特開2019-219464(P2019-219464A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-219464(P2019-219464A)
(43)【公開日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/36 20060101AFI20191129BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20191129BHJP
   G02F 1/133 20060101ALI20191129BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20191129BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20191129BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20191129BHJP
【FI】
   G09G3/36
   G09G3/20 680H
   G09G3/20 691D
   G09G3/20 621A
   G09G3/20 621K
   G09G3/20 622R
   G09G3/20 623U
   G09G3/20 624E
   G02F1/133 530
   G02F1/1333
   G06F3/044 110
   G06F3/041 512
   G06F3/041 412
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2018-115464(P2018-115464)
(22)【出願日】2018年6月18日
(71)【出願人】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】寺西 康幸
(72)【発明者】
【氏名】小出 元
【テーマコード(参考)】
2H189
2H193
5C006
5C080
【Fターム(参考)】
2H189JA05
2H189JA10
2H189JA14
2H189LA03
2H189LA08
2H189LA10
2H189LA28
2H189LA30
2H189LA31
2H193ZA04
2H193ZA09
2H193ZC24
2H193ZF21
2H193ZF43
2H193ZF44
2H193ZF46
2H193ZJ02
2H193ZP03
2H193ZQ06
2H193ZQ11
2H193ZQ16
5C006AC22
5C006AC25
5C006AF42
5C006AF44
5C006AF53
5C006AF64
5C006BB16
5C006BC03
5C006BC22
5C006BF03
5C006BF24
5C006BF25
5C006BF37
5C006EC02
5C006EC05
5C006FA31
5C080AA05
5C080AA06
5C080AA10
5C080BB05
5C080DD12
5C080FF12
5C080JJ02
5C080JJ03
5C080JJ04
5C080JJ06
(57)【要約】
【課題】 自己容量方式による駆動電極の駆動時における寄生容量を軽減すること。
【解決手段】 実施形態によれば、表示装置は、基板上の複数の電極のうちの選択された電極にタッチ検出のための駆動信号を供給し、選択された電極からの信号を受信すると共に、非選択の複数の電極に対して寄生容量を減らすためのガード信号を出力するタッチ検出回路と、表示部に延在する複数の走査線に対して走査信号を供給する走査線駆動回路とを備え、画像の表示のために複数の走査線に対して走査信号が供給される表示期間と、複数の電極を用いたセンシングに係るタッチ検出期間とからなる1フレーム期間は、第1および第2フレームを含み、第1および第2フレームに含まれる各表示期間中に走査信号が供給される走査線の数は、第1フレームに含まれるタッチ検出期間の電位と、第2フレームに含まれるタッチ検出期間の電位とが一致するように調整される。
【選択図】図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に2次元的に配列された複数の電極を備える表示部と、
前記複数の電極のうちの選択された電極にタッチ検出のための駆動信号を供給し、前記選択された電極からの信号を受信すると共に、非選択の複数の電極に対して寄生容量を減らすためのガード信号を出力するタッチ検出回路と、
前記表示部に延在する複数の走査線に対して走査信号を供給する走査線駆動回路と
を具備し、
画像の表示のために前記複数の走査線に対して前記走査信号が供給される表示期間と、前記複数の電極を用いたセンシングに係るタッチ検出期間とからなる1フレーム期間は、第1および第2フレームを含み、
前記第1および第2フレームに含まれる各表示期間中に前記走査信号が供給される走査線の数は、前記第1フレームに含まれるタッチ検出期間の電位と、前記第2フレームに含まれるタッチ検出期間の電位とが一致するように調整される、表示装置。
【請求項2】
前記第1および第2フレームは、複数の表示期間と複数のタッチ検出期間とを含み、前記表示期間と前記タッチ検出期間とは交互に繰り返される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1および第2フレームに含まれる各タッチ検出期間の電位は、直前の表示期間の電位と同一である、請求項1または請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1および第2フレームに含まれる各表示期間中に前記走査信号が供給される走査線の数は、全て同一の8の倍数になるよう調整され、
前記走査線駆動回路は、
前記第1および第2フレームに含まれる各表示期間中に前記調整された8の倍数分の走査線に対して前記走査信号を供給し、かつ前記第2フレームの最後に別途設けられる表示期間にて残りの走査線に対して前記走査信号を供給する、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1および第2フレームに含まれる表示期間中に前記走査信号が供給される走査線の数は、8の倍数であるx、または8の倍数であり、前記xとは異なるyになるよう調整され、
前記走査線駆動回路は、
前記第1および第2フレームに含まれる各表示期間中に前記x本または前記y本の走査線に対して前記走査信号を供給する、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第1および第2フレームに含まれる表示期間中に前記走査信号が供給される走査線の数は、4の倍数であって8の倍数でないX、または4の倍数であり8の倍数でない数であって、前記Xとは異なるYになるよう調整され、
前記走査線駆動回路は、
前記第1および第2フレームに含まれる各表示期間中に前記X本または前記Y本の走査線に対して前記走査信号を供給する、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記走査線駆動回路は、
制御信号を出力可能なドライバチップと接続され、
前記ドライバチップから出力される前記制御信号の一つであるクロック信号は、走査線4本毎に、ハイレベルの電位とローレベルの電位とを交互に繰り返す交流矩形波信号である、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記走査線駆動回路は、
前記ドライバチップから出力される前記制御信号の一つであるスタートパルス信号の入力を受けると動作を開始する、請求項7に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は入力機能を有する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン、タブレットパーソナルコンピュータ及びノート型パーソナルコンピュータ等の携帯端末が普及している。携帯端末は液晶又は有機EL素子などを用いた平面型の表示装置を備える。表示装置は、画素データやコマンド等を出力するホスト装置と接続され、表示パネルとコマンドを処理し表示パネルを駆動するドライバとを備える。
【0003】
表示装置では、表示パネルに2次元配列された画素が共通電極と画素電極を備え、共通電極と画素電極との間に液晶又は有機EL素子が配置される。ドライバが表示パネルの画素に画素信号を書き込むと、共通電極及び画素電極との間の液晶又は有機EL素子が制御され、画像が表示される。
【0004】
一方、画面に指やタッチペン(スタイラスペンとも称する)等の入力物体が近接又は接触していることを検出する表示装置が広く使用されている。画面に入力物体を近接又は接触させる動作をタッチ動作又はタッチと称し、入力物体の位置検出をタッチ検出と称する。タッチ検出方式には光学式、抵抗式、静電容量方式、電磁誘導方式等の種々の方式がある。静電容量方式は一対の電極(駆動電極と検出電極と称する)間の静電容量が入力物体の近接又は接触により変化することを利用する検出方式であり、比較的単純な構造であることと、消費電力が少ない利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014−81935号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したタッチ検出機能を備える表示装置では、静電容量方式の検出方式として、検出電極の対地容量が物体の近接又は接触によって変化することを利用して検出する方式、いわゆる自己容量方式がある。この自己容量方式では、駆動電極が、物体の近接又は接触を検出する検出電極の機能を兼ねている。
【0007】
例えば、複数の駆動電極が、表示パネルの縦方向に沿って延在し、横方向に沿って並列して配置されている場合、表示領域の周辺の周辺領域における縦方向の下側領域には、映像信号線を選択する選択回路、自己容量検出用配線、映像信号線に信号を供給するドライバチップの並びで配置されている。
【0008】
このような配置において、自己容量検出用配線は横方向に沿って延在して形成され、一方、映像信号線に信号を供給する接続配線は縦方向に沿って延在して形成されている。このため、自己容量検出用配線と、映像信号線に信号を供給する接続配線とが交差しており、この交差による寄生容量が、自己容量方式による駆動時の負荷となっている。特に、自己容量方式では、相互容量方式よりも、寄生容量の負荷が検出に与える影響が大きい。
【0009】
本発明の目的は、自己容量方式による駆動電極の駆動時における寄生容量を軽減することができる表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態によれば、表示装置は、基板上に2次元的に配列された複数の電極を備える表示部と、前記複数の電極のうちの選択された電極にタッチ検出のための駆動信号を供給し、前記選択された電極からの信号を受信すると共に、非選択の複数の電極に対して寄生容量を減らすためのガード信号を出力するタッチ検出回路と、前記表示部に延在する複数の走査線に対して走査信号を供給する走査線駆動回路とを具備し、画像の表示のために前記複数の走査線に対して前記走査信号が供給される表示期間と、前記複数の電極を用いたセンシングに係るタッチ検出期間とからなる1フレーム期間は、第1および第2フレームを含み、前記第1および第2フレームに含まれる各表示期間中に前記走査信号が供給される走査線の数は、前記第1フレームに含まれるタッチ検出期間の電位と、前記第2フレームに含まれるタッチ検出期間の電位とが一致するように調整される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は実施形態の表示装置の一例の概略構成を示す斜視図である。
図2図2は表示装置の一例を示す平面図である。
図3図3は表示装置の共通電極CEの配置の一例を示す平面図である。
図4図4は表示装置の画素Pxの一例の回路図である。
図5図5は自己容量方式のタッチ検出の一例を示す図である。
図6図6は自己容量方式のタッチ検出の一例を示す図である。
図7図7は自己容量方式のタッチ検出の一例を示す図である。
図8図8は自己容量方式のタッチ検出の一例を示す図である。
図9図9は自己容量方式のタッチ検出の一例を示す回路図である。
図10図10は自己容量方式のタッチ検出の一例を示す信号波形図である。
図11図11は走査線駆動回路の回路構成を示す図である。
図12図12は表示期間およびタッチ検出期間における走査線駆動回路の状態を示す図である。
図13図13は表示期間およびタッチ検出期間における表示装置の各部の状態を示すタイミングチャートである。
図14図14はガード信号の一例を示す信号波形図である。
図15図15はクロック信号の電位の変化の一例を示す図である。
図16図16はクロック信号の電位の変化の一例を示す図である。
図17図17はクロック信号の電位の変化の一例を示す図である。
図18図18はクロック信号の電位の変化の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、以下の実施形態に記載した内容により発明が限定されるものではない。当業者が容易に想到し得る変形は当然に開示の範囲に含まれる。説明をより明確にするため、図面において、各部分のサイズ、形状等を実物通りではなく変更して模式的に表す場合もあるし、構造物を区別するために付したハッチングを省略する場合もある。複数の図面において、対応する要素には同じ参照数字を付して詳細な説明を省略する場合もある。
【0013】
タッチ検出機能付き表示装置は、表示装置とタッチ機能を実現するタッチパネルを別々に製造し、表示装置の画面にタッチパネルを貼り付けるオンセルタイプ(外付けタイプとも称する)及び表示装置とタッチパネルが一体となっているインセルタイプ(内蔵タイプとも称する)を含む。インセルタイプの表示装置は、タッチ検出機能を有する部品の一部又は全部が表示機能を有する部品の一部又は全部と兼用される装置や、タッチ検出機能を有する部品と表示機能を有する部品とが互いに兼用されない装置を含む。インセルタイプの表示装置では、例えばカラーフィルタと偏光板の間に検出電極が形成され、TFT基板上に形成される共通電極が駆動電極としても使用される。インセルタイプの表示装置は、外付けタッチパネルが無いので、全体が薄型・軽量化されるとともに、表示の視認性も向上する。実施形態はインセルタイプの表示装置を説明する。しかし、本発明はオンセルタイプの表示装置にも適用可能である。
【0014】
タッチ検出方式には光学式、抵抗式、静電容量方式、電磁誘導方式等の種々の方式がある。静電容量方式は一対の電極(駆動電極と検出電極と称する)間の静電容量が入力物体の近接又は接触により変化することを利用する検出方式であり、比較的単純な構造であることと、消費電力が少ない利点がある。実施形態として、静電容量方式のタッチ検出機能付きの表示装置を説明する。しかし、本発明は静電容量方式のタッチ検出に限らず、電磁誘導方式等の他の方式のタッチ検出にも適用可能である。
【0015】
静電容量方式は、互いに離間した状態で対向配置された2つの検出電極の間の静電容量を検出する相互容量方式(Mutual Capacitive Sensing)及び1つの検出電極と例えば接地電位等の基準電位との間の静電容量を検出する自己容量方式(Self Capacitive Sensing)を含む。一例として自己容量方式を説明するが、本発明は相互容量方式のタッチ検出を行う表示装置にも適用可能である。自己容量方式においては、基準電位が供給される電極は、検出電極との間で検出可能な静電容量を形成できる程度の離間距離で検出電極の周囲に配置される導体パターンであって、固定電位の供給経路が接続されていればよく、形状等は特に限定されない。タッチ検出機能を有する表示装置は、入力装置の一態様であって、指、タッチペン等の入力器具がタッチ面に近づく又は接触すると入力信号を検出すると共にタッチ位置を算出する。タッチ位置はタッチ面の入力信号を検出した点の座標である。
【0016】
表示装置は液晶表示装置、有機EL表示装置、プラズマディスプレイ表示装置等を利用することができるが、ここでは一例として、液晶表示装置を用いた実施形態を説明する。なお、本発明は有機EL表示装置、プラズマディスプレイ表示装置等にも適用可能である。液晶表示装置の表示モードは、表示機能層である液晶層の液晶分子の配向を変化させるための電界の印加方向により大きく2つに分類される。第1は表示装置の厚さ方向(あるいは面外方向)に電界が印加される所謂縦電界モードである。縦電界モードは、例えばTN(Twisted Nematic)モードや、VA(Vertical Alignment)モード等を含む。第2は表示装置の平面方向(あるいは面内方向)に電界が印加される所謂横電界モードである。横電界モードは、例えばIPS(In-Plane Switching)モードや、IPSモードの一つであるFFS(Fringe Field Switching)モード等を含む。以下で説明する技術は縦電界モードおよび横電界モードのいずれにも適用できるが、実施形態としては、横電界モードの表示装置を説明する。
【0017】
[概略構成]
図1は実施形態によるタッチ検出機能付きの表示装置の一例の全体的な概略構成を示す斜視図である。表示装置はタッチ検出機構を有する表示パネルPNLとタッチ検出チップTSCとドライバチップDRCと備える。表示パネルPNLは、ガラスや樹脂等の透明な第1基板SUB1と、第1基板SUB1に対向配置されたガラスや樹脂等の透明な第2基板SUB2と、第1基板SUB1と第2基板SUB2との間に配置された液晶層(図示せず)とを備える。第1基板SUB1には画素(図4に示す)がX方向およびY方向に2次元アレイ状(マトリクス状とも称する)に配置されるので、第1基板SUB1は画素基板又はアレイ基板とも称する。第2基板SUB2は対向基板とも称する。表示パネルPNLは第2基板SUB2側から観察される。このため、第2基板SUB2は上側基板、第1基板SUB1は下側基板と称することもある。
【0018】
表示パネルPNLは矩形の平板形状であり、短辺が沿う方向をX方向、長辺が沿う方向をY方向とする。第1基板SUB1と第2基板SUB2は短辺のサイズは略同じであるが、長辺のサイズは異なる。第1基板SUB1の長辺は第2基板SUB2の長辺より長い。長辺が沿うY方向において第1基板SUB1の一端と第2基板SUB2の一端の位置が揃っているので、第1基板SUB1の他端は第2基板SUB2の他端より突出する。Y方向において第2基板SUB2より突出している第1基板SUB1の部分には表示パネルPNLを画像表示のために駆動するドライバチップDRCが搭載される。ドライバチップDRCはドライバIC又は表示コントローラICとも称する。画素が2次元アレイ状に配置される領域は表示領域又はアクティブエリアDAと称し、表示領域DA以外の非表示領域NDAは額縁領域とも称する。
【0019】
表示装置はホスト装置HOSTに接続され得る。表示パネルPNLとホスト装置HOSTとは2つのフレキシブル配線基板FPC1、FPC2を介して接続される。ホスト装置HOSTはフレキシブル配線基板FPC1を介して第1基板SUB1に接続される。タッチ検出を制御するタッチ検出チップTSCはフレキシブル配線基板FPC1上に配置されるCOF(Chip on Film)チップである。タッチ検出チップTSCはタッチ検出IC又はタッチコントローラICとも称する。タッチ検出チップTSCはフレキシブル配線基板FPC1上ではなく、第1基板SUB1上に配置されるCOG(Chip on Glass)チップでもよい。
【0020】
ドライバチップDRCとタッチ検出チップTSCはタイミングパルス等で互いに電気的に接続され、動作タイミングが連携している。ドライバチップDRCとタッチ検出チップTSCは別々のICではなく、同一のICとして構成されても良い。この場合、単一のICは第1基板SUB1上に配置しても良いし、フレキシブル配線基板FPC1上に配置しても良い。ドライバチップDRCも第1基板SUB1上ではなく、フレキシブル配線基板FPC1上に配置しても良い。
【0021】
第1基板SUB1の裏側(つまり、表示パネルPNLの背面側)には表示パネルPNLを照明する照明装置としてのバックライトユニットBLが設けられる。ホスト装置HOSTはフレキシブル配線基板FPC2を介してバックライトユニットBLに接続される。バックライトユニットBLとして、種々の形態のバックライトユニットが利用可能であり、光源として発光ダイオード(LED)を利用したもの及び冷陰極管(CCFL)を利用したもの等がある。バックライトユニットBLとしては、表示パネルPNLの背面側に配置される導光板とその側面側に配置されるLED又は冷陰極管を用いた照明装置が使用可能であるし、表示パネルPNLの背面側に発光素子を平面的に配列した点状光源を用いた照明装置も使用可能である。照明装置としては、バックライトに限らず、表示パネルPNLの表示面側に配置されるフロントライトも使用可能である。表示装置が反射型の表示装置である場合、又は表示パネルPNLが有機ELを用いる場合、照明装置を備えない構成でも良い。図示していないが、表示装置は2次電池と電源回路等を備える。
【0022】
なお、図1の例はY方向の長さがX方向の長さより長く、X方向を左右方向とした場合の縦長の画面を説明したが、X方向の長さがY方向の長さより長い横長の画面に応用しても良い。
【0023】
[回路構成]
図2は実施形態の表示装置の一例を示す平面図である。図3は共通電極の配置の一例を示す平面図である。見易さのため表示パネルPNLの構成部材を図2図3に分けて記載する。
図2に示すように、ドライバチップDRCは表示パネルPNLを駆動する信号線駆動回路SDを備える。タッチ検出チップTSCは静電容量方式でタッチ検出する機能を有する検出部SEを備える。検出部SEはタッチ検出動作を制御するとともに検出電極Rx(図3に示す)から出力された信号を処理する検出回路DCP(図3)を備える。タッチ検出回路としての検出部SEの構成及び検出部SEによる検出方法については後述する。図示は省略するが、表示装置は表示パネルPNLの外部に設けられた制御モジュール等を備え、制御モジュールがフレキシブル配線基板FPC1を介して表示パネルPNLと電気的に接続されても良い。検出回路DCPはドライバチップDRCの内部に配置されても良い。
【0024】
図3に示すように、表示パネルPNLは表示領域DA内においてX方向およびY方向に2次元アレイ状に配置された複数の検出電極Rxを備える。詳細は後述するが、検出部SEは複数の検出電極Rxの各々の静電容量の変化を検出する。複数の検出電極Rxが表示パネルPNLの内部に設けられているので、実施形態はインセルタイプのタッチ検出機能付き表示装置である。検出電極Rxの平面形状の一例は正方形であるが、正方形の角が若干切り取られた8角形、正方形の角が円弧状にされた形状等でもよい。
【0025】
図2に示すように、ドライバチップDRCは第1基板SUB1上の表示パネルPNLの表示領域DAの外側の領域である非表示領域NDAに設けられる。ドライバチップDRCは信号線配線SCLと信号線SLを介して電気光学層である図示せぬ液晶層を駆動する信号線駆動回路SD等を備える。信号線駆動回路SDは図4に示すように、信号線配線SCLと信号線SLを介して画素PXが備える画素電極PEに映像信号Spicを供給する。
【0026】
表示領域DAにおいて、m×n個の画素PXはX方向およびY方向に2次元アレイ状に配列される。ただし、mおよびnは任意の正整数である。Y方向に延びる複数の信号線SLはX方向に互いに間隔を空けて配列される。m本の信号線SL1、SL2、…SLm(SLと総称することもある)が、SL1、SL2、…SLmの順で、X方向の一方の側から他方の側に向かって配列される。複数の信号線SLの一端は表示領域DAの外側の非表示領域NDAに引き出され、接続配線(引き出し配線とも称する)としての信号用接続配線SCLを介してドライバチップDRCと電気的に接続される。
【0027】
信号線SLおよび信号用接続配線SCLは映像信号を伝送する映像信号配線であるが、信号線SLと信号用接続配線SCLとは以下のように区別することができる。ドライバチップDRCに接続され、複数の画素PXに映像信号を供給する信号伝送経路のうち、表示領域DA内に配置されるものを信号線SLと称し、表示領域DAの外側にあるものを信号用接続配線SCLと称する。複数の信号線SLはY方向に直線的に互いに平行に延びる。信号用接続配線SCLは信号線SLとドライバチップDRCとを接続する配線なので、信号線SLとドライバチップDRCとの間に全体として扇状の屈曲部を含む。
【0028】
信号線SLとドライバチップDRCとは信号用接続配線SCLを介して直接的に接続されても良いし、信号線SLとドライバチップDRCとの間に他の回路が配置されても良い。例えば信号線SLとドライバチップDRCとの間に、赤色の映像信号、緑色の映像信号、あるいは青色の映像信号を選択するRGB選択スイッチが介在しても良い。RGB選択スイッチは例えばマルチプレクサ回路であり、赤色の映像信号、緑色の映像信号、青色の映像信号が多重化された信号を入力し、入力された映像信号を各色用の信号線SLに選択的に出力する。この場合、RGB選択スイッチとドライバチップDRCとを接続する信号用接続配線SCLの数は信号線SLの数より少ない。
【0029】
複数の走査線GLに対して走査信号を順次出力する走査信号出力回路としての走査線駆動回路GDは第1基板SUB1上の非表示領域NDAに設けられる。ドライバチップDRCは配線W1を介して走査線駆動回路GDに接続され、詳細については後述するが、配線W1を介してクロック信号やイネーブル信号等の制御信号を走査線駆動回路GDに供給する。X方向に延びる複数の走査線GLはY方向に互いに間隔を空けて配列される。n本の走査線GL1、GL2、…GLn(GLと総称することもある)が、GL1、GL2、…GLnの順で、Y方向の一方の側から他方の側に向かって配列される。複数の走査線GLの一端は表示領域DAの外側の非表示領域NDAに引き出され、走査線駆動回路GDに接続される。複数の走査線GLは複数の信号線SLと互いに交差する。
【0030】
図2は、X方向において一方の側に走査線駆動回路GDが配置され、他方の側には走査線駆動回路GDが配置されない例を示すが、走査線駆動回路GDのレイアウトには種々の変形例が可能である。例えばX方向において一方の側および他方の側にそれぞれ走査線駆動回路GDが配置され、2つの走査線駆動回路GDの間に表示領域DAが配置されても良い。ドライバチップDRCと走査線駆動回路GDとの間に、制御信号の波形を整形するバッファ回路が接続されても良い。
【0031】
図3に示すように、複数の共通電極CEはX方向およびY方向に2次元アレイ状に配列される。複数の共通電極CEのそれぞれにはコモン線CMLが接続される。共通電極CEはコモン線CMLを介してスイッチ回路部SWCに接続される。画像表示の際共通電極CEを駆動する共通電極駆動回路CD(共通電位回路とも称する)は、フレキシブル配線基板FPC1上に配置され、コモン電位供給線VCDLとスイッチ回路部SWCとコモン線CMLとを介して複数の共通電極CEと電気的に接続される。
【0032】
実施形態では、共通電極CEが自己容量方式のタッチ検出用の検出電極Rxを兼ねる。このため、複数のコモン線CMLは検出電極Rxで検出された信号を検出部SEに伝送する検出信号伝送用の配線としての機能も含む。
【0033】
詳細は後述するが、検出電極Rxを利用して自己容量方式によるタッチ検出が行われるため、複数のコモン線CMLは複数の検出電極Rxに対して、書き込み信号である駆動波形を入力するための信号伝送用の配線としての機能も含む。
【0034】
共通電極CEの数は図2に示す画素PXの数と同じでも良いし、画素PXより少なくても良い。検出電極Rxとして動作する共通電極CEの数が画素PXの数と同じである場合、タッチ検出の解像度が表示画像の解像度と同程度になる。共通電極CEの数が画素PXの数より少ない場合、タッチ検出の解像度は表示画像の解像度より低いが、コモン線CMLの数を少なくすることができる。一般に、表示画像の解像度はタッチ検出の解像度と比較して高い。したがって、共通電極CEの数は画素PXの数より少なくても良い。例えば検出電極Rx一個分の平面積が、4mm2〜36mm2程度であった場合、1つの検出電極Rxは数十個〜数百個程度の画素PXと重なる。
【0035】
詳細は後述するが、複数のコモン線CMLが接続されるスイッチ回路部SWCはドライバチップDRCの外部に配置される。スイッチ回路部SWCは第1基板SUB1上の非表示領域NDAに配置される。スイッチ回路部SWCに制御パルス発生回路CPGが接続される。
【0036】
制御パルス発生回路CPGはスイッチ回路部SWCが有する複数のスイッチを選択的にオン、オフする回路である。制御パルス発生回路CPGはドライバチップDRCの外部、例えば第1基板SUB1上の非表示領域NDAに配置される。制御パルス発生回路CPGがドライバチップDRCの外部に配置される場合、ドライバチップDRCの汎用性が向上する。制御パルス発生回路CPGはドライバチップDRCの内部に配置されても良い。
【0037】
走査線駆動回路GD(図2)や共通電極駆動回路CD(図3)の配置は図2図3に示す態様に限られない。例えば走査線駆動回路GDおよび共通電極駆動回路CDのうちのいずれか一方又は両方がドライバチップDRCに配置されても良い。共通電極駆動回路CDが図2に示す第1基板SUB1上に配置されても良い。共通電極駆動回路CDが非表示領域NDAに配置されても良い。共通電極駆動回路CDが表示パネルPNLの外部に配置され、フレキシブル配線板FPC1を介して表示パネルPNLに接続されても良い。
【0038】
図4に示すように、各画素PXは画素スイッチPSWと画素電極PEを備える。複数の画素PXが1つの共通電極CEを共有してもよい。画素スイッチPSWは例えば薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)を備える。画素スイッチPSWは走査線GLおよび信号線SLと電気的に接続される。画素スイッチPSWの半導体層は例えば多結晶シリコン(ポリシリコン)からなるが、アモルファスシリコンからなるものでも良い。
【0039】
画素電極PEは画素スイッチPSWに電気的に接続される。画素電極PEは図示せぬ絶縁膜を介して共通電極CEと対向する。画素電極PEと共通電極CEとの間に液晶層LQが配置される。
【0040】
映像信号に基づいて表示画像を形成する表示期間に各電極に印加される駆動信号に基づいて画素電極PEと共通電極CEとの間に電界が形成される。電気光学層である液晶層LQを構成する液晶分子は、画素電極PEと共通電極CEとの間に形成される電界により駆動される。横電界モードを利用する表示装置では、画素電極PEおよび共通電極CEは第1基板SUB1に設けられる。液晶層LQを構成する液晶分子は、画素電極PEと共通電極CEとの間に形成される電界(例えばフリンジ電界のうちの基板の主面にほぼ平行な電界)を利用して回転される。
【0041】
表示期間に画素電極PEおよび共通電極CEのそれぞれは電気光学層である液晶層LQを駆動する駆動電極として動作する。複数の画素電極PEは電気光学層を駆動する第1駆動電極とも称する。複数の共通電極CEは電気光学層を駆動する第2駆動電極とも称する。上述したように、共通電極CEは自己容量方式のタッチ検出用の検出電極Rxを兼ねるため、複数の検出電極Rxは電気光学層を駆動する第2駆動電極とも称する。以下において、格別に説明する場合を除き、検出電極Rxは共通電極CE又は電気光学層を駆動する駆動電極と同義である。
【0042】
[タッチ検出]
表示パネルPNLが検出電極Rxを利用して指、タッチペン等の入力物体の位置、すなわち入力位置を検出する方法について説明する。表示パネルPNLは自己容量方式を用いて検出電極Rxにて検出した静電容量の変化に基づいて入力位置情報を判断することができる。これにより、表示パネルPNLのタッチ検出面に指が接触する又は近接することを検出することができる。
【0043】
以下、自己容量方式を用いたタッチ検出の原理および方法について説明する。ただし、表示パネルPNLは相互容量方式を用いて検出電極Rxにて検出した静電容量の変化に基づいて入力位置情報を判断してもよい。自己容量方式の検出と相互容量方式の検出が交互に実施されてもよい。表示装置が自己容量方式用の検出電極と相互容量方式用の検出電極をそれぞれ独立して有する場合、自己容量方式と相互容量方式が同時に実施されてもよい。自己容量方式によるタッチ検出は、検出電極Rx自身に駆動信号を入力し、検出電極Rx自身から出力される信号の変化に基づいて行われる。
【0044】
自己容量方式を用いたタッチ検出方法の原理を説明する。自己容量方式は検出電極Rxが有する容量Cx1及び検出電極Rxにタッチする利用者の指等により生じる容量Cx2を利用する。図5図8は自己容量方式によるタッチ検出の回路動作を模式的に示す説明図である。
【0045】
図5および図6は表示パネルPNLのタッチ検出面に利用者の指がタッチしていない状態を示す。この状態では、検出電極Rxと指との間に静電容量結合は生じていない。図5はスイッチSW1により検出電極Rxが電源Vddに接続された状態を示す。図6はスイッチSW1により検出電極Rxが電源Vddとは分離され、検出電極Rxがコンデンサとしての容量Cy1に接続された状態を示す。
【0046】
図5に示す状態において、電源Vddから容量Cx1に向かって電荷Q1が流れ、容量Cx1は充電される。図6に示す状態において、容量Cx1から容量Cy1に向かって電荷Q2が流れ、容量Cx1は放電される。容量Cx1が充電されることは検出電極Rxに対して書込み信号が書込まれることを意味する。容量Cx1が放電されることは検出電極Rxに生じた静電容量の変化を示す読取り信号を読取ることを意味する。
【0047】
図7および図8は表示パネルPNLのタッチ検出面に利用者の指がタッチしている状態を示す。この状態では、検出電極Rxと指との間に静電容量結合が生じている。図7はスイッチSW1により検出電極Rxが電源Vddに接続された状態を示す。図8はスイッチSW1により検出電極Rxが電源Vddから遮断され、検出電極Rxが容量Cy1に接続された状態を示す。
【0048】
図7に示す状態において、電源Vddから容量Cx1に向かって電荷Q3が流れ、容量Cx1は充電される。図8に示す状態において、容量Cx1から容量Cy1に向かって電荷Q4が流れ、容量Cx1は放電される。
【0049】
図6に示す容量Cx1の放電時に容量Cy1に充電される電圧の時間依存性と、図8に示す容量Cx1の放電時に容量Cy1に充電される電圧の時間依存性とは、図8の状態は容量Cx2が存在するために異なる。したがって、自己容量方式では容量Cy1の電圧の時間依存性が容量Cx2の有無により異なることを利用して、入力位置情報(例えば操作入力の有無)を判断する。
【0050】
自己容量方式を実現する回路の例について説明する。図9は自己容量方式を実現する回路の一例を示す。図10図9に示す回路において、電源Vddから出力される交流矩形波、検出電極Rxの電圧及び検出器DETの出力としての電圧の時間依存性の例を示す。図9では検出電極Rxの容量を容量Cx1と称する。図3に示すスイッチ回路部SWCが検出部SEと検出電極Rxとの間の検出信号線DSLの途中に接続される。
【0051】
図9に示すように、スイッチSW1をオン、オフすることにより、検出電極Rxは電源Vddとの電気的な接続状態がオン、オフされる。スイッチSW2をオン、オフすることにより、検出電極Rxは検出器DET(例えば電圧検出器)との電気的な接続状態がオン、オフされる。検出器DETは積分回路であって、例えばオペアンプOPdと容量CdとスイッチSW3を備える。オペアンプOPdの非反転入力端子はスイッチSW2を介して検出電極Rxと接続される。オペアンプOPdの反転入力端子には参照信号Vrefが入力される。
【0052】
図10に示すように、電源Vddは時刻T01と時刻T02との時間差を周期とし、電圧Vdrの波形高さを有する交流矩形波Sgを出力する。交流矩形波Sgは例えば数kHz〜数百kHz程度の周波数を有する。検出器DETは交流矩形波Sgに応じた電流の変動を電圧の変動(波形Vdet0と波形Vdet1)に変換する。波形Vdet0と波形Vdet1は波形Vdetと総称する。
【0053】
図9を用いて説明したように、スイッチSW1およびスイッチSW2をオン、オフすることにより検出電極Rxと電源Vddおよび検出器DETとの電気的な接続状態を切り替えることができる。図10において、時刻T01で交流矩形波Sgは電圧Vdr分だけ上昇する。時刻T01でスイッチSW1をオンし、スイッチSW2をオフする。このため、時刻T01で検出電極Rxの電圧Vxも電圧Vdr分だけ上昇する。時刻T11より前にスイッチSW1をオフする。このとき、スイッチSW1およびスイッチSW2の両方がオフであれば、検出電極Rxは電気的に浮遊した状態、すなわちフローティング状態である。しかし、検出電極Rxの容量Cx1(図5)又は検出電極Rxの容量Cx1に指等のタッチにより追加された容量Cx2(図7)を加えた容量Cx1+Cx2によって、検出電極Rxの電圧Vxは電圧Vdrの上昇が維持された電圧である。さらに、時刻T11より前にスイッチSW3をオンし、その後時刻T11より前にスイッチSW3をオフする。この動作により、検出器DETの出力としての電圧Vdetがリセットされる。このリセット動作を行った後、検出器DETの電圧Vdetは参照信号Vrefと略等しい電圧となる。
【0054】
続いて、時刻T11でスイッチSW2をオンする。これにより、検出器DETの非反転入力端子に入力される電圧は検出電極Rxの電圧Vxに等しくなる。その後、検出器DETの反転入力部の電圧は検出電極Rxの容量Cx1(又は上記した容量Cx1+Cx2)及び検出器DETに含まれる容量Cdに起因した時定数に応じた応答速度で参照信号Vrefと同程度の値まで低下する。検出電極Rxの容量Cx1(又は容量Cx1+Cx2)に蓄積されていた電荷が検出器DETに含まれる容量Cdに移動するので、検出器DETの電圧Vdetが上昇する。電圧Vdetは検出電極Rxに指等の物体がタッチしていないときは実線で示す波形Vdet0となる。Vdet0=Cx1×Vdr/Cdである。電圧Vdetは指等の物体がタッチしてその物体の影響による容量が付加されたときは破線で示す波形Vdet1となる。Vdet1=(Cx1+Cx2)×Vdr/Cdである。
【0055】
その後、検出電極Rxの容量Cx1(又は容量Cx1+Cx2)の電荷が容量Cdに十分移動した後の時刻T31でスイッチSW2をオフし、スイッチSW1およびスイッチSW3をオンする。この動作により、検出電極Rxの電圧は交流矩形波Sgのローレベル、すなわち矩形波のうち相対的に低い方の電圧レベルと等しい電圧になる。スイッチSW2をオフしスイッチSW3をオンするリセット動作により、検出器DETからの出力としての電圧はリセットされる。なお、スイッチSW1をオンするタイミングはスイッチSW2をオフした後、時刻T02以前であればいずれのタイミングでもよい。また、検出器DETをリセットさせるタイミングはスイッチSW2をオフした後、時刻T12以前であればいずれのタイミングでもよい。
【0056】
タッチ検出を行う期間では図3に示す複数の検出電極Rxのそれぞれに対して図5図10を用いて説明した動作を所定の周波数(例えば数kHz〜数百kHz程度)で繰り返す。波形Vdet0と波形Vdet1との差分の絶対値|ΔV|に基づいて、外部からタッチ検出面にタッチした物体の有無(タッチの有無)を測定することができる。
【0057】
上記では自己容量方式の動作原理及び自己容量方式を実現する回路の代表的な例を説明した。しかし、自己容量方式を実現する方法には種々の変形例がある。例えば上記した自己容量方式によるタッチ検出に代えて、あるいは上記した自己容量方式によるタッチ検出に加えて、以下のような変形例のタッチ検出を実施してもよい。指等の物体がタッチ検出面にタッチしていない場合には検出電極Rxの電圧Vxの波形は実線で示す波形Vx0となる。指等の物体がタッチしてその物体の影響による容量Cx2が付加されたときは検出電極Rxの電圧Vxの波形は破線で示す波形Vx1となる。このため、波形Vx0と波形Vx1がそれぞれ図10に二点鎖線を用いて例示的に示す閾値電圧Vthまで下がる時間を測定し比較すれば、外部からタッチ検出面にタッチした物体の有無(タッチの有無)を判定できる。
【0058】
[走査線駆動回路の回路構成]
次に、図11を参照して、走査線駆動回路GDの回路構成について説明する。図11は走査線駆動回路GDの回路構成を示す図である。走査線駆動回路GDは、図11に示すように、複数のシフトレジスタ回路SR1、SR2、…SRn(SRと総称することもある)と、各シフトレジスタ回路SRに接続されたゲート選択スイッチ群SWG1、SWG2、…SWGn(SWGと総称することもある)とを備える。各ゲート選択スイッチ群SWGは、複数のゲート選択スイッチSWを含んでおり、ここでは、各ゲート選択スイッチ群SWGが4つのゲート選択スイッチSW1〜SW4を含んでいる場合を想定する。ゲート選択スイッチSWは、制御信号に基づいてオン、オフが切り替えられ、対応する走査線GLとの接続/非接続が切り替えられる。なお、ここでは、各ゲート選択スイッチ群SWGに4つのゲート選択スイッチSW1〜SW4が含まれている場合を想定するが、各ゲート選択スイッチ群SWGに含まれるゲート選択スイッチSWの数はこれに限定されるものでない。例えば、各ゲート選択スイッチ群SWGに含まれるゲート選択スイッチSWの数は2つであっても良い。あるいは、8つであっても良い。
【0059】
図2の説明にて既述したように、走査線駆動回路GDは、配線W1を介してドライバチップDRCに接続される。配線W1は、図11に示す配線W11〜W13からなる配線であり、既述した図2においては説明を簡略化するために、1本の配線W1として示している。ドライバチップDRCは、配線W11〜W13を介してクロック信号CKV4やスタートパルス信号STV、イネーブル信号EN1〜EN4といった制御信号を走査線駆動回路GDに供給する。
【0060】
各シフトレジスタ回路SRは、各シフトレジスタ回路SRにクロック信号CKV4を供給するための配線W11と、スタートパルス信号STVを供給するための配線W12と、ゲート選択スイッチSWのオン、オフを切り替えるための信号を供給可能な配線W14とに接続される。
【0061】
より詳しくは、各シフトレジスタ回路SRは、図11に示すように、クロック信号CKV4を供給するための配線W11により縦列に(Y軸方向に並ぶように)接続されている。なお、以下では、シフトレジスタ回路SR1を初段のシフトレジスタ回路SR1と称し、所定のシフトレジスタ回路SRの次に位置するシフトレジスタ回路SRを次段のシフトレジスタ回路SRと称する。各シフトレジスタ回路SRは、クロック信号CKV4に基づき、他のシフトレジスタ回路SRと同期している。初段のシフトレジスタ回路SR1は、スタートパルス信号STVを供給するための配線W12に接続される。また、各シフトレジスタ回路SRは、縦方向に隣接する他のシフトレジスタ回路SR(次段のシフトレジスタ回路SR)に対してスタートパルス信号STVを転送するための配線W12aにより接続されている。各シフトレジスタ回路SRは、配線W14を介して、対応するゲート選択スイッチ群SWGに接続される。
【0062】
各ゲート選択スイッチ群SWGは、上述したように、4つのゲート選択スイッチSW1〜SW4を含み、これらゲート選択スイッチSW1〜SW4のうちのゲート選択スイッチSW1の一端はイネーブル信号EN1を供給するための配線W13aに接続され、他端は対応する走査線GLに接続される。また、ゲート選択スイッチSW2の一端はイネーブル信号EN2を供給するための配線W13bに接続され、他端は対応する走査線GLに接続される。さらに、ゲート選択スイッチSW3の一端はイネーブル信号EN3を供給するための配線W13cに接続され、他端は対応する走査線GLに接続される。ゲート選択スイッチSW4の一端はイネーブル信号EN4を供給するための配線W13dに接続され、他端は対応する走査線GLに接続される。
【0063】
走査線駆動回路GDは、クロック信号CKV4及びスタートパルス信号STVに基づきシフトレジスタ回路SRおよびゲート選択スイッチ群SWGを選択し、イネーブル信号EN1〜EN4に基づき、選択されたゲート選択スイッチ群SWG内からゲート選択スイッチSWを選択する。選択されたゲート選択スイッチSWはオフからオンに切り替えられ、当該ゲート選択スイッチSWに対応する走査線GLには走査信号が供給される。
【0064】
[表示期間およびタッチ検出期間]
次に、図12を参照して、表示期間およびタッチ検出期間における走査線駆動回路GDの状態について説明する。図12は、表示期間およびタッチ検出期間における走査線駆動回路GDの状態を示す図である。なお、表示期間は、画素書込み期間または映像信号書込み期間と称されても良いし、タッチ検出期間は、タッチ期間または非表示期間と称されても良い。
【0065】
図12に示すように、1ディスプレイフレームは、第1フレーム及び第2フレームを含み、第1及び第2フレームは共に、走査信号が走査線GLに供給される表示期間と、検出電極Rxを用いたセンシングに係るタッチ検出期間とを含む。この表示期間とタッチ検出期間とは交互に繰り返される。なお、1ディスプレイフレームは例えば16.7msecであり、この場合、第1及び第2フレームは共に8.3msecとなる。また、第1フレームは前半フレームと称しても良いし、第2フレームは後半フレームと称しても良い。また、第1及び第2フレームは共に、タッチフレームと称しても良い。1ディスプレイフレームが終了すると(換言すると、第1および第2フレームが終了すると)、次のディスプレイフレームが開始される。つまり、現在のディスプレイフレームに含まれる第2フレームから次のディスプレイフレームに含まれる第1フレームへと遷移する。
【0066】
図13は、表示期間およびタッチ検出期間におけるタッチ検出機能付きの表示装置の各部の状態を示すタイミングチャートである。表示期間中においては、シフトレジスタ回路SRは、ドライバチップDRCから配線W12を介してスタートパルス信号STVの供給を受けると、同様にドライバチップDRCから配線W11を介して供給されるクロック信号CKV4と同期されたタイミングで、順次位相シフトして、ゲート選択スイッチ群SWGに制御信号(選択信号)を出力する。
【0067】
ここでは、クロック信号CKV4は、図13(a)に示すように、4ライン毎にハイレベルの電位とローレベルの電位とが交互に繰り返される交流矩形波信号であり、イネーブル信号EN1〜EN4は、図13(b)〜(e)に示すように、クロック信号CKV4の電位がハイレベルからローレベルまたはローレベルからハイレベルに変化するまでの間に配線W13a〜W13dを介して順次出力される。これによれば、シフトレジスタ回路SRから出力される制御信号によって選択されたゲート選択スイッチ群SWGに含まれるスイッチSW1〜SW4のオン、オフが順次切り替えられ、対応する走査線GLに走査信号を出力可能な状態となる。
【0068】
具体的には、初段のシフトレジスタ回路SR1にドライバチップDRCから配線W12を介してスタートパルス信号STVが供給されると、クロック信号CKV4にしたがって、対応するゲート選択スイッチ群SWGであるゲート選択スイッチ群SWG1に制御信号が出力される。これにより、初段のシフトレジスタ回路SR1に対応するゲート選択スイッチ群SWGとして、ゲート選択スイッチ群SWG1が選択される。この状態で、イネーブル信号EN1〜EN4がドライバチップDRCから配線W13a〜W13dを介して順次供給されることによって、選択されたゲート選択スイッチ群SWG1に含まれるスイッチSW1〜SW4のオン、オフが順次切り替えられ、対応する走査線GLに走査信号を出力可能な状態となる。クロック信号CKV4の電位がハイレベルからローレベルに変化すると、初段のシフトレジスタ回路SR1から次段のシフトレジスタ回路SR2に対して配線W12aを介してスタートパルス信号STVが転送され、次段のシフトレジスタ回路SR2においても、同様な動作が実行される。
【0069】
なお、表示期間中においては、共通電極CEには、図13(f)に示すように、コモン電位供給線VCDLとスイッチ回路部SWCとコモン線CMLとを介して、共通電位VCOMDCが表示用の駆動電位として供給される。
【0070】
タッチ検出期間中においては、選択された検出電極Rxには駆動信号が供給される共に、選択されていない(非選択の)他の検出電極Rxには、図13(f)に示すように、駆動信号と同じ波形の信号がガード信号として供給される。一般に、選択された検出電極Rxに駆動電位が供給されると、選択されなかった検出電極Rxと選択された検出電極Rxとの間に電位差が生じ、寄生容量が発生してしまうことがある。しかしながら、非選択の検出電極Rxに対して、駆動信号と同じ波形のガード信号が入力されることにより、寄生容量の影響を低減することができる。なお、図13(a)〜(e)に示すように、ガード信号は、配線W11〜W13を介して、走査線駆動回路GDに含まれる各部にも供給される。
【0071】
[ガード信号(ガード駆動)]
図13にて説明したように、タッチ検出期間においては、選択された検出電極Rx以外には、当該選択された検出電極Rxに供給される駆動信号と同じ波形のガード信号が供給される。これをガード駆動と呼ぶ。しかしながら、このガード信号の波形は、ベースラインの電位(電位の状態)に影響を受けるといった特徴がある。具体的には、ガード信号の入力波形が図14(a)に示す形状であって、ベースラインの電位がハイレベルの場合、ガード信号の出力波形は図14(b)に示す形状となる。すなわち、ガード信号の出力波形は、入力波形に比べて、弱く訛った波形となる。一方で、ガード信号の入力波形が図14(a)に示す形状であって、ベースラインの電位がローレベルの場合、ガード信号の出力波形は図14(c)に示す形状となる。すなわち、ガード信号の出力波形は、入力波形と比べると訛るものの、図14(b)に示す出力波形と比べると強く訛りの少ない波形となる。
【0072】
走査線駆動回路GDに供給される各種信号のうち、スタートパルス信号STVやイネーブル信号EN1〜EN4は、タッチ検出期間においては、ベースラインの電位が常にローレベルとなる信号である。一方で、走査線駆動回路GDに供給される各種信号のうち、クロック信号CKV4は、4ライン毎にハイレベルの電位とローレベルの電位とが交互に繰り返され、表示期間の電位を保持したままタッチ検出期間に遷移する交流矩形波信号であるので、一度の表示期間における書込みライン数によっては、タッチ検出期間におけるベースラインの電位が変化する可能性のある信号である。
【0073】
これによれば、第1フレームの所定のタッチ検出期間におけるベースラインの電位と、当該第1フレームの所定のタッチ検出期間に対応する第2フレームのタッチ検出期間におけるベースラインの電位とに差が生じ、ガード信号の出力波形にまで差が生じてしまう可能性がある。これは、本願発明者が検討した所によると、ノイズの要因となり得る事項であり、あまり好ましいことではない。
【0074】
図15は、120ライン(本)の走査線GLを有するタッチ検出機能付き表示装置であって、一度の表示期間における書込みライン数が10ライン(本)である表示装置におけるクロック信号CKV4の電位の変化を示す図である。なお、ここでは、クロック信号CKV4のベースラインの電位がハイレベルから開始される場合を想定する。また、ここでは、第1および第2フレームが共に12分割されている場合、つまり、第1および第2フレームには、表示期間およびタッチ検出期間が共に6回ずつ含まれている場合を想定する。
【0075】
上述したように、クロック信号CKV4は、4ライン毎にハイレベルの電位とローレベルの電位とが交互に繰り返される交流矩形波信号であるので、図15に示すように、第1フレームの最初の表示期間DP11におけるクロック信号CKV4のベースラインの電位は「ハイレベル、ローレベル、ハイレベル」の順に遷移し、最終的な電位はハイレベルとなる。上述したように、クロック信号CKV4は、表示期間の電位のままタッチ検出期間に遷移するため、第1フレームの最初の表示期間DP11に続く最初のタッチ検出期間TP11の電位もまたハイレベルとなる。
【0076】
同様に、第1フレームの2回目の表示期間DP12においてはクロック信号CKV4のベースラインの電位は、図15に示すように、「ハイレベル、ローレベル、ハイレベル、ローレベル」の順に遷移し、最終的な電位はローレベルとなる。このため、第1フレームの2回目の表示期間DP12に続く2回目のタッチ検出期間TP12の電位もまたローレベルとなる。
【0077】
以降同様に遷移し、第1フレームに含まれるタッチ検出期間TP11〜TP16の各電位は、順に、「(TP11)ハイレベル、(TP12)ローレベル、(TP13)ローレベル、(TP14)ハイレベル、(TP15)ハイレベル、(TP16)ローレベル」となる。
【0078】
一方で、図15に示すように、第1フレームの最後のタッチ検出期間TP16に続く第2フレームの最初の表示期間DP21におけるクロック信号CKV4のベースラインの電位は「ローレベル、ハイレベル、ローレベル」の順に遷移し、最終的な電位はローレベルとなる。このため、第2フレームの最初の表示期間DP21に続く最初のタッチ検出期間TP21の電位もまたローレベルとなる。
【0079】
同様に、第2フレームの2回目の表示期間DP22においてはクロック信号CKV4のベースラインの電位は、図15に示すように、「ローレベル、ハイレベル、ローレベル、ハイレベル」の順に遷移し、最終的な電位はハイレベルとなる。このため、第2フレームの2回目の表示期間DP22に続く2回目のタッチ検出期間TP22の電位もまたハイレベルとなる。
【0080】
以降同様に遷移し、第2フレームに含まれるタッチ検出期間TP21〜TP26の各電位は、順に、「(TP21)ローレベル、(TP22)ハイレベル、(TP23)ハイレベル、(TP24)ローレベル、(TP25)ローレベル、(TP26)ハイレベル」となる。
【0081】
つまり、第1フレームに含まれる最初のタッチ検出期間TP11の電位と、これに対応する第2フレームの最初のタッチ検出期間TP21の電位とは「不一致」となる。また、第1フレームに含まれる2回目のタッチ検出期間TP12の電位と、これに対応する第2フレームの2回目のタッチ検出期間TP22の電位ともまた「不一致」となる。同様に、第1フレームに含まれるタッチ検出期間TP13〜TP16の電位と、これらに各々対応する第2フレームのタッチ検出期間TP23〜TP26の電位ともまた各々「不一致」となる。
【0082】
これによれば、第1フレームと第2フレームとの間でベースラインの電位に差が生じてしまうので、上述したように、ガード信号の出力波形にまで差が生じてしまう可能性がある。これは、ノイズの要因となり得る事項であり、あまり好ましいことではない。
【0083】
[第1実施例]
そこで、本実施形態では、一度の表示期間における書込みライン数を一律8ラインに調整する。この場合の様子を図16に示す。図16は、図15の場合と同様に、120ラインの走査線GLを有するタッチ検出機能付き表示装置であって、一度の表示期間における書込みライン数が8ラインである表示装置におけるクロック信号CKV4の電位の変化を示す図である。なお、ここでは図15の場合と同様に、クロック信号CKV4のベースラインの電位がハイレベルから開始される場合を想定する。
【0084】
上述したように、クロック信号CKV4は、4ライン毎にハイレベルの電位とローレベルの電位とが交互に繰り返される交流矩形波信号であるので、図16に示すように、第1フレームの最初の表示期間DP11におけるクロック信号CKV4のベースラインの電位は「ハイレベル、ローレベル、ハイレベル」の順に遷移し、最終的な電位はハイレベルとなる。上述したように、クロック信号CKV4は、表示期間の電位のままタッチ検出期間に遷移するため、第1フレームの最初の表示期間DP11に続く最初のタッチ検出期間TP11の電位もまたハイレベルとなる。
【0085】
同様に、第1フレームの2回目の表示期間DP12においてはクロック信号CKV4のベースラインの電位は、図16に示すように、「ハイレベル、ローレベル、ハイレベル」の順に遷移し、最終的な電位はハイレベルとなる。このため、第1フレームの2回目の表示期間DP12に続く2回目のタッチ検出期間TP12の電位もまたハイレベルとなる。
【0086】
以降同様に遷移し、第1フレームに含まれるタッチ検出期間TP11〜TP16の各電位は、順に、「(TP11)ハイレベル、(TP12)ハイレベル、(TP13)ハイレベル、(TP14)ハイレベル、(TP15)ハイレベル、(TP16)ハイレベル」、つまり全てハイレベルとなる。
【0087】
一方で、図16に示すように、第1フレームの最後のタッチ検出期間TP16に続く第2フレームの最初の表示期間DP21におけるクロック信号CKV4のベースラインの電位は「ハイレベル、ローレベル、ハイレベル」の順に遷移し、最終的な電位はハイレベルとなる。このため、第2フレームの最初の表示期間DP21に続く最初のタッチ検出期間TP21の電位もまたハイレベルとなる。
【0088】
同様に、第2フレームの2回目の表示期間DP22においてはクロック信号CKV4のベースラインの電位は、図16に示すように、「ハイレベル、ローレベル、ハイレベル」の順に遷移し、最終的な電位はハイレベルとなる。このため、第2フレームの2回目の表示期間DP22に続く2回目のタッチ検出期間TP22の電位もまたハイレベルとなる。
【0089】
以降同様に遷移し、第2フレームに含まれるタッチ検出期間TP21〜TP26の各電位は、順に、「(TP21)ハイレベル、(TP22)ハイレベル、(TP23)ハイレベル、(TP24)ハイレベル、(TP25)ハイレベル、(TP26)ハイレベル」、つまり全てハイレベルとなる。
【0090】
但し、ここでは、表示期間およびタッチ検出期間が、各フレームに6回ずつ含まれている場合を想定しているので、第1および第2フレームでは、120ラインの走査線GLのうちの96ライン(=8(ライン)×6(回)×2)の走査線GLに対して走査信号が供給される。このため、残りの24ラインの走査線GLに対しては、図16に示すように、第2フレームが終了した後に設けられる表示期間において走査信号が順次供給される。なお、ここでは、上述したように表示期間およびタッチ検出期間が、各フレームに6回ずつ含まれている場合を想定したが、各フレームに含まれる表示期間およびタッチ検出期間の数はこれに限定されない。例えば、表示期間およびタッチ検出期間は、各フレームに7回ずつ含まれているとしても良い(換言すると、14分割であっても良い)。この場合、第1および第2フレームでは、120ラインの走査線GLのうちの112ライン(=8(ライン)×7(回)×2)の走査線GLに対して走査信号が供給され、第2フレームが終了した後に別途設けられる表示期間において残りの8ラインの走査線GLに対して走査信号が順次供給される。
【0091】
以上説明した図16の場合によれば、一度の表示期間における書込みライン数を全て同じ8の倍数にすることによって、第1フレームに含まれる最初のタッチ検出期間TP11のベースラインの電位と、これに対応する第2フレームの最初のタッチ検出期間TP21のベースラインの電位とは「一致」する(上述したように、タッチ検出期間TP11、TP21のベースラインの電位は共にハイレベル)。また、第1フレームに含まれる2回目のタッチ検出期間TP12のベースラインの電位と、これに対応する第2フレームの2回目のタッチ検出期間TP22のベースラインの電位ともまた「一致」する(上述したように、タッチ検出期間TP12、TP22のベースラインの電位は共にハイレベル)。同様に、第1フレームに含まれるタッチ検出期間TP13〜TP16のベースラインの電位と、これらに各々対応する第2フレームのタッチ検出期間TP23〜TP26のベースラインの電位ともまた各々「一致」する。
【0092】
つまり、第1フレームと第2フレームとの間でベースラインの電位に差が生じてしまうことを防ぐことができ、ガード信号の出力波形にまで差が生じてしまう可能性を低減させることができる。つまり、ノイズの発生を低減させることができる。
また、図16に示す場合によれば、一度の表示期間における書込みライン数を一律同じにし、第2フレームの最後に別途設けられる表示期間において残りの走査線GLに対して走査信号を供給するので、例えば走査線GLの数が120ラインでない、第1および第2フレームが共に12分割でない、等の場合であっても、同様に動作可能であるという利点を得ることができる。
【0093】
[第2実施例]
図17は、図15および図16の場合と同様に120ラインの走査線GLを有するタッチ検出機能付き表示装置であって、第1フレームにおいては一度の表示期間における書込みライン数が一律8ラインであって、第2フレームにおいては一度の表示期間における書込みライン数が8ラインまたは16ラインである表示装置におけるクロック信号CKV4の電位の変化を示す図である。なお、ここでも図15および図16の場合と同様に、クロック信号CKV4のベースラインの電位がハイレベルから開始される場合を想定する。また、ここでも図15および図16の場合と同様に、第1および第2フレームが共に12分割されている場合、つまり、第1および第2フレームには、表示期間およびタッチ検出期間が共に6回ずつ含まれている場合を想定する。
【0094】
第1フレームにおいては、上述した図16の場合と同様であるので、ここではその詳しい説明を省略する。つまり、第1フレームに含まれるタッチ検出期間TP11〜TP16の各電位は、順に「(TP11)ハイレベル、(TP12)ハイレベル、(TP13)ハイレベル、(TP14)ハイレベル、(TP15)ハイレベル、(TP16)ハイレベル」、つまり全てハイレベルとなる。
【0095】
一方で、図17に示すように、第1フレームの最後のタッチ検出期間TP16に続く第2フレームの最初の表示期間DP21においては8ラインの走査線GLに対して走査信号が順次供給され、クロック信号CKV4のベースラインの電位は「ハイレベル、ローレベル、ハイレベル」の順に遷移し、最終的な電位はハイレベルとなる。このため、第2フレームの最初の表示期間DP21に続く最初のタッチ検出期間TP21の電位もまたハイレベルとなる。
【0096】
また、第2フレームに含まれる2回目の表示期間DP22と、3回目の表示期間DP23とにおいても、最初の表示期間DP21と同様に8ラインの走査線GLに対して走査信号が順次供給され、クロック信号CKV4のベースラインの電位は共に「ハイレベル、ローレベル、ハイレベル」の順に遷移し、最終的な電位はハイレベルとなる。このため、第2フレームの2回目の表示期間DP22に続く2回目のタッチ検出期間TP22と、表示期間DP23に続く3回目のタッチ検出期間TP23との電位もまたハイレベルとなる。
【0097】
さらに、第2フレームに含まれる3回目のタッチ検出期間TP23に続く4回目の表示期間DP24においては16ラインの走査線GLに対して走査信号が順次供給され、クロック信号CKV4のベースラインの電位は「ハイレベル、ローレベル、ハイレベル、ローレベル、ハイレベル」の順に遷移し、最終的な電位はハイレベルとなる。このため、第2フレームの4回目の表示期間DP24に続く4回目のタッチ検出期間TP24の電位もまたハイレベルとなる。
【0098】
また、第2フレームに含まれる5回目の表示期間DP25と、6回目の表示期間DP26とにおいても、4回目の表示期間DP24と同様に16ラインの走査線GLに対して走査信号が順次供給され、クロック信号CKV4のベースラインの電位は共に「ハイレベル、ローレベル、ハイレベル、ローレベル、ハイレベル」の順に遷移し、最終的な電位はハイレベルとなる。このため、第2フレームの5回目の表示期間DP25に続く5回目のタッチ検出期間TP25と、表示期間DP26に続く6回目のタッチ検出期間TP26との電位もまたハイレベルとなる。
【0099】
以上のように、第2フレームに含まれるタッチ検出期間TP21〜TP26の各電位は、順に「(TP21)ハイレベル、(TP22)ハイレベル、(TP23)ハイレベル、(TP24)ハイレベル、(TP25)ハイレベル、(TP26)ハイレベル」、つまり全てハイレベルとなる。
【0100】
以上説明した図17の場合によれば、一度の表示期間における書込みライン数を全て8の倍数にすることによって、第1フレームに含まれる最初のタッチ検出期間TP11のベースラインの電位と、これに対応する第2フレームの最初のタッチ検出期間TP21のベースラインの電位とは「一致」する(上述したように、タッチ検出期間TP11、TP21のベースラインの電位は共にハイレベル)。また、第1フレームに含まれる2回目のタッチ検出期間TP12のベースラインの電位と、これに対応する第2フレームの2回目のタッチ検出期間TP22のベースラインの電位ともまた「一致」する(上述したように、タッチ検出期間TP12、TP22のベースラインの電位は共にハイレベル)。同様に、第1フレームに含まれるタッチ検出期間TP13〜TP16のベースラインの電位と、これらに各々対応する第2フレームのタッチ検出期間TP23〜TP26のベースラインの電位ともまた各々「一致」する。
【0101】
したがって、図17に示す場合においても、第1フレームと第2フレームとの間でベースラインの電位に差が生じてしまうことを防ぐことができ、ガード信号の出力波形にまで差が生じてしまう可能性を低減させることができる。つまり、ノイズの発生を低減させることができる。
また、図17に示す場合によれば、一度の表示期間における書込みライン数を一律同じにしている訳ではないので、図16に示した場合とは異なり、第2フレームの最後に別途表示期間を設ける必要がないという利点を得ることができる。
【0102】
[第3実施例]
図18は、図15図17の場合と同様に120ラインの走査線GLを有するタッチ検出機能付き表示装置であって、第1フレームにおいては一度の表示期間における書込みライン数が4ラインまたは12ラインであって、第2フレームにおいては一度の表示期間における書き込みライン数が一律12ラインである表示装置におけるクロック信号CKV4の電位の変化を示す図である。なお、ここでも図15図17の場合と同様に、クロック信号CKV4のベースラインの電位がハイレベルから開始される場合を想定する。また、ここでも図15図17の場合と同様に、第1および第2フレームが共に12分割されている場合、つまり、第1および第2フレームには、表示期間およびタッチ検出期間が共に6回ずつ含まれている場合を想定する。なお、本実施例は、第1および第2フレームが偶数分割されている場合に適用可能である。
【0103】
図18に示すように、第1フレームに含まれる最初の表示期間DP11においては4ラインの走査線GLに対して走査信号が順次供給され、クロック信号CKV4のベースラインの電位は「ハイレベル、ローレベル」の順に遷移し、最終的な電位はローレベルとなる。このため、第1フレームの最初の表示期間DP11に続く最初のタッチ検出期間TP11の電位もまたハイレベルとなる。
【0104】
また、第1フレームに含まれる2回目の表示期間DP12と、3回目の表示期間DP13とにおいても、図18に示すように、最初の表示期間DP11と同様に4ラインの走査線GLに対して走査信号が順次供給され、クロック信号CKV4のベースラインの電位は各々「(DP12)ローレベル、ハイレベル」と、「(DP13)ハイレベル、ローレベル」との順に遷移する。つまり、最終的な電位は、表示期間DP12はハイレベルとなり、表示期間DP13はローレベルとなる。このため、第1フレームに含まれる2回目の表示期間DP12に続く2回目のタッチ検出期間TP12の電位はハイレベルとなり、表示期間DP13に続く3回目のタッチ検出期間TP13の電位はローレベルとなる。
【0105】
さらに、第1フレームに含まれる3回目のタッチ検出期間TP13に続く4回目の表示期間DP14においては、図18に示すように、12ラインの走査線GLに対して走査信号が順次供給され、クロック信号CKV4のベースラインの電位は「ローレベル、ハイレベル、ローレベル、ハイレベル」の順に遷移する。つまり、最終的な電位はハイレベルとなる。このため、第1フレームに含まれる4回目の表示期間DP14に続く4回目のタッチ検出期間TP14の電位はハイレベルとなる。
【0106】
また、第1フレームに含まれる5回目の表示期間DP15と、6回目の表示期間DP16とにおいても、図18に示すように、4回目の表示期間DP14と同様に12ラインの走査線GLに対して走査信号が順次供給され、クロック信号CKV4のベースラインの電位は各々「(DP15)ハイレベル、ローレベル、ハイレベル、ローレベル」と、「(DP16)ローレベル、ハイレベル、ローレベル、ハイレベル」との順に遷移する。つまり、最終的な電位は、表示期間DP15はローレベルとなり、表示期間DP16はハイレベルとなる。このため、第1フレームに含まれる5回目の表示期間DP15に続く5回目のタッチ検出期間TP15の電位はローレベルとなり、表示期間DP16に続く6回目のタッチ検出期間TP16の電位はハイレベルとなる。
【0107】
以上のように、第1フレームに含まれるタッチ検出期間TP11〜TP16の各電位は、順に「(TP11)ローレベル、(TP12)ハイレベル、(TP13)ローレベル、(TP14)ハイレベル、(TP15)ローレベル、(TP16)ハイレベル」となる。
【0108】
一方で、図18に示すように、第1フレームの最後のタッチ検出期間TP16に続く第2フレームの最初の表示期間DP21においては12ラインの走査線GLに対して走査信号が順次供給され、クロック信号CKV4のベースラインの電位は「ハイレベル、ローレベル、ハイレベル、ローレベル」の順に遷移し、最終的な電位はローレベルとなる。このため、第2フレームの最初の表示期間DP21に続く最初のタッチ検出期間TP21の電位もまたローレベルとなる。
【0109】
同様に、第2フレームの2回目の表示期間DP22においてはクロック信号CKV4のベースラインの電位は、図18に示すように、「ローレベル、ハイレベル、ローレベル、ハイレベル」の順に遷移し、最終的な電位はハイレベルとなる。このため、第2フレームの2回目の表示期間DP22に続く2回目のタッチ検出期間TP22の電位もまたハイレベルとなる。
【0110】
以降においても順に遷移し、第2フレームに含まれるタッチ検出期間TP21〜TP26の各電位は、順に「(TP21)ローレベル、(TP22)ハイレベル、(TP23)ローレベル、(TP24)ハイレベル、(TP25)ローレベル、(TP26)ハイレベル」となる。
【0111】
以上説明した図18の場合によれば、一度の表示期間における書込みライン数を全て4の倍数であって、8の倍数でない数にすることによって、第1フレームに含まれる最初のタッチ検出期間TP11のベースラインの電位と、これに対応する第2フレームの最初のタッチ検出期間TP21のベースラインの電位とは「一致」する(上述したように、タッチ検出期間TP11、TP21のベースラインの電位は共にローレベル)。また、第1フレームに含まれる2回目のタッチ検出期間TP12のベースラインの電位と、これに対応する第2フレームの2回目のタッチ検出期間TP22のベースラインの電位ともまた「一致」する(上述したように、タッチ検出期間TP12、TP22のベースラインの電位は共にハイレベル)。同様に、第1フレームに含まれるタッチ検出期間TP13〜TP16のベースラインの電位と、これらに各々対応する第2フレームのタッチ検出期間TP23〜TP26のベースラインの電位ともまた各々「一致」する。
【0112】
したがって、図18に示す場合においても、第1フレームと第2フレームとの間でベースラインの電位に差が生じてしまうことを防ぐことができ、ガード信号の出力波形にまで差が生じてしまう可能性を低減させることができる。つまり、ノイズの発生を低減させることができる。
また、図18に示す場合においては、図17に示した場合と同様に、一度の表示期間における書込みライン数を一律同じにしている訳ではないので、第2フレームの最後に別途表示期間を設ける必要がないという利点を得ることができる。
【0113】
なお、本実施形態では、走査線GLの数が120ラインである場合を想定して説明したが、走査線GLの数はこれに限定されず、任意のライン数であっても良い。また、本実施形態では、クロック信号が4ライン毎にハイレベルの電位とローレベルの電位とを交互に繰り返す交流矩形波信号であるとしたが、これに限定されず、クロック信号はN(但し正の整数)ライン毎にハイレベルの電位とローレベルの電位とを交互に繰り返す交流矩形波信号であっても良い。
【0114】
以上説明した一実施形態によれば、自己容量方式による駆動電極の駆動時における規制容量を軽減することができる表示装置を提供することが可能となる。
【0115】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0116】
CKV4…クロック信号、DRC…ドライバチップ、EN1〜EN4…イネーブル信号、GD…ゲート駆動回路、GL…ゲート線、SR…シフトレジスタ、STV…スタートパルス信号、SWG…ゲート選択スイッチ群、W11〜W14…配線。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11
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図18