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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-219612(P2019-219612A)
(43)【公開日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】拡大観察装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 21/26 20060101AFI20191129BHJP
   G02B 21/36 20060101ALI20191129BHJP
【FI】
   G02B21/26
   G02B21/36
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-118860(P2018-118860)
(22)【出願日】2018年6月22日
(71)【出願人】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】細野 翔大
(72)【発明者】
【氏名】北田 直也
(72)【発明者】
【氏名】小林 陽介
【テーマコード(参考)】
2H052
【Fターム(参考)】
2H052AC04
2H052AD18
2H052AD21
2H052AF14
2H052AF21
2H052AF25
(57)【要約】      (修正有)
【課題】観察時の操作性を確保しつつ小型化に適した拡大観察装置を提供する。
【解決手段】拡大観察装置は、試料Sを照明光の光軸に直交する平面内において移動させるXY駆動部311、及び前記試料を前記光軸と一致する回転軸を中心に回転させる回転駆動部312を有するXYステージ31と、前記XY駆動部311の位置を検出する位置検出部42と、前記回転駆動部の角度を検出する角度検出部43と、前記位置及び前記角度に基づいて、前記XY駆動部311の移動又は前記回転駆動部312の回転を制限する制御部4と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料を照明光の光軸に直交する平面内において移動させるXY駆動部、及び前記試料を前記光軸と一致する回転軸を中心に回転させる回転駆動部を有するXYステージと、
前記XY駆動部の位置を検出する位置検出部と、
前記回転駆動部の角度を検出する角度検出部と、
前記位置及び前記角度に基づいて、前記XY駆動部の移動又は前記回転駆動部の回転を制限する制御部と、
を備えることを特徴とする拡大観察装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記回転駆動部の回転を優先する回転優先モードの選択を受け付けると、前記XY駆動部の移動を制限し、
前記XY駆動部の移動を優先するXY移動優先モードの選択を受け付けると、前記回転駆動部の回転を制限することを特徴とする請求項1に記載の拡大観察装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記XY駆動部を電動により駆動し、前記位置及び前記角度に基づいて、前記XY駆動部の移動を制限するXY制御部と、
前記回転駆動部を電動により駆動し、前記位置及び前記角度に基づいて、前記回転駆動部の回転を制限する回転制御部と、
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の拡大観察装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記位置及び前記角度に基づいて、前記XY駆動部の移動量又は前記回転駆動部の回転量が所定量以上になった場合に、表示部に警告を表示させる表示制御部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の拡大観察装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記XY駆動部の移動及び前記回転駆動部の回転を、前記位置及び前記角度が所定の条件を満たす範囲に制限することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の拡大観察装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、拡大観察装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、試料を拡大して観察する拡大観察装置として、試料を照明光の光軸に直交する平面内において移動させるXY駆動部、及び試料を光軸と一致する回転軸を中心に回転させる回転駆動部を有するXYステージを備える顕微鏡が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
XY駆動部及び回転駆動部を有するXYステージを備える顕微鏡では、XY駆動部の可動域と回転駆動部の可動域との全域を用いて観察を行っても、XYステージと顕微鏡のフレームとが干渉しないように、十分なスペースを設けてフレームが設計されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−83743号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の顕微鏡では、XY駆動部及び回転駆動部が可動するためのスペースを十分に確保するために、装置が大型化するという課題があった。
【0006】
一方、XY駆動部及び回転駆動部が可動するためのスペースを十分に確保しない場合には、XYステージとフレームとが干渉することがある。また、XYステージとフレームとの干渉を避けるために、XY駆動部及び回転駆動部の可動域を制限した場合には、可動域が狭まることにより観察時の操作性がよくない。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、観察時の操作性を確保しつつ小型化に適した拡大観察装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る拡大観察装置は、試料を照明光の光軸に直交する平面内において移動させるXY駆動部、及び前記試料を前記光軸と一致する回転軸を中心に回転させる回転駆動部を有するXYステージと、前記XY駆動部の位置を検出する位置検出部と、前記回転駆動部の角度を検出する角度検出部と、前記位置及び前記角度に基づいて、前記XY駆動部の移動又は前記回転駆動部の回転を制限する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一態様に係る拡大観察装置は、前記制御部は、前記回転駆動部の回転を優先する回転優先モードの選択を受け付けると、前記XY駆動部の移動を制限し、前記XY駆動部の移動を優先するXY移動優先モードの選択を受け付けると、前記回転駆動部の回転を制限することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の一態様に係る拡大観察装置は、前記制御部は、前記XY駆動部を電動により駆動し、前記位置及び前記角度に基づいて、前記XY駆動部の移動を制限するXY制御部と、前記回転駆動部を電動により駆動し、前記位置及び前記角度に基づいて、前記回転駆動部の回転を制限する回転制御部と、を有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の一態様に係る拡大観察装置は、前記制御部は、前記位置及び前記角度に基づいて、前記XY駆動部の移動量又は前記回転駆動部の回転量が所定量以上になった場合に、表示部に警告を表示させる表示制御部を有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の一態様に係る拡大観察装置は、前記制御部は、前記XY駆動部の移動及び前記回転駆動部の回転を、前記位置及び前記角度が所定の条件を満たす範囲に制限することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、観察時の操作性を確保しつつ小型化に適した拡大観察装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の実施の形態1にかかる顕微鏡の機能構成を模式的に示すブロック図である。
図2図2は、図1に示すXYステージのXY駆動部の拡大斜視図である。
図3図3は、図1に示すXYステージの回転駆動部の断面図である。
図4図4は、試料を観察する際の処理の概要を示すフローチャートである。
図5図5は、本発明の実施の形態2にかかる顕微鏡の機能構成を模式的に示すブロック図である。
図6図6は、試料を観察する際の処理の概要を示すフローチャートである。
図7図7は、本発明の実施の形態3にかかる顕微鏡の機能構成を模式的に示すブロック図である。
図8図8は、モード条件の一例を表す図である。
図9図9は、モード条件の一例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、図面を参照して本発明に係る拡大観察装置の実施の形態を説明する。なお、これらの実施の形態により本発明が限定されるものではない。本発明は、XY駆動部と回転駆動部とを備える拡大観察装置一般に適用することができる。
【0016】
また、図面の記載において、同一又は対応する要素には適宜同一の符号を付している。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる顕微鏡の機能構成を模式的に示すブロック図である。なお、図1において、顕微鏡1が載置される平面であって、照明光の光軸に直交する平面をXY平面とし、光軸に沿った方向をZ方向として説明する。
【0018】
図1に示す拡大観察装置としての顕微鏡1は、試料Sを撮像するヘッド部2と、試料Sを載置するステージ部3と、顕微鏡1全体を統括的に制御するコントローラ4と、ヘッド部2が撮像した画像を表示する表示部5と、を備える。
【0019】
ヘッド部2は、光源21と、照明レンズ22と、ハーフミラー23と、レボルバ24と、対物レンズ25と、結像レンズ26と、撮像部27と、を有する。
【0020】
光源21は、コントローラ4の制御のもと、試料Sに対して照明光を照射する。光源21は、白色LED(Light Emitting Diode)、ハロゲンランプ、又はキセノンランプ等の各種白色光源を含む。
【0021】
照明レンズ22は、光源21から出射された照明光を集光して略平行光にする。
【0022】
ハーフミラー23は、照明光を対物レンズ25に反射する一方、対物レンズ25を透過して入射する試料Sにおいて反射した反射光を透過する。
【0023】
レボルバ24は、ヘッド部2に対して回転自在に設けられ、試料Sの観察に用いるいずれか1つの対物レンズを照明光の光軸上に切り替え可能に配置する。ただし、観察時に対物レンズを手動で取り替える構成であってもよく、この場合対物レンズ25を有しない構成であってもよい。
【0024】
対物レンズ25は、光源21が照射する照明光を試料Sに集光する。
【0025】
結像レンズ26は、ハーフミラー23を透過して入射されたステージ部3からの反射光を集光して観察像を結像する。
【0026】
撮像部27は、結像レンズ26によって結像された観察像を受光して光電変換を行うことによって、試料Sの画像データを生成し、この画像データをコントローラ4に出力する。撮像部27は、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を用いて構成される。
【0027】
ステージ部3は、XYステージ31と、Zステージ32と、フレーム33と、を有する。
【0028】
XYステージ31は、XY駆動部311と、回転駆動部312と、を有する。
【0029】
XY駆動部311は、試料Sを照明光の光軸(軸Az)に直交する平面内において移動させる。図2は、図1に示すXYステージのXY駆動部の拡大斜視図である。図2に示すように、XY駆動部311は、軸Axに沿って移動するX板311aと、軸Ayに沿って移動するY板311bと、X板311a及びY板311bを載置するベース板311cと、コントローラ4による制御に基づいて駆動するモータ311dと、モータ311dの駆動によりX板311a及びY板311bを移動させる駆動部311eと、を有する。
【0030】
回転駆動部312は、試料Sを光軸(軸Az)と一致する回転軸を中心に回転させる。図3は、図1に示すXYステージの回転駆動部の断面図である。図3に示すように、回転駆動部312は、Zステージ32に固定される固定部312aと、コントローラ4による制御に基づいて駆動するモータ312bと、モータ312bの駆動により回転するギヤ312cと、ギヤ312cの回転に応じて回転する回転部312dと、を有する。
【0031】
Zステージ32は、XYステージを介在して載置された試料Sを光軸(軸Az)に沿った方向に移動させて対物レンズ25の照準を試料Sに合わせる。
【0032】
フレーム33は、XY駆動部311、回転駆動部312、及びZステージ32を載置するとともに、ヘッド部2を保持する。フレーム33は、後述する制御部44がXY駆動部311の移動及び回転駆動部312の回転を制限した範囲内において、XY駆動部311及び回転駆動部312が可動するためのスペースを確保するように設計されている。換言すると、フレーム33は、XY駆動部311の移動及び回転駆動部312の回転を制限されていない従来の顕微鏡1のフレームより小型化されている。
【0033】
コントローラ4は、CPU(Central Processing Unit)及びメモリ等を用いて構成され、顕微鏡1を構成する各部に対して制御信号や各種データの送信を行うことにより、顕微鏡1の動作を統括的に制御する。
【0034】
コントローラ4は、画像処理部41と、位置検出部42と、角度検出部43と、制御部44と、記録部45と、を有する。
【0035】
画像処理部41は、XY駆動部311から順次入力される画像データに対して、所定の画像処理を行い、この画像処理を行った画像データを表示部5に順次出力する。具体的には、画像処理部41は、画像データに対して、オプティカルブラック低減処理、ホワイトバランス調整処理、カラーマトリクス演算処理、ガンマ補正処理、色再現処理及びエッジ強調処理等の画像処理を行って表示部5に出力する。
【0036】
位置検出部42は、例えばモータ311dに出力したパルス数をカウントすることによって、XY駆動部311の位置を検出する。
【0037】
角度検出部43は、例えばモータ312bに出力したパルス数をカウントすることによって、回転駆動部312の角度を検出する。
【0038】
制御部44は、顕微鏡1の駆動を制御する。具体的には、制御部44は、XY駆動部311の位置及び回転駆動部312の角度に基づいて、XY駆動部311の移動又は回転駆動部312の回転を制限する。制御部44は、回転駆動部312の回転を優先する回転優先モードの選択を受け付けると、XY駆動部311の移動を制限し、XY駆動部311の移動を優先するXY移動優先モードの選択を受け付けると、回転駆動部312の回転を制限する。
【0039】
制御部44は、XY駆動部311を電動により駆動制御するXY制御部44aと、回転駆動部312を電動により駆動制御する回転制御部44bと、試料Sを光軸に沿って移動させて照準を制御する照準制御部44cと、表示部5の表示態様を制御する表示制御部44dと、を有する。制御部44は、記録部45から後述するモード条件を読み出してXY駆動部311及び回転駆動部312を制御する。
【0040】
XY制御部44aは、ユーザの支持入力に応じて、所定量のパルスをモータ311dに出力し、XY駆動部311の位置を制御する。また、XY制御部44aは、XY駆動部311の位置及び回転駆動部312の角度に基づいて、XY駆動部311の移動を制限する。
【0041】
回転制御部44bは、ユーザの支持入力に応じて、所定量のパルスをモータ312bに出力し、回転駆動部312の角度を制御する。また、回転制御部44bは、XY駆動部311の位置及び回転駆動部312の角度に基づいて、回転駆動部312の回転を制限する。
【0042】
記録部45は、顕微鏡1を動作させる各種プログラム、プログラムの実行中に使用される各種データ及びXY駆動部311が生成した画像データ等を記録する。制御部44は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリ等を用いて構成される。また、記録部45は、モード条件記録部45aを有する。
【0043】
モード条件記録部45aは、制御部44がXY駆動部311の移動及び回転駆動部312の回転を制限するための位置及び角度の条件であるモード条件を記録する。一例として、XY駆動部311が初期位置から±50mm移動可能であり、回転駆動部312が初期角度から±90°回転可能であるとする。このとき、モード条件とは、例えば、回転優先モードが選択されている場合に、XY駆動部311の移動範囲を±20mmに制限し、XY移動優先モードが選択されている場合に、回転駆動部312の回転範囲を±20°に制限するという条件である。
【0044】
表示部5は、撮像部27が試料Sを撮像した画像データに対応する画像を表示する。具体的には、表示部5は、コントローラ4を介して入力される画像データに対応する画像や顕微鏡1の操作情報を表示する。表示部5は、液晶又は有機EL(Electro Luminescence)等からなる表示パネルを用いて構成される。表示部5には、回転角度優先ボタン51、XY移動優先ボタン52、及び警告表示部53が表示される。
【0045】
回転角度優先ボタン51は、ユーザが回転優先モードを選択する指示入力を受け付ける。XY移動優先ボタン52は、ユーザがXY移動優先モードを選択する指示入力を受け付ける。警告表示部53は、制御部44がXY駆動部311の移動又は回転駆動部312の回転を制限している場合に、ユーザに対して制限がかかっていることを報知する所定の警告を表示する。
【0046】
つぎに、顕微鏡1を用いてステージ部3を観察する手順を説明する。図4は、試料を観察する際の処理の概要を示すフローチャートである。図4に示すように、まず、顕微鏡1の電源がオンにされると、XY駆動部311の位置及び回転駆動部312の角度が初期化される(ステップS1)。具体的には、XY駆動部311が初期位置に移動するとともに、回転駆動部312が初期角度に移動する(ステップS1)。ただし、位置及び角度の初期化は顕微鏡1の電源をオフにする際に行われてもよい。
【0047】
続いて、制御部44は、回転優先モードが選択されたか否かを判定する(ステップS2)。具体的には、制御部44は、表示部5の回転角度優先ボタン51が押下されて、所定の指示入力を受け付けたか否かを判定する。
【0048】
制御部44が、回転優先モードが選択されたと判定した場合(ステップS2:Yes)、制御部44は、記録部45から読み出したモード条件に応じて、XY駆動部311の移動を制限する(ステップS3)。具体的には、制御部44は、XY制御部44aによりXY駆動部311の移動を制限し、XY駆動部311の可動範囲を通常時の±50mmから±20mmに制限する。一方、制御部44は、回転優先モードが選択された場合、回転駆動部312の回転を制限しない。
【0049】
その後、制御部44は、観察終了を指示する指示入力があったか否かを判定する(ステップS4)。
【0050】
制御部44が観察終了を指示する指示入力があったと判定した場合(ステップS4:Yes)、観察を終了する。一方、制御部44が観察終了を指示する指示入力がなかったと判定した場合(ステップS4:No)、ステップS2に戻り、処理が継続される。
【0051】
ステップS2において、制御部44が、回転優先モードが選択されていないと判定した場合(ステップS2:No)、制御部44は、XY移動優先モードが選択されたか否かを判定する(ステップS5)。具体的には、制御部44は、表示部5のXY移動優先ボタン52が押下されて、所定の指示入力を受け付けたか否かを判定する。
【0052】
制御部44が、XY移動優先モードが選択されたと判定した場合(ステップS5:Yes)、制御部44は、記録部45から読み出したモード条件に応じて、回転駆動部312の回転を制限する(ステップS6)。具体的には、制御部44は、回転制御部44bにより回転駆動部312の回転を制限し、回転駆動部312の可動範囲を通常時の±90°から±20°に制限する。一方、制御部44は、XY移動優先モードが選択された場合、XY駆動部311の移動を制限しない。その後、ステップS4の終了判定が行われる。
【0053】
ステップS5において、制御部44が、XY移動優先モードが選択されていないと判定した場合(ステップS5:No)、ステップS2に戻り、処理が継続される。
【0054】
以上説明したように、実施の形態1によれば、回転優先モードが選択された場合は、XY駆動部311の移動が制限されるが、回転駆動部312の回転は制限されない。一方、XY移動優先モードが選択された場合は、回転駆動部312の回転が制限されるが、XY駆動部311の移動は制限されない。その結果、顕微鏡1では、XY駆動部311の移動、又は回転駆動部312の回転のいずれか一方に制限がかからない状態で観察を行うことができる。従って、顕微鏡1は、観察時の操作性を確保しつつ小型化に適した顕微鏡である。
【0055】
また、従来の顕微鏡において、XY駆動部及び回転駆動部が可動するためのスペースを十分に設けると、XY平面における光軸とフレームとの距離が大きく離間することとなり、振動等が観察に与える影響が大きくなるという課題がある。実施の形態1によれば、顕微鏡1を小型化できるため、このような振動等に起因する影響も低減することができる。
【0056】
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2にかかる顕微鏡の機能構成を模式的に示すブロック図である。図5に示すように、顕微鏡1Aのコントローラ4Aにおいて、制御部44Aは、XY制御部及び回転制御部を有しない。顕微鏡1Aにおいて、XYステージ31のXY駆動部311及び回転駆動部312は、ユーザが手動で操作する構成である。
【0057】
制御部44の表示制御部44dは、XY駆動部311の位置及び回転駆動部312の角度に基づいて、XY駆動部311の移動量又は回転駆動部312の回転量が所定量以上になった場合に、表示部5に警告を表示させる。
【0058】
図6は、試料を観察する際の処理の概要を示すフローチャートである。図6に示すように、ステップS2において、制御部44が、回転優先モードが選択されたと判定した場合(ステップS2:Yes)、制御部44の表示制御部44dは、XY駆動部311の初期位置からの移動量が所定量以上になった場合に、表示部5に警告を表示させる(ステップS21)。具体的には、表示制御部44dは、XY駆動部311の初期位置からの移動量が±20mm以上になった場合に、表示部5に警告を表示させる。一方、表示制御部44dは、回転優先モードが選択された場合、回転駆動部312の回転量が増大しても表示部5に警告を表示させない。
【0059】
ステップS5において、制御部44が、XY移動優先モードが選択されたと判定した場合(ステップS5:Yes)、制御部44の表示制御部44dは、回転駆動部312の初期角度からの回転量が所定量以上になった場合に、表示部5に警告を表示させる(ステップS21)。具体的には、表示制御部44dは、回転駆動部312の初期角度からの回転量が±20°以上になった場合に、表示部5に警告を表示させる。一方、表示制御部44dは、XY移動優先モードが選択された場合、XY駆動部311の移動量が増大しても表示部5に警告を表示させない。
【0060】
以上説明したように、XYステージ31のXY駆動部311及び回転駆動部312が手動の場合には、表示部5に警告を表示することにより、XY駆動部311の移動、又は回転駆動部312の回転を制限し、XYステージ31とフレーム33とが干渉することを防止してもよい。
【0061】
(実施の形態3)
図7は、本発明の実施の形態3にかかる顕微鏡の機能構成を模式的に示すブロック図である。図7に示すように、顕微鏡1Bのコントローラ4Bにおいて、制御部44は、XY駆動部311の移動及び回転駆動部312の回転を位置及び角度が所定の条件(モード条件)を満たす範囲に制限する。
【0062】
図8図9は、モード条件の一例を表す図である。図8において、縦軸はXY駆動部311の位置であり、横軸は回転駆動部312の角度である。なお、図8及び図9には、位置及び角度が正の場合を図示したが、負の場合も同様である。
【0063】
記録部45Bのモード条件記録部45Baが記録するモード条件は、XY駆動部311の位置及び回転駆動部312の角度が、図8に示す直線Lの内側(図8の直線Lの左下側)に含まれる条件である。図9は、図8の主要な点の位置及び角度を表す表である。図9に示すように、例えば、回転駆動部312の角度が70°である場合に、XY駆動部311を移動させる場合には、制御部44は、XY駆動部311の可動範囲を±15mmまでに制限して移動させる。同様に、XY駆動部311の位置が40mmである場合に、回転駆動部312を回転させる場合には、制御部44は、回転駆動部312の可動範囲を±20°までに制限して回転させる。このように、通常、XY駆動部311と回転駆動部312とは、片方ずつ駆動させ、同時に駆動させることはないため、制御部44は、XY駆動部311の位置又は回転駆動部312の角度を駆動する場合に、他方の値に応じて移動量又は回転量を制限する。
【0064】
実施の形態3によれば、XY駆動部311と回転駆動部312とが可動するためのスペースをより有効に利用することができる。その結果、観察時の操作性を確保しつつさらに顕微鏡1を小型化させることが可能となる。さらに、実施の形態3において、制御部44は、位置と角度とに基づいて自動的に駆動を制限するので、ユーザはモードを選択する手間がかからない。さらに、実施の形態3では、記録部45が常にXY駆動部311の位置及び回転駆動部312の角度を記録することにより、電源オン又はオフする際に、位置及び角度を初期化しなくてもよい。
【0065】
上述した実施の形態では、XY駆動部311と回転駆動部312とが電動である場合と手動である場合とを説明したがこれに限られない。例えば、XY駆動部311と回転駆動部312との一方が電動で他方が手動であってもよい。この場合、電動で駆動する方には制御部44が駆動に制限をかけ、他方の駆動には表示制御部44dによって表示部5に警告を表示させればよい。
【0066】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、以上のように表し、かつ記述した特定の詳細及び代表的な実施の形態に限定されるものではない。従って、添付のクレーム及びその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神又は範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0067】
1、1A、1B 顕微鏡
2 ヘッド部
3 ステージ部
4、4A、4B コントローラ
5 表示部
21 光源
22 照明レンズ
23 ハーフミラー
24 レボルバ
25 対物レンズ
26 結像レンズ
27 撮像部
31 XYステージ
32 Zステージ
33 フレーム
41 画像処理部
42 位置検出部
43 角度検出部
44、44A 制御部
44a XY制御部
44b 回転制御部
44c 照準制御部
44d 表示制御部
45、45B 記録部
45a、45Ba モード条件記録部
51 回転角度優先ボタン
52 XY移動優先ボタン
53 警告表示部
54 使用頻度優先モード
55 前回条件優先モード
311 XY駆動部
311a X板
311b Y板
311c ベース板
311d、312b モータ
311e 駆動部
312 回転駆動部
312a 固定部
312c ギヤ
312d 回転部
S 試料
図1
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図9