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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-218094(P2019-218094A)
(43)【公開日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】包装袋およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/20 20060101AFI20191129BHJP
   B31B 70/64 20170101ALI20191129BHJP
【FI】
   B65D85/20 Z
   B31B70/64
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-116264(P2018-116264)
(22)【出願日】2018年6月19日
(71)【出願人】
【識別番号】390036629
【氏名又は名称】株式会社ヤマガタグラビヤ
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】特許業務法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山形 勇仁
【テーマコード(参考)】
3E068
3E075
【Fターム(参考)】
3E068AA34
3E068AB04
3E068AC02
3E068BB01
3E068BB15
3E068BB17
3E068CC22
3E068CE03
3E068DD01
3E068DD30
3E068DE01
3E068DE13
3E068DE14
3E068EE01
3E068EE10
3E068EE25
3E068EE26
3E068EE28
3E075BA70
3E075CA02
3E075DB03
3E075DB04
3E075DB13
3E075DB14
3E075DB16
3E075DB19
3E075DD12
3E075FA04
3E075FA06
3E075GA02
3E075GA04
(57)【要約】
【課題】ワイパーブレードの形状に適合した、より簡易な構造のワイパーブレード包装袋およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】ワイパーブレード用包装袋(1)は、ワイパーブレード(40)を内部に収容するものである。ワイパーブレード用包装袋(1)は、一方側縁(10a)および他方側縁(10b)を有する、長尺状の表シート(10)と、一方側縁および他方側縁を有し、その一方側縁が表シートの一方側縁に固着される、長尺状の裏シート(20)と、一方側縁および他方側縁を有し、その一方側縁が表シートの他方側縁に固着され、その他方側縁が裏シートの他方側縁に固着される、長尺状のガゼットシート(30)とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイパーブレードを内部に収容するワイパーブレード用包装袋において、
一方側縁および他方側縁を有する、長尺状の表シートと、
一方側縁および他方側縁を有し、その一方側縁が前記表シートの一方側縁に固着される、長尺状の裏シートと、
一方側縁および他方側縁を有し、その一方側縁が前記表シートの他方側縁に固着され、その他方側縁が前記裏シートの他方側縁に固着される、長尺状のガゼットシートとを備えることを特徴とする、ワイパーブレード用包装袋。
【請求項2】
前記表シート、前記裏シートおよび前記ガゼットシートの長手方向の一方端は、互いに固着されて閉鎖端となり、
前記表シート、前記裏シートおよび前記ガゼットシートの長手方向の他方端は、開口する開口端となる、請求項1に記載のワイパーブレード用包装袋。
【請求項3】
前記閉鎖端は、前記ガゼットシートの一方側縁領域が前記表シートに固着されており、前記ガゼットシートの他方側縁領域が前記裏シートに固着されており、
前記表シートおよび前記裏シートにおける前記ガゼットシートに固着されていない部分は、互いに固着されている、請求項2に記載のワイパーブレード用包装袋。
【請求項4】
前記開口端から下方に離れた位置において、ミシン目または線シールによって形成される折り返し部が設けられ、
前記折り返し部で裏側に折り返すことでヘッダー部が形成される、請求項2または3に記載のワイパーブレード用包装袋。
【請求項5】
前記ヘッダー部には、前記表シートおよび前記裏シートを重ね合わせて、前記折り返し部で折り返した場合に重なる位置において、第1貫通孔と、前記第1貫通孔と長手方向に間隔をあけて設けられる第2貫通孔とが設けられ、
前記第1貫通孔は、前記第2貫通孔よりも小さい、請求項4に記載のワイパーブレード用包装袋。
【請求項6】
ワイパーブレードを内部に収容するワイパーブレード用包装袋の製造方法において、
一方側縁および他方側縁を有する、長尺状の表シートと、一方側縁および他方側縁を有する、長尺状の裏シートと、一方側縁および他方側縁を有する、長尺状のガゼットシートとを準備する工程と、
前記表シートの他方側縁および前記裏シートの他方側縁の間にガゼットシートを挿入する工程と、
前記表シートの一方側縁と前記裏シートの一方側縁、前記表シートの他方側縁と前記ガゼットシートの一方側縁、および、前記裏シートの他方側縁と前記ガゼットシートの他方端部とを固着する工程とを備えることを特徴とする、ワイパーブレード用包装袋の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ワイパーブレード用包装袋およびその製造方法に関し、特に、ワイパーブレードを内部に収容するワイパーブレード用包装袋およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、たとえば自動車などの窓ガラスに付着した雨水や汚れなどを拭くワイパーブレードにおいて、合成ゴムの部分は、消耗品であり、使用するにつれて摩耗するため、交換できることが知られている。ワイパーブレードの交換は、容易にできるため、自動車の使用者自身が行うことができる。交換部品のワイパーブレード(ワイパー替えゴム単体を含む)は、包装袋に包装され市販されている。
【0003】
ワイパーブレードを包装する包装袋として、たとえば特開昭63−22366号公報(特許文献1)、特開平7−251862号公報(特許文献2)、実用新案登録第3085978号公報(特許文献3)が挙げられる。
【0004】
特許文献1および特許文献2には、台紙などの堅い板状部材と、商品の形に合わせて成型された透明なプラスチック部材とで形成されたブリスターパック内に、ワイパーブレードを収容することが開示されている。特許文献3には、ワイパーブレードの包装袋を廃棄せず、傘袋として有効活用することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭63−22366号公報
【特許文献2】特開平7−251862号公報
【特許文献3】実用新案登録第3085978号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1および特許文献2のワイパーブレードの包装袋は、ブリスターパックであるため、ワイパーブレードの形状に合わせて成形するためには、プラスチック部材の形状のを工夫する必要がある。また、特許文献3の包装袋は、使用後の用途まで考慮したものであるため、ワイパーブレードの包装袋として余分な取っ手が取り付けられており、構造が複雑であった。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的はワイパーブレードの形状に適合した、より簡易な構造のワイパーブレード包装袋およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係るワイパーブレード用包装袋は、ワイパーブレードを内部に収容するものである。ワイパーブレード用包装袋は、一方側縁および他方側縁を有する、長尺状の表シートと、一方側縁および他方側縁を有し、その一方側縁が表シートの一方側縁に固着される、長尺状の裏シートと、一方側縁および他方側縁を有し、その一方側縁が表シートの他方側縁に固着され、その他方側縁が裏シートの他方側縁に固着される、長尺状のガゼットシートとを備える。
【0009】
好ましくは、表シート、裏シートおよびガゼットシートの長手方向の一方端は、互いに固着されて閉鎖端となり、表シート、裏シートおよびガゼットシートの長手方向の他方端は、開口する開口端となる。
【0010】
好ましくは、閉鎖端は、ガゼットシートの一方側縁領域がシートに固着されており、ガゼットシートの他方側縁領域が裏シートに固着されており、表シートおよび裏シートにおけるガゼットシートに固着されていない部分は、互いに固着されている。
【0011】
好ましくは、開口端から下方に離れた位置において、ミシン目または線シールによって形成される折り返し部が設けられ、折り返し部で裏側に折り返すことでヘッダー部が形成される。
【0012】
好ましくは、ヘッダー部には、表シートおよび裏シートを重ね合わせて、折り返し部で折り返した場合に重なる位置において、第1貫通孔と、第1貫通孔と長手方向に間隔をあけて設けられる第2貫通孔とが設けられ、第1貫通孔は、第2貫通孔よりも小さい。
【0013】
本発明の一態様に係るワイパーブレード用包装袋の製造方法は、ワイパーブレードを内部に収容するワイパーブレード用包装袋の製造方法において、一方側縁および他方側縁を有する、長尺状の表シートと、一方側縁および他方側縁を有する、長尺状の裏シートと、一方側縁および他方側縁を有する、長尺状のガゼットシートとを準備する工程と、表シートの他方側縁および裏シートの他方側縁の間にガゼットシートを挿入する工程と、表シートの一方側縁と裏シートの一方側縁、表シートの他方側縁とガゼットシートの一方側縁、および、裏シートの他方側縁とガゼットシートの他方端部とを固着する工程とを備える。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ワイパーブレードの形状に適合した、より簡易な構造のワイパーブレード包装袋およびその製造方法を提供することを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施の形態に係るワイパーブレード包装袋の正面図である。
図2】本発明の実施の形態に係るワイパーブレード包装袋内にワイパーブレードを収容した状態を示す正面図である。
図3】本発明の実施の形態に係るワイパーブレード包装袋の平面図である。
図4】本発明の実施の形態に係るワイパーブレード包装袋の底面図である。
図5図2におけるV−V線に沿った断面図である。
図6】本発明の実施の形態に係るワイパーブレード包装袋の上方部分を拡大した図であり、(a)は正面図であり、(b)は背面図である。
図7図2におけるVII−VII線に沿った断面図である。
図8】本発明の実施の形態に係るワイパーブレード包装袋の製造方法を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0017】
<ワイパーブレード用包装袋について>
図1図7を参照しながら、本実施の形態に係るワイパーブレード用包装袋1の一例を説明する。図1,2において、矢印A1で示す長手方向は上下方向であり、矢印A2で示す幅方向は左右方向である。なお、図2におけるワイパーブレード40は、理解容易のため、二点鎖線にして示す。
【0018】
図1に示すように、本実施の形態に係るワイパーブレード用包装袋1は、ワイパーブレード40を内部に収容する包装袋である。以下の説明において、ワイパーブレード用包装袋1を、単に包装袋という。
【0019】
ワイパーブレード40は、自動車などの窓ガラスに付着した雨水や汚れなどを拭くものである。本実施の形態においてワイパーブレード40は、ワイパーのゴムと、ゴムを保持する金具とを備える全体構造だけでなく、便宜上、金具を備えない替えゴムだけの単体構造も含むものとする。
【0020】
図1および図2に示すように、包装袋1は、長尺状の袋である。包装袋1は、上部が開口し、側部および下部がそれぞれ閉塞されている。包装袋1は、ガゼット(まち)を有するが、一般的な包装袋とは異なり、ガゼットは、包装袋1の両側部に設けられておらず、一方の側部(紙面の右側)だけに設けられている。
【0021】
包装袋1は、略全体が合成樹脂製フィルムで構成されている。合成樹脂としては、種々の素材のものを使用することができるが、たとえばポリエチレン、ポリプロピレンなどが主として使用される。包装袋1は、上下方向の寸法がたとえば500mm以上1000mm以下であり、幅方向の寸法がたとえば20mm以上100mm以下である。
【0022】
図3に示すように、包装袋1は、表シート10と、裏シート20と、ガゼットシート30とを備える。表シート10は、長尺状であり、一方側縁10aおよび他方側縁10bを有する。裏シート20は、長尺状であり、一方側縁20aおよび他方側縁20bを有する。表シート10および裏シート20は、いずれも矩形状であり、略同一形状である。
【0023】
表シート10の表面には、表模様11が付されており、裏シート20の表面には、裏模様21が付されている。これらの模様は、たとえば図柄、商品名などだけではなく、ワイパーブレードの説明書きなども含む。本実施の形態では、表シート10の表模様11は、商品名および図柄等であり、裏シート20の裏模様21は、ワイパーブレードの説明書き等である。
【0024】
ガゼットシート30は、長尺状であり、一方側縁30aおよび他方側縁30bを有する。ガゼットシート30は、矩形状であるが、二つ折りにされ、折れ目が袋内部(紙面左側)に向けられている。
【0025】
図3に示すように、包装袋1において、表シート10の一方側縁10aと裏シート20の一方側縁20aが固着されている。表シート10の他方側縁10bとガゼットシート30の一方側縁30aが固着されている。裏シート20の他方側縁20bとガゼットシート30の他方側縁30bが固着されている。これらの固着は、たとえば熱シール(ヒートシール)で行われ、一定の幅を有していることが好ましく、本実施の形態では、たとえば2mm以上15mm以下程度である。これにより、包装袋1は、側部が閉塞される。
【0026】
包装袋1の長手方向の一方端(紙面の下方)は、表シート10、裏シート20およびガゼットシート30が互いに固着されて閉鎖端2となっている。図4を参照して、ガゼットシート30は、上述のように二つ折りされており、一方側縁30a側に位置する一方側縁領域31と、他方側縁30b側に位置する他方側縁領域32とを含む。包装袋1の下方において、ガゼットシート30の一方側縁領域31は、表シート10に固着されている。ガゼットシート30の他方側縁領域32は、裏シート20に固着されている。さらに、包装袋1の下方において、表シート10および裏シート20におけるガゼットシート30に固着されていない部分は、互いに固着されている。これにより、包装袋1の下方において、閉鎖端2が形成される。
【0027】
包装袋1の長手方向の他方端(紙面の上方)は、開口する開口端3となっており、ワイパーブレード40が挿入される。図5に示すように、包装袋1にワイパーブレード40を挿入すると、ガゼットシート30が立ち上がる。これにより、包装袋1は、ワイパーブレード40の形状に適合した外形となり、断面視において略三角形形状になる。
【0028】
図6を参照して、開口端3から下方に離れた位置において、表シート10に折り返し部16が設けられ、裏シート20に折り返し部26が設けられる。折り返し部16,26は、ミシン目によって形成される。ミシン目は、表シート10、裏シート20およびガゼットシート30にまたがって設けられる。折り返し部16,26において、裏シート20側に折り返すことで、ヘッダー部17が形成される。なお、折り返し部16,26は、たとえば線シールなど他の方法で形成されてもよい。
【0029】
ヘッダー部17は、折り返し部16,26の開口端3(紙面の上方)側に設けられる上方部13,23と、折り返し部16,26の下方側に設けられる下方部12,22とを含む。ヘッダー部17の下方部12,22には、第1貫通孔14,24が設けられ、上方部13,23には第2貫通孔15,25が設けられる。第1貫通孔14,24および第2貫通孔15,25は、円形であるが、たとえば三角形、矩形など三角形であってもよい。また、図7に示すように、第1貫通孔14,24の外形は同一であり、第2貫通孔15,25の外形もまた同一である。
【0030】
第1貫通孔14,24は、第2貫通孔15,25と上下方向(長手方向)に間隔をあけて設けられる。具体的には、図7に示すように、第1貫通孔14,24および第2貫通孔15,25は、表シート10および裏シート20を重ね合わせて、折り返し部16で折り返した場合に重なる位置に設けられる。
【0031】
第1貫通孔14,24の外形は、第2貫通孔15,25の外形よりも小さい。具体的には、第1貫通孔14,24の外径寸法は、第2貫通孔15,25の外径寸法よりも小さい。図7に示すように、折り返し部16,26で折り返してヘッダー部17を形成する場合に、第1貫通孔14,24と第2貫通孔15,25の位置が完全に一致していなくても、第1貫通孔14を通して第2貫通孔15が見えない。そのため、第1貫通孔14,24と第2貫通孔15,25の位置合わせをする必要がないため、包装作業を簡易化することができる。
【0032】
また、図6(b)に示すように、裏シート20の上方位置には、接着テープ18が設けられる。接着テープ18上の剥離紙を取り外すことにより、折り返し部16,26を裏シート20側に折り返した状態で固定し、ヘッダー部17を形成することができる。
【0033】
<ワイパーブレード用包装袋の製造方法について>
図8を参照して、本実施の形態の包装袋1の製造方法の一例を説明する。本実施の形態において、包装袋1の製造は、大型の装置を用いて連続的に行われるが、以下の説明では、理解容易のため、それぞれの工程ごとに説明する。なお、図8において、ロール材50の引き出し方向をB、引き出し方向Bと直行する方向を幅方向という。
【0034】
図8(a)を参照して、包装袋1の表シート10および裏シート20となるべきロール材50を準備する。ロール材50の本体シート51には、包装袋1の表シート10に印刷される表模様11、および、包装袋1の裏シート20に印刷される裏模様21が対になって、幅方向に2つずつ印刷されている。
【0035】
図8(b)を参照して、ロール材50から連続的に本体シート51を引き出し、本体シート51の幅方向中央部で半折りする。具体的には、2つの表模様11および裏模様21の間に平板(図示せず)を挟んで、本体シート51を半折りしていく。さらに、山折となる部分の端をスリット刃61で切断し、第1シート52と、第1シート52に重ねられる第2シート53に分離する。
【0036】
図8(c)を参照して、第1シート52と第2シート53の幅方向両端部に、中央部で半折りされた半折りシート54をそれぞれ挿入する。半折りシート54は、包装袋1において、ガゼットシート30になるべきシートである。図示を省略するが、半折りシート54は、本体シート51と同様に、ロール状のロール材から引き出されるものである。
【0037】
図8(d)を参照して、第1,2シート52,53の幅方向の両端部55、引き出し方向の上流に位置する上流部56、および、表模様11と裏模様21との境界部57に熱シール(熱溶着)を行う。両端部55については、半折りシート54の上片54a(図8(d))が第1シート52に溶着し、半折りシート54の下片54b(図8(d))が第2シート53に溶着するように熱シールを行う。これにより、両端部55、上流部56および境界部57がそれぞれ溶着される。なお、図8(d)および図8(e)において、熱シールを施した部分を、網掛け模様で示している。
【0038】
図8(e)を参照して、たとえば抜き加工により、ミシン目16,26(ミシン目26については図示せず)および第1,2貫通穴14,24,15,25(第1,2貫通穴24,25については図示せず)を形成する。2つのスリット刃62で両端部55を切断して包装袋1の外形を整え、1つのスリット刃63で境界部57を切断する。さらに、上流部56を切断刃64で切断する。このようにして、本体シート51の幅方向において、包装袋1を2つずつ製造することができる。これにより、簡易な製造方法で包装袋を量産することができる。
【0039】
なお、本実施の形態において、ヘッダー部17は、折り返し部16で折り返すことで形成されるとして説明したが、表シート10および裏シート20とは別にヘッダー部17が取り付けられていてもよい。また、包装袋1にヘッダー部17が設けられていなくてもよい。
【0040】
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0041】
1 包装袋(ワイパーブレード用包装袋)、2 閉鎖端、3 開口端、10 表シート
10a 一方側縁、10b 他方側縁、11 表模様、12 下方部、13 上方部、14 第1貫通孔、15 第2貫通孔、16 折り返し部(ミシン目)、17 ヘッダー部、18 接着テープ、20 裏シート、20a 一方側縁、20b 他方側縁、21 裏模様、22 下方部、23 上方部、24 第1貫通孔、25 第2貫通孔、26 折り返し部(ミシン目)、30 ガゼットシート、30a 一方側縁、30b 他方側縁、31 側縁領域、32 他方側縁領域、40 ワイパーブレード、50 ロール材、51 シート、52 第1シート、53 第2シート、54 両端部、55 底部、56 境界部、61,62,63 スリット刃、64 切断刃。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2019年7月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイパーブレードを内部に収容するワイパーブレード用包装袋において、
一方側縁および他方側縁を有する、長尺状の表シートと、
一方側縁および他方側縁を有し、その一方側縁が前記表シートの一方側縁に固着される、長尺状の裏シートと、
一方側縁および他方側縁を有し、その一方側縁が前記表シートの他方側縁に固着され、その他方側縁が前記裏シートの他方側縁に固着される、長尺状のガゼットシートとを備えることを特徴とする、ワイパーブレード用包装袋。
【請求項2】
前記表シート、前記裏シートおよび前記ガゼットシートの長手方向の一方端は、互いに固着されて閉鎖端となり、
前記表シート、前記裏シートおよび前記ガゼットシートの長手方向の他方端は、開口する開口端となる、請求項1に記載のワイパーブレード用包装袋。
【請求項3】
前記閉鎖端は、前記ガゼットシートの一方側縁領域が前記表シートに固着されており、前記ガゼットシートの他方側縁領域が前記裏シートに固着されており、
前記表シートおよび前記裏シートにおける前記ガゼットシートに固着されていない部分は、互いに固着されている、請求項2に記載のワイパーブレード用包装袋。
【請求項4】
前記開口端から下方に離れた位置において、ミシン目または線シールによって形成される折り返し部が設けられ、
前記折り返し部で裏側に折り返すことでヘッダー部が形成される、請求項2または3に記載のワイパーブレード用包装袋。
【請求項5】
前記ヘッダー部には、前記表シートおよび前記裏シートを重ね合わせて、前記折り返し部で折り返した場合に重なる位置において、第1貫通孔と、前記第1貫通孔と長手方向に間隔をあけて設けられる第2貫通孔とが設けられ、
前記第1貫通孔は、前記第2貫通孔よりも小さい、請求項4に記載のワイパーブレード用包装袋。
【請求項6】
ワイパーブレードを内部に収容するワイパーブレード用包装袋の製造方法において、
一方側縁および他方側縁を有する、長尺状の表シートと、一方側縁および他方側縁を有する、長尺状の裏シートと、一方側縁および他方側縁を有する、長尺状のガゼットシートとを準備する工程と、
前記表シートの他方側縁および前記裏シートの他方側縁の間にガゼットシートを挿入する工程と、
前記表シートの一方側縁と前記裏シートの一方側縁、前記表シートの他方側縁と前記ガゼットシートの一方側縁、および、前記裏シートの他方側縁と前記ガゼットシートの他方端部とを固着する工程とを備えることを特徴とする、ワイパーブレード用包装袋の製造方法。
【請求項7】
一方側縁および他方側縁を有する、長尺状の表シートと、
一方側縁および他方側縁を有し、その一方側縁が前記表シートの一方側縁に固着される、長尺状の裏シートと、
一方側縁および他方側縁を有し、その一方側縁が前記表シートの他方側縁に固着され、その他方側縁が前記裏シートの他方側縁に固着される、長尺状のガゼットシートとを備えることを特徴とする、包装袋。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
図1に示すように、本実施の形態に係るワイパーブレード用包装袋1は、ワイパーブレード40を内部に収容する包装袋である。以下、ワイパーブレード用包装袋1について説明するが、本発明の包装袋の構造的特徴は、長尺状の表シートと、表シートの一方側縁に固着される長尺状の裏シートと、表シートの他方側縁および裏シートの他方側縁に固着される長尺状のガゼットシートとを備えることである。以下の説明において、ワイパーブレード用包装袋1を、単に包装袋という。