特開2019-217893(P2019-217893A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電産株式会社の特許一覧
<>
  • 特開2019217893-駆動装置、および電動ホイール 図000003
  • 特開2019217893-駆動装置、および電動ホイール 図000004
  • 特開2019217893-駆動装置、および電動ホイール 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-217893(P2019-217893A)
(43)【公開日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】駆動装置、および電動ホイール
(51)【国際特許分類】
   B60K 7/00 20060101AFI20191129BHJP
   F16D 51/00 20060101ALI20191129BHJP
   F16D 65/10 20060101ALI20191129BHJP
   H02K 7/102 20060101ALI20191129BHJP
   H02K 7/14 20060101ALI20191129BHJP
   B62M 7/12 20060101ALI20191129BHJP
   B60L 15/00 20060101ALN20191129BHJP
【FI】
   B60K7/00
   F16D51/00 Z
   F16D65/10
   H02K7/102
   H02K7/14 C
   B62M7/12
   B60L15/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-116260(P2018-116260)
(22)【出願日】2018年6月19日
(71)【出願人】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】日本電産株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】特許業務法人 志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山口 康夫
(72)【発明者】
【氏名】藤原 久嗣
(72)【発明者】
【氏名】中村 圭吾
【テーマコード(参考)】
3D235
3J058
5H125
5H607
【Fターム(参考)】
3D235AA23
3D235BB18
3D235CC42
3D235GA04
3D235GA13
3D235GA59
3D235GB14
3D235HH07
3J058AA07
3J058BA61
3J058BA67
3J058CB03
3J058CD24
3J058FA01
3J058FA42
5H125AA01
5H125AB03
5H125FF02
5H607AA12
5H607BB01
5H607BB07
5H607BB14
5H607DD02
5H607DD16
5H607EE07
5H607EE11
5H607FF12
5H607GG08
5H607JJ02
5H607JJ04
5H607JJ05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】インナーロータ型のホイールモータを備える駆動装置においては減速機構が設けられるが、減速機構による駆動装置の製造コストを減少し、装置全体を小型化する。
【解決手段】ロータ30、およびロータの径方向外側に位置するステータ40を有するモータ部11と、ロータの回転を制動可能なドラムブレーキ80と、を備え、ロータは、ホイールが固定されるシャフト部31aと、シャフト部の軸方向他方側の端部から径方向外側に拡がるフランジ部34と、フランジ部を介してシャフト部と繋がるロータコア部32aと、を有する。ドラムブレーキは、軸方向に延びる筒状のドラム部を有し、ロータコア部の内部のうちフランジ部よりも軸方向他方側の部分に挿入され、フランジ部の軸方向他方側の面に固定される。ドラム部の少なくとも一部は、ステータの径方向内側に位置する。ドラム部とロータコア部との径方向の間の少なくとも一部には、断熱部が設けられる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホイールを回転させる駆動装置であって、
中心軸を中心として回転するロータ、および前記ロータの径方向外側に位置するステータを有するモータ部と、
前記ロータの回転を制動可能なドラムブレーキと、
を備え、
前記ロータは、
前記中心軸に沿って配置され、軸方向一方側の端部に前記ホイールが固定されるシャフト部と、
前記シャフト部の軸方向他方側の端部から径方向外側に拡がるフランジ部と、
軸方向に延びる筒状であり、前記フランジ部を介して前記シャフト部と繋がるロータコア部と、
前記ロータコア部に固定されるマグネットと、
を有し、
前記フランジ部の径方向外縁部は、前記ロータコア部の径方向内側面に繋がり、
前記ロータコア部は、前記フランジ部よりも軸方向他方側に延び、
前記ドラムブレーキは、軸方向に延びる筒状のドラム部を有し、
前記ドラム部は、前記ロータコア部の内部のうち前記フランジ部よりも軸方向他方側の部分に挿入され、前記フランジ部の軸方向他方側の面に固定され、
前記ドラム部の少なくとも一部は、前記ステータの径方向内側に位置し、
前記ドラム部と前記ロータコア部との径方向の間の少なくとも一部には、断熱部が設けられる、駆動装置。
【請求項2】
前記ドラムブレーキは、前記ドラム部の内部に位置するシュー部を有し、
前記ドラム部の径方向内側面は、前記ロータを制動する際に前記シュー部と接触する接触面を含み、
前記断熱部は、前記ドラム部と前記ロータコア部との径方向の間のうち前記接触面の径方向外側に位置する部分に少なくとも設けられる、請求項1に記載の駆動装置。
【請求項3】
前記断熱部は、前記ドラム部と前記ロータコア部との径方向の間の全体に設けられる、請求項2に記載の駆動装置。
【請求項4】
前記断熱部は、気体で満たされた空隙部である、請求項1から3のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項5】
前記フランジ部は、軸方向他方側の面から軸方向一方側に窪む凹部を有し、
前記ドラム部は、前記凹部に嵌め合わされる凸部を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項6】
前記モータ部は、前記シャフト部を回転可能に支持するベアリングを有し、
前記ステータは、周方向に沿った環状のコアバック部および前記コアバック部から径方向内側に延びる複数のティース部を有するステータコアを有し、
前記ロータコア部の軸方向一方側の端部および前記ステータコアの軸方向一方側の端部は、前記フランジ部よりも軸方向一方側に位置し、
前記ステータコアと前記ロータコア部と前記ベアリングとは、互いに軸方向位置が同じ部分を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項7】
請求項6に記載の駆動装置と、
前記ロータに固定されるホイールと、
を備え、
前記ホイールは、前記モータ部の径方向外側において前記モータ部を囲む環状のリム部を有し、
前記ステータコアの軸方向一方側の端部と前記ロータコア部の軸方向一方側の端部と前記ベアリングとは、前記リム部の径方向内側に位置する、電動ホイール。
【請求項8】
前記ドラム部の軸方向一方側の端部は、前記リム部の径方向内側に位置する、請求項7に記載の電動ホイール。
【請求項9】
請求項1から6のいずれか一項に記載の駆動装置と、
前記ロータに固定されるホイールと、
を備える、電動ホイール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動装置、および電動ホイールに関する。
【背景技術】
【0002】
ホイールを回転させる駆動装置が知られる。例えば、特許文献1には、インナーロータ型のホイールモータにドラムブレーキが組み込まれた電動スクータ用の駆動装置が記載される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−250371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなインナーロータ型のホイールモータを備える駆動装置においては、ホイールを回転させるトルクを十分に得るために、ホイールモータに接続された減速機構が設けられる。しかし、減速機構が設けられると、駆動装置を製造するコストが増大する問題がある。また、減速機構に加えて、ドラムブレーキも設けられるため、駆動装置全体が大型化する問題もあった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みて、インナーロータ型のモータ部とモータ部のロータを制動可能なドラムブレーキとを備える駆動装置であって、製造コストを低減でき、かつ、小型化できる構造を有する駆動装置を提供することを目的の一つとする。また、そのような駆動装置を備える電動ホイールを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の駆動装置の一つの態様は、ホイールを回転させる駆動装置であって、中心軸を中心として回転するロータ、および前記ロータの径方向外側に位置するステータを有するモータ部と、前記ロータの回転を制動可能なドラムブレーキと、を備える。前記ロータは、前記中心軸に沿って配置され、軸方向一方側の端部に前記ホイールが固定されるシャフト部と、前記シャフト部の軸方向他方側の端部から径方向外側に拡がるフランジ部と、軸方向に延びる筒状であり、前記フランジ部を介して前記シャフト部と繋がるロータコア部と、前記ロータコア部に固定されるマグネットと、を有する。前記フランジ部の径方向外縁部は、前記ロータコア部の径方向内側面に繋がる。前記ロータコア部は、前記フランジ部よりも軸方向他方側に延びる。前記ドラムブレーキは、軸方向に延びる筒状のドラム部を有する。前記ドラム部は、前記ロータコア部の内部のうち前記フランジ部よりも軸方向他方側の部分に挿入され、前記フランジ部の軸方向他方側の面に固定される。前記ドラム部の少なくとも一部は、前記ステータの径方向内側に位置する。前記ドラム部と前記ロータコア部との径方向の間の少なくとも一部には、断熱部が設けられる。
【0007】
本発明の電動ホイールの一つの態様は、上記の駆動装置と、前記ロータに固定されるホイールと、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一つの態様によれば、インナーロータ型のモータ部とモータ部のロータを制動可能なドラムブレーキとを備える駆動装置の製造コストを低減でき、かつ、駆動装置を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本実施形態の電動ホイールを示す斜視図である。
図2図2は、本実施形態の電動ホイールを示す断面図であって、図1におけるII−II断面図である。
図3図3は、本実施形態の電動ホイールを示す断面図であって、図2におけるIII−III断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
各図に適宜示すZ軸方向は、鉛直方向である。X軸方向およびY軸方向は、Z軸方向と直交する水平方向であり、互いに直交する方向である。本実施形態においてX軸方向は、本実施形態の駆動装置10が搭載される走行体の左右方向である。本実施形態においてY軸方向は、本実施形態の駆動装置10が搭載される走行体の前後方向である。
【0011】
各図に適宜示す中心軸Jは、左右方向であるX軸方向と平行な方向に延びる仮想線である。以下の説明においては、中心軸Jの軸方向と平行な方向を単に「軸方向X」と呼び、軸方向Xのうち正の側を「左側」と呼び、軸方向Xのうち負の側を「右側」と呼ぶ。また、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸Jを中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。また、鉛直方向であるZ軸方向と平行な方向を「鉛直方向Z」と呼ぶ。また、鉛直方向Zのうち正の側を「上側」と呼び、鉛直方向Zのうち負の側を「下側」と呼ぶ。
【0012】
本実施形態において、左側は、軸方向一方側に相当し、右側は、軸方向他方側に相当する。なお、鉛直方向、上側、下側、水平方向および左右方向とは、単に各部の相対位置関係を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
【0013】
図1から図3に示す本実施形態の電動ホイール1は、走行体に搭載される。走行体は、例えば、オートバイである。電動ホイール1は、駆動装置10と、ホイール70と、を備える。駆動装置10は、ホイール70を回転させる駆動装置である。駆動装置10は、走行体のシャーシに固定される。図示は省略するが、走行体のシャーシは、駆動装置10の右側に位置する。
【0014】
図2に示すように、本実施形態の駆動装置10は、モータ部11と、ドラムブレーキ80と、を備える。モータ部11は、ハウジング20と、ロータ30と、ステータ40と、バスバーユニット50と、第1ベアリング61と、第2ベアリング62と、を有する。本実施形態において第1ベアリング61および第2ベアリング62は、例えば、ボールベアリングである。
【0015】
ハウジング20は、ロータ30およびステータ40を収容する。ハウジング20は、カバー部材21と、ブラケット22と、を有する。カバー部材21は、ブラケット22の右側に固定される。本実施形態においてカバー部材21は、例えば、ダイカストによって作られる。カバー部材21は、カバー底部21aと、カバー筒部21bと、第1ベアリング保持部21cと、を有する。カバー底部21aは、中心軸Jを囲む円環状である。カバー底部21aは、ステータ40の右側を覆う。カバー筒部21bは、カバー底部21aの径方向外縁部から左側に突出する筒状である。第1ベアリング保持部21cは、カバー底部21aのうちカバー筒部21bよりも径方向内側の部分から左側に突出する筒状である。本実施形態において第1ベアリング保持部21cは、中心軸Jを中心とする円筒状である。第1ベアリング保持部21cの径方向内側には、第1ベアリング61が保持される。
【0016】
ブラケット22は、カバー部材21の左側に固定される。本実施形態においてブラケット22は、例えば、板状の金属材をプレス加工することによって作られる。ブラケット22は、蓋部22aと、ブラケット筒部22bと、固定部22cと、突出筒部22dと、第2ベアリング保持部22eと、を有する。蓋部22aは、径方向に拡がり、ステータ40の左側を覆う。本実施形態において蓋部22aは、中心軸Jを中心とする円環板状である。
【0017】
ブラケット筒部22bは、蓋部22aの径方向外縁部から右側に延びる筒状である。本実施形態においてブラケット筒部22bは、中心軸Jを中心とする円筒状である。固定部22cは、ブラケット筒部22bの右側の端部から径方向外側に突出する。図1に示すように、固定部22cは、中心軸Jを中心とする円環板状である。固定部22cの右側の面は、カバー筒部21bの左側の端面に接触する。固定部22cとカバー筒部21bとは、複数のネジで固定される。
【0018】
図2に示すように、突出筒部22dは、蓋部22aの径方向内縁部から左側に突出する筒状である。本実施形態において突出筒部22dは、中心軸Jを中心とし、左側に開口する円筒状である。第2ベアリング保持部22eは、蓋部22aから右側に突出する筒状である。本実施形態において第2ベアリング保持部22eは、中心軸Jを中心とし、右側に開口する円筒状である。第2ベアリング保持部22eは、突出筒部22dよりも径方向外側に位置する。第2ベアリング保持部22eの径方向内側には、第2ベアリング62が保持される。
【0019】
ロータ30は、中心軸Jを中心として回転する。ロータ30は、第1部材31と、第2部材32と、マグネット33と、を有する。本実施形態において第1部材31と第2部材32とは、鉄等の金属製である。第1部材31は、シャフト部31aと、第1フランジ部31bと、を有する。すなわち、ロータ30は、シャフト部31aと、第1フランジ部31bと、を有する。シャフト部31aは、中心軸Jに沿って配置される。シャフト部31aは、中心軸Jを中心として軸方向に延びる多段の円柱状である。シャフト部31aの左側の端部には、ホイール70が固定される。
【0020】
シャフト部31aは、第1部分31cと、第2部分31dと、第3部分31eと、を有する。第1部分31cの外周面には、雄ネジ部が設けられる。第1部分31cの左側の端部は、シャフト部31aの左側の端部であり、第1部材31の左側の端部である。第2部分31dは、第1部分31cの右側の端部に繋がる。第2部分31dの外周面には、スプライン部が設けられる。第2部分31dの外径は、第1部分31cの外径とほぼ同じである。
【0021】
第3部分31eは、第2部分31dの右側の端部に繋がる。第3部分31eは、第2ベアリング62によって支持される部分である。すなわち、本実施形態において第2ベアリング62は、シャフト部31aを回転可能に支持するベアリングに相当する。第3部分31eの外径は、第2部分31dの外径よりも大きい。第3部分31eの右側の端部は、シャフト部31aの右側の端部である。
【0022】
第1フランジ部31bは、シャフト部31aの右側の端部に繋がる。第1フランジ部31bは、シャフト部31aの右側の端部から径方向外側に拡がる。第1フランジ部31bの外径は、シャフト部31aの外径よりも大きい。第1フランジ部31bは、中心軸Jを中心とする円板状である。
【0023】
第1フランジ部31bの径方向の中央部分は、左側に突出する支持部31fである。支持部31fは、右側から第2ベアリング62の内輪を支持する。支持部31fは、シャフト部31aと繋がる部分である。支持部31fの外径は、第3部分31eの外径よりも大きい。第1フランジ部31bの左側の面における径方向外縁部には、右側に窪む段差部31hが設けられる。図示は省略するが、段差部31hは、中心軸Jを中心とする円環状である。
【0024】
第2部材32は、第1部材31に固定される。第2部材32は、ロータコア部32aと、第2フランジ部32bと、を有する。すなわち、ロータ30は、ロータコア部32aと、第2フランジ部32bと、を有する。ロータコア部32aは、軸方向に延びる筒状である。本実施形態においてロータコア部32aは、軸方向Xの両側に開口し、中心軸Jを中心とする円筒状である。ロータコア部32aは、シャフト部31aにおける第3部分31eの径方向外側からステータ40よりも右側まで延びる。
【0025】
ロータコア部32aの右側の端部は、第1ベアリング61の内輪の内側に嵌め合わされて固定される。ロータコア部32aの右側の端部は、第1ベアリング61によって回転可能に支持される。ロータコア部32aの外周面における右側の端部には、外径が小さくなる段差部32cが設けられる。段差部32cにおける右側を向く段差面は、第1ベアリング61の内輪に左側から接触する。
【0026】
第2フランジ部32bは、ロータコア部32aの内周面から径方向内側に突出する。第2フランジ部32bは、中心軸Jを中心とする円環板状である。第2フランジ部32bは、第1フランジ部31bの段差部31hに位置する。第2フランジ部32bの右側の面は、段差部31hにおける左側を向く段差面に接触する。第2フランジ部32bの径方向内縁部は、段差部31hにおける径方向外側を向く段差面と接触する。第2フランジ部32bは、例えば溶接等によって、第1フランジ部31bの径方向外縁部と固定される。これにより、第1部材31と第2部材32とが固定される。第1フランジ部31bの左側の面と第2フランジ部32bの左側の面とは、軸方向Xと直交する同一平面上に位置する。
【0027】
本実施形態においては、第1フランジ部31bと第2フランジ部32bとによって、フランジ部34が構成される。すなわち、ロータ30は、フランジ部34を有する。フランジ部34は、シャフト部31aの右側の端部から径方向外側に拡がる。フランジ部34は、ロータコア部32aの径方向内側に位置する。フランジ部34の径方向外縁部は、ロータコア部32aの径方向内側面に繋がる。これにより、ロータコア部32aは、フランジ部34を介してシャフト部31aと繋がる。
【0028】
本実施形態においてフランジ部34の径方向外縁部は、ロータコア部32aの径方向内側面のうちロータコア部32aの軸方向Xの中心よりもホイール70側、すなわち左側の部分に繋がる。フランジ部34は、ロータコア部32aの左側の端部よりも右側に位置する。これにより、本実施形態においてロータコア部32aは、フランジ部34よりも右側に延び、かつ、ロータコア部32aの左側の端部は、フランジ部34よりも左側に位置する。ロータコア部32aのうちフランジ部34よりも左側の部分の径方向内側には、第2ベアリング保持部22eおよび第2ベアリング62が位置する。フランジ部34は、右側の面から左側に窪む凹部31gを有する。本実施形態において凹部31gは、第1フランジ部31bに設けられる。図示は省略するが、本実施形態において凹部31gは、軸方向Xに沿って視て、中心軸Jを中心とする円形状である。
【0029】
マグネット33は、ロータコア部32aに固定される。マグネット33の軸方向Xの中心は、ロータコア部32aの軸方向Xの中心よりもホイール70側、すなわち左側に位置する。本実施形態においてマグネット33は、ロータコア部32aに埋め込まれて固定される。図3に示すように、マグネット33は、複数設けられる。複数のマグネット33は、周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置される。図2および図3に示すように、各マグネット33は、軸方向Xに延びる矩形板状である。
【0030】
ステータ40は、ロータ30の径方向外側に位置する。ステータ40は、ロータ30と径方向に隙間を介して対向する。図3に示すように、ステータ40は、ロータ30の径方向外側において、ロータ30を囲む環状である。ステータ40は、ブラケット22の内部に固定される。ステータ40は、ステータコア41と、インシュレータ44と、複数のコイル45と、を有する。
【0031】
ステータコア41は、ブラケット筒部22bの径方向内側に位置する。ステータコア41は、コアバック部42と、複数のティース部43と、を有する。コアバック部42は、周方向に沿った環状である。図2および図3に示すように、本実施形態においてコアバック部42は、中心軸Jを中心として、軸方向Xに延びる円筒状である。コアバック部42の外周面は、ブラケット筒部22bの内周面に固定される。
【0032】
複数のティース部43は、コアバック部42から径方向内側に延びる。複数のティース部43は、周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置される。本実施形態においてティース部43は、例えば、24個設けられる。本実施形態においてステータコア41は、複数のコアピースが周方向に連結されて構成される。コアピースのそれぞれは、コアバック部42の一部と、1つのティース部43と、を有する。
【0033】
図2に示すように、ステータコア41は、マグネット33の径方向外側に位置する。ステータコア41の左側の端部は、マグネット33の左側の端部と軸方向Xにおいて同じ位置に位置する。ステータコア41の左側の端部は、フランジ部34よりも左側に位置する。ステータコア41の右側の端部は、マグネット33の右側の端部と軸方向Xにおいて同じ位置に位置する。ステータコア41の右側の端部は、後述するリム部75よりも右側に位置する。
【0034】
ステータコア41の軸方向Xの寸法は、リム部75の軸方向Xの寸法よりも大きい。ステータコア41の軸方向Xの寸法は、後述するハブ部73の左側の端面と後述するスポーク部74の右側の端部との間の軸方向Xの距離よりも大きい。ステータコア41は、後述するドラム部81の軸方向Xの寸法よりも大きい。
【0035】
本実施形態においてステータコア41の左側の端部およびロータコア部32aの左側の端部は、第2ベアリング保持部22eおよび第2ベアリング62よりも左側に位置する。本実施形態においてステータコア41とロータコア部32aと第2ベアリング62とは、互いに軸方向位置が同じ部分を有する。言い換えれば、ステータコア41とロータコア部32aと第2ベアリング62とは、径方向に沿って視て、少なくとも一部が互いに重なる。
【0036】
インシュレータ44は、ステータコア41に装着される。インシュレータ44は、インシュレータ本体部44aと、外側壁部44bと、内側壁部44cと、を有する。インシュレータ本体部44aは、ティース部43が通される筒状である。外側壁部44bは、インシュレータ本体部44aの径方向外側の端部から上側に突出する。外側壁部44bは、周方向に沿った環状である。本実施形態において外側壁部44bは、中心軸Jを中心とする円環状である。内側壁部44cは、インシュレータ本体部44aの径方向内側の端部から上側に突出する。内側壁部44cは、周方向に沿った環状である。本実施形態において内側壁部44cは、中心軸Jを中心とする円環状である。
【0037】
複数のコイル45は、インシュレータ44を介してステータコア41に装着される。複数のコイル45のそれぞれは、インシュレータ本体部44aを介して、ティース部43のそれぞれに装着される。
【0038】
バスバーユニット50は、ステータ40の右側の端部に設けられる。バスバーユニット50は、ブラケット22の内部に位置する。バスバーユニット50は、バスバーホルダ51と、複数のバスバー52と、を有する。バスバーホルダ51は、樹脂製である。バスバーホルダ51は、ホルダ本体部51aと、ホルダ筒部51bと、を有する。
【0039】
ホルダ本体部51aは、周方向に沿った環状である。本実施形態においてホルダ本体部51aは、中心軸Jを中心とする円環状である。ホルダ本体部51aは、外側壁部44bの径方向外側において、外側壁部44bに嵌め合わされる。ホルダ本体部51aは、コアバック部42の右側の端面に接触する。ホルダ本体部51aは、右側から左側に窪む複数の溝51cを有する。複数の溝51cは、径方向に並んで配置される。図示は省略するが、複数の溝51cは、周方向に延びる。
【0040】
ホルダ筒部51bは、ホルダ本体部51aから左側に突出する筒状である。本実施形態においてホルダ筒部51bは、中心軸Jを中心とし、左側に開口する円筒状である。ホルダ筒部51bは、ホルダ本体部51aの径方向外側の端部よりも径方向内側に位置する。ホルダ筒部51bは、ステータコア41の右側の端部の径方向外側において、ステータコア41に嵌め合わされる。
【0041】
バスバー52は、周方向に沿って延びる板状の金属部材である。バスバー52は、バスバーホルダ51に保持される。本実施形態においてバスバー52は、一部が溝51cに嵌め込まれてホルダ本体部51aに保持される。図示は省略するが、バスバー52は、コイル45から延びるコイル引出線と接続される。バスバー52は、図示しない外部電源と電気的に接続される。コイル45には、バスバー52を介して、外部電源から電力が供給される。
【0042】
ドラムブレーキ80は、ロータ30の回転を制動可能なドラム型の制動装置である。ドラムブレーキ80は、ドラム部81と、シュー部82と、を有する。ドラム部81は、軸方向Xに延びる筒状である。本実施形態においてドラム部81は、中心軸Jを中心とする円筒状である。ドラム部81は、左側に底部81cを有し、右側に開口する。ドラム部81は、ロータコア部32aの内部のうちフランジ部34よりも右側の部分に挿入される。本実施形態においてドラム部81は、全体がロータコア部32aの内部に挿入される。ドラム部81の右側の端部は、ロータコア部32aの右側の端部よりも左側に位置する。
【0043】
ドラム部81のうちロータコア部32aの内部に位置する部分における径方向外側面の少なくとも一部は、ロータコア部32aの径方向内側面から径方向内側に離れた位置に位置する。本実施形態では、ドラム部81のうちロータコア部32aの内部に位置する部分における径方向外側面の全体が、ロータコア部32aの径方向内側面から径方向内側に離れた位置に位置する。上述したように本実施形態では、ドラム部81の全体がロータコア部32aの内部に挿入される。すなわち、本実施形態では、ドラム部81の径方向外側面の全体が、ロータコア部32aの径方向内側面から径方向内側に離れた位置に位置する。
【0044】
本実施形態においてドラム部81とロータコア部32aとの径方向の間の少なくとも一部には、空隙部Gが設けられる。本実施形態において空隙部Gは、断熱部に相当する。空隙部Gは、他の部材が配置されず、例えば空気等の気体で満たされる部分である。本実施形態において空隙部Gは、ドラム部81とロータコア部32aとの径方向の間のうち後述する接触面81fの径方向外側に位置する部分に少なくとも設けられる。より詳細には、空隙部Gは、ドラム部81とロータコア部32aとの径方向の間の全体に設けられる。本実施形態において空隙部Gは、中心軸Jを中心として軸方向Xに延びる円筒状である。
【0045】
ドラム部81は、基部81aと、接触部81bと、を有する。基部81aは、底部81cと、筒部81dと、凸部81eと、を有する。すなわち、ドラム部81は、底部81cと、筒部81dと、凸部81eと、を有する。底部81cは、軸方向Xに沿って視て、中心軸Jを中心とする円形状の部分である。底部81cは、フランジ部34の右側の面に固定される。これにより、ドラム部81は、フランジ部34の右側の面に固定される。
【0046】
フランジ部34と底部81cとは、左側からフランジ部34を貫通して底部81cに締め込まれる複数のネジ90によって固定される。本実施形態においてネジ90は、第1フランジ部31bを軸方向Xに貫通して底部81cに締め込まれる。図示は省略するが、複数のネジ90は、周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置される。ネジ90は、第2ベアリング62および第2ベアリング保持部22eよりも径方向外側に位置する。ネジ90のネジ頭部は、第2ベアリング保持部22eの径方向外側に隙間を介して対向して配置される。
【0047】
筒部81dは、底部81cの径方向外縁部から右側に延びる筒状である。筒部81dは、中心軸Jを中心とする円筒状である。筒部81dの右側の端部は、ステータ40よりも右側に位置する。筒部81dの右側の端部は、ドラム部81の右側の端部である。すなわち、ドラム部81の右側の端部は、ステータ40よりも右側に位置する。
【0048】
凸部81eは、底部81cの左側の面から左側に突出する。図示は省略するが、凸部81eは、中心軸Jを中心とする軸方向Xに扁平な円柱状である。凸部81eは、凹部31gに嵌め合わされる。これにより、ドラム部81をフランジ部34に対して径方向に位置決めすることができる。したがって、ネジ90によってドラム部81とフランジ部34とを固定する際に、ドラム部81がフランジ部34に対して径方向にずれることを抑制できる。そのため、ドラム部81とフランジ部34とを固定することが容易である。
【0049】
接触部81bは、中心軸Jを囲む筒状である。本実施形態において接触部81bは、中心軸Jを中心とする円筒状である。接触部81bは、基部81aに固定される。本実施形態において接触部81bは、筒部81dの内周面に埋め込まれて固定される。接触部81bの内周面は、ドラム部81の内部に露出する。接触部81bの内周面と筒部81dの内周面とは、径方向において同じ位置に位置し、ドラム部81の内周面を構成する。すなわち、ドラム部81の径方向内側面は、接触部81bの内周面と、筒部81dの内周面と、を含む。接触部81bの左側の端部は、底部81cの右側の面と軸方向Xにおいて同じ位置に位置する。接触部81bの右側の端部は、筒部81dの右側の端部よりも左側に位置する。
【0050】
本実施形態において接触部81bを構成する材料は、基部81aを構成する材料よりも耐摩耗性が高い。基部81aを構成する材料は、例えば、アルミニウムである。接触部81bを構成する材料は、例えば、鉄である。
【0051】
シュー部82は、ドラム部81の内部に位置する。より詳細には、シュー部82は、接触部81bの径方向内側に位置する。ドラムブレーキ80がロータ30の回転を制動する際、シュー部82は、径方向外側に移動し、接触部81bの内周面に押し付けられる。すなわち、接触部81bの内周面は、ロータ30を制動する際にシュー部82と接触する接触面81fである。これにより、接触部81bとシュー部82との間には摩擦力が生じ、ドラム部81に対してドラム部81の回転を制動する力が加えられる。したがって、ドラム部81と固定されるロータ30にも、ドラム部81を介してロータ30の回転を制動する力が加えられ、ロータ30の回転を制動することができる。
【0052】
ここで、上述したように接触部81bは、基部81aよりも耐摩耗性が高い材料で構成されるため、シュー部82が擦れても接触部81bが摩耗することを抑制できる。一方で、ドラム部81のうち接触部81b以外の部分、すなわち基部81aを、安価で、加工性に優れたアルミニウム等の金属で作ることができる。これにより、ドラム部81を製造する手間およびコストを低減しつつ、ドラム部81が摩耗することを抑制できる。
【0053】
ドラム部81の少なくとも一部は、ステータ40の径方向内側に位置する。そのため、ドラム部81全体がステータ40よりも右側に位置する場合に比べて、駆動装置10全体を軸方向Xに小型化できる。また、本実施形態の駆動装置10においては、減速機構を設けることなく、シャフト部31aの出力が直接的にホイール70に伝達される。そのため、減速機構が設けられる場合に比べて、駆動装置10を製造するコストを低減することができ、かつ、駆動装置10をさらに小型化できる。したがって、本実施形態によれば、駆動装置10の製造コストを低減でき、かつ、駆動装置10を小型化できる。そのため、電動ホイール1の製造コストも低減でき、かつ、電動ホイール1も小型化できる。
【0054】
ここで、本実施形態のモータ部11のようなインナーロータ型のモータ部は、アウターロータ型のモータ部に比べて、ロータの外径が小さいため、トルクを十分に得にくい。そのため、インナーロータ型のモータ部を備える駆動装置は、減速機構を介してモータ部のトルクを向上させ、減速機構からモータ部の回転力をホイールに伝達する場合が多い。これに対して、本実施形態では、ステータ40の軸方向Xの寸法およびマグネット33の軸方向Xの寸法を従来よりも大きくすることで、モータ部11のトルクを向上させた。これにより、減速機構を設けることなく、ホイール70を回転させるのに必要なトルクを得ることができる。
【0055】
しかし、ステータ40の軸方向Xの寸法およびマグネット33の軸方向Xの寸法を大きくする場合、モータ部11の軸方向Xの寸法が大きくなる。そのため、減速機構を設けない分だけ駆動装置が小型化されても、モータ部11が大型化した分だけ駆動装置が大型化し、結果として駆動装置を小型化できない虞がある。
【0056】
これに対して、本実施形態によれば、ロータコア部32aを筒状として、ロータコア部32aの内部にドラム部81を配置し、かつ、ドラム部81の少なくとも一部をステータ40の径方向内側に配置した。そのため、ドラム部81がステータ40と径方向に重なる部分だけ、駆動装置10を軸方向Xに小型化できる。これにより、インナーロータ型のモータ部11を備える駆動装置10を、減速機構を設けることなく、小型化することができる。
【0057】
また、ロータコア部の内部にドラム部を挿入させてドラム部をステータの径方向内側に配置すると、ドラム部の位置がロータのマグネットおよびステータに近くなる。そのため、ドラム部に生じる摩擦熱がロータのマグネットおよびステータに伝達されやすくなる。これにより、ドラム部からの熱によってマグネットの磁力が低減する、ステータのコイルが焼損する等の不具合が生じる虞がある。
【0058】
これに対して、本実施形態によれば、ドラム部81とロータコア部32aとの径方向の間の少なくとも一部には、断熱部である空隙部Gが設けられる。そのため、ドラム部81からロータコア部32aに径方向に熱が伝達されることを、空隙部Gによって阻害することができる。これにより、ドラム部81をロータコア部32aの内部に挿入させてドラム部81をステータ40と径方向に重ねても、ロータ30およびステータ40に熱による不具合が生じることを抑制できる。したがって、駆動装置10を小型化しつつ、駆動装置10の信頼性を向上させることができる。
【0059】
以上のように、インナーロータ型のモータ部を有する駆動装置を、単純に減速機構を設けずに小型化しようとしても、性能および信頼性の観点から、その実現は容易ではない。これに対して、本実施形態によれば、上述した構成を採用することにより、インナーロータ型のモータ部11を備えた駆動装置10において、性能および信頼性を十分に確保しつつ、小型化を実現することができる。
【0060】
また、本実施形態によれば、空隙部Gは、ドラム部81とロータコア部32aとの径方向の間のうち、接触面81fの径方向外側に位置する部分に少なくとも設けられる。ここで、ロータ30を制動する際、接触面81fはシュー部82と接触して擦れるため、ドラム部81の他の部分に比べて特に熱が生じやすい。したがって、接触面81fの径方向外側に位置する部分に空隙部Gが設けられることで、ドラム部81に生じた熱がロータコア部32aに伝達されることをより抑制できる。
【0061】
また、本実施形態によれば、空隙部Gは、ドラム部81とロータコア部32aとの径方向の間の全体に設けられる。そのため、ドラム部81に生じた熱がロータコア部32aに伝達されることをより抑制できる。
【0062】
また、本実施形態によれば、断熱部が空隙部Gであるため、別途断熱材等を設けることなく、ドラム部81とロータコア部32aとの間を断熱できる。これにより、駆動装置10の部品点数が増加することを抑制できる。
【0063】
また、本実施形態によれば、ステータコア41とロータコア部32aと第2ベアリング62とは、互いに軸方向位置が同じ部分を有する。そのため、モータ部11が軸方向Xに大型化することを抑制しつつ、ステータコア41およびロータコア部32aを軸方向Xに大きくできる。これにより、駆動装置10が大型化することを抑制しつつ、モータ部11のトルクを十分に得やすい。
【0064】
本実施形態においては、右側の端部を除いたドラム部81のほぼ全体が、ステータ40の径方向内側に位置する。そのため、ドラム部81によって駆動装置10が大型化することをより好適に抑制できる。ドラム部81の右側の端部は、ステータ40よりも右側に位置する。
【0065】
ホイール70は、スプライン部材71と、ナット72と、ハブ部73と、スポーク部74と、リム部75と、を有する。スプライン部材71は、軸方向Xに延びる筒状である。本実施形態においてスプライン部材71は、中心軸Jを中心とする円筒状である。スプライン部材71の内周面には、スプライン溝が設けられる。スプライン部材71は、シャフト部31aにおける第2部分31dの径方向外側に位置する。スプライン部材71のスプライン溝には、第2部分31dのスプライン部が噛み合う。ナット72は、シャフト部31aにおける第1部分31cの雄ネジ部に締め込まれる。ナット72は、スプライン部材71をシャフト部31aにおける第3部分31eに左側から押し付けて固定する。これにより、ホイール70は、ロータ30に固定される。
【0066】
ハブ部73は、固定筒部73aと、ハブ本体部73bと、を有する。固定筒部73aは、軸方向Xに延びる筒状である。本実施形態において固定筒部73aは、中心軸Jを中心とする円筒状である。固定筒部73aは、スプライン部材71の径方向外側に位置する。固定筒部73aは、スプライン部材71に嵌め合わされて固定される。ハブ本体部73bは、固定筒部73aの左側の端部から径方向外側に拡がる。図1および図2に示すように、本実施形態においてハブ本体部73bは、中心軸Jを中心とする円環板状である。
【0067】
図2に示すように、スポーク部74は、ハブ本体部73bの径方向外縁部から径方向外側に延びる板状である。スポーク部74は、第1延伸部74aと、第2延伸部74bと、を有する。第1延伸部74aは、ハブ本体部73bの径方向外縁部から径方向外側に、径方向に対して右側に斜めに傾いて延びる。第1延伸部74aの径方向外側の端部は、ステータ40よりも径方向外側に位置する。第1延伸部74aは、第1延伸部74aを軸方向Xに貫通する貫通孔74cを有する。図1に示すように、貫通孔74cは、第1延伸部74aが延びる方向に長い長円形状である。
【0068】
第2延伸部74bは、第1延伸部74aの径方向外側の端部から右側に延びる。図2に示すように、第2延伸部74bは、ステータコア41の径方向外側に位置する。第2延伸部74bの径方向内側面は、ブラケット筒部22bの径方向外側面と径方向に隙間を介して対向する。図1に示すように、スポーク部74は、周方向に沿って複数設けられる。本実施形態では、スポーク部74は、例えば、4つ設けられる。複数のスポーク部74は、周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置される。本実施形態においてハブ部73と複数のスポーク部74とは、同一の単一部材の部分である。
【0069】
リム部75は、モータ部11の径方向外側においてモータ部11を囲む環状である。本実施形態においてリム部75は、中心軸Jを中心とする円筒状である。図2に示すように、リム部75の外径および内径は、リム部75の軸方向Xの中心から軸方向両側に向かうに従って、2段階で大きくなる。リム部75の内周面のうち軸方向Xの中央部は、第2延伸部74bの径方向外側面に固定される。リム部75の外周面には、図示しないタイヤが取り付けられる。
【0070】
リム部75の径方向内側には、ステータコア41の左側の端部とロータコア部32aの左側の端部と第2ベアリング62とが位置する。そのため、電動ホイール1においてホイール70よりも右側に飛び出す部分を小さくできる。これにより、電動ホイール1全体を小型化できる。本実施形態においてシャフト部31aを支持する第2ベアリング62は、リム部75の軸方向Xの中央部と軸方向Xにおいて同じ位置に位置する。そのため、リム部75に取り付けられた図示しないタイヤを介してホイール70に外力が加えられても、第2ベアリング62が傾きにくく、シャフト部31aを軸精度よく維持しやすい。これにより、ホイール70が傾くことを抑制でき、軸方向Xのバランスに優れた電動ホイール1が得られる。
【0071】
本実施形態においてドラム部81の少なくとも一部は、リム部75の径方向内側に位置する。そのため、ドラム部81がリム部75の右側に飛び出すことを抑制でき、より電動ホイール1を軸方向Xに小型化しやすい。本実施形態においては、底部81cがリム部75の径方向内側に位置する。リム部75の左側の端部は、ハブ本体部73bよりも右側に位置する。リム部75の右側の端部は、ドラム部81における底部81cの右側の面と軸方向Xにおいてほぼ同じ位置に位置する。
【0072】
本発明は上述の実施形態に限られず、他の構成を採用することもできる。断熱部は、ドラム部とロータコア部との径方向の間の少なくとも一部に設けられるならば、特に限定されない。断熱部は、空隙部Gでなくてもよく、ドラム部とロータコア部との径方向の間に配置された断熱材であってもよい。断熱部は、空隙部Gと断熱材との両方を含んでもよい。なお、断熱部は、ドラム部からロータコア部への熱移動および熱伝達を減少させることができる部分であればよい。
【0073】
断熱部が設けられるならば、ドラム部の径方向外側面の一部は、ロータコア部の径方向内側面と接触してもよい。ドラム部は、全体がステータの径方向内側に位置してもよい。ドラム部は、ロータコア部よりも右側に延びてもよい。ドラム部の全体は、リム部の外部に位置してもよい。ステータコアおよびロータコア部は、第2ベアリングよりも右側に位置してもよい。ステータコア、ロータコア部および第2ベアリングは、リム部の外部に位置してもよい。
【0074】
上述した実施形態のロータ30は、マグネット33がロータコア部32aに埋め込まれて固定される、いわゆるIPM型のロータであるが、これに限られない。ロータは、マグネットがロータコア部の径方向外側に固定される、いわゆるSPM型のロータであってもよく、他の方式のロータであってもよい。SPM型のロータの場合、ロータは、ロータコア部およびマグネットの径方向外側を覆うロータカバーを有してもよい。
【0075】
上述した実施形態の電動ホイールの用途は、特に限定されない。電動ホイールは、オートバイ以外の走行体に搭載されてもよい。なお、本明細書において説明した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0076】
1…電動ホイール、10…駆動装置、11…モータ部、30…ロータ、31a…シャフト部、31g…凹部、32a…ロータコア部、33…マグネット、34…フランジ部、40…ステータ、41…ステータコア、42…コアバック部、43…ティース部、62…第2ベアリング(ベアリング)、70…ホイール、75…リム部、80…ドラムブレーキ、81…ドラム部、81e…凸部、81f…接触面、82…シュー部、G…空隙部(断熱部)、J…中心軸、X…軸方向
図1
図2
図3