【課題】複数の項目間を関係線で接続することによりその関係を表現した連関図が操作者の操作により作成された場合に、項目に対応するデータとそのデータと関連のあるデータとの関係を操作者に知らせる。
【解決手段】操作者の操作により作成された連関図であって、複数の項目間を関係線で接続することにより複数の項目間の関係を表現した連関図を表示する表示手段と、項目に対応する第1のデータと関連のある第2のデータを示す表示要素を、連関図上に表示するように出力する出力手段とを備えたことを特徴とする情報処理装置。
操作者の操作により、前記第1のデータ及び前記第2のデータをそれぞれ前記第1の項目及び前記第2の項目に関連付ける関連付け手段を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
前記表示手段は、前記表示要素を変換することにより得られた項目を、前記連関図における複数の項目の1つとして表示することを特徴とする請求項13に記載の情報処理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の項目間を関係線で接続することによりその関係を表現した連関図が操作者の操作により作成された場合に、複数の項目間の関係は、項目に対応するデータとそのデータと関連のあるデータとの関係を表していない可能性がある。しかしながら、連関図上で、このようなデータ間の関係を操作者に知らせることはできない。
【0005】
本発明の目的は、複数の項目間を関係線で接続することによりその関係を表現した連関図が操作者の操作により作成された場合に、項目に対応するデータとそのデータと関連のあるデータとの関係を操作者に知らせることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、操作者の操作により作成された連関図であって、複数の項目間を関係線で接続することにより当該複数の項目間の関係を表現した連関図を表示する表示手段と、前記項目に対応する第1のデータと関連のある第2のデータを示す表示要素を、前記連関図上に表示するように出力する出力手段とを備えたことを特徴とする情報処理装置である。
請求項2に記載の発明は、前記第1のデータは、前記複数の項目のうちの第1の項目に関連付けられており、前記第2のデータは、前記複数の項目のうちの第2の項目に関連付けられていることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記表示要素は、前記第1のデータに対する前記第2のデータの重要度を更に示すことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記出力手段は、前記表示要素を、前記第2の項目に関連付けて表示するように出力することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記出力手段は、前記表示要素を、前記複数の項目とは異なる態様で表示するように出力することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記出力手段は、前記表示要素を、前記重要度に応じた態様で表示するように出力することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記表示要素は、前記第1のデータと前記第2のデータとの関連度を更に示すことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項8に記載の発明は、前記出力手段は、前記表示要素を、前記第1の項目と前記第2の項目とに関連付けて表示するように出力することを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置である。
請求項9に記載の発明は、前記出力手段は、前記表示要素を、前記複数の項目間の関係線とは異なる態様で表示するように出力することを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置である。
請求項10に記載の発明は、前記出力手段は、前記表示要素を、前記関連度に応じた態様で表示するように出力することを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置である。
請求項11に記載の発明は、操作者の操作により、前記第1のデータ及び前記第2のデータをそれぞれ前記第1の項目及び前記第2の項目に関連付ける関連付け手段を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項12に記載の発明は、前記第1のデータは、前記複数の項目のうちの特定の項目に関連付けられており、前記第2のデータは、前記複数の項目のうちの何れの項目にも関連付けられていないことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項13に記載の発明は、前記表示要素は、前記第1のデータに対する前記第2のデータの重要度を更に示すことを特徴とする請求項12に記載の情報処理装置である。
請求項14に記載の発明は、前記出力手段は、前記表示要素を、前記複数の項目とは異なる態様で表示するように出力することを特徴とする請求項13に記載の情報処理装置である。
請求項15に記載の発明は、前記出力手段は、前記表示要素を、前記重要度に応じた態様で表示するように出力することを特徴とする請求項13に記載の情報処理装置である。
請求項16に記載の発明は、前記表示手段は、前記表示要素を変換することにより得られた項目を、前記連関図における複数の項目の1つとして表示することを特徴とする請求項13に記載の情報処理装置である。
請求項17に記載の発明は、コンピュータに、操作者の操作により作成された連関図であって、複数の項目間を関係線で接続することにより当該複数の項目間の関係を表現した連関図を表示する機能と、前記項目に対応する第1のデータと関連のある第2のデータを示す表示要素を、前記連関図上に表示するように出力する機能とを実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明によれば、複数の項目間を関係線で接続することによりその関係を表現した連関図が操作者の操作により作成された場合に、項目に対応するデータとそのデータと関連のあるデータとの関係を操作者に知らせることができる。
請求項2の発明によれば、ある項目に関連付けられたデータと別の項目に関連付けられたデータとの関係を操作者に知らせることができる。
請求項3の発明によれば、ある項目に関連付けられたデータに対する別の項目に関連付けられたデータの重要度を操作者に知らせることができる。
請求項4の発明によれば、どの項目に関連付けられたデータの重要度であるかを操作者に知らせることができる。
請求項5の発明によれば、データの重要度と項目とが混在して見難くなることを抑制することができる。
請求項6の発明によれば、データの重要度がどの程度であるかを操作者に知らせることができる。
請求項7の発明によれば、ある項目に関連付けられたデータと別の項目に関連付けられたデータとの関連度を操作者に知らせることができる。
請求項8の発明によれば、どの項目に関連付けられたデータ間の関連度であるかを操作者に知らせることができる。
請求項9の発明によれば、データ間の関連度と項目間の関係線とが混在して見難くなることを抑制することができる。
請求項10の発明によれば、データ間の関連度がどの程度であるかを操作者に知らせることができる。
請求項11の発明によれば、項目とデータの対応関係が明確でない場合であっても、ある項目に対応するデータと別の項目に対応するデータとの関係を操作者に知らせることができる。
請求項12の発明によれば、ある項目に関連付けられたデータと何れの項目にも関連付けられていないデータとの関係を操作者に知らせることができる。
請求項13の発明によれば、ある項目に関連付けられたデータに対する何れの項目にも関連付けられていないデータの重要度を操作者に知らせることができる。
請求項14の発明によれば、データの重要度と項目とが混在して見難くなることを抑制することができる。
請求項15の発明によれば、データの重要度がどの程度であるかを操作者に知らせることができる。
請求項16の発明によれば、データの重要度の表示を用いて連関図を修正することができる。
請求項17の発明によれば、複数の項目間を関係線で接続することによりその関係を表現した連関図が操作者の操作により作成された場合に、項目に対応するデータとそのデータと関連のあるデータとの関係を操作者に知らせることができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0010】
複合的な物理現象を利用したシステムは、例えば、製品の最終的な品質等の結果の事象に対して、その結果の要因となる事象が複数あり、それらの事象を結果として生じる要因となる事象が複数あり、更にその事象を結果として生じる要因となる事象が複数ある、という具合に多くの事象が連鎖的につながっているのが一般的である。また、そのような複雑なシステムにおいては、充足しなければならない品質が数多くあるため、要因群と結果群の因果関係は極めて複雑になる。そのため、所望の品質(結果)を満足するための設計項目(要因)を見出すのが困難であり、ある品質を満足するための設計値の変更が他の品質に悪影響を及ぼすなどの問題を生じやすい。
そのような複雑な因果関係を可視化し、整理するために用いられる図の1つに、連関図がある。連関図は、結果とその要因との間を関係線で接続することで因果関係を表現するものであり、ロジックツリーは、その典型例である。連関図は、結果とその要因を漏れなくかつ重複なく詳細に示すのに適している。
【0011】
しかしながら、事象を言語化して項目とし項目間の関係を表現する連関図はあくまで仮説であり、現実のデータ要素間の関係を表していない可能性がある。したがって、項目間の関係とデータ要素間の関係とを突き合わせて検証する必要がある。一方で、全ての項目に対応するデータ要素を取得するのは困難であり、仮説による項目間の関係でデータ要素間の関係をつなぐ必要もある。
【0012】
そこで、本実施の形態では、連関図の項目に対応するデータ要素の解析(データ要素解析)又は連関図の項目に対応するデータ要素間の関係の解析(データ要素間関係解析)を行い、連関図上にその結果を表示する。
【0013】
図1は、本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するという意味である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態にしたがって、又はそれまでの状況・状態にしたがって定まることの意を含めて用いる。「予め定められた値」が複数ある場合は、それぞれ異なった値であってもよいし、2以上の値(もちろんのことながら、全ての値も含む)が同じであってもよい。また、「A、B、C」等のように事物を列挙した場合は、断りがない限り例示列挙であり、その1つのみを選んでいる場合(例えば、Aのみ)を含む。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。
【0014】
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
【0015】
本実施の形態である情報処理装置100は、連関図を表示するものであって、
図1の例に示すように、連関図処理モジュール110、情報記憶モジュール140、解析結果出力モジュール160を有している。
連関図とは、解決すべき問題が明確になっているときに、発生の原因が複雑に絡み合っている状況の中で、その因果関係を明らかにするための図である。連関図は、
図9に示すように、項目と関係線によって構成されている。
【0016】
連関図処理モジュール110は、連関図作成モジュール115、表示モジュール120、連関図編集モジュール125を有している。連関図処理モジュール110は、連関図の作成、連関図の編集、連関図の表示を行う。
【0017】
連関図作成モジュール115は、表示モジュール120、情報記憶モジュール140の連関図記憶モジュール145と接続されている。連関図作成モジュール115は、連関図を作成するにあたって必要な情報を受け付ける。例えば、液晶ディスプレイ等の表示装置に表示したユーザインターフェース上に、ユーザによるキーボードのキー操作及びマウスの操作等により作成された、連関図、項目、関係線の情報を受け付ける。ユーザによるキーボードのキー操作等からの受付の他に、ハードディスク(コンピュータに内蔵されているものの他に、ネットワークを介して接続されているもの等を含む)等に記憶されている情報を読み出すこと等が含まれる。
【0018】
表示モジュール120は、連関図作成モジュール115、連関図編集モジュール125と接続されている。表示モジュール120は、連関図作成モジュール115で作成された連関図や、連関図編集モジュール125で編集された連関図をディスプレイ等の表示装置に表示する。ここで、ユーザによるディスプレイ上の更なる操作が行われない場合には、表示モジュール120は、連関図を、例えば、プリンタ等の印刷装置で印刷したり、ファクシミリ等の画像送信装置で画像を送信したり、データベース等の記憶装置へ書き込んだり、メモリーカード等の記憶媒体に記憶したり、他の情報処理装置へ渡したりする出力モジュールであってもよい。本実施の形態では、連関図を表示する表示手段の一例として、表示モジュール120を設けている。
【0019】
連関図編集モジュール125は、表示モジュール120、情報記憶モジュール140の連関図記憶モジュール145と接続されている。連関図編集モジュール125は、表示モジュール120によって表示されている連関図に対するユーザの編集操作に応じて、その連関図を編集する。例えば、ユーザの編集操作に応じて、項目の編集(追加、削除等を含む)、項目の属性(項目の名称、特性等)の編集、関係線の付け直し(追加、削除等を含む)、関係線の属性(強度、方向等)の編集等を行う。
【0020】
情報記憶モジュール140は、連関図記憶モジュール145、解析情報記憶モジュール150を有している。情報記憶モジュール140は、連関図に関する情報、連関図に対応する現実のデータ(計測結果から得られたデータでもユーザが設定したデータでもよい)の解析結果に関する情報を記憶している。
連関図記憶モジュール145は、連関図の情報を記憶している。具体例として、連関図情報テーブル900、項目情報テーブル1000、関係線情報テーブル1100を記憶している。
図2は、連関図情報テーブル900のデータ構造例を示す説明図である。連関図情報テーブル900は、連関
図ID欄905、連関図名欄910、作成者欄915、作成日時欄920、項目数欄925、項目ID欄930、関係線数欄935、関係線ID欄940を有している。連関
図ID欄905は、本実施の形態において、連関図を一意に識別するための情報(連関
図ID:IDentification)を記憶している。連関図名欄910は、その連関
図IDの連関図の名称を記憶している。作成者欄915は、その連関図の作成者を記憶している。作成日時欄920は、その連関図の作成または編集した日時(年、月、日、時、分、秒、秒以下、又はこれらの組み合わせであってもよい)を記憶している。項目数欄925は、その連関図における項目数を記憶している。項目数欄925内の項目数だけ、その後に項目ID欄930が続く。項目ID欄930は、本実施の形態において、項目を一意に識別するための情報(項目ID)を記憶している。項目IDが示す情報は、項目情報テーブル1000に記憶されている。関係線数欄935は、その連関図における関係線数を記憶している。関係線数欄935内の関係線数だけ、その後に関係線ID欄940が続く。関係線ID欄940は、本実施の形態において、関係線を一意に識別するための情報(関係線ID)を記憶している。関係線IDが示す情報は、関係線情報テーブル1100に記憶されている。
【0021】
図3は、項目情報テーブル1000のデータ構造例を示す説明図である。項目情報テーブル1000は項目IDごとに用意され、属性として、項目に付属した属性である項目付属属性と、連関図を構成するための属性である連関図構成属性とを有する。項目付属属性は、項目名、特性、属する軸等の属性である。なお、ここでいう特性とは、性質、挙動、及び作用である。連関図構成属性は、接続項目数、接続項目ID、座標等の属性である。それに伴い、項目情報テーブル1000は、項目ID欄1005、項目名欄1010、座標欄1015、特性欄1020、属する軸欄1025、接続項目数欄1030、接続項目ID欄1035を有している。項目ID欄1005は、項目IDを記憶している。項目名欄1010は、その項目IDの項目の名称を記憶している。座標欄1015は、その項目が表示されている連関図上の座標を記憶している。特性欄1020は、その項目の特性を記憶している。属する軸欄1025は、連関図を展開図に変換した場合にその項目に対応する軸項目が属することとなる軸を記憶している。接続項目数欄1030は、その項目が接続されている項目数、つまり、その項目が接続元項目である場合の接続先項目数とその項目が接続先項目である場合の接続元項目数との和を記憶している。接続項目数欄1030内の項目数だけ、その後に接続項目ID欄1035が続く。接続項目ID欄1035は、接続先項目ID及び接続元項目IDを記憶している。リード部流速を例とすると、項目ID「0006」、項目名「リード部流速」、特性「流速(cm/s)」、属する軸「3」、接続項目数「3」、接続項目ID「0004、0007、0008」、座標「(100,80)」のように表される。
【0022】
図4は、関係線情報テーブル1100のデータ構造例を示す説明図である。関係線情報テーブル1100は、関係線ID欄1105、接続元項目ID欄1110、接続先項目ID欄1115、属性欄1120を有している。関係線ID欄1105は、関係線IDを記憶している。接続元項目ID欄1110は、その関係線の接続元である項目の項目IDを記憶している。接続先項目ID欄1115は、その関係線の接続先である項目の項目IDを記憶している。属性欄1120は、その関係線の属性を記憶している。属性として、例えば、その関係線の極性がある。極性とは、接続元である項目の数値が増加すれば、接続先である項目の数値も増加する関係(例えば、正比例等)にあるのか、接続元である項目の数値が増加すれば、接続先である項目の数値は減少する関係(例えば、反比例等)にあるのか、の性質である。属性として、例えば、その関係線の関係度合いの強弱や関係の方向もある。
図2〜4は例示であって、この他のデータ構造であってもよい。例えば、グラフ構造を示すデータ構造を用いてもよい。
【0023】
解析情報記憶モジュール150は、連関図に対応する現実のデータの解析結果の情報を記憶している。現実のデータとは、例えば、連関図で解析対象としている製品の設計から製造、品質確認にいたるまでの、各プロセスで取得したデータである。具体例として、要素解析情報テーブル1200、関係解析情報テーブル1300を記憶している。
【0024】
図5は、要素解析情報テーブル1200のデータ構造例を示す説明図である。要素解析情報テーブル1200は、データ要素ID欄1205、データ要素名欄1210、項目ID欄1215、解析対象欄1220、重要度欄1225を有している。データ要素ID欄1205は、データ要素IDを記憶している。データ要素名欄1210は、そのデータ要素IDのデータ要素の名称を記憶している。項目ID欄1215は、そのデータ要素が紐付けられた連関図を構成する項目の項目IDを記憶している。解析対象欄1220は、そのデータ要素の解析の対象となるデータ要素のデータ要素IDを記憶している。重要度欄1225は、そのデータ要素の解析により得られた、そのデータ要素の解析対象のデータ要素に対する重要度(寄与度)を記憶している。
【0025】
図6は、関係解析情報テーブル1300のデータ構造例を示す説明図である。関係解析情報テーブル1300は、ペアID欄1305、第1データ要素ID欄1310、第2データ要素ID欄1315、関連度欄1320を有している。ペアID欄1305は、データ要素のペアを一意に識別するための情報(ペアID)を記憶している。第1データ要素ID欄1310は、そのデータ要素のペアに含まれる2つのデータ要素のうち一方のデータ要素(第1データ要素)のデータ要素IDを記憶している。第2データ要素ID欄1315は、そのデータ要素のペアに含まれる2つのデータ要素のうち他方のデータ要素(第2データ要素)のデータ要素IDを記憶している。関連度欄1320は、そのデータ要素のペアに含まれる2つのデータ要素間の関連度を記憶している。
図5、6は例示であって、この他のデータ構造であってもよい。例えば、グラフ構造を示すデータ構造を用いてもよい。
【0026】
解析結果出力モジュール160は、解析情報処理モジュール165、出力モジュール170、解析モジュール175を有している。解析結果出力モジュール160は、連関図に対応する現実のデータの解析結果を、連関図上に出力する。例えば、ユーザの解析指示操作に応じて、連関図の項目に対応するデータ要素の解析(データ要素解析)又は連関図の項目に対応するデータ要素間の関係もしくは連関図の項目に対応するデータ要素と連関図の項目に対応していないデータ要素とを含んだデータ要素間の関係の解析(データ要素間関係解析)を行い、ユーザの出力指示操作に応じて、解析結果を表す表示要素を連関図上に出力する。
【0027】
解析情報処理モジュール165は、出力モジュール170、情報記憶モジュール140の連関図記憶モジュール145、情報記憶モジュール140の解析情報記憶モジュール150と接続されている。解析情報処理モジュール165は、連関図の項目に対応する現実のデータであるデータ要素をその項目に紐付けて、紐付けの情報を連関図記憶モジュール145内の項目情報テーブル1000及び解析情報記憶モジュール150内の要素解析情報テーブル1200に記憶する。本実施の形態では、データを項目に関連付ける関連付け手段の一例として、解析情報処理モジュール165を設けている。また、解析情報処理モジュール165は、連関図記憶モジュール145内の項目情報テーブル1000及び関係線情報テーブル1100、解析情報記憶モジュール150内の要素解析情報テーブル1200及び関係解析情報テーブル1300を用いて、データ要素解析又はデータ要素間関係解析の結果を抽出する。
【0028】
出力モジュール170は、解析情報処理モジュール165と接続されている。出力モジュール170は、解析情報処理モジュール165が抽出した解析結果を表す表示要素を、連関図上に出力する。ここで出力するとは、表示要素を、例えば、ディスプレイ等の表示装置に表示すること、プリンタ等の印刷装置で印刷すること、ファックス等の画像送信装置で画像を送信すること、データベース等の記憶装置へ書き込むこと、メモリーカード等の記憶媒体に記憶すること、他の情報処理装置へ渡すこと等が含まれる。本実施の形態では、表示要素を連関図上に表示するように出力する出力手段の一例として、出力モジュール170を設けている。
【0029】
解析モジュール175は、ユーザの解析指示操作に応じて、指定された解析手法で、データ要素解析又はデータ要素間関係解析を行う。ここで解析手法としては、これらに限られるものではないが、データ要素解析を行う場合は、例えば、重回帰分析等を用いればよく、データ要素間関係解析を行う場合は、例えば、偏相関解析等を用いればよい。
【0030】
図7は、本実施の形態を利用したシステム構成例を示す説明図である。
情報処理装置100、ユーザ端末210A、ユーザ端末210B、ユーザ端末210C、情報記憶装置250は、通信回線290を介してそれぞれ接続されている。通信回線290は、無線、有線、これらの組み合わせであってもよく、例えば、通信インフラとしてのインターネット、イントラネット等であってもよい。また、情報処理装置100、情報記憶装置250による機能は、クラウドサービスとして実現してもよい。情報記憶装置250は、連関図記憶モジュール145、解析情報記憶モジュール150を有しており、情報処理装置100は、連関図記憶モジュール145、解析情報記憶モジュール150として、通信回線290を介して情報記憶装置250内の連関図記憶モジュール145、解析情報記憶モジュール150を利用するようにしてもよい。
例えば、情報処理装置100で、ユーザ端末210Aでのユーザの操作にしたがって、連関図が作成される。その連関図情報は、通信回線290を介して情報記憶装置250内の連関図記憶モジュール145に記憶される。
例えば、ユーザ端末210Bのユーザは、主に連関図の項目に対応するデータ要素間の関係を解析しており、その解析結果の情報は、通信回線290を介して情報記憶装置250内の解析情報記憶モジュール150に記憶される。
例えば、情報処理装置100で、ユーザ端末210Aでのユーザの操作にしたがって、解析結果を示す表示要素が、連関図上に出力される。
また、ユーザ端末210内に、情報処理装置100が内蔵されていてもよい。その場合は、スタンドアロンとしてのシステム形態になる。
【0031】
次に、
図8〜
図12を用いて、ストロー笛のメカニズムについて、連関図を作成し、展開表を生成する例を示す。
図8は、連関図、展開表の対象とする技術(ストロー笛のメカニズム)例の説明図である。
ベルヌーイの定理(式1参照)である「流速が大きくなると圧力が下がる」という流体工学の法則を用いている。
【数1】
「なぜ振動するのか」について、以下のように説明できる。かっこの番号は、
図8のかっこの番号に対応している。
(1)吹き込むとストローの中の流速が速くなる
(2)流速が速くなると圧力が下がる
(3)圧力が下がると、リードが吸い寄せられる
(4)リードが吸い寄せられると、流路が狭くなる
(5)流路が狭くなると流速が遅くなる
(6)流速が遅くなると、圧力が元に戻る
(7)圧力が戻ると、リードが開く。(1)に戻る。
【0032】
図9は、連関図の例を示す説明図である。これは、ストロー笛の音が出ないメカニズムの連関図例を示している。連関図作成モジュール115が、ユーザの操作にしたがって作成したものである。
なお、前提として「空気の密度は不変」、「つぶし加工方法は未定」であるとする。
図9の例では、矩形で囲まれている各項目が関係線によって接続されている。なお、項目内の上向き矢印は、その項目が増加したことを示しており、下向き矢印は、その項目が減少したことを示している。
なお、項目間の関係線の色は因果関係の極性を示している。項目間をつなぐ実線の関係線は、正の相関関係があることを示しており、項目間をつなぐ破線の関係線は、負の相関関係があることを示している。例えば、項目「振動しやすさ」が減少すると、項目「音の出易さ」も減少することを示している。また、因果関係の影響度合いの強弱を、線の太細等によって示してもよい。これらの情報は、関係線情報テーブル1100の属性欄1120に記憶されている。
また、図では、連関図上に項目ID及び関係線IDを示したが、実際に画面に表示された連関図上には、項目ID及び関係線IDを表示してもしなくてもよい。
【0033】
図10は、連関図の例を示す説明図である。
図9の例に示した連関図内の各項目を増加の要因に統一したものである。つまり、音の出易さの連関図例を示している。これによって、項目間で正の相関関係が負の相関関係になる関係線、逆に、項目間で負の相関関係が正の相関関係になる関係線がある。
【0034】
図11は、連関図の例を示す説明図である。
ユーザの操作によって、展開表の軸(軸項目)として採用する項目を選択した例を示している。ここでは、第1軸として品質、第2軸として機能、第3軸として物理量、第4軸として設計を示している。
項目(音の出易さ)710は、第1軸として選択されている。
項目(開き時の閉じ易さ)715、項目(閉じ時の開き易さ)720は、第2軸として選択されている。
項目(リード部流速)725、項目(リードの素材かたさ)730、項目(リードの形状的かたさ)735、項目(閉じ中の圧力差)740は、第3軸として選択されている。
項目(吹き込み圧)745、項目(長さ)755、項目(直径)760、項目(厚さ)765、項目(材料)770、項目(つぶし)780、項目(切込み量)785は、第4軸として選択されている。
これらの選択された軸の情報は、項目情報テーブル1000の属する軸欄1025に記憶されることとなる。
【0035】
図12は、展開表の例を示す説明図である。
図11の例に示した連関図から生成した展開表を示している。つまり、
図12は、ストロー笛の音の出易さの展開表例を示している。
展開表の対象となるものは、開発・設計するシステムの全体又は一部である。
第1軸(品質)810Aは、品質であり、顧客に保証する価値の指標である。そして、展開表の対象とするシステム(部品)がその機能を発現した結果得られる価値の指標であり、かつそのシステム又はその上位システムが顧客に保証する価値の指標である。第1軸(品質)810Aには、軸項目(音の出易さ)810がある。
第2軸(機能)815Aは、システムが品質を達成するために、その部品や部分システムが果たす役割である。第2軸(機能)815Aには、軸項目(開き時の閉じ易さ)815、軸項目(閉じ時の開き易さ)820がある。
【0036】
第3軸(物理量)825Aは、部品や部分システムが発揮する機能を決める物理量である。第3軸(物理量)825Aには、軸項目(リード部流速)825、軸項目(リードの素材かたさ)830、軸項目(リードの形状的かたさ)835、軸項目(閉じ中の圧力差)840がある。
第4軸(設計)845Aは、対象の部品や部分システムの物理量を制御するための設定条件であり、設計者、開発者が決められる(又は決めるべき)量及び条件である。第4軸(設計)845Aには、軸項目(吹き込み圧)845、軸項目(ストロー)850、軸項目(加工)875がある。軸項目(ストロー)850内には、軸項目(長さ)855、軸項目(直径)860、軸項目(厚さ)865、軸項目(材料)870がある。軸項目(加工)875内には、軸項目(つぶし)880、軸項目(切込み量)885がある。
【0037】
展開表内の隣り合う軸項目で位置が決定されているセル(
図12の例では、◎等が記載されている矩形)内が、因果関係情報である。この因果関係情報は、2つの軸項目間の因果関係を示している。「◎」、「○」、「△」の記号は因果関係の影響度合いの強弱を示すとともに、それに付随している「+」、「−」は因果関係の極性を示している。つまり、正の相関関係は「+」と示し、負の相関関係は「−」と示し、正の相関関係が強いものは「◎+」と示し、正の相関関係が弱いものは「△+」と示し、負の相関関係が強いものは「◎−」と示し、負の相関関係が弱いものは「△−」と示し、無関係は「−」と示している。例えば、軸項目(音の出易さ)810と軸項目(開き時の閉じ易さ)815の関係は「◎+」である。これらの情報は、関係線情報テーブル1100の属性欄1120に記憶された属性を反映させたものである。
【0038】
まず、連関図の項目にデータ要素を紐付ける処理について説明する。
図13は、画面の例を示す説明図である。
選択領域301では、連関図における解析対象として、項目「開き中の圧力差」が選択されている。
操作領域302では、連関図に対応する現実のデータにおける解析対象として連関図の項目に関連付けて紐付けされたデータ要素が表示されているとともに、連関図の項目に対しデータ要素を紐付け処理するための領域としても機能するように設けられている。
表示領域303には、連関図における複数の項目が表示されている。
表示領域304には、現実のシステムの稼動データや物品の計測データとして取得したデータのセットから読み出した複数のデータ要素が表示されている。
この状態で、ユーザが、表示領域304に表示された複数のデータ要素のうちのあるデータ要素を選択し、表示領域303に表示された複数の項目のうちのある項目に対応する操作領域302内の位置(例えば、ある項目と同じ操作領域302内の行)にドラッグする操作を行ったとする。すると、複数のデータ要素のうちの選択されたデータ要素は、表示領域303に表示された複数の項目のうち、操作領域302内のドラッグ先の位置に対応する位置に表示された項目に紐付けられる。例えば、データ要素「O_PRESSURE」は操作領域302の斜線部分にドラッグされることで項目「開き中の圧力差」に紐付けられる。また、表示領域304に表示された複数のデータ要素のうち、表示領域303に表示されたいずれかの項目に既に紐付けられたデータ要素には、その旨を表す〇マークが付される。
【0039】
図14−1は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
情報処理装置100では、まず、解析情報処理モジュール165が、解析対象の指定を受け付ける(ステップ601)。
図13の画面例では、選択領域301で選択された項目の項目IDを受け付ける。
次に、解析情報処理モジュール165は、ユーザがあるデータ要素をある項目に紐付ける紐付け操作を行ったかどうかを判定する(ステップ602)。ユーザが紐付け操作を行ったと判定すれば、解析情報処理モジュール165は、その紐付け操作を受け付ける(ステップ603)。
図13の画面例では、表示領域304に表示された複数のデータ要素のうち、操作領域302へドラッグされたデータ要素のデータ要素IDと、表示領域303に表示された複数の項目のうち、データ要素がドラッグされた操作領域302内の位置に対応する位置に表示された項目の項目IDとを受け付ける。例えば、操作領域302へドラッグされたデータ要素のデータ要素IDとして、データ要素「L_HARDNESS」のデータ要素IDを受け付け、データ要素がドラッグされた操作領域302内の位置に対応する位置に表示された項目の項目IDとして、項目「リードのかたさ」の項目IDを受け付ける。
これにより、解析情報処理モジュール165は、連関図記憶モジュール145から、ステップ603で受け付けた紐付け操作の対象となった項目に対する項目情報テーブル1000を読み出し、そのデータ要素ID欄1040に、ステップ603で受け付けた紐付け操作の対象となったデータ要素のデータ要素IDをセットする(ステップ604)。例えば、ステップ603で受け付けた項目「開き中の圧力差」に対し紐付け操作の対象となったデータ要素「O_PRESSURE」のデータ要素ID「0009」をセットする。
また、解析情報処理モジュール165は、解析情報記憶モジュール150から、ステップ603で受け付けた紐付け操作の対象となったデータ要素に対する要素解析情報テーブル1200を読み出し、その項目ID欄1215に、ステップ602で受け付けた紐付け操作の対象となった項目の項目IDをセットし、その解析対象欄1220に、ステップ601で受け付けた解析対象のデータ要素のデータ要素IDをセットする(ステップ605)。
このとき、
図14−2と
図14−3を用いて、要素解析情報テーブル1200にデータがセットされる流れを具体的に説明する。
図14−2に示すデータセットテーブル1400は、
図13の表示領域304に表示されるデータ要素のセットのデータ形式を示す。データ要素「A_DENSITY」、「A_FLOW」、…にはそれぞれデータ要素ID「0001」、「0002」、…が割り当てられている。更に、ステップ603において項目に紐付けられたデータ要素に対しては、解析対象として指定されたことを示す「○」が付されている。上記ステップ605において、解析対象の項目として選択されている項目「開き中の圧力差」に紐付けられているデータ要素「O_PRESSURE」に対する要素解析情報テーブル1200が読み出され、データセットテーブル1400を参照することにより、データ要素名に「O_PRESSURE」がセットされ、データ要素IDに「0009」がセットされ、紐付いている項目「開き中の圧力差」に付与された項目ID「1234」がセットされる。更に、解析対象のデータ要素として、データセットテーブル1400を参照し「○」が付与されたデータ要素のIDである「0002」、「0005」、「0006」、…がセットされる。
図14−3に示す要素解析情報テーブル1500において、データ要素ID1505、データ要素名1510、項目ID1515、解析対象1520がセットされる。ここでは、解析処理が行われていないので、重要度1525はセットされていない。
その後、解析情報処理モジュール165は、処理をステップ602へ戻し、ユーザが紐付け操作を行ったと判定しなければ、処理を終了する。
【0040】
次に、項目に紐付けられたデータ要素についてデータ要素解析の結果を連関図上に出力する処理について説明する。
図15は、本実施の形態による連関図に対する処理例を示す説明図である。
図15では、
図13に示したように、項目「開き中の圧力差」(データ要素「O_PRESSURE」)が解析対象として選択されている(図中、項目「開き中の圧力差」を太線で囲んで示す)。また、
図13に示した紐付け操作が行われたことを想定している。
この状態で、データ要素解析が行われる。解析対象のデータ要素「O_PRESSURE」に対する解析対象として、
図14−3に示す要素解析情報テーブル1500の解析対象1520を参照し、データ要素「O_PRESSURE」と解析対象のデータ要素との相関関係の演算処理を行う。ここでは、データ要素「O_PRESSURE」とデータ要素IDが「0002」であるデータ要素「A_FLOW」との相関値が演算され、「0.9」という値が算出されたことを示している。相関値としては、0から1の範囲で算出してもよいし、−1から+1の間で算出するようにしてもよい。この値を重要度とみなしてよい。また、解析対象のデータ要素として、データセットテーブル1400の「解析対象指示」欄に「○」が付されたデータ要素のみを解析対象としてもよいし、データセットテーブル1400中に存在する全てのデータ要素を解析対象としてもよい。解析対象のデータ要素「O_PRESSURE」に対する重要度(寄与度)が高いデータ要素が紐付けられた項目に対して表示要素が表示される。その際、ある項目に対して表示される表示要素は、その項目とは異なる態様で(異なる形状、色、透明度等で)表示すればよく、また、解析対象のデータ要素に対するその項目に紐付けられたデータ要素の重要度(寄与度)に応じた態様で表示すればよい。
例えば、表示要素は、バブル状の図形(バブルオブジェクト)とし、重要度(寄与度)に応じた大きさで表示すればよい。
図15では、データ要素「O_PRESSURE」との重要度を示す値が「0.9」と高い値を示すデータ要素「A_FLOW」が紐付けられた項目「空気流量」に重ねてバブルオブジェクト403が表示される。例えば、重要度を示す値が予め定められた値(例えば0.5)以上のデータ要素を表示対象とする場合、要素解析情報テーブル1500の重要度が「0.5」以上の解析対象を抽出する。重要度が「0.9」である解析対象のデータ要素のIDが「0002」であり、データ要素IDが「0002」の要素解析情報テーブル1500を参照する。データ要素IDが「0002」の要素解析情報テーブルの「項目ID」を参照し、この項目IDに対応する項目情報テーブル1000を読み出す。読み出した項目情報テーブル1000を参照することにより、データ要素「O_PRESSURE」との重要度を示す値が「0.9」と高い値を示すデータ要素「A_FLOW」が紐付けられた項目「空気流量」を特定し、項目「空気流量」に重ねてバブルオブジェクト403を表示する。これ以外にも同様に、データ要素「O_PRESSURE」との重要度を示す値が高い値を示すデータ要素「P_AREA」が紐付けられた項目「リード部流路面積」に重ねてバブルオブジェクト401が表示され、データ要素「P_WIDTH」が紐付けられた項目「流路幅」に重ねてバブルオブジェクト402が表示され、データ要素「S_LENGTH」も同様に紐付けられた項目「長さ」に重ねてバブルオブジェクト404が表示され、データ要素「S_DIAMETER」が紐付けられた項目「直径」に重ねてバブルオブジェクト405が表示されている。これらのバブルオブジェクト401〜405では、最も大きいものがバブルオブジェクト403、次に大きいものがバブルオブジェクト401、404、405、最も小さいものがバブルオブジェクト402となっている。これは、データ要素「O_PRESSURE」に対する重要度(寄与度)が、データ要素「A_FLOW」が最も高く、データ要素「P_AREA」、「S_LENGTH」、「S_DIAMETER」が次に高く、データ要素「P_WIDTH」が最も低いことを示している。
【0041】
なお、この例において、項目「開き中の圧力差」は第1の項目の一例であり、データ要素「O_PRESSURE」は第1の項目に関連付けられた第1のデータの一例である。また、項目「リード部流路面積」が第2の項目の一例であるとすると、データ要素「P_AREA」は第2の項目に関連付けられた第2のデータの一例であり、バブルオブジェクト401は第1のデータと関連のある第2のデータを示す表示要素又は第1のデータに対する第2のデータの重要度を示す表示要素の一例である。項目「流路幅」が第2の項目の一例であるとすると、データ要素「P_WIDTH」は第2の項目に関連付けられた第2のデータの一例であり、バブルオブジェクト402は第1のデータと関連のある第2のデータを示す表示要素又は第1のデータに対する第2のデータの重要度を示す表示要素の一例である。項目「空気流量」が第2の項目の一例であるとすると、データ要素「A_FLOW」は第2の項目に関連付けられた第2のデータの一例であり、バブルオブジェクト403は第1のデータと関連のある第2のデータを示す表示要素又は第1のデータに対する第2のデータの重要度を示す表示要素の一例である。項目「長さ」が第2の項目の一例であるとすると、データ要素「S_LENGTH」は第2の項目に関連付けられた第2のデータの一例であり、バブルオブジェクト404は第1のデータと関連のある第2のデータを示す表示要素又は第1のデータに対する第2のデータの重要度を示す表示要素の一例である。項目「直径」が第2の項目の一例であるとすると、データ要素「S_DIAMETER」は第2の項目に関連付けられた第2のデータの一例であり、バブルオブジェクト405は第1のデータと関連のある第2のデータを示す表示要素又は第1のデータに対する第2のデータの重要度を示す表示要素の一例である。更に、ここでは、バブルオブジェクトを項目に重ねて表示したが、これには限らない。バブルオブジェクトを項目に関連付けて表示するものでもよい。
【0042】
図16は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
情報処理装置100では、まず、解析モジュール175が、データ要素解析の指示を受け付ける(ステップ621)。その際、データ要素解析の指示には、解析対象のデータ要素の指定も含まれる。
これにより、解析モジュール175は、ステップ621で指示されたデータ要素解析を行い、要素解析情報テーブル1200にその結果を記憶する(ステップ622)。例えば、データ要素ごとに、解析情報記憶モジュール150から、そのデータ要素に対する要素解析情報テーブル1200を読み出し、その解析対象欄1220に、解析対象のデータ要素のデータ要素IDをセットし、その重要度欄1225に、そのデータ要素の解析対象のデータ要素に対する重要度をセットする。
【0043】
次に、解析情報処理モジュール165が、項目に紐付けられたデータ要素についてのデータ要素解析の結果の表示指示を受け付ける(ステップ623)。その際、データ要素解析の結果の表示指示には、解析対象の項目の指定も含まれる。
これにより、解析情報処理モジュール165は、連関図記憶モジュール145から、ある項目に対する項目情報テーブル1000を読み出す(ステップ624)。例えば、項目IDの順に1つの項目IDを選択し、その項目IDに対応する項目情報テーブル1000を読み出す。
次いで、解析情報処理モジュール165は、ステップ624で読み出した項目情報テーブル1000のデータ要素ID欄1040にデータ要素IDがセットされているかどうかを判定する(ステップ625)。データ要素ID欄1040にデータ要素IDがセットされていると判定すれば、この項目にはデータ要素が紐付けられていることになるので、解析情報処理モジュール165は、そのデータ要素IDと、データ要素解析の結果の表示指示に含まれる解析対象とに基づいて、要素解析情報テーブル1200を読み出す(ステップ626)。
次いで、解析情報処理モジュール165は、ステップ626で読み出した要素解析情報テーブル1200の重要度欄1225に重要度がセットされているかどうかを判定する(ステップ627)。ステップ621〜622のデータ要素解析と、ステップ623〜629のデータ要素解析の結果の表示とを一連の流れで実行するのであれば、要素解析情報テーブル1200の重要度欄1225には重要度がセットされているはずであるから、このような判定を行う必要はないが、ステップ621〜622のデータ要素解析と、ステップ623〜629のデータ要素解析の結果の表示とを時間を空けて実行したり別のユーザ端末(210A、210B等)で実行したりすることもあるので、このような判定を行っている。要素解析情報テーブル1200の重要度欄1225に重要度がセットされていると判定されれば、出力モジュール170は、重要度に応じた大きさの表示要素を、ステップ624で読み出した項目情報テーブル1000の座標欄1015にセットされた座標に表示する(ステップ628)。ここで、「座標に表示する」とは、座標に関連付けられた位置に表示することを意味する。つまり、表示要素の中心が座標に正確に一致するように表示することまで要求するものではなく、例えば、項目を表す図形と表示要素とに交わりがあるように表示するものでもよい。
なお、ステップ625でデータ要素ID欄1040にデータ要素IDがセットされていると判定しなかった場合や、ステップ627で要素解析情報テーブル1200の重要度欄1225に重要度がセットされていると判定しなかった場合、出力モジュール170は、表示要素を表示することなく、処理をステップ629へ進める。
その後、解析情報処理モジュール165は、読み出していない項目情報テーブル1000が他にあるかどうかを判定する(ステップ629)。解析情報処理モジュール165は、読み出していない項目情報テーブル1000が他にあると判定すれば、処理をステップ624へ戻し、読み出していない項目情報テーブル1000が他にあると判定しなければ、処理を終了する。
【0044】
次に、データ要素間関係解析の結果を連関図上に出力する処理について説明する。
図17は、本実施の形態による連関図に対する処理例を示す説明図である。
図17でも、
図13に示した紐付け操作が行われたことを想定している。
この状態で、データ要素間関係解析が行われ、2つのデータ要素間の関連度が高いにも関わらず、この2つのデータ要素がそれぞれ紐付けられた2つの項目が関係線で結ばれていない場合に、この2つの項目を結ぶ表示要素が表示される。その際、2つの項目を結ぶ表示要素は、この2つの項目間の関係線とは異なる態様で(異なる太さ、線種、色等で)表示すればよく、また、この2つの項目にそれぞれ紐付けられた2つのデータ要素間の関連度に応じた態様で表示すればよい。
例えば、表示要素は、リンク状の図形(リンクオブジェクト)とし、関連度に応じた太さで表示すればよい。
図17では、データ要素「S_DIAMETER」が紐付けられた項目「直径」とデータ要素「P_WIDTH」が紐付けられた項目「流路幅」との間にリンクオブジェクト411が表示され、データ要素「S_DIAMETER」が紐付けられた項目「直径」とデータ要素「L_WIDTH」が紐付けられた項目「リード幅」との間にリンクオブジェクト412が表示され、データ要素「S_DIAMETER」が紐付けられた項目「直径」とデータ要素「L_CURVATURE」が紐付けられた項目「リード湾曲率」との間にリンクオブジェクト413が表示されている。これらのリンクオブジェクト411〜413は同じ太さとなっている。これは、データ要素「S_DIAMETER」とデータ要素「P_WIDTH」との関連度も、データ要素「S_DIAMETER」とデータ要素「L_WIDTH」との関連度も、データ要素「S_DIAMETER」とデータ要素「L_CURVATURE」との関連度も同程度であることを示している。
【0045】
なお、この例において、項目「直径」は第1の項目の一例であり、データ要素「S_DIAMETER」は第1の項目に関連付けられた第1のデータの一例である。また、項目「流路幅」が第2の項目の一例であるとすると、データ要素「P_WIDTH」は第2の項目に関連付けられた第2のデータの一例であり、リンクオブジェクト411は第1のデータと関連のある第2のデータを示す表示要素又は第1のデータと第2のデータとの関連度を示す表示要素の一例である。項目「リード幅」が第2の項目の一例であるとすると、データ要素「L_WIDTH」は第2の項目に関連付けられた第2のデータの一例であり、リンクオブジェクト412は第1のデータと関連のある第2のデータを示す表示要素又は第1のデータと第2のデータとの関連度を示す表示要素の一例である。項目「リード湾曲率」が第2の項目の一例であるとすると、データ要素「L_CURVATURE」は第2の項目に関連付けられた第2のデータの一例であり、リンクオブジェクト413は第1のデータと関連のある第2のデータを示す表示要素又は第1のデータと第2のデータとの関連度を示す表示要素の一例である。更に、ここでは、リンクオブジェクトを2つの項目に結合して表示したが、これには限らない。リンクオブジェクトを2つの項目に関連付けて表示するものでもよい。
【0046】
図18は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。なお、
図17では、データ要素間関係解析により関係が解析される2つのデータ要素について、両方とも項目に紐付けられていることとしたが、以下では、一方又は両方が項目に紐付けられていないこともあるものとして説明する。
情報処理装置100では、まず、解析モジュール175が、データ要素間関係解析の指示を受け付ける(ステップ641)。
これにより、解析モジュール175は、ステップ641で指示されたデータ要素間関係解析を行い、関係解析情報テーブル1300にその結果を記憶する(ステップ642)。例えば、2つのデータ要素からなるペアごとに関係解析情報テーブル1300を生成し、そのペアID欄1305に、その2つのデータ要素からなるペアのペアIDをセットし、その第1データ要素ID欄1310に、その2つのデータ要素のうちの第1データ要素のデータ要素IDをセットし、その第2データ要素ID欄1315に、その2つのデータ要素のうちの第2データ要素のデータ要素IDをセットし、その関連度欄1320に、その2つのデータ要素間の関連度をセットする。
【0047】
次に、解析情報処理モジュール165が、データ要素間関係解析の結果の表示指示を受け付ける(ステップ643)。
これにより、解析情報処理モジュール165は、解析情報記憶モジュール150から、ある2つのデータ要素からなるペアに対する関係解析情報テーブル1300を読み出す(ステップ644)。例えば、ペアIDの順に1つのペアIDを選択し、そのペアIDに対応する関係解析情報テーブル1300を読み出す。
次いで、解析情報処理モジュール165は、ステップ644で読み出した関係解析情報テーブル1300にセットされた第1データ要素ID及び第2データ要素IDに基づいて第1データ要素に対する要素解析情報テーブル1200及び第2データ要素に対する要素解析情報テーブル1200を読み出し、両方の要素解析情報テーブル1200の項目ID欄1215に項目IDがセットされているかどうかを判定する(ステップ645)。両方の要素解析情報テーブル1200の項目ID欄1215に項目IDがセットされていると判定すれば、第1データ要素及び第2データ要素が両方とも項目に紐付けられていることになるので、解析情報処理モジュール165は、この2つの項目IDに対する2つの項目情報テーブル1000を読み出す(ステップ646)。
次いで、解析情報処理モジュール165は、ステップ645で2つの要素解析情報テーブル1200にセットされていると判定された2つの項目IDが接続元項目ID欄1110及び接続先項目ID欄1115にセットされた関係線情報テーブル1100があるかどうかを判定する(ステップ647)。そのような関係線情報テーブル1100があると判定されなければ、出力モジュール170は、関係解析情報テーブル1300の関連度欄1320にセットされた関連度に応じた太さの表示要素を、ステップ646で読み出した2つの項目情報テーブル1000の座標欄1015にそれぞれセットされた2つの座標を結ぶように表示する(ステップ648)。ここで、「座標を結ぶように表示する」とは、座標に関連付けられた位置を結ぶように表示することを意味する。つまり、表示要素の両端が座標に正確に一致するように表示することまで要求するものではなく、例えば、項目を表す図形と表示要素の両端とに交わりがあるように表示するものでもよい。
【0048】
一方、ステップ645で両方の要素解析情報テーブル1200の項目ID欄1215に項目IDがセットされていると判定されなければ、第1データ要素及び第2データ要素の少なくともいずれか一方が項目に紐付けられていないことになるので、解析情報処理モジュール165は、第1データ要素及び第2データ要素の一方が紐付けられた項目があれば、その項目に対する項目情報テーブル1000を読み出す(ステップ649)。すると、出力モジュール170は、関係解析情報テーブル1300の関連度欄1320にセットされた関連度に応じた太さの表示要素を、ステップ648で読み出した項目情報テーブル1000の座標欄1015にセットされた座標とステップ645で項目に紐付けられていないと判定されたデータ要素を表す表示要素が表示される任意の座標とを結ぶように、又は、ステップ645で項目に紐付けられていないと判定された2つのデータ要素を表す2つの表示要素が表示される任意の2つの座標を結ぶように、表示する(ステップ650)。ここで、「座標を結ぶように表示する」とは、座標に関連付けられた位置を結ぶように表示することを意味する。つまり、表示要素の両端が座標に正確に一致するように表示することまで要求するものではなく、例えば、項目又はデータ要素を表す図形と表示要素の両端とに交わりがあるように表示するものでもよい。
なお、ステップ647で、2つの要素解析情報テーブル1200にセットされていると判定された2つの項目IDが接続元項目ID欄1110及び接続先項目ID欄1115にセットされた関係線情報テーブル1100があると判定されれば、この2つの項目IDの項目間には既に関係線が表示されているので、出力モジュール170は、表示要素を表示することなく、処理をステップ651へ進める。
その後、解析情報処理モジュール165は、読み出していない関係解析情報テーブル1300が他にあるかどうかを判定する(ステップ651)。解析情報処理モジュール165は、読み出していない関係解析情報テーブル1300が他にあると判定すれば、処理をステップ644へ戻し、読み出していない関係解析情報テーブル1300が他にあると判定しなければ、処理を終了する。
【0049】
次に、項目に紐付けられていないデータ要素も含めてデータ要素解析の結果を連関図上に出力する処理について説明する。
図19は、本実施の形態による連関図に対する処理例を示す説明図である。
図19では、
図13に示したように、項目「開き中の圧力差」(データ要素「O_PRESSURE」)が解析対象として選択されている(図中、項目「開き中の圧力差」を太線で囲んで示す)。また、
図13に示した紐付け操作が行われたことを想定している。
この状態で、データ要素解析が行われる。本実施の形態では、データ要素間解析は、例えば
図14−2のデータセットテーブル1400の「解析対象指示」欄に「○」が付与されたデータ要素以外のデータ要素である何れの項目にも関連付けられていないデータ要素も解析対象としてよい。例えば、解析対象として選択されている項目「開き中の圧力差」に紐付いたデータ要素「O_PRESSURE」との相関を解析する解析対象として、データセットテーブル1400に存在する全てのデータ要素「A_DENSITY」、「A_FLOW」、「A_HUMIDITY」、…を解析対象とし、それぞれ重要度を算出する。解析対象に対する重要度(寄与度)が高いデータ要素を表す表示要素が表示される。その際、データ要素を示す表示要素は、項目とは異なる態様で(異なる形状、色、透明度等で)表示すればよく、また、解析対象のデータ要素に対するそのデータ要素の重要度(寄与度)に応じた態様で表示すればよい。
例えば、表示要素は、バブル状の図形(バブルオブジェクト)とし、重要度(寄与度)に応じた大きさで表示すればよい。
図19では、解析対象の項目「開き中の圧力差」の周囲にバブルオブジェクト421〜426が表示され、このうち、バブルオブジェクト421はデータ要素「A_DENSITY」を表している。これらのバブルオブジェクト421〜426では、最も大きいものがバブルオブジェクト421となっており、バブルオブジェクト422〜426はそれよりも小さくなっている。これは、データ要素「O_PRESSURE」に対する重要度(寄与度)が、データ要素「A_DENSITY」が最も高く、それ以外のデータ要素は低いことを示している。このようにバブルオブジェクト422〜426は小さく表示されているため、それらが表すデータ要素名は省略してある。
【0050】
なお、この例において、項目「開き中の圧力差」は特定の項目の一例であり、データ要素「O_PRESSURE」は特定の項目に関連付けられた第1のデータの一例である。また、データ要素「A_DENSITY」が何れの項目にも関連付けられていない第2のデータの一例であるとすると、バブルオブジェクト421は第1のデータと関連のある第2のデータを示す表示要素又は第1のデータに対する第2のデータの重要度を示す表示要素の一例である。更に、ここでは、バブルオブジェクトを項目の周囲に表示したが、これには限らない。バブルオブジェクトを項目に関連付けて表示するものでもよい。
【0051】
図20は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
情報処理装置100では、まず、解析モジュール175が、データ要素解析の指示を受け付ける(ステップ661)。その際、データ要素解析の指示には、解析対象のデータ要素の指定も含まれる。
これにより、解析モジュール175は、ステップ661で指示されたデータ要素解析を行い、要素解析情報テーブル1200にその結果を記憶する(ステップ662)。例えば、データ要素ごとに、解析情報記憶モジュール150から、そのデータ要素に対する要素解析情報テーブル1200を読み出し、その解析対象欄1220に、解析対象のデータ要素のデータ要素IDをセットし、その重要度欄1225に、そのデータ要素の解析対象のデータ要素に対する重要度をセットする。
【0052】
次に、解析情報処理モジュール165が、項目に紐付けられていないデータ要素も含めたデータ要素解析の結果の表示指示を受け付ける(ステップ663)。その際、データ要素解析の結果の表示指示には、解析対象の項目の指定も含まれる。
これにより、解析情報処理モジュール165は、まず、
図16のステップ624〜629に示した項目に紐付けられたデータ要素についてのデータ要素解析の結果の表示処理を行う(ステップ664)。
【0053】
次に、解析情報処理モジュール165は、連関図記憶モジュール145から、解析対象のデータ要素のデータ要素IDが解析対象欄1220にセットされた要素解析情報テーブル1200のうち、あるデータ要素に対する要素解析情報テーブル1200を読み出す(ステップ665)。例えば、データ要素IDの順に1つのデータ要素IDを選択し、そのデータ要素IDに対応する要素解析情報テーブル1200を読み出す。
次いで、解析情報処理モジュール165は、ステップ665で読み出した要素解析情報テーブル1200の項目ID欄1215に項目IDがセットされているかどうかを判定する(ステップ666)。要素解析情報テーブル1200の項目ID欄1215に項目IDがセットされていると判定しなければ、このデータ要素は項目に紐付けられていないことになるので、解析情報処理モジュール165は、要素解析情報テーブル1200の重要度欄1225に重要度がセットされているかどうかを判定する(ステップ667)。ステップ661〜662のデータ要素解析と、ステップ663〜669のデータ要素解析の結果の表示とを一連の流れで実行するのであれば、要素解析情報テーブル1200の重要度欄1225には重要度がセットされているはずであるから、このような判定を行う必要はないが、ステップ661〜662のデータ要素解析と、ステップ663〜669のデータ要素解析の結果の表示とを時間を空けて実行したり別のユーザ端末(210A、210B等)で実行したりすることもあるので、このような判定を行っている。要素解析情報テーブル1200の重要度欄1225に重要度がセットされていると判定されれば、出力モジュール170は、重要度に応じた大きさの表示要素を、解析対象の項目の項目情報テーブル1000の座標欄1015にセットされた座標の周囲に表示する(ステップ668)。
なお、ステップ666で要素解析情報テーブル1200の項目ID欄1215に項目IDがセットされていると判定した場合や、ステップ667で要素解析情報テーブル1200の重要度欄1225に重要度がセットされていると判定しなかった場合、出力モジュール170は、表示要素を表示することなく、処理をステップ669へ進める。
その後、解析情報処理モジュール165は、解析対象のデータ要素のデータ要素IDが解析対象欄1220にセットされた要素解析情報テーブル1200のうち、読み出していない要素解析情報テーブル1200が他にあるかどうかを判定する(ステップ669)。解析情報処理モジュール165は、読み出していない項目情報テーブル1000が他にあると判定すれば、処理をステップ665へ戻し、読み出していない項目情報テーブル1000が他にあると判定しなければ、処理を終了する。
【0054】
図21は、本実施の形態による連関図に対する処理例を示す説明図である。
図21では、表示要素を変換することにより得られた項目が、連関図における複数の項目の1つとして表示される。
例えば、
図19の状態で、データ要素「A_DENSITY」を表すバブルオブジェクト421に対し、連関図における項目に変換する指示が行われたとする。すると、
図21に示すように、項目名を「A_DENSITY」とした仮項目が生成され、解析対象の項目「開き中の圧力差」と関係線で結ばれる。なお、バブルオブジェクト422〜426に対しては、連関図における項目に変換する指示が行われていないことを想定しているので、表示状態は変更されていない。
【0055】
図22は、本実施の形態のハードウェア構成例を示す説明図である。
情報処理装置100は、演算手段であるCPU101と、記憶手段であるメインメモリ102及びHDD(Hard Disk Drive)103とを備える。ここで、CPU101は、OS(Operating System)やアプリケーション等の各種ソフトウェアを実行し、上述した各処理モジュールを実現する。また、メインメモリ102は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶し、HDD103は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶し、これらの一方又は両方が各記憶モジュールを実現する。更に、情報処理装置100は、外部との通信を行うための通信インターフェース(通信I/F)104と、ディスプレイ等の表示デバイス105と、キーボードやマウス等の入力デバイス106とを備える。
【0056】
本実施の形態における情報処理装置100で行う処理は、例えば、アプリケーションソフトウェア等のプログラムとして用意される。
【0057】
即ち、本実施の形態を実現するプログラムは、コンピュータに、操作者の操作により作成された連関図であって、複数の項目間を関係線で接続することにより複数の項目間の関係を表現した連関図を表示する機能と、項目に対応する第1のデータと関連のある第2のデータを示す表示要素を、連関図上に表示するように出力する機能とを実現させるためのプログラムとしても捉えられる。
【0058】
なお、本実施の形態を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。