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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-216826(P2019-216826A)
(43)【公開日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】点検補助具,点検ツール
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/00 20060101AFI20191129BHJP
   A61B 1/06 20060101ALI20191129BHJP
   G02B 23/24 20060101ALI20191129BHJP
【FI】
   A61B1/00 630
   A61B1/06 520
   G02B23/24 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2018-114453(P2018-114453)
(22)【出願日】2018年6月15日
(71)【出願人】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
(74)【代理人】
【識別番号】100101661
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100135932
【弁理士】
【氏名又は名称】篠浦 治
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 寛
【テーマコード(参考)】
2H040
4C161
【Fターム(参考)】
2H040BA09
2H040EA00
4C161FF07
4C161GG11
4C161JJ11
(57)【要約】
【課題】内視鏡装置の光源装置を含む構成ユニットの筐体の電気的な点検を行う際に点検作業を効率的に行うことができる点検補助具を提供する。
【解決手段】光源装置13の点検を補助する点検補助具200であって、光源装置に設けられるレセプタクル11bに接続されるプラグ201と、プラグに設けられ光源装置の筐体11内部で発生した光を筐体外部へ射出する光学レンズ22から射出される光の光軸O上であって、且つ光学レンズにより光が集光された位置Fとは異なる位置に受光部105cが位置するロッド部202とを備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡光源装置の点検を補助する点検補助具であって、
前記内視鏡光源装置に設けられるレセプタクルに接続されるプラグと、
前記プラグに設けられ、前記内視鏡光源装置の筐体内部で発生した光を筐体外部へ射出する光学レンズから射出される前記光の光軸上であって、且つ、前記光学レンズにより前記光が集光された位置とは異なる位置に受光部が位置するロッド部と、
を備えることを特徴とする点検補助具。
【請求項2】
前記ロッド部の前記受光部は、前記内視鏡光源装置に設けられた前記光学レンズを通過した前記光の光軸上であって、且つ、前記光学レンズにより集光される位置を通過した後の前記光を受光可能な位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の点検補助具。
【請求項3】
前記ロッド部は、前記内視鏡光源装置に設けられる光路遮蔽部材を照明用光路から退避させる退避位置へと移動させ得るだけの長さ寸法を有することを特徴とする請求項1に記載の点検補助具。
【請求項4】
前記ロッド部の前記受光部における受光面積は、前記内視鏡光源装置に設けられた前記光学レンズから射出された前記光が集光される焦点位置の受光面積よりも広い受光面積となるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の点検補助具。
【請求項5】
前記ロッド部の前記受光部は、前記光の光軸に対して直交する平面内に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の点検補助具。
【請求項6】
前記ロッド部は先端が凸球形状に形成されていて、
前記ロッド部の前記受光部は、前記凸球形状の先端に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の点検補助具。
【請求項7】
前記ロッド部の先端には、当該ロッド部の長軸方向に深さを有する凹状孔部が形成されていて、
前記ロッド部の前記受光部は、前記凹状孔部の内部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の点検補助具。
【請求項8】
前記ロッド部の先端の凹状孔部は、筒形状に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の点検補助具。
【請求項9】
前記ロッド部の先端の凹状孔部は、円錐形状に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の点検補助具。
【請求項10】
前記ロッド部の先端の凹状孔部は、半球形状に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の点検補助具。
【請求項11】
前記ロッド部は、外周面上にフィンが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の点検補助具。
【請求項12】
内視鏡光源装置の点検を補助する点検ツールであって、
前記内視鏡光源装置に設けられるレセプタクルに接続されるプラグと、
前記プラグに設けられ、前記内視鏡光源装置の筐体内部で発生した光を筐体外部へ射出する光学レンズから射出される前記光の光軸上であって、且つ、前記光学レンズにより前記光が集光された位置とは異なる位置に受光部が位置するロッド部と、
前記プラグに設けられ、前記プラグが前記レセプタクルに接続されたときに前記レセプタクルの端子から流出する電流を伝送する点検用伝送路と、
を備えることを特徴とする点検ツール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、内視鏡装置において光源装置を含む構成ユニットの点検の際に用いる点検補助具,点検ツールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、内視鏡装置は、内視鏡と、この内視鏡が接続される外部周辺装置、例えばビデオプロセッサ装置や光源装置,送気送水装置等のほか、内視鏡によって取得された撮像データに基く映像又は画像を表示する表示装置等、各種の構成ユニットによって構成されている。
【0003】
近年、この種の内視鏡装置においては、各構成ユニットの小型化等が進められており、例えばビデオプロセッサ装置と光源装置とを一体に構成した形態の、いわゆる光源装置一体型のビデオプロセッサ装置等が実用化されている。
【0004】
一方、内視鏡装置等の医療機器に関しては、従来より、安全性の観点から定期的な点検を行うことが求められている。そのために、従来の内視鏡装置等の医療機器は、例えば機器メーカーの作業員による定期的な保守点検(メンテナンス)が実施されることにより、常に安全な運用を行うことができるような取り組みが実行されている。
【0005】
一般に、内視鏡装置等の医療機器の点検項目としては、例えば電気的安全性の点検等(例えば装置の漏れ電流チェック等)のほか、各構成ユニットにおける所期の性能面に対する点検(例えば光源装置においては出射光量チェック,送気送水装置においては送気送水圧や送気送水量のチェック等)等がある。
【0006】
ここで、内視鏡装置の構成ユニットのうち点検の対象とする装置として、光源装置を含む構成ユニット(例えば単体の光源装置や光源装置一体型ビデオプロセッサ装置等)を例に挙げて考えてみる。
【0007】
例えば、ある点検対象装置について、筐体から外部に漏れ出る漏れ電流の点検を行う際には、当該点検対象装置を通常の使用状態で稼働させる必要がある。具体的には、例えば光源装置単体で構成される構成ユニットについては、点検前に、光源装置の光源(ランプ)を発光状態とする必要がある。また、光源装置一体型ビデオプロセッサ装置の場合には、点検前に、ビデオプロセッサ装置を稼働させると共に、光源装置の光源(ランプ)を同時に発光状態とする必要がある。
【0008】
従来の内視鏡装置において光源装置の光源を発光状態とするためには、通常の場合、当該光源装置の所定の接続部(レセプタクル)に対して内視鏡のプラグを接続した状態にする必要がある。
【0009】
即ち、一般的な構成の光源装置では、所定の接続部(レセプタクル)に対して内視鏡のプラグが接続された状態となったときにのみ光源の発光が行われるように構成されている。そして、接続部(レセプタクル)に内視鏡のプラグが接続されていない状態では、光源の発光が禁止されると共に、光源からの出射光路を遮蔽する構成が設けられているのが普通である。
【0010】
もし仮に、光源装置の所定の接続部(レセプタクル)に内視鏡のプラグが接続されていない状態で、光源装置の光源が発光してしまうと、当該光源装置の接続部からは大光量かつ高温の光が外部へと出射してしまうことになり問題である。したがって、従来の光源装置においては、内視鏡プラグが非接続状態にある時には問題が生じないようにするための構造上の工夫が設けられているのが普通である。
【0011】
そこで、従来の内視鏡装置において、例えば光源装置を含む構成ユニットの漏れ電流の点検を行う際に、光源装置を稼働状態とするためには、点検作業の都度、精密機器である内視鏡を、通常の使用状態と同様の形態で、当該点検対象装置に対して接続する必要があった。
【0012】
この場合、点検作業時には、精密機器である内視鏡の取り扱いに気を使う必要があるために、点検作業を効率的に進めることができない。また、これと同時に、内視鏡自体を本来の使用目的以外に稼働させることになるため、内視鏡の劣化を早めてしまうという可能性もある。
【0013】
そこで、光源装置を含む構成ユニットの点検作業を行うためには、例えば内視鏡のプラグと略同様の形態のダミーのプラグを備えた点検補助具又は点検ツールを別途用意するという工夫が考えられる。
【0014】
この場合、装置の点検作業を行う際には、実際の内視鏡に代えて、当該ダミープラグを備えた点検補助具又は点検ツールを用意して、これを点検対象装置の接続部に接続する。これにより、当該点検対象装置に含まれる光源装置を、通常の使用状態と同様に稼働させることができるようになる。
【0015】
このような点検補助具又は点検ツールを用いれば、医療機器の点検を行う際に、実際の内視鏡を用いることなく、効率的にかつ迅速に点検作業を行うことができるものと考えられる。
【0016】
また、従来の内視鏡装置においては、光源装置の接続部に内視鏡のプラグを接続したとき、光源装置から出射される光が内視鏡のプラグの先端面に集光するように構成されている。これにより、効率的な照明光の伝達が行われる。
【0017】
一般に内視鏡装置の光源装置に用いられる光源は、大光量の出射光が必要とされることから、大きなエネルギーで光源を発光させる必要がある。光源を大光量で発光させる場合、光量が増大するほど発熱量が大きくなることは周知である。
【0018】
したがって、光源装置から出射される光は高熱量を有するので、当該光が集光される焦点面は極めて高熱になる可能性がある。しかし、通常の内視鏡においては、内視鏡のプラグの先端面で光源からの光を受光した後、その光は、細長の内視鏡挿入部の内部に挿通されるライトガイドケーブルに伝達される構成となっている。したがって、内視鏡のプラグの先端面で受光した光がライトガイドケーブルを伝達する間に、受光部は放熱されることになる。したがって、内視鏡のプラグの先端部の温度は、高熱量の光を受光し続けても、所定の規格を超えて高温になってしまうような心配はない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
ところが、上述のように、内視鏡のプラグと略同様の形態のダミーのプラグを備えた点検補助具又は点検ツールを、光源装置を含む構成ユニットの接続部に接続した状態で、光源装置を稼働させた場合、点検補助具又は点検ツールのプラグには放熱するための工夫が設けられていないことから、当該プラグの先端部の温度が、極めて高温になってしまうという問題が生じる。
【0020】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、内視鏡装置において光源装置を含む構成ユニットの筐体の電気的な点検を行う際に、点検作業を効率的に行うことができる点検補助具,点検ツールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記目的を達成するために、本発明の一態様の点検補助具は、内視鏡光源装置の点検を補助する点検補助具であって、前記内視鏡光源装置に設けられるレセプタクルに接続されるプラグと、前記プラグに設けられ、前記内視鏡光源装置の筐体内部で発生した光を筐体外部へ射出する光学レンズから射出される前記光の光軸上であって、且つ、前記光学レンズにより前記光が集光された位置とは異なる位置に受光部が位置するロッド部とを備える。
【0022】
本発明の一態様の点検ツールは、内視鏡光源装置の点検を補助する点検ツールであって、前記内視鏡光源装置に設けられるレセプタクルに接続されるプラグと、前記プラグに設けられ、前記内視鏡光源装置の筐体内部で発生した光を筐体外部へ射出する光学レンズから射出される前記光の光軸上であって、且つ、前記光学レンズにより前記光が集光された位置とは異なる位置に受光部が位置するロッド部と、前記プラグに設けられ、前記プラグが前記レセプタクルに接続されたときに前記レセプタクルの端子から流出する電流を伝送する点検用伝送路と備える。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、内視鏡装置において光源装置を含む構成ユニットの筐体の電気的な点検を行う際に、点検作業を効率的に行うことができる点検補助具と点検ツールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の第1の実施形態の点検補助具が適用される内視鏡装置の概略構成を示す外観斜視図
図2】本発明の第1の実施形態の点検補助具を示す外観斜視図
図3図1の内視鏡装置におけるビデオプロセッサの内部構成のうちの一部の構成(内視鏡接続部から光源装置近傍の構成)を簡略に示す概念図
図4図1の内視鏡装置におけるビデオプロセッサの筐体の内視鏡接続部に内視鏡のプラグ部を接続する際の作用のうち、挿入直前状態を示す概念図
図5図1の内視鏡装置におけるビデオプロセッサの筐体の内視鏡接続部に内視鏡のプラグ部を接続する際の作用のうち、挿入途中の状態を示す概念図
図6図1の内視鏡装置におけるビデオプロセッサの筐体の内視鏡接続部に内視鏡のプラグ部を接続する際の作用のうち、内視鏡接続部とプラグ部との接続完了状態を示す概念図
図7図1の内視鏡装置におけるビデオプロセッサの筐体の内視鏡接続部に対して点検補助具を接続する場合において、接続が完了した状態を示す概念図
図8】本発明の第2の実施形態の点検補助具のロッド部の一部を概念的に示す図
図9】本発明の第2の実施形態の点検補助具におけるロッド部の変形例を示す図
図10】本発明の第3の実施形態の点検補助具を示す外観斜視図
図11図10の点検補助具のロッド部の一部の構成を概念的に示す図
図12】本発明の第3の実施形態の点検補助具におけるロッド部の先端形状についての第1変形例を示す図
図13】本発明の第3の実施形態の点検補助具におけるロッド部の先端形状についての第2変形例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。以下の説明に用いる各図面は模式的に示すものであり、各構成要素を図面上で認識できる程度の大きさで示すために、各部材の寸法関係や縮尺等を構成要素毎に異ならせて示している場合がある。したがって、本発明は、各図面に記載された各構成要素の数量や各構成要素の形状や各構成要素の大きさの比率や各構成要素の相対的な位置関係等に関して、図示の形態のみに限定されるものではない。
【0026】
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態の点検補助具が適用される内視鏡装置の全体構成を、主に図1を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施形態の点検補助具が適用される内視鏡装置の概略構成を示す外観斜視図である。
【0027】
内視鏡装置1は、図1に示すように、内視鏡100と、内視鏡画像信号処理装置である内視鏡ビデオプロセッサ10(以下、単にビデオプロセッサという)と、表示装置20等によって主に構成されている。
【0028】
内視鏡100は、生体や構造物等の被検体の内部の観察部位を撮像する撮像装置である。この内視鏡100によって取得された画像データは、ビデオプロセッサ10へと伝送され、このビデオプロセッサ10において所定の信号処理がなされた後、表示装置20へ出力されて映像又は画像が表示され、また、不図示の記録装置へと出力されて所定の形態の映像データ又は画像データとして記録される。
【0029】
内視鏡100は、操作部101と、挿入部102と、先端部103と、ユニバーサルケーブル104と、プラグ部105等を有して構成されている。この内視鏡100自体の構成については周知であり、従来普及している内視鏡と同様のものが適用されているものとして、個々の構成ユニットの説明は省略する。
【0030】
プラグ部105は、ビデオプロセッサ10の筐体11の内視鏡接続部11b(後述する)に接続される内視鏡用のコネクタである。プラグ部105は、ユニバーサルケーブル104の先端部分に連設されている。そして、プラグ部105の先端には、棒状に形成されたロッド部105aを有して構成されている。このプラグ部105の先端面105cは、当該プラグ部105が内視鏡光源装置(以下、単に光源装置という)13を含むビデオプロセッサ10の筐体11の内視鏡接続部11b(後述)に接続された時に、光源装置13(後述する;図3参照)からの照明光の受光部となっている。つまり、光源装置13の照明光の焦点(後述する図3の符号F参照)は、プラグ部105の先端面105c(受光部)と略一致する位置となるように設定されている(詳細後述)。
【0031】
なお、プラグ部105には、さらに、弾性を有する素材によって円環形状(リング形状)に形成された保持リング105bが設けられている。この保持リング105bは、当該プラグ部105を内視鏡接続部11bに接続したときに、内視鏡接続部11bに対する当該プラグ部105の位置決めをすると同時に、保持リング105bは、当該プラグ部105が内視鏡接続部11bから容易に抜去しないように規制する部材である。つまり、保持リング105bは、当該内視鏡100のプラグ部105と内視鏡接続部11bとの接続状態を維持するための抜去規制部材としても機能する。
【0032】
内視鏡100には、光ファイバーケーブル106が、先端部103から挿入部102,操作部103,ユニバーサルケーブル104を挿通してプラグ部105までの間に配設されている。つまり、当該光ファイバーケーブル106は、その一端106aがプラグ部105の先端のロッド部105aに設けられ、他端106bが内視鏡100の先端部103に設けられている。
【0033】
そして、この光ファイバーケーブル106は、プラグ部105がビデオプロセッサ10の筐体11の内視鏡接続部11b(後述する)に接続されたとき、ビデオプロセッサ10内の光源装置13(後述する;図3参照)から出射される照明光L(図3参照)を、内視鏡100の先端部103へと伝達する役目をしている。したがって、光源装置13から、内視鏡100の先端部103に設けられる光ファイバーケーブル106の他端106bまで伝達された照明光Lは、先端部103から前方へと出射する。これにより、先端部103の前方にある撮像対象物が照明される。
【0034】
表示装置20は、ビデオプロセッサ10内の信号処理回路によって所定の処理が施された映像データ又は画像データを受けて、映像又は画像の表示を行う構成ユニットである。この表示装置20自体の構成についても周知であり、従来普及している表示装置と同様のものが適用されているものとして、その説明は省略する。
【0035】
ビデオプロセッサ10は、内視鏡100によって取得された映像信号を受けて所定の信号処理等を行うための回路部を実装した複数の電気基板等(不図示)からなるプロセッサ部と、内視鏡100に対して照明光Lを供給する光源装置13(図3参照)等を内部に有して構成される構成ユニットである。
【0036】
ここで、本実施形態で例示するビデオプロセッサ10は、光源装置13を一体型として構成した光源装置一体型ビデオプロセッサである。
【0037】
ビデオプロセッサ10は、筐体11(ハウジング;Housing)と、操作部材(11a,11d)と、内視鏡接続部(レセプタクル)11bと、複数の内部構成ユニット(不図示)等を有して構成されている。
【0038】
筐体11は、例えば薄板状の金属部材などを折り曲げ加工して箱状に形成され、内部空間を有して形成されている。この筐体11の内部には、例えばビデオプロセッサ装置や光源装置等の複数の内部構成ユニット(不図示)が収納されている。
【0039】
筐体11の外表面において、特に前面パネルには、複数の操作部材(表示操作部11a,電源スイッチ11d等)と、内視鏡接続部(レセプタクル)11b等が設けられている。
【0040】
表示操作部11aは、使用者(ユーザ)の操作指示を受けると共に状態表示等を行う構成ユニットであって、例えばタッチパネル等が適用されている。
【0041】
内視鏡接続部11bは、内視鏡100のプラグ部105が接続されるレセプタクルである。内視鏡接続部11bは、内視鏡100と当該ビデオプロセッサ10とを電気的に接続すると接続である。また、同時に、内視鏡接続部11bは、内視鏡100とビデオプロセッサ10に含まれる光源装置13(後述;図3参照)とを接続して、当該光源装置13からの照明光Lを内視鏡100へと伝達するための接続部としても機能する。
【0042】
また、筐体11の側面パネルには、例えば、筐体11の外部と内部を連通させる吸気口11eが形成されている。
【0043】
さらに、図示されていないが、筐体11の背面パネルには、筐体11の外部と内部を連通させる排気口と、当該ビデオプロセッサ10と不図示の外部周辺機器(例えば表示装置やプリンタ,外部記録装置等)とを接続するための接続ケーブルのプラグが接続される複数の接続コネクタ部と、商用電源から電力を受けるための電源ケーブルのプラグ部(不図示)を接続する電源コネクタ等が設けられている。
【0044】
なお、筐体11の内視鏡接続部11bに対しては、内視鏡100のプラグ部105が接続される。このような接続状態としたとき、当該内視鏡装置1は本来の使用に供される。一方、内視鏡装置1におけるビデオプロセッサ10についての点検作業を行う際には、内視鏡接続部11bに対して当該ビデオプロセッサ10に対応する点検補助具200が接続される。ここで、点検補助具200は、光源装置13の点検を補助するために用いられる構成部材である。
【0045】
この場合において、点検補助具200は、光源装置13の点検作業を行う際に、当該光源装置13の通常の使用状態を、内視鏡100を用いずに現出するために用いる構成部材である。つまり、点検補助具200自体は、点検作業に直接的に関与しない構成物ではあるが、点検補助具200は、当該点検作業を円滑にかつ確実に実施するための補助的な作用を実現するために必要となる構成物である。
【0046】
なお、点検補助具200に代えて、不図示の点検ツールを内視鏡接続部11bに接続する場合もある。この場合の点検ツールは、以下に説明する点検補助具200と略同形態を有して点検の補助的機能を有すると同時に、電気的な点検を行う機能を備えた回路部品などを有して構成されるものである。
【0047】
なお、このような形態の点検ツールの構成及びその作用については、本発明に直接関連しない部分であるので、その説明は省略する。以下の説明においては、内視鏡接続部11bに対して点検補助具200を接続して使用する場合を詳述するものとする。
【0048】
ここで、本発明の第1の実施形態の点検補助具200の構成について、以下に説明する。図2は、本発明の第1の実施形態の点検補助具を示す外観斜視図である。
【0049】
本実施形態の点検補助具200は、図2に示すように、全体として内視鏡100のプラグ部105と略同様の形態に形成されたダミーのフラグ部である。なお、図2によって示される点検補助具200は、図1に示す内視鏡装置1のビデオプロセッサ10に対応する点検補助具としての例示である。
【0050】
この点検補助具200は、プラグ本体201と、ロッド部202と、保持リング203を有して構成されている。
【0051】
プラグ本体201は、内視鏡100のプラグ部105と略同形状に形成される構成部材である。当該点検補助具200におけるプラグ本体201は、当該点検補助具200を筐体11の内視鏡接続部11bに接続する際の把持部としても機能する。
【0052】
図2に示す点検補助具200においては、内視鏡接続部11bの略円形状のレセプタクルに合わせて、プラグ本体201の形状を略円筒形状に形成している。プラグ本体201の形状は、この例示に限られることはなく、内視鏡接続部11b(レセプタクル)の形状や、これに対応する内視鏡100のプラグ部105の形状などを考慮して適宜設定すればよい。なお、点検補助具200におけるプラグ本体201の内部には、特に何も設けられていない。
【0053】
ロッド部202は、プラグ本体201の一端面の略中央部分から長軸方向に向けて突設される棒状部である。ロッド部202は、例えば金属部材等の耐熱性を有する素材を用いて構成されている。このロッド部202は、内視鏡100のプラグ部105のロッド部105aに対応して、略同形態、同形状に形成されている。
【0054】
ロッド部202には、弾性を有する素材によって円環形状(リング形状)に形成された保持リング203が設けられている。この保持リング203は、当該点検補助具200を内視鏡接続部11bに接続したときに、内視鏡接続部11bに対する当該点検補助具200の位置決めをする部材である。同時に、保持リング203は、当該点検補助具200が内視鏡接続部11bから容易に抜去しないように規制する部材でもある。つまり、保持リング203は、点検補助具200と内視鏡接続部11bとの接続状態を維持するための抜去規制部材としても機能する。
【0055】
そのために、点検補助具200が内視鏡接続部11bに対して正規の接続状態となったときに、保持リング203は、内視鏡接続部11bの内部に設けられている位置決め溝部27(後述する)に嵌入するように構成されている。
【0056】
また、ロッド部202の長さ寸法は、内視鏡100のプラグ部105におけるロッド部105aの長さ寸法に対して、異なる寸法となるように設定されている。本実施形態においては、例えば、図3に示すように、
ビデオプロセッサ10に対応する内視鏡100のプラグ部105のロッド部105aの長さ寸法を符号L1で示し、
点検補助具200のロッド部202の長さ寸法を符号L2で示すとすると、
L1>L2
の関係となるように設定されている。即ち、両者の差分寸法である符号L3で示す長さ分だけ、ロッド部105aの方がロッド部202よりも長くなるように設定されている。
【0057】
この場合において、差分寸法L3としては、例えば10〜15mm程度に設定するのが望ましい。
【0058】
このように構成された本実施形態の点検補助具200は、内視鏡装置1のビデオプロセッサ10の点検作業時に、筐体11の内視鏡接続部11bに接続される。この点検補助具200を内視鏡接続部11bに接続した状態にすると、当該ビデオプロセッサ10は稼働し得る状態となり、かつ光源装置13の光源を通常使用時と同様に発光させる状態とすることができる。
【0059】
次に、図1に示す内視鏡装置1におけるビデオプロセッサ10の筐体11の内部構成について、図3を用いて以下に説明する。図3は、図1の内視鏡装置におけるビデオプロセッサの内部構成のうちの一部の構成(内視鏡接続部から光源装置近傍の構成)を簡略に示す概念図である。
【0060】
なお、以下の説明においては、筐体11の内部構成のうち、本発明に関わる部分、即ち内視鏡接続部11bから光源装置13近傍の概略構成についてのみ詳述する。また、図3においては、本発明に関連しない構成については図示を省略している。
【0061】
図1に示す内視鏡装置1におけるビデオプロセッサ10の筐体11の内部には、光源装置13等の構成ユニットが設けられている。
【0062】
光源装置13は、図3に示すように、光源ランプ21と、照明光学系22と、光学フィルター23と、絞り機構24と、光路遮蔽部材25と、回動軸25aと、遮蔽部材位置検知部26(遮蔽板26a,位置検出センサ26b)と、位置決め溝部27と、放熱ユニット28等を有して構成されている。
【0063】
光源ランプ21は、内視鏡100による観察対象物を照明するための照明光Lを発光する光源である。光源ランプ21としては、例えばキセノンランプ,ハロゲンランプ,LED,レーザー光源等、各種のものを適用し得る。なお、図3において照明光Lが通過する光路を点線で示し、この光路を符号Lを付して示している。
【0064】
照明光学系22は、光源装置13の筐体11の内部で発生した光を筐体11の外部へ射出する機能を備えた構成ユニットである。そのために照明光学系22は、例えば複数の光学レンズ等によって構成されている。そして、照明光学系22は、光源装置13の光源ランプ21から発光された照明光Lを所定の焦点位置に集光させるための機能を有する。ここで、照明光Lが集光される位置に形成される光の点を焦点というものとし、図3において符号Fで示すものとする。なお、この焦点Fを含む面であって、光軸Oに直交する面を焦点面というものとする。
光学フィルター23は、光源ランプ21からの照明光Lを透過させて、所定の周波数領域の照明光Lを出射させるための光学フィルターである。
【0065】
絞り機構24は、光源ランプ21からの照明光Lの光量調整を行う構成部である。
【0066】
光路遮蔽部材25は、所定の時点、即ち内視鏡接続部11bに対して内視鏡100のプラグ部105が接続された時にのみ光源ランプ21からの照明光Lを通過させる構成部材である。
【0067】
この光路遮蔽部材25は、回動軸25aを回動中心として、図3の矢印R方向に所定の回動範囲内で回動し得るように構成されている。光路遮蔽部材25は、内視鏡接続部11bに対して内視鏡100のプラグ部105が接続される際に、当該のプラグ部105によって所定の方向へと回動するように構成されている。そして、光路遮蔽部材25は、光源ランプ21からの照明光Lの光路(以下、照明用光路という)上に配置されて当該照明光Lを遮蔽する遮蔽位置と、照明用光路上から退避して当該照明光Lを通過させる退避位置との間で移動する(詳細後述;図4図6参照)。
【0068】
遮蔽部材位置検知部26は、光路遮蔽部材25が遮蔽位置にあるか退避位置にあるかを検知する構成部である。遮蔽部材位置検知部26は、位置検出センサ26bと、遮蔽板26aとによって構成されている。
【0069】
このうち、位置検出センサ26bは、光路遮蔽部材25の近傍に設けられる検出素子である。この位置検出センサ26bは、例えばフォトインタラプタ(Photointerrupter)等が適用される。
【0070】
また、遮蔽板26aは、光路遮蔽部材25と略一体に形成されている。したがって、遮蔽板26aは、光路遮蔽部材25が回動する際に同方向に移動する。そして、上記位置検出センサ26bは、当該遮蔽板26aの移動軌跡上に配設されている。
【0071】
この構成により、内視鏡接続部11bに対して内視鏡100のプラグ部105が接続されると、当該のプラグ部105は光路遮蔽部材25を押圧して、当該光路遮蔽部材25を回動軸25a周りに回動させる。すると、遮蔽板26aは、光路遮蔽部材25と共に、所定の回動方向に移動する。そして、遮蔽板26aが位置検出センサ26bに作用する。このようにして、当該位置検出センサ26bは、当該光路遮蔽部材25が遮蔽位置にあるか退避位置にあるかを検知する。
【0072】
位置決め溝部27は、内視鏡100のプラグ部105が内視鏡接続部11bに接続状態とされたときに、内視鏡100ののプラグ部105の保持リング203が嵌入する部位である。内視鏡100のプラグ部105が内視鏡接続部11bに接続されて、内視鏡100の保持リング203が位置決め溝部27に嵌入した状態になることで、内視鏡100のプラグ部105の接続時の位置決めがなされると同時に、同プラグ部105の接続状態が維持される。
【0073】
放熱ユニット28は、内視鏡接続部11bに接続された内視鏡100のプラグ部105に伝わる熱を放熱するためのヒートシンクである。そのために、放熱ユニット28は、光源装置13における照明光Lの焦点Fの近傍に設けられている。そして、放熱ユニット28は、照明光学系22によって集光導光される照明光Lの不要成分をカットして、プラグ部105の発熱を低減する。
【0074】
光源装置13は、筐体11の内部において、図3に示すように、概ね内視鏡接続部11bに対応する部位に配設されている。そして、光源装置13は、光源ランプ21の光軸Oと、内視鏡接続部11bの中心軸であって当該内視鏡接続部11bに接続される内視鏡100のプラグ部105の挿入軸とが略一致する位置に配設されている。
【0075】
したがって、このような構成により、筐体11の内視鏡接続部11bに内視鏡100のプラグ部105が接続された時には、光源装置13の光源ランプ21からの照明光Lが内視鏡100へと伝達される。
【0076】
このように、内視鏡接続部11bには、内視鏡100のプラグ部105が接続される。この状態で、当該内視鏡装置1は、本来の使用に供される。一方、内視鏡装置1におけるビデオプロセッサ10についての点検作業を行う際には、内視鏡接続部11bに対して点検補助具200が接続される。
【0077】
ここで、図1に示す内視鏡装置1におけるビデオプロセッサ10の筐体11の内視鏡接続部11bに、内視鏡100のプラグ部105が接続される際の作用を、図3及び図4図6を用いて以下に説明する。
【0078】
図4図6は、図1の内視鏡装置におけるビデオプロセッサの筐体の内視鏡接続部に内視鏡のプラグ部を接続する際の作用を示す概念図である。このうち図4は、内視鏡接続部に内視鏡のプラグ部を挿入する直前の状態を示している。図5は、内視鏡接続部に内視鏡のプラグ部を挿入している途中の状態を示している。図6は、内視鏡接続部とプラグ部との接続完了状態を示している。
【0079】
まず、筐体11の内視鏡接続部11bに対して内視鏡100のプラグ部105を、図3の状態から、矢印Inに方向へと挿入する。そして、プラグ部105のロッド部105aを内視鏡接続部11bの略中央部の挿入孔11bbへと挿入する。
【0080】
続いて、プラグ部105の同方向への挿入を進めると、やがて図4に示すように、プラグ部105のロッド部105aの先端面105c(受光部)が光路遮蔽部材25に当接する。この図4の状態からさらにプラグ部105を同方向へと挿入させると、プラグ部105のロッド部105aの先端面105cは光路遮蔽部材25を回動軸25a周りに回動させる。これにより、プラグ部105は、図5の状態を経て図6の状態に進む。
【0081】
図6に示す状態となった時、プラグ部105は内視鏡接続部11bに対して接続が完了する。このとき、プラグ部105は、これ以上、矢印In方向に進めることはできない状態である。ここで、プラグ部105のロッド部105aの先端面105c(受光部)は、光源装置13における照明光Lの焦点Fに一致する位置に配置されている。また、このとき、遮蔽板26aは位置検出センサ26bに作用している状態(この状態をオン状態というものとする)となっている。したがって、このとき、位置検出センサ26bによって、光路遮蔽部材25が退避位置にあることが検知されている状態となる。
【0082】
こうして、内視鏡接続部11bに対して内視鏡100のプラグ部105が正規の接続状態となった時、位置検出センサ26bがオン状態となることで、光路遮蔽部材25が退避位置にあることが検知される。この状態になると、光源装置13は、不図示の制御部によって駆動制御される。これにより、光源装置13の光源ランプ21が発光して、所定の照明光Lが出射する。
【0083】
一方、図3の状態において、内視鏡接続部11bに対して点検補助具200を接続する場合の作用に次のようになる。
【0084】
まず、内視鏡接続部11bに対して点検補助具200を接続する場合において、図3の状態から図4の状態を経て図5の状態に至るまでの作用は、内視鏡接続部11bに対してプラグ部105を接続する際の作用と全く同様である(図3図5参照)。
【0085】
その後、図5の状態からさらに、点検補助具200を挿入方向Inに沿って進めていくと、やがて、点検補助具200は、内視鏡接続部11bに対して接続が完了する。このときの状態が図7に示す状態である。即ち、図7は、内視鏡接続部に対して点検補助具を接続する場合において、接続が完了した状態を示している。
【0086】
ここで、上述したように、点検補助具200のロッド部202の長さ寸法L2(図3参照)は、プラグ部105のロッド部105aの長さ寸法L1(図3参照)とは異なる寸法に設定されている。
【0087】
具体的には、両ロッド部の長さ寸法は、L1>L2となるように設定されている。したがって、点検補助具200を内視鏡接続部11bに対して接続が完了したとき(図7の状態となったとき)、点検補助具200のロッド部202の先端面205は、光源装置13の照明光Lの焦点Fよりも、差分寸法L3だけズレた位置(本実施形態においては焦点Fよりも差分寸法L3だ手前の位置)に配置される。この点において、プラグ部105を接続としたとき(図6の状態)とは異なる。なお、ここで、点検補助具200のロッド部202の先端面205も、光源装置13から発した照明光Lを受光する受光部となる。
【0088】
このように、本実施形態における点検補助具200は、内視鏡接続部11bに接続された時、ロッド部202の先端面205(受光部)が、照明光Lの焦点Fに対してズレた位置に配置されている。この構成によって、ロッド部202の先端面205(受光部)には、光源装置13からの照明光Lが集中する焦点Fからズレた位置の照明光Lが照射されるので、当該照明光Lによってロッド部202の受光部が高温になることが抑止される。
【0089】
また、点検補助具200が図7に示す状態となった時、遮蔽板26aは位置検出センサ26bに作用してオン状態となっている。したがって、このとき、位置検出センサ26bによって、光路遮蔽部材25が退避位置にあることが検知されている。この点においては、プラグ部105を接続としたとき(図6の状態)と同様である。したがって、点検補助具200を内視鏡接続部11bに対して接続が完了したとき(図7の状態となったとき)にも、光源装置13は稼働し得る状態になっている。
【0090】
したがって、本実施形態の点検補助具200は、ロッド部202の長さ寸法L2が次のように設定されているのが望ましい。
【0091】
即ち、点検補助具200を内視鏡接続部11bに対して接続が完了した状態(図7の状態)となった時に、ロッド部202の先端面205(受光部)は、焦点Fに対して所定の寸法だけズレた位置に配置され、かつ、当該位置検出センサ26bをオン状態とする位置に配置されるように設定されているのが望ましい。そのために、差分寸法L3は、例えば10〜15mm程度に設定するのが望ましい。
【0092】
換言すると、ロッド部202の受光部は、光源装置13の照明光学系22(光学レンズ)を通過した光の光軸O上であって、且つ、照明光学系22(光学レンズ)により集光される焦点Fの位置を通過した後の光を受光し得る位置に設けられている。さらに、ロッド部202は、光源装置13に設けられる光路遮蔽部材25を照明用光路から退避させる退避位置へと移動させ得るだけの長さ寸法を有するよに構成されている。
【0093】
以上説明したように上記第1の実施形態によれば、光源装置13の点検を補助する点検補助具200であって、光源装置13に設けられる内視鏡接続部11b(レセプタクル)に接続されるプラグ本体201と、プラグ本体201に設けられ、光源装置13の筐体11の内部で発生した光を筐体11の外部へ射出する照明光学系22(光学レンズ)から射出される照明光Lの光軸O上であって、且つ、照明光学系22(光学レンズ)により集光された焦点位置とは異なる位置に受光部が位置するロッド部202とを備えて構成されている。
【0094】
このような構成により、内視鏡装置1において光源装置13を含む構成ユニット(ビデオプロセッサ10)の筐体11の電気的な点検を行う際に、内視鏡100に代えて本実施形態の点検補助具200を用いることによって、点検作業を効率的に行うことができる。
【0095】
また、本実施形態の点検補助具200においては、光源装置13の照明光Lの焦点Fからズレた位置に受光部を設けるように構成したので、点検作業中に光源装置13の照明光Lによって点検補助具200のロッド部202の受光部が高温になることを抑止することができる。
【0096】
[第2の実施形態]
上述の第1の実施形態の例示では、図3に示すように、内視鏡100のプラグ部105のロッド部105aの長さ寸法L1と、点検補助具200のロッド部202の長さ寸法L2との関係を、
L1>L2
の関係となるように、即ち、ロッド部105aよりもロッド部202を短い長さ寸法となるように構成した例を示しているが、この構成例に限られることはない。
【0097】
本発明の主旨は、両ロッド部(105a,202)のそれぞれの長さ寸法が異なるように設定されておればよい。したがって、例えば、次に示す第2の実施形態のように、内視鏡100のプラグ部105のロッド部105aの長さ寸法L1と、点検補助具200のロッド部202の長さ寸法L2との関係を、
L1<L2
の関係となるようにしてもよい。この構成は、ロッド部105aよりもロッド部202を長い長さ寸法となるような構成である。
【0098】
ここで、図8は、本発明の第2の実施形態の点検補助具のロッド部の一部を概念的に示す図である。この図8に示すように、本実施形態の点検補助具200Aは、内視鏡接続部11bに対して接続を完了したとき、ロッド部202Aの先端面205A(受光部)が、光源装置13からの照明光Lの焦点Fよりも挿入方向Inに沿う方向において差分寸法L3だけ奥側に配置されるように構成されている。
【0099】
このような構成とする場合には、ロッド部202Aが内視鏡接続部11bに対して所定の位置まで挿入することができるだけの内部空間が、筐体11の内部において存在する必要がある。
【0100】
つまり、ロッド部202Aが他の構成部材などに干渉されることなく、点検補助具200の接続が完了する状態まで内視鏡接続部11bに対して挿入することができるだけの内部空間の構成が確保されている必要がある。この点を考慮することにより、
L1<L2
の関係とする構成をも実現することができる。そして、その場合における作用は、上述の第1の実施形態と同様である。
【0101】
なお、図8に示す例示では、点検補助具200Aのロッド部202Aの先端形状は、単なる棒形状としているのみであるが、この形態に限られることはない。
【0102】
例えば、図9に示す如く、点検補助具200Bのロッド部202Bの先端形状を凸球形状としてもよい。図9は、本発明の第2の実施形態の点検補助具におけるロッド部の変形例を示す図である。この場合には、ロッド部202Bの先端面205B(受光部)は、凸球形状に沿った所定の範囲の球面となる。
【0103】
図9に示すような形態とすれば、点検補助具200Bを内視鏡接続部11bに接続する際に、より円滑な挿入を行うことができる。
【0104】
以上のように、上述の第1,第2の実施形態においては、当該点検補助具を内視鏡接続部に対して接続を完了したときに、点検補助具のロッド部の先端面を受光部とし、この受光部の配置を、光源装置13からの照明光Lの焦点Fに対して光軸O上においてズラした位置となるように構成した例を示した。つまり、上述の第1,第2の実施形態では、点検補助具のロッド部の長さ寸法に関する設定を行う構成例を示した。
【0105】
[第3の実施形態]
次に説明する本発明の第3の実施形態の点検補助具においては、ロッド部の先端の構成を工夫することによって、当該ロッド部の受光部の配置を、照明光Lの焦点Fに対して光軸O上においてズラした位置となるように構成した例を示す。
【0106】
なお、上述の第1,第2の本実施形態においては、ロッド部の先端面は、即ち受光部として一致する位置に形成されている構成であったが、本実施形態においては、ロッド部において先端面と受光面とは一致しない構成となっている。
【0107】
図10図11は、本発明の第3の実施形態の点検補助具を示す図である。このうち図10は本実施形態の点検補助具の外観斜視図である。図11は本実施形態の点検補助具のロッド部の一部の構成を概念的に示す図である。
【0108】
図10図11に示すように、本実施形態の点検補助具200Cは、基本的には上述の第1,第2の実施形態の点検補助具(200A,200B)と略同様である。
【0109】
本実施形態の点検補助具200Cにおいては、ロッド部202Cの先端205Cの略中央部分には凹状孔部202Caが形成されている点が異なる。この凹状孔部202Caは、ロッド部202Cの長軸方向に深さを有する凹形状(若しくは筒形状)の有底孔部として形成されている。そして、本実施形態の点検補助具200Cのロッド部202Cの受光部206Cは、凹状孔部202Caの内部に設けられている。本実施形態においては、ロッド部202Cの受光部206Cは、例えば凹状孔部202Caの底面に設けられる。
【0110】
このように構成した点検補助具200Cを、内視鏡接続部11bに対して接続を完了したとき、光源装置13の照明光Lの焦点Fは、ロッド部202Cの先端205Cの略中央部分に配置される。この場合、ロッド部202Cの受光部206Cは、焦点Fの位置(ロッド部202Cの先端面)から光軸O上において、差分寸法L3だけズレた位置に形成されている。
【0111】
このように構成した第3の実施形態の点検補助具200Cにおいても、ロッド部202Cの受光部206Cを、光源装置13の照明光の焦点Fから光軸O上においてズレた位置に設定されるので、上述の第1,第2の実施形態と全く同様の効果を得ることができる。
【0112】
また、本実施形態の構成では、点検補助具200Cのロッド部202Cの長さ寸法自体は、当該点検対象とする光源装置又はこれを含むビデオプロセッサに対応する内視鏡のプラグ部のロッド部と同じ長さで構成することができる。したがって、点検補助具200Cが光路遮蔽部材に対して作用する際に、より確実に、当該光路遮蔽部材を退避位置へと移動させることができる。よって、点検補助具200Cによって、位置検出センサ26bを確実にオン状態にすることができるので、点検作業を支障なく効率的に行うことができる。
【0113】
上述の第3の実施形態の点検補助具200Cにおいては、凹状孔部202Caと凹形状の有底孔部として形成したが、この凹状孔部の形状は、これに限られることはない。
【0114】
例えば、図12は、本実施形態の点検補助具におけるロッド部の先端形状についての第1変形例を示す図である。
【0115】
図12に示す第1変形例においては、点検補助具200Dにおいて、ロッド部202Dの先端に設けられる凹状孔部202Daは、円錐形状に形成されている。このような構成としても、ロッド部202Dの受光部206Dは、焦点Fの位置(ロッド部202Dの先端面)から光軸O上において、差分寸法L3だけズレた位置に形成することができる。したがって、上述の第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0116】
また、例えば、図13は、本実施形態の点検補助具におけるロッド部の先端形状についての第2変形例を示す図である。
【0117】
図13に示す第2変形例においては、点検補助具200Eにおいて、ロッド部202Eの先端に設けられる凹状孔部202Eaは、半球形状に形成されている。このような構成としても、ロッド部202Eの受光部206Eは、焦点Fの位置(ロッド部202Eの先端面)から光軸O上において、差分寸法L3だけズレた位置に形成することができる。したがって、上述の第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0118】
さらに、上述の各実施形態及び各変形例の点検補助具におけるロッド部において、例えば、保持リング203を境界として先端寄りの第1領域と、基端寄りの第2領域というものとすると、第1領域と第2領域とで異なる素材を用いてロッド部を形成するようにしてもよい。この場合において、第2領域を形成する素材は、第1領域を形成する素材に対して、より放熱効率の高い素材を用いて形成する。このような構成とすれば、ロッド部の放熱効果をより高めることができる。
【0119】
またさらに、ロッド部における第2領域の外周面上に、例えばフィン等を設けた放熱構造を有するように構成してもよい。このような構成とすれば、ロッド部の放熱効果をより一層高めることができる。
【0120】
一方、上述の各実施形態においては、点検対象装置としての光源装置(又は光源装置を含む構成ユニット(ビデオプロセッサ等))の内視鏡接続部に対して内視鏡に代えて接続される点検補助具を例に挙げて説明しているが、この種の点検補助具に代えて電気的点検を行ない得る形態の点検ツールとして構成することもできる。
【0121】
この場合には、当該点検ツールは、上述の点検補助具と同様の構成を有すると共に、例えば電気的点検を行うための電子回路等を実装した電気基板や、内視鏡接続部(レセプタクル)に対応した電気接点等が配設される。
【0122】
そして、このように構成された点検ツールを点検対象装置に接続したときには、上述の各実施形態と同様に、内視鏡を接続したときと同じ状態、例えば光源装置を稼働状態とすることができる。これと同時に、当該点検ツールでは、所定の電気的点検を行うことができる。
【0123】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用を実施することができることは勿論である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせによって、種々の発明が抽出され得る。例えば、上記一実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題が解決でき、発明の効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。この発明は、添付のクレームによって限定される以外にはそれの特定の実施態様によって制約されない。
【産業上の利用可能性】
【0124】
本発明は、医療分野の内視鏡制御装置だけでなく、工業分野の内視鏡制御装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0125】
1……内視鏡装置
10……内視鏡ビデオプロセッサ
11……筐体
11a……表示操作部
11b……内視鏡接続部(レセプタクル)
11bb……挿入孔
13……光源装置
20……表示装置
21……光源ランプ
22……照明光学系
23……光学フィルター
24……絞り機構
25……光路遮蔽部材
25a……回動軸
26……遮蔽部材位置検知部
26a……遮蔽板
26b……位置検出センサ
27……位置決め溝部
28……放熱ユニット
100……内視鏡
101……操作部
102……挿入部
103……先端部
104……ユニバーサルケーブル
105……プラグ部
105a……ロッド部
105b……保持リング
105c……先端面(受光部)
106……光ファイバーケーブル
106a……一端
106b……他端
200,200A,200B,200C,200D,200E……点検補助具
201……プラグ本体
202,202A,202B,202C,202D,202E……ロッド部
202Ca,202Da,202Ea……凹状孔部
203……保持リング
205,205A,205B……先端面
205C……先端
206C,206D,206E……受光部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13