特開2019-218898(P2019-218898A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特開2019218898-エンジン作業機 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-218898(P2019-218898A)
(43)【公開日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】エンジン作業機
(51)【国際特許分類】
   F01M 11/04 20060101AFI20191129BHJP
   F01M 11/06 20060101ALI20191129BHJP
【FI】
   F01M11/04 A
   F01M11/06 B
   F01M11/06 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2018-116763(P2018-116763)
(22)【出願日】2018年6月20日
(71)【出願人】
【識別番号】000004617
【氏名又は名称】日本車輌製造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100128358
【弁理士】
【氏名又は名称】木戸 良彦
(74)【代理人】
【識別番号】100086210
【弁理士】
【氏名又は名称】木戸 一彦
(72)【発明者】
【氏名】水谷 智哉
【テーマコード(参考)】
3G015
【Fターム(参考)】
3G015BB11
3G015BC05
3G015BJ03
3G015BL01
3G015BL07
3G015BL09
3G015CA08
3G015DA02
3G015EA15
3G015FB08
3G015FC11
(57)【要約】
【課題】オイルパンへのオイルの補給を簡単に行うことができ、コストの低減を図ることができるとともに、メンテナンス作業の作業性向上を図ったエンジン作業機を提供する。
【解決手段】ケーシング12内に設置したエンジン13のオイルパン13bに、オイルを補給するためのオイルタンク18を接続する。オイルタンク18は、オイルパン13bへのオイルの補給が必要となるオイルパン13bの下限の油面高さと、オイルパン13bの上限の油面高さとの間に配置する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシング内に設置したエンジンのオイルパンに、オイルを補給するためのオイルタンクを接続したエンジン作業機において、前記オイルタンクは、前記オイルパンのオイルの補給が必要となる下限の油面高さと、前記オイルパンの上限の油面高さとの間に配置されることを特徴とするエンジン作業機。
【請求項2】
前記オイルタンクにレベルゲージを設けたことを特徴とする請求項1記載のエンジン作業機。
【請求項3】
前記オイルタンクの一部を透明又は半透明にしたことを特徴とする請求項1記載のエンジン作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジン作業機に関し、詳しくは、エンジンのオイルパンにオイルを補給するオイルタンクを備えたエンジン作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エンジン作業機では、オイルパンに貯留されているオイルをオイルポンプで汲み上げ、オイル供給径路を介してエンジン各部に向けて圧送し、エンジン各部の潤滑及び冷却を行ったオイルをオイルパンに流下することで回収しているが、このようなエンジン作業機を長時間使用可能にするために、オイルパンにオイルを補給するためのオイルタンクを接続したものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−63598号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の特許文献1では、オイルパンにオイルを補給するためのオイルタンクが、オイルパンよりも上方に配置されていることから、レギュレータを介してオイルパンとオイルタンクとを接続し、オイルパンへのオイルの供給量を制御しなくてはならなかった。また、オイルパンの油量の確認を、オイルパンに設けられているレベルゲージを用いて行うことから、作業が煩雑になっていた。さらに、重量の嵩むオイルタンクが高い位置に配置されていることから、オイルタンクを支持するブラケットに強度が必要となりコストが掛かるとともに、オイルタンクへの給油作業を行い難く、さらに、作業を行う際に作業員がオイルタンクに干渉する虞があった。
【0005】
そこで本発明は、オイルパンのオイルの補給を簡単に行うことができ、コストの低減を図ることができるとともに、メンテナンス作業の作業性向上を図ったエンジン作業機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明のエンジン作業機は、ケーシング内に設置したエンジンのオイルパンに、オイルを補給するためのオイルタンクを接続したエンジン作業機において、前記オイルタンクは、前記オイルパンのオイルの補給が必要となる下限の油面高さと、前記オイルパンの上限の油面高さとの間に配置されることを特徴としている。
【0007】
さらに、前記オイルタンクにレベルゲージを設けることが好ましい。また、前記オイルタンクの一部を透明又は半透明にすると良好である。
【発明の効果】
【0008】
本発明のエンジン作業機によれば、オイルタンクが、オイルパンのオイルの補給が必要となる下限の油面高さと、前記オイルパンの上限の油面高さとの間に位置することから、レギュレータを設けなくても、オイルパンのオイルが減少した際には、オイルを良好に補給することができ、また、オイルタンクからオイルが溢れる虞がない。さらに、レギュレータを省略できることから、コストの削減を図ることができる。また、オイルタンクは、従来よりも低い位置に配置されることから、オイルタンクへの給油が楽になるとともに、点検作業時等に作業員がオイルタンクに干渉する虞がなく、メンテナンス作業の作業性向上を図ることができる。
【0009】
また、オイルパンの下限の油面高さと上限の油面高さとの間にオイルタンクが配置され、オイルパンの油面高さと、オイルタンクの油面高さとは同一となることから、オイルタンクの油面高さを視認することで、オイルパンの油量を容易に確認することができる。さらに、オイルタンクにレベルゲージを設けたり、オイルタンクの一部を透明又は半透明にすることで、オイルタンクの油面高さを容易に視認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一形態例を示すエンジン作業機の要部正面図である。
図2】同じくエンジン作業機の要部平面図である。
図3】同じくエンジン作業機の要部側面図である。
図4】同じくオイルパンとオイルタンクの位置関係を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1乃至図4は本発明のエンジン作業機の一形態例を示す図である。エンジン作業機11は、防音構造を有するケーシング12の内部に、発電機やコンプレッサなどの作業機や、該作業機を駆動するエンジン13や、燃料タンク14等を収容したもので、ケーシング12の側壁には、エンジン13などの点検作業を行うための点検扉(図示せず)が設けられている。
【0012】
エンジン13は、支持台15によってフレーム16上に弾性的に支持され、上部にエキゾーストパイプ13aをはじめとする各種部品が、中間部にスタータやダイナモなどがそれぞれ設けられるとともに、下端部には、オイルパン13bが配置されている。また、オイルパン13bの近傍のフレーム16には、支持ブラケット17を介してオイルタンク18が設けられている。
【0013】
オイルタンク18は、連通管18aによってオイルパン13bに接続され、オイルパン13bへのオイルの補給を行うもので、図4に示されるように、オイルパン13bへのオイルの補給が必要となるオイルパン13bの下限の油面高さL1と、オイルパン13bの上限の油面高さL2との間に配置されている。オイルタンク18の有効容積の油面がオイルパン13bの上限の油面高さL2となることが望ましい。また、オイルタンク18は、レベルゲージ18bが設けられており、オイルパン13bの油面高さと、オイルタンク18の油面高さとが同一となることから、オイルタンク18の油面高さをレベルゲージ18bで視認することにより、オイルパン13bの油面高さを確認することができる。
【0014】
上述のように形成されたエンジン作業機11では、オイルパン13bに貯留されているオイルは、オイルポンプ(図示せず)により汲み上げられ、オイル供給径路を介してエンジン各部に圧送される。エンジン各部の潤滑および冷却を行ったオイルは、オイルパン13bに流下して回収される。また、オイルパン13bに貯留されるオイル量は、オイルタンク18により、下限の油面高さL1と上限の油面高さL2との間に調整されている。
【0015】
本形態例は、上述のように形成されていることから、従来のように、レギュレータを設けなくても、オイルパン13bのオイル量を良好に保つことができ、コストの削減を図ることができる。さらに、点検扉を開けて、オイルタンク18の油面高さを視認することで、オイルパンの油量を容易に確認することができる。
【0016】
さらに、オイルタンク18は、従来よりも低い位置に配置されることから、支持ブラケット17は、従来よりも強度を必要としない。また、オイルタンク18への給油が楽になるとともに、点検作業時等に作業員がオイルタンク18に干渉する虞がなく、メンテナンス作業の作業性向上を図ることができる。
【0017】
なお、本発明は上述の形態例に限るものではなく、オイルタンクに、レベルゲージを設けていなくてもよく、オイルタンクのキャップを開けて油面高さを確認してもよい。また、オイルタンクの一部を透明又は半透明にすることで、油面高さを確認するものでもよい。
【符号の説明】
【0018】
11…エンジン作業機、12…ケーシング、13…エンジン、13a…エキゾーストパイプ、14…燃料タンク、15…支持台、16…フレーム、17…支持ブラケット、18…オイルタンク、18a…連通管、18b…レベルゲージ
図1
図2
図3
図4