特開2019-219047(P2019-219047A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社IHIの特許一覧
特開2019-219047軸位置検出装置、回転機械、軸位置検出方法、及び磁気軸受システム
<>
  • 特開2019219047-軸位置検出装置、回転機械、軸位置検出方法、及び磁気軸受システム 図000009
  • 特開2019219047-軸位置検出装置、回転機械、軸位置検出方法、及び磁気軸受システム 図000010
  • 特開2019219047-軸位置検出装置、回転機械、軸位置検出方法、及び磁気軸受システム 図000011
  • 特開2019219047-軸位置検出装置、回転機械、軸位置検出方法、及び磁気軸受システム 図000012
  • 特開2019219047-軸位置検出装置、回転機械、軸位置検出方法、及び磁気軸受システム 図000013
  • 特開2019219047-軸位置検出装置、回転機械、軸位置検出方法、及び磁気軸受システム 図000014
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-219047(P2019-219047A)
(43)【公開日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】軸位置検出装置、回転機械、軸位置検出方法、及び磁気軸受システム
(51)【国際特許分類】
   F16C 32/04 20060101AFI20191129BHJP
   F16C 41/00 20060101ALI20191129BHJP
   H02K 7/09 20060101ALI20191129BHJP
   H02K 11/21 20160101ALI20191129BHJP
【FI】
   F16C32/04 A
   F16C41/00
   H02K7/09
   H02K11/21
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-118924(P2018-118924)
(22)【出願日】2018年6月22日
(71)【出願人】
【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100176245
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 亮輔
(74)【代理人】
【識別番号】100171583
【弁理士】
【氏名又は名称】梅景 篤
(72)【発明者】
【氏名】山口 浩二
(72)【発明者】
【氏名】後藤 誠彦
(72)【発明者】
【氏名】松田 朋浩
【テーマコード(参考)】
3J102
3J217
5H607
5H611
【Fターム(参考)】
3J102AA01
3J102BA03
3J102BA17
3J102BA18
3J102CA03
3J102CA22
3J102CA27
3J102DA02
3J102DA03
3J102DA09
3J102DB05
3J102DB10
3J102DB11
3J102DB29
3J102DB38
3J102GA13
3J217JA12
3J217JA16
3J217JA24
3J217JB23
3J217JB26
3J217JB70
3J217JB84
5H607BB01
5H607BB05
5H607BB14
5H607CC01
5H607CC07
5H607DD03
5H607GG21
5H607HH01
5H607HH09
5H611AA01
5H611BB01
5H611BB04
5H611PP07
5H611QQ03
(57)【要約】
【課題】回転軸のアキシャル方向における位置の検出精度を向上させつつ、設計の自由度を向上させること。
【解決手段】軸位置検出装置51は、アキシャル方向に延びる回転軸線を有するモータの回転軸の位置を検出する装置であって、変位センサ42によって検出された回転軸のアキシャル方向における変位量を取得し、モータの誘起電圧を取得し、変位量及び誘起電圧に基づいて、回転軸に設定された基準点のアキシャル方向における位置を算出する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向に延びる回転軸線を有するモータの回転軸の位置を検出する軸位置検出装置であって、
変位センサによって検出された回転軸の前記一方向における変位量を取得し、
前記モータの誘起電圧を取得し、
前記変位量及び前記誘起電圧に基づいて、前記回転軸に設定された基準点の前記一方向における位置を算出する、軸位置検出装置。
【請求項2】
前記誘起電圧に基づいて、前記回転軸の熱膨張量を算出し、
前記変位量及び前記熱膨張量に基づいて、前記基準点の前記位置を算出する、請求項1に記載の軸位置検出装置。
【請求項3】
前記誘起電圧に基づいて、前記回転軸の温度を算出し、
前記温度に基づいて、前記熱膨張量を算出する、請求項2に記載の軸位置検出装置。
【請求項4】
前記回転軸と、
前記変位センサと、
前記回転軸を前記回転軸線のまわりに回転可能に支持する磁気軸受と、
請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の軸位置検出装置と、を備え、
前記軸位置検出装置は、前記基準点の前記位置を得る、回転機械。
【請求項5】
一方向に延びる回転軸線を有するモータの回転軸の位置を検出する軸位置検出方法であって、
変位センサによって検出された回転軸の前記一方向における変位量を取得するステップと、
前記モータの誘起電圧を取得するステップと、
前記変位量及び前記誘起電圧に基づいて、前記回転軸に設定された基準点の前記一方向における位置を算出するステップと、を備える軸位置検出方法。
【請求項6】
モータに搭載され、一方向に延びる回転軸線を有する回転軸を非接触で支持するための磁気軸受システムであって、
前記回転軸の前記一方向における変位量を検出する変位センサと、
前記一方向に沿った前記回転軸の支持位置を制御するアキシャル磁気軸受と、
前記変位量及び前記モータの誘起電圧に基づいて、前記アキシャル磁気軸受に前記支持位置を制御させる制御装置と、
を備える、磁気軸受システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軸位置検出装置、回転機械、軸位置検出方法、及び磁気軸受システムに関する。
【背景技術】
【0002】
高速回転モータのオイルフリー化及び省エネ化を実現するために、回転軸を非接触で支持する磁気軸受(Active Magnetic Bearing:AMB)が用いられることがある。このような磁気軸受では、回転軸の位置(ラジアル方向の位置及びアキシャル方向の位置)を検出し、検出された位置に応じて磁気の強さを調節することが行われている。例えば、特許文献1には、中心点から軸方向に等距離の位置に設けられた2つのセンサ用円盤と、各センサ用円盤の外周部に設けられた2つの軸方向センサ(変位センサ)と、を備える磁気軸受装置が記載されている。この磁気軸受装置では、熱膨張による位置ずれを低減するために、2つの変位センサによって検出される変位量が互いに等しくなるように、ロータの位置制御が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−159157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の磁気軸受装置では、中心点からの距離が互いに等しくなるように、2つのセンサ用円盤が設けられる必要があり、それに対応して変位センサも設けられる。このため、変位センサ等が設けられる位置には制約がある。本技術分野では、回転軸のアキシャル方向における位置を精度よく検出しつつ、設計の自由度を向上させることが望まれている。
【0005】
本発明は、回転軸のアキシャル方向における位置の検出精度を向上させつつ、設計の自由度を向上可能な軸位置検出装置、回転機械、軸位置検出方法、及び磁気軸受システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面に係る軸位置検出装置は、一方向に延びる回転軸線を有するモータの回転軸の位置を検出する装置である。この軸位置検出装置は、変位センサによって検出された回転軸の一方向における変位量を取得し、モータの誘起電圧を取得し、変位量及び誘起電圧に基づいて、回転軸に設定された基準点の一方向における位置を算出する。
【0007】
この軸位置検出装置では、変位センサによって検出された回転軸の一方向における変位量と、モータの誘起電圧と、に基づいて回転軸に設定された基準点の一方向における位置が算出される。モータの誘起電圧と回転軸の温度とは相関関係を有し、回転軸の熱膨張量は、回転軸の温度に応じて定まるので、モータの誘起電圧から回転軸の熱膨張量が算出され得る。このため、変位センサによって検出された回転軸の一方向における変位量を熱膨張量で補正することで、熱膨張による基準点の位置ずれを低減することができる。また、変位センサによって検出された変位量と、モータの誘起電圧と、に基づいて基準点の位置が算出されるので、変位センサは、回転軸の一方向における変位量を検出可能な位置に設けられればよい。したがって、変位センサの配置の自由度が高い。その結果、回転軸に設定された基準点の一方向における位置の検出精度を向上させつつ、設計の自由度を向上させることが可能となる。
【0008】
上記軸位置検出装置は、誘起電圧に基づいて、回転軸の熱膨張量を算出してもよく、変位量及び熱膨張量に基づいて、基準点の位置を算出してもよい。モータの誘起電圧と回転軸の温度とは相関関係を有し、回転軸の熱膨張量は、回転軸の温度に応じて定まるので、モータの誘起電圧から回転軸の熱膨張量を算出することができる。そして、変位センサによって検出された回転軸の一方向における変位量を熱膨張量で補正することにより、熱膨張による基準点の位置ずれを低減することができる。
【0009】
上記軸位置検出装置は、誘起電圧に基づいて、回転軸の温度を算出してもよく、温度に基づいて、熱膨張量を算出してもよい。モータの誘起電圧と回転軸の温度とは相関関係を有するので、モータの誘起電圧から回転軸の温度を算出することができる。回転軸の熱膨張量は、回転軸の温度に応じて定まる。このため、回転軸の温度から回転軸の熱膨張量を算出することができる。
【0010】
本発明の別の側面に係る回転機械は、回転軸と、変位センサと、回転軸を回転軸線のまわりに回転可能に支持する磁気軸受と、上記軸位置検出装置と、を備える。軸位置検出装置は、基準点の位置を得る。
【0011】
この回転機械は、上記軸位置検出装置を備える。したがって、回転軸に設定された基準点の一方向における位置の検出精度を向上させつつ、設計の自由度を向上させることが可能となる。これにより、回転機械の状態をより安定化することができる。
【0012】
本発明のさらに別の側面に係る軸位置検出方法は、一方向に延びる回転軸線を有するモータの回転軸の位置を検出する方法である。この軸位置検出方法は、変位センサによって検出された回転軸の一方向における変位量を取得するステップと、モータの誘起電圧を取得するステップと、変位量及び誘起電圧に基づいて、回転軸に設定された基準点の一方向における位置を算出するステップと、を備える。
【0013】
この軸位置検出方法では、変位センサによって検出された回転軸の一方向における変位量と、モータの誘起電圧と、に基づいて回転軸に設定された基準点の一方向における位置が算出される。モータの誘起電圧と回転軸の温度とは相関関係を有し、回転軸の熱膨張量は、回転軸の温度に応じて定まるので、モータの誘起電圧から回転軸の熱膨張量が算出され得る。このため、変位センサによって検出された回転軸の一方向における変位量を熱膨張量で補正することで、熱膨張による基準点の位置ずれを低減することができる。また、変位センサによって検出された変位量と、モータの誘起電圧と、に基づいて基準点の位置が算出されるので、変位センサは、回転軸の一方向における変位量を検出可能な位置に設けられればよい。したがって、変位センサの配置の自由度が高い。その結果、回転軸に設定された基準点の一方向における位置の検出精度を向上させつつ、設計の自由度を向上させることが可能となる。
【0014】
本発明のさらに別の側面に係る磁気軸受システムは、モータに搭載され、一方向に延びる回転軸線を有する回転軸を非接触で支持するためのシステムである。この磁気軸受システムは、回転軸の一方向における変位量を検出する変位センサと、一方向に沿った回転軸の支持位置を制御するアキシャル磁気軸受と、変位量及びモータの誘起電圧に基づいて、アキシャル磁気軸受に支持位置を制御させる制御装置と、を備える。
【0015】
この磁気軸受システムは、変位センサによって検出された回転軸の一方向における変位量と、モータの誘起電圧と、に基づいて、アキシャル磁気軸受によって一方向に沿った回転軸の支持位置が制御される。モータの誘起電圧と回転軸の温度とは相関関係を有し、回転軸の熱膨張量は、回転軸の温度に応じて定まるので、モータの誘起電圧から回転軸の熱膨張量が算出され得る。このため、変位センサによって検出された回転軸の一方向における変位量を熱膨張量で補正することで、熱膨張による支持位置の位置ずれを低減することができる。また、変位センサによって検出された変位量と、モータの誘起電圧と、に基づいて、回転軸の一方向における支持位置が制御されるので、変位センサは、回転軸の一方向における変位量を検出可能な位置に設けられればよい。したがって、変位センサの配置の自由度が高い。その結果、回転軸の一方向における支持位置を精度よく制御しつつ、設計の自由度を向上させることが可能となる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、回転軸のアキシャル方向における位置の検出精度を向上させつつ、設計の自由度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、実施形態に係る軸位置検出装置を備えるモータの概略構成を示す図である。
図2図2は、変位量と検出電圧との関係の一例を示す図である。
図3図3は、図1に示される制御装置の機能ブロック図である。
図4図4は、図3に示される制御装置が行う軸位置制御方法の一連の処理を示すフローチャートである。
図5図5は、図4の位置算出処理を詳細に示すフローチャートである。
図6図6は、比較例に係る軸位置検出装置を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0019】
図1は、実施形態に係る軸位置検出装置を備えるモータの概略構成を示す図である。図1に示されるように、モータ1は、磁気軸受システム5と、モータ部10と、を備える。磁気軸受システム5は、モータ1に搭載された回転軸11を非接触で支持するためのシステムである。磁気軸受システム5は、ラジアル磁気軸受20と、アキシャル磁気軸受30と、検出部40と、制御装置50と、を備える。
【0020】
モータ部10は、一方向(アキシャル方向)に延びる回転軸線AXを有する回転軸11と、回転軸11に取り付けられたロータ12と、ロータ12を囲むように設けられたステータ13と、を備える。回転軸11は、ロータ12とステータ13との間で作用する磁気によって回転させられる。回転軸11は、例えば、高い熱伝導率を有する金属で構成されている。回転軸11には、コンプレッサインペラ等が設けられる。
【0021】
モータ部10は、不図示のモータ制御回路によって回転制御される。モータ制御回路は、モータ部10を駆動するインバータと、インバータの電圧を検出するための電圧センサ14(図3参照)と、を有する。電圧センサ14は、検出した電圧を誘起電圧Vemf(図3参照)として制御装置50に出力する。
【0022】
ラジアル磁気軸受20は、回転軸11を回転軸線AXのまわりに回転可能に非接触で支持する。ラジアル磁気軸受20は、回転軸11のラジアル方向における支持位置を制御する。言い換えると、ラジアル磁気軸受20は、ロータ12のラジアル方向における位置を制御する。ラジアル磁気軸受20は、磁極21を備える。磁極21は、ラジアル方向において回転軸11を挟むように設けられ、不図示のケーシングに固定されている。磁極21は、例えばコイルである。ラジアル磁気軸受20は、磁極21に駆動電流を流すことにより磁極21から発生した磁力によって、回転軸11のラジアル方向における支持位置を制御する。ラジアル磁気軸受20は、他の周知の手法によって回転軸11のラジアル方向における支持位置を制御してもよい。
【0023】
アキシャル磁気軸受30は、回転軸11のアキシャル方向における支持位置を非接触で制御する。言い換えると、アキシャル磁気軸受30は、ロータ12のアキシャル方向における位置を制御する。アキシャル磁気軸受30は、スラストディスク31と、磁極32と、を備える。スラストディスク31は、回転軸11に設けられた円盤状の部材である。スラストディスク31は、電磁鋼板等によって構成されている。磁極32は、アキシャル方向においてスラストディスク31を挟むように設けられ、不図示のケーシングに固定されている。スラストディスク31と磁極32とは、互いに離間している。磁極32は、例えばコイルである。アキシャル磁気軸受30は、磁極32に駆動電流を流すことにより磁極32から発生した磁力によって、スラストディスク31を吸引し、回転軸11のアキシャル方向における支持位置を制御する。アキシャル磁気軸受30は、他の周知の手法によって回転軸11のアキシャル方向における支持位置を制御してもよい。
【0024】
検出部40は、回転軸11のアキシャル方向における変位量を検出する。検出部40は、ターゲット41と、変位センサ42と、を備える。ターゲット41は、回転軸11に設けられる。ターゲット41は、電磁鋼板等によって構成されている。本実施形態では、ターゲット41は、ラジアル磁気軸受20とアキシャル磁気軸受30との間に設けられる。ターゲット41は、アキシャル方向と交差する(ここでは、直交する)面41a,41bを有する。面41aは、ロータ12とは反対側を向いており、面41bは、ロータ12と対向している。
【0025】
変位センサ42は、ターゲット41のアキシャル方向における変位量Δx1を検出する。変位センサ42は、例えば、回転軸11の外周面を囲むように配置される。初期状態において、ターゲット41の面41aは、基準位置P1に位置しており、変位量Δx1は0である。面41aが基準位置P1からロータ12に向かう方向に移動した(ずれた)場合に、変位量Δx1は正の値となり、面41aが基準位置P1からロータ12に対し離れる方向に移動した場合に、変位量Δx1は負の値となる。つまり、変位量Δx1は、基準位置P1とターゲット41の面41aとのアキシャル方向に沿った距離である。変位センサ42は、変位量Δx1に対応する検出電圧Vdet1を出力する。
【0026】
図2は、変位量と検出電圧との関係の一例を示す図である。図2に示されるように、変位量Δx1と検出電圧Vdet1とは、変位量Δx1が大きくなるにつれて検出電圧Vdet1が大きくなる関係(図2に示される例では、比例関係)を有する。変位センサ42は、ターゲット41が基準位置P1に位置する場合に電圧値V0の検出電圧Vdet1を出力する。ターゲット41が基準位置P1に対してロータ12に向かう方向に移動した場合(変位量Δx1が正の値である場合)、検出電圧Vdet1の電圧値は、電圧値V0よりも大きくなる。一方、ターゲット41が基準位置P1に対してロータ12から離れる方向に移動した場合(変位量Δx1が負の値である場合)、検出電圧Vdet1の電圧値は、電圧値V0よりも小さくなる。なお、変位量Δx1は、回転軸11自体がアキシャル方向に移動した移動量と、基準位置P1における回転軸11の熱膨張量(熱伸び)と、を含む。
【0027】
つまり、式(1)に示されるように、変位センサ42は、電圧値V0と、変位量Δx1に略比例した電圧値ΔV1と、を加算することで得られる電圧値の検出電圧Vdet1を制御装置50に出力する。電圧値ΔV1は、回転軸11自体がアキシャル方向に移動した移動量に対応する成分ΔVmと、基準位置P1における回転軸11の熱膨張量に対応する成分ΔVth1と、を含む。なお、成分ΔVmは、ターゲット41がロータ12に向かう方向に回転軸11が移動した場合に正の値となり、ターゲット41がロータ12から離れる方向に回転軸11が移動した場合に負の値となる。成分ΔVth1は、回転軸11が伸びた場合に負の値となり、回転軸11が縮んだ場合に正の値となる。
【数1】
【0028】
変位センサ42は、ターゲット41のアキシャル方向の変位量Δx1のみを検出可能なセンサであってもよい。この場合、モータ1は、回転軸11のラジアル方向の変位量のみを検出可能なセンサをさらに備える。変位センサ42は、回転軸11のラジアル方向の変位量とターゲット41のアキシャル方向の変位量Δx1とを検出可能なセンサでもよい。
【0029】
制御装置50は、回転軸11の位置を検出し、回転軸11の位置に応じて回転軸11の位置を制御する装置(コントローラ)である。回転軸11は熱膨張するので、回転軸11の各地点のアキシャル方向における変位量は、互いに異なる場合がある。このため、制御装置50は、回転軸11に設定された基準点の位置を用いて回転軸11のアキシャル方向の位置を制御する。
【0030】
制御装置50は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等の主記憶装置と、半導体メモリ等の補助記憶装置と、他の機器との間の通信を行う通信モジュールと、を備えるコンピュータとして構成される。これらの構成要素が動作することにより、制御装置50の各機能が発揮される。
【0031】
次に、図3を参照して、制御装置50の機能を説明する。図3は、図1に示される制御装置の機能ブロック図である。図3に示されるように、制御装置50は、軸位置検出装置51と、位置制御装置52と、を備える。
【0032】
軸位置検出装置51は、回転軸11に設定された基準点のアキシャル方向における位置を検出する。本実施形態では、基準点として、ロータ12のアキシャル方向における中心点12aが用いられる。なお、中心点12aの位置は、アキシャル磁気軸受30に対する中心点12aのアキシャル方向における相対位置である。中心点12aの位置は、中心点12aの位置がステータ13のアキシャル方向の中心点から移動した変位量で表されてもよい。軸位置検出装置51は、変位センサ42から検出電圧Vdet1を受け取り、電圧センサ14から誘起電圧Vemfを受け取る。軸位置検出装置51は、検出電圧Vdet1と誘起電圧Vemfとに基づいて、中心点12aの位置を検出(算出)する。軸位置検出装置51は、機能的には、取得部53と、取得部54と、算出部55と、を備える。
【0033】
取得部53は、変位センサ42によって検出された変位量Δx1を取得する部分である。具体的には、取得部53は、変位センサ42から検出電圧Vdet1を受け取り、検出電圧Vdet1を変位量Δx1に変換することで、変位量Δx1を取得する。取得部53は、変位量Δx1を算出部55に出力する。
【0034】
取得部54は、モータ部10(モータ1)の誘起電圧Vemfを取得する部分である。誘起電圧Vemfは、逆起電力(Back Electromotive Force:バックEMF)とも呼ばれる。取得部54は、電圧センサ14から誘起電圧Vemfを受け取り、誘起電圧Vemfを算出部55に出力する。
【0035】
算出部55は、変位量Δx1及び誘起電圧Vemfに基づいて、中心点12aのアキシャル方向における位置Pxを算出する部分である。位置Pxの算出方法の詳細は、後述する。算出部55は、中心点12aのアキシャル方向における位置Pxを示す位置情報を位置制御装置52に出力する。
【0036】
位置制御装置52は、位置情報に基づいて、回転軸11のアキシャル方向の位置を制御する。位置制御装置52は、回転軸11に設けられたインペラがケーシングに接触しないようにするとともに、アキシャル磁気軸受30のスラストディスク31が磁極32に接触しないように回転軸11のアキシャル方向の位置を制御する。例えば、位置制御装置52は、中心点12aのアキシャル方向における変位量が0になるように、回転軸11のアキシャル方向の位置を制御する。位置制御装置52は、アキシャル磁気軸受30の磁極32に供給される駆動電流を制御することで、回転軸11のアキシャル方向の位置を制御する。
【0037】
次に、図4及び図5を参照して、制御装置が行う軸位置制御方法を説明する。図4は、図3に示される制御装置が行う軸位置制御方法の一連の処理を示すフローチャートである。図5は、図4の位置算出処理を詳細に示すフローチャートである。図4に示される軸位置制御方法の一連の処理は、モータ1の動作開始から所定の時間ごとに繰り返し実施される。例えば、軸位置制御方法の一連の処理は、前回の処理から所定時間が経過したことを契機として開始される。
【0038】
まず、取得部53が変位量Δx1を取得する(ステップS11)。具体的には、取得部53は、変位センサ42から検出電圧Vdet1を受け取り、検出電圧Vdet1を変位量Δx1に変換することで、変位量Δx1を取得する。取得部53は、例えば、図2に示される変位量Δx1と検出電圧Vdet1との関係を規定する関係式又はテーブルを用いて、検出電圧Vdet1を変位量Δx1に変換する。変位量Δx1と検出電圧Vdet1との関係を規定する関係式又はテーブルは、軸位置検出装置51に予め設定されている。そして、取得部53は、変位量Δx1を算出部55に出力する。
【0039】
続いて、取得部54は、誘起電圧Vemfを取得する(ステップS12)。具体的には、取得部54は、電圧センサ14から誘起電圧Vemfを受け取り、誘起電圧Vemfを算出部55に出力する。
【0040】
続いて、位置算出処理が行われる(ステップS13)。位置算出処理では、算出部55は、変位量Δx1及び誘起電圧Vemfに基づいて、回転軸11の中心点12aのアキシャル方向における位置Pxを算出する。位置Pxは、例えば、基準位置P1を原点(X=0)とした位置であり、基準位置P1からモータ部10に向かう方向に沿って位置Pxの値が大きくなる。
【0041】
図5に示されるように、位置算出処理では、まず算出部55が、誘起電圧Vemfに基づいて、回転軸11(ロータ12)の温度を算出する(ステップS31)。ここで、モータ1の動作中においてロータ12には渦電流損等によって熱が生じ、ロータ12の温度が上昇する。ロータ12の温度が上昇するにつれて、ロータ12の磁力は弱くなり、誘起電圧Vemfも低下する。回転軸11は高い熱伝導率を有するので、回転軸11の温度はロータ12の温度と略等しくなる。つまり、モータ1の誘起電圧Vemfと回転軸11の温度とは相関関係を有する。算出部55は、例えば、誘起電圧Vemfと回転軸11の温度との関係を規定する関係式又はテーブルを用いて、誘起電圧Vemfから回転軸11の温度を算出する。誘起電圧Vemfと回転軸11の温度との関係を規定する関係式又はテーブルは、予め計測されて軸位置検出装置51に設定されている。
【0042】
そして、算出部55は、回転軸11の温度に基づいて、回転軸11の熱膨張量ΔLを算出する(ステップS32)。算出部55は、例えば、式(2)に示されるように、線膨張係数αと、長さLと、温度上昇ΔTと、を用いて熱膨張量ΔLを算出する。
【数2】
【0043】
線膨張係数αは、単位長さあたりにおける、温度による回転軸11の長さの変化率である。線膨張係数αは、回転軸11の材料によって決まる値であり、軸位置検出装置51に予め設定されている。長さLは、基準温度における面41a(基準位置P1)と位置Pxとのアキシャル方向に沿った距離の2倍であり、軸位置検出装置51に予め設定されている。なお、ターゲット41が回転軸11の一端に設けられる場合には、長さLは、基準温度における回転軸11のアキシャル方向の長さである。温度上昇ΔTは、基準温度からの温度の増加分であり、回転軸11の温度から基準温度を減算することで求められる。
【0044】
そして、算出部55は、変位量Δx1及び熱膨張量ΔLに基づいて、中心点12aのアキシャル方向における位置Pxを算出する(ステップS33)。算出部55は、例えば、式(3)に示されるように、変位量Δx1と長さLと熱膨張量ΔLとを用いて位置Pxを算出する。なお、回転軸11は浮上体であるので、回転軸11のアキシャル方向における中心(中心点12a)を基準として熱膨張する。つまり、回転軸11自体がアキシャル方向に移動していない場合には、位置Pxは変わらない。また、回転軸11の熱膨張量に対応する変位量は、中心点12aからの距離に比例する。そして、算出部55は、位置Pxを示す位置情報を位置制御装置52に出力する。
【数3】
【0045】
続いて、位置制御装置52は、回転軸11のアキシャル方向における位置制御を行う(ステップS14)。位置制御装置52は、アキシャル磁気軸受30の磁極32に供給される駆動電流を制御することで、回転軸11のアキシャル方向の位置を制御する。具体的には、位置制御装置52は、位置情報に基づいて、中心点12aのアキシャル方向における変位量が0になるように、回転軸11のアキシャル方向の位置を制御する。
【0046】
以上のようにして、制御装置50が行う軸位置制御方法の一連の処理が終了する。なお、図4の軸位置制御方法の一連の処理は、一例であって、制御装置50が行う軸位置制御方法はこれに限られない。例えば、ステップS11よりもステップS12が先に行われてもよく、ステップS11及びステップS12は並行して行われてもよい。
【0047】
上述のように、回転軸11は熱膨張するので、中心点12aのアキシャル方向における変位量は、変位量Δx1とは異なることがある。制御装置50は、変位量Δx1を熱膨張量ΔLで補正することによって、中心点12aのアキシャル方向における変位量を求めている。
【0048】
次に、図6を参照して、モータ1、軸位置検出装置51、及び軸位置検出方法の作用効果を説明する。図6は、比較例に係る軸位置検出装置を説明するための図である。図6に示されるように、比較例に係るモータ100は、検出部40に加えて検出部40Aを備える点、及び軸位置検出装置51に代えて軸位置検出装置151を備える点において、モータ1と主に相違する。検出部40Aは、ターゲット43と、変位センサ44と、を備える。
【0049】
ターゲット43は、回転軸11に設けられている。ターゲット43は、ロータ12に対してターゲット41とは反対側に位置する。ターゲット41とターゲット43との中間に中心点12aが位置する。つまり、ターゲット41(面41a)と中心点12aとの距離は、ターゲット43(面43b)と中心点12aとの距離と等しい。ターゲット43は、ターゲット41と同様に電磁鋼板等によって構成されている。ターゲット43は、アキシャル方向と交差する(ここでは、直交する)面43a,43bを有する。面43aは、ロータ12と対向しており、面43bは、ロータ12とは反対側を向いている。
【0050】
変位センサ44は、ターゲット43のアキシャル方向における変位量Δx2を検出する。変位センサ44は、例えば、回転軸11の外周面を囲むように配置される。初期状態において、ターゲット43の面43bは、基準位置P2に位置しており、変位量Δx2は0である。面43bが基準位置P2からロータ12に向かう方向に移動した場合に、変位量Δx2は正の値となり、面43bが基準位置P2からロータ12から離れる方向に移動した場合に、変位量Δx2は負の値となる。つまり、変位量Δx2は、基準位置P2とターゲット43の面43bとのアキシャル方向に沿った距離である。変位センサ44は、変位量Δx2に対応する検出電圧Vdet2を出力する。変位量Δx2と検出電圧Vdet2との関係は、変位量Δx1と検出電圧Vdet1との関係と同様である。
【0051】
式(4)に示されるように、変位センサ44は、電圧値V0と、変位量Δx2に略比例した電圧値ΔV2と、を加算することで得られる電圧値の検出電圧Vdet2を出力する。電圧値ΔV2は、回転軸11自体がアキシャル方向に移動した移動量に対応する成分ΔVmと、基準位置P2における回転軸11の熱膨張量に対応する成分ΔVth2と、を含む。なお、成分ΔVth2は、回転軸11が伸びた場合に負の値となり、回転軸11の長さが縮んだ場合に正の値となる。
【数4】
【0052】
軸位置検出装置151は、変位センサ42から検出電圧Vdet1を受け取り、変位センサ44から検出電圧Vdet2を受け取る。そして、軸位置検出装置151は、式(5)に示されるように、検出電圧Vdet1と検出電圧Vdet2との差分を計算する。なお、基準温度において、面41a(基準位置P1)と位置Pxとのアキシャル方向に沿った距離と、面43b(基準位置P2)と位置Pxとのアキシャル方向に沿った距離とは、互いに等しい。このため、成分ΔVth2は、成分ΔVth1の大きさと同じ大きさを有する。これにより、中心点12aのアキシャル方向における変位量Δxm(成分ΔVmに対応する変位量)が得られる。
【数5】
【0053】
そして、軸位置検出装置151は、式(6)に示されるように、変位量Δxmと長さLとを用いて中心点12aの位置Pxを算出する。つまり、モータ100は、回転軸11のアキシャル方向における熱膨張量を補正するために、2つの変位センサ42,44を備えている。
【数6】
【0054】
ここで、基準温度において、面41aと位置Pxとのアキシャル方向に沿った距離と、面43bと位置Pxとのアキシャル方向に沿った距離とが、互いに等しくなるように、ターゲット41,43が設けられ、ターゲット41,43に応じて変位センサ42,44が設けられる。ターゲット41,43の設置位置がずれると、変位量Δxmを正確に検出できなくなるので、中心点12aの位置Pxの算出精度に影響を及ぼすおそれがある。このように、ターゲット41,43及び変位センサ42,44の配置には、大きな制約がある。
【0055】
一方、モータ1、軸位置検出装置51、及び軸位置検出方法では、変位センサ42によって検出された変位量Δx1と、モータ1(モータ部10)の誘起電圧Vemfと、に基づいて、中心点12aのアキシャル方向における位置Pxが算出される。モータ1の誘起電圧Vemfと回転軸11の温度とは相関関係を有するので、モータ1の誘起電圧Vemfに基づいて、回転軸11の温度を算出することができる。また、回転軸11の熱膨張量ΔLは、回転軸11の温度に応じて定まる。このため、回転軸11の温度から回転軸11の熱膨張量ΔLを算出することができる。これにより、1つの変位センサ42によって検出された変位量Δx1を熱膨張量ΔLで補正することで、中心点12aの変位量が求められる。したがって、熱膨張による回転軸11(中心点12a)の位置ずれを考慮して、位置Pxを精度よく検出することができる。
【0056】
また、変位センサ42によって検出された変位量Δx1と、モータ1(モータ部10)の誘起電圧Vemfと、に基づいて、中心点12aのアキシャル方向における位置Pxが算出されるので、検出部40(ターゲット41及び変位センサ42)は、ターゲット41のアキシャル方向における変位量を変位センサ42が検出可能な位置に設けられればよい。したがって、比較例のモータ100の検出部40,40Aと比較して、検出部40(ターゲット41及び変位センサ42)の配置の自由度が高い。その結果、位置Pxの検出精度を向上させつつ、モータ1の設計の自由度を向上させることが可能となる。
【0057】
この位置Pxを用いて回転軸11の位置制御を行うことで、モータ1における回転軸11の位置制御の精度を向上させることができる。つまり、磁気軸受システム5では、変位センサ42によって検出された変位量Δx1と、モータ1の誘起電圧Vemfと、に基づいて、アキシャル磁気軸受30によってアキシャル方向に沿った回転軸11の支持位置が制御される。上述のように、1つの変位センサ42によって検出された変位量Δx1を熱膨張量ΔLで補正することで、熱膨張による回転軸11の支持位置の位置ずれを低減することができる。これにより、回転軸11のアキシャル方向における支持位置を精度よく制御することが可能となる。その結果、熱膨張による変位変動に対して、安定した磁気軸受機能が保持されるので、モータ1の状態をより安定化することが可能となる。
【0058】
このように、モータ1では、ターゲット41及び変位センサ42がモータ部10の片側に設置されている。回転軸11は回転軸11の温度に応じて伸縮するが、1つの変位センサ42による変位量Δx1だけでは、回転軸11の熱膨張成分を含めた中心点12aの位置を算出することができない。このため、誘起電圧Vemfから回転軸11の温度を検出することで、熱膨張量ΔLが算出され、変位量Δx1と熱膨張量ΔLとに基づいて、中心点12aの位置が算出される。
【0059】
なお、本発明に係る軸位置検出装置、回転機械、軸位置検出方法、及び磁気軸受システムは上記実施形態に限定されない。
【0060】
例えば、ターゲット41は、ラジアル磁気軸受20とアキシャル磁気軸受30との間に限られず、回転軸11のいずれの地点に設けられてもよい。ターゲット41は、ロータ12に対して、アキシャル磁気軸受30と反対側(例えば、図6のターゲット43の位置)に設けられてもよい。変位センサ42は、ターゲット41に応じた位置に配置される。
【0061】
また、モータ1の誘起電圧Vemfと回転軸11の温度とは相関関係を有し、回転軸11の温度と回転軸11の熱膨張量ΔLとは相関関係を有するので、算出部55は、モータ1の誘起電圧Vemfに基づいて、回転軸11の熱膨張量ΔLを直接算出してもよい。算出部55は、例えば、誘起電圧Vemfと回転軸11の熱膨張量ΔLとの関係を規定する関係式又はテーブルを用いて、誘起電圧Vemfから回転軸11の熱膨張量ΔLを算出する。誘起電圧Vemfと回転軸11の熱膨張量ΔLとの関係を規定する関係式又はテーブルは、予め計測されて軸位置検出装置51に設定されている。この場合も、算出部55は、1つの変位センサ42によって検出された変位量Δx1を熱膨張量ΔLで補正することにより、中心点12aの位置Pxを算出する。これにより、中心点12aにおける熱膨張による位置ずれを低減することができる。
【0062】
また、基準点は、中心点12aに限られず、回転軸11の他の地点であってもよい。基準点の別の例としては、回転軸11の端点が挙げられる。この場合も、熱膨張量ΔLを考慮した上で、回転軸11の位置制御が行われる。
【0063】
また、磁気軸受システム5は、2以上の検出部40を備えていてもよい。つまり、回転軸11には、複数のターゲット41が設けられてもよく、各ターゲット41に対応して、複数の変位センサ42が設けられてもよい。この場合、算出部55は、例えば、各変位センサ42よって検出された変位量Δx1を熱膨張量ΔLでそれぞれ補正し、変位センサ42ごとに中心点12aのアキシャル方向における位置を算出する。そして、算出部55は、これらの位置の平均値を位置Pxとする。この場合でも、各検出部40(ターゲット41及び変位センサ42)は、互いに独立して配置され得るので、配置の自由度は高い。
【0064】
また、モータ1は、ロータ12の内部に設けられた温度センサをさらに備えてもよい。この場合、ロータ12に設けられた温度センサによって検出された温度が、回転軸11の温度として用いられてもよい。ロータ12にスリップリング等が設けられていてもよく、温度センサによって検出された温度を示す温度情報がスリップリングを介して制御装置50に出力されてもよい。
【符号の説明】
【0065】
1 モータ
5 磁気軸受システム
10 モータ部
11 回転軸
12 ロータ
12a 中心点
13 ステータ
14 電圧センサ
20 ラジアル磁気軸受
21 磁極
30 アキシャル磁気軸受
31 スラストディスク
32 磁極
40 検出部
41 ターゲット
41a 面
41b 面
42 変位センサ
50 制御装置
51 軸位置検出装置
52 位置制御装置
53 取得部
54 取得部
55 算出部
AX 回転軸線
図1
図2
図3
図4
図5
図6