特開2019-219324(P2019-219324A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本精機株式会社の特許一覧

<>
  • 特開2019219324-車両用表示装置 図000003
  • 特開2019219324-車両用表示装置 図000004
  • 特開2019219324-車両用表示装置 図000005
  • 特開2019219324-車両用表示装置 図000006
  • 特開2019219324-車両用表示装置 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-219324(P2019-219324A)
(43)【公開日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】車両用表示装置
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/36 20060101AFI20191129BHJP
   G08G 1/0969 20060101ALI20191129BHJP
【FI】
   G01C21/36
   G08G1/0969
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-118023(P2018-118023)
(22)【出願日】2018年6月21日
(71)【出願人】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100134599
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 和之
(74)【代理人】
【識別番号】100195648
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 悠太
(74)【代理人】
【識別番号】100175019
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 健朗
(74)【代理人】
【識別番号】100104329
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 卓治
(72)【発明者】
【氏名】神保 瑞翔
【テーマコード(参考)】
2F129
5H181
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129BB03
2F129DD13
2F129DD14
2F129DD15
2F129DD35
2F129DD36
2F129EE78
2F129EE79
2F129EE80
2F129EE84
2F129FF02
2F129FF11
2F129FF19
2F129FF62
2F129FF63
2F129FF64
2F129FF68
2F129HH12
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB05
5H181FF04
5H181FF13
5H181FF14
5H181FF22
5H181FF27
5H181FF33
(57)【要約】
【課題】目的地に到着した後に余剰時間が発生すると予想される場合にユーザーに適した経由地を提案することができる車両用表示装置を提供する。
【解決手段】車両用表示装置10は、車両表示部14と、位置情報Iaを取得する車両位置情報取得部12aと、目的地とスケジュール開始時刻が関連付けられたスケジュール情報Skと訪問希望地を示す訪問希望地情報Vsを取得するスケジュール情報取得部12bと、取得された位置情報Ia、スケジュール情報Sk及び訪問希望地情報Vsに基づき目的地に到着する予想到着時刻を予測し、予測した予想到着時刻がスケジュール開始時刻よりも経由時予想加算時間以上早いと判別した場合には、現在位置から訪問希望地を経由地とした目的地までの経路を示す提案情報を車両表示部14を通じて表示する経由地提案部12cと、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載される表示部と、
前記車両の現在位置を示す位置情報を取得する車両位置情報取得部と、
目的地とスケジュール開始時刻が関連付けられたスケジュール情報とユーザーが訪問を希望する訪問希望地を示す訪問希望地情報を取得するスケジュール情報取得部と、
取得された前記位置情報、前記スケジュール情報及び前記訪問希望地情報に基づき前記現在位置から直接に前記目的地に向かった場合の前記目的地に到着する予想到着時刻を予測し、予測した前記予想到着時刻が前記スケジュール開始時刻よりも前記訪問希望地を経由しつつ前記訪問希望地で滞在可能な経由時予想加算時間以上早いと判別した場合には、前記現在位置から前記訪問希望地を経由地とした前記目的地までの経路を示す提案情報を前記表示部を通じて提案する経由地提案部と、を備える、
車両用表示装置。
【請求項2】
前記経由地提案部は、前記提案情報において前記経由地における滞在可能時間を表示する、
請求項1に記載の車両用表示装置。
【請求項3】
前記経由地提案部は、経由可能な前記訪問希望地が複数存在する場合には、複数の前記訪問希望地のうち滞在可能時間が長い前記訪問希望地を前記経由地とした前記目的地までの経路を示す前記提案情報を前記表示部を通じて提案する、
請求項1又は2に記載の車両用表示装置。
【請求項4】
前記経由地提案部は、経由可能な前記訪問希望地が複数存在する場合には、複数の前記訪問希望地のうち優先順位が高い前記訪問希望地を前記経由地とした前記目的地までの経路を示す前記提案情報を前記表示部を通じて提案する、
請求項1から3の何れか一項に記載の車両用表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば、特許文献1に開示されるように、携帯端末と通信可能に構成される車載ナビゲーション装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−244343号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この車載ナビゲーション装置においては、現在位置から設定された目的地までの経路及び到着時間等が表示される。しかしながら、この到着時間は運転者のスケジュールとリンクしておらず、スケジュールの予定開始時間に対して過剰に早く目的地に到着するおそれがあり、目的地に到着した後に余剰時間が発生するおそれがある。
【0005】
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、目的地に到着した後に余剰時間が発生すると予想される場合にユーザーに適した経由地を提案することができる車両用表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る車両用表示装置は、車両に搭載される表示部と、前記車両の現在位置を示す位置情報を取得する車両位置情報取得部と、目的地とスケジュール開始時刻が関連付けられたスケジュール情報とユーザーが訪問を希望する訪問希望地を示す訪問希望地情報を取得するスケジュール情報取得部と、取得された前記位置情報、前記スケジュール情報及び前記訪問希望地情報に基づき前記現在位置から直接に前記目的地に向かった場合の前記目的地に到着する予想到着時刻を予測し、予測した前記予想到着時刻が前記スケジュール開始時刻よりも前記訪問希望地を経由しつつ前記訪問希望地で滞在可能な経由時予想加算時間以上早いと判別した場合には、前記現在位置から前記訪問希望地を経由地とした前記目的地までの経路を示す提案情報を前記表示部を通じて提案する経由地提案部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、車両用表示装置において、目的地に到着した後に余剰時間が発生すると予想される場合にユーザーに適した経由地を提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る経由地提案システムのブロック図である。
図2】本発明の一実施形態に係る経由地提案処理の処理手順を示すフローチャートである。
図3】本発明の一実施形態に係る車両、訪問希望地である経由地、目的地及び経路を示す概略図である。
図4】本発明の一実施形態に係る(a)はスケジュール情報を示す図であり、(b)は訪問希望地情報を示す図である。
図5】本発明の一実施形態に係る(a),(b)は予想到着時刻、スケジュール開始時刻及び経由滞在予想加算時間を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る車両用表示装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、経由地提案システム1は、車両用表示装置10と、携帯端末30と、を備える。
【0010】
携帯端末30は、例えばスマートフォン、携帯電話又は携帯タブレットである。携帯端末30は、携帯制御部32と、携帯メモリ35と、携帯通信部36と、を備える。
【0011】
携帯メモリ35は、携帯制御部32の処理を実行させるための動作プログラム等が記憶されるROM(Read Only Memory)と、携帯制御部32のワークエリアとして利用されるRAM(Random Access Memory)と、を備える。本例では、携帯メモリ35には、図4(a)に示すように、目的地とスケジュール開始時刻tsが関連付けられたスケジュール情報Sk、及び図4(b)に示すように、ユーザーが訪問を希望する訪問希望地を示す訪問希望地情報Vsが記憶されている。
【0012】
図1に示すように、携帯通信部36は、携帯制御部32による制御のもと、ブルートゥース(登録商標)等の近距離無線通信を通じて、車両用表示装置10との間で通信を行う。
【0013】
携帯制御部32は、携帯端末30全体を制御するCPU(Central Processing Unit)を備える。携帯制御部32は、CPUを介して携帯メモリ35に記憶される動作プログラムを実行することで動作する。携帯制御部32は、携帯通信部36を介して、車両用表示装置10からの無線信号である要求信号S1を受信すると、携帯メモリ35に記憶されるスケジュール情報Sk及び訪問希望地情報Vsを含む情報信号S2を無線信号として車両用表示装置10に送信する。
【0014】
携帯制御部32は、スケジュール情報Sk及び訪問希望地情報Vsを生成し、生成したスケジュール情報Sk及び訪問希望地情報Vsを携帯メモリ35に記憶させる。携帯制御部32は、携帯端末30が有するスケジュール機能から図4(a)に示すスケジュール情報Skを生成し、取得したスケジュール情報Skを携帯メモリ35に記憶させる。一例として、携帯制御部32は、スケジュール機能に記載されるイベントの場所を目的地とし、イベントの開始時間をスケジュール開始時刻tsとして、スケジュール情報Skを生成する。なお、スケジュール開始時刻tsは、余裕を持って、イベントの開始時間よりも予め設定される余裕時間だけ前の時刻に設定されてもよい。
携帯制御部32は、携帯端末30が有するメモ機能から図4(b)に示す訪問希望地情報Vsを生成し、生成した訪問希望地情報Vsを携帯メモリ35に記憶させる。一例として、携帯制御部32は、メモ機能に記載される買いたいものを認識し、その買いたいものが購入可能な店を訪問希望地情報Vsとして携帯メモリ35に記憶させる。
【0015】
携帯制御部32は、訪問希望地情報Vsの複数の訪問希望地に優先順位を設定可能である。この優先順位は、例えば、メモ機能においてユーザーにより設定される。
【0016】
図1に示すように、車両用表示装置10は、例えば、車両に搭載され、運転者すなわち携帯端末30のユーザーに目的地までの経路を案内するカーナビゲーション装置である。詳しくは、車両用表示装置10は、位置情報検出部11と、車両通信部16と、車両制御部12と、車両表示部14と、車両メモリ15と、を備える。
【0017】
位置情報検出部11は、GNSS(Global Navigation Satellite System)の一例であるGPS衛星200からのGPS信号を受信し、そのGPS信号に基づき車両の現在位置を示す位置情報Iaを検出し、その位置情報Iaを車両制御部12に出力する。
【0018】
車両通信部16は、車両制御部12による制御のもと、ブルートゥース(登録商標)等の近距離無線通信を通じて携帯端末30との間で通信を行う。車両通信部16は、携帯端末30からスケジュール情報Sk及び訪問希望地情報Vsを含む情報信号S2を受信し、スケジュール情報Sk及び訪問希望地情報Vsを車両制御部12に出力する。
【0019】
車両メモリ15は、車両制御部12の処理を実行させるための動作プログラムと元画像データ等が記憶されるROMと、車両制御部12のワークエリアとして利用されるRAMと、を備える。
【0020】
車両表示部14は、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイである。車両表示部14は、車両制御部12による制御のもと、車両メモリ15に記憶される元画像データに基づき画像を表示する。
【0021】
車両制御部12は、車両用表示装置10全体を制御するCPUを備える。車両制御部12は、CPUを介して車両メモリ15に記憶される動作プログラムを実行することで動作する。
車両制御部12は、機能ブロックとして、車両位置情報取得部12aと、スケジュール情報取得部12bと、経由地提案部12cと、を備える。
車両位置情報取得部12aは、位置情報検出部11からの車両の現在位置を示す位置情報Iaを取得する。
スケジュール情報取得部12bは、車両通信部16からスケジュール情報Sk及び訪問希望地情報Vsを取得する。
経由地提案部12cは、取得された位置情報Iaとスケジュール情報Skに基づき、現在位置から直接に目的地に向かった場合の目的地に到着する予想到着時刻taを予測する。そして、経由地提案部12cは、予測した予想到着時刻taがスケジュール開始時刻tsよりも経由時予想加算時間Tb以上早いと判別した場合には、現在位置から訪問希望地情報Vsに含まれる訪問希望地を経由地とした目的地までの経路と経由地での滞在可能時間を示す提案情報を車両表示部14を通じて表示する。
【0022】
次に、図2のフローチャートに従って車両制御部12により実行される経由地提案処理の手順について説明する。
まず、スケジュール情報取得部12bは、携帯端末30から車両通信部16を介してスケジュール情報Sk及び訪問希望地情報Vsを取得し(ステップS101)、取得したスケジュール情報Sk及び訪問希望地情報Vsを車両メモリ15に記憶させる。
【0023】
次に、車両位置情報取得部12aは、位置情報検出部11からの車両の現在位置を示す位置情報Iaを取得し(ステップS102)、位置情報Iaを車両メモリ15に記憶させる。そして、経由地提案部12cは、取得された位置情報Iaとスケジュール情報Skに基づき目的地に到着する予想到着時刻taを予測する(ステップS103)。
【0024】
次に、経由地提案部12cは、訪問希望地への立ち寄りが可能か否かを判別する(ステップS104)。具体的には、このステップS104において、経由地提案部12cは、図5(a)に示すように、上記ステップS103において予測される予想到着時刻taがスケジュール情報Skに含まれるスケジュール開始時刻tsよりも経由時予想加算時間Tb以上早いと判別した場合には訪問希望地への立ち寄りが可能である旨判別する(ステップS104;YES)。
一方、経由地提案部12cは、図5(b)に示すように、予測される予想到着時刻taがスケジュール開始時刻tsよりも経由時予想加算時間Tb以上早くない、言い換えると、予想到着時刻taからスケジュール開始時刻tsまでの時間が経由時予想加算時間Tb未満である場合には、訪問希望地を経由して滞在するには時間が足りないとして、訪問希望地への立ち寄りが可能でない旨判別する(ステップS104;NO)。
【0025】
経由時予想加算時間Tbは、訪問希望地を経由しつつ訪問希望地で滞在可能な時間に予め設定される。詳しくは、経由時予想加算時間Tbは、現在位置から直接に目的地に向かった場合の移動時間と現在位置から訪問希望地を経由して目的地に向かった場合の移動時間の差分の追加時間を算出し、算出した追加時間に最低限必要となる滞在時間を加算することにより導出される。最低限必要となる滞在時間は、例えば、訪問希望地が店の場合、店内で所望の商品を見つけ出して精算するのに最低限必要となる時間、例えば、5分〜15分に設定される。
【0026】
経由地提案部12cは、訪問希望地への立ち寄りが可能でない旨判別したとき(ステップS104;NO)、位置情報Iaの現在位置からスケジュール情報Skの目的地までの経路を示す提案情報を車両表示部14を通じて表示し(ステップS105)、経由地提案処理を終了する。
【0027】
経由地提案部12cは、訪問希望地への立ち寄りが可能である旨判別したとき(ステップS104;YES)、立ち寄りが可能な訪問希望地が複数存在するか否かを判別する(ステップS106)。経由地提案部12cは、立ち寄りが可能な訪問希望地が複数存在しない、すなわち、立ち寄りが可能な訪問希望地が単数である旨判別すると(ステップS106;NO)、現在位置から単数の立ち寄りが可能な訪問希望地を経由地としてスケジュール情報Skの目的地までの経路と訪問希望地での滞在可能時間を示す提案情報を車両表示部14を通じて表示し(ステップS107)、経由地提案処理を終了する。
【0028】
一方、経由地提案部12cは、立ち寄りが可能な訪問希望地が複数存在する旨判別すると(ステップS106;YES)、複数の訪問希望地に優先順位があるか否かを判別する(ステップS108)。複数の訪問希望地に優先順位がある旨判別したとき(ステップS108;YES)、優先順位が最も高い立ち寄りが可能な訪問希望地を経由地として現在位置から目的地までの経路と訪問希望地での滞在可能時間を示す提案情報を車両表示部14を通じて表示し(ステップS109)、経由地提案処理を終了する。
【0029】
一方、経由地提案部12cは、複数の訪問希望地に優先順位がない旨判別したとき(ステップS108;NO)、複数の訪問希望地のうち滞在可能時間の長い訪問希望地を経由地として現在位置から目的地までの経路と訪問希望地での滞在可能時間を示す提案情報を車両表示部14を通じて表示し(ステップS110)、経由地提案処理を終了する。
車両制御部12は、上記ステップS105,S107,S109,S110において目的地までの経路を表示した状態で、ユーザーにより図示しない操作スイッチを通じて決定に係る操作が行われた場合、表示した経路にて道案内を開始する。一方、上記ステップS109,S110において、ユーザーにより図示しない操作スイッチを通じて経路変更に係る操作が行われた場合、他の立ち寄りが可能な訪問希望地(優先順位が低い訪問希望地又は滞在可能時間の短い訪問希望地)を経由地とした経路を表示する。よって、運転者は、立ち寄りが可能な複数の訪問希望地から所望の経由地を選択することができる。
以上で、経由地提案処理の説明を終了する。
【0030】
次に、図3を参照して、具体的な数値を挙げつつ、経由地提案処理の一例について説明する。
本例では、現在時刻が10:00であり、目的地Aでのスケジュール開始時刻tsが11:30である。また、現在位置Nから直接に目的地Aに向かう経路R1を利用した場合の移動時間が30分であり、現在位置Nから訪問希望地Bを経由して目的地Aに向かう経路R2を利用した場合の移動時間が35分であり、現在位置Nから訪問希望地Cを経由して目的地Aに向かう経路R3を利用した場合の移動時間が50分である。
経路R2における経由時予想加算時間Tbは、経路R2を利用した場合の移動時間である35分から経路R1を利用した場合の移動時間である30分を差し引いた追加時間である5分と最低限必要となる滞在時間、例えば10分を足し合わせた15分となる。また、経路R3における経由時予想加算時間Tbは、経路R3を利用した場合の移動時間である50分から経路R1を利用した場合の移動時間である30分を差し引いた追加時間である20分と最低限必要となる滞在時間、例えば10分を足し合わせた30分となる。そして、経由地提案部12cは、経路R1を利用した場合の目的地Aに到着する予想到着時刻taを10:30であると予測する(ステップS103)。そして、経由地提案部12cは、予想到着時刻taである10:30がスケジュール開始時刻tsである11:30よりも経由時予想加算時間Tb以上早いため、2つの訪問希望地B,Cに立ち寄り可能である旨判別する(ステップS106;YES)。そして、2つの訪問希望地B,Cに優先順位が設定されていない場合(ステップS108;NO)、訪問希望地Bでの滞在可能時間は25分であり、訪問希望地Cでの滞在可能時間は10分であるため、経由地提案部12cは滞在可能時間の長い訪問希望地Bを経由した経路R2と訪問希望地Bでの滞在可能時間である25分を示す提案情報を表示する(ステップS110)。これにより、運転者は、訪問希望地Bを経由した経路R2を利用することにより、現在位置Nから訪問希望地Bを経由し、訪問希望地Bにて最大25分滞在した後、スケジュール開始時刻tsである11:30までに目的地Aに到着することが可能であることを認識できる。
【0031】
(効果)
以上、説明した一実施形態によれば、以下の効果を奏する。
【0032】
(1)車両用表示装置10は、車両に搭載される車両表示部14と、車両の現在位置を示す位置情報Iaを取得する車両位置情報取得部12aと、目的地とスケジュール開始時刻tsが関連付けられたスケジュール情報Skとユーザーが訪問を希望する訪問希望地を示す訪問希望地情報Vsを取得するスケジュール情報取得部12bと、取得された位置情報Ia、スケジュール情報Sk及び訪問希望地情報Vsに基づき現在位置から直接に目的地に向かった場合の目的地に到着する予想到着時刻taを予測し、予測した予想到着時刻taがスケジュール開始時刻tsよりも訪問希望地を経由しつつ訪問希望地で滞在可能な経由時予想加算時間Tb以上早いと判別した場合には、現在位置から訪問希望地を経由地とした目的地までの経路を示す提案情報を車両表示部14を通じて表示する経由地提案部12cと、を備える。
この構成によれば、目的地に到着した後に余剰時間が発生すると予想される場合にユーザーに適した経由地が提案される。よって、余剰時間を有効に活用することができる。
【0033】
(2)経由地提案部12cは、提案情報において経由地における滞在可能時間を表示する。
この構成によれば、運転者は滞在可能時間を確認することができる。よって、運転者は、滞在可能時間において所望の用事を済ますことができるか否か自らで判断することができる。
【0034】
(3)経由地提案部12cは、複数の訪問希望地が存在する場合には訪問希望地での滞在可能時間が長い訪問希望地を経由地とした提案情報を優先的に表示する。
この構成によれば、訪問希望地での滞在時間をより長くすることができる。
【0035】
(4)経由地提案部12cは、複数の訪問希望地が存在する場合には優先順位が高い訪問希望地を経由地とした提案情報を優先的に表示する。
この構成によれば、よりユーザーに適した経由地が提案される。
【0036】
(変形例)
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
【0037】
上記実施形態においては、携帯制御部32は、例えば、携帯端末30が有するメモ機能から図4(b)に示す訪問希望地情報Vsを生成していたが、訪問希望地情報Vsを生成する方法はこれに限らず、携帯端末30におけるインターネットの検索履歴に基づき訪問希望地情報Vsを生成してもよい。具体的には、携帯制御部32は、インターネットにおいて検索された商品又はサービスの提供を受けられる場所を訪問希望地とした訪問希望地情報Vsを生成してもよい。また、携帯制御部32は、GPSを用いたユーザーの行動パターンを監視し、その行動パターンに基づき訪問希望地情報Vsを生成してもよい。具体的には、携帯制御部32は、ユーザーが定期的に訪れる場所を訪問希望地とした訪問希望地情報Vsを生成してもよい。
【0038】
上記実施形態においては、携帯制御部32は、携帯端末30が有するスケジュール機能及びメモ機能からスケジュール情報Sk及び訪問希望地情報Vsを生成していたが、これに限らず、車両用表示装置10がスケジュール情報Sk及び訪問希望地情報Vsを生成してもよい。この場合、携帯制御部32は、スケジュール機能及びメモ機能において保存される全ての情報を無線信号として車両用表示装置10に送信し、車両制御部12は、受信した当該全ての情報からスケジュール情報Sk及び訪問希望地情報Vsを生成する。
【0039】
上記実施形態においては、車両表示部14は、ナビゲーションシステムのディスプレイであったが、ヘッドアップディスプレイ装置であってもよいし、メータのディスプレイであってもよい。
【0040】
上記実施形態においては、優先順位は、携帯端末30のメモ機能においてユーザーにより設定されていたが、これに限らず、携帯制御部32は、メモ機能の内容、例えば、買い物リストの順番等により優先順位を設定してもよい。また、優先順位は設定できない構成であってもよい。この場合、図2のステップS108,S109が省略される。
【符号の説明】
【0041】
1 経由地提案システム
10 車両用表示装置
11 位置情報検出部
12 車両制御部
12a 車両位置情報取得部
12b スケジュール情報取得部
12c 経由地提案部
14 車両表示部
15 車両メモリ
16 車両通信部
30 携帯端末
32 携帯制御部
35 携帯メモリ
36 携帯通信部
A 目的地
B,C 訪問希望地
N 現在位置
R1,R2,R3 経路
S1 要求信号
S2 情報信号
Ia 位置情報
Tb 経由時予想加算時間
Sk スケジュール情報
Vs 訪問希望地情報
図1
図2
図3
図4
図5