【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成28年度、スポーツ庁、ハイパフォーマンス・サポート事業(オリンピック競技「B 研究開発プロジェクト」)の成果に係る委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
足のつま先を覆うつま先部と、上記足のかかとを覆うかかと部と、上記足の甲からすねの下端を含む領域を覆う甲部と、上記足の内側面を覆う内側部と、上記足の外側面を覆う外側部と、上記足の内側くるぶしを覆う第1のくるぶし部と、上記足の外側くるぶしを覆う第2のくるぶし部とを含み、
上記つま先部、上記かかと部、上記内側部、上記外側部、上記第1のくるぶし部、上記第2のくるぶし部、及び上記甲部が連続したワンピース構造を有する、
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のアッパーコア。
上記つま先部、上記かかと部、上記内側部、上記外側部、上記第1のくるぶし部、及び上記第2のくるぶし部の各々を構成する各母材の硬度は、上記甲部を構成する母材の硬度を上回っている、
ことを特徴とする請求項4に記載のアッパーコア。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図4には、右足用のアッパー1010Rの一部を分解した状態の斜視図である。
図4に示すように、アッパー1010Rは、スケーターの右足の内側を覆う内側アッパー1010RIと、スケーターの右足の外側を覆う外側アッパー1010ROと、により構成されている。
【0006】
内側アッパー1010RIは、パッド1011、第1の芯材1012、第2の芯材1013、第3の芯材1014、内皮1015、外皮1016、及びトゥキャップ1017を備えている。パッド1011、内皮1015、及び外皮1016は、革製であり、第1の芯材1012、第2の芯材1013、第3の芯材1014、及びトゥキャップ1017は、樹脂製である。
【0007】
内側アッパー1010RIの立体形状は、基本的に内皮1015及び外皮1016を所望の形状に沿うように成形することによって得られる。しかし、内皮1015及び外皮1016だけでは、スケーターが求める剛性が得られない。そのため、内皮1015の内側には、剛性を担うための第1の芯材1012、第2の芯材1013、第3の芯材1014、及びトゥキャップ1017が更に配置されている。
【0008】
なお、パッド1011は、足当たりを和らげるための部品であり、剛性を担う部品ではない。また、実際の内側アッパー1010RIは、上述した各部品に加えて、裏地であるライニングを備えている。また、内側アッパー1010RIの美観を向上させるという役目も果たす外皮1016は、革製の代わりにナイロンなどの合成繊維製である場合もあるし、革と合成繊維とを組み合わせることによって構成されている場合もある。
【0009】
ここでは、内側アッパー1010RIを例にしてアッパーの構成について説明したが、外側アッパー1010ROも内側アッパー1010RIと同様に構成されている。
【0010】
このように構成された従来のアッパーにおいて、スケーターの要望に応えるために更なる高剛性化を図る場合、第1の芯材1012、第2の芯材1013、第3の芯材1014、及びトゥキャップ1017の厚みをより熱くしたり、これらの各部品が覆う面積をより広げたり、更なる芯材を追加するといった手法が考えられる。しかし、これらの手法は、何れものアッパーを構成する樹脂製の部品の総重量を増加させることにより高剛性化を達成するものである。換言すれば、従来のアッパーには、所望の剛性を確保した場合にその重量が重くなるという課題があった。
【0011】
本発明の一態様は、従来のアッパーに代わるアッパーコアであって、所望の剛性を確保しつつ、従来のアッパーと比較して軽量なアッパーコアを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るアッパーコアは、スケートシューズの一部を構成するアッパーコアであって、繊維と母材とからなる繊維強化樹脂製である、ことを特徴とする。
【0013】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るスケートシューズは、上述した何れか一態様に係るアッパーコアと、上記アッパーコアに接合されたアウトソールと、上記アウトソールに接合されたブレードと、を備えている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一態様によれば、従来のアッパーに代わるアッパーコアであって、所望の剛性を確保しつつ、従来のアッパーと比較して軽量なアッパーコアを実現することができる。また、所望の剛性を確保しつつ、従来のスケートシューズと比較して軽量なスケートシューズを実現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
〔第1の実施形態〕
以下、本発明の第1の実施形態に係るアッパーコア11について、
図1及び
図2を参照して説明する。
図1の(a)は、アッパーコア11を斜め前方からみた場合の斜視図である。
図1の(b)は、アッパーコア11のうち右アッパーコア11Rを斜め後方からみた場合の斜視図である。
図2の(a)は、右アッパーコア11Rの背面図である。
図2の(b)は、右アッパーコア11Rの正面図である。
図2の(c)は、右アッパーコア11Rの底面図である。なお、以下においては、スケーターがアッパーコア11を装着した場合に、スケーターのつま先が向く方向を足の前方と定め、その逆側の方向を足の後方と定め、スケーターの親指側を足の内側と定め、スケーターの小指側を足の外側と定める。
【0017】
アッパーコア11は、アウトソール20及びブレード30とともにスケートシューズ1を構成するアッパー10の主要部であり、アッパー10の剛性を担うシェルとしての機能を有する。なお、アッパー10及びスケートシューズ1については、
図3を参照して第2の実施形態において後述する。
【0018】
(アッパーコア11の材質)
アッパーコア11は、繊維と母材とからなる繊維強化樹脂(Fiber Reinforced Plastic,FRP)製である。
【0019】
アッパーコア11を構成するFRPに含まれる繊維は、スケーターから要求されている剛性や、製造コストなどに応じて適宜選択することができる。上記繊維の一例としては、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維、ポリエチレン繊維、ザイロン繊維、及びボロン繊維があげられる。本実施形態では、上記繊維としてガラス繊維を採用している。アッパーコア11の剛性を更に高めたい場合には、上記繊維としてカーボン繊維を採用してもよい。
【0020】
FPRに含まれる母材となる樹脂は、採用する製造方法(例えば樹脂の硬化のさせ方)や、製造後に改めて形状の調整を行うか否かなどに応じて適宜選択することができる。上記樹脂は、熱可塑性樹脂であってもよいし、熱硬化型樹脂であってもよい。上記樹脂の一例としては、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、及びフェノール樹脂があげられる。アッパーコア11を構成するFRPは、その母材の全部が単一の樹脂により構成されていてもよいし、その母材がアッパーコア11の部分ごとに異なる樹脂により構成されていてもよい。本実施形態のアッパーコア11は、その部分ごとに、上記樹脂としてポリウレタン樹脂を採用しているFRPと、上記樹脂としてエポキシ樹脂を採用しているFRPと、により構成されている。ポリウレタン樹脂は、熱可塑性樹脂の一例であり、エポキシ樹脂は、熱硬化型樹脂の一例である。なお、アッパーコア11の各部分における樹脂の使い分けについては、その形状とともに後述する。
【0021】
(アッパーコア11の形状)
図1の(a)に示すように、アッパーコア11は、一対のアッパーコアである右アッパーコア11Rと左アッパーコア11Lとからなる。本実施形態において、右アッパーコア11R及び左アッパーコア11Lの各々は、鏡映対称となるように構成されている。そこで、以下では右アッパーコア11Rを用いてアッパーコア11について説明し、左アッパーコア11Lの説明を省略する。左アッパーコア11Lは、右アッパーコア11Rと同様に構成されているためである。
【0022】
図1の(a),(b)、及び、
図2の(a),(b),(c)の各図に示すように、右アッパーコア11Rは、スケーターの右足のつま先から足首の上までの部分を覆うように、ハイカット形状に成形されている。したがって、
図1の(b)に示すように、スケーターが右アッパーコア11Rを装着するときに、右足を挿入する開口の輪郭であるトップライン119Rは、足首の上に位置するように設計されている。
【0023】
また、本実施形態においては、
図2の(c)に示すように、右足の足裏に対応する部分に開口が形成されている。換言すれば、右アッパーコア11Rの内側に位置する空間は、上述した右足を挿入する開口に加えて、この足裏に対応する部分に開口においても開放されている。しかし、右アッパーコア11Rにおいて、この足裏に対応する部分が開放されているか密閉されているかは、いずれであってもよい。
【0024】
右アッパーコア11Rは、つま先部111Rと、かかと部112Rと、甲部113Rと、内側部115Rと、外側部116Rと、第1のくるぶし部117Rと、第2のくるぶし部118Rと、を含む。先部111Rは、右足のつま先を覆う部分である。かかと部112Rは、右足のかかとを覆う部分である。甲部113Rは、右足の甲からすねの下端を含む領域を覆う部分である。内側部115Rは、右足の内側面(すなわち親指側の側面)を覆う部分である。外側部116Rは、右足の外側面(すなわち小指側の側面)を覆う部分である。第1のくるぶし部117Rは、右足の内側くるぶしを覆う部分である。第2のくるぶし部118Rは、右足の外側くるぶしを覆う部分である。
【0025】
右アッパーコア11Rは、つま先部111R、かかと部112R、甲部113R、内側部115R、外側部116R、第1のくるぶし部117R、第2のくるぶし部118R、及びアキレス腱部120Rが連続して一体成形されたワンピース構造を有することが好ましい。
【0026】
なお、
図1及び
図2の各図に示した二点鎖線は、これらの各部の境界を示す。ただし、上述したように右アッパーコア11Rは一体成形されているため、これらの各部の境界は、上述した右足の各部に対応している限りは、適宜定めることができる。
図1及び
図2に示した二点鎖線は、上述した各部の境界の一例を示しているに過ぎない。
【0027】
甲部113Rには、その上端を始端とし、当該始端からつま先部111Rへ向かう切り欠き114が設けられている、ことが好ましい(
図2の(b)参照)。甲部113Rに切り欠き114Rを設けていることにより、結果として、切り欠き114Rの輪郭の上端と、トップライン119Rの前端とは、互いに連続するように構成されている。
【0028】
右アッパーコア11Rは、右足のアキレス腱の下端の近傍領域を覆うアキレス腱部120Rを更に含んでいることが好ましい。トップライン119Rの一部を構成するアキレス腱部120Rの上端辺は、(1)その両端の各々がそれぞれ第1のくるぶし部117Rの上端辺及び第2のくるぶし部118Rの上端辺に連なり、(2)上記両端の各々から遠ざかるにしたがってその位置が低くなるように構成されている、ことが好ましい(
図2の(a)参照)。
【0029】
(母材の硬度)
上述したように、右アッパーコア11Rを構成するFRPの母材となる樹脂は、つま先部111R、かかと部112R、甲部113R、内側部115R、外側部116R、第1のくるぶし部117R、第2のくるぶし部118R、及びアキレス腱部120Rの各部に求められる性質(例えば剛性や、硬度や、靱性など)に応じて、各部ごとに異なる複数種類の樹脂から適宜選択することができる。
【0030】
右アッパーコア11Rを構成するFRPの母材となる樹脂を複数種類の樹脂から選択する場合、例えば、つま先部111R、かかと部112R、内側部115R、外側部116R、第1のくるぶし部117R、及び第2のくるぶし部118Rの各々を構成する各母材の硬度(硬化後の樹脂の硬度)が、甲部113Rを構成する母材の硬度(硬化後の樹脂の硬度)を上回るように、各部を構成するFRPの母材となる樹脂を選択することが好ましい。
【0031】
なお、各母材の硬度の大小関係は、既存の硬さ試験のうち何れかの硬さ試験を各母材について実施し、その硬さ試験の結果を比較することにより定めることができる。硬さ試験の結果得られる硬さとしては、例えば、ブリネル硬さ及びヴィッカース硬さがあげられる。
【0032】
つま先部111R、かかと部112R、内側部115R、外側部116R、第1のくるぶし部117R、及び第2のくるぶし部118Rに用いる、相対的に硬度が高い樹脂としては、例えば、熱硬化型樹脂の一例であるエポキシ樹脂があげられる。また、甲部113Rに用いる、相対的に硬度が低い樹脂としては、熱可塑性樹脂の一例であるポリウレタン樹脂があげられる。
【0033】
(アッパーコア11の効果)
右アッパーコア11R及び左アッパーコア11Lは、同様に構成されており、同様の効果を奏する。そのため、以下でも、右アッパーコア11Rを用いてアッパーコア11の効果について説明する。
【0034】
右アッパーコア11Rは、スケートシューズの一部を構成するアッパーコアであって、繊維と母材とからなるFRP製である。
【0035】
この構成によれば、所望の剛性を確保しつつ、従来のアッパーと比較して、軽量なアッパーコアを実現することができる。
【0036】
また、右アッパーコア11Rを製造するときの金型をスケーターの足形に合わせて適宜設計することにより、右アッパーコア11Rにより一部を構成されたスケートシューズ(後述するスケートシューズ1)は、新品であるときからスケーターの足になじんでいる確率を、従来のアッパーを用いたスケートシューズと比較して、高めることができる。
【0037】
また、右アッパーコア11Rにより一部を構成されたスケートシューズは、従来のアッパーを用いたスケートシューズと比較して耐久性が高いため、長期間に亘って使用した場合に生じ得る経時変化を抑制することができる。
【0038】
また、FRP製である右アッパーコア11Rは、母材である樹脂が効果する前の段階では、任意の形状に成形することができる。したがって、従来のアッパーと比較して、より複雑な形状(曲率の高い曲面など)に成形可能なため、設計時の自由度が高まる。
【0039】
また、スケーターの立場から右アッパーコア11Rの効果を表現すれば、以下のように表現できる。右アッパーコア11Rは、新品の状態から短時間で、且つ、正しくスケーターの足にフィットさせることができ、そのフィットした状態(快適な状態)のまま、より長い期間に亘って安定して(フィット感が変わることなく)使用可能なアッパーコアである。その結果、スケーターは、アッパーコア(あるいはスケートシューズ)のことを考えることなくスケートに集中することができるので、自身のパフォーマンスを高めることができる。
【0040】
右アッパーコア11Rにおいて、上記母材の少なくとも一部は、熱可塑性樹脂である、ことが好ましい。
【0041】
この構成によれば、製造後の右アッパーコア11Rの一部(母材が熱可塑性樹脂である部分)を加熱することによってFRPを軟化させ、軟化したFRPの形状を所望の形状に調整することができる。したがって、右アッパーコア11Rは、母材として熱硬化性樹脂のみを採用した繊維強化樹脂製のアッパーコアと比較して、調整する場合の自由度を高めることができ、スケーターの足によりフィットさせることができる。
【0042】
なお、右アッパーコア11Rをスケーターの足によりフィットさせることができることは、怪我及び障害が発生する可能性を低減することに繋がる。
【0043】
また、右アッパーコア11Rにおいて、上記母材は、ポリウレタン樹脂とエポキシ樹脂とからなる、ことが好ましい。
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のアッパーコア。
【0044】
右アッパーコア11Rを構成するFRPの母材としての利用を想定した場合、ポリウレタン樹脂は、アッパーコアのうち靱性を高めたい部位に好適であり、エポキシ樹脂は、アッパーコアのうち剛性を高めたい場所に好適である。本願の発明者らは、FRPを製造する場合に、母材がポリウレタン樹脂であるウレタン系FRPと、母材がエポキシ樹脂であるエポキシ系FRPとを組み合わせた場合であっても、ウレタン系FRPとエポキシ系FRPとの間において剥離が生じやすいなどの問題が生じないことを見出した。この構成によれば、靱性及び剛性の各々を右アッパーコア11Rの各部に求められる特性に応じて制御することができる。
【0045】
また、右アッパーコア11Rは、つま先部111Rと、かかと部112Rと、甲部113Rと、内側部115Rと、外側部116Rと、第1のくるぶし部117Rと、第2のくるぶし部118Rとが連続して一体成形された、ワンピース構造を有する、ことが好ましい。
【0046】
この構成によれば、右アッパーコア11Rを構成する各部を接合する接合部が存在しないため、右アッパーコア11Rの剛性を容易に高めることができ、且つ、長期間に亘って使用した場合に生じ得る破損(例えば接合部近傍における割れや剥離など)のリスクを低減することができる。
【0047】
また、右アッパーコア11Rにおいて、つま先部111R、かかと部112R、内側部115R、外側部116R、第1のくるぶし部117R、及び第2のくるぶし部118Rの各々を構成する各母材の硬度は、甲部113Rを構成する母材の硬度を上回っている、ことが好ましい。
【0048】
この構成によれば、(1)つま先部111R、かかと部112R、内側部115R、外側部116R、第1のくるぶし部117R、及び第2のくるぶし部118Rの各々を構成する各母材として硬度が高い樹脂を採用することによって、つま先部111R、かかと部112R、内側部115R、外側部116R、第1のくるぶし部117R、及び第2のくるぶし部118Rの剛性を高めつつ、(2)甲部113Rを構成する母材として硬度が低い樹脂を採用することによって、甲部113Rの靱性を高めることができる。したがって、スケーターの力をアウトソール及びブレードに伝達するときの効率を高めることができ、且つ、脱着が容易で足当たりがよい右アッパーコア11Rを実現することができる。
【0049】
また、右アッパーコア11Rにおいて、甲部113Rには、甲部113Rの上端を始端とし、当該始端からつま先部111Rへ向かう切り欠き114が設けられている、ことが好ましい。
【0050】
この構成によれば、切り欠き114の形状及び大きさを適宜調整することによって、足首を屈曲させる方向に対する柔軟性を調整することができる。また、この構成によれば、脱着を容易にすることができる。
【0051】
また、右アッパーコア11Rは、右足のアキレス腱の下端の近傍領域を覆うアキレス腱部120Rを更に含むことが好ましい。トップライン119Rの一部を構成するアキレス腱部120Rの上端辺は、(1)その両端の各々がそれぞれ第1のくるぶし部117R及び第2のくるぶし部118Rの上端辺に連なり、(2)上記両端の各々から遠ざかるにしたがってその位置が低くなるように構成されている、ことが好ましい。
【0052】
この構成によれば、足首を伸展した場合に、アキレス腱部120Rの上端辺によりアキレス腱が圧迫されることを軽減できる。右アッパーコア11Rは、FPR製であり剛性を容易に高めることができる。そのため、アキレス腱部120Rの上端辺をかかと部112Rに近づけるように(その位置が低くなるように)、アキレス腱部120Rを構成した場合であっても、右アッパーコア11Rの剛性低下を招く心配がない。したがって、右アッパーコア11Rの剛性が低下することを避けつつ、上述したアキレス腱の圧迫を軽減できる。
【0053】
〔第2の実施形態〕
本発明の第2の実施形態に係るスケートシューズ1ついて、
図3を参照して説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図3は、スケートシューズ1の斜視図及び背面図である。
【0054】
図3に示すように、スケートシューズ1は、
図1に示したアッパーコア11を含むアッパー10と、アウトソール20と、ブレード30とを備えている。アウトソール20は、アッパーコア11に接合されている。アウトソール20は、スケーターがスケートシューズ1を装着した場合に、スケーターの足裏を覆う。また、ブレード30は、アウトソール20に接続されている。
【0055】
アッパー10は、アッパーコア11に加えて、外皮12、タンライニング13、タン14、アイレット15、フック16、及びシューレース17を備えている。
【0056】
外皮12、タンライニング13、タン14、アイレット15、フック16、シューレース17、アウトソール20及びブレード30の各々は、特に限定されるものではなく、スケーターの好みなどに応じて適宜選択することができる。
【0057】
スケートシューズ1は、
図1に示したアッパーコア11と同様の効果を奏する。したがって、ここでは、スケートシューズ1が奏する効果の説明を省略する。
【0058】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。