特開2019-218211(P2019-218211A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2019-218211移動装置、搬送装置、移動システム、及び移動方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-218211(P2019-218211A)
(43)【公開日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】移動装置、搬送装置、移動システム、及び移動方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/00 20060101AFI20191129BHJP
   B65G 47/88 20060101ALI20191129BHJP
【FI】
   B65G1/00 501C
   B65G47/88 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-119359(P2018-119359)
(22)【出願日】2018年6月22日
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】特許業務法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】白水 博
(72)【発明者】
【氏名】水野 修
【テーマコード(参考)】
3F017
3F022
【Fターム(参考)】
3F017BC01
3F017EA07
3F017EB02
3F017EB07
3F017FE01
3F022FF01
3F022LL07
3F022MM01
3F022NN01
3F022QQ17
(57)【要約】
【課題】対象物に対する位置の検出精度を向上可能な移動装置、搬送装置、移動システム、及び移動方法を提供する。
【解決手段】移動装置100の第2部材(120)は、対象物200に設けられた第1部材(210)と組み合わされた状態で、対象物200と本体部110との相対的な変位に応じて動く。吸着部130は、第2部材(120)が第1部材(210)と組み合わされた状態で対象物200に対して吸着する。位置検出部140は、第2部材(120)の動きを検出することによって、対象物200に対する本体部110の位置を検出する。第1移動部(160)は、第1部材(210)に第2部材(120)が組み合わさる状態に本体部110を移動させる。第2移動部(150)は、第1部材(210)と第2部材(120)とが組み合わされた状態で本体部110を対象物200に対して相対的に変位させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動する本体部と、
対象物に設けられた第1部材と組み合わされた状態で、前記対象物と前記本体部との相対的な変位に応じて動く第2部材と、
前記第2部材が前記第1部材と組み合わされた状態で前記対象物に対して吸着する吸着部と、
前記第2部材の動きを検出することによって、前記対象物に対する前記本体部の位置を検出する位置検出部と、
前記第1部材に前記第2部材が組み合わさる状態に前記本体部を移動させる第1移動部と、
前記第1部材と前記第2部材とが組み合わされた状態で前記本体部を前記対象物に対して相対的に変位させる第2移動部と、を備える、
移動装置。
【請求項2】
前記第2部材が前記吸着部に兼用されている、
請求項1に記載の移動装置。
【請求項3】
前記吸着部は、磁力で前記対象物に対して吸着する、
請求項1又は2に記載の移動装置。
【請求項4】
前記吸着部は、前記第1部材と前記第2部材とを少なくとも含む磁気閉ループを形成することによって、前記対象物に吸着する、
請求項3に記載の移動装置。
【請求項5】
前記第2部材を複数備え、
前記複数の第2部材が前記第1部材と組み合わされた状態で、前記対象物に対して前記本体部が相対的に変位する方向において、前記複数の第2部材が並んでいる、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の移動装置。
【請求項6】
前記第1部材は、前記対象物に設けられたラックであり、
前記第2部材は、前記ラックと組み合わされるピニオンギアであり、
前記位置検出部は、前記ピニオンギアの回転を検出する回転検出部を含み、
前記位置検出部は、前記回転検出部が検出した前記ピニオンギアの回転量に基づいて、前記対象物に対する前記本体部の位置を検出する、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の移動装置。
【請求項7】
前記第2移動部は、前記第2部材を駆動する駆動部を含み、
前記第1部材と前記第2部材とが組み合わされた状態で、前記駆動部が前記第2部材を駆動することによって前記本体部が前記対象物に対して相対的に変位する、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の移動装置。
【請求項8】
前記位置検出部の検出結果に基づいて前記駆動部を制御する制御部を、更に備える、
請求項7に記載の移動装置。
【請求項9】
前記第2移動部は、前記本体部を走行させる走行装置を含み、
前記第1部材と前記第2部材とが組み合わされた状態で、前記走行装置が前記本体部を走行させることによって前記本体部が前記対象物に対して相対的に変位する、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の移動装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の移動装置を用いた搬送装置であって、
前記本体部が、搬送物を保持する保持部を有する、
搬送装置。
【請求項11】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の移動装置と、
前記対象物と、を備える、
移動システム。
【請求項12】
対象物に移動装置が組み合わされる状態にまで前記移動装置を移動させる第1の移動処理と、
前記対象物に前記移動装置が組み合わされた状態で、前記対象物を吸着する吸着処理と、
前記対象物を吸着した状態で前記対象物に対して前記移動装置を相対的に変位させる第2の移動処理と、
前記対象物に対する前記移動装置の位置を検出する検出処理と、を含む、
移動方法。
【請求項13】
前記対象物に前記移動装置が組み合わされた状態を解除する解除処理を、更に含む、
請求項12に記載の移動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、移動装置、搬送装置、移動システム、及び移動方法に関する。より詳細には、本開示は、空間内で移動する移動装置、搬送装置、移動システム、及び移動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、経路データに従って走行エリア内を移動する無人搬送車(移動装置)があった(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−53838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の無人搬送車が、例えば、棚に荷物を置いたり、棚から荷物を取り出す場合、無人搬送車を棚に対して正確に位置決めする必要があり、棚(対象物)に対する無人搬送車(本体部)の位置を精度良く検出することが要望されていた。
【0005】
本開示の目的は、対象物に対する位置の検出精度を向上可能な移動装置、搬送装置、移動システム、及び移動方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様の移動装置は、移動する本体部と、第2部材と、吸着部と、位置検出部と、第1移動部と、第2移動部と、を備える。前記第2部材は、対象物に設けられた第1部材と組み合わされた状態で、前記対象物と前記本体部との相対的な変位に応じて動く。前記吸着部は、前記第2部材が前記第1部材と組み合わされた状態で前記対象物に対して吸着する。前記位置検出部は、前記第2部材の動きを検出することによって、前記対象物に対する前記本体部の位置を検出する。前記第1移動部は、前記第1部材に前記第2部材が組み合わさる状態に前記本体部を移動させる。前記第2移動部は、前記第1部材と前記第2部材とが組み合わされた状態で前記本体部を前記対象物に対して相対的に変位させる。
【0007】
本開示の一態様の搬送装置は、前記移動装置を用いた搬送装置である。前記本体部が、搬送物を保持する保持部を有する。
【0008】
本開示の一態様の移動システムは、前記移動装置と、前記対象物と、を備える。
【0009】
本開示の一態様の移動方法は、第1の移動処理と、吸着処理と、第2の移動処理と、検出処理と、を含む。前記第1の移動処理では、対象物に移動装置が組み合わされる状態にまで前記移動装置を移動させる。前記吸着処理では、対象物に移動装置が組み合わされた状態で、前記対象物を吸着する。前記第2の移動処理では、前記対象物を吸着した状態で前記対象物に対して前記移動装置を相対的に変位させる。前記検出処理では、前記対象物に対する前記移動装置の位置を検出する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、対象物に対する位置の検出精度を向上可能な移動装置、搬送装置、移動システム、及び移動方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本開示の一実施形態に係る移動装置を備えた移動システムを対象物側から見た概略説明図である。
図2図2は、同上の移動装置のブロック図である。
図3図3は、同上の移動システムを移動装置側から見た概略説明図である。
図4図4は、同上の移動システムにおいて移動装置が対象物に沿って移動する状態を示す概略説明図である。
図5図5Aは、同上の移動装置が備える吸着部が対象物に吸着している状態の説明図である。図5Bは、同上の移動装置が備える吸着部が対象物に吸着していない状態の説明図である。
図6図6A図6Dは、同上の移動システムにおいて、移動装置が対象物に近付いてから離脱するまでの動作を説明する説明図である。
図7図7は、本開示の一実施形態の変形例1に係る移動装置の外観斜視図である。
図8図8は、本開示の一実施形態の変形例1に係る移動装置の吸着部の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施形態)
(1)概要
本実施形態に係る移動装置100は、図1に示すように、複数の車輪162により走行面300上を走行する装置である。移動装置100は、例えば、物流センター(配送センターを含む)、工場、オフィス、店舗、学校、及び病院等の施設に導入され、施設の床面等を走行面300として、走行面300上を走行する。本実施形態では、一例として、移動装置100が搬送物400の搬送用の「搬送装置」である場合について説明する。
【0013】
本実施形態に係る移動装置100は、図1及び図2に示すように、移動する本体部110と、第2部材(例えばピニオンギア120)と、吸着部130と、位置検出部140と、第1移動部(走行装置160)と、第2移動部(駆動部150)と、を含む。
【0014】
第2部材は、対象物(例えば複数段の棚)200に設けられた第1部材(例えばラック210)と組み合わされた状態で、対象物200と本体部110との相対的な変位に応じて動く。
【0015】
吸着部130は、第2部材が第1部材と組み合わされた状態で対象物200に対して吸着する。ここで、吸着部130が対象物200に吸着することによって、第1部材と第2部材との間で動きを伝達可能な状態が維持される。
【0016】
位置検出部140は、第2部材の動きを検出することによって、対象物200に対する本体部110の位置を検出する。
【0017】
第1移動部(走行装置160)は、第1部材に第2部材が組み合わさる状態に本体部110を移動させる。
【0018】
第2移動部(駆動部150)は、第1部材と第2部材とが組み合わされた状態で本体部110を対象物200に対して相対的に変位させる。
【0019】
ここにおいて、第1部材と第2部材とが組み合わされた状態とは、第1部材及び第2部材の一方の動きが他方に伝達される状態で、第1部材と第2部材とが組み合わされていることをいう。移動装置100は、第1移動部が本体部110を移動させることによって対象物200に設けられた第1部材に第2部材が組み合わされた状態で、第2移動部によって対象物200(つまり、対象物200に設けられた第1部材)に沿って移動する。対象物200は、移動装置100が移動する走行面300に配置された物体であり、当該対象物200に設けられた第1部材に沿って移動装置100が移動するような物体である。本実施形態では対象物200は、搬送物400が置かれる棚であり、移動装置100は棚に沿って所望の位置に移動し、棚に置かれた搬送物400を取り出したり、棚に搬送物400を置いたりする作業を行うことができる。
【0020】
本実施形態の移動装置100では、第2部材が第1部材と組み合わされた状態で、本体部110が対象物200に対して相対的に移動すると、第2部材が第1部材によって動かされる。したがって、位置検出部140が、第2部材の動きを検出することによって、対象物200に対する本体部110の位置を検出することができる。ここで、位置検出部140は、第2部材が第1部材に組み合わせた状態で、つまり対象物200と本体部110との間隔が所定の寸法に保たれた状態で、対象物200に沿う方向において対象物200に対する本体部110の位置を検出できる。したがって、対象物200と本体部110との間隔が定まっていない状態に比べて、位置検出部140が、対象物200に対する本体部110の位置を検出する検出精度の向上を図ることができる。
【0021】
また、本実施形態に係る移動装置100は搬送装置として用いられる。すなわち、本実施形態の搬送装置は、上記の移動装置100を用いた搬送装置であり、本体部110が、搬送物400を保持する保持部(載置台171)を有している。ここにおいて、搬送物400を「保持」するとは、本体部110が搬送物400を運搬可能な状態で保持することをいい、本実施形態では、載置台171が搬送物400を載せた状態で保持しているが、搬送物400を吊り下げた状態で保持してもよい。
【0022】
本実施形態の搬送装置では、位置検出部140が、対象物200に対する本体部110の位置を検出する検出精度の向上を図ることができるので、対象物200に対する位置決め精度を向上できる。したがって、搬送物400がより狭い間隔で配置されている場合でも、搬送装置が、搬送物400を取り出したり、搬送物400を置いたりする作業を行うことができる。
【0023】
また、本実施形態に係る移動システム1は、上記の移動装置100と、対象物200とを備える。
【0024】
本実施形態の移動システム1によれば、対象物200に対する本体部110の位置を検出する検出精度の向上を図ることが可能な移動システム1を提供できる。
【0025】
(2)詳細
以下、本実施形態に係る移動装置100、及び、移動装置100と対象物200とを備えた移動システム1について図1図6Dを参照して説明する。以下では、図1及び図3等において「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」の矢印で示す通りに各方向を規定する。ただし、これらの方向は移動装置100の使用時の方向を規定する趣旨ではない。
【0026】
(2.1)構成
(2.1.1)対象物
対象物200は、本実施形態では複数段の棚である(図1及び図3参照)。対象物200は、複数段(例えば3段)の矩形板状の棚板201と、複数段の棚板201を支える複数本(例えば4本)の支柱202とを備える。各段の棚板201には1又は複数の搬送物400が載せられる。
【0027】
対象物200の下部には、最下段の棚板201の長辺に沿って第1部材であるラック210が設けられている。ラック210は、棚板201の長手方向に複数の歯が並ぶ直線状の歯車である。
【0028】
尚、対象物200である棚の段数、大きさ、形状等は適宜変更が可能である。また、対象物200は、搬送物400を載せる棚に限定されない。対象物200は、搬送物400を載せる棚とは別体の、ラック210が設けられた部材であって、棚の長辺に沿って配置される部材でもよい。
【0029】
(2.1.2)移動装置
移動装置100は、「(1.1)概要」で説明したように、本体部110と、第2部材(例えばピニオンギア120)と、吸着部130と、位置検出部140とを備えている(図1及び図2参照)。また、移動装置100は、制御部101と、駆動部150と、走行装置160と、走行制御部161、荷役装置170と、センサ180と、を更に備えている。以下、移動装置100の各部の構成を説明する。
【0030】
制御部101は、移動装置100の全体的な制御を行う。制御部101は、位置検出部140の検出結果、及びセンサ180の検出結果等に基づいて、吸着部130、駆動部150、走行装置160、及び荷役装置170等を制御する。本実施形態では、制御部101は、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを主構成とする。マイクロコントローラのメモリに記録されたプログラムを、マイクロコントローラのプロセッサが実行することにより、制御部101の機能が実現される。プログラムは、メモリに記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0031】
本体部110は、上下方向に長い直方体状の金属製のボディを備えている。本体部110の一面(例えば前面)の略全体には開口部が設けられ、本体部110の内部には開口部を通して搬送物400が入れられる収容部111が設けられている。
【0032】
本体部110の下部には、走行装置160が備える複数の車輪162が取り付けられている。本体部110は、複数の車輪162により走行面300の上を走行することができる。複数の車輪162の各々は、例えば、オムニホイール等の全方向移動型車輪である。本体部110は、複数の車輪162の各々の回転によって、走行面300上を前、後、左及び右の全方位に移動可能である。走行装置160の動作は走行制御部161によって制御される。走行制御部161は、制御部101から入力される制御信号に基づいて走行装置160の動作を制御する。走行装置160によって本体部110が走行する。つまり、第1部材に第2部材が組み合わせる状態に本体部110を移動させる第1移動部は、走行装置160を含んでいる。
【0033】
本体部110の前面の下部(収容部111の下側の部位)には、対象物200のラック210と組み合わされる第2部材として一対のピニオンギア120(121,122)が回転可能な状態で配置されている。一対のピニオンギア120(121,122)は、本体部110の前面の下部の左側及び右側にそれぞれ配置されている。つまり、移動装置100は複数の第2部材(ピニオンギア120)を備え、複数の第2部材は、複数の第2部材が第1部材(ラック210)と組み合わされた状態で対象物200に対して本体部100が相対的に変位する方向(左右方向)に並んでいる。以下の説明において、一対のピニオンギア120を区別して説明する場合は、左側のピニオンギア120をピニオンギア121と記載し、右側のピニオンギア120をピニオンギア122と記載する。一対のピニオンギア121,122が対象物200のラック210と組み合わされた状態(図4参照)で、移動装置100がラック210に沿って左右方向に移動すると、移動装置100の移動量に応じた回転量だけピニオンギア121,122が回転する。
【0034】
本体部110の収容部111には、対象物200である棚から搬送物400を取り出したり、棚に搬送物400を置いたりする作業を行う荷役装置170が設けられている。荷役装置170は、搬送物400を載せる載置台171と、載置台171を前後方向に移動させる水平移動機構と、載置台171を上下方向において移動させる昇降機構とを有する。荷役装置170は、水平移動機構及び昇降機構により載置台171を移動させることで、棚板201上の搬送物400を載置台171に載せて収容部111に収容する動作を行うことができる(図4参照)。また、荷役装置170は、水平移動機構及び昇降機構により載置台171を移動させることで、載置台171に載せられた状態で収容部111に収容されている搬送物400を棚板201の上に置く動作を行うこともできる。ここで、荷役装置170の動作は制御部101によって制御される。
【0035】
センサ180は、移動装置100の周囲の状況を検出し、検出結果を制御部101に出力する。センサ180は、例えば本体部110の上部に取り付けられた画像センサ181を含む。画像センサ181は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子を有し、移動装置100の周囲を撮影し、画像データを制御部101に出力する。尚、センサ180は、画像センサ181を含むものに限定されず、画像センサ181、ソナーセンサ、レーダ、及びLiDAR(Light Detection and Ranging)等のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。また、センサ180は、GPS(
Global Positioning System)、及びLPS(Local Positioning System)等の測位システムを利用して現在位置を測位する位置測定部を含んでもよい。また、センサ180は、加速度センサ、ジャイロセンサ等を含んでもよい。
【0036】
吸着部130は、第2部材であるピニオンギア120が第1部材であるラック210と組み合わされた状態で、対象物200に対して吸着する。本実施形態では、ラック210及びピニオンギア120が磁性材料(例えば金属)で形成されており、吸着部130は磁力で対象物200に対して吸着する。
【0037】
図5A及び図5Bに吸着部130の一例を示す。吸着部130は、一対のピニオンギア121,122と、一対の支持部材131,132と、一対のヨーク133,134と、永久磁石135と、モータ136と、を備える。つまり、第2部材(ピニオンギア121,122)は、吸着部に兼用されている。
【0038】
支持部材131は磁性材料(例えば金属)で形成されており、ピニオンギア121の回転軸を支持し、本体部110に固定される。支持部材132は磁性材料(例えば金属)で形成されており、ピニオンギア122の回転軸を支持し、本体部110に固定される。
【0039】
一対のヨーク133,134は磁性材料により直方体状に形成されている。ヨーク133の長手方向における一端部は支持部材131に固定され、ヨーク134の長手方向における一端部は支持部材132に固定されている。
【0040】
永久磁石135は、図5Aに示す第1位置と、図5Bに示す第2位置との間で回転可能な状態で本体部110に支持されている。永久磁石135が第1位置に存在する場合、永久磁石135の一方の磁極がヨーク133と対向し、永久磁石135の他方の磁極がヨーク134と対向する。一方、第2位置は、水平面内において永久磁石135が第1位置から約90度回転した位置である。
【0041】
永久磁石135が第1位置に位置する場合、永久磁石135の磁力線により、ヨーク133,134と、支持部材131,132と、ピニオンギア121,122と、ラック210とを通る磁気閉ループL1(図5A参照)が形成される。これにより、永久磁石135の磁力によって対象物200に対して本体部110が吸着されるので、ピニオンギア121,122とラック210とが組み合わされた状態が保持される。つまり、吸着部130は、第1部材(ラック210)と第2部材(ピニオンギア121,122)とを少なくとも含む磁気閉ループL1を形成することによって、対象物200に吸着する。
【0042】
一方、永久磁石135が第2位置に位置する場合、永久磁石135の両端の磁極がヨーク133,134から離れ、ピニオンギア121,122とラック210との間に作用する磁力が低下するので、吸着部130が対象物200を吸着していない状態となる。この状態で、移動装置100の本体部110が対象物200から離れる方向に移動すると、ピニオンギア121,122とラック210とが組み合わされた状態が解除される。
【0043】
モータ136は例えばステッピングモータであり、モータ136の出力軸は永久磁石135の長手方向における中間部に連結されている。モータ136は、制御部101からの制御信号に応じて永久磁石135を第1位置及び第2位置のいずれかに回転させる。ここで、ピニオンギア121,122とラック210とが接触している状態(両者の歯が互いに噛み合っている状態)で、制御部101がモータ136を駆動して永久磁石135を第1位置に回転させると、永久磁石135の磁力により吸着部130が対象物200に対して吸着した状態となる。また、吸着部130が対象物200に対して吸着した状態で、制御部101がモータ136を駆動して永久磁石135を第2位置に回転させると、吸着部130が対象物200に吸着する吸着力が低下する。したがって、移動装置100が対象物200から容易に離脱することができる。
【0044】
位置検出部140は、第2部材であるピニオンギア120の動きを検出することによって、対象物200に対する本体部110の位置を検出する。位置検出部140は、図5A及び図5Bに示すように、一対のピニオンギア121,122のうちピニオンギア121と組み合わされる歯車141と、歯車141が入力軸に連結されたロータリエンコーダ142(回転検出部)とを備える。ピニオンギア121が回転すると、ピニオンギア121の回転が歯車141を介してロータリエンコーダ142の入力軸に伝達されるので、ロータリエンコーダ142によりピニオンギア121の回転量を検出できる。したがって、位置検出部140は、ロータリエンコーダ142の検出結果に基づいてピニオンギア121の動きを検出でき、ピニオンギア121の動きに基づいて対象物200に対する本体部110の位置を検出することができる。つまり、位置検出部140は、ピニオンギア121の回転を検出する回転検出部(ロータリエンコーダ142)を含み、回転検出部(ロータリエンコーダ142)が検出したピニオンギア121の回転量に基づいて、対象物200に対する本体部110の位置を検出する。尚、ピニオンギア121の回転は歯車141を介してロータリエンコーダ142に伝達されているが、ピニオンギア121の回転をベルト又はチェーン等を介してロータリエンコーダ142の入力軸に伝達してもよい。
【0045】
駆動部150は、第2部材である一対のピニオンギア121,122のうちピニオンギア122を駆動する。つまり、第2移動部は、第2部材を駆動する駆動部150を含んでいる。駆動部150は、図5A及び図5Bに示すように、ピニオンギア122と組み合わされる歯車151と、歯車151に出力軸が連結された電動モータ152とを備える。駆動部150は、制御部101から入力される制御信号に応じて電動モータ152を回転させることで、電動モータ152の回転が歯車151を介してピニオンギア122に伝達される。したがって、ラック210とピニオンギア121,122とが組み合わされた状態で、駆動部150が第2部材であるピニオンギア122を駆動することによって、本体部110が対象物200に対して相対的に変位する。尚、モータ152の回転は歯車141を介してピニオンギア122に伝達されているが、モータ152の回転をベルト又はチェーン等を介してピニオンギア122の入力軸に伝達してもよい。
【0046】
(2.2)動作
以下では、移動装置100が、対象物200である棚まで移動して搬送物400を棚に置いた後、棚の別の位置にある搬送物400を取り出して移動する場合の動作について図6A図6Dに基づいて説明する。
【0047】
移動装置100の制御部101は、図6Aに示すように、センサ180が測定した現在位置とメモリに記憶したマップ情報とに基づいて走行装置160を制御し、対象物200に向かって移動装置100を移動させる。
【0048】
制御部101は、移動装置100が対象物200に接近すると、図6Bに示すように、例えばラック210の一端側(例えば右側)でピニオンギア120が組み合わされるように、移動装置100を対象物200に向かって前進させる。
【0049】
制御部101は、センサ180から入力される画像データ等に基づいて、ピニオンギア120がラック210に接触したのを検出すると、吸着部130のモータ136を制御して永久磁石135を第2位置から第1位置に移動させる。これにより、吸着部130が、永久磁石135の磁力によって対象物200に吸着された状態となる。
【0050】
この状態で、制御部101は、駆動部150の電動モータ152を制御してピニオンギア122を回転させることによって、所望の荷下ろし位置まで本体部110を対象物200に対して相対的に変位させる。
【0051】
本体部110が対象物200に対して相対的に変位すると、ピニオンギア121が回転し、ピニオンギア121の回転に応じてロータリエンコーダ142の入力軸が回転する。これにより、位置検出部140は、ピニオンギア122の動きを検出し、対象物200に対する本体部110の位置を検出する。
【0052】
制御部101は、位置検出部140の検出結果に基づいて、荷下ろし位置まで本体部110が移動したと判断すると、駆動部150を停止させ、荷役装置170を制御して搬送物400を棚板201の上に置く。
【0053】
次に、制御部101は、駆動部150の電動モータ152を制御してピニオンギア122を回転させることによって、所望の荷積み位置まで本体部110を対象物200に対して相対的に変位させる。
【0054】
制御部101は、位置検出部140の検出結果に基づいて、荷積み位置まで本体部110が移動したと判断すると、駆動部150を停止させ、荷役装置170を制御して棚板201の上にある搬送物400を取り出す(図6C参照)。
【0055】
その後、制御部101は、吸着部130のモータ136を制御して永久磁石135を第1位置から第2位置に移動させ、吸着部130が対象物200を吸着していない状態とする。すなわち、制御部101は、対象物200に移動装置100が組み合わされた状態を解除する解除処理を行う。この状態で、制御部101は、走行装置160を制御して本体部110を後退させ、本体部110を次の目的地へ移動させる。
【0056】
このように、本実施形態の移動装置100では、制御部101が、位置検出部140の検出結果に基づいて駆動部150を制御しており、位置検出部140の位置検出精度が向上したことで、位置決め精度の向上を図ることができる。
【0057】
尚、移動装置100が、対象物200である棚まで移動して搬送物400を棚に置いた後、棚の別の位置にある搬送物400を取り出して移動する場合の動作について説明したが、移動装置100の動作はこれに限定されない。移動装置100は、対象物200である棚まで移動して搬送物400を棚に置く動作と、棚から搬送物400を取り出して別の場所に移動する動作のいずれか一方を行ってもよい。
【0058】
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0059】
以下、上記の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0060】
上記実施形態に係る移動装置100と同様の機能は、移動方法、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る移動方法は、第1の移動処理と、吸着処理と、第2の移動処理と、検出処理と、を含む。第1の移動処理は、対象物200に移動装置100が組み合わされる状態にまで移動装置100を移動させる処理である。吸着処理は、対象物200に移動装置100が組み合わされた状態で、対象物200を吸着する処理である。第2の移動処理は、対象物200を吸着した状態で対象物200に対して移動装置100を相対的に変位させる処理である。検出処理は、対象物200に対する移動装置100の位置を検出する処理である。また、移動方法は、対象物200に移動装置100が組み合わされた状態を解除する解除処理を、更に含んでもよい。一態様に係る(コンピュータ)プログラムは、上記の移動方法をコンピュータシステムに実行させるためのプログラムである。
【0061】
本開示における移動装置100の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における移動装置100としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよいし、コンピュータシステムで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムで読み取り可能な非一時的な記録媒体は、メモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等である。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1又は複数の電子回路で構成される。ここでは、IC又はLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるものでもよい。LSIの製造後にプログラムされる、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、又はLSI内部の接合関係の再構成又はLSI内部の回路区画のセットアップができる再構成可能な論理デバイスも同じ使い方が可能である。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0062】
また、上記の実施形態において、移動装置100は、移動装置100の備える各機能が1つの筐体(本体部110)に収まる1つの装置で実現されているが、移動装置100の備える機能が複数の装置に分散して配置されていてもよい。例えば、移動装置100の制御部101は、例えば、クラウド(クラウドコンピューティング)によって実現されてもよい。
【0063】
(3.1)変形例1
変形例1に係る移動装置100では、吸着部130が、吸盤131で対象物200に吸着する点で上記の実施形態と相違する。尚、吸着部130以外の移動装置100の構成は上記の実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0064】
変形例1に係る移動装置100は、第2部材として、本体部100に回転可能な状態で取り付けられた一対の回転体123を有している。
【0065】
一対の回転体123の周面には、複数個の吸盤131が一定の間隔で設けられており、複数個の吸盤131で吸着部130が構成されている。
【0066】
一方、対象物200には、第1部材として表面が平坦面の平板部211が設けられている。
【0067】
変形例1に係る移動装置100では、対象物200に接近すると、一対の回転体123に設けられた吸盤131が、対象物200の平板部211に吸着することで、移動装置100が対象物200に吸着される。この状態で、移動装置100が平板部211の表面に沿って移動すると、回転体123が回転することで吸着している吸盤131の片側が浮き上がって外れるとともに、次の吸盤131が平板部211に吸着する。これにより、第2部材である吸盤131が第1部材である平板部211と組み合わされた状態で、移動装置100が対象物200に沿って移動することができる。また、移動装置100が対象物100から離れる方向に移動すると、吸盤131が対象物200から外れるので、移動装置100は対象物200から離脱することができる。
【0068】
(3.2)その他の変形例
上記の実施形態及び変形例1では、吸着部130は、永久磁石135の磁力で対象物200に吸着したり、吸盤131で対象物200に吸着するものであったが、吸着部130はこれらのものに限定されない。
【0069】
吸着部130は、電磁石装置の磁力で対象物200に吸着するものでもよい。また、吸着部130は、静電気力を利用して吸着するものでもよい。また、吸着部130は、空気を吸引して負圧を発生させることで吸着するバキューム方式のものでもよいし、流体(例えば空気)を噴出して旋回流を発生させることで負圧を発生させて吸引するベルヌーイ方式のものでもよい。
【0070】
上記の実施形態では、第1部材がラック210、第2部材がピニオンギア120であったが、第1部材及び第2部材は直線運動を回転運動に変換する機構であればよい。例えば、第1部材がヘリカルラック、第2部材が斜歯歯車の組み合わせでもよい。
【0071】
上記の実施形態では、移動装置100は、走行装置160の他に駆動部150を備えているが、第2移動部が、本体部110を走行させる走行装置160を含んでいてもよい。この場合、第1部材と第2部材とが組み合わされた状態で、本体部110を走行させる走行装置160によって本体部110が対象物200に対して相対的に変位する。
【0072】
この場合は、駆動部150が不要であり、第2部材は位置検出のためにのみ用いられる。
【0073】
上記の実施形態では、対象物200である棚の棚板201が矩形の板状であるため、第1部材は直線状のラック210であったが、第1部材は対象物200の形状に合わせて適宜変更が可能であり、第1部材(ラック210)は曲線状に形成されていてもよい。
【0074】
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る移動装置(100)は、移動する本体部(110)と、第2部材(120,123)と、吸着部(130)と、位置検出部(140)と、第1移動部(160)と、第2移動部(150,160)と、を備える。第2部材(120,123)は、対象物(200)に設けられた第1部材(210,211)と組み合わされた状態で、対象物(200)と本体部(110)との相対的な変位に応じて動く。吸着部(130)は、第2部材(120,123)が第1部材(210,211)と組み合わされた状態で対象物(200)に対して吸着する。位置検出部(140)は、第2部材(120,123)の動きを検出することによって、対象物(200)に対する本体部(110)の位置を検出する。第2部材(120,123)が吸着部(130)に兼用されている。第1移動部(160)は、第1部材(210,211)に第2部材(120,123)が組み合わさる状態に本体部(110)を移動させる。第2移動部(150,160)は、第1部材(210,211)と第2部材(120,123)とが組み合わされた状態で本体部(110)を対象物(200)に対して相対的に変位させる。
【0075】
この態様によれば、位置検出部(140)は、第2部材(120,123)が第1部材(210,211)に組み合わされた状態で、対象物(200)に沿う方向において対象物(200)に対する本体部(110)の位置を検出できる。したがって、対象物(200)と本体部(110)との間隔が定まっていない状態に比べて、位置検出部(140)が、対象物(200)に対する本体部(110)の位置を検出する検出精度の向上を図ることができる。
【0076】
第2の態様に係る移動装置(100)では、第1の態様において、第2部材(120,123)が吸着部(130)に兼用されている。
【0077】
この態様によれば、第2部材(120,123)を吸着部(130)としても利用できる。
【0078】
第3の態様に係る移動装置(100)では、第1又は2の態様において、吸着部(130)は、磁力で対象物(200)に対して吸着する。
【0079】
この態様によれば、磁力を利用して第2部材(120,123)が第1部材(210,211)に組み合わされた状態を保持できる。
【0080】
第4の態様に係る移動装置(100)では、第3の態様において、吸着部(130)は、第1部材(210,211)と第2部材(120,123)とを少なくとも含む磁気閉ループを形成することによって、対象物(200)に吸着する。
【0081】
この態様によれば、磁力を利用して第2部材(120,123)が第1部材(210,211)に組み合わされた状態を保持できる。
【0082】
第5の態様に係る移動装置(100)は、第1〜4のいずれかの態様において、第2部材(120,123)を複数備える。複数の第2部材(120,123)が第1部材(210,211)と組み合わされた状態で、対象物(200)に対して本体部(110)が相対的に変位する方向において、複数の第2部材(120,123)が並んでいる。
【0083】
この態様によれば、複数の第2部材(120,123)が第1部材(210,211)と組み合わされた状態で本体部(110)が対象物(200)に対して相対的に変位するので、本体部(110)の姿勢が安定する。
【0084】
第6の態様に係る移動装置(100)では、第1〜5のいずれかの態様において、第1部材(210,211)は、対象物(200)に設けられたラック(210)である。第2部材(120,123)は、ラック(210)と組み合わされるピニオンギア(120)である。位置検出部(140)は、ピニオンギア(120)の回転を検出する回転検出部(142)を含む。位置検出部(140)は、回転検出部(142)が検出したピニオンギア(120)の回転量に基づいて、対象物(200)に対する本体部(110)の位置を検出する。
【0085】
この態様によれば、位置検出部(140)が、対象物(200)に対する本体部(110)の位置を検出する検出精度の向上を図ることができる。
【0086】
第7の態様に係る移動装置(100)は、第1〜6のいずれかの態様において、第2移動部は、第2部材(120,123)を駆動する駆動部(150)を含む。第1部材(210,211)と第2部材(120,123)とが組み合わされた状態で、駆動部(150)が第2部材(120,123)を駆動することによって本体部(110)が対象物(200)に対して相対的に変位する。
【0087】
この態様によれば、駆動部(150)が第2部材(120,123)を駆動することによって、本体部(110)を対象物(200)に対して相対的に変位させることができる。
【0088】
第8の態様に係る移動装置(100)は、第7の態様において、位置検出部(140)の検出結果に基づいて駆動部(150)を制御する制御部(101)を、更に備える。
【0089】
この態様によれば、制御部(101)が位置検出部(140)の検出結果に基づいて駆動部(150)を制御しているので、本体部(110)の位置決め精度の向上を図ることができる。
【0090】
第9の態様に係る移動装置(100)では、第1〜6のいずれかの態様において、第2移動部は、本体部(110)を走行させる走行装置(160)を含む。第1部材(210,211)と第2部材(120,123)とが組み合わされた状態で、走行装置(160)が本体部(110)を走行させることによって本体部(110)が対象物(200)に対して相対的に変位する。
【0091】
この態様によれば、走行装置(160)によって本体部(110)が対象物(200)に対して相対的に変位するので、走行装置(160)とは別の駆動部(150)を備える必要がないという利点がある。
【0092】
第10の態様に係る搬送装置(100)は、第1〜9のいずれかの態様に係る移動装置(100)を用いた搬送装置であって、本体部(110)が、搬送物(400)を保持する保持部(171)を有する。
【0093】
この態様によれば、対象物(200)に対する本体部(110)の位置を検出する検出精度の向上を図った搬送装置(100)を提供できる。
【0094】
第11の態様に係る移動システム(1)は、第1〜9のいずれかの態様に係る移動装置(100)と、対象物(200)と、を備える。
【0095】
この態様によれば、対象物(200)に対する本体部(110)の位置を検出する検出精度の向上を図った移動システム(1)を提供できる。
【0096】
第12の態様に係る移動方法は、第1の移動処理と、吸着処理と、第2の移動処理と、検出処理と、を含む。第1の移動処理では、対象物(200)に移動装置(100)が組み合わされる状態にまで移動装置(100)を移動させる。吸着処理では、対象物(200)に移動装置(100)が組み合わされた状態で、対象物(200)を吸着する。第2の移動処理では、対象物(200)を吸着した状態で対象物(200)に対して移動装置(100)を相対的に変位させる。検出処理では、対象物(200)に対する移動装置(100)の位置を検出する。
【0097】
この態様によれば、対象物(200)に移動装置(100)が組み合わされた状態で、対象物(200)に対して移動装置(100)を相対的に変位させ、対象物(200)に対する移動装置(100)の位置を検出する。したがって、対象物(200)と本体部(110)との間隔が定まっていない状態に比べて、移動装置(100)の位置を検出する検出精度の向上を図ることができる。
【0098】
第13の態様に係る移動方法は、第12の態様において、対象物(200)に移動装置(100)が組み合わされた状態を解除する解除処理を、更に含む。
【0099】
この態様によれば、対象物(200)に移動装置(100)が組み合わされた状態を解除することで、移動装置(100)を自由に移動させることができる。
【0100】
第2〜第7の態様に係る構成については、移動装置(100)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。第9の態様に係る構成については、搬送装置(100)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0101】
100 移動装置(搬送装置)
101 制御部
110 本体部
120 ピニオンギア(第2部材)
123 回転体(第2部材)
130 吸着部
140 位置検出部
142 ロータリエンコーダ(回転検出部)
150 駆動部(第2移動部)
160 走行装置(第1移動部、第2移動部)
170 荷役装置
171 載置台(保持部)
200 対象物
210 ラック(第1部材)
211 吸着板(第1部材)
400 搬送物
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8