特開2019-218908(P2019-218908A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-218908(P2019-218908A)
(43)【公開日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】エンジン
(51)【国際特許分類】
   F02M 26/35 20160101AFI20191129BHJP
   F02M 26/71 20160101ALI20191129BHJP
   F02M 35/10 20060101ALI20191129BHJP
【FI】
   F02M26/35 D
   F02M26/71
   F02M35/10 311E
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-117230(P2018-117230)
(22)【出願日】2018年6月20日
(71)【出願人】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】110000936
【氏名又は名称】特許業務法人青海特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】萩元 浩
(72)【発明者】
【氏名】皆川 友輝
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 淳
(72)【発明者】
【氏名】田宮 浩之
【テーマコード(参考)】
3G062
【Fターム(参考)】
3G062EC12
3G062ED04
3G062ED08
3G062FA18
3G062GA04
3G062GA06
(57)【要約】
【課題】凝縮水貯留部において貯留された凝縮水を効率よく低減する。
【解決手段】エンジン1は、吸気が流通する吸気管18と、吸気の流量を可変に調整するスロットルバルブ24と、燃焼室9に接続され、燃焼室9から排出される排気ガスが流通する排気管20と、排気管20に接続され、排気管20から排出された排気ガスがEGRガスとして導入されるEGR管26と、吸気管18におけるスロットルバルブ24よりも上流側に接続される掃気管32と、EGR管26および掃気管32に接続され、EGR管26および掃気管32を開閉するEGRバルブ28と、EGRバルブ28と吸気管18におけるスロットルバルブ24よりも下流側とを接続する還流管29と、還流管29に設けられ、EGRガスから発生する凝縮水を貯留する凝縮水貯留部30と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸気が流通する吸気管と、
前記吸気の流量を可変に調整するスロットルバルブと、
燃焼室に接続され、前記燃焼室から排出される排気ガスが流通する排気管と、
前記排気管に接続され、前記排気管から排出された前記排気ガスがEGRガスとして導入されるEGR管と、
前記吸気管における前記スロットルバルブよりも上流側に接続される掃気管と、
前記EGR管および前記掃気管に接続され、前記EGR管および前記掃気管を開閉するEGRバルブと、
前記EGRバルブと前記吸気管における前記スロットルバルブよりも下流側とを接続する還流管と、
前記還流管に設けられ、前記EGRガスから発生する凝縮水を貯留する凝縮水貯留部と、
を備えるエンジン。
【請求項2】
前記凝縮水貯留部は、
前記還流管の最下部に設けられる請求項1に記載のエンジン。
【請求項3】
エンジンの運転状況に基づいて、前記EGRバルブの開度を導出する導出部と、
前記EGRバルブの開閉を制御するバルブ制御部と、
を備え、
前記バルブ制御部は、
前記導出部によって導出された開度に基づいて前記EGRバルブの開度を制御し、前記凝縮水貯留部に貯留された前記凝縮水が予め設定された所定量以上となった場合、前記導出部によって導出された開度によらず、前記EGR管を閉状態とし、前記掃気管を開状態とする請求項1または2に記載のエンジン。
【請求項4】
前記バルブ制御部は、
前記凝縮水貯留部に貯留された前記凝縮水が予め設定された所定量未満となった場合、前記EGR管を開状態とし、前記掃気管を閉状態とする請求項3に記載のエンジン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、EGRガスを吸気通路に還流するエンジンを備えた車両が普及している。例えば、特許文献1には、EGR通路が排気通路と吸気通路とを接続し、EGRガスから分離された凝縮水を貯留しておく凝縮水貯留部を、吸気通路とEGR通路の接続部分に備えたエンジンが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−015876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の凝縮水貯留部においては、凝縮水が貯留可能な水量以上とならないように、貯留されている凝縮水を適切に低減させることが望ましい。
【0005】
そこで、本発明は、凝縮水貯留部において貯留された凝縮水を効率よく低減することができるエンジンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のエンジンは、吸気が流通する吸気管と、吸気の流量を可変に調整するスロットルバルブと、燃焼室に接続され、燃焼室から排出される排気ガスが流通する排気管と、排気管に接続され、排気管から排出された排気ガスがEGRガスとして導入されるEGR管と、吸気管におけるスロットルバルブよりも上流側に接続される掃気管と、EGR管および掃気管に接続され、EGR管および掃気管を開閉するEGRバルブと、EGRバルブと吸気管におけるスロットルバルブよりも下流側とを接続する還流管と、還流管に設けられ、EGRガスから発生する凝縮水を貯留する凝縮水貯留部と、を備える。
【0007】
また、凝縮水貯留部は、還流管の最下部に設けられるとよい。
【0008】
また、エンジンの運転状況に基づいて、EGRバルブの開度を導出する導出部と、EGRバルブの開閉を制御するバルブ制御部とを備え、バルブ制御部は、導出部によって導出された開度に基づいてEGRバルブの開度を制御し、凝縮水貯留部に貯留された凝縮水が予め設定された所定量以上となった場合、導出部によって導出された開度によらず、EGR管を閉状態とし、掃気管を開状態とするとよい。
【0009】
また、バルブ制御部は、凝縮水貯留部に貯留された凝縮水が予め設定された所定量未満となった場合、EGR管を開状態とし、掃気管を閉状態とするとよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、凝縮水貯留部において貯留された凝縮水を効率よく低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】EGR管を開状態とし、掃気管を閉状態とした場合の説明図である。
図2】EGR管を閉状態とし、掃気管を開状態とした場合の説明図である。
図3】凝縮水の水位に基づく、EGR管および掃気管の開閉制御処理の流れを示すフローチャートである。
図4】変形例におけるエンジンの構成を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0013】
図1は、EGR管を開状態とし、掃気管を閉状態とした場合の説明図である。また、図2は、EGR管を閉状態とし、掃気管を開状態とした場合の説明図である。図1図2に示すように、エンジン1は、例えば、水平対向4気筒エンジンである。エンジン1では、クランクシャフト2を挟んで2つのシリンダブロック3が配される。シリンダブロック3は、シリンダボア3aがそれぞれ2つ設けられており、各シリンダブロック3のシリンダボア3aが対向する。ここでは、水平対向4気筒エンジンを例示するが、エンジン1の種類は問わない。なお、図1図2中、信号の流れを破線の矢印で示す。
【0014】
シリンダブロック3には、クランクケース4が一体形成される。シリンダブロック3のうち、クランクケース4とは反対側に、シリンダヘッド5が固定されている。クランクシャフト2は、クランク室6内に回転自在に支持される。クランク室6は、クランクケース4によって形成される。
【0015】
クランクシャフト2には、コネクティングロッド7を介してピストン8が連結される。ピストン8は、シリンダボア3aに摺動可能に収容されている。燃焼室9は、シリンダボア3aと、シリンダヘッド5と、ピストン8の冠面とによって囲まれた空間である。
【0016】
シリンダヘッド5には、吸気ポート10および排気ポート11が燃焼室9に連通するように形成される。吸気ポート10と燃焼室9との間には、吸気弁12の先端が位置する。排気ポート11と燃焼室9との間には、排気弁13の先端が位置する。
【0017】
シリンダヘッド5およびヘッドカバー14に囲まれた空間がカム室である。カム室内には、吸気弁用カム15および排気弁用カム16が設けられる。吸気弁用カム15は、吸気弁12の他端に当接する。吸気弁用カム15が回転することで、吸気弁12が軸方向に移動する。これにより、吸気弁12は、吸気ポート10と燃焼室9との間を開閉する。排気弁用カム16は、排気弁13の他端に当接する。排気弁用カム16が回転することで、排気弁13が軸方向に移動する。これにより、排気弁13は、排気ポート11と燃焼室9との間を開閉する。
【0018】
吸気ポート10の上流側には、インテークマニホールド17が設けられる。インテークマニホールド17は、吸気ポート10に連通する。インテークマニホールド17は、吸気が流通する吸気管18の一部を構成する。排気ポート11の下流側には、エキゾーストマニホールド19が設けられる。エキゾーストマニホールド19は、排気ポート11に連通する。エキゾーストマニホールド19は、排気ガスが流通する排気管20の一部を構成する。
【0019】
インテークマニホールド17は、集合部21と、吸気管下流部22とを有している。集合部21は、吸気管18のうち、インテークマニホールド17に供給する吸気の流量を可変に調整するスロットルバルブ(Electronic Throttle Control:ETC)24より上流の吸気管上流部18aに連通する。集合部21は、吸気管上流部18aから吸気が流入するタンクである。吸気管下流部22は、集合部21から分岐して下流端が吸気ポート10に接続される。吸気管18のうち、吸気管上流部18aには、エアクリーナ23が設けられる。エアクリーナ23は、吸気に含まれる塵や埃などの異物を除去する。スロットルバルブ24の開度は、不図示のアクチュエータによって調整される。なお、スロットルバルブ24の開度は、各シリンダボア3aに供給する目標空気量に基づいて、予め設定されている所定のマップ(後述する掃気用のマップ、または、非掃気用のマップ)を参照して決定される。
【0020】
スロットルバルブ24により流量が調整された吸気は、インテークマニホールド17の集合部21に流入する。集合部21に流入した吸気は、吸気管下流部22へ分配され、吸気ポート10を介して燃焼室9へ導かれる。燃焼室9に導かれた空気は、不図示のインジェクタから噴射された燃料と混合する。そして、吸気と燃料との混合気は、シリンダヘッド5に設けられた不図示の点火プラグによって点火される。
【0021】
混合気の燃焼により、ピストン8がシリンダボア3a内で往復運動を行う。ピストン8の往復運動の動力は、コネクティングロッド7を通じてクランクシャフト2の回転運動の動力に変換される。排気ガスは、燃焼室9から、排気ポート11、エキゾーストマニホールド19を介して排気管20に導かれる。排気ガスは、排気管20に設けられた触媒25で浄化された後、車外へ排出される。
【0022】
また、エンジン1は、EGR管26、EGRクーラ27、EGRバルブ28、還流管29、凝縮水貯留部30、凝縮水位置センサ31および掃気管32が設けられている。
【0023】
EGR管26は、排気管20に接続され、排気管20を流通する排気ガスの一部をEGRガスとして吸気管18に還流させる。EGR管26には、EGRクーラ27が設けられる。EGRクーラ27は、EGR管26を流通するEGRガスを冷却する。EGR管26の一端は排気管20に連通し、他端はEGRバルブ28に接続されている。
【0024】
また、掃気管32の一端は吸気管18の吸気管上流部18aに連通し、他端はEGRバルブ28を介して還流管29に接続されている。
【0025】
EGRバルブ28は、例えば、三方弁で構成される。EGRバルブ28は、EGR管26、還流管29および掃気管32が接続される。EGRバルブ28は、還流管29に対して、EGR管26および掃気管32の一方を連通させ、また、双方を閉鎖する。また、EGRバルブ28は、ECU(Engine Control Unit)100によって開度が制御されることで、EGR管26から還流管29へのEGRガスの流量の調整、および、掃気管32から還流管29への吸気の流量の調整を行うことが可能である。なお、還流管29とEGR管26とが連通している状態を、EGR管26の開状態と称し、還流管29とEGR管26とが遮断している状態を、EGR管26の閉状態と称する。また、掃気管32と還流管29とが連通している状態を、掃気管32の開状態と称し、掃気管32と還流管29とが遮断している状態を、掃気管32の閉状態と称する。
【0026】
還流管29は、EGRバルブ28と吸気管18におけるスロットルバルブ24よりも下流側である集合部21とに接続される。掃気管32は、EGRバルブ28と、吸気管18におけるスロットルバルブ24よりも上流側とに接続される。
【0027】
ところで、EGRガスがEGRクーラ27で冷却されたり、EGR管26等が外気によって冷却されると、EGRガス中の水分が凝縮し、凝縮水が発生する場合がある。この凝縮水は酸性であり、接触する各部の劣化要因となり得る。そこで、還流管29には、EGRガスから発生する凝縮水を貯留する凝縮水貯留部30が設けられる。
【0028】
凝縮水貯留部30には、貯留された凝縮水の水位を検出するための凝縮水位置センサ31が設けられている。また、凝縮水貯留部30は、耐食性の部材で構成されており、還流管29の鉛直方向の最下部に設けられる。これにより、EGRガスから発生した凝縮水が、重力によって、凝縮水貯留部30へと貯留されることとなる。また、凝縮水貯留部30は、排気管20(エキゾーストマニホールド19)の近傍、または、排気管20に接触するように配置されており、排気管20内を流通する排気ガスの熱によって、凝縮水貯留部30に貯留された凝縮水の蒸発を促進させる。
【0029】
ECU100は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含むマイクロコンピュータで構成され、エンジン1全体を統括制御する。ECU100は、不図示のクランク角センサやアクセル開度センサからエンジン1の運転状況(エンジン回転数およびエンジン負荷)を取得する。また、ECU100は、凝縮水位置センサ31から凝縮水貯留部30の水位の情報を取得する。また、ECU100は、スロットルバルブ24およびEGRバルブ28を制御するバルブ制御部100aとして機能する。
【0030】
また、ECU100は、EGRバルブ28の開度を導出する導出部100bとして機能する。具体的には、ECU100は、エンジン回転数およびエンジン負荷に基づいて、スロットルバルブ24を介して吸入される新気およびEGR管26を通って還流されるEGRガスの総量に対するEGRガスの割合を示す目標EGR率を予め設定された目標EGR率マップを参照して導出する。なお、目標EGR率マップには、エンジン回転数およびエンジン負荷に対する目標EGR率が示されている。
【0031】
そして、ECU100は、目標EGR率、および、吸気管18におけるスロットルバルブ24の下流側に設けられる不図示のフローメータによって検出された吸気量に基づいて、吸気管に還流すべき目標EGR流量を導出する。そして、ECU100は、目標EGR流量に基づいて導出されるEGRバルブの目標EGR開度に応じて、EGRバルブ28の開度を制御する。このとき、導出された目標EGR開度が正の値でない場合には、ECU100は、EGR管26を閉状態とするとともに、掃気管32を開状態にする。
【0032】
また、導出された目標EGR開度が正の値の場合であって、凝縮水貯留部30に貯留された凝縮水の水位が所定量(例えば、満水時の8割)未満の場合、ECU100は、EGRバルブ28を制御して、EGR管26を開状態に制御して目標EGR開度とし、掃気管32を閉状態にする。これにより、図1に示すように、EGR管26および還流管29を介してEGRガスを集合部21に還流させる。集合部21に還流させれたEGRガスは、吸気とともに燃焼室9に供給されることになる。このようにして、EGRガスを燃焼室9に供給することで、燃焼室9中の酸素濃度を低下させる。その結果、燃料の燃焼温度が下がり、NOx(窒素酸化物)などの生成が抑制される。
【0033】
一方、導出された目標EGR開度が正の値の場合であって、凝縮水貯留部30に貯留された凝縮水の水位が所定量以上の場合には、図2に示すように、ECU100は、EGRバルブ28を制御して、EGR管26を閉状態とし、掃気管32を開状態にする。これにより、新たにEGR管26を介して還流管29へEGRガスが導入されることがなくなるため、凝縮水貯留部30に貯留される凝縮水の増加を抑制することができる。
【0034】
さらに、吸気管上流部18aから掃気管32へ導入した吸気を、還流管29へと流通させることで、凝縮水貯留部30に貯留された凝縮水の蒸気を強制的に集合部21へと送出することができる。これにより、凝縮水貯留部30に貯留される凝縮水を効率よく低減することが可能となる。このとき、ECU100は、予め設定された掃気用のマップを参照して、スロットルバルブ24の開度を調整する。この掃気用のマップには、燃焼室9に供給される吸気量が、掃気管32が閉状態の場合と同等としつつ、掃気管32とスロットルバルブ24を通る吸気を分配可能なスロットルバルブ24の開度が示される。具体的には、ECU100は、掃気用のマップにしたがって、スロットルバルブ24の開度を小さくすることで、掃気管32に導入される吸気の流量を増加させる。また、ECU100は、掃気用のマップにしたがって、スロットルバルブ24の開度を大きくすることで、掃気管32に導入される吸気の流量を減少させる。
【0035】
以上のように、導出された目標EGR開度が正の値でない場合には、凝縮水貯留部30に貯留された凝縮水の水位に関係なく、EGR管26を閉状態とするとともに、掃気管32を開状態にする。一方、導出された目標EGR開度が正の値の場合であっても、凝縮水貯留部30に貯留された凝縮水の水位が所定量以上である場合には、ECU100(導出部100b)によって導出された目標EGR開度の値によらず、EGR管26を閉状態とするとともに、掃気管32を開状態にする。これによって、凝縮水貯留部30に貯留される凝縮水を効率よく低減することが可能となる。
【0036】
次に、EGRバルブ28の制御処理の流れについて、説明を行う。図3は、凝縮水の水位に基づく、EGR管および掃気管の開閉制御処理の流れを示すフローチャートである。
【0037】
まず、ECU100は、エンジン回転数およびエンジン負荷に基づいて、スロットルバルブ24を介して吸入される新気およびEGR管26を通って還流されるEGRガスの総量に対するEGRガスの割合を示す目標EGR率を導出する。そして、ECU100は、目標EGR率およびフローメータ(不図示)によって検出された吸気量に基づいて、吸気管に還流すべき目標EGR流量を導出する。そして、ECU100は、目標EGR流量に基づいて導出されるEGRバルブの目標EGR開度を導出する。ECU100は、導出された目標EGR開度が正の値であるか、すなわち、EGR管26を開状態とするか否かを判定する(S10)。その結果、EGR管26を開状態としないと判定した場合には(ステップS10におけるNO)、ECU100は、EGRバルブ28を制御して、EGR管26を閉状態とし、掃気管32を開状態とする(S12)。
【0038】
一方、EGR管26を開状態とすると判定した場合には(ステップS10におけるYES)、ECU100は、凝縮水貯留部30に設けられた凝縮水位置センサ31によって検出された凝縮水の水位が所定値以上であるか否か判定する(S14)。その結果、凝縮水の水位が所定値以上であれば(ステップS14におけるYES)、ECU100は、EGRバルブ28を制御して、EGR管26を閉状態とし、掃気管32を開状態とする(S16)。さらに、ECU100は、予め設定された掃気用のマップを参照して、スロットルバルブ24を目標開度に制御する(S18)。その後、ECU100は、凝縮水貯留部30に設けられた凝縮水位置センサ31によって検出された凝縮水の水位が所定値未満となるまで、再度、ステップS18を実行する(ステップS20におけるYES)。
【0039】
一方、凝縮水の水位が所定値未満であれば(ステップS14およびステップS20におけるNO)、ECU100は、EGRバルブ28を制御することにより、EGR管26を開状態に制御して目標EGR開度とし、掃気管32を閉状態とする(S22)。さらに、ECU100は、アクセル(不図示)の開度と、エンジン回転数に対してスロットルバルブ24の開度が予め設定された非掃気用のマップを参照して、スロットルバルブ24を目標開度に制御し(S24)、当該EGRバルブ28の制御処理を終了する。なお、エンジン回転数は、クランク角センサ(不図示)から取得したクランク角を示す信号に基づいてECU100によって導出される。
【0040】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0041】
例えば、上述した実施形態では、EGRバルブ28が三方弁である場合について示したが、本発明はこれに限定されない。図4は、変形例におけるエンジン1aの構成を説明するための図である。変形例は、EGRバルブ28の代わりに、二方弁である第1のEGRバルブ33および第2のEGRバルブ34を備えること以外は、上記のエンジン1と同じ構成になっている。第1のEGRバルブ33は、EGR管26および還流管29が接続され、EGR管26を開状態または閉状態にする。第2のEGRバルブ34は、掃気管32および還流管29が接続され、掃気管32を開状態または閉状態にする。また、ECU100は、スロットルバルブ24、第1のEGRバルブ33および第2のEGRバルブ34を制御する。
【0042】
また、上述した実施形態および変形例では、凝縮水貯留部30に貯留された凝縮水を蒸発させるために、排気管20を流通する排気の熱を用いる場合について説明したが、例えば、シリンダブロック3やシリンダヘッド5の熱や、EGR管26を流通するEGRガスの熱を用いてもよい。
【0043】
また、上述した実施形態および変形例では、凝縮水貯留部30に貯留された凝縮水の水位に基づいて、掃気の有無を決定する場合について説明した。しかし、掃気の有無を決定する条件は特に限定されず、所望の条件を設定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、エンジンに利用できる。
【符号の説明】
【0045】
1、1a エンジン
9 燃焼室
18 吸気管
20 排気管
24 スロットルバルブ
26 EGR管
28 EGRバルブ
29 還流管
32 掃気管
100a バルブ制御部
100b 導出部
図1
図2
図3
図4