特開2019-217976(P2019-217976A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-217976(P2019-217976A)
(43)【公開日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】車両窓部材及び車両窓発光装置
(51)【国際特許分類】
   B60Q 1/26 20060101AFI20191129BHJP
   B60Q 1/50 20060101ALI20191129BHJP
   B60Q 1/34 20060101ALI20191129BHJP
   B60Q 1/44 20060101ALI20191129BHJP
   F21S 43/14 20180101ALI20191129BHJP
   F21S 43/239 20180101ALI20191129BHJP
   F21S 43/245 20180101ALI20191129BHJP
   F21S 43/249 20180101ALI20191129BHJP
   F21W 103/00 20180101ALN20191129BHJP
   F21W 103/20 20180101ALN20191129BHJP
   F21W 103/35 20180101ALN20191129BHJP
   F21Y 113/10 20160101ALN20191129BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20191129BHJP
【FI】
   B60Q1/26 A
   B60Q1/50 C
   B60Q1/34 B
   B60Q1/44 Z
   F21S43/14
   F21S43/239
   F21S43/245
   F21S43/249
   F21W103:00
   F21W103:20
   F21W103:35
   F21Y113:10
   F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2018-118179(P2018-118179)
(22)【出願日】2018年6月21日
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100155712
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 尚
(72)【発明者】
【氏名】山田 佑果
(72)【発明者】
【氏名】西山 伸午
(72)【発明者】
【氏名】松永 一樹
(72)【発明者】
【氏名】大畑 宏文
(72)【発明者】
【氏名】小原 英行
(72)【発明者】
【氏名】今林 知柔
【テーマコード(参考)】
3K339
【Fターム(参考)】
3K339AA22
3K339AA25
3K339AA29
3K339AA41
3K339BA02
3K339BA03
3K339BA07
3K339CA12
3K339CA13
3K339CA21
3K339DA01
3K339EA01
3K339EA02
3K339EA05
3K339EA09
3K339EA10
3K339GB05
3K339GB12
3K339GB23
3K339HA02
3K339KA01
3K339KA06
3K339KA11
3K339MA02
3K339MA07
3K339MC48
3K339MC49
3K339MC59
3K339MC67
3K339MC68
3K339MC71
3K339MC74
3K339MC91
3K339MC92
(57)【要約】
【課題】空間的な制約を受けることなく光源を設置し、当該光源から出射される光を用いた発光を実現する。
【解決手段】光源(500)の発する光が入光端面(101)を通して入射され、入射された光を第1主面(104−1)及び第2主面(104−2)に沿って導光し、導光された光を第1主面(104−1)及び第2主面(104−2)のうち少なくとも一方からその外側へ出射させるように、光の導光方向を変化させる第1光学的特異部(103−1)及び第2光学的特異部(103−2)と、を備える車両窓部材(100)である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の窓に設置されることにより前記窓の少なくとも一部領域を閉塞しつつ光を通過させる板状の車両窓部材において、
光源の発する光を内部へ入射させる入射部と、
入射された光を2つの主面に沿って導光する導光部と、
導光された光を前記2つの主面のうち少なくとも一方からその外側へ出射させるように、光の導光方向を変化させる光学的特異部と、
を備えることを特徴とする車両窓部材。
【請求項2】
前記2つの主面の一方からその外側へ光を出射させる第1出射部と、
前記2つの主面の他方からその外側へ光を出射させる第2出射部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の車両窓部材。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の車両窓部材と、
前記光源と、
を備えることを特徴とする車両窓発光装置。
【請求項4】
前記光源は、車両の窓枠内に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の車両窓発光装置。
【請求項5】
車両の内部及び/又は外部に対する警告及び/又は告知としての発光を行うことを特徴とする請求項3又は4に記載の車両窓発光装置。
【請求項6】
車両のブレーキランプ及び/又はウィンカーとしての発光を行うことを特徴とする請求項3又は4に記載の車両窓発光装置。
【請求項7】
前記光源は、前記光源の出射方向が前記主面に沿った方向と略一致するように配置されていることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の車両窓発光装置。
【請求項8】
前記光源は、前記光源の出射方向が前記主面に沿った方向と略直交するように配置されており、
前記導光部は、前記入射部を通して入射される、前記光源の発する光を、前記主面に沿った方向へ向けて反射する反射部をさらに備えることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の車両窓発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両窓部材及び当該車両窓部材を用いた車両窓発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車のフロントガラスに情報を表示する自動車用ヘッドアップディスプレイ(Head Up Display)システムを採用する車種が増加している。特許文献1には、自動車のフロントガラス上に速度等の情報を投影表示する自動車用ヘッドアップディスプレイが開示されている。非特許文献1には、発光材料を含む自発光中間膜を有する合わせガラスからなるフロントガラス上に、車内に設置されたプロジェクターから特殊なレーザー光を照射することにより、照射された部分を発光させ、文字や画像を表示する自動車用ヘッドアップディスプレイが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−139186号公報(1993年6月8日公開)
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】積水化学工業株式会社、“自動車フロントガラスに表示する情報量の増加に対応した中間膜の開発について”、[online]、[2018年4月18日検索]、インターネット<URL:https://www.sekisui.co.jp/news/2015/1274415_23166.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された自動車用ヘッドアップディスプレイでは、液晶表示パネルからの投影光がフロントガラス上に投影される。非特許文献1に記載された自動車用ヘッドアップディスプレイでは、プロジェクターから特殊なレーザー光がフロントガラス上に照射される。特許文献1及び非特許文献1に記載された自動車用ヘッドアップディスプレイのいずれにおいても、液晶表示パネル、プロジェクター、といった光源を、フロントガラスから離間させて設置しなければならず、このため、光源の設置場所に空間的な制約を受けやすいという課題があった。
【0006】
本発明の一態様は、上記課題に着目して為されたものであって、空間的な制約を受けることなく光源を設置し、当該光源から出射される光を用いた発光を実現することができる車両窓部材及び当該車両窓部材を用いた車両窓発光装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る車両窓部材は、車両の窓に設置されることにより前記窓の少なくとも一部領域を閉塞しつつ光を通過させる板状の車両窓部材において、光源の発する光を内部へ入射させる入射部と、入射された光を2つの主面に沿って導光する導光部と、導光された光を前記2つの主面のうち少なくとも一方からその外側へ出射させるように、光の導光方向を変化させる光学的特異部と、を備える。
【0008】
上記構成によれば、光源を入射部に近接して配置することにより、主面からの発光を実現することができる。このため、空間的な制約を受けることなく光源を設置し、当該光源から出射される光を用いた発光を実現することができる。
【0009】
前記2つの主面の一方からその外側へ光を出射させる第1出射部と、前記2つの主面の他方からその外側へ光を出射させる第2出射部と、を有することが好ましい。
【0010】
上記構成によれば、2つの主面のそれぞれに対し、光を出射することができる。
【0011】
本発明の一態様に係る車両窓発光装置は、上記車両窓部材と、前記光源と、を備える。
【0012】
上記構成によれば、上記車両窓部材を備えた車両窓発光装置を実現することができる。
【0013】
前記光源は、車両の窓枠内に配置されていることが好ましい。
【0014】
上記構成によれば、車両の内側からも外側からもユーザに光源の存在を視認させないため、デザイン的な制約を受けにくい。
【0015】
車両の内部及び/又は外部に対する警告及び/又は告知としての発光を行うことが好ましい。
【0016】
上記構成によれば、車両の内外のユーザに対する警告又は告知を効果的に行うことができる。ここで、「告知」には、広告、「営業中」、「乗降中」等の状態表示、後続車等への定型メッセージ、社用車の社名・ロゴ等も含む。
【0017】
車両のブレーキランプ及び/又はウィンカーとしての発光を行うことが好ましい。
【0018】
上記構成によれば、本来のブレーキランプ及び/又はウィンカーの代替又は補完とすることができる。
【0019】
前記光源は、前記光源の出射方向が前記主面に沿った方向と略一致するように配置されていることが好ましい。
【0020】
上記構成によれば、光源から出射された光は、主面に沿った方向と略一致する方向で導光部に入射されるので、光源が発する光の利用効率を高めることができる。
【0021】
前記光源は、前記光源の出射方向が前記主面に沿った方向と略直交するように配置されており、前記導光部は、前記入射部を通して入射される、前記光源の発する光を、前記主面に沿った方向へ向けて反射する反射部をさらに備えることが好ましい。
【0022】
上記構成によれば、光源から出射された光は、反射部により、主面に沿った方向へ向けて反射されるので、導光部に入射された光は導光部内を主面に沿った方向と略一致する方向で導光される。
【発明の効果】
【0023】
本発明の一態様によれば、空間的な制約を受けることなく光源を設置し、当該光源から出射される光を用いた発光を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の一実施形態に係る車両窓発光装置を含む車両ドアの部分透視正面図である。
図2】(A)は、本発明の一実施形態に係る車両窓発光装置の概略構成を示す透視斜視図、(B)は、(A)の車両窓発光装置の概略構成を示す透視側面図である。
図3】(A)は、本発明の他の実施形態に係る車両窓発光装置の概略構成を示す透視斜視図、(B)は、(A)の車両窓発光装置の概略構成を示す透視側面図である。
図4】(A)は、本発明の他の実施形態に係る車両窓発光装置の概略構成を示す透視斜視図、(B)は、(A)の車両窓発光装置の概略構成を示す透視側面図である。
図5】本発明の他の実施形態に係る車両窓発光装置を含む車両ドアの透視側面図である。
図6】本発明の一実施形態に係る車両窓発光装置を含む車載システムの概略構成を示すブロック図である。
図7図6の車載システムに含まれるドアコントロールユニットの概略構成を示すブロック図である。
図8図6の車載システムを含む自動車に後方から自転車が接近する状況を説明する模式図である。
図9図6の車載システムの動作手順を示すフローチャートである。
図10図6の車載システムの表示例を示す模式図である。
図11図6の車載システムの他の表示例を示す模式図である。
図12】(A)は、図2の光学的特異部の上面図及び断面図、(B)及び(C)は、(A)の光学的特異部の変形例を示す上面図及び断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の説明で参照する図面の記載において、同一の部分には同一の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0026】
更に、以下に示す各実施形態及び各変形例は、本発明の技術的思想を具体化するための車両窓部材及び車両窓発光装置を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質や、それらの形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【0027】
又、以下に示す各実施形態及び各変形例は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。更に、以下の説明における「左右」や「上下」の方向は、単に説明の便宜上の定義であって、本発明の技術的思想を限定するものではない。
【0028】
又、以下の説明における「第1」と「第2」とは、単なる説明の便宜上の定義(選択)であり、例えば、「第1」と「第2」とを互いに入れ替えても、本発明の本質が変わるものではない。
【0029】
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係る車両窓発光装置は、図1に示すように、車両窓部材100と、光源500と、を備えており、自動車(車両)の車両ドア1の窓枠2に設けられる。図1は、前席用の車両ドアの例であり、車両窓発光装置は、前席用の車両ドアの窓枠の窓開口に嵌め込まれるサイドガラスである。車両窓発光装置は、窓枠2に設けられたパワーウィンドウモータ40の駆動により、全閉位置と全開位置との間を上下方向(図1のy方向)に昇降する。全閉位置及び全開位置は、車両窓部材100の上端縁の位置を示すものである。
【0030】
以下、本実施形態1では、車両窓発光装置を、前席用の車両ドアの窓枠の窓開口に嵌め込まれるサイドガラスに適用した例を実施形態として説明する。なお、車両窓発光装置は、後席用の車両ドアの窓枠の窓開口に嵌め込まれるサイドガラス、車両のフロントガラス、車両のリアガラスのいずれにも適用可能である。
【0031】
<車両窓部材の構成>
車両窓部材100を形成する材料は、ガラスである。車両窓部材100は、光源500が設けられ、光源500からの光が入射される入光端面101と、第1主面104−1と、第1主面104−1と反対側の第2主面104−2と、を有する。車両窓部材100は、入光端面101から入射された光を、第1主面104−1及び第2主面104−2に平行な面内で、車両窓部材100の内部102を導光する。
【0032】
車両窓部材100は、光源500からの光を導く導光体である。第1主面104−1及び第2主面104−2は、入光端面101から車両窓部材100の内部102に入射した光を反射させて導光し、車両窓部材100の内部102の光を面状に広げる。光源500から入光端面101を通じて車両窓部材100の内部102に入射した光は、第1主面104−1と第2主面104−2との間で全反射を繰り返す。これにより、入光端面101を通じて車両窓部材100の内部102に入射した光は、車両窓部材100の内部102に閉じ込められて面状に広がり、入光端面101から遠くなる方向へと車両窓部材100の内部102を伝搬する。
【0033】
第1主面104−1には、お互いに異なる位置に配置された複数の第1光学的特異部103−1が形成されている。第1主面104−1に凹部を形成することで第1光学的特異部103−1を形成することができる。第2主面104−2には、お互いに異なる位置に配置された複数の第2光学的特異部103−2が形成されている。第2主面104−2に凹部を形成することで第2光学的特異部103−2を形成することができる。第1光学的特異部103−1及び第2光学的特異部103−2は、xy面内において、2次元的に形成される。例えば、第1光学的特異部103−1及び第2光学的特異部103−2は、xy面内においてマトリクス状に形成される。図2(A)及び図2(B)では、図面の見易さのため、それぞれ、1つの第1光学的特異部103−1及び2つの第2光学的特異部103−2を記載している。なお、図2(A)に記載された第1光学的特異部103−1の位置と、図2(B)に記載された第1光学的特異部103−1の位置とは、対応するものではない。また、図2(A)に記載された2つの第2光学的特異部103−2の位置と、図2(B)に記載された2つの第2光学的特異部103−2の位置とは、それぞれ、対応するものではない。図2(A)及び図2(B)のそれぞれにおいて、図面の見易さから選ばれた位置に過ぎないことに留意すべきである。
【0034】
第1光学的特異部103−1は、車両窓部材100の内部102を導光される光源500からの光を反射させて、第2主面104−2から出射させる。具体的には、入光端面101から車両窓部材100の内部102に入射した光は、車両窓部材100の内部102を導かれて、その一部の光が、第1光学的特異部103−1に入射する。第1光学的特異部103−1は、入射した光を反射して、第2主面104−2から出射させる。このように、第1光学的特異部103−1は、車両窓部材100の内部102を導かれている光を反射して第2主面104−2から車外へ出射させる。
【0035】
第2光学的特異部103−2は、車両窓部材100の内部102を導光される光源500からの光を反射させて、第1主面104−1から出射させる。具体的には、入光端面101から車両窓部材100の内部102に入射した光は、車両窓部材100の内部102を導かれて、その一部の光が、第2光学的特異部103−2に入射する。第2光学的特異部103−2は、入射した光を反射して、第1主面104−1から出射させる。このように、第2光学的特異部103−2は、車両窓部材100の内部102を導かれている光を反射して第1主面104−1から車内へ出射させる。
【0036】
第1主面104−1から車内へ光を出射し、第2主面104−2から車外へ光を出射するので、車内側の観察者は第1主面104−1からの光を観察し、車外側の観察者は第2主面104−2からの光を観察することになるので、観察者の位置によらず、主面から出射される光を観察することができる。また、車外から観察可能とする場合でも、光源を車外に配置する必要はない。更に、後述するように、文字、画像を車内側の観察者及び車外側の観察者に観察させる場合でも、車内側の観察者及び車外側の観察者のいずれかに左右反転した文字、画像を観察させてしまうこともない。
【0037】
第1光学的特異部103−1の数、形状及び第1主面104−1上における配置態様の少なくとも一つを調節することにより、第2主面104−2から車外へ出射させる光を用いて、第2主面104−2を観察する観察者に文字、画像(平面画像又は立体画像)等を観察させることができる。第2光学的特異部103−2についても同様である。
【0038】
なお、第1光学的特異部103−1は、第1主面104−1と第2主面104−2との間で繰り返される全反射を乱し、第2主面104−2から光を出射させることができる光学的な現象を起こす特異的な構造を有するものであれば良い。上述の光学的な現象としては、反射、回折、偏光等が挙げられる。第2光学的特異部103−2についても同様である。
【0039】
<光源の構成>
光源500は、車両窓部材100の入光端面101へ向けて光を出射する光源である。
光源500は、入光端面101に設けられており、光源500から出射された光は入光端面101から車両窓部材100の内部102に入射する。光源500は、y軸方向に実質的に平行な光を車両窓部材100の内部102に入射する。
【0040】
このため、光源500の発する光の利用効率を向上しやすく、第1及び第2主面104−1、104−2から出射する光の輝度を高めやすい。また、光源500と車両窓部材100との間に障害物が介入することは無く、光源500の設置場所に空間的な制約を受けることもない。
【0041】
光源500は、1つ又は複数のLED(Light Emitting Diode)を含む。光源500は、複数のLEDを含む場合、当該複数のLED(例えば、赤色LED・青色LED・緑色LED)は、x軸方向に沿って複数設けられる。なお、複数のLEDが出射する光の色は、特に限定されない。互いに異なる色の光であってもよく、又は、同じ色の光を出射してもよい。
【0042】
<変形例1>
図3(A)及び図3(B)は、車両窓部材100の変形例としての車両窓部材200を示す。車両窓部材200は、支持部材210と、支持部材210の一方の主面に貼り付けられた導光部材220とを備える。支持部材210は、自動車の車両ドア1の窓枠2に設けられるサイドガラスとしての機能を果たす。導光部材220は、支持部材210の一方の主面の全面に貼り付けられても良く、又は、支持部材210の一方の主面の一部領域に貼り付けられても良い。導光部材220は、透明で屈折率が比較的に高い樹脂材料で形成される。導光部材220を形成する材料は、例えばポリカーボネート樹脂(PC)、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)、アクリル樹脂等であってよい。
【0043】
導光部材220は、光源510が設けられ、光源510からの光が入射される入光端面221と、第1主面224−1と、第1主面224−1と反対側の第2主面224−2と、を有する。導光部材220は、入光端面221から入射された光を、第1主面224−1及び第2主面224−2に平行な面内で、導光部材220の内部222を導光する。
【0044】
導光部材220は、光源510からの光を導く導光体である。第1主面224−1及び第2主面224−2は、入光端面221から導光部材220の内部222に入射した光を反射させて導光し、導光部材220の内部222の光を面状に広げる。光源510から入光端面221を通じて導光部材220の内部222に入射した光は、第1主面224−1と第2主面224−2との間で全反射を繰り返す。これにより、入光端面221を通じて導光部材220の内部222に入射した光は、導光部材220の内部222に閉じ込められて面状に広がり、入光端面221から遠くなる方向へと導光部材220の内部222を伝搬する。
【0045】
第1主面224−1には、お互いに異なる位置に配置された複数の第1光学的特異部223−1が形成されている。第2主面224−2には、お互いに異なる位置に配置された複数の第2光学的特異部223−2が形成されている。第1光学的特異部223−1及び第2光学的特異部223−2は、xy面内において、2次元的に形成される。例えば、第1光学的特異部223−1及び第2光学的特異部223−2は、xy面内においてマトリクス状に形成される。図3(A)及び図3(B)では、図面の見易さのため、それぞれ、1つの第1光学的特異部223−1及び2つの第2光学的特異部223−2を記載している。なお、図3(A)に記載された第1光学的特異部223−1の位置と、図3(B)に記載された第1光学的特異部223−1の位置とは、対応するものではない。また、図3(A)に記載された2つの第2光学的特異部223−2の位置と、図3(B)に記載された2つの第2光学的特異部223−2の位置とは、それぞれ、対応するものではない。図3(A)及び図3(B)のそれぞれにおいて、図面の見易さから選ばれた位置に過ぎないことに留意すべきである。
【0046】
第1光学的特異部223−1は、導光部材220の内部222を導光される光源510からの光を反射させて、第2主面224−2から出射させる。具体的には、入光端面221から導光部材220の内部222に入射した光は、導光部材220の内部222を導かれて、その一部の光が、第1光学的特異部223−1に入射する。第1光学的特異部223−1は、入射した光を反射して、第2主面224−2から出射させる。このように、第1光学的特異部223−1は、導光部材220の内部222を導かれている光を反射して第2主面224−2から出射させる。
【0047】
第2光学的特異部223−2は、導光部材220の内部222を導光される光源510からの光を反射させて、第1主面224−1から出射させる。具体的には、入光端面221から導光部材220の内部222に入射した光は、導光部材220の内部222を導かれて、その一部の光が、第2光学的特異部223−2に入射する。第2光学的特異部223−2は、入射した光を反射して、第1主面224−1から出射させる。このように、第2光学的特異部223−2は、導光部材220の内部222を導かれている光を反射して第1主面224−1から出射させる。
【0048】
支持部材210は、第1主面211−1と、第1主面211−1と反対側の第2主面211−2と、を有する。導光部材220の第1主面224−1から出射された光は、支持部材210の第1主面211−1に入射される。支持部材210は、第1主面211−1に入射された光を透過させ、第2主面211−2から出射させる。
【0049】
光源510は、光源500と同一の構成及び機能を備えるものであることから、ここで説明は繰り返さない。
【0050】
<変形例2>
図4(A)及び図4(B)は、車両窓部材100の変形例としての車両窓部材300を示す。車両窓部材300は、支持部材310と、支持部材310の一方の主面に貼り付けられた第1導光部材320と、支持部材310の他方の主面に貼り付けられた第2導光部材330とを備える。支持部材310は、自動車の車両ドア1の窓枠2に設けられるサイドガラスとしての機能を果たす。第1及び第2導光部材320、330は、支持部材310の各主面の全面に貼り付けられても良く、又は、支持部材310の各主面の一部領域に貼り付けられても良い。第1導光部材320及び第2導光部材330は、透明で屈折率が比較的に高い樹脂材料で形成される。第1導光部材320及び第2導光部材330を形成する材料は、例えばポリカーボネート樹脂(PC)、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)、アクリル樹脂等であってよい。
【0051】
第1導光部材320は、光源520が設けられ、光源520からの光が入射される入光端面321と、第1主面324−1と、第1主面324−1と反対側の第2主面324−2と、を有する。第1導光部材320は、入光端面321から入射された光を、第1主面324−1及び第2主面324−2に平行な面内で、第1導光部材320の内部322を導光する。
【0052】
第1導光部材320は、光源520からの光を導く導光体である。第1主面324−1及び第2主面324−2は、入光端面321から第1導光部材320の内部322に入射した光を反射させて導光し、第1導光部材320の内部322の光を面状に広げる。光源520から入光端面321を通じて第1導光部材320の内部322に入射した光は、第1主面324−1と第2主面324−2との間で全反射を繰り返す。これにより、入光端面321を通じて第1導光部材320の内部322に入射した光は、第1導光部材320の内部322に閉じ込められて面状に広がり、入光端面321から遠くなる方向へと第1導光部材320の内部322を伝搬する。
【0053】
第2主面324−2には、お互いに異なる位置に配置された複数の第2光学的特異部323が形成されている。第2光学的特異部323は、xy面内において、2次元的に形成される。例えば、第2光学的特異部323は、xy面内においてマトリクス状に形成される。図4(A)及び図4(B)では、図面の見易さのため、それぞれ、2つの第2光学的特異部323を記載している。なお、図4(A)に記載された2つの第2光学的特異部323の位置と、図4(B)に記載された2つの第2光学的特異部323の位置とは、それぞれ、対応するものではない。図4(A)及び図4(B)のそれぞれにおいて、図面の見易さから選ばれた位置に過ぎないことに留意すべきである。
【0054】
第2光学的特異部323は、第1導光部材320の内部322を導光される光源520からの光を反射させて、第1主面324−1から出射させる。具体的には、入光端面321から第1導光部材320の内部322に入射した光は、第1導光部材320の内部322を導かれて、その一部の光が、第2光学的特異部323に入射する。第2光学的特異部323は、入射した光を反射して、第1主面324−1から出射させる。このように、第2光学的特異部323は、第1導光部材320の内部322を導かれている光を反射して第1主面324−1から出射させる。
【0055】
第2導光部材330は、光源530が設けられ、光源530からの光が入射される入光端面331と、第1主面334−1と、第1主面334−1と反対側の第2主面334−2と、を有する。第2導光部材330は、入光端面331から入射された光を、第1主面334−1及び第2主面334−2に平行な面内で、第2導光部材330の内部332を導光する。
【0056】
第2導光部材330は、光源520からの光を導く導光体である。第1主面334−1及び第2主面334−2は、入光端面331から第2導光部材330の内部332に入射した光を反射させて導光し、第2導光部材330の内部332の光を面状に広げる。光源530から入光端面331を通じて第2導光部材330の内部332に入射した光は、第1主面334−1と第2主面334−2との間で全反射を繰り返す。これにより、入光端面331を通じて第2導光部材330の内部332に入射した光は、第2導光部材330の内部332に閉じ込められて面状に広がり、入光端面331から遠くなる方向へと第2導光部材330の内部332を伝搬する。
【0057】
第1主面334−1には、お互いに異なる位置に配置された複数の第1光学的特異部333が形成されている。第1光学的特異部333は、xy面内において、2次元的に形成される。例えば、第1光学的特異部333は、xy面内においてマトリクス状に形成される。図4(A)及び図4(B)では、図面の見易さのため、それぞれ、1つの第1光学的特異部333を記載している。なお、図4(A)に記載された1つの第1光学的特異部333の位置と、図4(B)に記載された1つの第1光学的特異部333の位置とは、対応するものではない。図4(A)及び図4(B)のそれぞれにおいて、図面の見易さから選ばれた位置に過ぎないことに留意すべきである。
【0058】
第1光学的特異部333は、第2導光部材330の内部332を導光される光源530からの光を反射させて、第2主面334−2から出射させる。具体的には、入光端面331から第2導光部材330の内部332に入射した光は、第2導光部材330の内部332を導かれて、その一部の光が、第1光学的特異部333に入射する。第1光学的特異部333は、入射した光を反射して、第2主面334−2から出射させる。このように、第1光学的特異部333は、第2導光部材330の内部332を導かれている光を反射して第2主面334−2から出射させる。
【0059】
光源520及び光源530は、光源500と同一の構成及び機能を備えるものであることから、ここで説明は繰り返さない。
【0060】
<変形例3>
図5は、車両窓部材100の変形例としての車両窓部材100aを示す。車両窓部材100aは、第1主面104−1aと、第1主面104−1aと反対側の第2主面104−2aと、を有する。車両窓部材100aが車両窓部材100と異なる点は、光源500aからの光は、第1主面104−1aの一部である入光面104−1axを通して、車両窓部材100aの内部に入射される点、及び、入光面104−1axを通して車両窓部材100aの内部に入射された光を反射して、第1主面104−1a及び第2主面104−2aに平行な面内で、車両窓部材100aの内部を導光するための反射部材101aを備える点である。
【0061】
具体的には、光源500aは、入光面104−1axに対向するように配置されており、光源500aから出射される光は、入光面104−1axに入射される。図5の自動車の車両ドア1aでは、窓枠2に設けられたパワーウィンドウモータ40の駆動により、車両窓部材100aは上下方向に昇降する。窓枠2には、光源500aを上下方向に昇降するための光源用モータ3が設けられている。ユーザには光源用モータ3が視認されることは無い。光源用モータ3は、車両窓部材100aの上下方向の昇降に合せて、光源500aを上下方向に昇降する。光源用モータ3は、車両窓部材100aが上下方向に昇降すると、光源500aからの光が入光面104−1axを通して車両窓部材100aの内部に入射されるよう、車両窓部材100aの上下方向の昇降に連動して光源500aを上下方向に昇降する。
【0062】
なお、光源500aを入光面104−1axに貼付し、光源500aを入光面104−1axに固定しても良い。この場合、車両窓部材100aの上下方向に昇降すると、光源500aも同時に上下方向に昇降することになる。
【0063】
反射部材101aは、車両窓部材100aの内部に設けられる。反射部材101aは、入光面104−1axを通して入射される光を反射することができるよう、入光面104−1axの近傍に配置される。
【0064】
〔実施形態2〕
図6は、本発明の実施形態2に係る車両窓発光装置を含む車載システムの概略構成を示すブロック図である。図7は、図6の車載システムに含まれるドアコントロールユニットの概略構成を示すブロック図である。図8は、図6の車載システムを含む自動車に後方から自転車が接近する状況を説明する模式図である。
【0065】
<車載システム>
本実施形態2では、図4(A)及び図4(B)の車両窓部材300及び車両窓部材300を含む車両窓発光装置を図1の前席用の車両ドア1に適用した例を実施形態として説明する。
【0066】
本実施形態2に係る車載システム10は、図6に示すように、ドアコントロールユニット11と、車内監視ユニット12と、メータユニット13と、ボディコントロールユニット14と、車外監視ユニット15と、車内カメラ16と、ドアノブ静電センサ17と、周辺監視カメラ18と、後側方レーダ19と、LAN(Local Area Network)20と、車両窓部材300と、光源(車内光源)520と、光源(車外光源)530と、を備える。
【0067】
ドアコントロールユニット11は、図1の前席用の車両ドア1に設けられたドアノブ静電センサ17及び、車両ドア1に設けられた車両窓発光装置車に含まれる光源520及び光源530を制御する。車内監視ユニット12は、自動車400の車内を撮影する車内カメラ16を制御する。メータユニット13は、自動車400に設けられた車内メータ類を制御し、ボディコントロールユニット14は、自動車400に設けられたライト類、ワイパー等の電装部品を制御する。車外監視ユニット15は、自動車400の周辺を撮影する周辺監視カメラ18及び自動車400の後側方移動体を検知する後側方レーダを制御する。LAN20は、ドアコントロールユニット11、車内監視ユニット12、メータユニット13、ボディコントロールユニット14及び車外監視ユニット15を相互に接続し、それらの間における信号・情報の受け渡しを可能とする。
【0068】
ドアコントロールユニット11は、図7に示すように、統合制御部31と、メモリ32と、センサ制御判定部33と、パワーウィンドウ制御部34と、通信制御部35と、駆動部36と、を備える。
【0069】
統合制御部31は、ドアコントロールユニット11の各構成要件を制御する。メモリ32は、統合制御部31の各種処理で用いる情報・データを格納する。センサ制御判定部33は、ドアノブ静電センサ17の検知結果に基づき車両ドア1の開閉を判定する。パワーウィンドウ制御部34は、パワーウィンドウモータ40の駆動を制御する。通信制御部35は、LAN20を介して、ドアコントロールユニット11の外部との信号・情報の受け渡しを制御する。駆動部36は、車内光源520及び車外光源530を駆動する。
【0070】
<車載システムの動作>
以下、図8に示した、図6の車載システムを含む自動車400に後方から自転車403が接近する状況を例として車載システム10の動作を説明する。図9は、図6の車載システムの動作手順を示すフローチャートである。
【0071】
まず、車載システム10は、メータユニット13及び/又はボディコントロールユニット14の出力信号に基づき、自動車400の車速がゼロ、且つ、シフトポジションがパーキング(P)、であること(以下、「車速0andシフトP」と称する。)を検知する(S1にてYES)。車載システム10は、車速0andシフトPを検知できなければ(S1にてNO)、車速0andシフトPを検知できるまでS1を繰り返す。
【0072】
車載システム10は、自動車400の乗員402の降車意思を検知するための車内カメラ16をONする(S2)。車内カメラ16を用いて車内の乗員402を撮影する。車内監視ユニット12は、車内カメラ16が撮影する乗員402の動作から、乗員402の降車意思を検知する。S2においては、車内カメラ16に代えて、ドアノブ静電センサ17をONし、乗員402の降車意思を検知しても良い。ドアコントロールユニット11のセンサ制御判定部33は、ドアノブ静電センサ17に乗員402が触れた時、乗員402の降車意思を検知する。なお、S2では、車内カメラ16及びドアノブ静電センサ17をONしても良いし、いずれか一方を常時ONとし、他方をS2にてONするようにしても良い。また、消費電力の削減の観点からは、後述するS4において乗員402の降車意思を検知した後、車内カメラ16をOFFすることが好ましい。
【0073】
車外の移動体を検知するための車外センサである周辺監視カメラ18及び後側方レーダ19をONする(S3)。
【0074】
車載システム10は、車内監視ユニット12及び/又はセンサ制御判定部33を用いて、乗員402の降車意思を検知し(S4にてYES)、周辺監視カメラ18及び後側方レーダ19を用いて、自動車400の周辺の移動体・接近物を検知すると(S5にてYES)、駆動部36を用いて、車内光源520及び車外光源530を駆動する。車内光源520及び車外光源530の駆動により、車内光源520からの光を車両窓部材300の第1導光部材320の第1主面324−1から出射するとともに、車外光源530からの光を第2導光部材330の第2主面334−2から出射する(S6)。
【0075】
本実施形態2においては、車内光源520及び車外光源530は、それぞれ、赤色LED・青色LED・緑色LEDを含むことが好ましい。駆動部36は、車内光源520及び車外光源530のそれぞれの赤色LEDを駆動し、第1導光部材320の第1主面324−1から自動車400の車内に向けて赤色の光を出射するとともに、第2導光部材330の第2主面334−2から自動車400の車外に向けて赤色の光を出射することが好ましい。
【0076】
危険を連想させる警告色である赤色の光を車内・車外の両方に出射することにより、車内の乗員402及び車外の自転車403の乗員に警告を与えることができる。具体的には、車内の乗員402には、自動車400の周囲401に自転車403が接近していることを警告すると共に、車外の自転車403の乗員には、車内の乗員402が降車しようとしていることを警告することができる。
【0077】
更に、S6においては、駆動部36は、車内光源520及び車外光源530のそれぞれの赤色LEDを間欠駆動し、第1導光部材320の第1主面324−1から出射される光及び第2導光部材330の第2主面334−2から出射される光を点滅させることが好ましい。警告の効果を高めることができる。
【0078】
車載システム10は、乗員402の降車意思を検知できなければ(S4にてNO)、乗員402の降車意思を検知できるまでS4を繰り返す。
【0079】
車載システム10は、自動車400の周辺の移動体・接近物を検知できなければ(S5にてNO)、駆動部36を用いて、車内光源520及び車外光源530を駆動する。車内光源520及び車外光源530の駆動により、車内光源520からの光を車両窓部材300の第1導光部材320の第1主面324−1から出射するとともに、車外光源530からの光を第2導光部材330の第2主面334−2から出射する(S7)。
【0080】
駆動部36は、車内光源520及び車外光源530のそれぞれの青色LEDを駆動し、第1導光部材320の第1主面324−1から自動車400の車内に向けて青色の光を出射するとともに、第2導光部材330の第2主面334−2から自動車400の車外に向けて青色の光を出射することが好ましい。
【0081】
安全を連想させる色である青色の光を車内・車外の両方に出射することにより、車内の乗員402には、自動車400の周囲401には障害物・接近物が存在しないことを通知することができる。また、自動車400の周囲401には、乗員402が降車しようとすることを通知することができる。乗員402の降車を通知する場合、警告色である「赤色」又は「黄色」の光を車外に出射しても良い。
【0082】
その後、乗員402は、車両ドア1を開けて降車し(S8)、降車後、車両ドア1を閉める(S9)。
【0083】
車載システム10は、駆動部36に、車内光源520及び車外光源530の消灯を指示し、駆動部36は、車内光源520及び車外光源530の駆動を停止する(S10)。そして、車載システム10は、車外センサである周辺監視カメラ18及び後側方レーダ19をOFFすると共に(S11)、車内カメラ16をOFFする(S12)。
【0084】
<変形例1>
車載システム10は、車内監視ユニット12及び/又はセンサ制御判定部33を用いて、乗員402の降車意思を検知し、メータユニット13の出力信号に基づき、自動車400の車速が所定速度以上(例えば、5km/h以上)であることを検知する。この場合、車載システム10は、駆動部36を用いて、車内光源520を駆動する。車内光源520の駆動により、車内光源520からの光を車両窓部材300の第1導光部材320の第1主面324−1から出射する。駆動部36は、車内光源520の赤色LEDを間欠駆動し、第1導光部材320の第1主面324−1から自動車400の車内に向けて赤色の光を点滅させながら出射する。
【0085】
車内の乗員402に、自動車400が走行中であることを警告することができる。
【0086】
なお、第1導光部材320の第1主面324−1全体を光らせることに代えて、第1主面324−1の一部を光らせる(テルテール点灯)であっても良い。
【0087】
<変形例2>
車載システム10は、車内監視ユニット12及び/又はセンサ制御判定部33を用いて、乗員402の降車意思を検知し、ボディコントロールユニット14の出力信号に基づき、自動車400のシフトポジションがパーキング(P)以外であることを検知する。この場合、車載システム10は、駆動部36を用いて、車内光源520を駆動する。車内光源520の駆動により、車内光源520からの光を車両窓部材300の第1導光部材320の第1主面324−1から出射する。駆動部36は、車内光源520の赤色LEDを間欠駆動し、第1導光部材320の第1主面324−1から自動車400の車内に向けて赤色の光を点滅させながら出射する。
【0088】
車内の乗員402に、自動車400のシフトポジションがパーキング(P)ではないことを警告することができる。
【0089】
なお、第1導光部材320の第1主面324−1全体を光らせることに代えて、第1主面324−1の一部を光らせる(テルテール点灯)であっても良い。
【0090】
<変形例3>
車載システム10は、車内監視ユニット12及び/又はセンサ制御判定部33を用いて、乗員402の降車意思を検知し、ボディコントロールユニット14の出力信号に基づき、自動車400の前照灯/室内灯がONであることを検知する。この場合、車載システム10は、駆動部36を用いて、車内光源520を駆動する。車内光源520の駆動により、車内光源520からの光を車両窓部材300の第1導光部材320の第1主面324−1から出射する。駆動部36は、車内光源520の赤色LEDを間欠駆動し、第1導光部材320の第1主面324−1から自動車400の車内に向けて赤色の光を点滅させながら出射する。
【0091】
車内の乗員402に、自動車400の前照灯/室内灯がONであることを警告することができる。
【0092】
なお、第1導光部材320の第1主面324−1全体を光らせることに代えて、第1主面324−1の一部を光らせる(テルテール点灯)であっても良い。
【0093】
<変形例4>
車載システム10は、車内監視ユニット12及び/又はセンサ制御判定部33を用いて、乗員402の降車意思を検知し、ボディコントロールユニット14の出力信号に基づき、自動車400のパーキングブレーキがOFFであることを検知する。この場合、車載システム10は、駆動部36を用いて、車内光源520を駆動する。車内光源520の駆動により、車内光源520からの光を車両窓部材300の第1導光部材320の第1主面324−1から出射する。駆動部36は、車内光源520を間欠駆動し、第1導光部材320の第1主面324−1から自動車400の車内に向けて黄色の光を点滅させながら出射する。
【0094】
車内の乗員402に、自動車400のパーキングブレーキがOFFであることを警告することができる。
【0095】
なお、第1導光部材320の第1主面324−1全体を光らせることに代えて、第1主面324−1の一部を光らせる(テルテール点灯)であっても良い。また、危険の程度は比較的低いことから、本変形例4では出射する光の色を黄色としているが、赤色であっても構わない。
【0096】
<他の変形例>
例えば、自動車400の車内に乗員はおらず、自動車400の全てのドアが閉じられていることを検知し、(1)自動車400のシフトポジションがパーキング(P)以外であることを検知、(2)自動車400の前照灯/室内灯がONであることを検知、又は、(3)自動車400のパーキングブレーキがOFFであることを検知した場合、駆動部36は、車外光源530の赤色LEDを間欠駆動し、第2導光部材330の第2主面334−2から出射される赤色の光を点滅させることが好ましい。
【0097】
更に、自動車400のドアのいずれかが閉じられ、当該閉じられたドア以外の座席にて乗員を検知した場合、駆動部36は、車外光源530の赤色LEDを間欠駆動し、第2導光部材330の第2主面334−2から出射される赤色の光を点滅させることが好ましい。当該乗員を置き去りにされた乳幼児である状況を想定したものである。
【0098】
〔他の実施形態〕
図10は、図6の車載システムの表示例を示す模式図である。図10に示す車載システムでは、第1導光部材320の第1主面324−1から出射される光は、車内の観察者601に向けて、出射される。一方、第2導光部材330の第2主面334−2から出射される光は、車外の観察者602に向けて、出射される。例えば、車内の観察者601に、赤色701aに発光するサイドガラス701(第1主面324−1)を観察させ、車外の観察者602には、青色702aに発光するサイドガラス702(第2主面334−2)を観察させることができる。このようにして、車内の観察者601及び/又は車外の観察者602に対する警告及び/又は告知としての発光を行うことができる。
【0099】
図11は、図6の車載システムの他の表示例を示す模式図である。図11に示す車載システムでは、車外(右)側の車両窓部材300の第2導光部材330の第2主面334−2から出射される光は、車外(右)側の観察者801に向けて、出射される。車外(左)側の車両窓部材300の第2導光部材330の第2主面334−2から出射される光は、車外(左)側の観察者802に向けて、出射される。例えば、自動車が右折する場合、車外(右)側の観察者801に、ウィンカーを意味する形状901aを表示するサイドガラス901(第2主面334−2)を観察させ、自動車が左折する場合、車外(左)側の観察者802に、ウィンカーを意味する形状902aを表示するサイドガラス902(第2主面334−2)を観察させることができる。このようにして、車外の観察者801、802に対するブレーキランプ及び/又はウィンカーとしての発光を行うことができる。
【0100】
なお、ブレーキランプとしての発光を行う場合、サイドガラス901及びサイドガラス902に代えて、赤色の光をリアガラスから出射させても良い。自動車の後方に向けてブレーキランプを発光することができるので、自動車の後方の観察者に対し、自動車の停止をより効果的に警告することができる。
【0101】
図12(A)は、図2の第1及び第2光学的特異部の上面図及び断面図、図12(B)及び(C)は、図12(A)の第1及び第2光学的特異部の変形例を示す上面図及び断面図である。上述の実施形態では、図12(A)に示すように、第1及び第2光学的特異部103−1、103−2は、断面形状を半球形状としていたが、図12(B)に示すように、断面形状を2つの傾斜面を有する略二等辺三角形状としても良い、また、図12(C)に示すように、断面形状を1つの傾斜面を有する略直角三角形状としても良い。ただし、図12(B)及び(C)の例では、入光端面101側に傾斜面が位置するように、第1主面104−1及び第2主面104−2に形成される。
【0102】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0103】
1、1a 車両ドア、100、100a、200、300 車両窓部材、101、221、321、331 入光端面、101a 反射部材、103−1、223−1、333 第1光学的特異部、103−2、223−2、323 第2光学的特異部、104−1、104−1a、211−1、224−1、324−1、334−1 第1主面、104−1ax 入光面、104−2、104−2a、211−2、224−2、324−2、334−2 第2主面、210、310 支持部材、220 導光部材、320 第1導光部材、330 第2導光部材、500、500a、510、520、530 光源
図1
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