特開2019-218188(P2019-218188A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-218188(P2019-218188A)
(43)【公開日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】踏段および乗客コンベア
(51)【国際特許分類】
   B66B 23/12 20060101AFI20191129BHJP
【FI】
   B66B23/12 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-117655(P2018-117655)
(22)【出願日】2018年6月21日
(71)【出願人】
【識別番号】000232955
【氏名又は名称】株式会社日立ビルシステム
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】特許業務法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 敏光
(72)【発明者】
【氏名】宇津宮 博文
(72)【発明者】
【氏名】松尾 利昭
【テーマコード(参考)】
3F321
【Fターム(参考)】
3F321AA04
3F321BA06
3F321CB18
(57)【要約】      (修正有)
【課題】踏板の上面における高い摩擦抵抗力を実現し、それを比較的容易に保持することのできる、踏段および乗客コンベアを提供する。
【解決手段】踏板を有し、この踏板の上面に、踏板の走行方向に沿って連続し、かつ踏板の走行方向と直交する方向に所定のピッチで並ぶクリート8が設けられた踏段であって、クリート8の頂部に設けられた孔部11を有し、この孔部11から上方に突出して、クリートに対して着脱可能である可撓性の突出体が設けられている踏段を構成する。また、この踏段を備えた乗客コンベアを構成する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
踏板を有し、
前記踏板の上面に、前記踏板の走行方向に沿って連続し、かつ前記踏板の走行方向と直交する方向に所定のピッチで並ぶクリートが設けられた踏段であって、
前記クリートの頂部に設けられた孔部を有し、
前記孔部から上方に突出して、前記クリートに対して着脱可能である可撓性の突出体が設けられている
踏段。
【請求項2】
前記突出体はブラシである請求項1に記載の踏段。
【請求項3】
前記クリートの裏面側の凹部に着脱可能に嵌合され、前記突出体が設けられた支持部材を有する請求項1に記載の踏段。
【請求項4】
前記突出体は、前記踏板の踏面に対して前記孔部から斜めに突出している請求項2に記載の踏段。
【請求項5】
踏板を有し、
前記踏板の上面に、前記踏板の走行方向に沿って連続し、かつ前記踏板の走行方向と直交する方向に所定のピッチで並ぶクリートが設けられた踏段を備え、
前記踏段が連結されて循環移動する乗客コンベアであって、
前記踏段の前記クリートの頂部に設けられた孔部を有し、
前記孔部から上方に突出して、前記クリートに対して着脱可能である可撓性の突出体が設けられている
乗客コンベア。
【請求項6】
前記突出体はブラシである請求項5に記載の乗客コンベア。
【請求項7】
前記クリートの裏面側の凹部に着脱可能に嵌合され、前記突出体が設けられた支持部材を有する請求項5に記載の乗客コンベア。
【請求項8】
前記踏段の前記踏板が傾斜した状態で走行する構成であり、前記突出体は、前記踏板のの踏面の傾斜に対して逆目となるように前記孔部から斜めに突出している請求項6に記載の乗客コンベア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、踏段および乗客コンベアに関する。
【背景技術】
【0002】
乗客コンベアは、一般に、乗降床間を無端状に連結されて循環移動する踏板を有している。このような乗客コンベアの一形態として、下部乗降床と上部乗降床に架設した枠体に、踏面の角度を斜めとした踏板を配置した、傾斜型動く歩道がある。
【0003】
このような傾斜型動く歩道を、屋外近傍に設置している場合や、乗客の持つ傘等に付着した雨水が持ち込まれやすい環境に設置している場合には、とりわけ踏板上で乗客が滑らないようにするための工夫が求められる。
【0004】
雨水などで踏板の踏面が濡れていても滑りにくくするものとして、従来、踏板のクリートの表面に、金属粒子ないしアクリル粒子などの粒子を固着させたものが開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
そして、実際に、クリートの表面に金属粒子を溶射したものが製品化されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−95568号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1に開示された、クリートの表面に金属粒子を溶射した踏板は、滑りにくいという点で高い性能を有する。
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示された構成では、乗客の乗降に応じて、クリートに固着させた金属粒子が剥がれやすく、摩擦抵抗力を持続することが難しい、という課題があった。
また、踏面の摩擦抵抗力が低下した場合、踏板自体の交換を要することから大掛かりとなり、コストがかかるという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、踏板の上面における高い摩擦抵抗力を実現し、それを比較的容易に保持することのできる、踏段および乗客コンベアを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の踏段は、踏板を有し、この踏板の上面に、踏板の走行方向に沿って連続し、かつ踏板の走行方向と直交する方向に所定のピッチで並ぶクリートが設けられた、踏段である。そして、クリートの頂部に設けられた孔部を有し、孔部から上方に突出して、クリートに対して着脱可能である可撓性の突出体が設けられている構成である。
【0010】
本発明の乗客コンベアは、踏板を有し、この踏板の上面に、踏板の走行方向に沿って連続し、かつ踏板の走行方向と直交する方向に所定のピッチで並ぶクリートが設けられた踏段を備え、踏段が連結されて循環移動する乗客コンベアである。そして、踏段として、上記本発明の踏段を備えた構成である。
【発明の効果】
【0011】
上述の本発明によれば、踏板の上面のクリートの頂部に設けられた孔部を有し、孔部から上方に突出して、クリートに対して着脱可能である可撓性の突出体が設けられている。
これにより、可撓性の突出体によって、踏板の上面において高い摩擦抵抗力を実現することができる。
【0012】
また、可撓性の突出体がクリートに対して着脱可能であることにより、クリートから摩耗した突出体を除去して、新品の突出体を装着することができる。これにより、高い摩擦抵抗力を比較的容易に保持することができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施の形態を適用する乗客コンベアの概略構成図である。
図2図1の乗客コンベアの下部乗降床の部分の拡大図である。
図3図2の踏板のA−A線に沿う断面図である。
図4】本発明の一実施の形態の踏板の概略断面図である。
図5図4の踏板のB−B線に沿う断面図である。
図6】傾斜した図4の踏板の側面図である。
図7図4の踏板の作製方法を説明する断面図である。
図8図7の状態を側方から見た図である。
図9】本発明の他の実施の形態の踏板の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る実施の形態について、文章もしくは図面を用いて説明する。ただし、本発明に示す構造、材料、その他具体的な数値等は、ここで取り上げた実施の形態に限定されることはなく、要旨を変更しない範囲で適宜組み合わせや改良が可能である。なお、各図において同一または類似の構成には同じ符号を付して繰り返しの説明は省略する。
【0015】
本発明の一実施の形態を適用する乗客コンベアの概略構成図を、図1に示す。
【0016】
図1に示すように、乗客コンベアの一つの形態である傾斜型動く歩道1は、下部乗降床2および上部乗降床3と、踏板4と、欄干5と、無端状の移動手摺6とを有している。
下部乗降床2および上部乗降床3は、建築物の下部と上部の間に架設された枠体の、長手方向の両端部に設けられている。
踏板4は、下部乗降床2および上部乗降床3の間を、無端状に多数連結されて循環移動する。
欄干5は、踏板4の走行方向に沿って、枠体に左右一対立設されている。
移動手摺6は、欄干5の周縁に案内されており、踏板4と同期して駆動される。
【0017】
また、図1の下部乗降床2の部分の拡大図を、図2に示す。
図2に示すように、下部乗降床2の端部には、踏板4の後述するクリートと噛み合う、くし板7が配置されている。なお、図示しないが、上部乗降床3も下部乗降床2と同等の構成となっている。
【0018】
なお、踏板4と、さらに図示しない部材(踏板4を支持又は固定する部材、ライザ、等)を備えて、「踏段」が構成される。
【0019】
また、図2の踏板4のA−A線に沿う断面図を、図3に示す。
図3に示すように、踏板4の上面には、踏板4の走行方向に沿って連続するとともに、踏板4の走行方向と直交する方向に所定のピッチで並ぶ、クリート8が設けられている。
【0020】
続いて、本実施の形態の乗客コンベアの特徴について説明する。
本実施の形態の乗客コンベアは、図1および図2に示した乗客コンベア(傾斜型動く歩道1)において、踏板4を滑りにくくする構造を備えていることを特徴としている。
【0021】
ここで、踏板4を滑りにくくする構造について説明する。
本実施の形態の乗客コンベアの踏板の概略断面図を、図4に示す。また、図4の踏板4のB−B線に沿う断面図を図5に示し、傾斜した踏板4の側面図を図6に示す。
【0022】
本実施の形態の踏板4は、図4に示すように、クリート8の頂部に設けられた孔部11を有する。また、踏板4は、孔部11から上方に突出する可撓性の突出体としてのブラシ12と、クリート8の裏面側の凹部に着脱可能に嵌合され、ブラシ12が先端に植設された支持部材13とを備えている。
【0023】
クリート8の孔部11は、各クリート8の頂部に設けられ、踏板4の走行方向に所定のピッチで並んでいる。
【0024】
ブラシ12は、ポリプロピレンやポリエステル等の材料からなる。
そして、ブラシ12は、図5および図6に示すように、踏板4の傾斜に対して逆目となるように孔部11から斜めに突出している。
【0025】
ブラシ12等の可撓性の突出体がクリート8の孔部11から突出している量は、僅かでも突出していれば乗客の滑りを抑制する効果を有する。好ましくは、数mm以下とする。
また、可撓性の突出体のクリート8の孔部11からの突出量に対応して、傾斜型動く歩道1の下部乗降床2および上部乗降床3のくし板7の切り欠き部の長さを設定する。くし板7は、切り欠き部の長さを突出体の突出量に対応して設定する以外は、従来のくし板の構成と同様の構成とすることができる。
【0026】
また、クリート8の孔部11と、ブラシ12および支持部材13は、1枚の踏板4のクリート8の1つの頂部に対して、数箇所〜十数箇所設ければ良い。
【0027】
支持部材13は、クリート8の裏面側の凹部に嵌合可能なように略台形の断面形状を備えている。そして、一群のブラシ12が、孔部11のピッチに合わせて、かつ踏板4の傾斜に対して逆目となるように、支持部材13の先端に植設されている。
支持部材13の材料は、特に限定されるものではなく、樹脂や金属等、様々な材料を使用することができる。
【0028】
本実施の形態の踏板4は、以下に説明するようにして作製することができる。
クリート8にブラシ12および支持部材13を嵌め合わせる前の状態を図7に示し、図7の状態を側方から見た図を図8に示す。
【0029】
まず、図7および図8に示すように、頂部に孔部11が設けられたクリート8と、ブラシ12が植設された支持部材13を、それぞれ作製する。
次に、クリート8の孔部11とブラシ12が対向するように支持部材13を配置して、ブラシ12を孔部11に通しつつ、支持部材13をクリート8の裏面側凹部に嵌合する。
このような手順を繰り返し、各クリート8にブラシ12および支持部材13を嵌め込んでいく。このようにして、図4および図5に示した踏板4を作製することができる。
【0030】
そして、例えば、工場においてクリート8にブラシ12および支持部材13を嵌め込んで踏板4を作製した後に、踏板4を現場に搬入して、傾斜型動く歩道1に据え付ける。
【0031】
傾斜型動く歩道1は、踏板4の踏面が斜めとなっていることから、屋外近傍に設置している場合や、乗客の持つ傘等に付着した雨水が持ち込まれやすい環境に設置している場合に、踏板4が滑りやすい状態となる。
これに対して、本実施の形態では、ブラシ12が踏板4の傾斜に対して逆目となるように孔部11から斜めに突出していることから、乗客の靴の裏面にブラシ12がより確実に引っかかり、滑りにくくなっている。
【0032】
なお、乗客の乗降に応じて経年的にブラシ12が磨耗し、孔部11からの突出寸法が減少して摩擦抵抗力が低下した場合には、傾斜型動く歩道1の保守時に、傾斜型動く歩道1の据え付け現場において、既設のブラシ12と支持部材13を取り外す。
そして、ブラシ12と支持部材13が一体となった新たなものを、前述と同様の手順で取り付ける。これによって、再び摩擦抵抗力を回復させ、滑りにくい踏板4とすることができる。
【0033】
上述した本実施の形態によれば、踏板4のクリート8の頂部に設けられた孔部11を有し、この孔部11から上方に突出する着脱可能な可撓性の突出体である、ブラシ12を設けている。
これにより、ブラシ12の可撓性によって滑りにくくすることができ、踏板4の基本構造を変えることなく、踏板4における高い摩擦抵抗力を実現することができる。
【0034】
そして、ブラシ12が磨耗した場合、傾斜型動く歩道1の据え付け現場にて、支持部材13と共に新たなブラシ12に付け替えればよく、比較的容易かつ低コストで高い摩擦抵抗力を回復することができる。即ち、高い摩擦抵抗力を、比較的容易に保持させることができる。
また、孔部11から上方に突出する可撓性の突出体をブラシ12とすることにより、乗客の靴の裏面との間で高い摩擦抵抗力を生じさせることができる。
また、クリート8の裏面側凹部に着脱可能に嵌合され、ブラシ12が先端に植設された支持部材13を備えている。これにより、クリート8の構造を活用して、ブラシ12を孔部11から突出させた状態で保持することができるとともに、ブラシ12の着脱も容易に行うことができる。
【0035】
さらに、ブラシ12を、踏板4の傾斜に対して逆目となるように孔部11から斜めに突出させることにより、より高い摩擦抵抗力を生じさせ、滑りにくい踏板4とすることができる。
【0036】
上述した実施の形態では、孔部11から上方に突出する可撓性の突出体を、ブラシ12としたが、本発明の突出体はこのブラシ12に限らず、例えばゴム等で成型された突出体を使用することもできる。
可撓性の突出体として、このようなゴム等で成型された突出体を使用した場合には、突出体の方向は特に限定されず、例えば、踏板4の踏面に垂直な方向、もしくは、乗客コンベアの傾斜に合わせて水平面に垂直な方向、とすることができる。これは、ブラシ12を突出体に使用した場合には、乗客による押圧によって突出体の向きが変わるのに対し、ゴム等を突出体に使用した場合には、ゴム等により乗客の足元が固定されるので、踏面に垂直な向きでも滑りにくくする効果を奏するからである。
このようなゴム等で成型された突出体を使用した場合でも、踏板4において、高い摩擦抵抗力を実現することができ、また、高い摩擦抵抗力を、比較的容易に保持させることができる。
【0037】
また、上述した実施の形態では、クリート8が薄い板状であり、クリート8の裏面側に凹部として、支持部材13を嵌合させる空間を有している構成であったが、本発明は、その他の構造のクリートを使用した踏板にも、適用することが可能である。
【0038】
本発明の他の実施の形態として、先の実施の形態とは異なる構造のクリートを有する踏板に適用した場合を、次に示す。
【0039】
本発明の他の実施の形態の踏板の概略断面図を、図9に示す。
図9に示すように、本実施の形態では、踏板のクリート8’が、裏面側に空間を有していない中実構造となっている。
このような構成のクリート8’であっても、図9に示すように、クリート8’の頂部に孔部11’を設けて、孔部11’から上方に突出する可撓性の突出体を設ければよい。なお、先の実施の形態のクリート8の孔部11は底の無い孔であったが、本実施の形態のクリート8’の孔部11’は底を有する孔である。
【0040】
本実施の形態では、可撓性の突出体としてブラシ12’を用いて、このブラシ12’を支持部材13’に植設している。そして、ブラシ12’が植設された支持部材13’を、クリート8’の底を有する孔部11’に嵌合させている。
ブラシ12’は、先の実施の形態のブラシ12と図6に示した状態と同様に、踏板4の傾斜に対して逆目の状態となるように、クリート8’の孔部11’から斜めに突出した構成とする。
本実施の形態においても、支持部材13’の材料は、特に限定されるものではなく、樹脂や金属等、様々な材料を使用することができる。
【0041】
本実施の形態において、踏板のクリート8’と孔部11’、ブラシ12’と支持部材13’以外の構成は、先の実施の形態と同様とすることができる。
そして、踏板と他の部材(踏板を支持又は固定する部材、ライザ、等)を備えて、踏段を構成することができる。
【0042】
上述の本実施の形態によれば、踏板のクリート8’の頂部に設けられた孔部11’を有し、この孔部11’から上方に突出する着脱可能な可撓性の突出体である、ブラシ12’を設けている。これにより、ブラシ12’の可撓性によって滑りにくくすることができ、踏板の基本構造を変えることなく、踏板における高い摩擦抵抗力を実現することができる。
【0043】
そして、ブラシ12’が磨耗した場合、傾斜型動く歩道1の据え付け現場にて、支持部材13’と共に新たなブラシ12’に付け替えればよく、比較的容易かつ低コストで高い摩擦抵抗力を回復することができる。即ち、高い摩擦抵抗力を、比較的容易に保持させることができる。
また、孔部11’から上方に突出する可撓性の突出体をブラシ12’とすることにより、乗客の靴の裏面との間で高い摩擦抵抗力を生じさせることができる。
また、クリート8’の孔部11’に着脱可能に嵌合され、ブラシ12’が先端に植設された支持部材13’を備えている。これにより、ブラシ12’を孔部11’から突出させた状態で保持することができるとともに、ブラシ12’の着脱も容易に行うことができる。
【0044】
さらに、ブラシ12’を、踏板の傾斜に対して逆目となるように孔部11’から斜めに突出させることにより、より高い摩擦抵抗力を生じさせ、滑りにくい踏板とすることができる。
【0045】
図9に示した実施の形態に対しても、可撓性の突出体として、ブラシ12’の代わりに、ゴム等で成型された突出体を使用することができる。
このようなゴム等で成型された突出体を使用した場合でも、踏板において、高い摩擦抵抗力を実現することができ、また、高い摩擦抵抗力を、比較的容易に保持させることができる。
【0046】
上述した各実施の形態では、いずれも、踏板4の走行方向が水平面に対して傾斜している乗客コンベアである、傾斜型動く歩道1に適用して説明していた。
上述した各実施の形態の構成は、傾斜型動く歩道1に限らず、踏板が水平方向に走行する構成の水平型乗客コンベアにも適用することができる。
【0047】
上述した各実施の形態の構成を、水平型乗客コンベアに適用する場合には、踏板が傾斜していない水平な状態で走行する。
従って、この場合の可撓性の突出体の突出方向は、踏板の踏面に垂直な方向とする、もしくは、乗客が滑りやすい方向(例えば走行方向と同じ方向)に対応して抵抗するように傾けた方向とすることが好ましい。
【0048】
上述した各実施の形態の構成を、水平型乗客コンベアに適用した場合でも、踏板における高い摩擦抵抗力を実現することができ、また、高い摩擦抵抗力を、比較的容易に保持させることができる。
【0049】
以上、本発明の乗客コンベアの実施形態について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、本発明の乗客コンベアは、前述した各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
【符号の説明】
【0050】
1 傾斜型動く歩道、2 下部乗降床、3 上部乗降床、4 踏板、5 欄干、6 移動手摺、7 くし板、8,8’ クリート、11,11’ 孔部、12,12’ ブラシ、13,13’ 支持部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9