特開2019-217026(P2019-217026A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 本田技研工業株式会社の特許一覧
<>
  • 特開2019217026-ホイール、駆動輪、及び、車椅子 図000003
  • 特開2019217026-ホイール、駆動輪、及び、車椅子 図000004
  • 特開2019217026-ホイール、駆動輪、及び、車椅子 図000005
  • 特開2019217026-ホイール、駆動輪、及び、車椅子 図000006
  • 特開2019217026-ホイール、駆動輪、及び、車椅子 図000007
  • 特開2019217026-ホイール、駆動輪、及び、車椅子 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-217026(P2019-217026A)
(43)【公開日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】ホイール、駆動輪、及び、車椅子
(51)【国際特許分類】
   A61G 5/02 20060101AFI20191129BHJP
【FI】
   A61G5/02 702
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-116951(P2018-116951)
(22)【出願日】2018年6月20日
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】越戸 彰彦
(72)【発明者】
【氏名】吉井 一真
(72)【発明者】
【氏名】山本 若登
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼堂 純治
(57)【要約】
【課題】破損が生じにくいホイールを提供する。
【解決手段】ホイール6aのディスク62は、繊維強化材料で形成されたスキン62aと、緩衝部材62bとを備える。緩衝部材62bは、衝撃吸収材料で形成され、スキン62aに隣接して配置された緩衝部62b1と、繊維強化材料で形成され、緩衝部62b1に隣接して配置された形状保持部62b2とを有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤが外嵌される環状のリムと、前記リムの軸線方向の一方側で前記リムを覆うディスクとを備えたホイールであって、
前記ディスクは、前記軸線方向の前記一方側から順に、繊維強化材料で形成され、前記ディスクの表皮を形成する表皮部材と、前記表皮部材に隣接して配置された緩衝部材とを備え、
前記緩衝部材は、前記軸線方向の前記一方側から順に、衝撃吸収材料で形成され、前記表皮部材に隣接して配置された緩衝部と、繊維強化材料で形成され、前記緩衝部に隣接して配置された形状保持部とを有していることを特徴とするホイール。
【請求項2】
請求項1に記載のホイールにおいて、
前記ディスクよりも前記軸線方向の他方側で前記リムの内側に配置され、衝撃吸収材料で形成された板状部材を備えていることを特徴とするホイール。
【請求項3】
請求項2に記載のホイールにおいて、
前記板状部材は、衝撃吸収材料で形成された複数の板状部と、繊維強化材料で形成された前記板状部を連結する連結部とを有し、
前記緩衝部材の前記緩衝部は、一枚の板状の衝撃吸収部材によって形成されていることを特徴とするホイール。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のホイールにおいて、
前記ディスクは、前記軸線方向の前記一方側に、車椅子のハンドリムが取り付けられる取付部を備えていることを特徴とするホイール。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のホイールと、前記ホイールに嵌合されたタイヤとで構成されていることを特徴とする駆動輪。
【請求項6】
請求項5の駆動輪を備えていることを特徴とする車椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホイールに関し、特に、トラックレースやマラソン等で用いる競走用の車椅子の駆動輪のホイールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車椅子や自転車等に使用されるホイールとしては、タイヤが外嵌される環状のリムと、リムの軸線方向の一方側で、リムを覆うディスクとを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014‐180934号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載のようなホイールを競技用の車椅子に採用する場合、その車椅子の駆動輪を構成するホイールのディスクには、搭乗者が駆動力を伝達するためのハンドリムが取り付けられる。そのため、ディスクの表面には、搭乗者がハンドリムを掴む際に、その搭乗者の手が衝突することがある。そして、その衝突の際に加えられる衝撃によっては、ディスクに破損が生じるおそれがあった。
【0005】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、破損が生じにくいホイール、駆動輪、及び、車椅子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のホイールは、
タイヤが外嵌される環状のリムと、前記リムの軸線方向の一方側で前記リムを覆うディスクとを備えたホイールであって、
前記ディスクは、前記軸線方向の前記一方側から順に、繊維強化材料で形成され、前記ディスクの表皮を形成する表皮部材と、前記表皮部材に隣接して配置された緩衝部材とを備え、
前記緩衝部材は、前記軸線方向の前記一方側から順に、衝撃吸収材料で形成され、前記表皮部材に隣接して配置された緩衝部と、繊維強化材料で形成され、前記緩衝部に隣接して配置された形状保持部とを有していることを特徴とする。
【0007】
このように、本発明のホイールでは、ディスクの表皮部材の軸線方向の他方側に、緩衝部材を備えている。そして、その緩衝部材は、表皮部材に隣接して配置された緩衝部と、緩衝部に隣接して配置された形状保持部とで構成されている。
【0008】
これにより、ディスクの表皮部材に衝撃が加わった際には、その衝撃は、表皮部材に隣接している緩衝部によって受け止められる。このとき、その衝撃によって、緩衝部が大きく撓んでしまうと、表皮部材も緩衝部とともに撓んで、表皮部材に亀裂が入る等の破損が生じるおそれがある。しかし、このホイールでは、緩衝部の撓みは、緩衝部の表皮部材とは反対側に配置された形状保持部によって抑制される。
【0009】
したがって、本発明のホイールによれば、ディスクの表皮部材に衝撃が加わった際に、その衝撃による影響は緩衝部材によって緩和されるので、表皮部材(ひいては、ディスクそのもの)に破損が生じにくい。
【0010】
また、本発明のホイールにおいては、
前記ディスクよりも前記軸線方向の他方側で前記リムの内側に配置され、衝撃吸収材料で形成された板状部材を備えていることが好ましい。
【0011】
このような板状部材を備えると、板状部材によっても衝撃が吸収されるようになるので、さらに破損を生じにくくすることができる。
【0012】
また、本発明のホイールにおいては、板状部材を備える構成の場合、
前記板状部材は、衝撃吸収材料で形成された複数の板状部と、繊維強化材料で形成された前記板状部を連結する連結部とを有し、
前記緩衝部材の前記緩衝部は、一枚の板状の衝撃吸収部材によって形成されていることが好ましい。
【0013】
板状部材は、緩衝部材に比べ、衝撃を吸収する部材としての役割が小さい。一方、板状部材は、ホイールの径方向の剛性を高める役割も有している。そこで、このように、緩衝部材の緩衝部を衝撃の吸収しやすい一枚の板状の緩衝部材で形成するとともに、板状部材に剛性の高い連結部を含ませると、叩きつけるような衝撃(すなわち、径方向及び周方向の衝撃)に対しての強度を向上させて破損を防止することができるだけでなく、径方向の剛性を向上させてホイールの歪み等の抑制することができる。
【0014】
また、本発明のホイールにおいては、
前記ディスクは、前記軸線方向の前記一方側に、車椅子のハンドリムが取り付けられる取付部を備えていることが好ましい。
【0015】
本発明のホイールのディスクは、種々様々な衝撃による破損を防止し得るものである。しかし、このホイールは、叩きつけるような衝撃に対して破損を防止する効果が特に高い。そこで、車椅子のハンドリムが取り付けられる側(すなわち、車椅子の搭乗者の手が衝突する可能性の高い側)に設けると、その破損を防止する効果を効果的に利用することができる。
【0016】
本発明の駆動輪は、
上記いずれかのホイールと、前記ホイールに嵌合されたタイヤとで構成されていることを特徴とする。
【0017】
本発明の車椅子は、
上記の駆動輪を備えていることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施形態に係る車椅子の側面図。
図2図1の車椅子の平面図。
図3図1の車椅子のフロントフォークの正面側からみた斜視図。
図4図1の車椅子のホイールの分解斜視図。
図5図4のホイールの板状部座の構成を示す説明図であり、図5Aは板状部、図5Bは長桁、図5Cは板状部に長桁及び短桁を取り付けた状態を示す。
図6図4のホイールのディスクの断面図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、実施形態に係る車椅子Wの構成について説明する。車椅子Wは、トラックレースやマラソン等で用いられるものである。
【0020】
まず、図1図3を参照して、車椅子Wの概略構成について説明する。
【0021】
図1に示すように、車椅子Wは、ケージ1と、ケージ1の前方に延設された車体フレーム2と、車体フレーム2に設けられた操舵用のハンドル3と、車体フレーム2の前端部に配置された前輪4と、車体フレーム2の前端部に取り付けられ、ハンドル3が連結され、前輪4を保持するフロントフォーク5と、ケージ1の左右に取り付けられた一対の後輪6(駆動輪)と、後輪6のケージ1とは反対側に取り付けられたハンドリム7とを備えている。
【0022】
図2に示すように、ケージ1は、上部が開放され、その内部には競技者(搭乗者)が着座する着座用シート1aが配置されている。
【0023】
ハンドル3は、車体フレーム2の先端部に枢支されたフロントフォーク5のコラム部5a(図3参照)の端部に接続されている。車椅子Wでは、ハンドル3を操作することにより、フロントフォーク5を介して前輪4の向きを変更して、車椅子Wを所望の方向に旋回走行させることができるようになっている。
【0024】
後輪6は、ホイール6aと、ホイール6aに嵌合されたタイヤ6bとで構成されている。後輪6は、上方ほどケージ1側の中心側に近づくように傾斜した状態で、ケージ1に取り付けられている。
【0025】
ハンドリム7は、後輪6と一体的に回転可能に固定されている。着座用シート1aに着座した競技者は、ハンドリム7を介して駆動力を後輪6に伝達する。
【0026】
図3に示すように、フロントフォーク5は、車体フレーム2の先端部に支持されるコラム部5aと、コラム部5aから二股状に前方に延びるフォーク部5bとを有している。フォーク部5bの先端部には、前輪4の車軸を支持する軸受孔5cが形成されている。
【0027】
コラム部5aは、円筒状に形成され、ベアリング(不図示)を介して車体フレーム2の前端部に枢支される。コラム部5aの上端部にはハンドル3(図1参照)が固設されている。
【0028】
次に、図4図6を参照して、車椅子Wの後輪6のホイール6aについて説明する。
【0029】
図4に示すように、ホイール6aは、タイヤ6b(図2参照)が外嵌される環状のリム60と、リム60の中央部に配置され、ケージ1から延びる車軸が結合されるハブ61と、ケージ1とは反対側(リム60の軸線方向の一方側)でリム60とハブ61との間を覆うディスク62と、ケージ1側(リムの軸線方向の他方側)でリム60とハブ61との間を覆うカバー63と、ディスク62とカバー63との間で周方向に等間隔に配置された固定部材64と、リム60の内側で、ディスク62とカバー63とに挟み込まれるように配置された板状部材65とを備えている。
【0030】
ハンドリム7は、ディスク62の一方側に、ハンドリム7及びディスク62を貫くネジ(不図示)を介して固定部材64に固定されている。すなわち、固定部材64とネジとによって、ハンドリム7を取り付けるための取付部が形成されている。
【0031】
板状部材65は、6つの扇形の板状部65aと、隣接する板状部65a同士の間に配置された長桁65b(連結部)と、板状部65aの中心側から径方向外側に向かって取り付けられた短桁65cとを有している。板状部65aは、硬質発泡材、合成樹脂、木材等の衝撃吸収材料で形成されている。長桁65b及び短桁65cは、繊維強化プラスチック等の繊維強化材料で形成されている。
【0032】
長桁65b及び短桁65cを構成する繊維強化材料としては、例えば、ポリアクリルニトリル(PAN)系炭素繊維を用いた繊維強化プラスチック、アラミド繊維強化プラスチック、ガラス繊維、ピッチ系炭素繊維、PBO繊維、ポリアリレート繊維、ポリエチレン繊維により強化した繊維強化材料等が挙げられる。
【0033】
図5Aに示すように、板状部65aは、扇形の部材である。板状部65aの中心側の先端部は、ハブ61(図4参照)の周面に対応する形に切り落とされている。板状部65aの厚さは、ハブ61の周面に設けられた凹部に嵌合可能な厚さとなっている。板状部65aの略中心には、貫通孔65a1が形成されている。この貫通孔65a1には、固定部材64(図4参照)が嵌合される。板状部65aの中心側の先端からは、径方向外側に向かって、切り込み65a2が形成されている。
【0034】
図5Bに示すように、長桁65bは、凹型の断面形状を有する細長の桁である。長桁65bの長さは、板状部65aの側縁65a3(図5A参照)の長さに対応している。長桁65bの断面形状における幅は、板状部65aの側縁65a3の厚さに対応している。そのため、図5Cに示すように、長桁65bは、板状部65aの側縁65a3に嵌合させることによって、板状部65aに対して固定される。
【0035】
短桁65cは、長桁65bと同様に、凹型の断面形状を有する細長の桁である。短桁65cの長さは、板状部65aの切り込み65a2の長さに対応している。短桁65cの断面形状における幅は、板状部65aの切り込み65a2の厚さに対応している。そのため、短桁65cは、板状部65aの切り込み65a2に挿入されることによって、板状部65aに対して固定される。
【0036】
板状部材65は、長桁65b及び短桁65cが取り付けられた板状部65a(すなわち、図5Cに示す部材)を、ハブ61を中心として6つ並べた状態で、接着剤を用いて接続することによって、又は、加熱処理を施して接続することによって、形成される。
【0037】
図4に戻り、リム60の内側に設けられた板状部材65のリム60の軸線方向の一方側(図4では、上方側)には、ディスク62が配置される。
【0038】
ディスク62は、リム60の軸線方向の一方側から順に、ディスクの表皮を形成するスキン62a(表皮部材)と、スキン62aに隣接して配置された緩衝部材62bとを備えている。ディスク62の厚さは、板状部材65の厚さの25%以下となっている。また、ディスク62には、固定部材64に対応する位置に、ハンドリム7を固定するためのネジが挿通される挿通孔62cが設けられている。
【0039】
図6に示すように、緩衝部材62bは、リム60の軸線方向の一方側(図4では、上方側)から順に、スキン62aに隣接して配置された緩衝部62b1と、緩衝部62b1に隣接して配置された形状保持部62b2とを有している。
【0040】
スキン62a及び形状保持部62b2は、0.1mmオーダーの円盤状の部材であり、繊維強化材料で形成されている。緩衝部62b1は、1mmオーダーの一枚の板材からなる円盤状の部材であり、硬質発泡材、合成樹脂、木材等の衝撃吸収材料で形成されている。
【0041】
なお、本発明における表皮部材及び緩衝部材の形状は、円盤状に限定されるものではない。例えば、ディスクの周縁部と中心部とを異なる構成とする場合には、衝撃を受けやすい部分(例えば、ハンドリムが取り付けられる部分)である周縁部のみを、本発明における表皮部材及び緩衝部材で構成してもよい。その場合には、表皮部材及び緩衝部材の形状は、円環状となる。また、表皮部材と環状部材とは、必ずしも同一の形状でなくてもよい。例えば、緩衝部材を円盤状とし、表皮部材を円環状としてもよい。
【0042】
スキン62a及び形状保持部62b2を構成する繊維強化材料としては、例えば、ポリアクリルニトリル(PAN)系炭素繊維を用いた繊維強化プラスチック、アラミド繊維強化プラスチック、ガラス繊維、ピッチ系炭素繊維、PBO繊維、ポリアリレート繊維、ポリエチレン繊維により強化した繊維強化材料等が挙げられる。
【0043】
このように構成されているディスク62では、ディスク62のスキン62aに衝撃が加わった際には、その衝撃は、スキン62aに隣接している緩衝部62b1によって受け止められる。このとき、その衝撃によって、緩衝部62b1が大きく撓んでしまうと、スキン62aも緩衝部62b1とともに撓んで、スキン62aに亀裂が入る等の破損が生じるおそれがある。しかし、このホイール6aでは、緩衝部62b1の撓みは、緩衝部62b1のスキン62aとは反対側に配置された形状保持部62b2によって抑制される。
【0044】
したがって、このホイール6aによれば、ディスク62のスキン62aに衝撃が加わった際に、その衝撃による影響は緩衝部材62bによって緩和されるので、スキン62a(ひいては、ディスク62そのもの)に破損が生じにくい。
【0045】
また、ディスク62の破損を防止するだけであれば、スキン62aを単純に厚くするという方法も考えらえる。しかし、そのように構成した場合には、一般に、繊維強化材料は重く、また、軽量の繊維強化材料は高コストであるので、ホイール6aの重量の増加又は製造コストの大幅な上昇を招くおそれがある。
【0046】
これに対し、上記のホイール6aでは、緩衝部材62bを繊維強化材料に比べ重量の軽い衝撃吸収部材で構成された緩衝部62b1と、スキン62aと同様の構成を有する形状保持部62b2とによって構成し、その緩衝部材62bとスキン62aとによって、衝撃吸収のための構造を構成している。
【0047】
そのように構成された構造は、単純に繊維強化材料を厚くした構造に比べ、衝撃に対する耐性に対して必要となる繊維強化材料の厚さが薄くなっているので、重量の増加及びコストの上昇を抑制しつつ、ディスク62の破損を防止することができるようになっている。
【0048】
以上、図示の実施形態について説明したが、本発明はこのような形態に限られるものではない。
【0049】
例えば、上記実施形態では、本発明に係るホイール6aを、車椅子Wの駆動輪である後輪6に適用している。しかし、本発明のホイールは、車椅子の駆動輪のみに適用可能なものではなく、自転車等の他の乗り物の車輪にも適用可能なものである。
【0050】
また、上記実施形態では、本発明のディスクを、後輪6のケージ1とは反対側に位置するディスク62に適用している。これは、本発明のディスクは、叩きつけるような衝撃に対して破損を防止する効果が特に高いので、車椅子の搭乗者の手が衝突する可能性の高いケージ側とは反対側に設けると、その効果を効果的に利用することができるためである。
【0051】
しかし、本発明のホイールは、そのような構成に限定されるものではなく、例えば、車椅子に適用する場合には、そのディスクをケージ側(すなわち、ハンドリムを取り付けるための取付部が設けられていない側)に配置してもよい。
【0052】
また、上記実施形態では、リム60の内側に、複数の板状部65aを用いて構成された板状部材65が配置されている。また、ディスク62を構成する緩衝部62b1としては、一枚の板材を用いている。これは、板状部材65によって、ディスク62に対して叩きつけるような衝撃(すなわち、径方向及び周方向の衝撃)に対しての強度を向上させるだけでなく、ホイール6aの径方向の剛性を高めるためである。
【0053】
しかし、本発明のホイールは、このような構成に限定されるものではなく、ディスクに衝撃吸収のための構造を構成したものであればよい。例えば、板状部材でさらに衝撃を吸収しやすくするために、板状部材を一枚の板材で形成してもよい。また、ディスクのみで十分に衝撃を吸収できる場合には、板状部材を省略してもよい。また、ディスクを構成する緩衝部材として、複数の部材と桁とを組み合わせた部材を採用し、径方向の剛性を高めてもよい。
【符号の説明】
【0054】
1…ケージ、1a…着座用シート、2…車体フレーム、3…ハンドル、4…前輪、5…フロントフォーク、5a…コラム部、5b…フォーク部、5c…軸受孔、6…後輪(駆動輪)、6a…ホイール、6b…タイヤ、7…ハンドリム、60…リム、61…ハブ、62…ディスク、62a…スキン(表皮部材)、62b…緩衝部材、62b1…緩衝部、62b2…形状保持部、62c…挿通孔、63…カバー、64…固定部材(取付部)、65…板状部材、65a…板状部、65a1…貫通孔、65a2…切り込み、65a3…側縁、65b…長桁(連結部)、65c…短桁、W…車椅子。
図1
図2
図3
図4
図5
図6