することが抑制される。この結果、絶縁被覆の応力緩和によって配索溝と絶縁被覆との間に恒久的な隙間が形成されることを抑制することができるので、電線の放熱性が低下することを抑制することができる。
【0011】
カバーの内面と配索溝の内面との間隔は、電線の直径と同じに設定されているので、電線に対しては、カバー及び配索溝から圧力が加わらないようになっている。これにより、絶縁被覆がカバー及び配索溝からの圧力によって変形することが抑制される。この結果、絶縁被覆の応力緩和によって、配索溝及びカバーと、絶縁被覆との間に恒久的な隙間が形成されることが抑制することができるので、電線の放熱性が低下することを抑制することができる。
【0012】
本明細書に開示された技術の実施態様としては以下の態様が好ましい。
【0013】
前記配索部材は、前記カバーが前記配索部材に組み付けられた状態で、前記カバーに向かって突出た形状をなして前記カバーの内面に当接するカバー当接部を有する。
【0014】
上記の構成によれば、カバー当接部がカバーの内面に当接することにより、カバーが電線に接近して電線に力が加えられることが抑制される。これにより、絶縁被覆がカバーからの圧力によって変形することが抑制されるので、電線の放熱性が低下することを一層抑制することができる。
【0015】
前記配索部及び前記カバーは金属製である。
【0016】
上記の構成によれば、電線を電磁的にシールドすることができる。また、カバーの熱伝導性が向上するので、導電路の放熱性が向上する。
【0017】
前記配索部材は、前記配索部材の外面と、前記配索溝の内面との間に、前記配索溝の延びる方向に沿って延びる肉盗み部を有する。
【0018】
上記の構成によれば、配索部材を軽量化することができる。
【0019】
前記配索部材及びカバーの一方に設けられたロック部と、前記配索部材及びカバーの他方に設けられたロック受け部とが、弾性的に係止することにより、前記配索部材と前記カバーとが一体に組み付けられている。
【0020】
上記の構成によれば、ロック部及びロック受け部の少なくとも一方が弾性変形することにより、電線の絶縁被覆に対して、カバー又は配索部材から力が加わることを抑制することができる。これにより、絶縁被覆が変形することを更に抑制することができる。
【発明の効果】
【0021】
本明細書に開示された技術によれば、導電路に配された電線の放熱性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】実施形態1に係る導電路を示す一部切り欠き分解斜視図
図2】導電路を示す横断面図
【発明を実施するための形態】
【0023】
<実施形態1>
本明細書に開示された技術の実施形態1を図1及び図2を参照しつつ説明する。本実施形態に係る導電路20は、電気自動車、ハイブリッド車等の車両(図示せず)に搭載されて、蓄電モジュール、インバータ、モータ等を電気的に接続する。以下の説明においては、Z方向を上方とし、Y方向を前方とし、X方向を左方として説明する。なお、上記の方向は、実施形態を説明するために便宜上設定するものである。また、複数の同一部材については、一部の部材にのみ符号を付し、他の部材については符号を省略する場合がある。
【0024】
導電路20
導電路20は、2本の電線10と、2本の電線10が配索された配索部材31と、配索部材31に組み付けられたカバー36と、を備える。
【0025】
電線10は、導体11の外周を、絶縁性の合成樹脂からなる絶縁被覆12で包囲したものであって、この電線10には、シールド電線の編組線からなるシールド層に相当するシールド部材は設けられていない。導体11は複数の金属細線を撚り合わせてなる撚線であってもよいし、また、棒状の金属からなる単芯線であってもよい。導体11の断面形状は円形状をなしている。また、電線10の断面形状は円形状をなしている。2本の電線10は同じ直径を有する。電線10の端部には図示しない端子が接続されており、この端子が、蓄電モジュール、インバータ、モータ等に接続されるようになっている。
【0026】
配索部材31は、アルミニウム合金製(これに限らず、鉄、銅、ステンレス等の金属材料を用いてもよい)の押出材からなる。したがって、配索部材31は、直線状に延びた形態であり、且つ長さ方向(=前後方向)と直角な横断面形状が全長に亘って一定である。
【0027】
配索部材31は、前後方向に細長い水平な平板状をなす底壁32と、この底壁32の左右両側縁から上方に立ち上がる一対の外壁33と、外壁33の間において底壁32の上面から上方に立ち上がる隔壁34と、を有している。隣り合う外壁33と隔壁34との間隔は、ほぼ同じ寸法となっている。配索部材31には、底壁32、外壁33及び隔壁34により、前後方向に細長く上方へ開放された形態の2つの配索溝35が形成されている。2つの配索溝35は、左右に並ぶように配され、互いに隔壁34によって仕切られている。配索部材31は、全体として上方に開口した形状をなしている。
【0028】
配索部材31の外壁33には、下端部からやや上方の位置に、左右方向について外方に突出するロック部40が形成されている。
【0029】
各配索溝35内には、夫々、個別に電線10が1本ずつ収容されている。左右方向についての配索溝35の幅寸法Wは、電線10の断面形状における直径Dよりも大きく設定されている。配索溝35の内面には、電線10の断面形状における半径Rよりも大きな曲率半径Cを有する曲面41が設けられている。電線10が配索溝35の内部に配置された状態で、電線10の最下部と、曲面41の最下部とが接触している。
【0030】
配索部材31には、配索部材31と同じくアルミニウム合金製(これに限らず、鉄、銅、ステンレス等の金属材料を用いてもよい)の押出材からなるカバー36が取り付けられている。カバー36は、上方から見た配索部材31の形状に対応した、前後方向に細長く延びた上壁37と、この上壁37の左右両側縁から下向きに延出する一対の側壁38とを備える。側壁38の下端部には、左右方向について内方に突出するロック受け部39が設けられている。
【0031】
カバー36は、カバー36のロック受け部39が、配索部材31のロック部40に弾性的に係止することにより、配索部材31と一体に組み付けられるようになっている。カバー36が配索部材31に組み付けられた状態で、上壁37は2つの配索溝35の上面側の開口部を一括して覆い隠すようになっている。
【0032】
また、カバー36が配索部材31と一体に組み付けられた状態で、カバー36の内面(下面)には、配索部材31の一対の外壁33の上端部33A(カバー当接部の一例)が下方から当接していると共に、配索部材31の隔壁34の上端部34A(カバー当接部の一例)が下方から当接している。一対の外壁33、及び隔壁34は、カバー36が配索部材31と一体に組み付けられた状態で、配索部材31の底壁32からカバー36に向かって突出した形状をなしている。
【0033】
一対の外壁33の上端部33Aの上下方向についての高さ位置と、隔壁34の上端部34Aの上下方向の高さ位置は、同じ位置に設定されているか、又は同じでない場合でも実質的に同じと認定しうる程度の位置に設定されている。一対の外壁33の上端部33Aと、隔壁34の上端部34Aとが下方からカバー36の内面に当接することにより、カバー36が下方に移動することが制限されるようになっている。
【0034】
カバー36が配索部材31と一体に組み付けられた状態で、カバー36の内面と、電線10の最上部とが接触している。
【0035】
配索部材31の左右両端部寄りの位置には、底壁32及び一対の外壁33と、配索溝35の内面との間に、前後方向に延びる2個の空間が形成されており、外側肉盗み部42とされる。また、2つの配索溝35の内面と、底壁32との間には、前後方向に延びる空間が形成されており、内側肉盗み部43とされる。外側肉盗み部42及び内側肉盗み部43が形成されていることにより、配索部材31を構成する金属部材の厚さ寸法は、略同じに設定されている。
【0036】
さて、カバー36が配索部材31と一体に組み付けられた状態で、カバー36の上壁37の内面(下面)に垂直な方向について、カバー36の上壁37の内面と、配索部材31の配索溝35に形成された曲面41の最下部との間隔Lは、電線10の断面形状における直径Dと同じか、又は、同じでない場合でも実質的に同じと認定し得る程度に設定されている。これにより、カバー36が配索部材31と一体に組み付けられた状態で、カバー36及び配索部材31から電線10の絶縁被覆12に対しては、電線10の自重よりも大きな力が加わらないようになっている。
【0037】
上記の導電路20の製造工程の一例を以下に説明する。導電路20の製造工程は、以下の記載に限定されない。
【0038】
押出成形により配索部材31を形成し、押出成形によりカバー36を形成する。
【0039】
配索部材31の各配索溝35内に、電線10を収容する。配索部材31にカバー36を上方から嵌着する。これにより、本実施形態に係る導電路が完成する。
【0040】
続いて、本実施形態の作用効果について説明する。本実施形態に係る導電路20は、断面が円形状をなすと共に、導体11の外周が絶縁被覆12で覆われた電線10と、電線10が配索される配索溝35を有した配索部材31と、配索部材31に組み付けられて配索溝35を塞ぐカバー36と、を備え、配索溝35の内面には、電線10の半径Rよりも大きな曲率半径Cを有する曲面41が形成されており、カバー36が配索部材31に取り付けられた状態で、カバー36の内面に垂直な方向における、カバー36の内面と配索溝35の内面の最下部との間隔Lは、電線10の直径Dと同じに設定されている。
【0041】
上記の構成によれば、電線10は、配索溝35の内面、及びカバー36の内面と接触するので、通電時に電線10で発生した熱は、電線10、配索溝35を経て配索部材31へと伝達されると共に、電線10、カバー36の順にカバー36へも伝達される。これにより、電線10の放熱性を向上させることができる。
【0042】
配索溝35の内面に形成された曲面41の曲率半径Cは、電線10の半径Rよりも大きく設定されているので、電線10に対しては、配索溝35の内面から電線10の自重以上の力が加わらないようになっている。これにより、絶縁被覆12が配索溝35からの力によって変形することが抑制される。この結果、絶縁被覆12の応力緩和によって配索溝35と絶縁被覆12との間に恒久的な隙間が形成されることを抑制することができるので、電線10の放熱性が低下することを抑制することができる。
【0043】
上記の点について詳細に説明する。仮に、配索溝35の曲面41の曲率半径Cを、電線10の断面形状における半径Rと同じに設定したとする。すると、配索溝35の曲面41は、電線10の絶縁被覆12の外周にぴったりと密着するように思われる。しかし、電線10の導体11には、製造工程の過程でいわゆる曲がり癖が付いてしまう場合がある。また、電線10の絶縁被覆12にも、製造工程の過程で曲がり癖が付いてしまう場合がある。つまり、電線10は、導体11や絶縁被覆12の曲がり癖によって、完全に直線状にはならない場合がある。
【0044】
このような場合において、配索溝35の曲面41の曲率半径Cを、電線10の断面形状における半径Rと等しく設定すると、電線10のうち、曲がり癖が付いた部分は、配索溝35の曲面41に強く押し付けられる。すると、この部分の絶縁被覆12に過度の力が加わり、絶縁被覆12の弾力性が失われる。この結果、絶縁被覆12の弾力性が失われた部分については、配索溝35の曲面41との間に隙間が形成されてしまう。
【0045】
絶縁被覆12が弾力性を有している場合には、絶縁被覆12が復帰変形することにより、絶縁被覆12と配索溝35の曲面41とが再び接触する機会があり得る。しかし、絶縁被覆12の弾力性が失われてしまうと、この隙間が埋まることがなくなってしまい、隙間が恒久的に存在することになってしまうのである。
【0046】
カバー36の内面と配索溝35の内面との間隔Lは、電線10の直径Dと同じに設定されているので、電線10に対しては、カバー36及び配索溝35から過度の力が加わらないようになっている。これにより、絶縁被覆12がカバー36及び配索溝35からの力によって変形することが抑制される。この結果、絶縁被覆12の応力緩和によって、配索溝35及びカバー36と、絶縁被覆12との間に恒久的な隙間が形成されることが抑制することができるので、電線10の放熱性が低下することを抑制することができる。
【0047】
また、本実施形態によれば、配索部材31は、カバー36が配索部材31に組み付けられた状態で、カバー36に向かって突出た形状をなしてカバー36の内面に当接する、外壁33の上端部33A、及び隔壁34の上端部34Aを有する。
【0048】
上記の構成によれば、外壁33の上端部33A、及び隔壁34の上端部34Aがカバー36の内面に当接することにより、カバー36が電線10に接近して電線10に力が加えられることが抑制される。これにより、絶縁被覆12がカバー36からの圧力によって変形することが抑制されるので、電線10の放熱性が低下することを一層抑制することができる。
【0049】
また、本実施形態によれば、配索部材31及びカバー36は金属製である。
【0050】
上記の構成によれば、電線10を電磁的にシールドすることができる。また、配索部材31及びカバー36の熱伝導性が向上するので、導電路20の放熱性が向上する。
【0051】
また、本実施形態によれば、配索部材31は、配索部材31の外面と、配索溝35の内面との間に、配索溝35の延びる方向に沿って延びる外側肉盗み部42、及び内側肉盗み部43を有する。
【0052】
上記の構成によれば、配索部材31を軽量化することができる。
【0053】
また、本実施形態によれば、配索部材31に設けられたロック部と、カバーに設けられたロック受け部39とが、弾性的に係止することにより、配索部材31とカバー36とが一体に組み付けられている。
【0054】
上記の構成によれば、ロック部40及びロック受け部39が弾性的に係止していることにより、カバー36又は配索部材31から電線10へ加わる力が、ロック部40とロック受け部39の係止部分において吸収される。これにより、絶縁被覆12に力が加わって絶縁被覆12が変形することを更に抑制することができる。
【0055】
<他の実施形態>
本明細書に開示された技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書に開示された技術の技術的範囲に含まれる。
【0056】
(1)本実施形態に係る導電路は、複数の蓄電素子を有する電池パック内における電線10の配索構造に適用してもよい。
【0057】
(2)1個の配索部材31に1本の電線10が配されていてもよいし、3本以上の電線10が配されていてもよい。
【0058】
(3)配索部材31とカバー36とは、ボルトやリベットにより一体に組み付けられてもよいし、レーザー溶接、抵抗溶接、超音波溶接等の溶接により一体に組み付けられてもよく、任意の組み付け構造を適宜に採用することができる。
【0059】
(4)外壁33の上端部33Aとカバー36の下面とは離間していてもよい。また、隔壁34の上端部34Aとカバー36の下面とは離間していてもよい。
【0060】
(5)配索部材31は、外側肉盗み部42及び内側肉盗み部43の一方又は双方を有さず、中実な構成としてもよい。この場合には、配索部材31の熱伝導性が向上する。
【0061】
(6)カバー36にロック部40が設けられ、配索部材31にロック受け部39が設けられる構成としてもよい。
【0062】
(7)本実施形態においては、配索部材31及びカバー36は金属製であったが、これに限られず、配索部材31及びカバー36の一方又は双方が合成樹脂製であってもよい。
【符号の説明】
【0063】
10:電線
20:導電路
31:配索部材
33A:外壁の上端部(カバー当接部の一例)
34A:隔壁の上端部(カバー当接部の一例)
35:配索溝
36:カバー
39:ロック受け部
40:ロック部
41:内面
42:外側肉盗み部(肉盗み部の一例)
43:内側肉盗み部(肉盗み部の一例)
図1
図2