【解決手段】パチンコ遊技機1は、画像を表示する液晶表示部を有すると共に、玉を貯留する上皿135の下方に設けられた仮想表示領域である空中ディスプレイ56において、液晶表示部が表示する画像に基づく空中像560を遊技者が視認可能にする表示ユニット5と、空中ディスプレイ56に遊技者が触れたことを検知する検知手段をなす赤外線センサと、を備え、表示ユニット5は、空中ディスプレイ56に遊技者が触れたことに基づいて、空中像560を切り替える。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、仮想表示領域の一例である空中ディスプレイに空中像(特別画像)を表示可能なパチンコ遊技機(遊技機の一例)1に関する例である。この内容について、
図1〜
図6を用いて説明する。
【0011】
図1のパチンコ遊技機1は、始動入賞部(入賞部)11に玉が入賞したときに大当たり抽選である特図判定を実行し、図柄の変動表示を経て抽選結果に対応する図柄を停止表示させるセブン機である。このパチンコ遊技機1は、特図判定の抽選結果が特図当選(大当たり)であったときに大当たり状態(特別遊技状態)を発生させる。
【0012】
このパチンコ遊技機1は、空中ディスプレイ56において、特図判定の当選期待度(大当たり期待度)を報知する演出等を実行可能である。特に本例の構成では、空中ディスプレイ56に表示された空中像560を遊技者が操作可能であるうえ、適度な操作感を遊技者に感じさせることができる。以下、パチンコ遊技機1の詳しい内容について説明する。
【0013】
パチンコ遊技機1は、図示しない台枠に取り付けられた開閉扉13を有し、その内側の遊技盤の表面側に略円形状の遊技領域130が形成された遊技機である。遊技領域130の右側下部にはスピーカ131が配置され、遊技領域130の下側には上皿135が遊技者側(前方)に張り出すように設けられている。上皿135は、入賞に応じて払い出された賞球の玉や、貸玉等を受け入れて玉を貯留する玉貯留部の一例をなす受け皿である。上皿135の右下には、遊技者が、発射手段の一例をなす発射装置341(
図4)に玉を発射させるために操作する操作ハンドル(操作手段)15が立設されている。
【0014】
上皿135の下側の前面パネル134には、略ドーム形状の大きな孔137が穿設されている。この孔137は、上皿135と操作ハンドル15とに概ね挟まれた領域に位置している。孔137の内側には、空中ディスプレイ56を形成する表示ユニット5が配置され、孔137の開口領域が空中ディスプレイ56の形成領域となっている。このように、本例のパチンコ遊技機1では、上皿135の下方に、仮想表示領域をなす空中ディスプレイ56が配置されている。上皿135の内周底面をなす底板135Bは、前方に突出した突出壁の一例をなし、空中ディスプレイ56の覆いとして機能する。なお、表示ユニット5の構成については後で詳しく説明する。
【0015】
開閉扉13は、パチンコ遊技機1に対面して左側に位置するヒンジ133を介して回動可能な状態で台枠に固定されている。開閉扉13には、遊技領域130に対応する略円形状の透明窓139と、透明窓139の上部両側に配置された装飾ランプ部136と、が設けられている。
【0016】
遊技領域130は、遊技媒体である玉が流下する領域である。遊技領域130には、図柄を変動表示する表示装置19を中心として、始動入賞部11、スルーゲート14、大入賞部16等が配置されている。遊技領域130の最下部には、入賞することなく流下した玉を回収するためのアウト孔138が開口している。始動入賞部11及び大入賞部16は、表示装置19の下側の領域において、始動入賞部11を上にして上下二段で配置されている。スルーゲート14は、遊技者側から見て表示装置19の向かって左側に配置されている。
【0017】
始動入賞部11は、遊技領域130を流下する玉が入賞可能な入賞部であって、大当たり抽選である特図判定の契機となる入賞部である。始動入賞部11に玉が入賞すると、特図判定の抽選用乱数が抽出され大当たり状態を発生させるか否かの特図判定が実行される。始動入賞部11には、一対の可動羽根を備える電動チューリップ112が設けられている。電動チューリップ112が開放すれば、玉が始動入賞部11に誘導されて入賞率が格段に高くなる。なお、始動入賞部11への玉の入賞に応じた玉の払出数は3個となっている。
【0018】
大入賞部16は、大当たり状態下で開放状態となるアタッカーとも呼ばれる可変入賞装置である。横長の大入賞部16には、開閉可能な蓋部材が設けられている。大入賞部16は、遊技領域130をなす盤面と略面一をなすように蓋部材が位置したとき、閉鎖状態となる。蓋部材が手前側に回動すると開放状態となる。大入賞部16が開放すると、玉を導くための受け皿として蓋部材が機能し、高い入賞率が実現される。なお、大入賞部16に入賞したときの玉の払出は15個となっている。
【0019】
スルーゲート14は、玉を通過させるのみで賞球の払い出しが設定されていない役物である。スルーゲート14を玉が通過すると、普通図柄の当否判定(以下、普図判定という。)用の抽選用乱数が抽出されて普図判定が実行される。この普図判定は、始動入賞部11の電動チューリップ112を開放させるか否かの抽選であり、普図当選に応じて電動チューリップ112が開放される。普図の当選確率は、通常状態で1/30、確変状態を含め時短状態で1/1に設定されている。なお、電動チューリップ112の開放時間は、遊技状態に応じて相違し、通常状態では0.2秒×1回、時短状態及び確変状態の状態では1.5秒×3回となっている。
【0020】
図1の表示装置19は、枠199の内側に液晶表示部190が配置された装置である。表示装置19は、図柄変動期間の後、3桁の数字図柄(1〜9のいずれか)を停止させて大当たり抽選である特図判定の抽選結果を報知する報知演出のほか、遊技の興趣を高めるための各種の演出画像を表示する。
【0021】
液晶表示部190の表示画面191の下部には、ランプを模した4個の○印が水平方向に配列された特図保留表示部195が配置されている。特図保留表示部195は、始動入賞部11への玉の入賞を契機とした特図保留(保留情報)の表示部である。特図保留表示部195は、ランプを模した○印の点灯個数により特図保留の保留数(限度数4つ)を表示する。
【0022】
液晶表示部190の上側に当たる枠199の前面には、普図表示部181及び普図保留表示部182が配置されている。普図表示部181は、上記の普図判定の当否を○か×で表示する表示部である。普図表示部181は、○の点灯により普図判定の当選(普図当選)を表示し、×の点灯によりハズレを表示する。なお、普図の変動時間は通常状態で30秒、時短状態で1秒となっている。普図保留表示部182は、普図保留として記憶(保留)する保留数を表示できるよう、4つのLEDが連設された表示部である。普図保留表示部182は、LEDの点灯個数により普図保留の保留数(限度数4つ)を表示する。
【0023】
次に、表示ユニット5の構成について、
図2及び
図3を参照して説明する。
図2は、表示ユニット5の断面構造を示す図である。
図3は、表示ユニット5がパチンコ遊技機1に組み込まれた態様を表す断面図である。なお、
図3では、送風口574が配置された底面や空中ディスプレイ56などの奥行きを斜視図により示す一方、送風手段を構成する空気圧回路をイラスト的に示している。
【0024】
表示ユニット5は、仮想表示領域である空中ディスプレイ56に画像を表示する画像表示部の一例をなすユニットである。この表示ユニット5は、空中ディスプレイ56を表示する機能に加えて、空中ディスプレイ56に触れた遊技者の手や指を検知する検知手段としての機能や、検知した手や指に向けて圧縮空気を送風する送風手段としての機能を備えている。
【0025】
表示ユニット5は、枠59に取り囲まれた開口部590が前面に設けられた直方体形状の筐体50を有している(
図2)。表示ユニット5では、略矩形状を呈するこの開口部590が空中ディスプレイ56の仮想表示領域となっている。パチンコ遊技機1では、前面パネル134に穿設された孔137に対して開口部590が略一致するよう表示ユニット5が組み付けられている。
【0026】
上記のごとく孔137は、上皿135の下側の前面パネル134に穿設された略ドーム形状の孔である。この孔137の開口形状に対して、表示ユニット5の略矩形状の開口部590の方がひと回り大きくなっている。それ故、遊技者側から見たときには、空中ディスプレイ56の表示エリアのうち、孔137の開口形状に重なる略ドーム形状のエリアが視認されることになる。そして、空中ディスプレイ56を見込むこの孔137は、上皿135と操作ハンドル15とに概ね挟まれた領域に位置している。パチンコ遊技機1に組み込まれた表示ユニット5は、上皿(玉貯留部)135と操作ハンドル(操作手段)15とに挟まれた低めの位置(領域)に空中ディスプレイ56を形成することになる。この表示ユニット5によれば、上皿(玉貯留部)135の下方に設けられた空中ディスプレイ56において空中像560(特別画像)を遊技者が視認可能に表示できる。
【0027】
表示ユニット5の筐体50の内部には、開口部590を介して遊技者が手や指先を差し入れ可能な内部空間500が形成されている。この内部空間500は、開口部590の空中ディスプレイ56に空中像560を表示するための光路が形成される空間である。この内部空間500では、画像を表示する表示部の一例をなす液晶表示部52が天井面に取り付けられていると共に、液晶表示部52の画像を空中ディスプレイ56に結像させるための光制御パネル51が保持されている。板状の光制御パネル51は、鉛直方向下方に面する液晶表示部52の表示画面に対して斜めの角度(約45度)で相対するよう、両端部が固定された状態で支持されている。
【0028】
光制御パネル51は、上記の特許文献2に記載された光制御パネルと原理が共通する光学部品である。光制御パネル51は、帯状の反射部を内部に複数配列したシート状の光制御部材を、帯方向が互い違いに直交するように2枚重ね合わせたものである。所定間隔をなすように配列された反射部は、光制御部材の一方の表面から入射した光を反射して裏側から出射させる。液晶表示部52の光は、液晶表示部52側の光制御部材に入射した後、内部の反射部で反射して他方の光制御部材に入射し、内部の反射部でもう一度反射して空中ディスプレイ56に向けて進行する。つまり、光制御パネル51では、重ね合わせた2枚の光制御部材の反射部の組み合わせが2面直交リフレクタ(2面コーナーリフレクタ)として機能し、光制御パネル51全体では多数の2面直交リフレクタが実現されている。液晶表示部52に表示された画像は、2面直交リフレクタとしての機能を備える光制御パネル51を介して空中ディスプレイ56に結像し、遊技者側から見ると開口部590に位置する仮想表示領域である空中ディスプレイ56に画像が表示されるように視認される。つまり、表示ユニット5は、画像を表示する液晶表示部(表示部の一例)52を有すると共に、空中ディスプレイ56においてこの画像に基づく空中像560(特別画像)を遊技者が視認可能にする画像表示部である。
【0029】
表示ユニット5の枠59には、上下一対及び左右一対からなるビーム遮断式の赤外線センサ54が等間隔で複数配置されている。この赤外線センサ54は、空中ディスプレイ56に遊技者が触れたことを検知する検知手段の一例である。上下一対あるいは左右一対の複数の赤外線センサ54は、空中ディスプレイ56に沿うように格子状の赤外ビーム光の光路を形成している。格子状の光路をなす赤外ビーム光によれば、空中ディスプレイ56による仮想表示領域を格子状の領域に分割でき、遊技者の手や指先が触れた領域を二次元的に検知できる。つまり表示ユニット5では、空中ディスプレイ56が複数の領域に区分され、いずれの領域に遊技者が触れたかが赤外線センサ(検知手段)54によって区別可能に検知される。
【0030】
また、内部空間500の底面には、開口部590に形成される空中ディスプレイ56に向けて圧縮空気を送風する送風口574が複数配置されている。底面に2次元的に配置された各送風口574は、開口部590に向かう斜め方向に開口しており、空中ディスプレイ56の2次元的な各位置に向けてスポット的に送風可能である。なお、送風する箇所は、送風口574毎に異なっている。
【0031】
送風口574から圧縮空気を送風する送風手段の一例をなす送風機構57は、大気を吸引して圧縮するエアポンプ53と、圧縮空気を蓄えるエアチャンバー530と、空気の流路576と、送風口574毎に設けられた切換弁571と、を含んで構成されている。
図2に示す通り、表示ユニット5では、エアチャンバー530や、流路576や、切換弁571などの空気圧回路が筐体50の内部に作り込まれている。
【0032】
エアポンプ53は、外部の空気を吸い込んで圧縮して吐き出すポンプである。エアチャンバー530は、エアポンプ53が吐出する圧縮空気を蓄えるタンクである。エアポンプ53は、エアチャンバー530の内圧が所定圧となるように制御される。エアチャンバー530に蓄えられた圧縮空気は、途中で分岐する流路576を経由して各送風口574に直結する流路576Aに至る。
【0033】
送風口574に直結する流路576Aには、切換弁571が個別に設けられている。いずれかの切換弁571を選択的に開弁することで、対応する送風口574から圧縮空気を吐出できる。各送風口574は、送風する箇所が異なっているので、いずれかの切換弁571を選択的に開弁することで、空中ディスプレイ56の2次元的な各位置へのスポット的な送風を実現できる。なお、切換弁571は、弁開度を段階的に調節可能である。弁開度の調整により切換弁571の圧力損失を調整でき、これにより遊技者側に作用する風圧を調整可能である。
【0034】
次に、パチンコ遊技機1の電気的な構成について、
図4を参照して説明する。パチンコ遊技機1は、主回路20を中心として構成されている。主回路20に対しては、玉の払出を制御する払出制御回路33、玉の打込を制御する発射制御回路34、図柄の変動表示を含む遊技演出を制御する表示制御回路35、入賞玉あるいは通過玉のセンサ312〜315、電動チューリップ112(始動入賞部11)を開放させる電チューソレノイド322、大入賞部16を開放させる大入賞ソレノイド324、及び電力供給のための電源回路部328等が電気的に接続されている。上記の表示ユニット5は、表示制御回路35に接続されている。
【0035】
払出制御回路33は、いずれかの入賞部で入賞が発生した旨の主回路20からの指示に応じて払出装置331を制御し、所定数の玉の払出を実行させる。
発射制御回路34は、遊技者の発射操作に応じて上皿(玉貯留部)135に貯留している玉を遊技領域130に発射する発射手段の一例をなす発射装置341を制御する回路である。発射制御回路34は、操作ハンドル15の操作角度に応じて、発射装置341による玉の打ち出し強さをコントロールする。
【0036】
入賞玉あるいは通過玉の検出センサとしては、始動入賞部11への入賞玉を検出する始動入賞部センサ313、スルーゲート14の通過玉を検出するゲート通過部センサ312、大入賞部16への入賞玉を検出する大入賞部センサ314、及び入賞せずにアウト孔138へ流下した玉を検出し計数する玉排出部センサ315等がある。
【0037】
主回路20は、
図4に示すごとく、CPU(Central Processing Unit)28、記憶素子であるROM(Read Only Memory)29・RAM(Random Access Memory)24、所定範囲の乱数を発生する乱数発生部27、抽選用乱数を抽出する乱数抽出部26、及び入出力インタフェースをなすI/O(Input/Output)25等を備えている。
【0038】
RAM24は、CPU28のワークエリアや一時書き込みに利用される読み書き可能な記憶素子である。RAM24の記憶エリアには、各4データ分の特図保留エリア241、及び普図保留エリア243が割り当てられている。特図保留エリア241は、特図判定(大当たり抽選)の抽選結果である特図保留の記憶領域である。普図保留エリア243は、普図判定結果の記憶領域である。
【0039】
主回路のROM29は、CPU28に実行させる各種の処理プログラムを記憶しているほか、図示しない特図判定用の抽選テーブルや普図判定用の抽選テーブルを記憶している。
特図判定用の抽選テーブルでは、通常状態及び確変状態についてそれぞれ大当たりの当選乱数が規定されている。時短状態については、通常状態について規定された当選乱数が適用される。本例では、通常状態及び時短状態における大当たりの当選確率が1/300、確変状態における大当たりの当選確率が1/60になるように当選乱数が規定されている。なお、大当たり当選のうちの確変大当たりの割合は、大当たり当選時の50%に設定されている。
【0040】
表示制御回路35は、アンプ/スピーカ131や装飾ランプ部136による音や光の演出を制御する機能のほか、液晶表示部190や表示ユニット5の表示制御を実行する機能などを備えている。この表示制御回路35は、CPU351、記憶素子であるROM352・RAM353、及び入出力インタフェースをなすI/O354等が設けられて構成されている。表示制御回路35には、液晶表示部190のほか、アンプ/スピーカ131や装飾ランプ部136等が電気的に接続され、さらに、表示ユニット5を構成する液晶表示部52、エアポンプ53、切換弁571、及び赤外線センサ54等が電気的に接続されている。
【0041】
表示制御回路35のROM352は、CPU351に実行させる各種の処理プログラムを記憶しているほか、特図判定の抽選結果を報知するための演出を決定するための図示しない演出抽選テーブルを記憶している。演出抽選テーブルとしては、特図判定の抽選結果が確変大当たりのときに適用されるテーブルと、通常大当たり当選時のテーブルと、ハズレ時のテーブルと、がある。大当たり期待度の報知演出やスーパーリーチ演出などの特別演出が決定される確率は、ハズレ時<通常大当たり時<確変大当たり時となっている。
【0042】
主回路20及び表示制御回路35は、ROM29あるいはROM352から読み出した処理プログラムをCPU28あるいはCPU351に実行させることにより、以下の(1)〜(9)の各手段としての機能を実現している。なお、(1)〜(6)の各手段は主回路20により実現される手段であり、(7)〜(9)の手段は、表示制御回路35により実現される手段である。
【0043】
(1)抽選手段:始動入賞部(入賞部)11に玉が入賞した場合に、遊技者に有利な大当たり状態(特別遊技状態)の抽選を実行する手段。抽選手段は、始動入賞部11に玉が入賞したとき、抽選条件が成立したものとして、乱数抽出部26が抽出する抽選用乱数を取得することで大当たり抽選である特図判定(特別遊技状態の抽選)を実行する。なお、この特図判定では、特図の変動時間(図柄変動時間)が併せて決定される。
(2)記憶手段:抽選手段による抽選結果の一例である抽選用乱数を特図保留として記憶する手段。記憶手段は、所定の上限保留数の一例である4個を限度として、特図保留エリア241に特図保留を記憶する。なお、普図判定結果については、4個を上限として普図保留エリア243に普図保留として記憶する。
(3)読出手段:記憶手段により記憶されている特図保留を1つずつ読み出すと共に、特図保留の読み出しに応じて記憶手段の保留数(特図保留の記憶数)を減少させる手段。読出手段は、特図保留を読み出す際、記憶時点が古いものから順番に読み出す。なお、普図保留エリア243の普図保留についても同様に読み出される。
(4)当否判定手段:読出手段が読み出した特図保留の当否(大当たり当選か否か)を判定する手段。
(5)特典付与手段:抽選手段の抽選結果が特典の付与に対応していた場合に、特典を遊技者に付与する手段。特典付与手段は、抽選手段による特図判定の抽選結果が大当たりのとき、大当たり状態という特典を遊技者に付与する。なお、特図当選である大当たりの報知は、画像表示手段としての液晶表示部190による表示等により実行される。
(6)特別遊技状態発生手段:抽選手段の抽選に当選(大当たり当選)した場合に、大当たり状態(特別遊技状態)を発生させる手段。液晶表示部190による「777」や「888」など、揃いの3ケタの数字図柄の停止表示に続いて、大当たり状態を発生させる。なお、奇数の揃いの数字図柄の組合せが、大当たり状態の終了後に有利な確変状態が発生する確変大当たりの報知図柄となっており、偶数の揃いの数字図柄の組合せが、通常大当たりの報知図柄となっている。
(7)演出抽選手段:特図判定の抽選結果を報知するための演出を決定するための演出抽選を実行する手段。この演出抽選手段は、主回路20から入力される特図判定の抽選結果(当否及び特図の変動時間等)に応じて適用する演出抽選テーブルを切り換えて演出抽選を実行する。
(8)演出制御手段:液晶表示部190の表示を制御するとともに、表示ユニット5の空中ディスプレイ56において液晶表示部52に表示した画像に基づく空中像(特別画像)560を表示させる制御を実行する手段。演出制御手段は、空中ディスプレイ56に遊技者が触れたことに基づいて、画像表示部である表示ユニット5が表示する空中像(特別画像)560を切り替えさせるとともに、送風機構57に所定の風力(風圧)で送風させる。
(9)遊技データ記憶手段:図柄変動の実行回数(スタート回数)や、大当たり回数などを計数して記憶する手段。
【0044】
次に、以上のように構成された本例のパチンコ遊技機1の基本動作を概説する。このパチンコ遊技機1は、操作ハンドル15が右回転方向に操作されたとき、その操作角度に応じた強度で玉を発射する。発射された玉は、スルーゲート14などが配置された遊技領域130を流下する。入賞しなかった玉は、遊技領域130の最下部に設けられたアウト孔138から回収される。
【0045】
主回路20は、スルーゲート14を通過する玉を検出したとき、乱数発生部27が発生する乱数の中から普図判定の抽選用乱数を抽出する抽選処理を実行する。主回路20は、この抽選用乱数を普図判定用の抽選テーブルと照合することにより、普図判定の結果を決定する。このとき、主回路20は遊技状態を参照し、普図表示部181を変動表示させる時間である普図の変動時間を併せて決定する。普図の変動時間としては、遊技状態が通常状態であれば30秒に決定され、時短状態であれば1秒に決定される。普図判定の結果が当選のときには、普図表示部181の○×が交互に点灯する変動表示の後、○が点灯状態となる。ハズレのときには、変動表示の後、×が点灯状態となる。主回路20は、普図判定に当選したとき、始動入賞部11の電動チューリップ112を開放させる。
【0046】
主回路20は、始動入賞部11に入賞した玉を検出すると特図判定用の抽選用乱数の抽出を実行し、特図保留として特図保留エリア241に記憶する。ただし、特図保留エリア241の保留数が上限個数の4個である場合には、抽選用乱数は特図保留エリア241に記憶されることなくそのまま消去される。
【0047】
大当たり状態が発生中ではないとき、主回路20は、図柄変動の停止中に特図保留エリア241の特図保留を記憶されたタイミングが古いものから順番に1つずつ読み出す。そして、読み出した特図保留の抽選用乱数を特図判定用の抽選テーブルと照合して特図判定の当否、及び特図の変動時間を決定する。
【0048】
主回路20は、特図判定の抽選結果(大当たりの当否、及び特図の変動時間など)を表示制御回路35に入力する。特図判定の抽選結果を取得した表示制御回路35は、上記の演出抽選テーブルによる演出抽選を実行する。この演出抽選では、表示ユニット5による演出などを含め、特図判定の抽選結果を報知する際の演出の方法や内容が決定される。なお、表示ユニット5による演出の演出例については後で詳しく説明する。
【0049】
表示制御回路35は、演出抽選の抽選結果に応じて液晶表示部190(表示装置19)による報知演出を開始させる。表示制御回路35は、大当たり当選の場合、中央の図柄を残して両側に同じ数字の図柄を停止表示するリーチ演出を含む図柄の変動表示の後、同じ数字の図柄の組合せである大当たり図柄を液晶表示部190の表示画面191に停止表示させる。なお、確変大当たり当選の場合には、奇数の同じ数字の図柄の組合せを停止表示させ、通常大当たり当選の場合には、偶数の同じ数字の図柄の組合せを停止表示させる。
【0050】
一方、ハズレの場合には、揃いの図柄ではないハズレ図柄を液晶表示部190の表示画面191に停止表示させる。なお、ハズレの場合でもスーパーリーチ演出等の特別演出を含む演出が実行される場合が設定されている。特別演出が実行されるか否かは、上記の演出抽選の抽選結果によって決定される。
【0051】
主回路20は、液晶表示部190による大当たり図柄の停止表示による大当たり当選の報知の後、大当たり状態を発生させる。大当たり状態では、30秒経過するか10個入賞するまで大入賞部16を開放するラウンド処理が15回繰返し実行される。なお、1回の大当たり状態が発生したときの出玉(差玉=払出玉−打込玉)の期待数は約1500個となっている。
【0052】
主回路20は、通常大当たり状態の終了後には、始動入賞部(電チュー)11が開放される電動サポート有りの時短状態を、図柄変動50回転に渡って発生させる。また、確変大当たり状態の終了後には確変状態を発生させる。この確変状態は、時短状態を伴って発生し、新たな大当たり状態の発生に応じて終了する。したがって確変大当たり状態が発生すれば、必ず連荘になる。
【0053】
次に、演出制御手段としての表示制御回路35が、空中像560を表示可能な画像表示部である表示ユニット5を制御して実現する演出の内容について説明する。以下、(1)大当たり期待度の報知演出、(2)遊技機情報表示について説明する。
【0054】
(1)大当たり期待度の報知演出
大当たり期待度の報知演出は、
図5のごとく、特図判定の当選期待度である大当たり期待度を報知する演出である。大当たり期待度の報知演出では、空中像560の表示や、空中像560に触れた指先等の感触により、大当たり期待度が示唆される。この大当たり期待度の報知演出は、液晶表示部190による図柄の変動表示中に開始される。
【0055】
特別演出のひとつである大当たり期待度の報知演出は、演出抽選により当選したときに実行される。大当たり(特図当選)が発生したときのこの報知演出の当選確率は50%となっており、大当たりを報知する図柄変動のうちの50%でこの大当たり期待度の報知演出が実行される。報知演出としては、大当たり期待度75%の報知演出、大当たり期待度50%の報知演出、大当たり期待度10%の報知演出の3種類がある。報知演出では、この3種類のうちのいずれかの報知演出が当選する可能性がある。
【0056】
なお、報知演出は、大当たりの場合だけでなく、ハズレの場合の演出抽選でも当選する場合があり、報知演出の実行によって大当たりが確定する訳ではない。ハズレの場合の報知演出で報知演出が当選する確率は、上記の3種類の報知演出によって異なっている。大当たり期待度が高い報知演出ほど、ハズレ下の演出抽選で当選する確率が低くなっている。このような演出抽選の確率設定により、大当たり期待度75%の報知演出が発生した場合に実際に大当たりである確率が75%前後、大当たり期待度50%の報知演出が発生した場合に実際に大当たりである確率が50%前後、大当たり期待度10%の報知演出が発生した場合に実際に大当たりである確率が10%前後、となっている。
【0057】
報知演出に当選した場合、液晶表示部190による図柄変動の開始に応じて、空中ディスプレイ56の表示内容が、例えば星空を背景として中央に大きな丸い押ボタンの空中像560Bに切り替わる(
図5(a))。このとき、表示ユニット5での報知演出が開始されたことを遊技者に伝えるため、図柄変動表示中の液晶表示部190に、「上皿の下に注目!」等のメッセージを表示すると良い。遊技者がその押ボタンの空中像560Bに触れると(同図(b))、遊技者が空中像560Bに触れたこと、及び指先等の位置(検知位置)が、遮断ビーム式の赤外線センサ54により検知される。
【0058】
遊技者が押ボタンの空中像560Bに触れたことが検知されると、大当たり期待度を報知する空中像560Mが空中ディスプレイ56に表示されると共に、所定時間(例えば1秒)に亘って空中像560Bに触れた指先等に向けて圧縮空気が送風される。つまり、報知演出では、赤外線センサ54により空中ディスプレイ56のうちのいずれかの領域に遊技者が触れたことが検知された場合に、その検知領域に対して空中ディスプレイ56の奥側から手前側に向けて送風が行われる。
【0059】
例えば75%の大当たり期待度の報知の際は、押ボタンの空中像560Bの上側に「大吉!!」という文字の空中像560Mが表示されると共に、遊技者の指先に圧縮空気が最も強く送風される(
図5(c))。例えば50%の大当たり期待度の報知の際は、押ボタンの空中像560Bの上側に「中吉!」という文字の空中像560Mが表示されると共に、遊技者の指先に中間的な強さで圧縮空気が送風される(
図5(d))。また、例えば10%の大当たり期待度の報知の際は、押ボタンの空中像560Bの上側に「凶…」という文字の空中像560Mが表示されると共に、遊技者の指先に弱く圧縮空気が送風される(
図5(e))。
【0060】
このように
図5の報知演出では、押ボタンの空中像560Bを遊技者が指先等で触れたとき、その指先等に圧縮空気が送風される。圧縮空気の送風は、空中像560Bである架空の押ボタンを操作した指先等を押圧する反力を生み出し、これにより実際の押ボタンを操作したときに近い操作感を遊技者に感じさせることができる。さらに、この報知演出では、大当たり期待度に応じた強度の圧縮空気が遊技者の指先等に送風される。大当たり期待度が高いほど、空中像560Bである架空の押ボタンの操作感が力強く得られることになる。遊技者にあっては、大当たり期待度の度合いを文字で表す空中像560Mのみならず、空中像560Bに触れたときの操作感の強さによっても大当たり期待度を把握できる。
【0061】
(2)遊技機情報表示
液晶表示部190での図柄変動中ではない期間においては、
図6(a)のごとく、例えばパチンコ遊技機1の各種情報を表示するためのスイッチの空中像560Sが星空を背景として表示される。同図の例では、パチンコ遊技機1の機種スペックを表示する「スペック」スイッチの空中像560S、パチンコ遊技機1が実行する各種演出を紹介する「演出紹介」スイッチの空中像560S、当日の大当たり回数やスタート回数等の遊技データを表示する「台データ」スイッチの空中像560S等が、空中ディスプレイ56に表示されている。
【0062】
例えば「演出紹介」スイッチ560Sに遊技者の指先が触れると、その指先に向けて圧縮空気が弱く送風され、これによりスイッチの操作感が演出される(
図6(b))。続いて空中ディスプレイ56に、パチンコ遊技機1が実行する演出に登場するキャラクタの空中像560Cが表示される。なお、スイッチの空中像560Sの操作に応じて切替表示される空中ディスプレイ56には、「戻る」ボタンの空中像560Vが表示される。この「戻る」ボタンの空中像560Vを遊技者が操作するか、あるいは所定時間が経過したとき、
図6(c)の表示が終了して同図(a)の画面に復帰する。また、液晶表示部190による図柄変動が開始されると、空中ディスプレイ56による
図6(a)の表示が終了する。
【0063】
以上のように構成されたパチンコ遊技機1は、液晶表示部52が表示する画像に基づく空中像560を遊技者が視認可能に表示する表示ユニット5を備えている。パチンコ遊技機1において、この表示ユニット5は、上皿(玉貯留部)135の下方に設けられた仮想表示領域である空中ディスプレイ56において空中像560を表示する。
【0064】
多くの遊技場では、遊技機や遊技機の周辺機器にて様々な光による演出が実行されている。強い光を用いた演出が遊技機の周囲で実行されている場合、遊技機が光を利用して実行する演出が見え難くなる等、悪影響を与えるおそれがある。これに対して本例のパチンコ遊技機1の構成では、上皿135の下方に空中ディスプレイ56が設けられているため、外部からの光の影響を受け難く空中ディスプレイ56による空中像560の視認性が良好になっている。このように本例のパチンコ遊技機1は、外部の光による影響を低く抑えて空中ディスプレイ56における空中像560の視認性を良好に維持できるという優れた特性の遊技機である。
【0065】
また、パチンコ遊技機1は、空中ディスプレイ56に遊技者が触れたことを検知する赤外線センサ(検知手段)54を備え、空中ディスプレイ56に対する遊技者の操作に応じて空中像560を切り替える。パチンコ遊技機1では、空中ディスプレイ56に対する遊技者の操作が可能になっている。例えばタッチパネルディスプレイの表示面に実際に触れて操作する場合とは異なり、本例のパチンコ遊技機1では、空中像に対して物理的に接触することなく非接触で操作するという斬新な操作感を実現できる。
【0066】
特に、パチンコ遊技機1では、玉貯留部の一例である上皿135と、玉を発射するために遊技者が操作する操作手段の一例である操作ハンドル15と、に挟まれた領域に、仮想表示領域である空中ディスプレイ56が配置されている。上皿135の下方であれば、上記のごとく、遊技場の他の遊技機や遊技機の周辺機器にて実行されている演出による様々な光の影響を抑制できる。さらに、上皿135と操作ハンドル15との間に挟まれた領域であれば、操作ハンドル15を操作するための遊技者の腕(一般的には右手)がシェードのように作用するため、外部からの光が空中ディスプレイ56に与える影響を一層抑制できる。
【0067】
表示ユニット5の上方に位置する上皿(玉貯留部)135の底板135Bは、前方(遊技者側)に突き出す突出壁として機能する。このように突出壁を備える上皿135によれば、照明や他の遊技機が発する光が空中ディスプレイ56に入射するおそれを減らし、外部の光が空中ディスプレイ56に与える影響を抑制できる。
【0068】
また、パチンコ遊技機1では、空中ディスプレイ56による仮想表示領域が複数の領域に区分され、いずれの領域に遊技者が触れたかが検出手段の一例をなす赤外線センサ54によって区別可能に検知される。そして、赤外線センサ54により仮想表示領域のうちのいずれかの領域に遊技者が触れたことが検知されたとき、その検知領域に対して空中ディスプレイ56の奥側から手前側に向けて送風される。このように検知領域に対する送風は、空中ディスプレイ56に触れた遊技者の指先等に当たって風圧となり、この風圧によって仮想表示領域である空中ディスプレイ56を操作した感触を遊技者に感じさせることができる。
【0069】
本例の構成に代えて、あるいは加えて以下のような構成を採用することも良い。また、以下の各構成を適宜組み合わせて採用することも良い。
本例ではパチンコ遊技機について例示したが、その他の遊技機に適用しても良い。例えば、玉が封入してあり、得点を消費して玉を発射する封入式パチンコ遊技機や、メダルを消費して抽選を行うことでゲームが進行するスロットマシンや、得点を消費して抽選を行うことでゲームが進行するクレジット式スロットマシン等が考えられる。スロットマシンの場合、遊技者によるレバー操作があった場合に抽選条件が成立したものとして、ボーナスゲーム等の特別遊技状態の発生抽選を実行し、液晶表示部190にて停止した図柄の組合せによって抽選結果を報知する構成等が考えられる。つまり、抽選方法や抽選結果に応じて付与する特典は適宜変更することが可能である。
【0070】
本例では、光制御パネル51を用いて空中ディスプレイ56に空中像(特別画像)560が表示されているように視認させる構成としたが、かかる構成に限定されない。例えば、左目用画像と右目用画像とを表示し、例えばレンチキュラーレンズ等を介して立体的に遊技者に視認させる構成が考えられる。
【0071】
また、仮想表示領域である空中ディスプレイ56の形成位置を変更しても良く、例えば、パチンコ遊技機1よりも遊技者側の位置で、空中ディスプレイ56が形成されるように構成しても良い。空中ディスプレイ56の形成位置の調整方法としては、光制御パネル51の仕様を変更する方法や、左目用画像及び右目用画像の視差バランス等を調整する方法等を適宜、選択的に採用できる。
【0072】
本例では、光制御パネル51の上方に液晶表示部52を設置する構成としたが、光制御パネル51の下方に液晶表示部52を設置する構成としても良い。この場合、送風口574の配置についても筐体50の天井側等、適宜変更すると良い。
また、本例では、液晶表示部190において図柄変動を実行していない場合に、空中ディスプレイ56にパチンコ遊技機1の情報に関する空中像560が表示される構成としたが、かかる構成に限定されない。例えば、図柄変動の実行時以外は空中ディスプレイ56での空中像の表示を行わない構成や、空中ディスプレイ56に前面パネル134と同色の空中像を表示させることにより、空中ディスプレイ56を周囲の前面パネル134と一体化しているように見せる等の構成が考えられる。
【0073】
本例では、上皿135の底板135Bを突出壁として利用しているが、上皿135の前面から庇のように遊技者側に張り出す部分を含む突出壁を採用しても良い。
なお、本例では、空中ディスプレイ56に触れる手や指の検知手段として、ビーム遮断式の赤外線センサを例示したが、受光部と発光部とを備えるフォトセンサ等を開口部590に設けることも良い。フォトセンサ等の検知センサであれば、開口部590をなす縁部のうち、鉛直方向の縁部および水平方向の縁部にそれぞれ複数配置すると良い。あるいは、光源とPSD(Position Sensitive Detector)素子との組合せを採用しても良い。1次元のPSD素子の場合には、開口部590の縁部のうち、鉛直方向の縁部および水平方向の縁部に1つずつ配置すると良い。2次元のPSD素子の場合には、開口部590の縁部のうちのいずれかに1つ配置すれば良い。
【0074】
空中ディスプレイ56による演出としては、例示した報知演出に限定されない。表示装置19による表示演出と連携する演出を、表示装置19の下方に設置された空中ディスプレイ56によって実行することも良い。例えば、表示装置19において、ヒロインのキャラクターが崖から転落するシーンを表示した後、空中ディスプレイ56にヒーローのキャラクタが現れてヒロインをキャッチして助ける演出を実行しても良い。ヒロインが助かれば大当たり期待度大、残念な結果になれば大当たり期待度小という意味合いを持たせると良い。
【0075】
以上、実施例のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形、変更、あるいは適宜組み合わせた技術を包含している。